「ファンタジア・リビルド」で興味を持って、配信でアニメ版を見たのでせっかくだから原作も読もう!!という感じで手を出しました。アニメが予想以上に原作忠実でしかも無印全巻分の内容があったそうでほぼ二周目みたいな感想になっちゃうのですが、いつもより軽めでざっくり流そうと思います。
余談ですが、ついにサ終が決まってしまったファンタジア・リビルドですが、ゲームシステムはなんかこう色々と突っ込みどころが多いですがクロスオーバーが大丈夫ならば原作ファンには結構楽しいものになっていると思いますので今からでもメインストーリーだけでも読んでほしい。私はこの機会に参戦作品の原作をいくつかでも手を出したいです。
本編に至るまでのエピソードを描く前日譚
ライナ・シオン・フェリスの主人公3人が別々の場所で出会い、色々あって戦争が起こり、王になったシオンの命令でライナとフェリスが「伝説の勇者の遺物を探す旅」に出発するまでの、本編の前日譚にあたるお話。もともとドラマガ連載の短編の方が先にあったということでアニメもコミカライズも短編第一話の方を先にやってるんですが、確かにいろいろな意味で基本設定を知った上で読むべき「過去編」という感じのお話だったなぁ。アニメでざっくりストーリーを知ってる状態で読んだせいもあるけど、1巻は主人公であるはずのライナよりも傍流の王子であるシオンの悩みと憎しみ・葛藤の方がメインのように感じてしまう。っていうかこの巻のライナ、冷静に考えるとちょっと只者ではない所を見せて暴走して投獄されてレポート書いたくらいしか自発的に動いてないな…ってリストアップするといっぱい行動してる気がするから不思議だな…。
母と自分を捨てた父王、自分を邪魔者として排除しようとする兄達、そしてローランド帝国という枠組みそのものへの復讐に逸るシオンが学院で信頼できる仲間や自分を特別扱いしないライナと出会い、その頑なだった心を少しずつ溶かしていく。自分がローランドの王になるための準備を着々と進めながらも、復讐の虚しさにも薄々気づいていて、思い悩む姿が印象的でした。とある仲間の裏切りと仕組まれた「戦争」さえなければもっと別の未来もあったのかもしれないけど、そうはならなかったのがなんともやるせない。
っていうかラストのシオンの匂わせ発言、アニメを最後まで見ていると「あ〜〜〜!!!!!」ってなりますね!!こんな最初からこんなこと考えてたのか、この人は……。