伝説の勇者の伝説2 宿命の二人三脚 | 今日もだらだら、読書日記。

伝説の勇者の伝説2 宿命の二人三脚

 

緊張と脱力のアンチ・ヒロイック・サーガ、とりあえず第2弾!
シオンの陰謀で「勇者の遺物」探索を命じられたライナとフェリス。いたってやる気のない二人をよそに、シオンの周辺では、王となった彼の失脚をもくろむ者たちが暗躍していて……? 暗雲渦巻くネルファ皇国で何かが起きる!

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シオンの命令で伝説の勇者の遺物を探すため、隣国ネルファ公国にやってきたライナとフェリス。ひょんなことからネルファ公国の傍流の皇子・トアレを助けたふたりは、公国図書館で調べ物をする都合もあって彼の家に滞在させてもらうことに。一方、革命を成功させて今では英雄王と謳われるシオンだが、彼を排除しようとする貴族たちが依然としてその近辺を狙っていて……。

シオンとトアレ、二人の王子の対比が良かった

父王や兄達を排除して血塗られた道を歩むシオンと、政治には関わらずに弟たちと穏やかな毎日を送るトアレ。同じ傍流の王子(シオンはもう王だけど)でありながら真逆の道を歩むふたりの在り方が印象的でした。というかシオンは自分の一番身近にいて抱え込みすぎるシオンのストッパーになってくれて自分にまっすぐな信頼を寄せてくれたフィオレが死んだところにタイミング良くフロワードのようなヨゴレ役を自ら引き受けてくれる人材が来てしまったもんだから完全に引き返せなくなっている感じがあってしんどいですね……「国」と「仲間」を天秤に乗せて、本人も自覚があるのかないのかくらいの認識の中で徐々に前者が重くなっていく様子が見て取れるのがなんとも言えない。

クラウやカルネではだめで、フィオレでないと止められない何かがあったんだよなあ……あるいはそれこそライナが旅に出てなくて傍にいたら何かが変わった気もしなくもないけど、特に何も変わらなかった気もする。

ライナとフェリスの距離の近づき方、良いですね!!!

突然ネルファを訪れたシオンはライナとフェリスに自分の護衛をするよう依頼する。シオンを狙う暗殺者を返り討ちにしたライナ達だったが、帰還した彼らを待ち受けていたのはトアレの命を狙ってやってきたフロワードで…。

強敵・フロワードと彼が呼び出した『悪魔』と対峙して苦戦を強いられるライナとフェリス。傷ついたフェリスを目の当たりにして、ライナが放った口上がとても好きでした。「殴られ損」という言葉の裏に隠された、フェリスにはいつだって強い女でいてほしいという気持ちを感じると言うか、暗にその裏に“自分にも殺されないような”強い女、という意味が隠れてそうというか。

常に複写眼の暴走の危険がある、それを理由に誰かと深い関係を築く事を避けてきたライナにとってフェリスって多分初めて対等に付き合えるかもしれない相棒なんだろうなあ……。自分の正体を知ってもなお傍にいてくれるフェリスや自分を必要だと言ってくれるシオンを見て、彼らを遠ざけたい気持ちと傍に居たい気持ちで内心葛藤している様子が印象深かったです。

三人の物語と並行して、いよいよミルクが忌破り隊の隊長としてシオンの命を受け動き出す。なるほどここから短編版の第1話に繋がるのか!アニメではちょっとわかりづらかった彼女が隊長に任命された理由、彼女が歩んできた決して平坦ではなかった道が描かれていてよかったです。短編の方も併せて読みたいけど巻数多いから悩むな…。

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