ページ 106 | 今日もだらだら、読書日記。

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さよならピアノソナタ encore pieces

 

久しぶりに日本に帰国した真冬と再会したナオ。ちょっといつもと様子の違う真冬との逢瀬の時もつかの間、不機嫌そうなエビチリに呼び出され、とある音楽家の楽譜について調べてほしいという仕事の依頼を受ける事になる。思わぬところから、音楽家の息子である大物プロデューサーにたどり着くが……

ナオ達のその後を描く5編を収録した短編集。全4巻で綺麗に完結した印象があったので、蛇足になるんじゃないかなあという心配があったりしたのですが、そんな心配は不要といわんばかりの素晴らしい短編集でした!ナオと真冬だけでなく、他のキャラクターたちにも焦点が当たっていて、それぞれの気持ちが伝わってくるのが素敵。

好きだったのはナオと真冬が抜けたあとのフェケテリコを、千晶に憧れてサポメンになったベーシスト・橘花の視点から描く「翼に名前がないなら」。千晶と神楽坂先輩が「フェケテリコ」にかける想いも熱いのですが、二人に認めてもらおうと奮闘し、正式メンバーになれないことでもがき苦んでいく橘花の姿がとても印象的でした。

離れ離れになったナオと真冬の間で揺れ動くユーリの姿を描いた「ステレオフォニックの恋」も好き。素直になれない二人を結びつけようとするうちに自分自身の気持ちがわからなくなって、自らの演奏を見失ってしまうユーリの姿は見ていてこちらまで胸が苦しくなるようなものがあるんだけど、彼らしい結論にたどり着き、演奏を取り戻す姿には胸が熱くなりました。

それにしても

今、ユーリがかわりに直巳を泣かせる。
そう思うと、手の中でストラトが火照るように感じられる。

がエロいです。半分くらいガチでユーリ×ナオだったとは思わなかtt(強制終了)
でも実際「一人一人じゃなく、一緒に居る二人が好き」っていう感情は確かにあるよね。単体じゃないんだ、二人そろってないとダメなんだ!!…二次元のカップリングで想像しててすいません。

しかし、一番ツボに入ったのはナオと真冬の……の話を聞いた哲郎を描いた「だれも寝てはならぬ」かもしれない。息子の結婚の話を聞かされた哲郎がなんだかんだいって物凄く取り乱している姿が可愛くて仕方が無い。
哲郎かわいいよ哲郎。

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迷宮街クロニクル3  夜明け前に闇深く

 
津雪

それは迷宮内部の写真から起こした商品スケッチだった。探索者なら一度は目にしたことがある、第一層濃霧地帯の奥にある縦穴のものだ。 その図には後藤が売りたい商品が描かれていた。天井に滑車が据え付けられ、鎖が吊るすのはゴンドラだ。 後藤のアイディアは画期的なものだった。リスクを減らし第四層まで一瞬で移動できる。迷宮内部でのみ産出される不思議な石が金属の強度を高めることも判明し、探索の効率は向上するように思われたが……。 生まれる希望と、同じだけの絶望。迷宮街での生活は、ゆっくり何かを蝕み、静かに壊してゆく。 好評の書き下ろし短編も収録した群像劇、第三弾。

新年を迎えた迷宮街。迷宮探索事業団の後藤は冒険者たちに、とある商品スケッチを見せていた。第一層から第四層までを貫く縦穴に滑車を据え付け、ゴンドラを通すと言う計画。これがあれば第四層までの道のりを大幅に短縮する事が出来る。真城達上級探索者は喜んで飛びついたが、その実現には一つの条件があり──現代日本に突如として現れた「迷宮」で怪物達と戦う人間たちの姿を描いたシリーズ第3巻。完結編となるはずだった3巻が分冊されて、全4巻シリーズになるようです。

新米パーティ「チーム笠置町」のメンバー達の人間関係と成長を主点に据えていたこれまでの2冊より、「迷宮街を取り巻く人々の群像劇」としての色合いが若干濃くなったように感じられました。というか物語りそのものはこれまで通り真壁の周囲を中心に進むのですが、以前よりも真壁視点の話が減ってきたような。2巻では、迷宮街の外の人間が見た真壁の「冒険者としての」乖離っぷりが描かれていましたが、3巻では迷宮街の冒険者として何故真壁が「凄いのか」が描写されているように感じました。特に書きおろしでの人外っぷりは結構強烈。

それにしても、群像劇とはいえ1巻まではそれなりに「主人公」として描かれてきた気がする真壁が、徐々にその位置から距離を置いて描かれ始めたような気がしてならないのが気になります。真壁を巡る恋愛関係もかなり不穏な流れになってきてるし…なにより3巻の終わり方が、まるで死亡フラグにしか見えないんだが大丈夫なのか……。

その一方で迷宮街そのものを巡る動きも、迷宮探索事業団の後藤誠司を中心にして様々な新しい動きが巻き起こっており……第四階層を結ぶゴンドラというアイデアの実現に向け、少しずつ迷宮街の人々が一体となって動き出していく姿は見てて胸が熱くなるものがあるのですが、一方でこちらにも色々と不穏な影が見え隠れするのが心配です。越谷の死は特にインパクトがありましたが、第三階層の謎やこのタイミングで物語が分冊されていることも含め設置作業は一筋縄ではいかない予感がひしひしと……

完結編が物凄く楽しみです。
出来るだけ犠牲の少ないエンディングになるといいなあ……とおもいつつ、やっぱ最後だし、大惨事になるんだろうなあと思っている私がいる。

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週末に知らない世界をのぞいてきた

先週末はなんか思い立って美少女小説まとめ読みをしてました。といっても2冊。
基本的に読んだ小説は全部感想を書くのがポリシーだったのでどうしようかとおもったのですが、正直記事にするほどの感想も無いのでまとめて軽く感想を書いてお茶を濁してみます……


4860328035借金お嬢クリス 42兆円耳を揃えて返してやりますわ (あとみっく文庫 4)
[著]筑摩 十幸 [絵]了藤 誠仁
キルタイムコミュニケーション 2009-09-30

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突然父親の背負った42兆もの借金を返済しなくてはいけなくなったお金持ちのお嬢様が、人外の魔物とかに魂とか色々狙われながらも謎のエロ精霊の力を借りて頑張る話。学園異能っぽい要素があるにはあるんですが、基本的にエロの幅を広げるために異能要素取り入れてる感じ。メインの設定は結構面白いなあと思ったんだけど、結局最後までエロの据え膳だったのが勿体無く感じました。どこが“「今のラノベじゃ物足りない!」と思っている人へ”なのか良くわからない!!!

まあでもエロスは濃厚だったのでこういうレーベルとしてはそれでいいのかもしれない。異能バトル×エロといったら触手はお約束ですね!!しかし、その後の電車での対決では、痴漢率高すぎる車両に噴いた。いやきっと、魔法パワーで痴漢がホイホイ寄せ集まってきたとかそういう設定に違いない。あとこの作品世界の現代日本人はかよわい(?)オンナノコに冷たすぎると思います……。

全体的にお嬢様が陥落するのが早すぎるように感じたけど、考えると無理矢理な展開が多い割りには、実際に敵側にきちんとヤられる展開は一度もないのか。正当な相手である武装精霊くんになんとしても初めてを奪わせて、そこを着地地点にしたいのかなーみたいな熱意を感じましたが、これだけの展開になってると正直、「“はじめて”もへったくれもないよ!」って感じがする。

個人的には○○○メイドのレイさんがなかなか良いキャラだと思ったのですが、序盤でちょっと活躍したっきり空気となってしまったのでとても悲しいです。……え、これ、続き物なの…?


4829658975お姉ちゃんの弟くん (美少女文庫)
[著]真慈 真雄 [絵]しぐにゃん
フランス書院 2009-09-20

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初・美少女文庫登頂完了。ブラコンお姉ちゃん2人とシスコンな弟くんが3人でみだらな関係になるお話。その前に読んだ「借金お嬢?」とは逆の意味でエロエロだった。所構わず乱れまくりな姉弟の姿に、お姉さんどこからつっこんだらいいかわかんないよ!!

一番凄かったのがラストで、弟を女装させてデパートの下着売り場をつれまわし、最後はトイレで仲良く…(以下自主規制)。とりあえず、弟総受の認識で宜しいのか…いろんないみで。そしてとりあえず、この小説のラストが警察呼ばれてわいせつ物陳列罪で留置所行きだと信じたくなった私がいてもそれは仕方ない事だと思う……おまえら……ちょっとでいいから忍べ!!!何故読んでる私が、いつ外の人に矯声を聞かれて警察呼ばれるかでハラハラしなくてはならないのだ!!!

ストーリーは良くも悪くも無理の無い展開でしたが、正直単にエロばっかりでストーリーがないよね、とも。まあでもこういうレーベルとしてはそれでいいのかも以下略。




いや、でもそれなりに面白かったですよ!!
未知の世界をのぞいてきた、的な意味で。

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アンゲルゼ 永遠の君に誓う

 

実戦を重ねるごとに「女王蜂」としての才能を開花させていく陽菜は、捕虜になったアンゲルゼたちを配下に従えるまでに成長する。覚野は学校に全く来なくなった陽菜を心配して湊に会いに行くのだが…。その一方、有紗の具合もどんどん悪くなっていく。残酷な決別は、陽菜を孤独に追いやるとともに、彼女の使命の重たさを浮き彫りにしていく。遂に、運命の時が来る…。陽菜が選んだ道とは!?

とある出来事をきっかけに学校に行くことを拒否してしまう陽菜。その「女王蜂」としての能力は実戦を重ねる度に強くなっていき、徐々にその能力は人間離れしていく。それとは対照的に、有紗の体調は悪化の一途をたどっていた。そして有紗の様子を見た敷島は──「天使病」と呼ばれる奇病が蔓延し、その病気から人間外の存在になった者達と人類との闘いが勃発する架空の現代日本を舞台にした現代ファンタジー、シリーズ完結編。

これまで隠されてきた様々な事実が怒涛のように明かされる展開で、読んでいる方もひたすら圧倒されるばかりだったんだけどそんな中でもなんとかドン底から這い上がって、強くなった陽菜が自分の大切な人達を護るために、自らの意思で14歳の少女には重過ぎる決断をする場面では胸が熱くなりました。

しかしそれよりも個人的にドツボに入ったのが、もーちゃんこと覚野のデレっぷり。陽菜とのデート(?)を反芻して布団の中でゴロゴロ悶えてるもーちゃんにむしろ私がゴロゴロゴロゴロした。1巻の頃は、確かにツンデレっぽいてらいはあったもののアレだけ「嫌なやつ」に徹していたもーちゃんがよくぞここまで…!!!素晴らしいデレっぷりに感動した!!!

打ち切りに近い終わり方だったようで、この1冊で無理やり伏線を回収しちゃった感が否めない部分はあったし、出来ればもーちゃんの「誓い」が果たされる日が来るまで物語を見守って居たいという気持ちはあるんだけど(特にラストでちょっとだけ出てきた、覚野と湊の凸凹コンビはもうちょっと見たかった!!)、それでもやはり色々な意味で素晴らしい最終巻だったと思います。素敵な物語を本当にありがとうございました!



そして続けて夏コミで購入したオフィシャル同人誌「AAST」も読みました。

最終巻直後の、人間とアンゲルゼそれぞれのキャラクター達が新たな道へと進んでいくお話。覚野や敷島や神流島の人々のその後の物語と、陽菜やマリアや他のアンゲルゼ達の物語の2編が収録されています。本編ではさわり程度にしか出てこなかった敷島の「娘」をはじめとして、本編では尺の都合か語る事の出来なかったと思われる部分がいろいろと語られていて、この物語が好きなら是非この同人誌までたどり着いて欲しい!と思う作品でした。

しかし、素晴らしかったからこそ陽菜と覚野がふたたび再会する場面が見られない事が惜しくてたまらない。
集英社様……うっかり手が滑って5巻が出たりしません……か……

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読書遍歴を振り返る流れに便乗する その1(小学時代編)

あこやさんちの「読書遍歴を振り返ってみる」エントリを読んで、色々ホイホイされたので便乗してみます。
ラノベ関係の読書遍歴は以前書いた「懐かしのラノベを語ってみる」エントリで殆ど書いてしまったので、今回は基本的に「ラノベ以外」で。

うちは小さい頃から割りと、親が両方とも本を読ませよう本を読ませようと必死になってる人達だったので何かと本が家にある家庭でした。幼稚園時代からとりあえず本棚だけは完備されてたような記憶が……

小学生時代その1:絵本関係

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おおむら ゆりこ
福音館書店 1967-01-20

ぐりとぐらが作る巨大カステラ私も食べたいです(正座)
それはいいけど、読み直してみるとこのネズミたち、結構腹黒……ゲフンゲフン

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岩崎 ちひろ
岩崎書店 1972-01

「本を読んで泣いた」の初体験だった気がする絵本。
自分の事を話さない女の子が、人を助けて死んでいくお話。
うちは家族そろっていわさきちひろが好きだったようで、結構いわさきさん挿絵の絵本が多かった。そして現在手元に残ってる絵本もいわさき率激高だった。

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Dick Bruna
福音館書店 2000

「ミッフィーちゃん」は私も邪道だと思いますが、長いことうさこちゃんの名前を「ブルーナ」だと勘違いしていた私には何も言えない。それ作者の名前だから!

小学生時代その2:日本の児童文学編

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杉浦 範茂
講談社 1987-05

まだ自宅にある児童文学その1。
岐阜から東京に迷い込んでしまった飼い猫が野良猫の「イッパイアッテナ」と出会う話。

これもよかったけど続編の「ルドルフたびだちひとりだち」も好きでした。
正直仲間になったブッチーが可愛すぎると思うんだぜ…

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ヒロナガ シンイチ
講談社 1999-11-15

斉藤洋というとこっちもはずせません。しかし内容覚えてません。
はつかねずみな宇宙人と小学生の男の子が色々するお話。

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理論社 1980-03

珍しい白猿の子供たちが、中国から両親の待つインドに向けて旅するお話。
なんか全体的に「●●に向けて旅するお話」が好きだった。ルドルフとかもそうだし…

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瀬川 康男
理論社 2000-04

ホッキョクグマの子供たちが北極の動物たちと仲良くなったり遭難したりする話。セイウチの子供と仲良くなったら、母親がセイウチを……なシーンが超衝撃的だった。大自然の摂理な感じ。
脳内類似品として「ながいながいペンギンの話」なんかも。

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ひらい たかこ
講談社 1999-04-15

柏葉葉子作品は色々好きな作品があるけど、一番印象に残ってるのはこれ。
日常世界から異世界に迷い込んじゃう系の話も大好きでしたねー。「霧の向こうの不思議な町」「地下室からの不思議な旅」とか。子供の頃は、電車に乗るといつ電車が異世界に繋がってしまうのかとワクワクしてました。
中学生以降は、電車に乗るたびいつ電車が止まらなくなって惨劇の幕があけてしまうのかガクガクしてました(※最終電車的な意味で)

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前川 かずお
ポプラ社 1978-02

小学生の読む児童文学の定番だと信じている。

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三木 由記子
講談社 1980-11-10

小学生の読む児童文学の定番だと信じているその2。特に印象に残ってるのは「十二ヶ月」シリーズ、「月のたまご」シリーズ、「黒の銀行」に「水色の魔界」あたり。基本ほのぼのした作風なんだけど、十二ヶ月とか水色の魔界とか月のたまごとか、時々めっちゃくちゃダークだよね…。

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永井 郁子
あかね書房 1987-12

作りもしないのに料理関係の本を見てにこにこする子供でした。
わかったさんのおかげで長らくクッキーつくりにハマったけど我が家にはオーブンがなかったのでそもそも全く上手く焼けなかったという罠が……


小学生時代その3:海外の児童文学編

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E.H.シェパード
岩波書店 2000-06

ディズニー映画の「プーさん」が好きすぎて、原作も手を出して死ぬほど読み返した。
今では「●ィズニーとか邪道です、シェパードの挿絵最高です」と叫ぶような原作信者になりました。

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Tove Jansson
講談社 1979-08

ムーミンシリーズは殆ど読みましたが、一番読み返したのはこれだったような…
洪水で離れ離れになったムーミンファミリーを呼び戻すため、ムーミンパパ達がなぜか「演劇」をする話。

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井伏 鱒二
岩波書店 2000-06

amazonに書影あるのは井伏鱒二版だけど、手元にあるのは前田三恵子さん翻訳版。
動物語を喋れるドリトル先生と、ドリトル先生の家の動物たちのお話。

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久米 元一
あかね書房 1990-04

確か小学生向けアニメ上映会で見て、そこの売店で原作もゲットしたという思い出。
白いオオカミと、その飼い主(?)の少年が狼の保護地域を目指して逃避行するお話。なんか全体的に食べ物の描写がおいしそうだった記憶が。

映画版のグラフィックは、どう見ても主人公がウッソ(Vガンダム)

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Michael Ende
岩波書店 1976-09

大人になってから、時間どろぼうさんは本当にいるんだ!!って悟った。


長くなったので、中学校以降の読書遍歴は別エントリに……

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これはゾンビですか? 2 そう、私は死を呼ぶもの

 

アユムに「ヨメ」現る!? 魔装少女とネクロマンサー驚愕!
「アユム! メガロが出た、行くぞ」魔装少女ハルナに魔物狩りへ連れ出される俺。そこへセラと敵対する吸血忍者の少女が現れ、まったくの事故でキスしてしまう。その子、友紀は同じ学校の生徒で俺の嫁になるってー!?

ひょんなことからゾンビになってしまった歩はこれまたひょんなことから「魔装少女」となってしまい、日光を避けたりしつつ魔物狩りに駆り出される日々を送っていた。そんなある日セラと対立する吸血忍者の少女が現れて、とあるアクシデントをきっかけに「歩の嫁」とか言い出してしまって…!?ひょんなことから男なのに「魔装少女」になってしまった主人公(ゾンビ)と彼の周りに集まるヒロイン達が繰り広げるラブコメ、第二弾。

1巻は無茶苦茶なノリと勢いに任せて、駄目な部分もちょっと気になりつつ楽しく読んでしまったんだけど、2巻はちょっと駄目だった……キャラクターは可愛いのに、それがどうでもよくなるくらいにストーリーが駄目だった…。

この作品に登場する4人のヒロイン(ハルナ、ユー、セラ、新キャラのトモノリ)の全員に無理やりスポットを当てようとしてて、そのせいか物語そのものが結局何したかったのかちっとも伝わってこない。ハルナや大先生や「魔装少女」の事、ユーと謎の人物と「不幸を呼ぶもの」であるということ、セラと吸血忍者と任務のこと、新キャラのトモノリとクラスメイト達とのドタバタ…全部いっぺんに進行していて、いっぺんに進行してるが故に全部物足りない。「どれか一人の物語を本腰据えてやってくれ!!」と思うのはだめなのか?

ヒロイン3人もそうだけど、特に新キャラクターのトモノリが可愛かっただけに、その可愛さを楽しみ切れないのが非常につらかった。主人公達の疑似家族具合も結構好みなので、もういっそよくわかんないシリアス話とかやらないで疑似家族モノの短編ラブコメとしてやってくれたほうが楽しいんじゃないかなあ…と思ってしまったり。

もうただただひたすら、「合わない」っぽいので3巻以降はもう読まなくていいかな。
なんかドラマガ的に超プッシュ体制入ってて、設定やキャラ自体は好きなので、アニメ化とかするならそっちに期待します。

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15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った

 

ごく普通の高校生・徳永準はネットの自殺サイトで知り合った人物<17>と心中する為、待ち合わせ場所の新宿に向かう。ところが思わぬアクシデントによって、携帯をスられた挙句、書きかけていた遺書を誤送信してしまった!?そのメールを受け取った様々な人が彼の知らない所で、徳永の死を食い止めるため(?)に動き出して…

謎の人物とネット心中しようとしている少年と、彼の自殺を止めようと動き出す人間達の群像劇。

徳永本人の知らない所でどんどん大きくなっていく騒ぎと、追跡者達の決して善意だけで動いている訳ではない思惑がどんどん交錯しておかしなことになっていく様がとても面白かった!「自殺をしようとしている少年を助けるため、無関係の人々が動き出す」というと凄くいい話っぽいんだけど、登場する人々の殆どは自己顕示欲とか、勘違いした正義心とか、恋人への義理とか、とにかく基本的に「自分の為」に動いているのがある意味凄い。登場人物達は利己的な、「痛い人」が殆どなので、彼らの痛々しい行動を生温かく見守りつつ、彼らがお互いに足を引っ張り合ったり、彼らの行動が思わぬ事実に発展していく様をニヤニヤ眺めてしまいました。

登場人物の中では、個人的には車椅子少女の満里衣さんが好き。
暴走する車椅子正義が素晴らしいです。

行ったり来たり戻ったりを繰り返しながら、「<17>とはだれなのか?」「徳永の居場所は?」などといった物語にちりばめられた謎に迫っていくのが、もどかしいやら心地よいやら。

人数が一辺に出てきて頻繁に視点が入れ代わるので、キャラを把握するまで暫く戸惑いましたが、とても面白かったです!これは2巻を読むのが楽しみ。

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黄金の姫は桃園に夢をみる

 

他人の心を読み、その心に潜む「邪なるもの」を燃やすという能力を持つ少女・雲雀は婚約者をその炎で焼いてしまったことから、その力を恐れた祖父の手により視覚を封じられ、幽閉されていた。ところがある日、見知らぬ男達が彼女の前に現れ「間の国」へと連れて行かれることに。そこは人間たちが「桃源郷」と呼ぶ、もののけ達の楽園だった…

コバルト文庫の新人さん。平安時代を舞台に人間の世界で育った異形の少女ともののけ達が繰り広げる退魔モノです。人間の世界では恐れられていた能力が、実は「影」と呼ばれる人やもののけの心の影に巣食うバケモノを退治する唯一の能力で、恐れてきた祖父の手の中から逃げ出せたのはよかったけど、今度はその「影」を祓う為に力を使えといわれ、そんな中で様々な人(もののけ)と出会ったり色々と葛藤したりながら次第に自らと向き合っていくお話。

王道的な展開で面白かったけど、個人的にはもう少し平安モノ・もののけモノとしての味付けがほしかったかなぁ。「平安時代モノ」と銘打たれてるわけではないし、人間の世界から隔絶された世界でのお話なので前者の味付けが薄いのはしょうがないと思うのですが、百鬼夜行な「間の国」の設定が凄く面白かったので、ここまできたらもう少し妖怪色を強めに出しても良かったんじゃないかと。「妖怪の世界にも様々な差別・確執があって、人間の世界と変わらない」というお話ではあるのですが、彼らがあまりにも人間らしすぎて逆に妖怪っぽさを殆ど感じなかったのが残念でした。

あと、影の黒幕ポジションの人はもっと序盤から主人公たちに絡んできてもよかったんじゃないかなあと…「彼」と朔の関係が突然強調されはじめたなあ…と思って「この展開はひょっとして、こいつ黒幕なんじゃないの」って思ったら本当に黒幕で噴いた。だってなんか、あの優しさが胡散臭いんだもんっ!!

一生懸命、朔へミスリードしようとしてるのが丸判りであっさり黒幕が見抜けてしまったのは、最近の自分の読み方がひねくれているのでしょうか……朔の心変わりも唐突な印象を受けたし、出来ればその辺りはもう少ししっかり描いてほしかった。

色々気になるところもありましたが、もののけ百鬼夜行な世界観、重い運命を背負わされた雲雀と彼女とは対象的な境遇の朔の関係……などなど非常に好みだったので、続編が出るなら読みたいです。次は是非とも、バトルはおいといて「間の国」そのものにスポットを当ててほしいなあ。もののけ色たっぷりでお願いします!!(※それを少女小説に求めるのが間違ってます)

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今月のまとめと読了記録[2009年9月分]

9月に読んだ本は感想書いてないもの含め15冊でした。
っていうか、9月の新刊4冊しか読んでない! ?やべえ/

欲を言えば、この期間にもうちょっとまとめて本を読んでおきたかったなあ。
やっぱ、イベント後1ヶ月で次のイベントってコンボはキツすぎるぜ…

2009年9月に読んで面白かった本

なんか見直すと、今月はとても少女小説月間だった……

384,403km
あなたを月にさらったら
⇒感想

アンゲルゼ
ひびわれた世界と少年の恋
⇒感想

生徒会の月末
碧陽学園生徒会黙示録2
⇒感想

 
身代わり伯爵の冒険
⇒感想


商業誌のエロものでここまで萌えたのは初めてだったかもしれない!くらいの勢いでテンション上がったのがティアラの9月の百合こと「384,403km あなたを月にさらったら」でした。自称・策士なのに色々とバレバレなうっかり百合娘・美由紀が天然だけど天然襲受けな理世に振り回され、翻弄される姿が本当に可愛い。百合+エロなので苦手な人にはオススメできませんが、その辺が大丈夫な人になら全力でオススメしたい作品でした。

少女小説好きの人達から「これは読むべき!」といわれ続けて漸く読んだ「アンゲルゼ」も凄かったです。少女小説とは思えないハードな展開とは裏腹に、ツンデレな主人公の幼馴染・もーちゃんとの恋の行方にゴロゴロゴロゴロ転がる日々。まだ感想書いてませんが4巻と補完同人誌「AAST」も素晴らしかったです。これは少女小説読まない人も全力で読むべき!!

もうひとつ長らくオススメされてて漸く読めた「身代わり伯爵の冒険」も面白かったー!ミレーヌとリヒャルドの関係もたまらないのですが、それ以上に兄貴のフレッドが素敵過ぎて一人でゴロゴロ転がる羽目に。フレッドの親衛隊になりたい……

アニメもはじまった「生徒会の月末」は「六花」で物足りなかった杉崎成分全開で、個人的にニヤニヤ止まらなかった。「下心」で魅せた杉崎の男らしさに、中目黒じゃなくてもうっかり惚れるよ!とか思ったり。

2009年9月にアクセス多かった感想


 
バカとテストと召喚獣7
⇒感想

 
“文学少女”と恋する挿話集2
⇒感想

えでぃっと!
ライトノベルの本当の作り方?!
⇒感想

黄昏色の詠使い10
夜明色の詠使い
⇒感想


新刊を読まないとその前の月に書いた人気作品の感想がそのまま頑張っちゃう法則で「バカとテストと召喚獣6.5」「“文学少女”と恋する挿話集2」のファミ通文庫二大人気作品とシリーズ完結編だった「黄昏色の詠使い」がアクセス集めまくりだった9月でした。

4冊読んだ今月の新刊系で唯一反応高かったのがラノベ業界系ラブコメ「えでぃっと!」。個人的にはラノベ業界コメディというより思春期の少年少女達が皆で一緒にひとつの作品を作っていくお話、という方向で面白かった。作った人間の好き勝手できる同人と違う、制限があるからこその商業誌作品を作ることの面白さが伝わってくる作品でした。

2009年9月の読了記録

漫画を含めても読了冊数33冊でした。しかも半分弱再読・新装版。

面白かったのは友達から借りた「アイツの大本命」。ブサイクなのに可愛い吉田にキュンキュンがたまらないよ!今月はBLも百合も当たり月だったようです。あと、学生時代に大ハマリしていた作品のスピンオフ外伝となる「緋桜白拍子外伝 冬緋桜」も。以前から連載の話は聞いていたのでコミックスにまとまるのを楽しみにしていたのですが、予想以上に冬尋がよいツンデレでした。

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