風水街都香港 下 発売:2001.5 発行:メディアワークス [著]川上 稔 [絵]さとやす(TENKEY) |
というわけで無事に上下読了です。
やはり「倫敦」と比べると格段に読みやすかった。というか現在のテンションとほぼ同じになってきたような(笑)上巻ではまだ硬い(というか読みづらい)印象が抜け切れなかったのですが、下巻から一気に面白くなりました。
しかし、この小説は普通に読んでも確かに面白いけど何回も読めば読むほど味の出てくる小説だな?というのが1回目でなんとなく判ってしまいました。うーん、読み返す暇ないんだけどこの人の小説はいつもそんな感じです。というよりも1回読んだだけでは正確につかみきれない設定やストーリーが多い気がするんですよね。いやまあ普通に1回目も面白かったんですけど。
ところでこの話、ひょっとしてアレはオマージュだったの?とツッコミたくなるほど「終わりのクロニクル」と似てる気がします。いやラストの展開が。(巨大な竜が出てきて絶望的な展開になるんだけど最後に大逆転!みたいな展開とか、キーポイントが歌なあたりとか…あと最終決戦前のエロスとか(殴))
展開としてはこういう話かなり好きなんですが、終わりの?といい、最後の最後で強引に風呂敷をたたみすぎてる感じが少々ある気がする。特にこの「香港」はスランプ脱出からいきなり大技大逆転…ですからー。いっそエロスが原因でスランプ脱出しました!!て展開の方が良かったんじゃ?
エロスエロスいってますが、遂にやっちゃいましたねー。終わりのクロニクル最終巻を読んだあとだと既に感覚麻痺してしまったので気になりませんが、この人の作品を「パンツァーポリス」から地味に読んでいってたら度肝抜かされたことでしょう。羽が当たっちゃうからバックなんです(笑)
ラストのシーンがなんか好きです。描写が綺麗で。