[著]松野 秋鳴 [絵]QP:flapper 太郎のドМ体質を直すため、石動先輩が軽い気持ちで思いついたのは「太郎との間に愛が芽生えれば、愛のパワーでドM体質が治っちゃうかも!?」という理解不能なもの。ところが、それを聞いたみちる先生が妙にノリ気で、勢いのまま二人はデートする事に。かくして、ひとつ“選択肢”をミスれば即バッドエンド上等な、サバイバルなデートが幕を開けた…!? |
彼は「マゾ」というただ一点を除けばラノベの主人公としてはかなりのハイスペックキャラ(※鈍感属性はこの手のラノベ主人公としては一種の強制補正と認識してスルー)だと思うのですが、マゾとしてのスペックがハイすぎていろいろな意味で困ります!!太郎に、太郎に萌えようとするとどうしてもドM入ってはぁはぁしてる姿が脳裏に浮かんで、私の本能が全力で脳内アドレナリン噴出にストップをかけてくるんです……ギャップ萌えにも限度が、限度があるよっっ!!
というわけで、とにかくドMで人生損しまくってる少年・佐渡太郎が家族やら周囲の女の子たちやらを巻き込んで繰り広げるラブコメ第二弾。今回は体質改善の一環として石動先輩とデートをするお話と、母&姉の策略によりなぜか太郎の自宅に嵐子が御呼ばれするお話の二本立て+α。
石動先輩のお話は、なんだかんだとラブコメやりながら最後に太郎がかっこいいところ見せるお話で、ラストの太郎が正直かっこよすぎるんですが相手が石動先輩なだけにそれまでのドMモードも全開で、あまりのキャラのギャップになんて反応したらいいのかわからない…母やら姉やらシホリ姫(笑)がいるとはいえ基本的にメインヒロインフラグは嵐子一本で行くのかと思っていたら、なんだかんだと石動先輩とのルートも見えてきた気がします。「神様」を自称している件といい、彼女には色々と隠された過去がありそうで、今後それがどうなっていくのかが気になるなあ。
二本目の太郎の家族+嵐子のお話は、露骨に嵐子を見定めようとする母&姉の目論見に全く気付いてない太郎の鈍感っぷりと、彼女たちのトラップを嵐子がさらっと回避していく姿が楽しすぎて、最初から最後までニヤニヤが止まらなかった。太郎のドMっぷりも控えめだったということもあるけど、このお話物凄い好きだなあ。
+αはとあるきっかけから石動先輩への復讐を目論むお嬢様・花片と辰吉のお話。これが短いんだけど、またじわじわとツボに入った!辰吉のいいやつっぷりに癒された後、シホリ姫の豪快な活躍っぷりに萌え。正直シホリ姫は萌えの範疇外かとおもってたんだけど、裏人格の方にも本来の辰吉が持つ「いい人気質」がしみこんでいて、そのギャップがたまらない。辰吉いい子だよ辰吉…。
1巻を読んだ時は、太郎のマゾっぷりにドン引きしてしまったのですが、時間を置いてから2巻を読んでみたら予想外に面白く感じてびっくりでした。太郎のアレにはまだちょっと、生理的嫌悪感涌きますけど…orz
気軽に読める感じのシリーズなので、また気が向いたら続きも読んでみようかな。