夏コミ当選しました!
スペースは8/16(金)西1ホールむ-18a 「CELESTE BLUE」となります。
また「バカとテストと召喚獣」でギャグ本とか出す予定。新刊入稿したら告知ページ作ります。
ついでに、これまで発行した同人誌のリストを作成したのでよかったらどうぞ。
通販もまだ受け付けてます。
こちらからどうぞ。
▼ 最近の記事
運命のタロット13 《女教皇》は未来を示す
[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 《魔法使い》への気持ちを自覚したライコは、坂崎と戦っている彼を助ける為に《女帝》とのフェーデを受ける事を決意する。ところが、彼女とのフェーデで提示された“改変”の内容は、ライコにとって思いもよらないものだった。“改変”を阻止するか、躊躇ってしまうライコだったが… |
大河と大河兄の関係とか、ライコ&《女帝》&《女教皇》の関係とか、おおむね予想したとおりだった。しかし、未来の唯との別れや《女帝》とのフェーデの場面は本当に胸に痛かった。大河兄があの時代に存在したという事は……というのは予想できていたけど、ライコ・大河・唯の報われない一方通行の姿が凄く悲しい。大河兄の名前も、いざ物語のキャラクターの言葉として聞かされるとまた全然重みが違う。しかし、唯の物言いから言うと、ライコがあの時点で消えてから13年間一切会ってないような言い方に思えるのは気のせいかしら。《女教皇》の事を考えると、どこかの時点で……というのは間違いないとは思うのですが。
《女帝》とのフェーデの内容も、これまで「誰かを救いたい」という形で“改変”を食い止めていたライコにとっては、その逆に回らなければいけないという事はこの上なくつらいことで……でも、ある意味それが致命的な形となって彼女の前に提示されるような形になるまえに自覚出来たのは不幸中の幸いというべきなのか。今後ティターンズのやってることの一端を知ったライコがどう動くのかも気になる。
ラストで漸くライコと《魔法使い》、二人の思いが通じた……と思ったらこういう形になるのか!!《女帝》の最期を見ていると、ある意味この後のライコが辿る道は読者には見えてしまっているわけで、第二部ではイチから二人の関係をリセットして、待ち受ける運命を“改変”していくような方向になるのかなあ。第二部の物語がとても楽しみです。
運命のタロット12 《女帝》1995
[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 《月》の“体験”によって《魔法使い》や《女帝》の過去を知り、《女帝》に対して嫉妬している自分を自覚して動揺するライコ。ところがそんな彼女の元に「会堂」から抜け出してきた坂崎と彼を回廊に戻そうとする《世界》が現れ、その力の余波で時の縦軸に弾き出されて13年後の世界に飛ばされてしまった!右も左もわからないライコの前に現れたのは…… |
ライコ、《女帝》、《女教皇》、《魔法使い》、《皇帝》ときて大混乱する《魔法使い》の過去関係に、今度はさらに男性の協力者がいたことが明らかに!?これ以上この周辺のキャラは増えないと思ってたのでびっくり。
1995年というとちょうど自分がリアル学生時代だったので、ギャップに戸惑うライコの姿だけじゃなくて身に覚えのある懐かしさににやりとしてしまう。「SD(=SDガンダム)?CD?LD?この時代のものには何でも“D”がつくのね!」ってコメントには爆笑してしまった。しかし平成世代はそもそもLDの存在を知らないのか…考えると、作品の舞台からは更に14年の月日が流れているのですよね。
大人になった唯と再会し、大きくなって夢を叶えた彼女との(唯にとっては)13年ぶりの語り合いの場面ではそれまでの急展開を考えると心が和むけど、なんだか歯に物が詰まったような物言いの彼女の姿を見ていると、色々不安が押し寄せてくる。というか、この唯の反応ってひょっとしてそういうことじゃないのかなあ、と思ったり大河兄はやっぱりどう考えても……とか。ラストの唯の涙とか、もう不吉な予感しか思い起こせない。ここからどうなってしまうんだ……!!!
以下、次で最終巻なので真相推理。
ぶっちゃけライコ→《女教皇》→《女帝》という流れがあるんじゃないかと思ってるんだけどどうなんだろう?前巻の「未来のラスプーチンと戦った」という記述を見る限り、少なくても2つ目までは間違いないと思ってはいるんだけど。《魔法使い》←→《皇帝》という流れがアリなら、ライコが人間から三段変化するのもアリな気がする。
あと、《魔法使い》かつての協力者って誰?予想が当たっていて前巻のような状況がありうるなら、意表をついて《魔法使い》と《皇帝》が協力者関係というのもアリな気がしてきたけど、それはさすがに飛躍しすぎかな。ああいう伏線を張るからには、今まで出てきたキャラクターのだれかな予感がするんだけどなあ。
というかそういう予想が脳裏を渦巻いているせいか、13巻の表紙がどうかんがえてもネタバレやってるようにしかみえなくて困ります。…いや、これだけ露骨に示唆されるとミスリードの危険性もありそうですが。
それにしても《女帝》と《女教皇》の表紙はどっちもツボにハマりすぎで困るー。
運命のタロット11 《神の家》は涙する
[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 2週間の行方不明の罰として自宅謹慎を言い渡され、唯と大河には真実を問い詰められ……と散々なライコは《月》から呼び出され、勝利したフェーデの報酬として《魔法使い》の過去を彼女の象徴の力で見せてもらうことに。でも、《皇帝》と《魔法使い》の間にとある疑念を抱くライコは《魔法使い》が記憶を取り戻すことに一抹の不安を覚えていて… |
タロット側のお話も気になるんだけど、そろそろ唯と大河には何らかの形で報いてあげてほしいなあ…という気が序盤のお話でむくむくと。ここにきてもまだ適当なこと言って誤魔化そうとするのは、さすがに本気で心配している彼女たちに対して不誠実なように思える。唯みたいな子だったら「事件には巻き込まれているけど、事情は明かせない。これからもこんなことがあるかもしれないけど、心配しないでほしい」とかタロットの事以外は全部素直に打ち明けてしまった方がしこりが残らない気がするのですが。あと、前巻から気になってたんだけど、大河兄ってひょっとして未来n……ゲフンゲフン。
時間の制約から解き放たれているタロットたちの過去話は、様々な時間の人たちが入り乱れていてますます物語を読み解くのが難解に……《女帝》は?《女教皇》は??ライコはどうなっちゃうの?うーん……!?《太陽》の元協力者である彼女も今後物語にかかわってくるような展開になるのでしょうか。もう、続きが気になりすぎて仕方がない。
ラストで《月》がライコに思いを託す場面はただただ、切ないな。
彼女は何年も矛盾した2つの記憶を持ち続けたまま自分をだまし、せめぎあっていたのか……と思うと、胸が痛くなります。
サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY
スニーカー文庫の新人さんの作品。煽り文句で衝動買い余裕でした。この煽りはずるい!!3日前に時間を戻すことができるけど、リセットした分の記憶を持つことができない少女・春埼とリセットされた間の記憶を含めた記憶を保持できる少年・ケイのコンビが、猫探しをきっかけに大きな事件に巻き込まれていく…というお話。
物語も面白かったけど、それ以上に透き通るような爽やかな透明感と、独特なテンポで語られる綺麗な文章がとても良かった!椎名優さんのイラストがまた物語の持つ透明感を引き立てていて、作者・絵師・この組み合わせを選んだ編集併せての良いお仕事だなあという印象。個人的には、序盤はこのちょっと独特な物語のテンポと主人公&ヒロイン双方の視点から語られる地文に戸惑ってなかなか読み進められなかったのですが、文章に慣れてからはむしろこの感覚が心地よかったりも。
「3日前までで“セーブ”を取った任意の時間に時を巻き戻す」という、春埼の能力・『リセット』。使い方によっては死者すら生き返らせてしまう可能性を持つ万能能力なのですが、これには様々な制約があって、そこをうまく使いながら事件を紐解いていく。リセット前の世界で起きた事との些細な違いが徐々に大きな波紋となって、「前回」とは全く違った思わぬ展開に発展していくというのがなかなか面白かったです。ちょっと不思議な能力と心の傷を抱えた少年少女たちが思い悩みながら自分の思いを遂げる為に動いていく姿も印象的。
上手く言葉に表現できないのがもどかしいけど、ちょっと綺麗で爽やかで、残酷だけど優しい物語でした。無理やり例えるなら「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」を読んだ時の感覚に近いかも。そして「中二系異能要素と暗黒成分抜いて硝子と晶が人助けするレジンキャストミルク」みたいな(意味不明)。
とりあえず、表紙やアオリにキュンとなれる人は、買って損はしないとおもうよ!!
2巻の刊行がすでに決まっているようなので、続きが読めるのがとても楽しみです。お勧め!
真・恋姫†無双 蜀書・外史 〜荒野の決戦!
[著]小林 正親 [絵]片桐 雛太、かんたか 他 [原作]BaseSon 現代から「三国志」の時代にタイムスリップしてしまった本郷一刀。何故か史実とは違って美少女ぞろいの猛将達と出会い、流星とともにあらわれた“天の御使い”として蜀軍に力を貸すことになるが、赤壁の戦いで魏軍をあと一歩のところまで追いつめた際に魏軍に人質として誘拐されてしまって… |
ストーリー以前に表現的な部分で引っかかる部分が多くて、その辺がちょっと残念。説明の多い序盤ではやたらとカッコ表記が多かったり(しかも何故か“”や『』ではなく[]で記述されていて、見慣れないせいかなんとなく落ち着かなかった…)、何よりしょっぱなで突然一刀の一人称を間違えていて、「!?」となってしまったり……いや、大体の誤字はあまり気にしない私ですが、一人称はキャラクター付けにおいて大事だと思うのは私だけですか?特に「俺」と「僕」では受けるイメージに天と地ほどの差があるよ!?いや、私が「僕」キャラフェチであることは否定しませんけどね!!!…正直、「僕」「ぼく」「ボク」の3種類から受けるイメージの違いについて語らせたら、20分くらいは語り続けられる自信があります。
あと、魏メンバーがオチるの早すぎる印象がなー……華琳様が徐々にデレていく姿にはニヤリとしたけど、春蘭はもうちょっとデレないでほしかったというか。楽進なんか序盤で速攻デレ入ったようなもんだし。華琳様も若干デレ度高めの印象。いえ、私まだ原作ゲームの方で華琳様落としてないんで、どのくらいの速度でデレが入るのか知らないのですが(私の「恋姫」知識はPS2版の途中まで及びなごみ文庫のノベライズのみという…)。
ただ、若干の気になる部分は多かったものの、ストーリーそのものはかなりハチャメチャで結構面白かったです。特に終盤での貂蝉の活躍っぷりには一本取られた。二人で1500人もの軍勢に挑む星と恋とか、名乗りを上げる愛紗と春蘭の腹心コンビとか、いがみ合う蜀魏両軍が共闘する場面とか、この作品らしい熱さも健在。偵察隊を出す場面で蜀軍メンバー全員に何故か居る袁紹までが加わってしっちゃかめっちゃかする場面では、原作ゲームを思い出してニヤリとしたなあ。
……せめて、しょっぱなの一人称間違いさえなければ、もっと素直な気持ちで楽しめた気がするんですけど……。
今月のまとめと読了記録[2009年5月分]
5月に読んだ本は再読モノと某同人含め31冊でした。1日1冊ペース!!
ただし、再読モノが14冊という巨大な罠……というか、再読のセイバーマリオネットJの12冊はある意味ズルいといわざるをえない気がしなくもない(他のラノベ1冊読む時間で2冊読めるのがあかほりクォリティ)
というか今月は元々富士見・電撃で買う予定の本が1冊も無いという、未だかつて無い新刊枯渇期間だったのですが、その少ない何冊かすらも何冊か積読に行っている罠。点「彩雲国物語」の新刊は、次の新刊が出る前でいいかな……うん。
2009年5月のページアクセストップ4
バカとテストと召喚獣6 (⇒感想) | 女帝・龍凰院麟音の初恋3 (⇒感想) | これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です (⇒感想) | 生徒会の五彩 碧陽学園生徒会議事録5 (⇒感想) |
「麟音」以外今月の新刊が1冊も入ってない不思議!
っていうかアクセス数確認してゾンビ人気に噴いた。そうか、5月に2巻発売だったのか……ドラマガでやたらプッシュされてるのが印象的だったけど、2巻面白かったのかしら。
2009年5月に読んで面白かった本
鉄球王エミリー 鉄球姫エミリー第五幕 (⇒感想) | 死神姫の再婚 鏡の檻に棲む王 (⇒感想) | セイバーマリオネットJ 5.機械じかけの乙女たち (⇒感想) | ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2 (⇒感想) |
全力で「鉄球王エミリー」が今月の私の脳内お勧めぶっちぎり。もう展開から何から全部好きな作品なのですが、最終巻は特に挿絵との相乗効果が凄かった。とりあえず、何はともあれ皆読めばいいよ!!
そしてエミリーと双璧状態だったのが、現在ラブコメ方向で私がぶっちぎりにお気に入りな「死神姫の再婚」。もうカシュヴァーン&アリシアとかティル&ノーラとかやばいやばすぎる。純粋にゴロゴロ転がれるラノベ筆頭。
3冊目は再読組から1冊、「セイバーマリオネットJ5」。最終巻の終わり方も嫌いじゃないけど、やはりシリーズ通してのお気に入りを1冊選べといわれたら5巻だなあ。色々考えさせられる哀しい結末ですが、ものすごく好きだったりします。
最後の1冊は「文学少女見習い」とどっちにするか悩んだけど続きを読みたいという一心で「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」で。別のゲームが投影されたことで物語が難解になった、という意見が多く見られたけど、個人的にはこれはこれで好きだなあ。まだまだ物語に広がりの余地がありそうですし、なんとしても3巻が見たいラノベです。まだ読んでないけど、FBオンラインに掲載されているという短編を読むのも楽しみだ。……つか、ファミ通は毎度毎度新人切り早すぎると思うんだよ……。
2009年5月の読了記録
続きを読む運命のタロット10 《皇帝》はうなずかない
[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 《月》が起こそうとしている“改変”から河内さんを護ろうとするライコと《魔法使い》。しかし、河内さんにはすっかり誤解されて楽屋に入るのを拒否され、更に片桐先輩と一緒に居るところを追いかけてきた《太陽》から攻撃されてしまう。ライコ、絶体絶命の大ピンチ——!? |
2つのフェーデだけではなく、遂に《皇帝》が現れたりあの人が《愚者》の協力者になったり……と、序盤巻でのもどかしさのトリを一気に取るかのような盛りだくさん感!!最後まで悪役を貫いた坂崎の最後にも、哀しい想いを抱えた《月》の協力者の真実にも物凄い惹きこまれた。二人とも脇役ながらいいキャラしてる。ただ、《太陽》と坂崎の関係はちょっと見た目通りのものではない力関係を感じたので、ここでご退場されてしまうのは惜しいなあと感じてしまったり…。
《太陽》との戦いの後に起こったジュリエットの事件を巡る攻防は、本当に瀬戸際での戦いになって物凄い緊迫感。むしろ《太陽》と戦ってる間もずっと「本当に大丈夫なのか」「実は今の間に寝首をかかれてるんじゃ…」とヒヤヒヤしっぱなし。誰もが笑って迎えられる結末ではなかったけど、とりあえず“改変”を防げた事にホっとせざるをえません。
そして遂におまちかねの《皇帝》登場!!演劇中のライコとのやりとりにニヤニヤしつつ、「いやでもやっぱりあの人に似てるなあ…」なんて思ってたら、ラストに巨大爆弾投下されて脳内で叫びまくってました。っていうか自分の9巻感想がいろいろな意味で預言者過ぎる。
ところで、後書き読むと次は《女帝》で一部完結、って書いてあるけど実際には次は《神の家》で残り3冊ですよね。おもいっきり延びてる延びてるよ!ああそういえば、真タロのほうは22冊で終われなくて「8上」とか「9下」とかどこかの終わクロみたいな表記になってたなあ…規定冊数で終われなかったんだろうなあ…
運命のタロット9 《太陽》は人々を照らす
[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 《戦車》と大河兄の助けを借りて《太陽》達から逃れる事が出来たライコと《魔法使い》はその足で「コミックスクエア」という同人誌即売会にやってきていた。唯と伊東さんに売り子とコスプレをする約束になっていたのだ。《魔法使い》も姿を現し、なんだかんだ言いながらも賑やかで楽しい一日を過ごしていたが… |
同人誌即売会のシーンから時代の流れを感じすぎて困る。「そのうち何日にもわたって開催されたりして」はリアルタイムにそうなったからのネタなのかそれとも単純な予想なのか。っていうかコミケがたった800サークルしかなかった時代があるということそのものに驚いたわ?。ちょっと気になって現在の参加サークル数を調べてみたらこのような記事を発見したのですが、これによると去年の冬コミで私がスペース取ったジャンル800の「FC(小説)」が単体で1178サークルだそうな。夏まで取ってたジャンル300「ゲーム(その他)」がかなりマイナーなジャンルばかりで825。総サークル数34,927……ううむ、やはり800サークルしかないコミケって想像できないです…。
しかしイベント中の喧騒とか参加者全員から漲る活気とか、現在と規模は違えど同人誌即売会の空気がリアルに伝わってきて、一人ニヤニヤしながら読んでました。《魔法使い》の言葉がまた的確すぎて、にやにやする。ほんと、イベントは楽しいよね!!感想からは盛大に脱線しました感がしてしょうがありませんが。
そんな和気藹々としたイベントシーンから一転、《太陽》と彼らの協力者である坂崎が登場してからの展開が凄すぎる。坂崎は典型的なワルというか、周囲の目や被害を考えずに行動している分、もう場所的な意味でも坂崎が圧倒的に優位か。人の目を気にするあまり反撃に転じる事すら出来ないライコ達の姿がとてももどかしい!!
しかし、同人誌即売会→《太陽》襲来、のコンボで「これで《月》とのフェーデどうなるの?!」と思っていたらラストで急展開!!《太陽》カルテットとの決着も付かないままだし、更に謎のタロットが出てきたり…と、これほんとどうなっちゃうの次回。
例の謎の声は、読書メーターとかのバレによると《皇帝》らしい。喋り方から勝手に、未来の《魔法使い》かなんかだとおもってたよ……なんとなく、喋り方似てないですか?
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2
奇跡的に再び「エターナルイノセンス」の世界を投影し、今では掛け替えのない存在となったヒロイン達との生活を送り始めた武紀。そんな彼の周囲では最近、「その下で告白すると両想いになれる不思議な木」の噂が流れていた。明らかにどこかのギャルゲーにありそうな設定に首をかしげるが、今度は街で偶然「リアル幼馴染」と再会して!?自分の好きなギャルゲーの世界とそのヒロイン達が投影されちゃったよラブコメ、シリーズ第二弾。
かなり綺麗に落ちていたのでどう繋げていくのかと思ったのですが、物語面では「主人公以外の人間が“設定者”となり投影された別のゲームのシナリオが現実に影響を与えていく」、恋愛面では「本来リアルの人間ではないヒロイン(というか理恵、咲)の苦悩」という方向に話を転換させていて、1巻とは違った方向で楽しむ事が出来ました。特に主人公以外が投影したギャルゲの内容が終盤まで判明しなくて、ちょっとした謎解き的な方向になっているのが面白い。中盤はひそかに投影されたゲームの内容と配役を妄想しながら読み進めてました。
また、投影されるゲームによってかなり物語の色が変わってくるのが興味深い。「エターナルイノセンス」は典型的な泣きゲーという印象を受けましたが、今回投影された「メモリーロンド」は伝奇っぽい雰囲気のゲームで、同じヒロインがピンチになるにしても現代異能的な展開になってたり。というか、今回の話により1巻の「異能的な要素は投影できない」という仮説が覆されたので、もっとバリバリ超能力とか異能な展開も期待できるのかな?と思ったり。ある意味今後の展開によっては「なんでもあり」な物語になりそうな予感がしてにやにや。終盤で主人公が熱いキャラになるのにも、ニヤニヤが止まりません。
それにしても、ヒロイン達も可愛いけど高橋愛子可愛いよ高橋愛子。1巻での虐めっ子キャラからヒロインの親友ポジションに一気にランクアップした彼女にニヤニヤ。というか、咲が悲しんでるのを見て彼女の分まで武紀に怒ったり、素直に態度には出さないけどこっそり理恵を心配してたり……と、素直になれないけど親友想いな姿に惚れました。というか、エピローグのアレはやはりサブヒロイン昇格フラグなのか!?それはそれで楽しみすぎる。
エピローグがちょっとわかりづらかったのが個人的には気になりましたが、物語を一度読み終えてから改めてプロローグのデバッグシーンを読み返すとエピローグで武紀の立てた仮説の裏づけが取れてなかなか面白かったり。次巻も期待してます!!