
御史台で働き始めたものの、意地悪な同僚・陸清雅に事あるごとに嫌味を言われ、日々自宅で食材相手に鬱憤を晴らす毎日。そんな秀麗と清雅の元に後宮に上がる予定の藍家の姫・十三姫の身代わりとなって暗殺計画の背後関係を探れという大きな仕事が飛び込む。複雑な思いをよそに、再び後宮に上がった秀麗だが…?
今まで「初めての女性官吏」としての秀麗の凄さばかりが強調されてきた彩雲国ですが、「紅梅は夜に香る」で冗官に落とされたことで過剰なまでに誇大化された秀麗のスーパー女性像が取り払われ、久しぶりに等身大の少女としての秀麗がクローズアップされた印象。今までどれだけ彼女が虚勢を張って生きてきたのか実感しました。
現在の自分では清雅にどうやったって敵わないことを認めた上で、今自分が出来るだけの事をやっていこうとする姿勢がかっこいいです。敵わないとはいえ今まで秀麗の周囲に居た人々よりは全然身近なライバルである清雅と一般人代表(笑)のタンタン達との話が中心になったのが凄く良かったんじゃないかと思います。ぶっちゃけ乙女ゲーの世界から秀麗の成長物語になった感じで、個人的には以前より好印象かも。今までのキャラクターがなりを潜めてしまったのはちょっと寂しいですが…(特に黎深様)
一方、十三姫の問題と共にクローズアップされてきた藍家の問題。楸瑛の苦悩や黎深の意味深な行動を見ていると、今後藍家や紅家とも事を構えるような展開になるのかも。不謹慎ですが今後そんな展開になるのなら結構楽しみです。
しかし、個人的に今回のツボヒット大賞は仙洞省の司令になったリオウ君。うーさまとのコンビを想像するともう微笑ましすぎて笑いがこみ上げてきます。子供なのに濃い大人達に振り回されるリオウ君が哀れ。次巻では是非うーさまとのやりとりを見てみたいですw








