伝説の勇者の伝説11 君子豹変の王様 | 今日もだらだら、読書日記。

伝説の勇者の伝説11 君子豹変の王様

 

シオンは? ライナは? そして世界は──? 驚愕の第一部完結編!
「……まるでここにあるのは、絵空事だ」。活気に満ち、誰もが幸せそうなローランドの城下町を、王白から見下ろし、ライナは思う。一見平穏に見えるこの世界は、崩壊への道をたどりはじめていた。他ならぬ英雄王シオン・アスタール自身の手によって……。何がシオンを変えてしまったのか? 親友・シオンを救うため、ライナは決意を込めて新たな道へと歩み出す──。いま、序章は終わり、壮大な物語が真の姿を明らかにする!

ライナ達がローランドに戻ってきてから1年。いつものようにシオンが大量に抱え込んでいる仕事の手伝いをしていたライナは突然シオンから、全ての仕事が片付いたと報告を受ける。どう考えても違和感のある発言を訝しみながらもフェリスと共に穏やかな時間を過ごしたライナだが、その帰り道、異様な様子のシオンに遭遇して……。

そして平穏な日常が終わる

平穏な日常があっさりと幕を閉じ、その前後から舞台の外で淡々と行われてきた様々な出来事が少しずつ明かされていく…という展開に衝撃を受けました。えっ、とり伝の平穏で楽しい日常の裏で……非道な人体実験やらなにやらをやってたと……?シオンの中が一種の二重人格的な描かれ方をしているのでライナ達と一緒に日常をしていたシオンにはある意味制御出来ない部分だったかもしれないけど……そうであって欲しい……そうじゃなさそう……。イエット共和国編ではコメディ要員だったミルクがすっかりシリアス要員に……あとルシルのラスボス感がすごい……。

親友であるシオンに裏切られて一度は生きることを諦めようとしたライナが、フェリスの言葉と「約束」を思い出してシオンに立ち向かうのに胸が熱くなるし、その上でシオンのことだって諦めない、手を差し伸べるために前に進むと決意する姿がめちゃくちゃ良かったです。あの怠惰でやる気がなくて自己否定的で他人に関わることを怖れていたライナがこんなに成長して……あと、ラストの展開で取り乱すフェリスがめちゃくちゃ良い……可愛い……。

「序章の終わり、本当の物語の幕開け」

ってあらすじに書いてあって衝撃を受けたんですが短編含めて20冊以上読んでるのにまだ序章だと!?一応無印の「伝説の勇者の伝説」シリーズはこの巻で完結という形だけど全然終わってないし、あとがきでCM無しで次の番組行くバラエティ番組みたいなノリで「大伝はこのラストの5分後からスタートです」とかいわれるの全然終わってない。確かに序章が終わりましたくらいのノリだし本編は全然終わってない!!(大事なことなので3回言いました)あと、あとがきで「このペースだと46冊とかになっちゃいますね」とか書いてあって今本当に既刊40冊超えているの感慨深いですね。それだけちゃんと予定通りに巻数を重ねてくれたのは良いことだ…(私が大伝追いつく頃までに新刊の予定が立ってくれるといいなという顔で)。

最後の最後で「3人目の王」とかいう新情報もぶちこまれて本当にどうなってしまうんですか!?楽しみですね!!(も、もうコミケ終わるまで読まねーぞ…)

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