今夜はマのつく大脱走! | 今日もだらだら、読書日記。

今夜はマのつく大脱走!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

友人・村田健の失恋記念(?)にシーワールドにやってきた有利はイルカショーの最中に再び眞魔国へ召喚されてしまう。ニセ魔王が処刑されそうになっているという話を聞いて処刑を止めに向かうのだが、その旅路の途中コンラッド達とはぐれてしまい、挙句自分の事を嫌っているグウェンダルと駆け落ちカップルに間違われ、手錠で繋がれて追われる羽目に!?

今まで仲の悪かったグウェンダルとユーリが歩み寄る話。結局グウェンダルって悪い人じゃないというか、良くも悪くもまっすぐなヒトなんだろうなあ…。幌馬車の中でのユーリとの、どこかズレたやりとりが非常に素敵です。

ニセ魔王を探してユーリ達が向かったスヴェレラという国は非常に刑罰の重い国。ニセ魔王が食い逃げの罪で処刑されそうになっていたり、決められた相手以外の男や魔族と恋をした女性達が囚人として強制労働をさせられていたり…。同時に魔族への反感も非常に強い国で重い展開が目白押し。特にかくまってくれた親子(祖父子?)達とのくだりとか採掘場で生まれた子供を“事故”と装って生き埋めにしようとする部分なんかは非常にやるせないものを感じました。

かなり重い展開の中、最後近くのノリカさんとのやりとりが唯一の救いのように感じました。

しかし、ヴォルフラム&ギュンターの(ある意味)ユーリ馬鹿二人の存在が爽やかに重い雰囲気をぶち壊しているのが素敵です。こいつら重い雰囲気なんかもろともしねえ!!ていうか二人ともかなりの美男子なのにこんなキャラでいいの!?(笑)
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コメント

  1. 今夜はマのつく大脱走! (角川ビーンズ文庫)

    水族館でイルカと握手したら、やっぱり来ちゃった異世界へ。
    そして今度は魔王にしか吹けない魔笛を探しに砂漠の国へ行ったけど、砂熊に隊ごと飲み込まれそうになって、もっともあ...