初恋の相手との婚儀の直前に、ビアラン王国の第一王子・アルバルトによって攫われてしまったマルフォーネ王国の王女・ルセリア。アルバルトは初恋の相手は自分だと主張し、ルセリアを自らの宮殿に幽閉してしまう。しかし、彼女には大きな秘密が隠されていて……!?というお話。
ただひたすらヒステリックにそして頑なにアルバルトを拒んでいたルセリアがある場面から唐突にデレるので「!?」となった。なんか物語の必要上強引にデレた感じがするというか、割りと真面目にルセリアがアルバルトにデレる要素が見当たらない。いえ、物語で描写されてない部分で色々と彼の良いところに触れる何かがあったのでしょうが、その辺の描写がちょっと足りない。物語の本線の方も伏線の張り方が露骨で話の先が見えてしまう。(ていうか“パーフェクトファントム”て……)
一度デレた後は「ツンってなんだっけ……」状態だし、アルバルトも初期の鬼畜具合と終盤のデレデレっぷりがどうも繋がらなくて、そういう二人の気持ちの変化を見たかった私としては凄く残念でした。いう事を聞かないルセリアをアルバルトが父親のハーレムに放置する展開とか、個人的にはとても酷くて良かったと思ってたら。
前半は結構面白いなあと思っていただけに、どうしてこうなった。
「うらら」一覧
俺の妹がこんなに可愛いわけがない9
あのルリ姉に──好きな人ぉ? どーせ脳内彼氏でしょ? (8)巻の顛末を黒猫の妹・日向の視点から描いた『あたしの姉が電波で乙女で聖なる天使』。腐女子の妹を「世界一可愛い」と豪語する、もうひとつの“残念な兄妹”の物語『俺の妹はこんなに可愛い』。いくつもの“顔”を持つ沙織・バジーナの“ルーツ”に迫る『カメレオンドーター』。桐乃に“トラウマ”を植えつけた瀬菜の恐るべき行動とは?『突撃 乙女ロード!』。お兄さんが彼女と別れたのって、もしかして……私のせい? あやせのフクザツな乙女心と、加奈子のライブ楽屋裏の一幕『過ちのダークエンジェル』。ほか『真夜中のガールズトーク』『妹のウエディングドレス』2本を収録! さらにはアニメOP主題歌を担当した「ClariS」とのコラボが実現! 原作の主題歌『nexus』の発売や、作中に「ClariS」の二人が登場するなど驚き満載の特別編!!
様々なキャラクター達の口から語られる、「俺妹」特別編。
赤城と京介が『どっちの妹が可愛いか』対決をする「俺の妹はこんなに可愛い」と瀬菜と桐乃が池袋乙女ロードめぐりをする「突撃 乙女ロード!」の破壊力が半端ない。これどうみてもただのシスコン/ブラコン対決じゃないですかーー!!どんどん気持ち悪い方向に爆走していく兄コンビのやりとりに腹筋が崩壊して瀬菜の腐トークに腹筋が爆発した。なんだこれ凄い腐女子サービス回だ…!!
赤城×京介ネタは瀬菜が居る限りいつかはやってくると思ってたけど、まさか挿絵まで用意してくるとは思わなかったけど、それはそれとしてオチにそれ拾ってくるのかよ!!女性向け二次からすらネタを拾ってくる公式のフリーダムさには全力で「いいぞいいぞもっとやれー!!」なんですが正直そのネタ苦手なのでひとりの腐女子としては「うわあ」ってなりましたすいません!!桐乃君ェ……
8巻の裏側を黒猫の妹達の視点から描いた『あたしの姉が電波で乙女で聖なる天使』や、沙織の過去を描いた『カメレオンドーター』も良かった。特に、眼鏡を外した“現在の”沙織のスネっぷりが可愛くて可愛くて可愛くてやばい。
物語は8巻で一区切り、という感じですが今後もゆるーくフリーダムに続いて欲しいシリーズだなあ。というかいまだに8巻の麻奈美との不仲を引きずったままとか、麻奈美回がもう一回来るまでは私死ねない。
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc8
シリーズ本編完結編。ナイス・ハーレムエンド!2つに分かれた世界のどちらも選ぶために少しずつ問題点を洗い出して埋めていく展開が楽しかった。まさか、FanDiscで出てきた武紀の割りと残念な超記憶力が伏線になっていたとは……。あと普久乃原さんは良い男ツンデレ。
ゆうきの正体の件は何となくそれじゃないかなーと予想してはいたんだけど(というか初読時からなぜか疑いもなくそうだとおもってた)、予想以上に重い設定だったのでびっくり。個人的には「元の姿」の挿絵も見たかったなあ。
世界統合直前の、街頭運動中の人に絡まれるシーンはちょっと無理矢理な展開に見えなくもなかったけど、世間の逆風にもめげずに彼ら自身の幸せを掴む為のやりとりとしては良かったんじゃないかなと思うのです。正直、やはり武紀の理想には賛同できないですが(自分がヒロイン達のポジションになったらたぶん納得できないと思うって意味で)、でも、それが彼らの幸せの形であるというのならそれも良いんではないかと思わせるやりとりでした。まあここまできて誰か1人しか選ばないエンドっていうのもありえないですよね。
そして最後の最後まであの人の水面下での活躍が素晴らしかった。ネタバレになるのであまり深くは語りませんがてっきり今回はもう出てこないかとおもったら……まぁ!!
「だけど、お前はそれで満足できるのか?」
「もっと望め。もっと求めろ。もっと夢を見ればいい。お前は理想主義者なのだから」
(P273〜274)
フェアリーテイルシステムを掌握するための戦いは明らかに「シルバーブレット」側のお話で武紀はあくまでゲストキャラでしかなく、本編ではかなりばっさり削られているんだけど、武紀のピンチにタイミングよく駆けつける秀之さんマジ裏主人公。真の完結編となる「ExtraDisc」でこちらの戦いの様子も描かれるのではないかと思うので、とても楽しみです。
読了記録まとめ[2011年8月分]
8月のラノベ読了冊数は9冊でした。コミケがあった割にはがんばった。
今月は「Re:バカ」「ギャルゲヱ」「Zぼーいず/ぷりんせす」とラノベ的には完結ラッシュでした。Re:バカは本当にあと1冊番外編的完結巻がほしいです富士見書房様(´・ω・)
今月読んだマンガピックアップ

今月は巷で話題(?)の青エクを読みました。うららさんは絶対燐が好きだよ!!って言われたけど出雲ちゃん可愛いすぎて生きるのが辛くてどうしたらいいですか。最近世間で腐的に人気な作品読むと高確率でそっち行くな……(ex:「マギ」の紅玉ちゃん)
![ひぐらしのなく頃に解 祭囃し編(8)(完) (ガンガンコミックスJOKER) [コミック]](https://images.amazon.com/images/P/4757533357.09._OU09_SS140_.jpg)
あと今月の漫画関係でもう1つ挙げるならコレの完結が一番思い出深かった。「鬼隠し編」1巻からずっと定期的にやってくる発売ラッシュにもくじけずコミックを追いかけてきた身としては感慨深い。全編追いかけるとかなりの巻数を擁しますが、どのコミカライズも作者さんそれぞれの味を活かしたとてもよいコミカライズだったと思います。
……ちなみにうみねこは原作プレイ済な上にひぐらし以上の鬼刊行ペースにくじけて早々に挫折しました……EP7だけたぶん買います(水野英多さんのウィルリオとか期待しないわけには!)
8月の読書メーター
読んだ本の数:26冊 / 読んだページ数:4633ページ / ナイス数:99ナイス続きを読む
Re(アールイー):5 バカは世界を救えるか?
「五六億の嘆きを背負う悲しみを……」「バカが全てを救うことの証明を……」
二人は翼をはためかせ、そして——
「……思い知らせてやるッ!」「……突きつけてやるッ!」
「「かかってこい!——佐藤光一ッ!」」
完結編。最後まで凄く良かった。最後までどうしようもなく光一は中二病で、夢追い人で、バカだった。
思わぬラスボスからこれまでの希望を全て打ち砕かれるような残酷な真実を告げられ、苦悩する光一が仲間達からの時に暖かく、時に厳しい言葉によって再び立ち上がる展開が熱い。特に能力泥棒さんのツンデレ全開な喝に萌えざるをえなかった。
これまである時は敵として向かい合い、そして共に戦った仲間達が死力を尽くして戦う最終決戦の盛り上がりは本当にヤバい。やりとりも挿絵も何もかもが全力でヤバい。そしてラスボス戦が本気でやばい。56億もの気の遠くなるような思考錯誤の末に生まれた、唯一のイレギュラー。気の遠くなる数だけの絶望を与えようとする“彼”とその全てに救いを与えようとする“彼”という二人の対決がやばい。本当にやばい。
我侭で幸せでご都合主義なエピローグはいかにもこの物語の結末に相応しくて、胸が熱くなった。本当に本当に、最後まで追いかけてよかった。面白かったです。薫ともアルルともいい感じなリア充主人公様末永く爆発しろ!!!(個人的にはどっちか選んで欲しかった気がしなくもない)
本日のアンチテーゼェ……
花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す
家同士が仲が悪く、ロミオとジュリエットのような関係のクロードとロゼ。ロゼの婚約話を聞いて駆け落ちを決意した2人だが、その決意は花が人を喰らう災害“花嵐”によって引き裂かれた。男であるにも関わらず本来は女しか持たないはずの花を滅ぼす“歌姫”の能力を持っていたクロードは少女に扮し、喪った恋人の名を借りて歌姫を目指すが……というお話。
女装少年×●●少女。身体は可憐な美少女、しかし心は男前!!な主人公・クロードのツボ直撃具合がやばい。男前の女装少年は良いものです!良いものです!!あと従者であり親友でもあるミュゲとの背中合わせな親友具合がほんとうにやばいのです。ミュゲがクロードの事好きすぎて辛い!
そんな彼とパートナーを組む事になった“舞手”の少年・ノワールの正体と秘密はぶっちゃけわかりやすすぎるくらいわかりやすいのですが、こっちから見ていたらバレバレなのにお互い多少の違和感を感じつつも決定的なことにはならないまま物語が進行していくのがたいへんもどかしくニヤニヤする!
物語のラストでさりげなく上手いこと正体に気づかせないような仕掛けの影が見え隠れして、今後もこのもどかしい関係が続くのかと思うと胸が熱くなります。脇を固めるキャラクターもいちいち魅力的で、本当に続きが楽しみ。
迷走×プラネット
異星人と地球の学生達が繰り広げる異文化交流コメディ。
内戦で滅んでしまった星を母星に持ち、母星崩壊後も宇宙連邦軍の中で生きてきた主人公・ルカルタが任務でやってきた地球で始めての友人を得て、自分の惑星にはない様々な文化に一喜一憂する姿がとても可愛いかった!これまでただ「生きる為」に生きてきた彼女が豊かな食生活や漫画・アニメに触れて感動したり、友達を作って学校や夜祭をエンジョイしたり……と全力で地球の生活を楽しんでいる姿が伝わってきてニヤニヤする。
そして後半は部下のノモロとともに、地球に呼び込んでしまった敵性異星人に立ち向かうのですが初めて出来た地球の友人を失いたくないと苦悩しながら、必死に彼らを守ろうとする姿が印象的でした。そして戦うルカルタは本当にかっこいい!!オトコマエなヒロインは良いものです!!しかしノモロはあまりのうさんくささに裏切りフラグたってるんじゃないかって密かにおもってまし(強制終了)
敵性異星人が現れてから終盤までの展開は少し全体的に駆け足に感じたので、もう少しじっくりとこの物語を楽しみたかった気がします。1巻で完結っぽいのが残念。
はなひらく 淵国五皇子伝
草木の成長を促し、彼らに異様に好かれてしまう体質を持つ少女・カナンは異国の青年・善が持ってきた『奇跡の実』に取り付かれてしまう。そのまま善とともに彼の故郷・淵国につれてこられたカナンは5人の皇子たちの“呪い”を奇跡の実によって解呪してほしいと頼まれて……という、中華風ファンタジー。
呪いによって行動や姿かたち、果ては人間としてのありかたまでを規定された皇子達と交流していくうちに、段々普段見せているのとは違ったありのままの姿が見えてきて……という展開にときめく。ツンデレだったり腹黒だったり二重人格だったり虚勢だったり……といろんな二面性が楽しめます。ギャップ萌えは正義です。特にクライマックスの展開にはニヤニヤが止まらなかった!
個人的に好きなのは腹黒系ショタの末っ子・啓でキマリだろと思っていたのですが長男・律の残念なツンデレっぷりにやられました。なにこのひと残念すぎて可愛い。父親である現王とのやりとりにもニヤニヤする。
フルメタル・パニック! アナザー1
「フルメタ」本編から十数年後の世界を描く、スピンオフ。機械弄りが好きな普通の男子高校生とPMCと呼ばれる民間軍事組織に所属する謎の美少女のボーイミーツガール。書くのが別の人だと聞いて期待よりも不安が大きかったのですが、蓋を開けてみたらびっくりするくらい「フルメタ」でした。色々なところで宗介とかなめの立ち位置を入れ替えたフルメタという印象。
中心部に居るキャラクターは入れ替わっているので前作を読んでいないと話が理解できない……ということはありませんが、その一方で「フルメタ」本編を読んでいるとニヤニヤ出来る仕掛けが目白押し。十数年後の世界ということであの人やあの人の将来の姿も登場するし、特に「マジで危ない九死に一生?」の書き下ろしを読んだ後に開くと、まずカラー口絵の人物紹介でニヤニヤが止まらなくなる!!あのやり取りはここへの伏線だったのかー!!!
1巻はとりあえず顔見せと導入……という感じが強く、新ASのお披露目もこれから。基本的にASの顔見せ?的な話がメインになるということなのでどうなるのかなあ……という感じだけど、まだ出てきてないあのひとやあの人の未来の姿とか期待せざるをえませんよね。ストーリーもキャラクターも含め、今後がとても楽しみです。
……それにしても、本当にフルメタの制作陣は、「サベージ」が好きだな……
フルメタル・パニック! マジで危ない九死に一生?
千鳥かなめたちが会場に着いたとき、そこにいたのは見渡す限りのボン太くんだった!ボン太くん(強化服ver)を開発した相良宗介もそこに招待されており、その数―およそ300体。様々なボン太くんたちとふもふもと触れ合っていたのも束の間、3万人の暴徒が「ヒャッハー!」と叫びながら釘バットや鉄パイプを振り回し、会場を制圧しようと迫ってきた!?30,000人VS300体(ボン太くん)の壮絶な戦いが始まる―(『つぶらなテルモピュライ』より)。傑作短編4本のほか、メリダ島での決戦後のテッサの行方を描く待望の特別書き下ろしを加えた極上の短編集がここに推参。 (「BOOK」データベースより)
いつもとおりの短編と、本編完結後のテッサのその後を描く書き下ろしエピソードの5編を収録した短編集最終巻(一応)
短編の方はかなめと宗介がサバゲーで対決する「与太者のルール(前後編)」もよかったけど、かなめとそのご近所さんのやりとりを描いた「ご近所のサーベイヤー」が好き。かなめの住んでいるマンションの清掃員をしているいけすかないオバチャンが空き巣犯の疑いをかけられて……って話なんだけど、いけすかない相手でも濡れ衣は許せなかったり、見てみぬふりをする近所の住人達に憤ったり……となんだかんだで情に熱いかなめの魅力が一杯に詰まったエピソードでした。最後のオバチャンとのやりとりと、水面下での宗介の活躍に胸が熱くなる。
しかし、一応9巻続いた短編集シリーズの事実上最終エピソードとなるのが大量のボン太君が暴徒達と対決する「つぶらなテルモピュライ」ってどうなんですか!?いや面白かったけど!!ある意味すごくフルメタらしいですけど!!
書き下ろしの「テッサの墓参り」は同時発売の「フルメタルパニック・アナザー」の繋ぎとなるエピソード。テッサが1人でアーバレストの開発者であった少年・バニの墓参りをする話なのですが道中が盛りだくさんすぎてニヤニヤが止まらない。墓前でのやりとりにはじーんとなりました。
単独の後日談でありながらもマオとクルツの関係やこれからの未来に想いを馳せるテッサなどなど、「アナザー」への期待が高まる細かい演出がニクいです。こんな引きかたされたら「アナザー」も買わざるを得ないじゃないですか!!