ページ 191 | 今日もだらだら、読書日記。

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タクティカル・ジャッジメント 逆転のトリック・スター!

オンライン書店ビーケーワン:タクティカル・ジャッジメントタクティカル・ジャッジメント

発売:2003.1
発行:富士見書房
[著]師走 トオル [絵]緋呂河 とも
人気法廷ゲーム「逆転裁判」に毒味を与えて小説にしたような印象の小説。後半のどうにもならない状態からの逆転劇はまさに逆転裁判をそのまま文章にしたような感じでテンポも良く、面白かったです。

普通の推理モノ小説のように犯人探しがメインではなく、“無罪を勝ち取る”ということが主目的というだけでこんなに印象変わるんだなあ。
また、陪審員制度や予備審問を導入した近未来日本の法廷が舞台という設定なので法廷の空気を自分達に向けることもポイント。
法律の穴を縫ったスレスレの切り抜けなどは手に汗握りつつ見守ってしまいました。近所のバアチャンだの友人だのが次々弁護するところとか最高w
あと探偵の影野氏とか、あの年でバリバリの共産主義者な皐月がなかなか良い味出してます(笑)

この陪審員の制度は現在日本でも「裁判員制度」が施行されるのされないので話題になってますが、そのへんのメリット・デメリットも結構判りやすく解説されていたのでこれを機会に手を出してみては?

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バイトでウィザード 唱えよ安らぎの歌、と星は輝いた

オンライン書店ビーケーワン:バイトでウィザードバイトでウィザード

発売:2006.6
発行:角川書店
[著]椎野 美由貴 [絵]原田 たけひと
「バイトでウィザード」シリーズ、とりあえずここで一区切りでしょうか?
(※あとがきを読む限り長編は最後かとおもったのですが良く見ると特に「最終巻」という表記はないようなので、“最終刊”という表記は訂正しました。でも終了っぽい気がするんだけども。)

この作品に関しては中盤から色々と痛いラストを想像していただけに、最後に本当に僅かですが希望を残した終わり方になってくれて本当に良かった。正直普通に考えて残り3ヶ月程度で何とかできるようなモノではないけれど、明確なバッドエンドで終わるよりは救いが持てたかなと思います。考えると「スパイラル?推理の絆?」の最終回が割合こんな感じでしたね。

ただ、未消化な部分が多くてそのへんが納得いかないかも。
特に王道好きとしては結局色々想定外な事態があったにせよ家長の思惑とおりの結果に終わってしまったことが残念でなりません。あと最後まで伏線らしきものを匂わせつつただそれだけだった深蓮寺加奈とか、中盤は結構深いところまで関わってきたのに最後までなんだかんだいいつつ蚊帳の外だった風紀委員とか。なんというか、伏線を匂わせておいて結局何もしなかった部分が多い気がします。

せめてあと1巻くらい使って、外伝という形でも何でもいいからその辺を消化してくれればいう事無しなんですけど…。

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ムシウタ 07 夢遊ぶ魔王

オンライン書店ビーケーワン:ムシウタ 07.ムシウタ 07.

発売:2006.6
発行:角川書店
[著]岩井 恭平 [絵]るろお
未だ利奈のことをふっきれない元「むしばね」メンバー有夏月が、電波的な彼女(公式あらすじ談/笑)に振り回されながら共に街を脅かす“魔王”と戦うといった話。

愛恋が良すぎてもうたまんない。

というか愛恋といい“魔王”といい、今までのキャラとは段違いの強さです。
今までのキャラは良くても大食いや浸父の誘惑を跳ね除けるのが精一杯だったのに
彼らすら利用して自らの夢を叶えようとする姿は本当にかっこよすぎ。
プロのジャーナリストでも、虫憑きでもない愛恋が持つジャーナリスト魂に感動。
相変わらず岩井さんの生み出すキャラクターはいちいち魅力的過ぎます。

2巻連続大介達メインキャラは殆ど出なかったのですが、その分少しずつ新しい勢力の動きが活発になってきたりしてクライマックスに向けての動きが水面下で進んでいるよう。
戌子の教え子達や鯱人の動きも気になるところです。

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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

オンライン書店ビーケーワン:砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

発売:2004.11
発行:富士見書房
[著]桜庭 一樹 [絵]むー
posted with 簡単リンクくん at 2006. 5.26
ちょっと暗い家庭環境を抱えたちょっと冷めた女の子(?)とだいぶおかしい家庭環境を抱えただいぶおかしい女の子(!)という、「推定少女」や「少女には向かない職業」と同じ系統の話。最初にバッドエンディングを提示してあって、その経過を追っていくという形。

「少女には?」とは違って、大人達がいい味出してる。特に担任の先生と主人公の兄。特に担任はある意味「大人になった主人公はこういう人間になるのかもしれない」というのを象徴しているような。先生の最後の独白にはしんみりしました。大人にしても別に何もしていない訳ではなく、ただちょっと何もかもが遅かっただけというのが判っただけでも少しは救いに思える。メインキャラクターは死なないけど「少女には向かない職業」の方が現実に対して救いが無いまま終わってしまったなあという印象だったので、こちらの方が好きかも。

「どうやら心配してくれていたようだった。社交界には、優しさもあった」


砂糖菓子のような甘い現実逃避の世界から戻ってきてみたら、案外現実だって二人が思っていたほど苦くは無かったんだよ、と。エピローグを読むと「もう少し二人が“現実”に目を向けていたら、このような事にはならなかったのではないか」と思ったりして。

でもこの後味の悪さというか後味の寂しさが桜庭一樹という人の作品なんだろうなあ、と思う。

それはそれとして、Mに目覚めてしまったクラスメイトの今後が心配です(笑)

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殺×愛 3?きるらぶ THREE?

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 3殺×愛(きるらぶ) 3

発売:2006.5
発行:富士見書房
[著]風見 周 [絵]G・むにょ
今回はアクション色強め。
ラブコメ的な意味で非常に熱いです。利用するだけだの義務だのなんだのいいながら少しずつ距離を詰めていくヒソカとサクヤ、二人の関係に目が離せません。一気に読みきってしまいました。

しかし、ヒソカの自分に向けられた愛情に対する鈍さには色々な意味で大矛盾を感じざるを得ないのですが、読者をも欺いているのか本当に自分に関してだけ異常に鈍いのかそういう部分の感情が死んでしまっているのか、どれだ?

ストーリーを読んでいった印象からするともう起承転結の「転」にさしかかる部分かなと思っているのですが、実際まだ300日近くあるんですよね。あとがきを読む限り今日が何曜日で?なんて話のつじつまを合わせているというネタがあったけど、この調子で行くと完結までにどれだけかかるんだろう?イメージ的には5?6巻で終わりかなというイメージなのですが。

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殺×愛 2?きるらぶ TWO?

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 2殺×愛(きるらぶ) 2

発売:2006.2
発行:富士見書房
[著]風見 周 [絵]G・むにょ
いや?…空、青いなあ…

青春っていいよなあ…

というわけで、今回はラブコメ中心です。個人的には非常に「青臭くて」良し。そしておバカなラブコメの後に「彼女は空を見上げていた」で締められてキュンとなった…それまでの作品とのギャップが相乗効果できます。マジ切な過ぎ…。
そしてサクヤの天然ツンデレぶりが非常に可愛い。プリン博覧会?の話とか非常に可愛い。今こそ言おう、可愛いは正義。

しかしこれ、1巻から比べて加速度的に面白くなってくるんですけど。主人公もだんだん本音を出してきて良いカンジです。あれですね、男のツンデレですねヒソカ!(黙れ)ほのぼのとした中にもふと胸を突く終末的な刹那さというか、そんな感じの空気がたまりません。

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Add 機械に捧ぐレクイエム

オンライン書店ビーケーワン:AddAdd

発売:2005.3
発行:角川書店
[著]仁木 健 [絵]椋本 夏夜
なんか全体的にちぐはぐな印象…。
基本的に「萌え」を狙いたいのか「燃え」を狙いたいのかようわかりません。色々な意味で。きっと椋本夏夜さん+銀髪ツンデレ二重人格ゴスロリ美少女という時点できっと萌え狙いなのだろう。
なんというか、説明しがたいですが「萌えと燃えがお互いを抑制しあって微妙な小説になっちゃいました」みたいなイメージががが。
主人公の「マンガおたく」な設定とか殆ど生かせてないし。(時々出てくる「マンガの法則」とかが結構的を得ていて面白かったり、特殊戦闘モード時の掛け声に燃えてしまっただけに余計残念…)
アイリーンも可愛いんだけど、なんか二重人格設定があまり生かせてない気がするし(自他共に認める二重人格萌えとして残念でならない)
1巻読んだあと2巻を読むまでにダレてダレてダレまくり、2巻読んでる途中でもダレた。
素材はいいのに調理法をまちがっちゃったようなそんな印象がぬぐえません。

アイは可愛いんだけど、リンがアイが感情を取り戻す為だけのダシに使われているようにしか見えなくて、なんだかかわいそうなんですよう…。

このシリーズ、萌え萌えなラブコメ小説路線か、燃え燃えなアクション小説路線のどちらか一本に絞った方が売れるんじゃないかしら。

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アストロ!乙女塾! 僕は生徒会長に恋をする

 

容貌・学力・運動…すべて並、取り柄のない“オタク少年”藍原ヒカルは幼なじみのホノカの策謀により名門女子校「アストロ乙女塾」に入学するハメになる。しかしホノカの目は確かだった。運動・栄養不足は裏を返せば究極のモデル体型、引きこもりで培われた美白肌…今までのモテない人生が一変、持ち前のオタク系知識と相まって全知全能スーパー美少女という扱いに。ついには学園の頂点に立ち、野望達成かと思われたが…男であるヒカルを認めない生徒会連合が大反発、十万の大群で乙女塾を包囲してしまう。ヒカル絶対の危機に現れる白銀のUFO! 電波系学園成り上がり女装オタ伝説またまたやり過ぎ!

前巻の感想で大分文句つけたけど、ここまで来るともうだんだんバカらしくなってきて「呆れ」とか「女のプライド」とか何もかも通り越して面白くなってくるから不思議です。

もう、この本は登場人物全てに対して
「ばっかじゃねえのお前らwww」
と指を差して笑えるようになったらしめたもんだとおもいます。

前巻読んだ時の私のように女のプライドがどうのとか、
男の妄想には呆れるとかいってるようでは正直まったく楽しめません。
世の中のそういった感情をかなぐり捨てた時この作品の本当の面白さが…(違)

特に晶とかね。晶とかね。
1巻では割合私好みのツンデレ少女だったのになあ…
今や、押しも推されぬ作品を誇る馬鹿ですね。

10万人の生徒会長とかドキッ☆少女だらけの地底帝国!
なんてコトバにときめくような貴方はどうぞ。
あと ある意味 間違った意味で 続編が楽しみ(最後の挿絵参照)

しかし集英社は一体どこにいってしまうのだろう…。

「今回ホノカはさりげなくいいとこどりだよなー」と思う私はやはりマイナー嗜好ですか。

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殺×愛 1?きるらぶ ONE?

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 1殺×愛(きるらぶ) 1

発売:2005.11
発行:富士見書房
[著]風見 周 [絵]G・むにょ
長いこと積読にされていた最大の原因はやはり主人公が低体温すぎて私の好みではないって所が大きいんでしょうが…今回の話ではそんな主人公の捨て切れない「人間味」のようなものが垣間見えたので良かったです。まあ普通に面白いし。個人的には元生徒会長曰くの“偽悪者”って言葉がお気に入り。

しかし最近の天然系ツンデレッ子の好物はプリン固定ですか?
「レジンキャストミルク」のヒロインもプリン好きだったよなー…と。
↑といえば、2巻が行方不明で完全な積読化していて切ないorz

色んな所でも言われてますが、にゃみちゃんが可愛いです。
でもラストのサクヤの屋上のやり取りは反則だとおもいます。いやあ、天然ツンデレは可愛いなあ…(惚)プリンなアレは狙いすぎなかんじで引いたけど。
あと、派手な活躍は無いんだけど来夏は平均的に可愛い。全体的に壊れたキャラだらけの中で、唯一の普通のオンナノコ的キャラなので、この展開では何かと難しそうだけど是非最後は幸せになって欲しいと思わせてしまうキャラですね。

最後、ストーリーとは割と関係ないけど

女の子たちは《敵》か《味方》かで友達付き合いを考えている側面があるらしい。

この一行には非常に同意。

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少女には向かない職業

オンライン書店ビーケーワン:少女には向かない職業少女には向かない職業

発売:2005.9
発行:東京創元社
[著]桜庭 一樹
GYAOでドラマ版をネット配信するとのことで読んでみました。
その前からタイトルに惹かれるものはあったのですが?…。

「中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。
夏休みにひとり、それと、冬休みにもうひとり。
武器はひとつめのときは悪意で、もうひとつのときはバトルアックスだった。」

という印象的な文章で始まり、主人公こと大西葵がいかにして人を2人殺すに至ったかという顛末を描いています。ミステリー関係のレーベルから出てる割には特に謎解き要素はありませんが富士見ミステリーも似たような感じなのでそんなものなのかな、ミステリーレーベル。

きわめて普通の女の子がちょっと変わった女の子に出会い、変わっていくという過程は同氏の「推定少女」と似たようなイメージですが、「推定少女」よりも格段に救いがありません。また、全編通して描かれる各キャラクターの行動や心情が非常にリアルで、“殺人”という非日常を描いた小説でありながらそんな事件はどこにでも転がっていそうにも思えて別の意味でゾっとするものを感じます。特に女の子内の「グループ行動」の醜さって奴は色々な漫画でも取り上げられるネタではありますが人殺しのシーンよりもゾっとしました。

また「ド田舎」+「ゴスロリ少女」というのも情景を想像すると非常にミスマッチで異常性が引きたってて良いです。ただ最近都会っ子にはゴスロリ少女はちょっと珍しいくらいの存在程度でしかない気がするので田舎とセットでちゃんと想像しないと「なんでゴスロリ?」って感じになりそうな…私は↑の単語の組み合わせで真っ先に「下妻物語」を思い出してしまいました。

どこか稚拙な殺人計画といい、等身大の少女達のリアルな心が感じられて面白いと思います。オススメ!

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