ページ 37 | 今日もだらだら、読書日記。

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幼なじみが絶対に負けないラブコメ

 

幼なじみの志田黒羽は俺のことが好きらしい。家は隣で見た目はロリ可愛。陽キャでクラスの人気者、かつ中身は世話焼きお姉系と文句なしの最強である。…でも俺には、初恋の美少女で学園のアイドル、芥見賞受賞の現役女子高生作家、可知白草がいる!普通に考えたら俺には無理めな白草だけど、下校途中、俺だけに笑顔で会話してくれるんだぜ!これもう完全に脈アリでしょ!ところが白草に彼氏ができたと聞き、俺の人生は急転直下。死にたい。というかなんで俺じゃないんだ!?俺の初恋だったのに…。失意に沈む俺に黒羽が囁く―そんなに辛いなら、復讐しよう?最高の復讐をしてあげようよ―と。(「BOOK」データベースより)

幼なじみ・黒羽の告白を袖に振って、現役美少女高校生作家・白草に片思いをしていた丸末晴。結構いい感じに距離を縮めていると思っていたのに、白草に付き合っている相手が居ると知ってしまう。意気消沈する末晴の前に現れた黒羽は、「白草に復讐しよう」と提案して……?

これは面白かったー!!恋愛感情をこじらせた主人公とヒロインたちが、本当は相思相愛の筈なのに空回りしてお互いに足を引っ張り合って両思いになるタイミングを逃し続ける姿がめちゃくちゃ楽しい。とにかくどのキャラクターたちも魅力的で、彼ら彼女らが繰り広げるテンポの良い会話を追っているだけでも楽しかった。

「初恋」というたった一度のトクベツな感情を持て余し、それ故にあらぬ方向に向かって暴走していく三人の様子が楽しく、同時に甘酸っぱい。好きだからこそ許せない、許せないけれどやっぱり嫌いになれない!と、お互いにお互いを牽制しあっては後悔で身を焦がす、もどかしいやりとりがたまらなく滑稽であり、たまらなく愛しかった。すれ違ってるだけで黒羽とも白草とも最初からお互いの好感度がMAXみたいなところあるのでわりと読んでる方としてはもどかしく、特に幼なじみの黒羽とのやりとりには何度「もう早くくっついちゃえよ!!!」状態ではあったのですが、同時にタイトルがこんななのにもかかわらずかなりギリギリまでどっちに転ぶかわからないデッドヒートを繰り広げているので気が抜けないし、三角関係モノだけどどっちのヒロインもおざなりにならず同時に主人公の心の動きにも優柔不断さを一切感じさせず(むしろ主人公の対応は最初から最後まで誠実ですらある)、なおかつどっちともくっつかないというさじ加減が絶妙でした。っていうかこれ、経緯を考えるとどっちに転んでもタイトル間違ってはいないのかな……!?

ヒロインふたりも可愛いけど、周囲を彩る男キャラクターたちが魅力的なのも更にポイント高い。悪友・哲彦との気のおけない軽妙なやりとりには思わず男のケンカップル好きとしてニヤニヤしてしまうし、そんな哲彦が末晴の事を手のひらで転がしつつも重すぎない期待を向けてくるのがたまらなく良い。あと白草を巡る恋のライバルである阿部先輩がまた良いキャラなんですよね……末晴が封印してしまったとある「才能」に対して阿部が抱く嫉妬とも憧憬とも言える複雑な感情が、大変に好きだし、最後に哲彦とふたりで末晴の話をする場面とか性癖に刺さりすぎてもうね。

なにより、彼ら彼女らからの期待を一身に受けて、時には逃げて、それでも最後はしっかりとキメてくれる主人公・末晴がかっこいい!過去に大きな挫折を経験していて、まだそこから立ち直れていなくて、それでもそれが「好きな女の子のため」であれば周囲の力を借りつつもそれを乗り越えることが出来る。普段はどんなにかっこ悪くても情けなくても大事なところで道を誤りはしない。王道ど直球で一生懸命な主人公像が清々しく、アツかったです。

ヒロイン2人の水面下でのやりとりは剣呑すぎてちょっと怖いところもあったけど、素直にキャラクターたちの会話劇を楽しめるお話で楽しかった。次があるならヒロインが増えそうな気配だけど、どうなるんでしょうか。あんまりヒロイン増えるとしっちゃかめっちゃかしそうだけど、続きがあるなら読んでみたい。

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ロクでなし魔術講師と追想日誌3

 

グレンが学生時代の後輩と、フェジテの事件を万事解決!?―『魔導探偵ロザリーの事件簿』。学院の体験学習会に、魔術学院の誇る変態講師陣が登壇!―『魔術学院わくわく体験学習会』。学院のストライキに生徒会長・リゼが暴動鎮圧へ動く!―『生徒会長と混沌議事録』。グレンが想い人(!?)へのプレゼントのためブラックマーケットへ参加!?―『誰がために金貨はなる』。そんなロクでなしな日々が綴られる!そして―「私は…好きだよ。グレン君の夢」正義の魔法使いになろうと足掻くグレンと、それを支えるセラ。二人の足跡を辿る軍属時代のエピソードがついに解禁!(「BOOK」データベースより)

魔術学院時代の後輩に振り回されたり、生徒会が主催する、学院の体験学習会を任されたり……そして特務分室時代のグレンのエピソードも描かれる「ロクでなし魔術講師〜」シリーズの番外編シリーズ第3巻。

グレンの学生時代の後輩・ロザリーが受けた『依頼』につきあわされる『魔導探偵ロザリーの事件簿』、本編に出てこないお茶目キャラに主人公振り回されるシリアス度0%な頭の悪い短編ということでTHE・富士見ファンタジアの短編集という感じがすごい。努力家だが魔法はからきしでナチュラル不遜で考えが浅いポンコツ後輩・ロザリーが巻き起こす騒動にどんどん周囲が巻き込まれていくのが楽しくてたまらない。ラストでしっかりフラグ立ててきたけど、これは今後も短編集の方でシリーズ化してほしい。

そして、生徒会からの頼みでグレンが学院外の参加者達に魔術のなんたるかを説く『魔術学院わくわく体験学習会』がグレンの教師としての本領発揮感あって超楽しかった。学院内でも特に無茶苦茶な講師達を集めて暴れさせた後、最後にしっかりグレンが綺麗にまとめておいしいところを持っていくのが大変ズルい。最低限の労力で魔術の「怖さ」も「楽しさ」もしっかり刻み付けてしまうところが流石でした。

グレンの特務分室時代のエピソードを描く過去編『White Dog』は、理想と現実のギャップに悩むグレンのお話。グレンを立ち直らせようとするセラや、まだお互いに相容れない感をぷんぷん漂わせているアルベルトとのやり取りもよかったけど、イヴの不器用な上司っぷりが大変可愛かったです。いや本当に不器用可愛いなこの人……。

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ようこそ実力至上主義の教室へ11

 

初めて出た退学者の衝撃冷めやらぬ中、1年最後の特別試験『選抜種目試験』がついに告知された。内容は総合力が問われるもので各クラスは筆記試験、将棋、トランプ、野球等、勝てると思う種目を10種選抜。本番では1クラスを相手に、ランダムに選択された7種の種目で争うというものだ。また各クラスには1名司令塔が存在し、勝てば特別な報酬が得られるが負ければ退学となるらしい。綾小路は自ら司令塔に立候補。そして坂柳が望んだ通り、AクラスとCクラスとの試験対決が決定する。「だが私は楽しみになったぞ綾小路。これでやっと、おまえの実力を見られるんだからな」綾小路VS坂柳の激戦必至の一騎打ち始まる! (「BOOK」データベースより)

一年の最後を飾るのは、お互いにフェイクを含んだ10種目ずつ勝負の方法を出し合い、その中から選ばれた7種目で対決するクラス同士のタイマン対決。その勝負の鍵を握る「司令塔」に自ら立候補した綾小路は、クラスの支柱的存在だった平田・櫛田が精細を欠く状況で掘北と共に坂柳率いるAクラスと直接対決することに。一方、Dクラスと対決することになったBクラスは、Dクラスの不気味な動きを感じており……。

生徒達が勝負種目や細かいルールを決めることが出来る学年最後の「特別試験」。クラスメイトの情報を詳細に分析して勝てる競技と最適な組み合わせを模索しつつ、他クラスと腹の探り合いをするという頭脳バトル的な前哨戦の攻防が楽しかった!そして久しぶりの堀北の活躍にも胸が熱くなる。相変わらずヒロインっぽい動きは全くないのだけど、なんというか綾小路と背中を合わせて戦える存在に成長しつつあると言うか、以前のようにただ綾小路の知略に頼るのではなく、綾小路の苦手とする部分から攻めて情報や協力を勝ち取ろうとする堀北の頭脳プレーが最高に楽しかったです。色っぽい展開が1ミリも期待できない手料理披露にニヤニヤしてしまう。あと須藤は本当にいい男になったね……掘北もう須藤とつきあっちゃえよ……。

Aクラスだけでも厄介なのに、Dクラス内には退学者を出した前回の試験をきっかけに自分の殻に引きこもってしまった平田と、綾小路を陥れようとする策略に加担した人物として致命的にではないが求心力に傷を付けられてしまって元気のない櫛田、そして相変わらず動きが読めない高円寺──という最大の問題が残っていて、代わりに掘北が立ったとはいえまずクラスをまとめ直すところからスタート。高円寺の問題は完全に二年生編に持ち越し感だなあ…。櫛田の問題なんかはうまいこと振り出しに押し戻した感はある。

クラスメイトの退学につながってしまった現実を認められない平田に過去と現在の過ちを直視させ、結果的に誰かを切り捨ててでもそれを受け止めて先に進ませる力を与えた綾小路。わざとどん底まで追い詰めた上でそれ以上の「闇」を持って立ち直らせるやり方は軽井沢相手でもやってましたけど、今回は少しだけ平田への友情的な何かが見て取れなくもないような気がするのが印象的でした。いや実際どうなんでしょうかあのあたりの解釈…綾小路あいつ地文でも平気でミスリードするから…男の背中の挿絵良いですね(現実逃避)…………。

Dクラス内部での攻防、CクラスvsAクラスの戦いも楽しかったのだけど、並列で語られるDクラスvsBクラスも最高に楽しかったと言うかキャー!!龍園サーーーン!!もうカラー口絵からして龍園復活の期待しかできなかったんですけど、久しぶりの悪どい作戦と腕力にモノを言わせたDクラス(旧Cクラス)の大暴れを見ることができて楽しかった。その分、相性の悪いBクラスが割りを食った感はあるけど、むしろ星ノ宮先生の意味深ムーブからしても2年になったら一気に盛り返してきそう。眩しいほどのひたむきさでまっすぐに上を目指す一之瀬率いるBクラスと、担任教師の中では一番汚い手を使ってきそうな星ノ宮先生の組み合わせ、正直期待しかできない。

「ホワイトルーム」で綾小路の存在を知ってから、ずっと彼との直接対決を夢見てきた天才少女・坂柳。両親の愛情を一身に受けて育った少女と生まれたときから無機質な部屋の中で愛情を知らずにそだった少年の、生徒の目が最小限になったからこそ実現できた「本気」のチェス対決が最高にアツかったです。坂柳が綾小路に向ける同情でも憐憫でもなく恋焦がれるようなしかして恋というには苛烈すぎるような想いが、激戦の後で綾小路に投げかけられた言葉が、とても良かったです。しかし最後でそうひっくり返してくるのかー!!綺麗に事が運んだようで最後でだいなしにしてくる流れはまるでこれまでの綾小路のやり口を見ているようで、「やりかえされた」感がすごい。終わり方も踏まえて最高に燃える「負け戦」だったと思う。

悲喜こもごも受け止めて、かけがえない何かを手に入れ失いながら良くも悪くも「振り出しに戻った」学年末。学園側vs生徒の対決も見据えてきそうな二年生編に期待しか無い。

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東京レイヴンズ 13 COUNT>DOWN

 

夏目の窮地を機に、身を潜めていた仮初の巣から飛び立ち集結した仲間たち。再会を喜ぶのも束の間、わずか数日後に大規模霊災テロが計画されていることを知る。それは過去2度にわたり上巳の日に起こされてきた霊災テロの3度目―「本番」とも言うべきものだった!陰陽庁のトップ・倉橋ら、強大すぎる敵を前に、夏目たちは味方を増やすそうと行動を開始。が、それを阻むかのように陰陽庁がある声明を発表し…!?奔走する若き闇鴉たち、荒御霊を従えた元講師、独自の行動をとる『十二神将』、退路を断たれゆく春虎―刻々と迫る決戦の日に向け、星々が錯綜し戦況は目まぐるしく変転する!(「BOOK」データベースより)

春虎とは合流できなかったものの、数年ぶりに集結した夏目達。大規模霊災テロを数日後に控えてそれに立ち向かうため、陰陽庁の木暮と連絡をつけようとするがなかなかうまくいかない。しかも、陰陽庁が霊災テロの首謀者が春虎であると発表してしまい!?

あとがきにあるとおりのクライマックス前の雌伏の回。もどかしい展開が続くんだけど、その間にも秋乃や冬児の力の正体やそれぞれの思惑が明かされたりしてノンストップで惹き込まれていきました。木暮が上のやりかたに疑問を持ちながらも、陰陽庁に残った理由いいよね……。

初対面である冬児達と、彼らと親しくしている自分の知らない夏目の姿に気後れして一歩下がろうとする秋乃と、かつての自分と似たような境遇の彼女を不器用に気遣う鈴鹿の関係が特によかった。なかなか真意が伝わらなかったり、上手くいかなかったりするけど辛抱強く秋乃の心を開こうとする鈴鹿の姿に、彼女の精神的な成長を見ることができて胸が熱くなりました。

仲間たちの成長と、確かな絆を感じることが出来る巻だったのですけどその反面で夏目の身体の状態や大友の教え子想いであるが故の単独行動などなど不安要素が増えてしまったのも事実で。色んな意味で物凄いところで次巻に続くしてしまっていてここからどうなるのか気になりすぎる!

それにしても、一部ラストからこっち殆ど表面的な動向しかわからなかった春虎側の動きが見れたのが胸アツ。まだまだその真意を覗くことはできないけれど、昔のような年相応の少年らしい一面と、何より夏目の為に行動していると知ることが出来たのは良かったです。

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ようこそ実力至上主義の教室へ10

 

季節は春、3月を迎えた高度育成高校の1年生。だが3学期末試験時点で歴史上初めて退学者を出さなかった結果、1年の全クラスに追加の特別試験『クラス内投票』が実施されることとなった。それは生徒自身が退学者を選ぶ非情な試験。誰かが退学しなければならない。その現実を前に冷静な平田の声も届かずCクラスは分裂。疑心暗鬼が広がる中、裏切り者も現れ最大の危機を迎える。一方他クラスの状況はAクラスが早々と退学者を決め、Dクラスは龍園が退学濃厚。そんな状況の中、Bクラス一之瀬はクラスメイトを救うため南雲生徒会長とある取引をしようとしていた。だがその条件は一之瀬が南雲と交際するというもので―!? (「BOOK」データベースより)

三学期の期末試験を好成績で終えた一年生を待っていたのは、クラス内で評価投票を行い最も評価の低かった生徒一人を退学させるという過酷な追加試験だった。退学を回避する手段は、2000万プライベートポイントの支払いのみ。これまでまとまりを見せていたCクラスの面々も、たちまち疑心暗鬼にかられバラバラになっていく。そんな中、水面下で綾小路を退学させようという陰謀が動き出して……。

クラス内部・そして外部で繰り広げられる駆け引きが熱かった。クラス内の投票で全てが決まるようにみせかけておいて、蓋を開けてみたらむしろ他クラスから投じることができる浮動票的なプラス評価をどう集めるかがキモになっているのが面白い。

借金をしてでもクラスメイトの退学を阻止しようとするBクラス、表立って動くことはできないがなんとかして龍園を退学させたくないDクラスの石崎一派、そして何者かの陰謀により一転して退学の危機に陥った綾小路。利害が一致した三者が水面下ギリギリで行う攻防戦がめちゃくちゃおもしろかったけど、友人の幸村がピンチのときですら「退学にならないといいな」くらいだったのに龍園の退学阻止の為にDクラスに入れ知恵する綾小路、実は龍園のことめっちゃ好きでは!?読者として、綾小路にとって一番強敵だったのは明らかに龍園だったと思うし復活してまたやりあって欲しいというのはめちゃくちゃにあるんだけど、平穏な毎日を望むといいながら龍園の復帰を内心で待ち望んでいるような動きを見せる綾小路も大概に人間らしくなってきている。

なんとか被害を最小限に抑えることはできたけど、残された傷跡は深そう。平田はもっとヤバいことになると思ってたんだけど、正直この流れで今後使い物になるかは疑問が残るし色んな意味でまだまだ闇を吐き出しきってない感じが凄い。Bクラスも結果として溜め込んでいたプライベートポイントをすべて吐き出してしまい、最後の特別試験を前にして生命線を失う羽目に。それにしても今回退学になってしまったあの人はよく考えると本当にひとりだけ何の役にも立っていなくて、もうかなり序盤からこの時のために暖められていた存在なんだなという感じがして……やりきれないものがあるな……。

次巻は一年生生活最後の巻にして、Aクラス坂柳との直接対決。どんな駆け引きが行われるのか、とても楽しみだけど同時にこれまで中立を保ってきた学校側に綾小路を排除しようとする人物が現れたり……と、いよいよ物語が本題に入り始める気配を感じてそちらもどうなるのかとても気になる。南雲生徒会長も動かないわけないしどうなるんだろうな……。

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ようこそ実力至上主義の教室へ9

 

綾小路への宣言通り、ついに坂柳有栖による一之瀬帆波潰しが始まった。暴力沙汰、援助交際、窃盗、強盗、薬物使用の過去があるといった一之瀬への誹謗中傷が学校中に広まっていく。噂の出所は間違いなく1年Aクラス。Bクラスの神崎らが止めにかかるが証拠がない。さらに一之瀬の動きも消極的。膠着した状況の中、ある人物が綾小路の前に現れる。「坂柳を止めてよ。あんたならそれが出来るんじゃないの」1年Aクラスの神室の要請に対し綾小路が下した決断は?そして櫛田桔梗が生徒会長の南雲雅に接触し、学校内に不穏な空気が流れ始め―。大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第9弾!(「BOOK」データベースより)

Bクラスのリーダー・一之瀬に関する悪い噂が流される。それは、Aクラス坂柳一派によるBクラス潰し目的の策略だった。Bクラスの面々は彼女を守ろうと動きだすが、肝心の一之瀬本人が事態を荒立てるのを望まないような態度を見せる。一方、事態を静観していた綾小路の元にはAクラスの神室が現れて…。

1年生の終りも近いということで、何気にクラス内の人間関係の変化が顕著。平田と別れた軽井沢、篠原と距離を縮めていく池、そして体育祭を境に精神的に成長しつつある須藤の姿が印象的でした。というか堀北のためにわざと汚れ役をやろうとする須藤かっこよくない!?オタク喋りを矯正したら「個性がない」とか言われてしまった外村と、ついに女子からの好感度が須藤を下回ってしまった上に次巻以降への仕込みをされている山内は強く生きてほしい。チン…ネタを本気で嫌がってる綾小路に思わずニヤニヤしちゃう。

8巻の動きが割と控えめだったのでどうなるのかと思ってたけど、今回は久しぶりに綾小路が水面下で「黒幕」として大暴れ。一之瀬を救うことで目の上のたんこぶであるAクラスの坂柳一派と身内の敵である櫛田をけん制し、桐山に「貸し」という名で枷を嵌め、南雲率いる新生徒会から「戦力」を削ぐ。自らは表に出ず裏から操って美味しいところは全部かっさらうこの感じ、原点回帰感があってとても楽しかった。いや〜さすが綾小路やり方が汚いなーー!!

一之瀬を救い上げたのは例によって自分の手駒の一つにしたい、そこまで行かなくても南雲側の戦力を削ぐという打算が大きいと思うのだけど、同時に「ホワイトルーム」で脱落していった子供たちに彼女を重ねている部分も感じられて、そういう意味でもやはり以前よりは人間らしくなってきてるのかな。以前より地文での感情発露が増えた気がしますよね。

それにしても、生徒会はともかく自分の進退に直結しそうな坂柳と櫛田の件は三学期中のスピード解決を狙ってると思うんだけど、もうすぐ一年生編も終了ということでどうなるんだろう。櫛田桔梗の情報網が有効だというのは今回の件ではっきり示されたし特に裏から事態を操る綾小路の共犯者としてはかなりアリだと思うんだけど流石に難しいか。

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ようこそ実力至上主義の教室へ8

 

3学期開始と共に、高度育成高等学校の全生徒は山奥の校舎へと案内される。実施される特別試験の名称は『混合合宿』。男女別に1学年を6つのグループに分割。さらに2年、3年もグループに合流するという。最終的に所属する全生徒の平均点が高かった上位3つのグループにボーナスポイントが与えられる一方、最下位のグループ責任者は退学となるという。退学処分有りの特別試験に慄く一同。そしてグループの分け方は生徒に一任。敵同士だったはずのクラスと手を組むという感情的なもつれが波乱を生む!さらに新生徒会長の南雲、そしてあの高円寺にも動きがあるようで―!? (「BOOK」データベースより)

3学期初の特別試験は、男女別々に1学年を6組にグループ分けし、更にそこに上級生を加えた6グループ×2で行われる点取合戦。勝利できれば大量のポイントが手に入るが、一定条件で退学が確定してしまう危険な試験だった。友人の幸村がリーダーを務めるグループに入ることにした綾小路だが、そのグループは同じクラスの高円寺や先日揉めたばかりのDクラスの石崎を始めとして各クラスからひとくせある面子が揃い、一筋縄ではいかない気配。しかも、同じグループになった2年の生徒会長・南雲が元会長・堀北に点数勝負を仕掛けてきて……。

ちょっと男子ーーー!!!!!!
中盤で何の脈絡もなく始まる男のシンボルの見せあい正直めちゃくちゃご褒美なんですけどこれひょっとして誰かのコミケ原稿かなんかが混入しちゃってない!?こういうの女子向けの下ネタ系ギャグ本で何冊か持ってる……。唐突に明かされた主人公の巨○設定に爆笑してしまったし高円寺の言語センスでまたクソ笑ってしまうし龍園までが嫌がらせ目的で煽ってくるの笑ってしまった。更に、地文の綾小路が実に淡々といつもの調子で高円寺のエクスカリバーを妙に耽美に描写してくるのとか本当に無理でした。キレッキレで面白かったけどほんとになんでこの流れで突然このシーン書いちゃったの!?

物語全体としては新たな敵、乗り越えないといけない試練の存在を匂わすお話、だったのかなあ。2年の生徒会長・南雲の汚いやり口にはドン引きしたんだけど、その悪意がこちらに向いてたわけではないので対岸の火事感が強い。南雲は今後の大きな障害となっていくのでしょうけど、支配圏の広さとは裏腹になんか行動原理から小物感が漂っていると言うか、特に7巻までの対龍園戦が盛り上がりすぎてたので比較してしまう。

むしろ今回はクラスの異端児・高円寺への対応がメインだったのかなという気がしなくもない。のらりくらりと周囲の追求をかわし続けてきた高円寺から、最低でも「退学はしたくない」という本意を聞き出せただけでも大進歩では。しかし、今回はなんとか最低限の協力を取り付けたけど、仲間として解り合えたとは言えず。今後上に上がるためには高円寺の協力は必須だと思うので、そこも今後は大きな問題として降り掛かってくるんだろうなあ。

あと、地味にリーダーとしての振る舞いや自分の至らなさに葛藤する幸村が良かったです。幸村の真摯な姿に打たれて思惑はどうあれ協力するグループメンバー達の様子にもほっこりした。序盤の頭の固いガリ勉メガネが良くここまで成長した……。

それにしても、この手のラノベで全体の9割以上ひたすら男子しか出てこないの、なんというか人気作じゃなければできない贅沢な構成だと思ってしまう。軽井沢さんは相変わらず可愛かったし、ドキ★男だらけの林間学校私得ではあったんだけど、本来のファン層的に大丈夫??

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ようこそ実力至上主義の教室へ7.5

 

過去の呪縛から救ってくれた綾小路のことを意識するようになってしまった軽井沢恵。そんな彼女に、友人の佐藤麻耶から綾小路とのクリスマスデートについて相談が持ちかけられる。さらに同時に綾小路からも、佐藤について知っていることを教えて欲しい、と軽井沢に連絡が!?綾小路の行動は純粋な異性への興味のためのものなのか、それとも佐藤を利用するためのものなのか。「あーもう!何なのよあいつはあ!」クリスマス目前、軽井沢のモヤモヤは止まらない。一方、綾小路は新学期に向けて複数の人物と接触。一之瀬帆波のウィークポイント、新生徒会長・南雲雅の抱える闇、新たな情報は今後の波乱を予期させるもので―!? (「BOOK」データベースより)

クラスメイトの佐藤から恋愛相談を受けた軽井沢。彼女の片思いの相手は、なんとあの綾小路で!?なしくずしに平田を加えてクリスマスにWデートをする計画が持ち上がるが、綾小路のことが気になり始めている軽井沢は心中穏やかではなかった。一方その頃、綾小路は三学期に向けて複数の人物と接触をしており……。

クリスマス前後の3日間の出来事を描く連作短編集。綾小路は3日の間に一体何人の女と二人きりになってるんですか!?学園ラブコメかなにかか!?そしてメインヒロイン然としていた堀北や櫛田の出番の少なさは一体。いや、櫛田は一瞬の登場なのにめちゃくちゃ存在感ありましたが……。

そんなラブコメ展開(笑)の裏で、並み居るヒロイン達を雑にあしらいつつ三学期に向けた地固めに動き始める綾小路。これ以上面倒事に関わりたくはないが、掘北元会長の「頼み事」で新生徒会長・南雲降ろしを手伝うことになってしまう。その件で、よりによってクリスマスイヴに龍園と元会長の男三人で会談してるの俺得でしかないんですけど、特にCクラスのリーダーを退いた龍園と綾小路の絡みがとにかく美味しかった。戦略の建て方、考え方は似ているがなんだかんだでクラスのために動いていた龍園と徹頭徹尾自分のためにしか動かない綾小路という間逆な立ち位置の二人の関係が印象的でした。というか前巻から引き続き綾小路と龍園で挿絵を対でもってくるのなんなの大きいお姉さん向け?(ありがとうございます)龍園と対というのも大変美味しいのですが、生まれて初めての雪に浮かれてる感が漂う、頭に雪を乗せたままの綾小路の挿絵(ただし無表情だ)がめちゃくちゃ好き。

そして軽井沢さんがとにかく恋するイイ女なので困る。いやもう綾小路の闇まで知った上でついていくと言ってるんだからどうしようもないのだけど、やはり綾小路はやめておいたほうがいいって!!と言いたくなる。軽井沢さん、相手が平田でも綾小路でもいいから最後には幸せになってほしすぎるんだけど、イイ女すぎて途中退場しそうなフラグを感じるんだよな……綾小路をかばって死にそう(人死にが出る話ではない)。

はじめての雪に対する反応もそうだし、佐藤と会話が続かなくて内心で慌ててたり、佐藤との関係を切り捨てることに少しだけの未練を感じていたりと綾小路の情緒面での成長(?)を感じる展開が多かった。感情が無いわけではなくて、感情で動くことがないというか打算でしか動けないだけなんだよなあこの男。周囲に「合わせよう」とする動きも現在手に入れた人間関係への執着を僅かながらに感じるし、なにより一瞬でも軽井沢との「未来」を思い描いてたのなんか本当に衝撃的で……軽井沢さんマジヒロイン……。

例によって本編より気軽に楽しめてそれでいて今後の本編への仕込みたっぷりの一冊でした。いよいよ次巻からは三学期。どう転がっていくのかとても楽しみです。

しかし、以下は考察以下の何かなんですけど
綾小路が過去に居たという「ホワイトルーム」、遺伝子操作とか強化人間とかそういう系の科学的にやばい施設だと思ってたんですが今回の話を総合するとひょっとして「感情が擦り切れるまで徹底的に人間の時間を管理して無茶苦茶努力させたら完璧超人が出来るかも」とかそういうコンセプト?ひょっとしてほぼただの根性論なのか…?

坂柳との会話を聞く限り、綾小路父のやってたことって「行き過ぎた努力は天才をも超越する」とかそういうアレに思えるんですが、そうだとしたらある意味薬物や肉体改造なんかよりも遥かにクレイジーな話だなあ……。

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ようこそ実力至上主義の教室へ7

 

2学期も終了間近の12月半ば、Dクラスを裏で操る存在Xの特定のため、Cクラス龍園の執拗な調査が開始された。高円寺までもが疑いの対象となり、ターゲットが絞られる中、ついに龍園の魔の手は軽井沢恵に迫り…。そのような状況で清隆は唐突に茶柱先生に呼び止められる。珍しく弱気な表情の茶柱が案内した先にいたのは―「既に退学届は用意させてある。校長とも話がついている。後はおまえがイエスと言えばそれで終わりだ」「あんたの命令が絶対だったのはホワイトルームの中での話だろ。あの部屋はもうない。命令を聞く必要もない」退学を迫る清隆の父親、そして学校の理事長から、秘められた高度育成高等学校のシステムが語られ―!? (「BOOK」データベースより)

冬休みを間近に、念願のCクラスへの昇格が現実的なものとなり浮かれるDクラスの面々。その一方で、真鍋の存在から容疑者を絞り込んだ龍園がいよいよ堀北の後ろに居る「黒幕」を燻り出そうと、不穏な動きを見せ始めていた。龍園との鬼ごっこが続く中、茶柱先生に呼び出された綾小路は因縁の男と再開を果たして……。

いよいよ綾小路の過去に迫るシリーズ8巻。もう割とこれまで綾小路の出生に関するヒントは色々なところでばら撒かれていたので色々と「ああやっぱりな」という感じではあった(あとアニメが割とずばっと映像で出してた)のですが、父親からの接触によって「堀北達の後ろからAクラスを目指すのに力を貸す」という綾小路の立ち位置に変化が生じてしまう。というか会話の流れからしたら茶柱先生の言うことを聞いてクラスの中心人物として悪目立ちして退学処分を食らうのが一番相手が狙ってきそうな展開だし、言うこと聞かなくても退学にされる流れはなさそうだし…で、そりゃ綾小路としては降りるよな。

ただ、綾小路が円満に表舞台からフェードアウトするためには現在自分を燻り出そうとしている龍園と決着をつけるしかない。一方、龍園は綾小路と繋がりがある軽井沢の過去のトラウマを抉ることで「黒幕」の正体を暴こうとして……完璧なタイミングで軽井沢のピンチを前にして現れるところとか本当にまるで主人公みたいなんですけど(主人公だよ)お前それ出ていくタイミングまで図って全部計算ずくでやってるのが本当に最低だな!?軽井沢が完全にヒロインだし最高に可愛かったけどぶっちゃけ調教済み感も漂っており、正直「この男はやめておいたほうがいいよ!?」と真顔でアドバイスしたくなってしまう。Cクラスとの対決の方もなんか綺麗に収まったようにみえてお前そのモノローグでだいなしだよ!!そこがいいんだけど!!

屈強な肉体と鋼のメンタルを持つ龍園が肉体的にもメンタル的にも綾小路の前に完全敗北するの最高でしたしそこに付随する挿絵が本当に本当に本当に最高なんですが正直この挿絵の話だけで一時間くらい語れるので駄目。怯えを含んだ龍園の表情に対して、殴ってる綾小路の方が1ミリも表情変えてないのが性癖直撃すぎて駄目です。そもそもこのシリーズを読んだきっかけはここの挿絵を見せてもらったせいなんですけどその場で「この挿絵を見るために読みます」といって7巻まで買った私なかなかチョロいなと思いました。好みが把握されすぎている。

しかし、この形で内々に龍園率いるCクラスとの決着を付けたのも全ては今後自分が表舞台から姿を消すための布石なわけで、色んな意味で今後どうなるんだ。このまま淡々と綾小路を中心にしたラブコメ学園ラノベになるわけはなし、今回一切動きを見せなかった櫛田の様子も気になるし、生徒会長との約束というのはおそらく生徒会関連のアレの話かなとおもうのでまだまだ掘北との関係は疎遠にならないとはおもうんですけど。

それにしても、綾小路グループもいいんだけどやっぱり須藤達と疎遠になったの寂しいな〜。綾小路が部屋を片付けてるシーンでホロリとしてしまった……。

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ようこそ実力至上主義の教室へ6

 

体育祭も終わり肌寒くなりつつある10月中旬。生徒会の新旧交代が行われ、生徒会長の座は堀北学から2年の南雲雅に引き継がれた。新時代の到来を感じさせる中、綾小路はクラスメイトの佐藤麻耶に人気のない渡り廊下に連れて来られる。「綾小路くんって誰か付き合ってる人とかいるわけ?その、電話番号交換してよ」向けられたのは半ば告白手前の言葉。体育祭での活躍の結果、綾小路に対する注目度は大きく上昇、周囲に大きな変化が訪れていた。そして到来する特別試験・期末テスト。例年退学者を出すペア制とペーパーシャッフルという複雑な試験にDクラスはどう活路を見出すのか。大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第6弾!! (「BOOK」データベースより)

2学期の期末試験ではクラスメイトがそれぞれ2人1組を作ってその平均点で挑むことに。同時に、自分たちの作成した試験の問題を他クラスの期末試験問題とする「ペーパーシャッフル」が行われる。毎回一定数の退学者を出しているというこの試験に向け、クラス一丸となって勉強をはじめたDクラスだが、体育祭の一件を受けてCクラスの龍園がいよいよ堀北の後ろに居る存在をあぶり出すために動き出していた。一方、掘北を退学させるためなら手段を選ばない櫛田に対して堀北の取った行動は……。

掘北と櫛田の直接対決、そしてその裏で蠢く龍園と綾小路の腹の探り合い、という最高に盛り上がる展開かつそれ以上に次巻に期待せざるをえない回。5巻からの流れを受けて精神面で大きく成長した堀北が櫛田との和解を望みつつ綾小路すらも出し抜いて真っ当な戦いで櫛田から勝ちを取りに行く展開がアツかった!櫛田と和解した上で彼女がクラスに居なくてはならない人物であるということを認め、共に上を目指したいと考えることもこれまでの彼女からは想像できない事で、本当に強くなったなあ。

一方、そんな堀北の活躍の裏でしっかり「堀北が負けたときの次善策」をしている綾小路さんさすが汚いマジ汚い。「堀北はオレが育てた」状態なのにもかかわらず堀北のことあんまり信用してない。実際、龍園のことを考えると掘北の策だけでは状況をひっくり返すことができたかは怪しい気がするんだけど、龍園に腹の中を探られている状態で敢えてその龍園を利用することで退学の危機を回避するところはさすが綾小路さん汚い(3回目)。自らの退学が掛かっているんだから堀北が失敗しても自分に火の粉が降りかからないように策をめぐらしているだろうとは思ったけど、予想以上に用意周到でビビった。それにしても裏で綾小路がどう動いていたのか堀北が聞いたらマジギレするやつだよな……そんな堀北だからこそ今回は綾小路の予想の上を行けたともいえるのかもしれないけど。

そして、いよいよ次巻はCクラスの龍園との全面対決か。今の所完全に死滅している綾小路の表情筋を動かすことができるのは龍園だけだとおもうので(でもそれ多分「笑う」じゃなくて「嗤う」とかそういう方向のやつ)、次巻に期待しかないけどその一方で佐藤からのアプローチや「綾小路グループ」なんていう友達グループも結成されていて、そこがどうなってしまうのかも気になる所。綾小路もその関係性を喜ばしく思っているようにみえるんだけど、正直龍園との対決において必要となったらあっさり切り捨ててしまいそうな気がするので心配だな…なんかもう友達ができない甥っ子を見ているおばちゃんのような感想になってきたな……。

綾小路グループ設立の裏で、須藤や池や山内といった底辺3バカとのつながりがあっさりなくなってしまったのがとても寂しい。まあ確かになしくずしに一緒にいる感の強い3人だったけどさあ……。

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