[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜
漸く学校が始まった。今までと変わりない筈の日常…ただ、違うのは森町芹菜がおらず、晶が日常を捨て去ったという事実だけ。晶達は全てを知る為に、“無限回廊”の画策によりこの実軸に帰還した父親・城島樹の元へ赴くが、晶を待ち受けていたのは驚くべき真実だった…!
今まで保健室待機が中心で、すっかりコメディパート担当のイメージが強かったネア先生が今回は大活躍です。どうしよう、
めちゃくちゃ惚れた。ネア先生といい殊子先輩といい、今回は年上組大活躍でいう事なしです。正直本編さておいてネアと殊子の二人分で五つ星つけちゃうくらいに良かった。
もうなんというかですね、表紙から凄いんですよ。ネア先生が表紙というだけでもかなりのインパクトですが、
白衣+SM風ボンテージファッションって何。そんな姿で敵の前に立ちはだかるネア先生は非常に凛々しくて、普段とのさえないイメージとのギャップに萌えました。
先生、一生憑いていきます。
前回での晶のかっこよさはどこへ行ってしまったのか、今回は晶が一気にヘタレ化してますね。後半で明かされる真実から考えれば、そのくらいヘタレてしまっても当然かもしれませんが…でも、里緒じゃないですが、他の虚軸をあごでつかって平然としてるくらいじゃないと晶じゃないです。
でも、晶にそれだけの変化をもたらした仲間という存在は、やはり大きかったんだなあと思うとちょっと嬉しい。ちょっと気配りする方向間違ってるけど、それが不器用な晶達が見せた仲間達への「気遣い」なんだと思うと凄く感慨深いです。
そしてそんな展開だからこそ、今回は「仲間」達の行動が凄く光ってました。カーテンフォールの恐ろしさを目の当たりにしても変わらず接してくれる仲間達が眩しい。特に里緒が単独で「無限回廊」に立ち向かう場面や、終盤で殊子が現れるシーンはめちゃくちゃかっこよかったです。特に後者は挿絵が神すぎる!!
そしてネア先生が目立った煽りを食らったのが蜜。すいません、
可愛すぎます蜜たんが。すっかりネアに次ぐギャグキャラと化してしまったような気がします。そしてナチュラルに君子を愛しすぎな蜜が可愛い。そんなに心配なら素直に仲良くなっちゃえばいいのにこのぉ?!!(まあ、それが欠落の関係でしたくてもできない、というのがこの作品のダークな部分なのですが…)
今回は本当に色々な意味でダークな展開だけど、ちゃんと正統派な方向に話を進めてくれてるのが嬉しい。今後どうなってしまうのか、楽しみです。