ページ 115 | 今日もだらだら、読書日記。

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運命のタロット8 《戦車》が兄とやってくる

[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉

《月》とのフェーデで狙われたのは河内さんだった。河内さんにその未来の一端を打ち明けてその改変を阻止しようとするライコだが、山根くんとの仲を疑われて逆に拒絶されてしまう。一方、新聞部では例の覆面少女の一件で“ヘルハウス”を再度調べる事になり…
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運命のタロット〈8〉「戦車」が兄とやってくる (講談社X文庫—ティーンズハート)
《月》とのフェーデどうなるの!?とか思ってたら途中から突然新しいタロット登場&物語があらぬ方向に!?いやこっちの話も話で気になるんですが…

河内さんに“改変”の事を打ち明けるシーンは、さすがにその説得法は無茶だろう?と思ったり。せめて新聞1冊全部持っていけば良かったんじゃ…いやそれでも信じて貰える確率半分以下だと思うけど、労力的に捏造の可能性は低くなりそうな気はするような。しかし、やっぱりあのライコの行動は山根との仲を嫉妬されてた事を差し引いても浅はかだった気がするなあ。

会話の中でも更に新しいタロットの名前が出てきたり、意外な人と意外なタロットとの関係が明らかになったり…と物語は結構急展開。っていうかあの人が《愚者》の協力者とは……うーむ。《月》とのフェーデも、ここからどうやって展開するんだろう。とりあえず次が楽しみ。

むしろ次の巻、同人誌即売会ネタに期待せざるを得ない。

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運命のタロット7 ≪死神≫の十字路

[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉

頑なに次のフェーデを拒むライコの前に現れた≪女帝≫。同じプロメテウスのタロットである≪節制≫を倒した彼女によると、フェーデに負ければ≪魔法使い≫と一緒にライコも封印されてしまうらしい!?しぶしぶ、≪月≫とのフェーデに協力することにしたライコだが…
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運命のタロット〈7〉「死神」の十字路 (講談社X文庫—ティーンズハート)
≪節制≫の喋りをみるたび、脳裏をなんかのアニメキャラの声がよぎっていくんだけどマジで誰だろう……超気になる。まろんさんの「ルー語に聞こえる」にも全力で同意したいですが。

色々ヒミツがありそうな姐御肌の≪女帝≫可愛いよ≪女帝≫。近い未来フェーデをするってことだけど、12巻のタイトルに名前が入っているのでこのシリーズでのラスボス的立ち位置なのかな。彼女とラブラブらしい旦那様も早く見てみたいものです。

全然本筋と関係ないけど、同人誌の修羅場を手伝うシーンすごかった。修羅場テンションで話がどんどんおかしい方向に転がってくのあるあるすぎる。うちはデジタル仕上げのせいであまりこういう修羅場は経験したことないですが…気がつくと売り子やらコスプレやらゲストやらを否応なしに引き受けさせられてるってよくあるよねww

そしてついに≪月≫とのフェーデ開始。また露骨に犯人(というか協力者)っぽい人出てきたけど、きっとひっかけなんだろうなーとか斜に構えつつ。早くも次で決着がつくらしいので楽しみです。

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死神姫の再婚 鏡の檻に棲む王

 

カシュヴァーンの誕生日で盛り上がるライセン屋敷に、国王からの使者が現れる。緊急招集を受け、夫婦そろって王宮に出向いたカシュヴァーンとアリシアだったが、そこでは思わぬ人々との再会が待ち受けていた。しかも、「図書館の幽霊」との異名を持つ王子・ゼオはティルナードと因縁があるらしく…

お腹痛い????っっっ!!!!!(ゴロゴロゴロゴロゴロ)
(只今転がっております、しばらく略)

うわああああもう開始30P程でしょっぱなから転がりまくってしまいました。もどかしいながらも一歩一歩着実に距離を縮めてくる感じがもどかしカップル萌えとしてはたまらない。どんどん妻バカ化してきた旦那様がほんと素晴らしいなあ。

そして前回から引き続きラブラブモードのカシュヴァーン・アリシア夫妻だけならとにかく、なんだかんだと両想いモードに突入したティルナード&ノーラがたまらん!!!カシュヴァーンの時の押せ押せモードとは打って変わってしおらしく、さりげなくティルのことを気遣ったり、そばにいられなくてしょんぼりするノーラがもう可愛いのなんの。更にレネだけには妙に生真面目なバルロイさんとか、野望多きジスカルドへ真摯な想いを抱くエルティーナ様とか、段々見ててニヤニヤできるカップルが増えていくのがもうたまりません。

物語は苛めっ子なゼオ王子一行をはじめとした王室周辺の方々が登場し、「翼の祈り」教団の動きも激しくなってきてますます急展開な印象。各カップルににやにやするだけじゃなく、ライセン夫妻の思惑とは違うところで動き始める物語の行方も気になるところです。

それにしても、ほんと、今回入った「登場人物相関図」はもっと他のラノベも採用すべき。特にキャラ数が鬼多いラノベと刊行間隔が長いラノベ。具体的には禁書とムシウタ。

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セイバーマリオネットJ 12.愛・乙女

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

遂にメソポタミア号にたどり着いた一行。小樽は、ライム達を外に待たせて一人ローレライと対峙する。小さなころから肖像画で見つめてきた彼女の顔には、肖像画とは打って変わった冷たい表情が浮かんでいた…。一方、小樽の帰りを待つライム達の前にはファウストが現れて…
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SMガールズ セイバーマリオネットJ〈12〉愛・乙女 (富士見ファンタジア文庫)
ヘスの謎とかローレライの正体とかファウスト・家安の思惑とかが一気に明らかになる、シリーズ完結編。10巻ころからもうずっとそうだけど、次々と明かされる真実がいちいち重い。ていうか初読時の自分どんだけのんきだったんだ…今思うと「1人の女性を6人で管理する」とか普通に考えて重すぎる…。

セクサドールズvsセイバーマリオネット組再びとか最凶のセイバー・クーリガァIIIとか彼らを見捨てた「母なる地球」の結末とか、小樽の選択とか色々見所はあるけど、今読みなおすとやはりファウスト(=ヘス)とローレライの過去が印象に残る。ただ、ヘスの方に話を取られて結局最終的にはヘスの操り人形状態だった「ファウスト」が不憫に思えなくもない。実際、セクサドールズをどうしてあのファウストが起動させることができたのかとか、凄い気になる(アニメ版みたいな展開があったとも思えないし…)

そして物語のラストシーンはやはり何度見ても、何とも言えない寂寥感と哀しさと小さな満足感が沸き起こる名場面だと思うのですが、それと同じくらいにどこかこの場面を額面通りに受け入れられないものを感じてしまいます。小樽が死んだ後のライムはどうなる?他のセイバーマリオネット達は?……と、どうしても考えてしまう。

原作は特に、ライム達が小樽以外に執着するものがあまりないようにみえて、それが凄く怖い。アニメ版みたいに「小樽だけじゃなくてジャポネスの皆を護るんだ!」って自然になるほど、原作では周囲の人々が描かれていないし、どうも「小樽が好きな皆を守る」という感じで間に一枚フィルターが掛かっているように感じてしまうのです。本物の女性が復活して、「女性の代わり」という意味でのライム達は小樽以外には不要になって、その小樽も寿命で死んでいってしまう。その時、彼女達はどうするのだろう。

小樽ではなくてライム達にこそ、聞きたかった。「あなた達は今、幸せなのか?」と。
…うーん、アニメ版(JtoX)はライム達が人間になる方に話が落ちるらしいので、そちらも見てみたいなあ。

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セイバーマリオネットJ 11.機械乙女は少年の夢を見るか?

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

メソポタミア号の位置情報を手に入れ、ニューテキサスを出発した一行。しかし、気がつくと小樽はなにもわからないまま一人灼熱の砂漠を彷徨っていた。行方の知れないライム達を探そうとする小樽だが、そんな彼の前に次々と現れるセイバーマリオネット達は少し様子がおかしくて…
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SMガールズ セイバーマリオネットJ〈11〉機械乙女は少年の夢を見るか? (富士見ファンタジア文庫)
クライマックス目前のシリーズ第11弾。小樽、試練の回。物語のキモともいえる「小樽が好きなのは“乙女回路を持ったライム達”かそれとも“ライム達という人間の女の子にきわめて近い存在”か」におぼろげな回答が与えられるお話。

彼女達と『人間の女の子』の違いをまざまざと見せつけられ「それでもお前はライム達を選ぶのか」という、小樽本人も無意識に回答を保留していた疑問に対する迷いを突き付けられていく。試練の中で彼女達は紛れもない「人間」であり、その中で繰り返される甘い夢は、すべて彼女達が人間であれば実現できるもので、決して今のままでは手に入らないもの。ローレライが突き付けているのは「これら全てを生涯放棄しても、マリオネット達への愛に殉じる事ができるか」ということ。

結末を知ってから改めて再読すると、小樽はこの時点で次の巻での「あの選択」を決断していたんだなあ、としみじみ。ただ、この決断のさせ方には正直疑問が残ります。夢の中の彼女達はどこか本物よりも利己的で、本来の彼女たちの姿とは少し違うように思えるから。ただ、それは「人間とマリオネット達の違い」として意図的に描かれていているのかもしれない。人間になった彼女達はある意味『違う生き物』になってしまうのだ、という暗喩なのかも。

しかし、この巻はシリーズの中でも最大級に重い。“試練”の中で幾度となく痛めつけられ、悲惨な目に遭う彼女達の姿は、本物ではないとわかっても痛々しいものがある。花形とチェリーが一服の清涼剤すぎて出てくるたびに噴いたけど。花形はともかく、チェリーはどこまで堕ちて行くんだ……

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セイバーマリオネットJ 10.機械の乙女、生身の乙女

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

なんとかニューテキサスに辿り着いた小樽たちは、ニューテキサス大統領ジョイ・ヒューリックにより先導された住民たちに追い掛け回される事に。そんな一行を救ったのは、シーという名の同い年くらいの女の子。どうやらニューテキサスでは女の格好をした男“オカマ”が流行しているようなのだが、彼女(?)には秘密があって…
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風雲急のニューテキサス編。小樽(というか家安)ともファウストとも違う方向で「女性復活」を目指すニューテキサス大統領ジョイ・ヒューリックと小樽達が対決するというお話。

読んだ当初はあまり感じなかったけど、今読み直すと重いなあ……シーの境遇とか、クライマックスでニューテキサスが占領されるシーンとか、凄い重い。とはいえ、10巻以降はずっと重い話が続くのですが。

一見“普通の女の子”であるシーにドキドキする小樽と、二人の姿に「女性が復活した後の将来」を重ねて不安を覚えるマリオネット達。ティーゲルたちのもう一人の想い人であるファウストとの邂逅、ヘスの暗躍。そして、これまで小樽たちを導いてきたコピー・ローレライ達とは打って変わって残酷な行動を取った“オリジナル・ローレライ”。クライマックスに続く伏線は全て出揃ったという感じ。2巻3巻の頃からすると、思いも寄らないほど重い方向に話が動いちゃったよなあ。

一応結末は大体覚えているけど、なにはともあれ残り2冊を読むのが楽しみ。

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セイバーマリオネットJ 9.無人島☆乙女大作戦!

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

ニューテキサスに向けて出発した小樽一行は、プラズマ嵐に遭遇して無人島に漂着する羽目に。海に流されたショックで記憶喪失になってしまった小樽を見て、小樽をモノにするチャンス!!とばかりに妄想暴走をはじめるマリオネット達だが…
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ずっと花形のターン!!!!

無人島で記憶喪失になった小樽を見て、チェリーやブラッドベリーやルクスやパンターが自分に都合のいい記憶を小樽に刷り込もうとするお話。前の人の妄想と齟齬が内容に妄想設定を付け加えていくせいでどんどんストーリーが整合性が取れない、強引なものになっていくのに笑いが止まらない。そして何よりも、どんどん人間離れしていく花形……もう、あそこまで酷い事になるとどう反応したらいいかわからないよ!!久しぶりのギャグ回ということで、本当に今回はイキイキとしている花形が素敵過ぎました。

ギャグ色が強い半面、「今既成事実を作ってしまわなければいつまでも小樽は自分を選んでくれない」「自分の気持ちが定まらないから、決定的にくっついてしまって片方を諦めたい」という彼女たちの内心の焦りが透けて見えるのが印象的でした。その一方で、「どんなに嘘を並び立てても、いつか嘘が露見してしまう」という事実に気付いて自分たちのやってることに空しさを覚えてしまう姿がどこか切ない。小樽とライムが良い雰囲気になるを見ているしかできない彼女たちの葛藤もよかったなあ。

しかし、今回一番すごかったと思うのは、プロローグで語られる「過去の地球」での、初代家安が宇宙を目指す事になったきっかけ話だとおもうのです。あれは初読した当時も衝撃すぎた。貧困に喘ぎ、何もかもに絶望する人々と自分たちの事しか考えていないお偉いさん方の姿が印象強すぎる。そして、なんだかちょっと現在の世界情勢とオーバーラップするところがあるのが少し恐ろしい。

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運命のタロット6 《節制》こそが身を守る

[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉

《恋人たち》とのフェーデに勝利し、“改変”が行われる前の時間軸に戻ってきたライコ。持ちかけられた《月》とのフェーデを拒否して片桐先輩と感動の再会をしたのもつかの間、ふたたびきな臭い事になってきて……
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運命のタロット〈6〉「節制」こそが身を守る (講談社X文庫—ティーンズハート)
前回に引き続き、タロットな新キャラが多数登場して急展開な第六巻。自分的に《女帝》がとても好みなのですがなんだか色々と思わせぶりな会話が気になります。

改変前の時間軸に戻った直後のライコの反応に、いちいちしんみり。片桐先輩だけじゃなくて色々な人達が犠牲になって、それを見た様々な人達が悲しんで……たとえなかったことになったとしてもその時の悲しさは、ライコの中では消えない。その数時間後にはすっかり花村さんと片桐先輩を取り合って火花散らしてるライコの姿を見たときは思わず噴出しましたがww

そんな姿を見ている分、フェーデをひいてはそれによって引き起こされる“改変”を厭う彼女の気持ちが、痛いほど判る。でも、なんだかんだいってなしくずしに巻き込まれていくんだろうなあ…現れた《節制》や今回は殆ど動きを見せなかった次のフェーデのお相手・《月》が今後どうやって動くのか、次の巻がとても楽しみです。

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鉄球王エミリー 鉄球姫エミリー第五幕

 

多大な犠牲を払いながら“血風姫”ことヴィルヘルミーネと彼女率いる暴竜鉄騎兵を撃退したエミリー。しかし、彼女はすぐに圧倒的多数の兵を率いてラゲーネンの最後の砦『河岸要塞』を包囲する。多くの精鋭を失い、各地の貴族達をまとめる事もできていないラゲーネン王国の状況を見て、エミリーはとある奇策を持って彼らを纏め上げようとするが…

ラゲーネン王国vsヴェルンスト王国、『鉄球姫』vs『血風姫』、最大の戦いが描かれるシリーズ最終幕。

もう今回は最初から最後までエミリー姫がかっこよすぎて困った!!“詭弁”ともいえるむちゃくちゃな論法で強引に一度捨てたはずの王座に立ち、寡兵と奇策で圧倒的多数のヴェルンスト軍を翻弄していく姿に惚れる。なんだかんだいいながらも、段々エミリーという人間の男気(女だけど)に惹かれている家臣達の姿にニヤニヤします。猿騎士はつんでr(強制終了)

特に今回は戦闘場面がめちゃくちゃ迫力あって、始終テンション上がりまくり!わらわら沸いてくる敵を、ばったばったと寡兵をもってなぎ倒していく姿が脳裏に浮かぶよう。そして河岸要塞で彼女が起こした最大の「奇策」が成ったシーンはもう、挿絵効果もあって物凄い勢いで漲った。巻を追うごとに大きく成長したグレンの戦いぶりも素晴らしくて、ラストで見せた二人のコンビネーションには胸が熱くなるばかり。

1巻、3巻のあれを覚えていると、もう後はひたすら、「誰も死なないでほしい」と祈るのみだった。特にリカードとセリーナは死亡フラグ立てすぎですから!!最終決戦直前に主人公&ヒロイン以外が突然通じ合うのは死亡フラグなんだぞ!!!ほんとにまったく心臓に悪いよ!!

多くの犠牲を払って手に入れた平穏の中、喪われた人達を思い出させてしんみりさせてくるラストといい、もうほんと文句なしに最高の作品でした。次回作の企画が早くも動いているという事なので、そちらも楽しみにしてます!

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セイバーマリオネットJ 8.愛と悩みと乙女の旅立ち

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

ゲルマニア総統ファウストが、ニューテキサスに向けて侵略を開始する。その話を聞いた家安は、小樽にひとつの任務を与えるが、それは思っても見なかった、そしてテラツーの運命を大きく左右するもので…!?小樽はそれぞれ思い悩むマリオネット達と共に、ニューテキサスに向けて出発するが…
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ニューテキサス編、序章。ニューテキサスに向かおうとしたライムたちと小樽が、海辺の町マカオでファウストによって初期に侵略された国・ロマーナの人々と出会うというお話。

ロマーナ侵略の際に心に大きく傷を負い、マリオネットを目の敵にするようになったペスカトーレのかたくなな心を、ライムの純粋無垢な気持ちが少しずつ変えていくというメインのストーリーもよかったですが、小樽たちとの関係で悩むライムたちや小樽とファウストの間で揺れ動くティーゲルたちの心の動きとか、一方でただライムたちを心配しながらも、彼女たちを「信頼」していこうとする小樽の心の動きが面白かった。チェリー&ルクス、ブラッドベリー&パンターという普段折り合いの悪いコンビがいざとなると名コンビ振りを発揮するというのも美味しいです。しかしブラッドベリーは前巻から連続していい所もってきまくりだ…ジャポネスでの小樽とのやりとりとか、深海での孤軍奮闘とか、今回美味しいところ多すぎる。

最初は敵だったロマーナの潜水艦「バルフィッシュ」の面々とティーゲル・ブラッドベリー・パンターがだんだん打ち解けていく場面には思わずニヤリとします。そしてさりげなくクルーの面々が小樽に嫉妬心むき出しなのには笑った。

しかし、ニューテキサスに行くとなると、遂に終わりが見えてくるなあ。なんだか感慨深い。

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