[著]神坂 一 [絵]義仲 翔子 銀河に滅びを撒くため、動き出したスターゲイザーと『闇を撒くもの』は瞬く間に6つの惑星を滅ぼした。その殺戮の為の殺戮行為には、ナイトメア内部からも疑問を持つ者が現れ始める。一方、星間警察のレイルは家族がナイトメアの殺戮に巻き込まれたことを知り、とある奇策を思いつく… |
なんかもう色々な意味でレイル警部のターン!!!
単身ナイトメアの基地に乗り込み、最終決戦でのキーキャラクターと化して……マジで活躍しすぎです。ていうかこれだけサブキャラ死亡率高い作品で最後まで生き残っただけでも凄い気がしてきました。後書きで「アニメがなかったらあっさり死んでたかも」と言われてましたが実際こうやって読み直すと3巻までは出てきてもかなり空気キャラなのですよね…アニメ化前後の4巻あたりから急に扱いが変わったように思えるのですが、そう考えるとアニメの恩恵を受けた最大の人物はこの人と言えるのではないだろうか。事情わかってない分、終盤では何気にギャグキャラとしても活躍してくれましたね。ヘカトンケイルに乗り込んだときの彼の「奇策」にはうっかり噴出しました。
これまでずっとソードブレイカーVSナイトメアの遺失宇宙船、という実質的なタイマン状態だったのに対し(3巻のゴルンノヴァ戦でも艦隊戦になるけどあの時の宇宙軍はマジ空気なので除外)最終的には様々な人達がナイトメアを倒すため、力を合わせる形になるのがとても熱いです。彼らの命をかけた思いが「第六の遺失宇宙船」まで建造し、絶望的に見えた戦いに小さな穴を開けて行き、それが勝利につながっていく。基本的に主人公と敵のタイマンでの戦いになることが多い神坂作品では珍しい燃え展開だったような…4巻には及びませんが、この作品屈指の好きな場面でした。
個人的には「その後」の彼らの姿を見てみたかったなあ。
リアルタイムで読んだ時はかなり残念に思った記憶が。
今読み返すと、これはこれで余韻があって良い終わり方だと思います。