革命により何もかもを亡くした元皇子・カルエルが、革命の旗印とされた少女ニナ・ヴェントへの憎しみを胸にいだいて「空の果て」を目指す浮遊島・イスラに乗り込み、同年代の少年少女達と学園生活を送ることになるシリーズ第二弾。
いよいよイスラでの生活が始まったのですが、イスラ生活第一日目にクレアと運命の出会いをしてしまったカルエルのはしゃぎっぷりが可愛くてたまらない!!幼馴染・アリーの複雑な心境も知らんで一人舞い上がるカルエルの姿が大変微笑ましい。その後も彼女に良いところを見せようと舞い上がったり、必死にそのヘタレっぷりを隠そうとする姿にとてもニヤニヤします。
一方、そんなカルエルから熱い想いを向けられるクレアですが、彼女が「ニナ・ヴェント」として生きなければいけなかった理由や彼女の葛藤が明かされて、ますます今後の展開が楽しみになってくる。クレアは薄々カルエルの正体に気づきつつあるわけですが、全く気付いてないで浮かれ上がっているカルエルが彼女の正体に気づいた時がどうなるか……その時が楽しみのような、怖いような。砂吐き上等なドキドキ学園生活の裏で、次巻以降への伏線が着々と張られていく感じにドキドキしました。
3巻はまた大きく物語が動きそうなので、今後の展開も楽しみです。最後に出てきたあの国って、「追憶」の……だっけ?
それはそうと、アリーの料理が食べたくて仕方ありません。アリーメン食べたいよアリーメン。
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2009年に読んだ本まとめ その2【腐女子向け】
今年もやってきました!801的ライトノベルベストアワード2009!
?「超」個人的腐女子向け萌えシーンベスト5!!?
というわけで、腐女子的に萌えたライトノベルのまとめです。
今年もひたすらマニアックに、腐女子の皆さんに向けて新しい世界を提供……
……とかいいつつ、すいません今年は割と結果が面白く無いです予想とおりすぎてすいません。
【選考基準】
・2009年中に当ブログで感想の書かれた作品
・腐女子向布教エントリでもあるため、女性向けレーベル・少女文庫モノは一切除外(※マとか彩雲国とか)
・それ以外のレーベルでも出来るだけ女性向読者高そうな作品は除外(※ハルヒとか西尾系とか…)
それでは、覚悟の出来た人のみどうぞー。
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2009年に読んだ本まとめ その1
遅まきながら年末はコミケお疲れ様でした。
ちょっと遅くなりましたが2009年の年間まとめ記事です。
2009年の読了冊数
2009年 1月:18冊 [まとめ] | 2009年 2月:19冊 [まとめ] |
2009年 3月:18冊 [まとめ] | 2009年 4月:14冊 [まとめ] |
2009年 5月:31冊 [まとめ] | 2009年 6月:22冊 [まとめ] |
2009年 7月:17冊 [まとめ] | 2009年 8月:15冊 [まとめ] |
2009年 9月:15冊 [まとめ] | 2009年10月:18冊 [まとめ] |
2009年11月:6冊 [まとめ] | 2009年12月:7冊 [まとめ] |
合計:200冊 |
ぴったり200!!もともと読了冊数は初夏をピークにして年末に向けて減少する傾向があるのですが、それにしても今年の年末は酷い。冬コミでどれだけ追い詰められていたのか…いや断じてレイト●教授にハマっていて読む暇がなかったわけでは(強制終了)
2009年の属性別オススメ
また全体の1割弱か!
去年と同じペースで選んでたら明らかにおかしいことになったので後で慌てて削りました。
あと、一部部門名変えたり、増やしたり。
●燃えた
鉄球王エミリー 鉄球姫エミリー第五幕 | 戦闘城塞マスラヲ5 川村ヒデオの帰還 | 本日の騎士ミロク1 |
なんか今年いまいち「燃え」が足りないなあと思ったのは、この項目常連のフルメタがいないからか(´・ω・)
無事に完結を迎えた「鉄球姫エミリー」&「戦闘城塞マスラヲ」がハンパなかった!!境遇は違えど、どちらもほぼどん底の状態から立ち直り、ハイ上がり……自らの手で勝利をつかんで行く姿に胸が熱くなります。「マスラヲ」は続編シリーズの刊行が決定しているようなので、そちらの文庫化も楽しみにしていきたいです。
「エミリー」には個人的に個人的挿絵が素晴らしかったで賞2009とか進呈したい。エミリー姫の奇策が成った際の挿絵が本当に素晴らしいのです。
最後の1枠は色々な作品が脳裏をよぎって非常に悩んだのですが「本日の騎士ミロク」で。「赤目隊」のみんなの家族のような関係も心地よいのですが、いざという時に本気出したミロクが個人的にドツボなので。「お前なんかニンジン一本で十分だ」は名言。
●青春
とらドラ10! | SH@PPLE-しゃっぷる- 7 | とある飛空士への恋歌 |
青春ラブコメといえば私の中で、春に完結した「とらドラ!」がもう鉄壁作品だったのですがそのとらドラのかつての勢いを追いつけ追い抜けと猛攻かけてきたのが双子の姉弟の入れ替わりラブコメ「しゃっぷる」。二人のちょっとした我侭・悪戯心が様々な人々を巻き込んで、二人の力だけでは解読不能なまでに縺れ合う人間関係と恋愛模様にハラハラドキドキが止まりません!!個人的にはポスト「とらドラ」として最注目していきたい青春ラノベです。
そしてまだ2巻以降読んでないんだけど、ラブコメとして強力な破壊力を持っていそうな感じなのが「とある飛空士への恋歌」。三角関係の予感アリ、愛しあう者同志の対立フラグあり……ちょっと泣ける過去あり、でこちらも大変続きが楽しみです。
●L・O・V・E
黄昏色の詠使い10 夜明色の詠使い | 紫色のクオリア | ラ・のべつまくなし ブンガクくんと腐思議の国 |
「青春」とどっちに振ろうか悩んだけどやっぱり最後は愛だろ!と思ったのでこちらに……な、これも2009年完結作品だった「黄昏色の詠使い」。あんなに小さかったネイトがクルーエルを救うため、すべてを敵に回して孤独な戦いを繰り広げる姿が素敵でした。そしてそんなネイトを助けに来る人々の思いと心意気に胸が熱くなる。あとジジーズは素晴らしい。
一部地方で論議を醸し出した「紫色のクオリア」はSFだのラノベだの果てはラブプラスだのと色々話が飛躍しましたが、とりあえずやっぱりこれも原動力は「愛」だよね!!たったひとりの、最愛の級友のためにありとあらゆる物を駆使し、ありとあらゆるものを犠牲にしていくマナブの姿が印象的でした。
最後1枠はいまどき流行りの腐女子モノ×創作活動モノの美味しいとこ取りか!と思わせて置いて実は正統派ラブコメだった「ラ・のべつまくなし」。腐女子なヒロインとウブで堅物な主人公が徐々にひかれあっていく姿も良かったけど、ヒロインの明日葉を「等身大の腐女子」として描いている事が非常に印象的でした。
●床掃除小説部門
バカとテストと召喚獣6 | 死神姫の再婚 鏡の檻に棲む王 | 384,403km あなたを月にさらったら |
=「家で読んでたら悶えてゴロゴロ転がって床掃除ができちゃうラブコメ」部門!LOVE部門の最上級?
というわけで、3部門程に脳内ノミネートされて削ったり増やしたりされた「バカとテストと召喚獣6」!!!ぶっちゃけ「燃え」と「青春」と「床掃除」でどこに振るか真剣に悩みました。でも燃えも青春もひっくるめてゴロゴロするのでここに落ち着きました。公式が最大手すぎる6.5巻、悪友バッテリー燃えに鼻血が止まらない7巻も捨てがたいのですが、明久×姫路派としてはやはりとっても姫路さんのターンだった6巻を外して、2009年のラノベは語れない。姫路さんの精一杯のがんばりと、その頑張りに応えようとして本気全開モードの明久&その明久に華を譲ってガッツリサポートする雄二に激しく燃えた。っていうかvs常夏先輩戦はなんでいつもああ、熱いんでしょう。そしてエピローグの挿絵で(ラブコメ的な意味で)撃沈。姫路さんの天然小悪魔具合に撃沈。その後一週間位仕事手につかなかったのはいうまでもありません。
私の中での床掃除小説代表格といえば!な「死神姫の再婚」。正直シリーズ右肩上がりでどんどん破壊力が上がっており、もう今年刊行された2冊はどっちも無条件でゴロゴロ転がれるほどの素晴らしさです。正直物語の進行が微妙にどうでもよくなるくらい、ライセン夫妻をみつめてによによするのがナウい。
そして最後はエロありティアラ文庫から「384,403km あなたを月にさらったら 」。天然と思わせて置いてかなり小悪魔属性なヒロインと、自信家で自称・策士だけどその策略は割合穴だらけ…な主人公(女)がイチャイチャするお話。ぶっちゃけ登場人物は女子ばかり…という典型的な百合小説なんですが、性別なんかどうでもよくなる程度には二人の関係が素晴らしかったです。「コードギアス」のルルーシュ(の毎回のズッコケっぷり)とか好きなら是非読むべきです。
●ダーク&欝
ぐらシャチ | アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋 |
考えると、今年はあんまり特筆するようなグロい展開のラノベを読まなかったなあ…と考えつつ、とりあえずダークとか欝とか言われたら「ダブルブリッド」の中村恵里加さんの新作「ぐらシャチ」。ほのぼの異文化コミニュケーション物かとおもわせておいて、徐々に嫌な方に向かって突き落とされていく感覚がたまらない。中村作品入門としてもオススメだし、まだ読んでない「ダブルブリッド」ファンは全力で読むべき。
これは欝というより「LOVE」かなあ…と思いつつ枠が足りないのでこちらに…な、「アンゲルゼ」。「アンゲルゼ」と呼ばれる人間外の存在と関わってしまった少年少女達が必死に足掻いていく物語なのですが、少女小説とは思えない程のハードな展開の連続に、読み進める度にハラハラしてしまう。そんな中でも、徐々に異能を開花させていく主人公・陽菜と常に蚊帳の外に置かれながら彼女を助けたいと思い奮闘する幼馴染・もーちゃんの姿に心を打たれました。
●打ち切りじゃない、続きがでないry
ムシウタbug 8th. 夢架ける銀蝶 | 真・運命のタロット9 《世界》。 |
2009年完結作品の「ムシウタbug」。一人の人間の少女のために数ある虫憑き達が一同に会し、本編「ムシウタ」に物語を繋げるという、素晴らしい終わりかただったのですが……ムシウタ本編続きまだー!?個人的にはムシウタもいいけど「消閑の挑戦者」の続きもぜひお願いします…
そして中学生時代からずっと気になっていて、この年になってようやく一気読みした「運命のタロットシリーズ」。時空を下り時には遡り、様々な時代で戦いを繰り広げる「タロットの精霊」たちと、彼らに協力することとなった人間たちが、徐々に『運命のタロット』と呼ばれる存在そのものの謎に迫っていく…というお話。時系列が頻繁に前後したり、最終的にはその時系列が●●●していたり……と、かなり複雑な構造の物語なのですが、とにもかくにも物語の最後にたどり着いた時の衝撃と言ったら……!!個人的には第二部ラストの終わり方で十分満足なのですが、入手難易度が非常に高い作品となっているので何らかの形で新装版を出して欲しいと思う今日この頃です。
●本年のベスト女装大賞
バカとテストと召喚獣6.5 | ラッキーメイド天くん | これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です |
今年は妙に女装モノが多かったので特設部門で……といっても、そんなにたくさん読んだわけではありませんが(拍手とかで色々オススメ戴いたけど、なかなか時間が取れなくて読めてません。ごめんなさい!)
とりあえず性別フリーダムすぎ!!な「バカとテストと召喚獣6.5」が女装萌的に素晴らしかったです。女子の心をちっともわかってくれない男子陣に、女の子たちがちょっとしたお仕置きを……という話なのですが、もともと女装が似合う美少年として描かれていた明久や華奢な体格なムッツリーニはともかくあの人まで女装させられてしまうとは……しかも似合ってるとか、ただごとじゃない。6巻のアレといい6.5巻のコレといい、バカテスは本当にどっちの方向に爆走するつもりなのか気になるところ。
純粋に「女装」をメインにした物語でお気に入りだったのは「ラッキーメイド天くん」。女装させられた主人公の恥らい具合と、大好きな女の子の為に仕方なく(?)その女装姿すら武器にして彼女を支えようとする姿に、ニヤニヤがとまらない。ただ、色々な意味で描写が(性的に)赤裸々なので、女装少年・男の娘に幻想を抱く人にはオススメできません。
女装のインパクト大賞としては「これはゾンビですか?」シリーズの破壊力もものすごかったんだけど、こちらは結局最初のインパクトがとんでもないだけで本編的にはどんどん主人公の女装姿はどうでもよくなってしまうので、ちょっと不満だったり。普通に男の子の周囲に異能を持った女の子たちが集まるハーレムものドタバタラブコメとしてはおもしろかったです。
恒例の「腐女子向け」まとめは今夜にでもー。
今月のまとめと読了記録[2009年11+12月分]
11月に読んだ本は6冊、12月に読んだ本は7冊でした。
冬コミやらなにやらで、本当に本を読む時間が無かった……
2009年11?12月にアクセス多かった感想
とある魔術の禁書目録19 (⇒感想) | バカとテストと召喚獣7 (⇒感想) | 彩雲国物語 暗き黄昏の宮 (⇒感想) | ぐらシャチ (⇒感想) |
スピンオフシリーズのアニメ化の影響もあるのか、未だ根強い人気を誇る「とある魔術の禁書目録19」がアクセス数的にはぶっちぎりなのですが、発売日前数日に「続きを読む」状態にしてたとはいえたった6日間でこれだけアクセス数がある「バカとテストと召喚獣7」に噴いた。うちのブログは様々な意味で8割くらいバカテスで構成されているといっても過言ではない気がします。
たったひとりの女の子を守るため戦おうとする浜面の活躍が光る禁書19、明久&雄二の悪友コンビバッテリーに萌えが止まらないバカテス7、どっちも最高に面白かったです!!いよいよ最終局面に突入する「彩雲国物語」も続きが楽しみな感じ。同時に読んだ短編集「黄粱の夢」も良かったです。
この2ヶ月で読んだ本の中では数少ない新シリーズものの「ぐらシャチ」もよかった!ほのぼの路線から次第におかしな方向に展開して行く不気味さはまごうことなく中村恵里加。しかし、今年こそ「ソウルアンダーテイカー」の続きが出るとイイなあ……
2009年11?12月に読んで面白かった本
SH@PPLE-しゃっぷる- 7 (⇒感想) | 魔王様げーむ! (⇒感想) | 生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録7 (⇒感想) | 15×24 link three 裏切者! (⇒感想) |
どちらも新刊が出るたび「面白かったー!!」と叫んでる気がしますが、激動の展開だった「しゃっぷる」と結末へ向けて動き出した感じの「生徒会の七光」がやっぱりおもしろかったです。折り返し地点な「15×24」もなんかすごいことになってきた!
あと、あまり注目されてませんがメガミ文庫の「魔王様げ?む!」が予想外に面白かった。よくあるTS系男の娘モノかとおもったら、変態という名の紳士炸裂だが意外に良い人な魔王に翻弄されつつ、だんだん魔王城の一員として順応していく主人公の姿にとてもニヤニヤしました。
2009年11?12月の読了記録
今月はラノベ&ラノベ以外+再読合わせて全80冊。多いな!とおもったら2ヶ月分だった。そりゃそうだ……
マンガは、様々な今まで読んだことの無い長編?シリーズに手をつけた2ヶ月でした。「砂時計」とか「かりん」とか。
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H+P(5) —ひめぱら—
「恭太郎さま!メインディッシュの準備ができましたわ!」港町ナトリアの館で、カタブツ侍少年・神来恭太郎を待っていた美味しい料理。それは、エリス作の豪華な刺身の盛り合わせだった。しかし、活きのいい魚の切り身が盛られた器は、船の形をしたベッドに横たわった半裸のエリス!?こ、これはいわゆる○○○○!?最強のご奉仕技が恭太郎に炸裂する!そんな彼に追撃が!!「メインディッシュを食べてくださいまし…」なぜ恭太郎の食事が、そんな嬉しい、いや悩ましいことになったかというと、カルタギア帝国からのある申し込みのせいで…。嬉し恥ずかしなハーレム・ライフは今度こそ限界ギリギリです。 (「BOOK」データベースより)
宿敵・カルタギア帝国との講和を受けて攫われていた2000人の王仕様たちが変換されることとなり、その際に本来他の国の人間である恭太郎は後宮を追われる…という話になり、その話を聞かされた下4人の王女様達が恭太郎を引き止めるため決死のラブアタック作戦を…!!というお話。
今回のテーマはギャップ萌え!というわけで甲斐甲斐しく恭太郎の世話をするしおらしいエリス、ギャップを見せようとSM嬢になりきろうとして別方面の才能を開花させてしまうレイシア、大胆にも公衆の面前で羞恥プレイに挑戦!で大胆さを見せようとするアルト、うってかわって大人の魅力と持合の純粋さで迫るメルル…と相変わらず頭の悪い(褒め言葉)エロが満載。しかし5人の「らしくない」大胆さはこのままでは後が無い…と思っての事なわけで、いつになく恭太郎のカタブツブリにもどかしさを感じてしまいました。素直に理由を話した方がオチる可能性は高かった気がするけど、それはそれで双方にしこりが残りそうだし、作戦に失敗して落ち込んでいる王女達の姿が痛々しい。一方、彼女達の作戦には参加しなかった第一王女・ユフィナも憧れのガイルーンと恭太郎の間で揺れ動いており…エロ増量ながらも端々からシリアスの雰囲気が漂ってます。
しかし、全作戦に失敗した王女たちがピコルから指示された最終作戦には思わず噴出してしまった。そういえば、確かに●●●禁止的なキマリがありましたね……開き直って恭太郎をモノにしようと迫る王女たちと、彼女達の大胆さに圧倒されて思わず襲撃も忘れて様子を見守ってしまう刺客達の興味津々な様子に大爆笑。
ラストは少しシリアスな終わり方でしたが、単にハーレム要員追加の前準備なだけという予感がしなくもなく…色々な意味で、次回に期待(笑)
バカとテストと召喚獣7
カラーページから15分くらい先に進めなかったんですが(真顔)
なにこの公式の病気具合ふざけてるの!つか実は明久雄二カップル疑惑に火つけてるの秀吉なんじゃね!?あと男子表紙は短編集で来るんだって私信じてる……いつまでも……夢をあきらめない……
というわけで、シリーズ第9弾は体育祭を舞台にF組の生徒たちが教師たち相手に召喚獣を使った野球対決に挑む、というもの。6巻のモノノケに引き続き召喚獣も野球仕様でお目見え。……というか、5巻ラストで出た「期末試験の成績如何で装備変更」って話はどうなったんでしょう?8巻こそ新装備のキャラクターたちがお目見えする…のかな?
召喚獣の強さによって球の威力や速さ、プレイヤー自身の速度が変わってくるので同じプレイヤー達がプレイしているのに幾通りのプレイスタイルを楽しむ事が出来る「召喚獣野球」のルールが普通に面白い。バカテスならではのバカバカしさ加減もしっかり残しつつ(特に姫路さん大活躍のくだりには笑いが止まりません)、限られた点数しか持たない弱小Fクラスがあの手この手で知略やルールの裏を突いて上位チームを打ち破っていく姿が爽快。特に秀吉が最終戦でやった隠し球には思わずニヤリとしたなあ。自分を偽るのが上手い秀吉ならではな技というか、明久と教師をも手玉にとって小悪魔全開な秀吉がとても可愛い。
バトルの目的からして3巻のようなバカ全開な争いが繰り広げられるのかとおもったら、終盤は雄二と翔子の関係がクローズアップされてきて、なかなか熱い展開に。普段Fクラスを牽引する雄二の不調で総崩れになりかけるF組と、雄二の不調を察してさりげなくフォローしつつ、一肌脱いで最後に発破を掛けて「主人公」の座を雄二に譲る明久がたまらなくかっこよかったです。いつもとはまるで真逆の役回りになった二人のやりとりが新鮮でした。
「うまく言えないんですけど、要するに——今日の主役は、僕じゃないってことです」
(本文 P322)
それにしても姫路さんは……どんどん女ムッツリーニになっていく気がするのだがこれで良いのか……黒い通り越して普通に変態と化しつつあるよね……誰か同人で姫路さんと明久の二人三脚描いて下さいもちろん性的な方向で。あと何故あなたは雄二にまで女装させようとしてるんですか。
あと秀吉が(無意識にとはいえ)普通に明久に嫉妬してたのにびびった…
ひ、秀吉さん……貴方だけは女子色に染まらないで下さい……
生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録7
シリーズ第七巻。今回はまさかの残響死滅兄さん再登場(?)で私のテンションも地味に上がりまくりです。あと中目黒先輩は攻(聞いてない)
会長と杉崎の関係が小さな変化を見せたり、知弦さんの意外な一面が明らかになったり……と各キャラの意外な一面を垣間見た気がする1冊。純粋無垢な杉崎の義妹・林檎に次々と撃沈させられる生徒会メンバーにニヤニヤせざるをえません。そして三回目の「オールナイト全時空」は……地味に藤堂リリシアが可愛かったのですが!!あとラジオネーム「杉崎君大好き」さんは絶対に中目黒だよね!?
そんなこんなで、これまでの巻と同じようにいつも通りグダグダな生徒会室でのくだらない日常が描かれているのですが、時折聞こえてくる終わりの足音にドキっとなる。時が止まったかのようだった生徒会室にも確実に時間が流れており、生徒会という楽園の終焉である「卒業式」へと少しずつ彼らが向かっていることが突きつけられて、「ああ、この物語もいつか終わるんだな……」ということを否応ナシに自覚した1冊でした。短編集も含めるとまだまだ続くんだろうけど、本編はあと1?2冊って感じになるのかなあ。
エピローグ「卒業編」で杉崎へ、飛鳥が突きつけた言葉があまりにも重い。彼がこれまでやってきた事を全て否定するような、それでも彼の望む未来へと進むためには避けて通れない質問を敢えて放った彼女に対して、杉崎はどんな返事を返すのか。それでもハーレムを諦めないのか、それともたった一人を愛しぬく道を選ぶのか。「杉崎鍵らしい」返事が帰ってくることを、期待したいです。
すべての愛がゆるされる島
愛さえあればどんな「禁断の愛」でも認めてもらえるという教会で、それぞれの愛の「存在証明」と「不在証明」を目指す二組4人の男女の視点から語られるちょっと不思議な島の成り立ちのお話。これまで読んだ杉井光作品のどれとも違う、しっとりとした背徳と愛の物語でした。とりあえず、杉井光というと「高いツッコミ技能を持つ主人公の一人称」みたいなイメージがあった(「火目の巫女」などは除く)ので、まず少女の一人称で始まった事にびっくり。こんなお話も書ける人なんだなあ。守備範囲広い。
「すべての愛がゆるされる島」と教会、そしてそれを取り巻く人々の過去や謎が明らかになっていくのとともに、一見全く関係がないように思える2組のカップルに少しずつ共通点が見えてきて、最後に思いがけない真実が明かされる……という展開が非常に面白かったです。終盤のどんでん返しは特に、全然思い当たっていなかったのでゾクっとなる。
ただ、個人的にはあまり好きな作風じゃなかったというか、正直いつもの杉井さんの作風のほうが好きだなあ…。
冬コミ情報更新しました。
冬コミで発行する予定の新刊の情報を更新しました。無事入稿できました!
表紙画像とサンプルを掲載しましたので興味のあるひとは↓からどうぞー。
https://urara.tank.jp/log/eid1251.html
彩雲国物語 黄粱の夢
読み飛ばしていたので順番左右しますが最新刊から1冊戻り。静蘭と燕青が「殺刃賊」を潰した時のお話をメインに邵可&薔薇姫の出会いを収録した番外編集。
静蘭と燕青に暗い過去があるのはなんとなくこれまでも幾度となく示唆されてましたが、予想以上に重たい展開にびっくりしました。特に静蘭の「小旋風」という渾名の由来がそんなことに起因するものだったとは……。
孤高の皇子時代に唯一の心のよりどころだった劉輝との心温まるやりとりにも、母・鈴蘭との悲しいすれ違いも印象的でしたが一番印象に残ったのは前王・戩華の意外な「父親としての」素顔ではないでしょうか。ただの「父と息子」に戻った彼と静蘭が一瞬見せた気の置けないやり取りが微笑ましいのと共に、彼等のそういう関係を許さなかった当時の状況が物悲しくもあり。
しがみついていた「皇子」としての立場を奪われ母を殺され「殺刃賊」に囚われ、まさにどん底状態の静蘭を引きずり出した燕青の方も、彼に負けず劣らずな深い闇を抱えていて……そんな二人が1000人の敵を前に背中を合わせた一瞬は思わず燃えた!!ツンツンした態度をとりながらも時々どこか自分よりも危うげな一面を覗かせる燕青を放ってはおけない静蘭の立ち回りにニヤニヤする。
二人にとってはあまりにも重い「過去」のお話でしたが、二人の一瞬ともいえる出会いが『その先』の人生を顧みようとしなかった彼等の生き様を変えた。そして再び別々の新しい人生を歩み、再びめぐり合うその様子はそれこそ「運命の出会い」だったといえるのではないでしょうか。別に静蘭×燕青の悪友関係萌えなんて思ってません、ちっとも思ってませんとも!!!
書きおろしの邵可と薔薇姫の出会い話も素敵。飄々とした邵可のフリーダム具合に翻弄され、だんだん彼のペースに引き込まれてしまう薔薇姫の姿と、ピントのちょびっとズレたやりとりにニヤニヤが止まりませんでした。いろいろな意味で最後に持っていかれた!!