無事に魔術祭典のメインウィザードに選ばれたシスティーナと、アルザーノ代表の総監督に抜擢されたグレン。学生たちが華やかな闘いを繰り広げる平和の祭典の裏では、戦争を起こそうとする派閥の陰謀が渦巻いていて…。システィーナ達の成長を感じさせる魔術祭典本戦の様子と、水面下で蠢く陰謀をグレン達が阻止する裏の戦い、両面から描かれるそれぞれの駆け引きが楽しかった!
学友達と比べると突出してるけどグレン達の戦いに入れてしまうと(ぶっちぎりの速度で成長を続けているとはいえ)背伸び感が否めなかった、これまで色んな意味で相手に恵まれなかったシスティーナが自分と同格かそれ以上の他国の少年少女達と全力で凌ぎを削り合う様子にワクワクが止まらない。窮地に陥っても冷静な判断をして、自分で抱え込むだけではなく仲間を、そして外で奔走するグレンを信頼して戦う彼女の様子が頼もしすぎたし、実力はあるけど度胸は年相応の少女かそれ以下だった頃の彼女を知っていると感慨深くなってしまった。また、システィーナの裏に隠れて目立たないけどしっかり帝国代表に食い込んできたギィブルの成長ぶりに個人的には大興奮でした。最後まで素直になれなかった彼こそが一番グレンの戦闘スタイルを忠実に受け継いでいるという展開、胸が熱くならないわけがない。それにしてもエレンはすっかり百合担当になってしまったな……。
華やかな魔術祭典の裏で蠢く、平和を乱そうとする陰謀とそれを阻止しょうとするグレン達の戦いも良かった。何より、かつての失敗を経てひとつ「わがまま」になり、精神的にも一回り大きくなったルミアの成長劇が印象的でした。強大な敵を前にしても動じず、自らの壁を一つ乗り越えて大切な物を守るために戦う彼女のすがたに胸が熱くなる。最近は結構システィーナの成長が主体になっていた感があったけど、ヒロイン争奪戦的な意味でもまだまだ予断を許さない感じのルミアの猛攻が楽しかったです。
魔術祭典の決着は次回に持越し、グレン達の水面下の戦いもまだまだこれから…という状況で黒幕その人が出てきちゃうのかーー!!次回への引きがバッチリ過ぎて続きが楽しみで仕方ない。