冬の雪山で、到底その場にはそぐわないヒール姿の女性の死体がみつかった。死体は酷く綺麗な状態で欠損が無く、しかも苦しんだ跡が見えなかったため「白雪姫」等と渾名される。いつもの通り病院を訪れたよーちゃんが、その事件の話をしずるさんにしてみると…?
いつもの通り、安楽椅子探偵役の少女・しずるさんとワトソン役のよーちゃんの会話を読んでいるだけでもなんだかほのぼのしてしまいますが、今回はよーちゃんがしずるさんに隠し事をして気まずくなったり…と少々暗め。しずるさんに隠された謎も少しずつ形を帯びてきた感じでやはり今後は彼女の正体についても明かされていくのでしょうか。
しかし、同時に1巻を読んだ際の自分の読後感想を読み直すと、しずるさんがよーちゃんと触れ合うことによって少しずつ前向きに変わっていっているような印象を受けました。少なくても1巻で感じたしずるさんへの「後ろ向きな人」という評価は訂正したい所。二人の温かい会話の雰囲気が非常に好きなので、是非ラストは二人とも幸せになって欲しいです。
そして本編と共に進んでいく「ハリネズミのチクタ」ですがラスト2編では二人が会話形式でお話を組み立てていく、という形式でなくなっているのが非常に印象的。特に最終章のチクタは明らかに第三章の視点から語られています。時計職人も見つかったことだし、本編もこれからクライマックスに突入、という事でしょうか。
二人の関係やしずるさんの秘密ともども、ハラハラしながら続編を楽しみにしたいと思います。
だから次は是非とももうちょっと早めに出してくださいねっ(ボソ)