文化祭を控えたある日、いつものように夕飯の買い物をしていた竜児と大河の前に大河の父親が現れる。"大河とよりを戻したい"という父親の言葉を喜んだ竜児は、必死に渋る大河を説得して親子の関係を修復させようとする。大河も満更ではなさそうな様子だったのだが、それを聞いた実乃梨が意外な反応を示して!?
今まで盛り下がり気味だった文化祭を盛り上げるため、生徒会が用意した最優秀クラスへの“ご褒美”につられて盛り上がる文化祭の裏で、大河と彼女の父親の話が進行します。なんだかんだいって父親の事で頭が一杯な大河を見た竜児が大河にヤキモチを焼いたり、そんな大河を巡り実乃梨と竜児が激突したり、竜児や大河の複雑な家族関係が垣間見えたり…と今までに無く重い展開が続きますが、そんな中でも各キャラクターの魅力がぎゅっと凝縮されていて、めちゃくちゃ惹き込まれました。
大河と竜児の関係ももちろんいつも通り良いのだけど、今回も4巻に引き続き亜美と実乃梨がめちゃくちゃ素敵です。特にラストの実乃梨の独白が、いかにも“恋”よりも女の子同士でワイワイやっていたい年頃の女の子の発言って感じでめちゃくちゃ可愛かった。「私、レズなのかな」には噴きましたがwあと、こういうときだけ喋り方がまともになるのも個人的にはツボだったり。
つかもう、4巻以降のみのりんの魅力は正直神がかってる!!
亜美はすっかり竜児に“気を使わなくて良い友達”ポジションを確立されてしまっているようで恋の戦線(笑)からは脱落気味?でも自動販売機でのやりとりでの亜美が凄くかっこよくて素敵でした。竜児も言うとおり、一人だけ一足先に大人になってしまった印象というか、離れた位置から皆を見ているようなお姉さんポジションが板についてきて凄く魅力的。逆に亜美ちゃん全開としか言いようが無いミスコンでの姿も忘れられないけどw
ミスコンの舞台で打ちのめされた大河が舞台上で強く立ち上がるシーンは凄くかっこよかったのですが、後の実乃梨の独白を聞く限り既に何度も受けた傷だからこそすぐに立ち上がれたというのが正解なんでしょうね。一番強そうに見えて、女性キャラの中で一番脆いのが大河なんだろうなあ。でもそんな彼女に少しでも早く近づきたいと障害を乗り越えて必死に疾走する竜児が凄く印象的でした。ラブコメなのに、めちゃくちゃ熱かった!!恋愛模様も大河に転ぶか実乃梨に転ぶか良い具合に混沌としてきて、先が読めません。ほんと続編が楽しみ。
しかし、ラストの北村の行動だけが少々唐突で微妙に不服。竜児と踊るものだとばっかり思っていたので実に不服ですよ。つか今回そんなフラグ立ってたっけ?竜児側に実乃梨フラグが立ったから強制的に大河イベントが変更されてしまったのか!?(違う)
スピンオフを見る限り、北村はすみれに…っぽかったし、本編でも今回はどちらかというと目立ってなかった印象なのですが。うーん、わからない。