アニメが凄い盛り上がってるようなので今更手を出してみました。池袋に集う様々な人々に、『首なしライダー』という面々が繰り広げる群像劇。どうも読んでいるとアニメの強烈な映像効果に自分のイメージが引きずられるなぁ、と感じてしまう部分が多かったのだけど(特にアニメ臨也のインパクトは強烈すぎる。アニメ4話までしか見てないんだけど、どうしても彼が喋るとアニメのアレが脳裏をよぎってしまう)アニメでは表現しきれない各キャラクターの内面などもあり、結構楽しく読むことができました。
特に、印象が変わったのは帝人かな。アニメを見ているとただの無害そうな地味な主人公格キャラ、という印象だったのに、彼の視点から描き出される物語はまさに「平凡」とは乖離していて。好奇心に突き動かされてどんどん危ない方向に足を向けていく彼の姿にはハラハラしましたが、ラストの大どんでん返しでテンション上がりまくりました!彼の相方である紀田にもなにやら色々とありそうな予感で、彼等の関係がどうなっていくのかもちょっと楽しみ。
しかし、予想外に心を打ちぬかれたのがアニメ見た際に一番ハマらないだろうな?と思っていた平和島静雄だったんですよね。自販機をブン投げるキレキャラ、という認識でしかなかったのにセルティを前にした、「キレてない」静雄の意外な姿に物凄く心を打ち抜かれました!!うわああああ何だこの人可愛ええええええ!!!!!
平凡な日常から「非日常」を求めて更なる深みへ向かう帝人や自らの欲望を満たしたいがために裏で暗躍する臨也、一途に自らの『首』を求める首なしライダー・セルティに彼女を愛し妨害しようとする新羅……などなど、歪みまくった人々で一杯のとても楽しい物語でした。今回スポットライトが当たらなかったキャラクターたちにも様々な秘密が隠されていそうなので、続きを読むのが楽しみです。
しかし、あんな場面で電撃文庫が出てくるとは思わなかった。
しかもよりによってMissingかよ……!!「合わせ鏡の物語」はトラウマです。
電撃だったらアレやられるのが一番怖いよなーとおもってたら、ドンピシャで出てきて噴いた。
「チンピラ逃げて!!超逃げてーー!!!」って叫んだのは私だけじゃないはずっ。
Missing〈7〉合わせ鏡の物語・完結編 (電撃文庫) 甲田 学人 / 翠川 しん メディアワークス 2003-01 by G-Tools |