恋人と引き裂かれ、皇帝エドリックの元に嫁ぐ事を強いられたアイリス。『氷雪王』との異名を持つエドリックは色々と曰くつきの人だった。妻を妻とも思わない態度に憤っていたが、やがて……というお話。
最初は反発しあっていた二人が徐々に志を通わせ、同士としても夫婦としても距離を近寄せていく様子がとても甘酸っぱいんだけど、要所ごとに当時を生きた人々の『手記』の形で明かされていく、二人の物語の悲しい結末にゾクゾクが止まらない。
腹を据えてからは夫の冷たい態度にもめげずに彼を伴侶として支えようとするアイリスは、ただ破天荒なだけでなく古い常識に囚われない斬新な発想の持ち主。同じように古きしきたりを捨てて新しい国づくりを目指すエドリックとこの国の新しい形について語り合う姿がとても素敵なんだけど、彼の理想を支えるだけの後ろ盾を持たない実家や“皇后”だからこそ制限されてしまう部分もあってもどかしい思いをしているのに、こちらまでもだもだしてしまう。
二人の恋の結末はあまりにも悲しいものだったけど、二人の意思を受け継ぐ人々がかつて彼らが語った理想の国を少しずつ築き上げていくエピローグにじんわりしました。めちゃくちゃ面白かった!!
しかし、LOVE分も大変美味しかったけど、シュタイン帝国の一代記としての部分が物凄く濃厚だったので、色々な意味で挿絵で損してるなあと……この表紙だとキラキラしたお姫様と王子様のラブロマンスしか想像できないよ!!挿絵が出てくるたびに若干違和感に戸惑いました。
「うらら」一覧
魔法少女育成計画 restart (前)
宝島社様より献本をいただきました!
キャラを一新してのシリーズ第二巻。魔法少女として活動していた16人の魔法少女達が『魔法少女育成計画』というゲームに巻き込まれる。前巻では現実を舞台にしたマジカルキャンディ争奪サバイバルだったんだけど、今回は仮想ゲームの世界で理不尽なルールに苦しめられながらゲームのクリアを目指すお話です。
しょっぱなのルール提示から既に嫌な予感しかしなかったんだけど、予想とおりというか、『こうなったら嫌だなー』というのを全て的確にぶち抜いてくる感が一周回って爽快なほどで、今回も安定のエグさ。持ち上げて落とす事にかけてはむしろ前回以上で、ちょっと気を抜いたら途端に絶望の展開が待ってるよ!!
また、ゲーム内で3日過ごした後現実で3日過ごす、というシステムが凄く面白く働いてた気がする。リアルでの3日が事実上の探偵パートみたいになっていて、いつも通り日常を過ごす魔法少女がいる一方でゲームの裏を突き止めようと動く魔法少女達の動きがアツかった。挙動不審な魔法少女も結構居て、その辺の秘密が明かされるのもたのしみ。
メインキャラクター自体は前回から一新だけど、さりげなく前巻キャラの姿も見え隠れしたり…で、その辺がどう後編に掛かってくるのかが楽しみです。前巻の展開を知っていると、どうかんがえても凄い事になるのはこれからという所で終わってしまうので残念というか、早く続きが読みたい…!
キャラクター的にはプフレさんが大変好きですが後編の一番いいところあたりで華々しく散る予感しかしない……あと前回があれだったせいか魔法生物が猛烈に可愛らしく思えます。
ROBOTICS;NOTES 瀬乃宮みさ希の未発表手記
2009年夏。日蝕が観測されたその日、種子島に住む中学三年生の瀬乃宮みさ希は、当時まだ珍しかった携帯端末(スマートフォン)を拾う。携帯を覗くとそこにはアイリがいた。アイリとは人工知能を持つAR(拡張現実)。つまりバーチャルの中にだけ存在する人格。彼女と話をしながら、携帯を返すため持ち主の家を訪れたとき、みさ希は恋に落ちた。持ち主は君島コウという科学者だった。みさ希は自分を子供扱いしない大人の男性、君島に惹かれていくが…。『ROBOTICS;NOTES』ゲーム本編では語られなかったあらゆる謎を解き明かす、科学AVGファン必読の一冊。 (「BOOK」データベースより)
瀬乃宮あき穂の姉・みさ希の過去を描く外伝ノベライズ。
本編の真相に関わるネタバレを含むため、全力でゲームクリア後に読むことをオススメします。
ゲームではクールビューティ本来はアツい女、みたいなポジションだったみさ希の姉馬鹿一代ぶりがヤバイ。めちゃくちゃ頭いいのに本気でアキちゃんマジ人間界に降臨した天使だし、アキちゃんいたら宇宙人とも分かり合えるし地球の環境問題全部解決すると思ってるシスコン具合が可愛すぎて腹筋崩壊した。みさ希だけでなく昴父やドクなど原作ではわかり辛い人々の本音が見えたのもよかった。
頭の出来が良すぎる故に周囲に馴染むことが出来なかったみさ希が君島コウと出会い、仄かな恋心を抱きながらも君島の言葉を胸に少しずつ周囲に打ち解けようと努力していく姿がとても甘酸っぱく、仲間を得て互いに衝突しながらも不器用に人間関係を構築していく姿がとても暖かく、だからこそ、真実が明かされていく後半の展開が辛い。終盤は完全にホラー展開で、本編へと続くからこそできる最悪の終わり方が物凄く後味悪くて。「その目誰の目」万能だなあ……。
同時に、幕間で語られる彼のひとの行動がやばい。これ本当に原作公式設定だとするとこれまで全て「事故」や「偶然」で片付けられてきた事まで全てに関連付けがされてしまうんですが……本人にその後の展開を予見できたとは思えないのですが、ある意味全ては仕組まれていたというか、この後、種子島で『彼ら』が出会いひとつになって巨大ロボットを作ろうとする流れは必然だったんだなあと。彼らの持つ全ての傷に彼の人が関わっていたのだとしたら。これ、語られていないけどこれおそらく瑞榎さんの事故も……ですよね。
めちゃくちゃ面白かったけど、これほどゲームをクリアする前に読まないで欲しい本もない。っていうかこれのコミック連載がはじまるらしいんですが、こんな全開でストーリーの核心に触れるものを雑誌で連載って大丈夫なんでしょうか……ネタバレテロにもほどがある。
GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン5(上)
―状況は静から動へ。関東、近圏の諸国が武蔵とP.A.Odaを天秤に掛け、遂に戦端が開かれた…!奥州三国の支持を得て、柴田勢を退けた武蔵。生徒会副会長の正純は、信長死後の歴史再現の鍵を握る北条に働き掛け、羽柴にプレッシャーを与えようと画策するが、その矢先、羽柴勢が毛利領内に侵攻したとの一報が届く!毛利領を治める六護式仏蘭西の迎撃は。そして連動して動き出す関東勢力の群雄に、武蔵もその一員として相対する。各国に分割統治された中世の神州・日本を舞台に繰り広げる、壮大な学園戦国ファンタジー第五話、いよいよ開幕。 (「BOOK」データベースより)
生子(女装トーリ)のオネエ台詞が全部マリアンデール様(イクサガ)の声で再生されてつらい。まじつらい。福山が罪作り。
「夏休み」を控えつついよいよP.A.OdaやM.H.R.R.との戦いが本格化してきたシリーズ第5巻前半戦。ここにきて殆どなかったトーリの女装がバンバン挿絵で描写されまくってるんですが、どんな心境の変化があったんでしょうか。っていうか、トーリの女装が予想以上に本格派でふいた。考えたら確かに、生半可な女装では賢姉が許さなそうな気配はありますが…!!(でも女装の胸は作らないほうがいいと全身全霊を持って主張したい)
北条との交渉メインかとおもいきや、勃発した毛利vs羽柴を前にして北条関係の歴史再現を利用しつつ毛利と東北三国に武力をアピールするという名目で戦闘に次ぐ戦闘展開で正直若干読み辛かった部分が。正純のウィットな駄洒落を挟んだ交渉シーンが案外大事だったことを実感しました。バトルはけっこう文字だけだとわかり辛いというか……アニメ3期以降マジお願いします。
密かに期待していた北条&ノリキななにかはなかったけど、成立済のカップルが大変アツかった今回。特にウルキアガと成実のクールに見えて触ったら大火傷!!なアツアツぶりにニヤニヤして仕方ない。ウッキーが成実の艶姿で余所見駆動したり、さらっと惚気る成実さんとか、もうたまらん!!愛の力で相手の攻撃から復帰する点蔵メアリカップルの様子も可愛いすぎて点蔵もげろ!!すっかり扱い悪いのがデフォになったネシンバラに他勢力だというのにサラっと通神帯でツッコミ入れてくるシェイクスピア可愛すぎる。マルファを得た景勝様が絶好調すぎて腹筋がつらい。
色々な意味でツッコミどころ満載なラストで下巻に続く!!なわけですが、真田十勇士はあんなにかっこいいのに真田様それでいいの!?あと学生としての行事ってちゃんとやるんだなーと思った上巻でした片桐君可愛い。片桐君可愛い。(大事なことなので2回言いました)
今回もやってみたよ自分用5上呟きまとめ。
ルートダブル - Before Crime * After Days - √Current
Xbox360で発売されたアドベンチャーゲーム「ルートダブル」のノベライズ第三弾。√Afterは記憶喪失のレスキュー隊長・笠鷺渡瀬の視点から、√Beforeは高校生・天川夏彦それぞれの視点から事件を追う物語でしたが、√Currentでは二人の主人公が様々な形で協力したり足を引っ張ったりしながら事態の解決を目指す物語です。なお、タイトルになっている「√Current」の内容は殆ど導入程度の分量しかなくて、全体の半分以上が最終シナリオ「√Double」の内容となっています。
√Cは内容的にもこれまでのストーリーと重複する部分が多いのでこの程度のページ数にしたほうがくどすぎず良かったと思うんだけど、若干駆け足すぎた気も。夏彦が渡瀬の○○を××××しちゃう部分なんかは√Aの結末を知っていると「あーーーー!!」って物凄くもだもだした部分だったので、若干その辺のインパクトが薄くなったかなと言う印象がありました。そこはもう、媒体の違いだから仕方ないんだけど。
ストーリー的には√Dの最初の悪意除去まで。√Bのアレやらコレやらで渡瀬に敵意しか持っていなかった夏彦が、自らのBC能力によって記憶を失った渡瀬の思いに触れて、僅かながらでも心を許していく課程がたまらない。悪意除去前のヒロイン臭漂う善意の塊みたいなヒーロー渡瀬も大変良いのですが、悪意除去後の自らの目的の為に泥水を被ろうとしている悪役で、でもやっぱりヒーローな渡瀬が大変良い。そんな渡瀬とBCに目覚めた夏彦が、お互いの最終目的は相容れないけど現在の利害の一致を持って改めて共闘関係を築き直すのが大変美味しかった。利害の一致さえなければ互いの喉元に武器を突きつけあってもおかしくない相棒関係美味しいです!!!
ラストの小説版オリジナルの加筆部分でニヤニヤせざるをえなかった!原作では匂わすだけだったあの部分をやってしまうのか。色々な意味で最終巻が楽しみです。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3
部活に姿を見せなくなった結衣。平塚先生に言われたことがきっかけで彼女を部に戻そうとする八幡と雪乃だが、空回りどころかますます誤解を生んでいくばかりでというお話。
なんだかんだで、段々青春ラブコメらしくなってきたじゃないですかやだー!!結衣は2巻の頃から結構露骨にフラグ立ってましたが、雪乃の普段通りのツンな態度に時折紛れるデレが大変美味しかったです。それにしても八幡は彩加可愛い彩加可愛い言いすぎである……気持ちはわかるけど。
少しずつちゃんとラブコメ要素も孕みながらも、きっちりこちらの黒歴史ポイントは突いて来るというか、読んでるだけでなんとなくHP削られる何かは健在。脱衣大貧民の話で、お互いに貶したりドヤ顔したりしつつも仲の良い八幡と材木座の男子コンビのやりとりに大変ニヤニヤしました(だが八幡はパン1だ)が、それ以上に材木座ネタでHP削られすぎでヤバイ。色々、抉られる!!
『痛い自分』を美化するでもなく肯定するでもなく、批判は受け止めて、自爆行為の如き攻勢に読者のHPまで削りながら、それでもそのあり方を切り捨てるのを許さないというか。最後の微妙なユルいんだか熱いんだか解らない落とし方が、とてもよかったです。
しかし、限定版のドラマCDをそのまま落としこんだ短編が、なんというかこう、これまでとは別の意味でHP削られますね!!平塚先生マジ生きて……。
GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン4(下)
伊達、最上、上越露西亜へ外交官として赴いた武蔵アリアダスト教導院のメンバー達。だがそれを牽制するため、羽柴・秀次率いる戦闘外交艦“聚楽第”を先頭に羽柴勢が水戸領地に対し戦闘を開始。一方、武蔵では、生徒会と総長連合に対し、平和を求めて大久保・忠隣を代表とする委員長連が蜂起し、内部に潜入した伊佐、穴山ら真田十勇士は、艦の破壊工作の準備を進めていた。まさに内憂外患の武蔵は、この状況を打開し、東北・上越への活路を開くことができるのか!?各国に分割統治された中世の神州・日本を舞台に繰り広げる、壮大な戦国学園ファンタジー、第四話ついに完結。 (「BOOK」データベースより)
成実さんの おっぱい
ウッキー爆発おめでとうというか成実さんの挿絵がエロ可愛すぎて悶え死んだ!!恋人というよりは戦友に近いようなウルキアガと成実の関係も大変美味しかったですが、“強い女”の成実が見せる、女性らしい表情にきゅんきゅんせざるをえなかったというかやっぱりおっぱい。とても良いおっぱいでした。クライマックスで明かされるウルキアガの“嘘”でもういっかいによによ。
久しぶりの1000P突破目前のページ数で、片手で読むのも両手で読むのも一苦労な4巻完結編。3巻で敗北を得た武蔵の面々がそれぞれの向かう道を改めて定め、再起し、そして新たな絆を再確認するお話。他国と協調どころか武蔵内部で内紛が起こるありさまで、ばらばらになったところから再び一つにまとまって、助けに来た英国や東北三国と協調していくのがとても熱い。“武蔵”さんの新装備っていうかメイド服に日本刀は反則級の萌えでありまして、メカ的にもあれいったいどういうことになってるのか気になるというか本当に4巻のアニメ化を望むものでありまして、そしてクライマックスの『狐の嫁入り』に泣いた。ラストの挿絵も含め、本当に幸せな最期を迎えたということが強調された展開で、よかった。
新キャラだと、もうコワモテだが実は中身は可愛い人な景勝様とトーリのやりとりにじったんばったんしたり、触手がエロゲみたいな過去持ちつつ謎のフラグを立てているのが気になって仕方ありませんでした。っていうか触手に襲われる義頼について詳しく。触手は巨乳好きなのに犬兄には群がるということはつまり……あとはわかるな?(雄っぱい!雄っぱい!!)
新しい武器や新たな仲間を得て、再び前に歩き出す武蔵の面々。泣いている人を救い、失おうとしている人を救うと思いを新たにしたトーリの決意がアツかった。6Pぶちぬき挿絵に1巻の全ての「はじまり」になった彼らのはじめの一歩を思い出しつつ、新たな一歩を踏み出す彼らの『これから』が、本当に楽しみです。
「いいか?オメエら、よく聞いとけ」
「行くぞ世界制服。来いよ世界全体。俺達はもう負けねえ。そのつもりで相手してくれ」
馬鹿は、言った。この閉じた場所から、皆に対してこう言った。
「夢を叶えに、−−行こうぜ皆」
おまけ。ツイッターに呟いた4下の感想post自分用まとめ。
後で一場面だけ読み返したくなったときになかなか該当部分を探し出せなくて困るというのもあり、感想書く時に序盤の内容忘れやすいってこともあり……でこういう形で。シリアス場面とか物語に没入してるときは割と呟く暇もなく読んでるんで、結果ネタっぽい部分ばかり拾ってるけど。というかこれ見るとマジで触手と景勝様しか語ってない気がしてくる件について。
ROBOTICS;NOTES -ロボティクス・ノーツ- (1)
科学アドベンチャーシリーズ第三弾「ROBOTICS;NOTES」の原作ストーリーのノベライズ。その前に出たファミ通文庫・スニーカー文庫のノベライズと違い、こちらは原作通りのあき穂・海翔2人を中心視点としたノベライズになってます。
原作忠実展開……かとおもって読み始めたんだけど、一部のキャラクター設定や展開が大胆に改変されてる。全体的にメインキャラが大変「いい人」方向に拡大解釈されている感があって、まあ確かに全員こちらの方が原作よりもとっつきやすいキャラクターではあるんだけど、うーん……あき穂のこと心配しすぎでわかりやすいデレを隠しきれてない海翔にも若干違和感あったけど、あき穂は姉へのコンプレックスを強調されすぎて性格がかなり変わっちゃってる感じだったのでかなり違和感ありました。
そして一番大きな変更点は瑞榎さんの存在がまるっと消されていて、代わりにミッチーが彼女の設定(HUGを装着している/現在までみさ希と連絡を取れる友人であるという点)を引き継いでいるという部分。原作ゲームの展開を最後まで知っていると、ミッチーがどこまで「瑞榎さんとしての役割」を求められているのか考えてしまって物凄く不安すぎる。もうなんていうか原作知ってるとわかりやすいフラグ……だよな……。瑞榎さんの物語は、ロボノのエピソードの中でも有数に思いいれのあるエピソードなので、正直こういう弄られ方をしてるのは不安しか涌かない……。
ただ、様々な「暗黙の了解」によって成り立つ海翔とあき穂のツーカーな関係性はとても美味しかったし、最初違和感のあった練習試合のエピソードも、ROBO-BAN本戦になったらきっちりそこを使って盛り上げてくれたし……で、原作を一切考慮しないで読めたら凄く面白かったと思います。特に、ROBO-BANでの対決は本当にアツかった。また、原作プレイ済のファンとしては、かなりストーリーや設定も変えて来てるから、その辺をどう整合性とるのかはとても気になります。
でもどうしても原作をやっているとキャラクターの違和感が先に立ってしまうので……うーん。
原作のキャラクターにある程度思い入れのある人にはオススメできないかも。
死神姫の再婚 -怪物王子の死神姫-
お腹痛い→お腹壊れる→お腹壊れた→お腹すいた←new!
離れ離れだった夫婦が漸く……!!なシルディーン編・完結編。長い事重く苦しい展開が続いたからこそ、本当に幸せそうなライセン夫婦の姿がもうまぶしくて……まぶしいんですがカシュヴァーン様まじ残念……幸せになった途端臆病になるカシュヴァーン様残念……カシュヴァーン様、アリシアのこと「世界一可愛い俺の嫁」言い過ぎ……(ビクンビクン
長い物語の間に失われた物が大きすぎて、流石にこれは完全に円満な解決は望めないんじゃないかと思っていたんだけど、綺麗に誰も不幸にならない幸せな決着がついて良かった。大変な人に目をつけられてしまった感がはんぱないトレイスや、一度関係をリセットすることになったエルティーナ元夫妻はまだまだこれからといった感じですが。というかまだまだ未練はあるものの表面上はすっかりふっきれたエルティーナと、どうみても未練たらたらなジスカルドの関係はまじで今後に期待するしか…!!
もう本当にこれ以上にないってくらいの幸せハッピーエンドでほんとうに読んでるこっちのおなかがいたくなる。本当に、再婚おめでとうございました!!今後の展開も楽しみにしてます。
それにしても、ゼオルディスを救ったあの人があまりにも予想外でした突然のほmただまっすぐにお互いを好きといえる関係ではないけれど、それでもお互いを見捨てられない男の友情展開が本当に美味しかったですありがとうございましたごちそうさまでしたゼオルディスむしろ今後の登場に期待したい……すごくしたい!!!
「あなたのように醜くて弱い人間は、きれいで強い人間に逆らえないのです。ええ、そうです。逆らえないのです。天の意思です。逆らえないのです。」
「さあ立て!!あなたが馬鹿にしてきたフロリアン・マーベルなどに、救われてしまうがいい!!」
(P116〜117)
(仮)花嫁のやんごとなき事情 -離婚できなきゃ大戦争!?-
病弱な王女・シレイネの身代わりとして隣国の毒龍公・クロウに嫁いだフェル。サクっと円満離婚して大金ゲット★のつもりだったのにクロウは緊急事態で口にしてしまった神誓をタテに絶対に離婚しない、と言い出した。円満離婚と報酬を掛けて、彼女はクロウの口にした勝負に乗ることにする。ところが、そんな中、孤児院の院長先生が祖国の使者としてやってきて……!?
壁ドン!!!!!これは良い壁ドン!!!!
すっかりフェルにメロメロ状態なのに、好き過ぎて残念の兆候まで見せているのに『シレイネ王女』に対しては一貫してドSな俺様を貫くクロウが好み過ぎて辛い。序盤の“賭け”の話しですっかり彼女の操作方法を把握して掌で転がしてる俺様っぷりにもニヤニヤしましたが、自由な彼女の翼を折って閉じ込めてしまいたいくらい好きなのに、彼女に嫌われる事を怖れて大それた行動に取れない、屈折した好意と強烈な独占欲が合わさった葛藤から来る壁ドン展開がもう美味しくて美味しくて……。
フェルがお金よりも何よりも大切にしている“家族”であるガウェイン先生が現れて、このままでは戦争になるかもと言われた挙句……の展開でうってかわって取り乱すフェルが可愛すぎる。だけど、その大事な“家族”を救う為と覚悟を決めたフェルはやっぱり男前でかっこよかった。今回もしっかりとクライマックスシーンでは魅せてくれました。ほんと、こんなに読んでいて爽快感のあるヒロインも珍しい。
恋に不慣れな彼女が不器用ながらも少しずつクロウのわかり辛い態度の裏にある本当の気持ちを感じ、惹かれていく様子がもうほんとうにもどかしくてたまらないんですが、フェルとシレイネの関係にもなんか色々ありそうだし、まだまだ二人が禍根なく結ばれるには問題が山積みという感じでこれをどうやってハッピーエンドにもっていくのかが本当に楽しみです。
っていうか最後に出てきたあのひとが予想以上に……こう…!!