“庭” の検索結果 | ページ 9 | 今日もだらだら、読書日記。

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純愛エゴイスト

[著]藤崎 都 [絵]中村 春菊

つきあっていた彼女にこっぴどくフられた上に本気で人を愛することができないと指摘され、落ち込んでいた中條弘樹は半ば強引に高校生の家庭教師というアルバイトを引き受けることに。ところがその高校生というのが、彼女にフられた時に自分の事をホームの向こうからずっと見ていたヤツで…!?
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ついったーで萌えカップリング話題をしていたら「それならこれを…」とオススメされたので手を出してみました。現在アニメ放映中のBLマンガ「純情ロマンチカ」のコラボ小説シリーズ。主人公とのカップリング相手のBL作家が身内をネタにして書いたBL小説…という設定らしいです?原作マンガも本編も華麗にスルーして突然変なところから読んでてすいませんごめんなさい。わんこ系腹黒年下攻な野分くんとツンデレ受な弘樹さんの出会いを描いたお話。

わんこ属性で年下だけど強引で何気に腹黒な野分に翻弄されてわたわたするツンデレ弘樹さんにニヤニヤが止まりません。最初から明らかに弘樹さんをロックオンしている野分くんと、ツンツンしながらもとても無防備な弘樹さんを見ていると「弘樹さん逃げて逃げてーー!」と叫びたくなります。そしてそんな野分くんに翻弄されているうちにすっかりほだされて悶々とするツンデレがとても素晴らしい。わんこ攻×ツンデレ受は素晴らしいですね!

内容的には私の脳内イメージにおける典型的なBL作品というか、すれ違ったり仲直りしたりお互いにヤキモチやいたりいたすことはしっかり致したりしておしまいという感じなのですが「一見ヘタレだけどいざとなると強引なわんこ攻と普段は強気ぶってるのにいざとなるとあっさりほだされるツンデレ(長)」が大好物な私としては二人の関係を眺めているだけでも十分おなかいっぱいですほんとうにありがとうございました。

ああしかし、後半の短編で野分が大人になってしまってとても残念だった私。
高校生くらいが、高校生くらいが一番ツボなんだ!(聞いてない)


魍魎の都  姫様、それはなりませぬ

[著]本宮 ことは [絵]堤 利一郎

諾子の屋敷の庭で咲いている山吹の茂みの所から、陰気臭い童子の泣き声が聞こえてくる。いい加減うっとおしくなってきて話を聞いてみたら、「川へ連れて行って」と頼まれて…。些細な事で則光と喧嘩をしてしまった諾子は、山吹に付いているそれを連れて再び屋敷を飛び出すのだが…!
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“シリーズ完結編”……だと……!?
なんかやたらと後半駆け足だとおもったらちょおま…!打ち切り?というわけで、“見鬼”の能力を持つおてんば姫・諾子を中心に繰り広げられる平安ラブコメ第二弾。

面白かったんだけど、なんか後半から突然駆け足になって、身もフタもなく敵が倒されて…そのまま「え?あれ、完結??」という感じ。なんか中盤まで書いたところで編集部から打ち切り宣告され、強引にオチをつけたような感じが透けて見える気がするのはきのせいかなぁ…1巻に登場したメインキャラ人数だけではオチがつけられないから、強引に諾子と則光の話にしぼってとりあえずそこだけでも終わらせました、みたいな。あらすじに今回一切出てこない藤原道長への言及がある事を踏まえて、やはり途中で強引に展開を変えたような気がしてならない。四天王も季武しか出てこないし、とにかく物足りなさばかりが漂う。

特に今回のボスの倒され方が…ひどいなぁ…1巻での手ごわい“天狗”像とあまりにもかけはなれていて、ポカーンとしてしまった。後半の諾子と則光のやりとりが最高だっただけに、それ以外の部分が特に酷く感じてしまう。素直になれない二人が背中合わせに、ポツリポツリと本音を漏らし合うところなんか、ほんと素晴らしいのに。その後の照子と諾子のやりとりにもニヤニヤがとまらなかったのに。電車の中でごろごろ転がりたくなるくらい素晴らしかったのに!!

もうなんというか、もっとこの二人のもどかしいやりとりを拝んでいたかったよ?!としかいえない。四天王についてもまだ語られきれてない感じがするし敵の目的やなんやらには全く触れずにおわってるし…とにかくこれで完結だなんて、あんまりだ!


コードギアス 反逆のルルーシュ 生徒会事件簿

[著]朝香 祥 [絵]AKIRA [カバーイラスト]A'sまりあ

ブリタニアの元皇子・ルルーシュは謎の少女から絶対遵守の力“ギアス”を授けられ、妹のナナリーが幸せに暮らせる世界を求めてブリタニア打倒のため動き出す。…しかし、そんなルルーシュも普段は一人の学生。今日もアッシュフォード学園ではお騒がせの生徒会長・ミレイが無茶なミッションを押し付けてきて…!?
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コードギアスの外伝ノベライズ。アッシュフォード学園を舞台にルルーシュ達生徒会のメンバーたちが繰り広げるドタバタ騒動を描く短編集。

えーと、これ公式でやっちゃっていいの…?
どのように「公式がヤッチャッター!」なのか、一番判りやすい一行を引用するとこんなかんじだったりする。私は丁度いい具合に属性がぴったり一致したのでウハウハだったのですが……正直、この道の耐性が無い人にはあまりオススメできません。

「スザクくん!ルルーシュくんを助けて!!」
「大変、なの!三年生に、捕まって。私を、助けようとして。縛られて。気を失っていて

…というわけで、3編+αを収録した短編集。全編、ルルーシュがどこまでも受です。
作者さんの本命はスザルルですかわかりません。


初っ端の「学園七不思議」は興味本位からアッシュフォード学園の七不思議を調査しているうちに、幽霊騒ぎが大きくなってしまって…というお話。とある事情からルルーシュが拉致されて先輩たちから緊縛目隠し状態で暴行を受けそうになり、王子様のようなタイミングで乱入したスザクに助けられ、うっかり暫く抱き合ってしまうという物凄い腐女子的にオイシ……もとい腐女子を狙い撃ちな超展開が発生して色々な意味で噴いた。しかも、ルルーシュと先輩達のやり取りが、表現だの発言だのが深読みどんと来いな表現満載すぎて曲解すると801方面にエロくて仕方がありません。なんだこの公式スザルル同人ふざけてるのもっとやれ!!

これ以降もう何を見ても「ルルーシュは受けですね、わかります」って感想しか出なくなりました。
出会い頭のタイミングって重要ですね。

次の「ルルーシュの謎」では、自らの存在をゼロと規定し、黒の騎士団を決起しようとしていたルルの不審な行動を解き明かそうとミレイが全生徒達をけしかける……というお話なのですが、地味にルルーシュのヘタレっぷりが大爆発で大変素敵でした。私、アニメ一期でルルーシュが「ゼロ」の仮面を猫に盗られて学校中追い掛け回す話がとても好きなのですが、あれに近いものがある。妙に家庭的なルルーシュが素敵過ぎます。もう私、これから黒の騎士団見るたびにこの話を思い出して笑いがこみ上げてくるに違いない。

最後の「日本のお正月!?」はともに“日本のお正月”を体験する事になった生徒会一同のドタバタ騒動記。オチは色々と予想とおりでしたがこのオチに挿絵がつかなかった事には全力で抗議したい。女の子達のかしましいやりとりも凄く可愛かったし、是非ここは挿絵を入れてほしかったなあ。正直カラー挿絵でよく状況がわからんスザルルなっかよしーイラストを載せている場合ではないと思う。

なんだかんだとルル受的なネタを大量投下しておいて、ラストの「振袖始末記」でちゃんとルルシーでシメているところはとても好印象でした。素直になれない共犯者同士のツンツンデレデレなやりとりが可愛らしい。この話はルルーシュもC.C.も凄く可愛いくて、思わず顔がにやけてしまいます。良いエピローグでした。

ちょっと腐女子狙い的なモノを多く感じる短編集でしたが、結構おもしろかったです。なにより、R2がクライマックス突入寸前まで進んでしまったこの時期に敢えて一期「コードギアス」の、まだ物語が本格的に動き出す前のドタバタ話をやったのはニクイ演出だと思いました。

ドタバタ系のコメディなのに、時々発作のように物悲しくなるんだ…特にシャーリーとかシャーリーとか。


今からでも書ける!?読書感想文にお薦めしたい10冊のライトノベル

さてさて、夏休みも残り1週間となりました。
夏休みの宿題に追われる学生さんも多いと存じますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨今では読書感想文のコピペが社会問題になったりしているようですが、
当ブログにも「(作品名) 読書感想文」で検索された方が少数ながらおられます。

うちのブログでの、栄えある読書感想文検索数第1位は「ミミズクと夜の王」です。無難な選択ですね。
そして、第二位は「終わりのクロニクル」でした。本気ですか。
あの分厚いシリーズを読んだことにしようとする根性はある意味立派ですが
先生がうっかり内容を知っていた場合、色々と気まずい思いをすることになりそうです。

というわけで、当サイト的にお勧めな読書感想文にお薦めな10冊のライトノベルをご紹介。
せっかくなので残りの5日弱、素敵な読書体験してみませんか?
(え?宿題忙しくてそんな暇ない?それはごもっともで……)

【ご利用上の注意】
・中学・高校生向けです。小学生にはあまりお勧めできません。
・基本的に1冊完結物を取り上げていますが一部シリーズものがあります。
・感想のコピペはしないで、とりあえず読んでみましょう。どれもすごく面白いよ!
(つかコピペするくらいなら真面目な文学で感想文を書くべきではないかと思う…)
先生から題材について文句を言われても、当方は一切責任を負いません。


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吉永さん家のガーゴイル3

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

兎轉舎の店主・高原イヨに頼まれて彼女の新発明・『植物と話す事ができるヘルメット』の実験台にされてしまった双葉。ところがアクシデントが起き、ヘルメットが取れなくなってしまう。嫌々ながらその格好で暫く生活を送る事になったのだが、何故かイヨやガーゴイルは「あまり装置を使わないように」と忠告してきて…
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吉永さんと愉快なご近所さんたちが織り成す、ホームコメディ第三弾。植物と一時的に意思疎通が出来るようになった双葉が、黄色い彼岸花のハナ子と“友達”になるというお話。

男勝りで乱暴者、だけど根は心優しい双葉が何度先生に諭されても実感できなかった「植物にも命がある」という事実を思いも寄らぬ形で実感していくのが面白かったです。イヤイヤながらも彼らの声に耳を貸さずに居られない双葉が感化されていく姿が微笑ましいです。

しかし、人間として生活していく以上植物一本一本に人間性を認めていたら生きてはいけない……というのが、「現実」として双葉とハナ子との友情の前に立ちふさがる姿がとても切ない。最初はイマイチどういう意味かわかりかねる部分があったのですが、兎轉舎でのイヨとの会話や校庭でのヒッシャム達との戦いでの双葉の反応を読んで、どういう意味かを痛いほど思い知らされる。そんな辛い戦いの中、双葉の為に敢然と立ち上がるガーゴイルと和巳の姿がとてもかっこよかった。特に、近頃ツッコミ役としての立ち居地を確立し始めてるとはいえ、どうしても双葉と比べるとなよなよした部分ばかり見せている和巳の活躍には胸が熱くなりました。

ラストは少し物悲しい展開になってしまいましたが、植物の生命の重さを知って一つ大きな成長を遂げた双葉の姿にまた胸がジーンとなりました。


電撃文庫ソートとラノベ作家140人ソートやってみた

電撃文庫2008年上半期発売シリーズソートやってみた。結果15位まで。

1 ダブルブリッド
2 とらドラ!
3 とある魔術の禁書目録
4 モーフィアスの教室
4 吸血鬼のひめごと
4 断章のグリム
7 モーフィアスの教室
8 タザリア王国物語
8 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
10 ツァラトゥストラへの階段
11 MAMA
12 しにがみのバラッド。
13 ブギーポップシリーズ
13 狼と香辛料
15 灼眼のシャナ
15 アスラクライン

67作品中アスラクライン以下、全部1巻で切ったか未読シリーズだったよ……トップ15圏内に「みーまー」「ブギポ」「香辛料」「シャナ」と既に切ったシリーズがはいっちゃってるし。最近の自分の電撃文庫離れが露骨に現れた結果になりました。他所の感想サイトさんが悲鳴を上げてる月でも最近は1?2冊しか購入シリーズがない。

対象シリーズが少ないのと、それ以上に知ってるシリーズが殆どないので簡単に答えられたのですがやはり電撃と言うと「終わりのクロニクル」とか「Missing」とか「ナインエス」「キノの旅」あたりが入ってないのは寂しいかも。個人的には新人を削って、その分対象期間を広げてほしかったですね。2巻以上でたシリーズを対称にするとか…(でもそうするとファンが多そうな紅玉いづきさんなんかは除外になっちゃうのか。)

……と呟いてたらStellaさんが光速で電撃80シリーズソートを作ってくださいました。仕事速い!仕事速いです!!
というわけでこちらも結果晒し。25位まで。

1 ダブルブリッド
2 終わりのクロニクル
3 Missing
4 レジンキャストミルク
5 断章のグリム
5 レベリオン
7 とらドラ!
8 とある魔術の禁書目録
9 都市シリーズ
9 ルナティック・ムーン
11 図書館戦争シリーズ
12 9S
13 アリソン
13 タザリア王国物語
15 キノの旅
16 吸血鬼のおしごと
17 半分の月がのぼる空
18 バッカーノ!
18 リリアとトレイズ
20 しにがみのバラッド。
20 ブギーポップシリーズ
22 キーリ
22 灼眼のシャナ
24 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
25 狼と香辛料

レベリオンとグリムがちょい高すぎるよーな気がするのですが、あとはとても順当な結果に。ベスト3は私の電撃文庫シリーズ中ではかなり鉄壁。タザリアと半月の続き読まなきゃなぁ…。

ついでにラノベ作家140人ソートの結果も。別ブログの方でやったものの転載。
こちらは30位まで。


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ライトノベル読みにキーワードで勧める「新井素子」初めの1冊

「グリーンレクイエム」「ひとめあなたに…」が復刊された話をしていたら、ついったーで「“新井素子初心者に薦める 1 冊目”とかないですか」と話をふられたので、調子に乗ってライトノベル好きで新井素子初心者な貴方に勧める1冊目をラノベラーが反応してくれそうなキーワード別でまとめてみました。このキーワードに脊髄反射できるなら読め!な1冊です。興味がわいたら是非どうぞ。

【読む前に注意!】
あくまで私が読んだ中でオススメの1冊目です。全著作はカバーしてません。
・ところどころ1冊じゃないかもしれません。
・絶版書が殆どなので、見つからなかったら古本屋か図書館で探しましょう。
 殆どの作品が100円コーナーとかで投売りされてるので、お財布に優しいです。
 え?新書じゃなきゃ駄目だって?そんな貴方は頼みコムといいよ
・ヤンデレにやたら気合が入っているのは私の所為じゃない。と思う。


簡易メニュー
「SF」「ファンタジー」 | 「純愛」 | 「百合」 | 「ヤンデレ」 | 「ロリ」「老女」 | 「ぬいぐるみ」


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疾走する思春期のパラベラム

[著]深見 真 [絵]うなじ

家庭環境に恵まれず、2ヶ月遅れで高校に入学した佐々木一兎。必ずどこかの部活に入らなければいけないと言われてできるだけ活動の無さそうな映画部の見学に行った所、「ここにはお前のできることは無い」といわれ、追い出されてしまう。ところがその帰り道、映画部に所属する少女と共に変な奴らに襲われて…
   個人的お気に入り度数
「パラベラム」という、自分の殺意を銃に変えて攻撃する異能を手に入れた少年少女達が繰り広げる物語。

うーん、可もなく不可もなく、つまらなくは無くて、面白かったかといえば面白かったとはいえるけど、「気に入ったのか」といわれると返事に詰まる…そんな感じでした。よくある学園異能ですね、の1言で片付けられてしまうというか、薄味というか。ベタすぎてこの作品だからこその面白さというものがあまり伝わって来なかったというか。

前半はまだ普通に面白いなあと感じたんだけど、終盤の展開が詰め込みすぎで酷い。一兎が疑われた後にもう1?2エピソード挟んで、部活メンバーの結束を強めるような展開になるのかと思ったら、速攻で真犯人が判明して緑茶噴いた。あと、女子はまだいいんだけど男子のキャラ立ちがなんだか不自然。熱血くんなのか被害妄想気味ネガティブ少年なのかイマイチよくわからない主人公とか。突然よくわからないままBL臭をプンプン漂わせはじめる部長副部長コンビとか(あそこまで露骨に狙われると、腐女子としてはちょっぴり萎えるんだ…!)。キャラ立てが不完全なままで無理やり動かしているという印象がぬぐえませんでした。女子も睦美さんは結構好きなんだけど、志甫はなんというか……全角カナで音声再生されると想像すると、2ch用語連発がこんなにウザイとは思わなかったっ!!「ウマー」「キタコレ」「ワクテカ」とか……1、2回口を付くくらいなら結構あるけど、連発しないで欲しい…。

なんだかんだと感想を書き始めると文句しか出てきませんが、普通に面白かったことは面白かったです。というかバトルシーンよりも断然日常シーンのほうが面白かったかな。特に心理学や映画に関する薀蓄話はなかなか興味深くて、かなり楽しく読めました。

ただ、毎月大量にラノベが排出されるこのご時勢で他の作品を読む暇を削ってまでこれを読みたいかと聞かれるとちょっと…という感じはする。とりあえず2巻まで買ってあるので、3巻以降を買うかどうかは2巻次第で。


図書館内乱

[著]有川 浩 [絵]徒花 スクモ

笠原郁の両親が、郁の仕事ぶりを見たいとやって来た。図書館防衛員を志願したことを未だ伝えていない郁は焦る。図書館員を目指す時にも散々ひと悶着あったのに、過保護で心配性な母親にバレたら実家につれて帰られてしまうかもしれない。慌てて周囲と口裏を合わせ、その期間は内勤の仕事を貰うことにしたのだが……
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郁の親子関係、小牧とその幼馴染の少女、手塚の家庭の事情、柴崎の真の姿などなど、各キャラクターに焦点が当たったシリーズ第二段。タイトルの通り、今回は良化委員会との争いよりも図書館内部での「内乱」がメインに押し出されてます。

男勝りの郁に、「女の子らしさ」を強要する郁の母親だの、ぶった切り書評の話題だの、「あるある」感が強すぎて各所で共感しまくり。郁と同僚の女の子達が気まずくなる話なんかはもうそのストレスが容易に想像できて、こちらまで胃が痛くなる思いでした。ほんと、ああいう時は女子のほうが全然残酷だったりするよね…。

特に感想サイトをやってる身としては、やはり「一刀両断レビュー」の話は他人事とは思えませんでした。まあ、砂川のようにそれを「公の」企業サイトでやるというのは問題外ですが、常に自分の書いたレビューが他人の気を悪くすることがあるというのは考えた方が良いのかもしれないなあ、となんとなく思わされました。まあそれでも地雷を踏んだら文句の1つや2つくらいつけたくなるのが人間と言うものですが!(でも、散々作中でも言われてるけど個人のレベルならまだアリだとは思う…w)

そして、キャラクターに重点を置いた連作というだけあって、今回もキャラクターの魅力が凄すぎる。郁と堂上のもどかしく微笑ましい関係には毎度毎度ニヤニヤさせられるばかりなのですが、今回は柴崎とその周辺が美味しすぎます。朝比奈との関係も好きだったんだけど、それ以上にエピローグでの手塚とのやりとりにはマジで身悶えた。いいなあこの二人。あと、玄田隊長&折田のしっとりした関係も素敵で、そっけないメールのやり取りで胸が熱くなる。

……といいつつ、仲悪兄弟萌えとしては、小牧と鞠江に関する騒動のあたりからもう、手塚兄弟にニヤニヤモエモエしっぱなしだったわけですが。イイヨイイヨー天才系フリーダム腹黒兄貴と、そんな出来の良い兄と志を違えながらもなんか嫌えないブラコン弟イイヨー!エピローグで手塚が「俺、ブラコンなんだ」と言い出したときには萌えを通り越して大爆笑してしまいましたが。このフリーダム兄貴にはぜひとも今後とも良き悪役として大活躍して欲しいものです。

そしてそんなフリーダム手塚兄によって投下された爆弾のおかげで、続きが気になって夜も眠れません。
どうしてくれるあの兄貴。

こんな酷い引きだとわかってたら続編はAmazonじゃなくてリアル書店で買ったのに!!!


リトルバスターズ!SSS Vol.1

[著]糸井 健一 他  [絵]ひづき 夜宵 他 [原作]VisualArt's/Key

“家庭科部の活動が忙しい”と言って草野球の練習もそこそこに姿を消してしまうクドリャフカ。そんな様子を見たリトルバスターズの面々はこっそり彼女のあとをつけることに。追跡がバレないよう、面々が考え出した必殺の作戦とは…!?
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「Alles ist im Wandel」さん方面からピンポイントに超強力な布教電波を受信しました。
「腐女子ネタ」「女装少年ネタ装備」と言われたらもうね……もうね!!

というわけで全年齢美少女ゲーム「リトルバスターズ!」のヒロイン3人にそれぞれスポットを当てた短編3つを収録。基本的にゲーム本編をやった人向けのつくりになっているのでキャラクターや設定に対する説明がまるでなく、少々戸惑った部分はありましたがその辺は無視しても全然楽しめる物語になっています。(きっとこれを読んで“結局、リトルバスターズって何さ!?”と思う人はゲームをやれということなのだ…このくらいの説明不足はある意味ゲーム本編に興味を向けさせるという点に於いて上手いと思うので、ゲームノベライズとしては上出来だと思う)

まああれです、内容はどうでもいいんです。そんなもんは飾りです。

第一幕、第二幕が素晴らしい女装ネタ小説。
これ以上に何と語る部分があろう。
いえ、勿論3幕も凄く良かったんだけどね?公式サイトで見たときから唯湖さんが気になるキャラだった私としては。

第一幕はもうちょっと女装した理樹へのセクハラとか、弄りネタがあってもいいかな?と思ったのですが、特に素晴らしいのが腐女子ヒロイン・西園美魚をメインとした第二幕。校内で開催される男子禁制のサバト…もとい同人誌即売会に女装した理樹が潜入するというストーリーなのですが、自分やその友人達を元にしたBL同人を見てオロオロワタワタする理樹の様子が非常に可愛い!その後の対決?で自分から自分達を使った同人誌を読み上げる羽目になってどんどん撃沈していく男子メンバーの姿にも大爆笑してしまいました。

正直、「腐女子ネタ」については幾つか違和感を感じる部分はあったのですが(確かに最終的にヤることは同じなんだけど、受攻逆になったら交わされるやり取りも会話も全然変わってくるんだよ!?リバカプで、セリフまで同じでキャラ名だけ違うとかって普通にありえないよ!!)、逆にステレオタイプな腐女子像を上手いことギャグにしていて、このくらい現実から乖離してるほうが個人的にはギャグとしては素直に楽しめた気がします。腐女子や同人ネタは現実にあんまり忠実だと心が痛い時があるのよね……うふふ。

とにかく、女装理樹タンで存分に女装萌え成分を補給させていただきました。本当にご馳走様でした。
しかし、リトバスってこんなに素晴らしい男子萌えゲームだったのか……
今度出るという「エクスタシー」で、女装理樹のCGがあるとかいう情報が出たら、買っちゃいそうだよ、マジで。


【以下、全く本の感想とは関係ないBL的余談。】

VisualArt's/KeyというとAIRクリア、Kanonは名雪ルート中盤で放置中の私ですが、
実は商業BLゲーで一番ツボにハマったゲームが、Visual Art'sブランドの作品だったりします。

二次創作専門の私にとっては、ホントこのジャンルでツボに来るって珍しいんですよ、一応。
基本的にショタゲーなのですが、選択次第でヤンデレ攻化する主人公の双子の弟が実にツボでした。
わざと弟がヤンデレ化するBADエンドルート行ってニヤニヤしたのも良い思い出だ…。

リトバスSSSを読んで、このゲームが無性にやりたくなったので、ついでにちょっとだけ布教してみました。
ビジュアルアーツさま、ここのブランドの次回作まだですかー!?とか思いつつ、
きっと私がツボにハマったということは世間的には……と思わなくもなかったり。

女装少年萌えは突き詰めるとショタ萌えにたどり着く予感がするので、
今こそこのゲームが再び脚光を浴びても良い筈だ!!たぶん。
そういえば主人公の琴耶も素晴らしい弄られキャラで、女装CGあったなあ…。

B000F1HWFKぼくらはみんな、恋をする

pekoe 2006-05-26
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