ページ 105 | 今日もだらだら、読書日記。

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今月のまとめと読了記録[2009年10月分]

9月に読んだ本は感想書いてないもの含め18冊でした。

2009年10月に読んで面白かった本


死神姫の再婚
孤高なる悪食大公
⇒感想

アンゲルゼ
永遠の君に誓う
⇒感想

15×24 link two
大人はわかっちゃくれない
⇒感想

さよならピアノソナタ
encore pieces
⇒感想


今月は自分的に当たり多すぎる月でした。

あまりのラブラブっぷりにゴロゴロが止まらない「死神姫の再婚」「さよならピアノソナタ」、最後まで凄かった「アンゲルゼ」、凄まじい勢いで加速していく「迷宮街クロニクル」「15×24」に、腐女子ネタ+業界ラノベだと思っていたら直球ラブコメだった「ラ・のべつまくなし」に男の娘モノだとおもったら良質の女装モノだった「ラッキーメイド天くん」などなど……挙げはじめるとキリがありませんが、1/2くらいの割合でツボを直撃されてた気がする。

もういろいろないみで幸せな月でした。

2009年10月にアクセス多かった感想

あまりにも酷かったので拡大版でお届けします。

生徒会の月末
碧陽学園生徒会黙示録2
⇒感想

生徒会の一存
碧陽学園生徒会議事録
⇒感想

迷宮街クロニクル3
夜明け前に闇深く
⇒感想

 
バカとテストと召喚獣6.5
⇒感想

生徒会の六花
碧陽学園生徒会議事録6
⇒感想

生徒会の五彩
碧陽学園生徒会議事録5
⇒感想

ラ・のべつまくなし
ブンガクくんと腐思議の国
⇒感想

生徒会の五彩
碧陽学園生徒会議事録4
⇒感想


どんだけー!!!!!
せ、生徒会アニメ効果が高すぎて噴いた。「とらドラ!」アニメ化の時も凄いことになってたけどここまでじゃなかったよ!ていうか拡大してもバカテスと生徒会以外が2冊しか入ってこないとかもうね!

生徒会はアニメ化に伴い原作の売れ行きもかなり良いみたいですし、原作スキーとしてはこのまま盛り上がってくれる事を祈るばかりです。アニメも会長のイタさとかが無駄に改善再現されてて予想以上に悪くないし(自分が相当ひどいものを予想していたせいもあるけど)、めくるめく杉崎(が)サービス(する)展開の数々に皆きゅんきゅんするといいとおもうよ!!

2009年10月の読了記録


今月はラノベ&ラノベ以外+再読も合わせて全49冊。
めだかボックス」とアニメ化に合わせて一気読みした「そらのおとしもの」が非常に面白かったです。めだかは人吉くんイチオシ。特に第四話は私を萌え殺すつもりか!!!そらおとの水無月すう先生は「私の救世主さま」が結構好きだったので以前から気になっていたのですが、「メシアさま」の頃から更にパワーアップした水無月ワールドぶりに笑いが止まりませんでした。しかし、「メシアさま」と比べて中二病ぶりが抑え目なのがちょっと残念なので近いうちにそちらも読み返したい……

しかし中二病といえば今月再読した「クレセントノイズ」が最強だと思います。とりあえず第二部はまだか。

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15×24 link two 大人はわかっちゃくれない

 

ネットで知り合った<17>との心中を為す為、あてどもなく東京をうろつく徳永準。そんな彼の自殺を止めようと様々な思惑を持った人間達が『捜索隊』を結成し、彼を探しだそうとするが、なかなかうまくいかない。その一方で、“ファブリ”と名乗る危ない男が彼ら『捜索隊』をつけ狙い始める。彼の狙いは、とある人物の落とした携帯電話で……

うわああああ面白い!一気に面白くなってきた!!

子供たちが徳永を追いかけてワイワイやってる間は、コトが人の生き死にとはいえどこかコミカルで軽い感じが漂っていたのだけど、ここにファブリという「大人」が絡んでくる事で一気に物語に緊迫感が迫ってきました。ファブリの他にも変な動きをする大人も絡んできて、不穏な感じ。笹浦の「ここから先は引き返せない」という言葉通り、知らないうちに引き返せないところまで首を突っ込んでしまっている崖っぷち感がたまりません。

お互いの顔を知らない『捜索者』達が知らない間にニアミスし、お互いの運命に影響を与え合っていく姿も前巻から引き続き面白かったです。今回の話でトウコとミツハシ以外は互いの顔を認知したわけだけど、それによって物語がどういう方向に展開していくのも楽しみ。

そしてラストの井の頭公園でのやりとりが本当に凄い!主点となるキャラクターを巧みに入れ替えつつ、混乱する現場の雰囲気を臨場感たっぷりに描かれていく物語にぐんぐん引き込まれていきました。キャラクターたちも、1巻では少し戸惑う部分もありましたが、一度キャラクターを把握したら全然違和感無く読めるようになったし、これだけキャラクターの多い物語でガンガン視点を入れ替えまくりながらも読みづらくなってないのは凄いと思う。

『捜索隊』の裏で人知れず<17>と対決する温井川の動向も気になるし、3巻を読むのが本当に楽しみです。サブタイ的にもいかにも何かありそうで気になる…!

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居眠りキングダム

 

古文の授業中で眠りに落ちた岡野修一は、瞬間見たこともない荒野に立っていた。彼はそこでスピカと名乗る男と出会い、プルケリマという銃を渡される。信念を弾丸に変える銃だ。そんな武器を相棒だと言われ、岡野は混乱した。だが、彼を無視してスピカは言う。「キングダムへようこそ」と。古文の授業中に起きた、おかしな出来事。それは、異世界の王国の人々を悪魔から救うための手段で…!?(公式サイトより引用)

眠いと評判だった古典の時間に、実はクラス全員で異世界に飛ばされて意識のないまま「マリオラ」と呼ばれて魔物を退治していた。そんな中で異世界の人達の思惑により意識を覚醒させられた学生達の恋と青春のお話。

面白かった!…けど、主人公とヒロインのくっつき方が物凄いテンプレ的というか、お約束を踏襲しすぎて説明不足で不自然になっている感じが……他の部分は文句なしに面白かっただけに、主人公近辺だけなんとかなってくれればなあとじれったい思いを持ってしまいました。単純バカでヒロインを一途に思い続ける姿は好ましいんですけど、お互いがそのように思いあうようになるまでの経緯が省略されていて、ちょっと説得力が足りないというか……

前半は特殊な世界観設定とテンポ速いペースで強引に読まされてる感じが否めなかったんだけど、岡野と亘理の友情関係や白根夕と秋睡蓮の恋愛関係がメインに押し出されてきてからぐっと面白くなりました。びっくりするほど自分の将来に対して前向きな亘理に対して些細な嫉妬心を抱く岡野の気持ちがびっくりするほどリアルで、「そういうの、あるある」とおもわされてしまう。兵器としての生を受けた秋睡蓮が白根夕との素朴な親交を通して感情を得るに至り、その感情を得たが故に葛藤する姿が胸に痛い。敵として現れた秋睡蓮の姿に取り乱す白根の姿も可愛かったです。つか、少女小説だったら岡野を脇役にして白根夕を主人公にした物語にしたほうがスッキリしたんじゃないかなあ、と思ってしまったり……。

異世界側にも色々と思惑があるっぽかったし、どうせならもう1?2冊でじっくりその辺を語って欲しかった気がするなあ。特に「マリオラ」の設定は面白かったのでもうちょっと深く掘り下げて欲しかったです。面白かったけど色々残念。

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ラッキーメイド天くん

 

1億円でお金持ちに「買われて」しまった大黒天(あまね)。でも彼を買ったのは小さいころ結婚の約束をした伊集院千早お嬢様だった! 千早は天にメイドとして働くことを強要。メイド服に身を包んだ天は清楚で愛らしい女の子に大変身! その日からメイドとして働く天だが、どうも彼の遺伝子が狙われてるらしく、あちこちから迫られ大ピンチ! 天の運命は!? (公式サイトより)

父親の作った巨額の借金のカタとして売られてしまった男の子が、幼馴染の女の子の家で女装メイドとして働く事になる…というラブコメ。

また昨今の女装子ブームに便乗した男の娘モノか」とあまり期待せずに手に取ったのですが、これが予想外に良かった!ちょっと「女装メイド」になるまでの展開を強引に感じたのですが、女装少年モノとしてはお約束のイベントはしっかりとこなしつつも、意外に天がきちんと「男の子」として描かれているのがポイント高かったです。予想外に可愛い自分の姿見てキュンとなったりしてる一方で、無防備なヒロインの姿に理性と男としての本能が葛藤してる姿が妙にコミカル。

また、中盤から天をめぐって繰り広げられたお嬢様二人の経済戦争がなかなか面白かった。株の話はとんとわからないので普通に知らない世界の話を知る事そのものが興味深くもあったのですが、状況に流されそうになりながらも、千早を護ろうと一生懸命になってる天くんの姿がちゃんと男の子らしい主人公してて、とても可愛い。というか、色仕掛けのシーンが素晴らしすぎると思いました。胸の中で悪態付きながら千早の為に色気を振りまく天くんかわいいよ天くん。賑やかせ&お色気要員かと思われたメイドさん2人組の意外な活躍も面白かったです。

しかし、「ふたかた」読んだ時も思ったけど伏字だらけのド直球エロワードの数々はなんとかならないのでしょうか。今回は特に、内容的に結構直球でエロい展開が出てくるので、いっそ美少女文庫で読みたいと思ってしまう部分もしばしばで、エロ部分をカットしたエロゲーをやっているような気分に…。もういっそ美少女系のレーベルから出してガッツリエロも入れれば良かったと思うんです。女装子受なら、ギリギリ美少女文庫でもOKなはずだ…!!むしろHJなら性的イタズラくらいまでならOKなんじゃないですか、と呟いてみる。

ていうか、あんまり伏字多すぎると、もうエロいを通り越して雰囲気ぶち壊しなんだよー……
「●ックス」を「えっち」と言い換えるだけでも相当受けるイメージが緩和されると思うのですが。
ラノベとしてのわかつき作品に一番足りないのは、地文と女の子の「恥じらい」だと思う。

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ざ・ちぇんじ! 新釈とりかえばや物語 後編

 

男として宮廷に出仕した綺羅姫だが、帝は不可解な態度をとるし、弟が尚侍として後宮に上がることになるし、愛妻の三の姫は最近、何かと恋の"いろは"について聞きたがって来るしで近頃はため息をつくばかりの毎日。そんな中綺羅の親友である宰相中将は綺羅への「奇しの恋」を自覚してしまう。意を決して綺羅の居る右大臣亭へと足を向けたが…

男勝りの姫様と女の子らしい若君という双子の姉弟が繰り広げる新釈「とりかえばや」物語、完結編。

姉君の「結婚」に弟姫の「後宮入り」といよいよのっぴきならないところでギリギリの攻防に加えて帝やら三の姫やら女東宮やら宰相中将…と二人を巡る様々な人々が交錯し、そんな中で最初に「元服したい」と言ってしまった責任感で一人で矢面に立とうとする姉君の姿にハラハラしていましたが、最終的には絡まった糸を解して綺麗に収まってくれたことにホっとしました。前巻の自由奔放ぶりを知っていると、序盤の姉君の落ち込みぶりは見てて目に余るものがありますが、その後の行動の堂に入りっぷりは思わずニヤリとしてしまうものが。

そして何よりも後編の見所は立派に成長した弟姫の雄姿。後宮に上がったことを切っ掛けに、前巻のヒスっぷりからは見違えるように立派になって……女東宮に秘密を打ち明けた時のやりとりには思わず笑ってしまいましたが、なんだかんだいって根は女の子な女東宮や姉姫を上手い事あしらっていく姿には男の子の底力を見た気分でした。

正直、事情も知らずに振り回されてしまった三の姫や帝が可哀想に思えなくも無いのですが(宰相中将は自業自得なのでスルー)、なんだかんだいって誰もが幸せになる終わり方だったのが嬉しかったです。

個人的には、帝にはいつか本当のことを打ち明けてあげてほしいなあ。

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本日の騎士ミロク3

 

「けどさ、隊長だって無罪とは限らないよね?」アーニィの意見に、ジュジュが答える。「…殺人はともかく、爆破って言ってたよな。ビスマルクなら、やりかねないんだよなー」「納涼騎士団祭り」も三日目、最終日。閉会式までヒマなはずだった俺ら赤目隊は、ビスマルク隊長が器物損壊&殺人未遂容疑で逃亡中と聞かされ全員驚愕。隊長が「聖書」を爆破した!?たしかに隊長は魔導球を常備している。だけどこの事件、何かウラがあるって!必死で隊長を捜す俺たちだけど、祭りのあちこちに暗殺者が―。剣バカの俺、ミロクには推理なんて無理。だけど、やるべきことはわかってる。ジュジュ姫を守り、隊長を見つけ出すんだ。 (「BOOK」データベースより)

あとがきやべええええええええええ!!!!!

もう本編にも色々言いたいことがあったんだけど、全部あの「あとがき」で吹っ飛んだ感が!!まさかのビスマルク+トーラット×ミロク……だと……!?本編とはうってかわってしおらしいミロクと、イケメン補正250%なトーラットと渋いビスマルク(※八頭身ウサギ)に超もえた。これは二次創作で見掛けたら全力で萎えるタイプですが原作者がやるとうっかり萌えるタイプのパラレルというか……なんか、普段から作風にそういう色の狙いが無い作品でやるからこその萌えだなあ。というかこの短編を書くために一生懸命資料を漁って悶絶しながら執筆してる田口先生を想像するとものすごい萌える。

第三巻はジルサニアのお祭りを満喫中の赤目隊が罠に嵌められたビスマルクのせいでジルサニアの騎士団「黒鎖隊」に追われ、更にジュジュを狙うオウガンの放った刺客達にも追われて……というお話。

思わぬ形で引き離され、孤軍奮闘を迫られる赤目隊の面々の意外な弱点が見れたのが興味深かったです。誰かを「護る」状況では実力を発揮できないアーニィとか、ゴーレムを使えないトーラットの闘いとか、フェリサの意外な強さの秘密とか。特に同じ前衛でも「誰かが居ると強さが半減する」アーニィと「誰かが居る事で強くなる」ミロクの戦い方の違いは特に面白いものがありました。1巻では彼らの法外な強さがアピールされた感じだったし、2巻では頂点対決みたいな勢いだったので赤目隊の強さばかりが印象に残っていた部分がありましたが、3巻では刺客とはいえそれよりも「格下」の相手にてこずる赤目隊の姿が印象的でした。戦闘には直接参加しないジュジュや赤目隊には属さないミロクの妹・コーニィにも、彼女達にしかできないそれぞれの“闘い”がありました。

しかし、ジュジュを傷つけられてキレるミロクかっこいいよミロク。武器:ニンジンのくせにバカかっこいいよ。本編のミロクがかっこいい分あとがきとのギャップが光るよ(だいなし)

トーラットやフェリサ、ビスマルクの過去も少し明かされて、赤目隊の特殊性が浮き彫りになった巻でした。ビスマルクの負傷は今後への伏線っぽいしなあ…なにはともあれ、続きが楽しみです。

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ざ・ちぇんじ! 新釈とりかえばや物語 前編

 

時は平安。権大納言は自分の子供であり双子のように瓜二つの容姿を持つ母違いの姉弟のことで心悩ませる日々を送っていた。姉の「綺羅」の方は凛々しく男勝りな性格で、男姿で活発に遊びまわっており、弟の「綺羅」は繊細すぎる程繊細な心の持ち主で母の言いつけにより姫として育てられていたのだった。周囲の人々は姉を「綺羅君」、弟を「綺羅姫」だと思って疑わなかったが、やがて周囲の男児達が元服していくのに感化された姉の綺羅姫が「元服したい」と言い出してしまい…!?

古本屋で偶然置いてあるのをみつけて、懐かしさの余り思わず買ってきてしまいました!「とりかえばや物語」を下敷きにした、双子のような容姿の姉弟とその周囲の人々が巻き起こすコメディ。

綺羅姫の「元服」からトントン拍子に綺羅君の「裳着」に、そして……と、当事者達の思惑をよそにどんどん物語が取り返しのつかない方向に転がっていってしまい、それに当事者たちが翻弄される姿に思わずニヤニヤしてしまう。大体元凶の一言を放つのは姉の綺羅姫の方なんだけど、話が大きくなってから「あれっ、なんでこんなことに……」と我に返って綺羅がなんだか可愛い。特に主上とのやりとりは、はたから見ると完全に両想い状態なのに綺羅が女であることを隠しているばかりにどんどん話が変な方向に転がっていって、お互いがお互いに自発的にすれ違いまくってどんどん事態が悪化していく姿に微笑ましくなってしまいました。こ、こいつらかわいいなあ!!

前巻では宮中で華々しく活躍する綺羅君(※姉)とその周囲の人々を中心に描かれるので、綺羅姫(※弟)の方は殆ど日が当たらないんだけど、ラストでとんでもない爆弾を投下されて遂に「取換え」騒動の渦中に飛び込んできそうな勢い。以前読んだとはいえ殆ど結末あんまり覚えてないので、後編でどんなオチがつくのかとても楽しみです!

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死神姫の再婚 孤高なる悪食大公

 

年が明け―カシュヴァーンはアリシアの誕生日のために、図書館創設を進行中!最近の暴君夫は愛妻の薬指に興味津々だったり、愛妻が大好きな幻の奇書『雨悪』の作者を屋敷に招待しようと目論んだりと、とにかく騒々しい有様。そこに究極の邪摩者…怪物・ゼオルディスが現れた!自由気侭な逗留はカシュヴァーンを苛立たせ、アリシアに入れ知恵まで…。悪夢のような日々はある日“悪食大公”ガーゼット侯爵の異彩かつ奇妙な訪れにより、無事落着したかに思えたが―!?曲者だらけ、夫婦の『特別』な第7弾。 (「BOOK」データベースより)

カシュヴァーンかわいいよカシュヴァーン!!!(ゴロゴロゴロ)

というわけで、巻を追う毎に作品の糖度が上がっていくという噂の「死神姫」シリーズ最新刊。徐々にイチャイチャ行為がレベルアップしてる雰囲気があるライセン夫妻のやりとりに、今回もゴロゴロゴロゴロと転がされました。「おなか痛い」という名言も含め、本当に素晴らしい床掃除小説。本線では不気味な動きを見せる<翼の祈り>教団に対してカシュヴァーン達が動き始めたり……とかなり大きな動きはあったんですけどそれがどうでもよくなるくらいの各カップルのイチャつきっぷりにニヤニヤが止まりません!!!

特に段々大胆に、自分の欲望に素直になっていくカシュヴァーン、どんだけかわいいんだ。だんだんこの人、行動がお子様化してる気がするんですが気のせいですか!!!段々大人の分別もなくなってヤキモチ焼きまくる旦那様可愛すぎる。特に膝枕云々のやりとりがたまらない。お互いに気付かれないようにプレゼントをしようと画策したり、なんかもうこの夫婦はどこまで私をキュンキュンさせるつもりなんだ…!!特に今回はイチャイチャパート以外でのカシュヴァーンがかっこよかったから、アリシアと二人きりの時のギャップの激しさに萌えたのかも。特にラストのカシュヴァーンがガーゼット侯爵に対して見せた行動には、思わずドキドキしてしまいました。

その他にも、すっかりティルナードへの好意を隠そうとしないノーラとか、ジェダとルアークのぎこちない「兄弟」具合とか、もう本当に、各コンビ・カップルのやりとりが微笑ましくて可愛くて仕方ありません。もうこの人達見守ってるだけでおなか一杯だよ……なんでこの人達こんなに可愛いんだ……

ゼオルディスや教団がいよいよ不穏な動きを見せ始めたり、ディネロの様子がおかしかったり…といよいよ物語本線も盛り上がってきた感じがしますが、これからもどんどんレベルアップしていく「おなか痛い」夫婦のやりとり盛りだくさんでお願いします…!!ああもう本当に、続きを読むのが楽しみ。



そういえば、池袋のアニメイトで行われたサイン会に行ってきたのですが、サイン会のオマケ(?)で配布されていた書き下ろしペーパーの内容もやばかったです。カシュヴァーンのヘタレっぷりにキュンキュンせざるをえない。

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ラ・のべつまくなし ブンガクくんと腐思議の国

 

恋愛経験ゼロ。生真面目に純文学を志すも、希望とは裏腹にラノベ作家としてデビューしてしまった青年・矢文学。しかも著作は、ネットの口コミもあり大ヒット!メディアミックスも決まり順風満帆!……のはずが、原稿が書けない!気晴らしに、通い慣れた図書館に向かったブンガクは、そこで出会った少女・明日葉に一目惚れしてしまう。彼女はブンガクのラノベ作品の大ファンで、聖地巡礼の途中だった。仲良くなろうとするものの、ブンガクは二次元アレルギー、明日葉は腐女子で……。カタブツとフジョシの純愛系ラブコメディ!! (「BOOK」データベースより)

子供時代のトラウマから「二次元絵を3秒以上見つめると気絶してしまう」という筋金入りの二次元アレルギーで文豪を夢見るラノベ作家と腐女子の女の子の繰り広げるラブコメディ。あらすじからオタク系「あるある」ネタ満載+コメディ率高めのドタバタものを想像していたのですが、予想に反して直球なラブコメでびっくりしました!未だ恋を知らない小説家と恋に臆病になってしまった女の子の、甘酸っぱくて初々しい恋のお話。

二次元アレルギーのせいでラノベ作家なのに「オタク」の世界のことを殆ど知らない矢文が生粋の腐女子の明日葉に一目ぼれし、彼女と付き合う為に一生懸命(周囲の協力者たちに振り回されながら)腐女子知識を身につけて……というひたむきな姿が一途でなんだか可愛らしい。でも、腐女子ネタの使い方が割とすっきりしてて、あざとくない。もちろん腐女子として共感できる部分も多いし、特に矢文と圭介のやりとりに妄想力を掻きたてられて一人でゴロゴロしている所なんかはもう気持ちがわかっちゃうだけにこっちまでニヤニヤしちゃうんだけど、ちゃんと明日葉が「等身大の女の子」として描かれてるのが好印象でした。こう、結構ラノベに出て来る腐女子って普通の女の子キャラとはちょっと世界が違っちゃってるというか、痛々しいところ強調されてる部分があるように思える部分が多かったのですが、明日葉はちゃんと「どこにでもいる腐女子の女の子」と感じる部分が多かったです。

それにしても、矢文と明日葉がすれ違ってしまい、彼女をとりもどすために矢文達がとある大胆な作戦に打って出るクライマックスの展開も素敵なんだけど、何よりも終盤の矢文&明日葉、圭介&ゆずのラブラブっぷりが凄い!!特に明日葉の誤解を解くために圭介がとった行動と、その行動に対するその後の圭介&ゆずの意外すぎるやりとりがたまりませんでした!こ、これだけ手練れなカップルっぽい雰囲気を漂わせておいてその初々しさは反則だろ……!!!

一部置き去り気味にされてる伏線とかあって消化不良な部分もありましたが(渚との関係はちゃんと決着つけて欲しかった気がする)、その辺は続編で消化する感じなのでしょうか。1巻で綺麗に終わってる感じもしますが、もうちょっと彼らの物語が読んでみたい気も……個人的には、続きもあるといいなあ。というか圭介&ゆずに的を絞ったスピンオフとか読みたいなあ、と思ってみたり。

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キノの旅XIII The beautiful world

 

この世界には、よくあること。醜くて美しい。―――哀しくて、大切。
「何だ?」キノが『フルート』を構えてスコープを覗いて、今いる丘の上から地平線を見下ろします。しばらくして、ようやくそれが何か分かりました。大量の土煙を生み出していたのは、大地を埋め尽くすような大型動物の大群でした。大きく太い体と頑丈そうな四肢を持つ、鈍い灰色をした草食動物です。「この辺に住むサイの一種、だね。水が欲しくて集団で移動中なんだよ」エルメスが言いました。灰色のサイの群は、何千頭、または何万頭いるのか分かりませんが、濁流のような密集度と勢いで大地を進んできます。その進む先には――「あ……」『フルート』を向けたキノが、声を漏らしました。 (「この世界の話・b」)他全11話収録。

表紙のキノの雰囲気がなんかエロい件
キノさんは元々中世的な魅力を持つキャラだと思うのですがなにこのけしからん胸の表現可愛いすぎる!!終わりのない旅を経て、少しずつ女性的に成長してきたとでもいうのでしょうか萌え!!

…というわけでもはや年1冊ペースが定番となってきた「キノの旅」。良くも悪くもいつも通りですがもうそのいつも通りっぷりが心地よいです。というか、色々な意味で「マンネリ」とも言われかねないシリーズなので、年1回刊行くらいで細々と続いてほしい。

一番興味深かったのはやはり「違法な国」か。リアル図書館戦争世界と言うか、違法行為を物語に書くことそのものが禁止されてしまった作家の多い国のお話。珍問答のようなやりとりと、投げ捨てられる『違法』図書と、その本を自分の国に持ち帰ろうとする商人達の姿がとてもシュールでした。児童ポルノ関係の法案を意識して書かれたんじゃないかなあというような内容で、色々と複雑な心境になったり。

もうひとつシュールと言えば「いろいろな国」収録の「輝いている国」はもうもろにあの国……
すべての芸術の起源は俺なんだぜ!!!

PS2版の特典冊子からの収録となる「いろいろな国」はいい具合に「学園キノ」的なはっちゃけ要素が本編に加わっていて、個人的にはこれが一番楽しめたかも。読書メーターを見ると本来初回特典であった文章の再録は賛否両論あるみたいですが、ゲームを買ってない人は読むまでに数年のブランクを必要とするわけだからこれはこれでいいんじゃないかなあ。

むしろアニメDVD収録の短編とか、何年か待たせてもいいからちゃんと書籍にまとめてほしいと思う…正直、初回特典とかで本当に一部の人間の目にだけ触れさせて多くの原作ファンの目に触れないまま腐らせるのはもったいない。

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