“丸木 文華” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:丸木 文華 (4 件 / 1 ページ)

オタクな俺がリア充社長に食われた件について

 

「すごいよ、倖太郎。何回もいってるね…」―十八禁美少女ゲームのシナリオライターにして童貞の倖太郎は、行きつけのメイドカフェでイケメン社長の泉田と出会う。泉田はなぜか倖太郎を気に入り、仕事の参考になれば、とあらゆる風俗へと連れまわす。どんどんエロスで頭がいっぱいになっていく倖太郎。しかしSMクラブを訪れた際、プレイのなりゆきで泉田に後ろを犯され、めちゃくちゃに感じてしまい―。(「BOOK」データベースより)

 表紙につられて買った。後悔はしていない。
(だって凄く良い女装メイドさんのフトモモだったんだもん…!!)

 独占欲の強いリア充社長×童貞オタで社畜なエロゲーシナリオライター。ひょんなことから知り合った泉田から自分の担当したエロゲーのシナリオの駄目だしをされ、エロシーンのリアリティを上げるためと風俗を連れまわされているうちに何故か美味しく戴かれてしまって……というお話。

 しょっぱなから攻の泉田の態度には違和感ありまくりでこいつ絶対最初から倖太郎狙いだろうとおもっていたけど思っていた以上に用意周到な根回ししててやばい。泉田の独占欲が割と犯罪レベルで、読んでいるともう「倖太郎逃げて超逃げてー!!!」って感じなんだけど、受の倖太郎がそもそも性癖・ドM持ちかつチョロい性格なので泉田に反感を抱くよりもむしろ悦んじゃってる節があり、なんかもう本当にあと一歩踏み外したら犯罪かつドロ沼だろうというギリギリの所でコメディとして成立しちゃってるのが凄い。嫉妬を向けるのが恋愛関連ではなくて倖太郎の社畜ぶりだったのも凄いギリギリ感ある。

 女装に関しては、一応話の流れとしては「似合う女装」に分類される流れになっていて、どうせ童貞オタク受なんだからもうちょっと劇的な変身展開があってもよかったんじゃないかと思う。挿絵が割ときっちり童貞ガリオタになってる分、泉田の言う「綺麗」は妄想フィルター通してのものだみたいな想像をしてたら、第三者から半陰陽疑惑とか出てきて驚いた。結局どっちとも判明しなかったので若干この半陰陽疑惑あたりの展開いまいち必要性わかんなかったんだけど……。あと実際の所、明らかに童貞くさいシナリオ書いてたライターが突然ナマナマしい尻の描写描きはじめるってどうなんですかね。童貞臭いシナリオが好きで買ってた人もいるんでは……いや、そういう面子が少なかっただけなのかもしれないけど。エロゲの中でも完全な抜きゲーっぽかったし。

 個人的には受にはもうちょっと男としての矜持と反抗心を持っていただきたい派なので好みのタイプの受ではなかったんですけど、攻の執着心と独占欲の強さはさすがあの「義兄」を書いた人の作品だなというかんじで、知らない間にどんどん逃げ場をなくして行く感じとか好きでした。そして色々な意味で、受は倖太郎でないとどうにも収拾つかなかっただろうからこれでよかったんだ……エピローグ見て思わず真顔になったけどこれでよかったんだ……(真顔)


義兄 明治艶曼荼羅

 

「堪忍して、お兄様……」富豪の家に母の連れ子として入った雪子。待っていたのは義兄の執着愛。独占の証のように刺青を彫られ逃れられない。緊縛、言葉責め……。章一郎との淫らすぎる夜は、雪子を官能の深みに堕とす。禁断の愛に震える雪子に救いの手を差し伸べたのは貞吉。純真な好青年との逢瀬で知る初めての恋。しかし兄は妹を奪い返さんと悪魔のような企みを!? 明治官能浪漫!

これはエロい&救いがない。ティアラ文庫は長らくご無沙汰だったのですが、結構頑なにこういう展開の話はやらないようにしてるイメージがあったので、びっくり。

義理の兄によってどんどん淫らな身体にされちゃう妹のお話なのですが、くもの糸が絡み付くように少しずつ着実に逃げ場を奪われていく様子が凄い。肉体関係を持つ前から優しい言葉の中に少しずつ混ぜ込まれた毒のような言葉で少しずつ兄にとって都合のいい女に変えられて行く。あらすじには「執着愛」と書かれているけど、こんな歪んだ想いを“愛”とは呼びたくないなあ。義兄の歪んだ執着と異常な独占欲に、肉欲で囚われてしまう主人公・雪子の姿が痛ましい。

まともな人付き合いも出来ない彼女が唯一恋焦がれたのが兄とは正反対の純朴な好青年・貞吉。まあこれ間違いなくこっちとゴールインなんて展開はないですよねって思ってたけど予想以上に酷い展開でした。

愛のないエロとバッドエンドに耐性無い人には絶対駄目だろうけど、逆にそういうのが好きならかなり楽しめるお話だとおもいます。雪子がどうしようもなく堕ちて行く様子が丁寧に、良い意味で「悪趣味」に描かれているし、個人的には雪子が無理に兄の章一郎に靡くような展開じゃないのもポイント高い。あくまで章一郎は歪みきった征服欲・雪子は肉欲の為にお互いを求めていてそこに愛は生まれない。この手のヤツはなんだかわかんないうちに途中から相思相愛になるパターン多いよね……

ところで岩田が男色家だと分かった瞬間に岩田×章一郎(リバ可)を思い浮かべたのは私だけじゃないはず。


2011年読んだ本まとめ

年末はコミケに参加されたかた、お疲れ様でした&うちのスペースに遊びに来てくださったかたありがとうございました!
2011年の年間まとめ記事です。

2011年の読了冊数
 2011年 1月: 7冊 [まとめ] 2011年 2月:10冊 [まとめ]
 2011年 3月:19冊 [まとめ] 2011年 4月: 6冊 [まとめ]
 2011年 5月:10冊 [まとめ] 2011年 6月: 9冊 [まとめ]
 2011年 7月: 6冊 [まとめ] 2011年 8月: 9冊 [まとめ]
 2011年 9月: 4冊 [まとめ] 2011年10月:11冊 [まとめ]
 2011年11月: 13冊 [まとめ] 2011年12月: 8冊 [まとめ]
合計:112冊

年々着実に減っております。というか再読とBLを抜かすと3桁にも多分届いていないというこの体たらくだよ!

2011年のオススメ10選+α
ムシウタ11. 夢滅ぼす予言
バカとテストと召喚獣9
STEINS;GATE‐シュタインズゲート‐ 円環連鎖のウロボロス(2)
花咲けるエリアルフォース
岩井 恭平「ムシウタ11. 夢滅ぼす予言」(⇒感想
 2011年はとりあえずムシウタの最新刊が出たのがもう本当に嬉しすぎて……続編が出ただけでも嬉しいのに表紙はかっこうさんだし本編もドンデン返しにドンデン返しを繰り返す凄い展開でとにかく凄かった。物語はクライマックス目前でいよいよ完結まであと一息か……というところで、今年くらいに完結してくれるの待ってます超待ってます。

井上 堅二「バカとテストと召喚獣9」(⇒感想
 過去話収録の9.5巻も個人的にはアツかったけどここ何巻かで一番熱い展開だったのはやっぱり9巻ということで!雄二の戦略の上を行く上級生+Cクラス勢力と、劣勢を強いられるFクラスをそれとなく応援してくれるAクラス組と、雑草魂で劣勢を覆すFクラスの面々に胸が熱くなりました。とりあえず明久と雄二のハイタッチだけでこの先3年は戦えると思いました。

海羽 超史郎「STEINS;GATE‐シュタインズゲート‐ 円環連鎖のウロボロス(2)」(⇒感想
 去年アニメ化した人気ノベルゲーム「シュタインズゲート」のノベライズ完結編。ほぼ原作と同じだけどやや違う展開になっているので原作プレイ済・アニメ視聴済でも問題なく楽しめると思います。とりあえずバレル・タイターと綯様のかっこよさに悶え苦しみ転がればいいと思う。年末に出たファンディスクのノベライズ「比翼恋理のアンダーリン」もまだ読めて無いけどとても楽しみです。

杉井 光「花咲けるエリアルフォース」(⇒感想
 「桜」を媒介に意識を繋げた少年少女達が2つに分裂した日本を舞台に戦う「戦争」の物語。初期の杉井光作品を髣髴させる、残酷だけどはかなくて美しいお話でした。

女子に読ませたいよ枠

はたらく魔王さま!
奥様は貴腐人 旦那様はボイスマイスター
金星特急1
バカとテストと召喚獣10
和ヶ原 聡司「はたらく魔王さま!」(⇒感想
 異世界では魔王として恐れられていた男が勇者との戦いに敗れ、異世界に逃げ込み……マクドナルドのA級クルーを目指すお話。色々はしょったけど大体間違えてない。魔力の使い方間違えてる!そして生活感覚が元魔王のクセにみみっちい!!という親近感あふれる生活の数々に何か塩水とか出そうになるのもご愛嬌。魔王軍の男3人六畳間暮らしとか素晴らしいですよね。引きこもり系ニートショタのルシフェルくんが可愛すぎて困る。

森 美紗乃「奥様は貴腐人 旦那様はボイスマイスター」(⇒感想
 だいたいタイトルとおり。さえない新人声優の主人公がBLゲームの主役を貰って……!?というお話なんですが、作中作として随所に登場するBLゲームが美味しすぎて生きるのが辛いレベル。バッドエンドの豊富さが売りのゲームらしいなんですがどっちも報われない監禁調教BADエンドとか普通にやりたいじゃないですか!!イケメンツンデレ医者と人気声優(♂)に目をつけられちゃった主人公カップルの今後も気になるのですがこの作中作で一作出してほしい。合言葉は「バッドエンドもえ」。

嬉野 君「金星特急」(⇒感想
 絶世の美少女「金星」の婿取り列車・金星特急。乗り込んで戻ってきた人間はいないという曰くつきの特急に乗り込んだ人間達の物語。少女小説らしからぬスリリングな展開が凄すぎて性別問わず読んでほしい作品なのですがとにかく主人公の錆丸が着実に成長していく姿がかっこよくてニヤニヤする。金星特急の内外を問わずに繰り広げられる人間模様・恋愛模様も美味しくて、読み始めたらページをめくる手が止まりません。まだ既刊5冊しか出てないので追いつくなら今だと思う。

井上 堅二「バカとテストと召喚獣10」(⇒感想
 バカテスは9巻の燃えっぷりが本当に凄かったんですが10巻どうしてこうなった(特に最終ページ)。 すっかり残念キャラと化してた久保君の活躍とか秀吉・ムッツリーニの思わぬ活躍とか明久・雄二の無二の信頼関係とか男子の魅力が如何なく発揮された巻でした。とりあえず最終ページどうしてこうなった(大事なことなので2回ry)

完結シリーズ

彩雲国物語 紫闇の玉座(上/下)
Re(アールイー):5 バカは世界を救えるか?
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc8
雪乃 紗衣「彩雲国物語 紫闇の玉座(上/下) 」(⇒感想
 全22巻完結。彩雲国を2つに割るかと思われた内紛の結末。「王」としての器を持つには少し足りないけれど、それでも少しずつ成長していった劉輝と命を削って彼を支えた秀麗の元に仲間が集まっていく姿が胸に熱い。一部割を食った人たちも居ましたけど(笑)、ちゃんと大団円な結末にたどり着いてくれて満足でした!

柳実 冬貴「Re(アールイー):5 バカは世界を救えるか?」(⇒感想
 全5巻完結。次々と明らかになる残酷な「世界の行く末」と、その結末に絶望したもうひとりの自分。何度もくじけそうになりながら、それでもどこまでも我侭にご都合主義に、最後には絶望をぶっ飛ばして願う通りのハッピーエンドを勝ち取った主人公の姿がバカバカしくて超かっこよかった。どのキャラも本当に魅力的で5巻で終っちゃうのは本当に残念だったんですが……短編集とか後日談とかでませんかね?ね?

田尾 典丈「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc8」(⇒感想
 全12巻(本編8+番外編4)完結。現実の世界と「フェアリーテイルシステム」によって生み出されたにせものの世界。2つの世界の選択権を握らされて、それでも「両方の生存」を望む主人公の姿がかっこよかった。彼の目指す「ハーレムエンド」には女子としては色々思うところがありますが、ここまで徹底的にその実現を目指す為に努力する姿を見せられるともう応援するしかないでしょう。武紀とは対称的なもうひとりの主人公・秀之の活躍を描く「シルバーブレット」も楽しかったです。っていうか正樹と武紀の友情が最後までウマーだったので私とても満足です。

BL/エロス

だけど、ここには愛がある
嘘と誤解は恋のせい
義兄 明治艶曼荼羅
栗城 偲「だけど、ここには愛がある」(⇒感想
 2011年はいつもよりも多めにBLを読んだのでそちらのまとめも……お勧めもらってちょくちょく読んでいたBL小説ですが、今のところ読んだ中では一番これが萌えました。「豆腐メンタル女装攻×ちょっとズルい包容力のある男前可愛い受」って!!ナルシストな攻がだんだん受に本気になるにつれ「自分が一番」じゃなくなることに不安を覚えて……という展開が大変美味しかったです。まあそんなことより一番ツボに入ったのは番外編の可愛い攻×ゴリマッチョ女装受だったわけですが。

小林 典雅「嘘と誤解は恋のせい」(⇒感想
 可愛い受→イケメンノンケ攻、だとばかり思っていたらシリーズを経てどんどん残念になっていく攻の受大好きっぷりにどうしたらいいのか真面目にわからなくなる件。続編となる「恋する遺伝子」の2編目とかもう、ここまで笑いの止まらなくなるエロシーンがあっていいのかと真面目に悩むレベル。とりあえず結論としてはバカップル早急に爆発しろ。

丸木 文華「義兄 明治艶曼荼羅」(⇒感想
 頭が良くて頭のおかしい義理の兄にどこまでも歪んだ愛を注がれてどんどん調教されちゃう妹のお話。言葉で追い詰められ、立場で追い詰められ、逃げ場を無くしたところで今度は肉体面でも囚われ……と四方八方救いのない展開は好き嫌い分かれる作品だと思いますが、救いのないバッドエンドが好きな人には一度読んでいただきたい。義兄の愛がどこまでも一方通行でしかなく、どちらに対しても救いの与えられない終り方なのがまた素晴らしいと思いました。


読了記録まとめ[2011年3月分]

3月のラノベ読了冊数は19冊でした。久しぶりに読んだ。

「Pandora Hearts」の最新刊が凄すぎて思わず本誌で続き読んだらますますすごかった。アニメしか見てない人も未読の人も今からでいいからぜひとも読んでほしいです面白くなるのがちょっと遅いですが基本的には6巻くらいからが本番だよ!!貼りめぐらされた伏線を丁寧に回収していくのが本当に凄い作品です。

ラノベでは「ムシウタ」の最新刊が本当にすごかった……そしてノベライズだけど「シュタインズゲート」の完結編も本当にすごかった……
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