“Tiv” の検索結果 | ページ 26 | 今日もだらだら、読書日記。

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生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 1

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

私立碧陽学園生徒会——全校生徒達による純粋な人気投票により生徒会メンバーを決めると言う特殊なシステムを採用している。必然的に美少女ばかりが集ってしまう生徒会に、杉崎鍵は成績優秀者のみに与えられる特権「優秀枠」を使って生徒会に潜り込む。“生徒会を自らのハーレムに!”という目的のために…!
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後書きで「4コマ小説」なんてかかれてましたが、ほんとに4コマ漫画をそのまま小説にしたらこんな感じになるんだろうなーという感じの作風でした。ちょっぴり変な美少女達ばかりが集う生徒会で、ひたすら語ったり遊んだりしてるだけの小説。良くも悪くもコンセプトを聞いて「冗長そうだなあ…」と敬遠していたのですが、いつも感想中さんの感想を読んで撃沈。だから今「バカ」って単語に弱いんだと何度言えば略。

未成年なのにエロゲーオタで人生と言うギャルゲーにてハーレムルートの完遂を目指す主人公・杉崎鍵がすげえアホカッコいい。頭脳的な意味ではなく、優良枠をゲットするためだけに猛勉強して最低レベルの成績を学年トップまで引き上げてしまうという行動が凄くバカ。そして美少女に目がないアホ。しかし突然偉いカッコイイことを言う。それが実に良い。バカでアホで浅い人間のように見えて、実は非常に深い人間性を持っていると言うか……とにかく凄くかっこよかったですね。普段バカやってるときと、時折見せるバカではない一面のギャップが実に絶妙でよかったです。

そしてそんな彼がハーレムエンドを目指す「本当の理由」が明かされたときは、不覚にもじわっと来た。こんな素敵な男の子に思ってもらえる女の子は本当に幸せだと思う。まあそこでハーレムエンドを目指そうとするのは、やっぱりもう、バカとしか言いようがないけど。

とにかくひたすらキャラクター同士の掛け合いだけで最後までぐいぐい引っ張っていく内容で、本当に「4コマ小説」というか、娯楽小説という名にふさわしい作品でした。また、杉崎が持っているどこか深くて大きい人格に、美少女達がツンツンを装いながらもどこか心の底では甘えてるみたいな雰囲気がなんだか暖かくて心地良い。

パロディネタだらけの危険なギャグも非常に面白くて、好感触。特に「放送する?」と「創作する?」は腹を抱えて笑った。ギャグではないんだけどなんだかほの暖かい気持ちになれる「恋する?」もかなりツボでした。次巻が非常に楽しみです。

唯一、挿絵がちょっと微妙だったけど…うーん、絵自体は嫌いじゃないんだけど良くも悪くもこの人の絵、「挿絵」ではなくて「イラスト」なんだよな。ラノベじゃなくてエロゲとかに向いてる絵だなあと思いました。悪くはないんですけどね、うん。

あと、真冬とはいい友達になれそうです。
鍵は受だと思います。


ダブルクロス・リプレイ・ストライク 天からの一撃

[著]小太刀 右京 / F.E.A.R. [絵]石田 ヒロユキ

四畳半の安アパートで暮らすオーヴァードの少年・国見以蔵は今日も「あ?空から女の子が降ってこねえかなあ」とぼやきながら何の変哲も無い高校生としてUGNに協力しつつ、平和な学生生活を送っていた。ところが、そんな彼を流星が直撃して以来、美少女アンドロイドだの天才美少女科学者だの凄腕の傭兵だのドラゴンだのが現れて…!?
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先週、数少ないライトノベル読みでTRPG好きの友人と本屋に寄ったときのこと。
「……、それでこのリプレイが中々面白くて」
「ふむふむ」
「主人公が貧乏で不幸症で…丁度バカテスの明久をもうちょっとスケベにしたみたいな」
「とりあえず買うわ。」
「早ッ!?」


とりあえず衝動買いにも程があると思いますがそんなわけです。今「明久みたいな主人公が出てくるよ」って言われたらBL小説だろうが美少●文庫だろうがなんだろうが買っちゃいそうな自分が怖い。

さてさて、そんな不純な理由で手をつけた久しぶりのTRPGリプレイ小説でしたが、TRPGについては完全初心者の私にはちょっと戦闘の部分とかがわかり辛かったかも。以前読んだ「アリアンロッド・リプレイ」の方がシステムも単純だったし、参加されているプレイヤーさんの一人が初心者さんだったため解説部分も判り易かったし。こちらのTRPGは参加されているのが全員歴戦のツワモノ(笑)ということがあったりして戦闘部分は殆ど理解できないまま終わってしまいました。

ただそういう理解できなかった部分をさておいても、プレイヤーさん達の掛け合いが面白くて、そちらばかりに目が行ったためかなり面白く読ませて頂きました。友人は主人公について「スケベになった明久」と表現してましたが、どっちかというとあかほり作品の主人公っぽいイメージを受けましたね。もしくはオープンスケベにした佐山御言からかっこいいところを抜いて吉井明久の駄目な部分を植えつけたと言うか(それは良い所がどこにもないとも言わないか!?

でも、夢にまで見た「女の子に囲まれる生活」が実現したにもかかわらず夢と現実の違いを嘆いて逃げ回ったり、美少女だったら敵だって口説いちゃう情けない主人公の以蔵が世界を救うため、そして自らの“夢”を実現するため立ち上がる姿は凄くかっこよかったです。

続編では主人交替が起きているとか何とかと聞いてちょっとその辺が気になるので、近いうちに手を出してみたいかもw


繰り世界のエトランジェ 第2幕 偽りのガジェット

[著]赤月 黎 [絵]武藤 此人

“虫遣い”を倒した透真と冥は姿を消した母・操の手がかりを追って統堂本家に向かう。ところが…統堂本家のあったはずの場所には何も無く、二人は謎の機関<山田太郎>により取り囲まれてしまう。冥を助けるため、彼らに拘束された透真だが…
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とりあえず<山田太郎>ってネーミングがあんまりだ。

すいません、どうしてもその機関名だとどんなにシリアスやってても緊張感が足りません。とりあえず角川書店は作者の人からこのネーミングを提案されたとき、同じ角川で去年ドラマ化された同名の貧乏学生が主役のギャグ漫画があるからっていう理由で却下してほしかった。というか、もうこれまであんなに中二病全開の機関や必殺技が登場しまくってるんだから、最後まで中二なネーミングセンスをつけるべきだ。駄目なんだよどんなシリアスな場面でもあの貧乏苦学生が脳内に浮かぶんだよ!!!

…とまあ、山田太郎なる機関名の是非については置いておいて、なんか良くも悪くも牙を尖れた獣の印象と言うか、1巻を読んだときは台風の日に大荒れのサーフィンをしているようなイメージと言うか、なんかもう作者の好きなタイプの属性を詰め込んでいて、それについていけない人は容赦なく振り落とされていく荒削り感といいますか。ツッコミどころ満載の穴だらけな部分と、それを超える設定やキャラクター、物語の「属性としての面白さ」が絶妙なバランスで同居しているような印象を受けたのですが、それが見事に平均化されてしまって全体的には面白くなったんだけど物語としての魅力は半減してしまったなあという感じの2巻でした。

うーん、確かに物語としてはぜんぜん2巻のほうが面白くて、上手くなってるなあという印象なんだけどそれでも「1巻とどっちが好きだった?」と聞かれると、もう問答無用で1巻なんですよね、私は。なんか、言葉には言い表せないけどあっちのほうがぜんぜん好きだった。

挿絵が変わってしまったのにもその傾向に拍車をかけました。2巻の作画の人が悪いと言うことでは全く無いのですが、なんていうか、1巻の挿絵担当の甘福さんのイラストが持つ独特の透明感といいますか、そういうイメージがぴったり物語とハマっていたのに結構思いっきり違う方向のイラストになってしまったのが残念だったというか、物語の変化も踏まえて私の中では「別の物語」に近い印象になってしまったと言うか…うーん。特にカタナの別人ぶりにはちょっと泣いた。1巻と2巻の間で年とりすぎですカタナさん何があったんですか。

新しく登場したキャラクターの礫も非常に魅力的だったし、前述しているように物語自体は非常に面白くなってきているのですが…うーん。1巻で提示された属性萌えだけで2巻に期待をかけたら予想してたのと違ったと言うか、どこぞの文学少女風に言えばタイの民間食堂で激辛坦坦麺を食べるつもりで挑んだら、一流シェフの作ったカレーの味がした、みたいなイメージだ。

イマイチ続きに興味がもてなかったと言うのもあるので、3巻を続けて買うかどうかは微妙かも。


パーフェクト・ブラッド 1 彼女が持ってるボクの心臓

[著]赤井 紅介 [絵]椋本 夏夜

両親が借金を背負って蒸発し、更に自らはトラブル巻き込まれ体質…という、とことんついてない少年・春川祐樹はその日、魔術を悪用した銀行強盗の人質になっていた。対魔法士犯罪機関の介入があり、漸く解放されたものの、目の前の見知らぬ少女を庇って瀕死の重症を負ってしまう。次に目を覚ますと、目の前にはどこかで見たような少女が居て…
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銀行強盗の人質になった少年が致命傷を追って、その傷を治すためにメイドでツンデレで魔法士なクラスメイト・東雲透華の傍を離れられない身体になってしまい……というお話。キャラクターも非常に魅力的・物語も凄く好みで熱血展開もかな?り素敵だったんですが、なんか全体的に物語が駆け足というか…1巻つかって描写してもいいんじゃないかと思う部分がほんの100P程度で語られていたりするのでちょっと後半の熱血展開についていけなかった。新人さんで投稿作ならある程度仕方ないのかなぁ、と思ったら一応新人さんではないんですね。うーん…。

主人公がいきなり見ず知らずの少女を庇って…という行動からして、主人公の性格上、実際行動させるに足る心理描写がなかったように思えたのですが、更にその後「魔法士が嫌い」と公言している主人公が、助けてもらった当日だかその翌日くらいに至極あっさりその「魔法士」である透華という人間そのものに惹かれているみたいなことを言い出したのには興ざめ。とにかく「魔法士嫌い」という設定自体が余計なように思えてならなかった。せめて「魔法が怖い」くらいにしておいてくれればそこまでの違和感を感じなかったと思うのですが…。彼が実は魔法を使えるという設定も、もっと後半まで隠しておいても良かったんじゃないかと。

そんなこんなでキャラクター達(特に主人公)に感情移入できなかったのが致命的に痛かったのですが、キャラクターたちは本当に魅力的で、彼らの行動を見ているのは凄く楽しかった。特にメイドでツンデレで魔法使いなクラスメイト・透華が素敵過ぎ。祐樹に見せるツンデレっぷり、雪子に見せるお姉さんっぽい一面、「魔法士」として戦う“炎の魔女”としての不敵で凛々しい姿…変幻自在に変わっていく彼女の姿は本当に魅力的で、彼女に魅せられるようにどんどんページをめくってしまいました。また、二人のクラス担任で実は……な正体をお持ちの菫先生もとってもツボ。主人公である祐樹もちょっと「??」な部分はあったものの不幸症でヘタレで熱血一図で二重人格気味という設定はかなりツボなので、ストーリー的に微妙だった部分はキャラクターの魅力でかなりの部分を補ってしまえるくらいの魅力はあったかと思います。

個人的には、彼らの動く姿がもうちょっと読みたいというのもあるので、続刊が出たら買う予定。ただ、今回主人公の心の動きがあまりにも駆け足過ぎたのがどうしても気になるので、そのへんは何とかしてほしいかなあ…。


バカとテストと召喚獣3.5

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

持ち物検査で大量の持ち物を没収され、試験召喚実習でクラスメイトの女の子にボコボコにされ…その日も散々な目に遭わされた明久は、帰り道に偶然出会った小さな女の子から「お姉ちゃんのプレゼント」の話を聞かされる。なんとか彼女の力になってあげたいと思って悪友の雄二達と共謀し、プレゼント資金を捻出するためとある計画を考案するのだが…明久と葉月の出会いを描く「予習編」他、本編の合間を埋める短編集!
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すいませんもうなんていうか明久 か わ い い よ 明 久 。

世間が秀吉の水着の話題で持ちきりなところ、一人明久萌えを貫こうと思う今日この頃ですが、今回は全体的に、もう何事かと思うレベルで明久が可愛かったです。秀吉の水着は白黒なのにカラーページで明久のあどけない寝顔持ってくるバカテスに感動した!!

章数の関係等でこの作品の一つのウリとなりつつある「バカテスト」が殆ど無かったのは残念だったのですが、章頭のコントは相変わらず素晴らしい破壊力を発揮してくれてました。どれも破壊力バツグンでしたが、個人的にはやはり保健体育コンビのコントと、ラストの鉄人の人生相談が(腐的に)ヤバかったですね。

新たな「性別:秀吉」の犠牲者が……

なお、この感想には腐的な内容が大量混入しています!苦手な人は御注意ください!




「バカとテストと召喚獣?予習編?」
姉の美波にプレゼントをあげようとする葉月の為、資金捻出しようと高校1年生時代のバカが奔走します。やってるメンツも同じなら、やってることもいつもと変わらぬ無謀な賭けな訳ですが、なんかこの頃から明久の弄られポジションは確立されていたんだなあ。あれがきっかけに《観察処分者》に認定されたのだと考えると、雄二達はもうちょっと責任を感じてあげてもいいんじゃないかと思う。同時に、持ち物検査の話とかから明久の金遣いの荒さとかが見て取れて「アンタ、そんな金の使い方してたら確かに食費なくなるよ…」って生暖かい目でうっかり本を眺めてしまった私なのでした。

それにしても、この短編は挿絵が素晴らしすぎる。
3巻最後のアレも相当心に突き刺さるものがあったのですが…
無防備な明久の表情が可愛すぎ!!(あれ?)

ラストは何気に姫路さんとラブラブで素敵です。あと「文月新聞」噴いた。明久、同性愛が似合う男子はまあいいとして、女装が似合いそうな男子部門でも1位(秀吉は除外)だなんて…!!!

「僕と暴徒とラブレター」
早い話が明久vs暴徒(=F組全員)。
ラブレターを貰った明久を、ブチキレたF組の面々が追い詰めようとするのですが、いつものように団結して襲ってくるF組連中を明久が悪知恵駆使しながらなんとかやりこめつつ、なんとかラブレターの中身を見ようとするお話。明久は散々作中で「バカ」扱いされてるけど、頭の回転自体は悪くないと思うんだよなあ…。

ラストはバカテスらしい、良い意味での「肩透かし」でした。素晴らしい。

「俺と翔子と如月ハイランド」
雄二の視点から語られる、ラブコメ重視の1本。
明久の策略で敢行された翔子と雄二のデートをいつもの面々がサポート(?)しようとするお話なんですが、いつもと違ってちょっぴりしおらしい翔子さん&何気に翔子の事が大事なことをうかがわせる雄二のカップルぶりが素敵。そしてど天然ボケカップル・明久&瑞希のやりとりがほほえましくてたまらなかったです。いやあ、美波には悪いけど、やっぱこの二人この上もなくお似合いだよ…!!!

もはや途中から邪魔してるのか応援してるのかわからない明久の行動ですが、折角のイベントを台無しにしてしまった人物に対して本気で怒る明久の姿はめちゃくちゃかっこよかったなあ。

雄二と翔子の過去にはまたなんか複雑な何かがありそうな感じですが、ラストの翔子さんの態度を見る限りそんなの雄二の杞憂でしかないんじゃないかと思う。本当に、この二人には幸せになってもらいたいなあと実感してしまった一本でした。

「僕とプールと水着の楽園」
発売前から世間を騒がせまくった、注目の書きおろし。
学校のプールを1日だけ自由に使っていいという許可を得た明久達いつものメンバーが、プールに集うというお話ですが、秀吉の水着が破壊力抜群すぎる。正直姫路さんや翔子よりも刺激的なのは反則ではないかと!!珍しく女扱いされるのを嫌がったり、明久達の態度に文句をつけようとする秀吉が可愛らしい。秀吉の艶姿は……実際に本作を購入してご覧下さい。正直……凄いです。

それにしても、この話でさらっと語られた姫路&島田コンビが映画にいった話が凄く気になります。どうやら美波は合宿前に姫路さんにライバル宣言自体はしてたっぽい…?いつになくギスギスした二人の姿が印象的でした。

あと、明久の予想を遥かに飛び越えた貧乏生活に、電車の中でうっかり噴出した。栄養失調のはずなのに体力あるのは、きっとガスや水道を極限まで切り詰めてのサバイバル生活のタマモノなんだろうなあ…鉄人は可哀想なのでたまには明久に何かおごってやってください。カロリーのあるものを。

「ゼリーとところてんとコーラでベトベトになった」明久と雄二にうっかり萌えてなんかないやい。

「僕とバイトと危険な週末」
正直私はこっちの秀吉の方が破壊力高かったんですが。
両親から仕送りを止められた明久が、苦肉の策で喫茶店のアルバイトをしようとしたらいつのまにか雄二・ムッツリーニ・秀吉の3人まで付いてきて更に客でいつもの面々が……というドタバタ話。秀吉は普通にウェイトレス服、残り3人はウェイター……っていかん、萌え死ぬ。

大方の予想通りまともな接客などてんで出来ない明久が、まるで「はじめてのお使い」に出場した子供をみつめる親のような目でお客さんから見守られてる姿があまりにもほほえましすぎます。正直、萌えで死ぬことってほんとにあるんだなと思った。三途の川が見えたよ…。

使い捨てキャラだろうと思ってた某コンビがさりげなく復活して明久とコントを繰り広げたりしてたのも楽しかったですね。彼らのやらかした事件は許しがたいものだけど、出来れば今後もギャグ担当として明久とああいうオバカなコントを繰り広げてほしいものです。

そして最後は3巻の引きに負けずと劣らない、凶悪な引き。(超個人的に)
新キャラ登場フラグだけ立てて終わるってどういうことーーー!!

なんかこのフラグ具合だと4巻には登場しそうな予感がしますし、3巻の凶悪な巻く引きから今すぐにでも読みたくてたまらない4巻がますます楽しみになってきちゃいました。これなんて放置プレイ!?


ちなみにそんな素敵なフラグがたった問題の人物「玲(あきら)」ですが、私の脳内で

姉説・兄説・双子の弟(一卵性)・双子の姉(二卵性)・同じ年の従姉妹(←hobo_king説)が互いに並び立ち、
第二次スーパー吉井大戦を開催中です。
誰か助けてください。そのうち一卵性双子あたりが「あきひさキャノン」とか「アキちゃん爆弾」あたりをぶんなげ出してもなんら不思議ではありません。

腐女子としてはぜひとも双子の弟もしくは兄説を支持したいところですが、表紙に使えそうな人材がそろそろ不足してきていること、3巻で美波が投げた爆弾に絡ませるような思惑を感じる事から姉か同い年の従姉妹あたりが優勢な気がしますね。それで、4巻の表紙がいきなり新キャラとかもありうる。

双子の弟と明久がダブルで表紙を飾ったりしたら私は生涯井上先生を称えたいと思います。(ありません)

続編が、喉から手が出るほどに、楽しみです。


お狐サマのから騒ぎッ!

[著]かたやま 和華 [絵]風都 ノリ

九尾の狐・紗那王に取り憑かれてしまった桐緒は、芝居を見に行った帰りにお尋ね者の高札を見かける。武士の刀を奪っていると言う辻斬りに怒りを覚えた彼女は、三百両という破格の賞金と“狐憑きの器”を認めてもらいたいという想いもあって夜のシン宿へ向かったが…!?
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2巻にして安定した面白さと言うか、安心して読める1冊というカンジでした。

口では散々言いながらも紗那王が気になってしょうがない桐緒と、態度には出さないけど桐緒のことが心配でしょうがないらしい紗那王のすれ違いっぷりが可愛らしくて、読んでて飽きない。二人のとにかく不器用なやりとりに時にはニヤニヤ、時にはハラハラさせられながら一気に読みきってしまいました。

今回は自称「桐緒姫の一の家来」と彼女を慕う、紗那王にとっては恋のライバル(?)なシデンが登場し、いい具合に二人の間を引っ掻き回してくれます。シデンの妨害やら紗那王の家の事でなかなか誤解を解く暇を与えてもらえず、内心右往左往な二人が可愛い。また、そこに1巻であんな分かれ方をした藤真様の影が見え隠れして…と、事態がどんどんややこしい方向に。紗那王は、桐緒に信頼してほしいって思って敢えて何も言わないんだと思うんだけど、そういうところがますます二人の空回りの原因になってしまっているのがちょっともどかしかったです。猫にはあんなに優しく出来るのに?!!という桐緒の気持ちもちょっと判ります。

そしてとにかくトラブルメイカーな紗那王の姉・翠蓮王様がとっても素敵な役回りでした。最初は典型的なイヤ?なヤツかと思っていたら、正体がわかってみたらこれが非常に可愛らしい女性でして。見てくれは大人なのになんだか子供らしい一面を持っているというギャップが本当に可愛らしいお姉さんでした。今後も是非とも活躍して、事件をややこしくしていただきたい人材です。

紗那王の「斑取り」の事といい、また話がややっこしくなってきそうな気配がするので、今後どんな風に話が進んでいくのか期待。


少女七竈と七人の可愛そうな大人

[著]桜庭 一樹

ある日、ごく平凡な女・川村優奈は辻斬りのように七人の男と寝、灰のように燃え尽きたいと思った。狂乱のような1ヶ月の後、身ごもった彼女は誰の子とも知らない子を生んだ。そんな「いんらん」な母から生まれた七竈はみるみる美しく育っていって…
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「いんらん」な母親と人並みはずれた美貌を持って生まれた少女・川村七竈と彼女を巡る人々(一部人間外)の視点から描かれる、連作短編。

「かんばせ」を始めとしたどこか古風な言葉遣い等からしっとりとした大正文学的な印象を受けるのですが、それでいて会話のテンポは非常に軽妙で、どこかライトノベル的ですらあります。七竈の友人であり、こちらも超絶美少年な雪嵐とのちょっと倒錯気味なやりとりや、飼い犬・ビショップの視点から語られる物語も非常に良いのですが、個人的には雪嵐に憧れる後輩・緒方みすずとのやりとりが一番好き。「なんですか、後輩」「本当にヘンな人ですね、先輩」と互いに罵りながらみすずが徐々に七竈に惹かれて行く姿がみてとれて、なんだか微笑ましい。「後輩」「先輩」って呼合いが二人の複雑な心の距離を端的に表しているようで、また素敵でした。よもやラストでああいうオチに行くとは予想も付かなかったけど。

美少女でありながら男など滅べばいいと考える鉄道マニアというちょっと変わり者な七竈ですが、そんな彼女が内に抱える悩みは意外にもごく普通の少女らしくて、そのギャップに魅了されました。

既に通り過ぎてしまった青春時代のほろ苦さとか、輝いていた一瞬の思い出を思い出さずにはいられない。ハードカバーは敷居が高いから、と今まで積んでおいたのを思わず後悔せずにいられない一作でした。


みずたまぱにっく。2  - This is MIZUTAMASHIRO!! -

[著]ハセガワ ケイスケ [絵]七草

忍がある日、涼橋寮のメンバー全員を巻き込んで「コスプレ部」を立ち上げるとか言い出した。当然生徒会には却下されるのだが、そこから何故か"薔薇の団"全員で廃部寸前の歌劇部と生徒会の五月祭での手伝いをさせられる羽目に。なしくずしに忙しい日々を送ることになったマシロだが、そこに思わぬ落とし穴が…!?
 

男の子みたいな女の子と美少女少年4人が織り成す、学園コメディ第二弾。相変わらず独特のほのぼの感と妙なテンションのギャグが絶妙にマッチしていて、読んでいて楽しいシリーズ。正直「しにがみ」路線よりもこっちの路線の方が向いてるんじゃないのか、とか思ってみたりして。

五月祭の準備でてんやわんやの中実力テストがあり、成績が下がって特待生の基準を下回ってしまったマシロに退学の危機が…—という話で、「エア・メガネ」こと千尋の過去も明かされます。この「特待生」の基準とか、改めて考えると凄い高い基準ですよね。例え1番の成績は取れていないといえど、普通にその基準をクリアしていたマシロって案外かなり凄い。

そして今回はマシロ自身の魅力が大幅にクローズアップ。最初の方は“薔薇の団”の一員になったマシロに近づけばお姉さま達に…という下心が大きくあったんだけど、“五月祭”で彼女自身の魅力に気づいた学生が多かったんじゃないかなと思います。周囲の態度の変化に動揺を隠せないマシロがまた可愛いですね。エアメガネには…元々メガネ属性皆無なのであんまりときめかなかったかな。ちょっと「エア・メガネ」を引きずりすぎという印象も否めなかったし。

まあ何を言っても個人的ベストヒットは 中盤の陽向なんですけども。 なんだか 物 凄 い 萌 え ッ 子 が 出 て き た ぞ !?二重人格萌えとしては物凄く何かを期待してしまうのですが。ここは一つ、早い事陽向メインのお話をやっていただきたく思います!!順当に行けば次は陽向の話になるはずだし、これは3巻が楽しみだぜうへへへへへ。

ところでやっぱりこの作品、かの少女漫画界に咲くドクダミの花・岡田あーみんの蝶名作ギャグ漫画「ルナティック雑技団」の影響を受けてるみたいですね。

「この問題はね、まずじーっと見てみるんだ。しばらくそうしてると文字列がぷっかりと浮かび上がってくるでしょ。そしたら、左脳で文字たちが決闘をはじめて、あとは、右脳が勝ち残った文字をたたえてくれるんだ。ソレが答えだよって!ね?簡単でしょ?」

……ここに天湖森夜がいるよう…。


4088537211ルナティック雑技団 (1) (りぼんマスコットコミックス (721))岡田 あーみん
集英社 1994-03

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勇者王ガオガイガーFINAL〈1〉勇者王新生!—獅子王凱の神話

[著]竹田 裕一郎 [原作]矢立 肇 [絵]木村貴宏、中谷誠一

「原種大戦」に勝利したGGG。しかし、フェイクGSライドを悪用する死の商人“バイオネット”の暗躍もあり、まだGGGの戦いは終わっていなかった。先の戦いでエヴォリューダーとなった凱は新たなファイティング・メカノイド「ガオファイガー」とバイオネットに立ち向かうが、宇宙に旅立ったはずの護が現れて…
 

スパロボWをプレイしてるうちにあっさりハマりましたガオガイガー。今更FINALのDVD-BOXとか新品で買ってる愚か者です本当にありがとうござ(略)

というわけで、テレビアニメ「勇者王ガオガイガー」の続編OVA「FINAL」のノベライズ。基本的に内容は原作アニメと同じ内容+αになっているので、DVDを買うほどじゃないけど内容が気になる…って方とガオガイガーが大好きでもっと色々と深みに嵌りたい、という方向けです(笑)

各キャラクターの心理描写や各メカの詳しい解説等がふんだんに盛り込まれているので「原作への理解を深める」という点においては大満足なのですが、逆にそれがバトルシーンのテンポの悪さにも直結していて、原作を知らない人にとっては微妙なんじゃないかなあという印象です。まあ原作と展開が全く同じというのもあるんですが、正直戦闘中の描写が解説だらけでかなりダルい。この辺はやはりちゃんとした作家さんの書いたノベライズじゃないからかなあ?…。

各キャラの心理描写に関しては文句なしです。特にテレビアニメ版のラストシーンに至るまでの護や凱の葛藤が見れるのは面白いすね。OP(“神話”バージョン)の

人と機械の狭間ゆく痛み 胸の奥に秘めて

の部分なんかは特にこの本を読むと良く理解できるんじゃないかと思います。

元々が熱血アニメなんで、アニメ版は結構詳しい説明無しで勢いだけで魅せている部分があると思うんで(まあそれが熱血アニメの魅力なんですけど)、勢いですっとばしてる部分をじっくり読み込むには良いと思います。ただ、前述の通り追加シーンは殆どない上に結構戦闘描写が解説だらけでかったるいので、心理描写関係に興味がないならムック本を探して読んだ方が良いのかも…。

ところで、このブログを始めて推定でも2年以上経つわけですが(初期は同人サイトの一部として動いていたので正確な開設日時は不明)

これが初めてのMF文庫J作品(の感想)ってどうなんでしょう。
↑その後考えたら、初めてのMF文庫Jは感想書いてない「イコノクラスト!」でした。
 3巻積んだまま見事放置中…


空の境界(下)


[著]奈須 きのこ
[絵]武内 崇

 
上巻を読んでから半年以上が経過しているため、
内容を思い出すのが死ぬほど大変でした(汗)

各登場人物や敵の正体も少しずつ明らかになり、
最終話では式の記憶を失うきっかけになった事件の真相に近づいていきます。

男勝りだけど実はとっても女の子らしい式の姿がとても可愛いですv
最後の話が本当にラブラブで。
オチはロミオとジュリエットオチかー!?といささかあわてましたが。

おねーさん好きとしては燈子先生が好みです(聞いてないし)

久しぶりに小難しい本を読んだ気がします…。
電撃系のラノベ慣れした私にはいささかきつかったですが
読み応えがあって面白い作品だと思います。