“029” の検索結果 | ページ 16 | 今日もだらだら、読書日記。

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DDD2 Decoration Disorder Disconnection

[著]奈須 きのこ [絵]こやま ひろかず

オリガ記念病院から退院したばかりの石杖アリカは、高校時代の友人霧栖の主催する野球ゲーム「SVS」に参加することに。同じ頃、そのゲームの参加者が次々に殺害されるという事件が起こっていた。アリカは事件の犯人?"シンカー"と呼ばれる"悪魔憑き"を祓うよう依頼を受けるのだが…
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相変わらず奈須きのこの文章は立ち上がりが壮絶に読みづらいというか…ビジュアルノベルの時は気にならない、独特の文章が読み薦めるのを元気良く妨げるのはいい加減なんとかなりませんか。この勿体つけた綺麗な表現は凄く好きなんだけど、いっぺんに読めない。序盤は本当に5行進んで3行戻る状態で、他の作家さんの3倍は時間かかったような気がしますorz

今回は「シンカー」と呼ばれる悪魔憑きとの野球対決をするという、アリカが初めての悪魔を祓ったエピソード。前評判で知ってはいたけど、なんだかとっても青春小説でした(笑)ただ、一心に野球に執着した少年と、あっさり野球を捨ててしまった少年が長い時間を越えて一騎打ちをする話…かと思いきや例によって裏にはドロドロとしたエピソードが隠れていたりして、面白かったです。「シンカー」の母親のエピソードも「スラッガー」が野球を辞めたきっかけとなるエピソードも凄く良かった。

しかし、個人的には後半の2つの短編の方がお気に入りだったり。っていうか「FOMALHAUT」で秋星がのたまうキメゼリフにうっかり燃えてしまった私はセンスが80年代ということなのでしょうか!そしてなんといってもツボなのは、最後の短編。アリカの妹である最凶妹・カナタが遂に…というエピソード。

正直、カナタたんに激しく 萌 え る 。

超暴力的なヤンデレ妹・カナタたんは3巻で大活躍しそうな予感がするのでとっても楽しみです。いろいろと。あの無邪気極まりないラストの対戦表がツボすぎだっ!!「時間とか止められても。」とか惚れる。

しかし、対戦表ラストに明らかに見逃してはならなげな名前が含まれていた気がするのは気のせい?妹VS秋星激突フラグ!?


メイド刑事5

[著]早見 裕司 [絵]はいむら きよたか

「メイド刑事」として、海堂から申し付けられた仕事はとあるノンフィクション作家の身辺警護。母親が悪徳リフォーム業者に騙され、母の無念を晴らすためにその業者の不正を暴こうとして命を狙われていると言う。その業者の裏に木ノ上が居ると聞かされた葵は仕事を引き受けるが…
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久しぶりに短編3本の形に戻った「メイド刑事」。長編・中編も良いけどやはりこの「短編3本」という形が一番落ち着きます。もうなんていうか様式美的なまでに。

木ノ上が影に居る事件に葵が挑む、いつも通りの様式美炸裂な短編2本に加え、番外編的なルカの初恋話1本。いつも通りのスカっと悪事を解決していくメイド刑事・若槻葵も非常にかっこいいのですが今回はやっぱりルカの初恋騒動が最高に面白かった。恋するルカの姿に過去の自分を重ねて少々嫉妬しつつもルカが心配でしょうがない葵、普段は冷静でキレモノだけど好々爺という印象なのに、今回ばかりは爺馬鹿炸裂で大暴走を繰り広げる朝倉執事、事態を暖かく(?)見守るさくら夫人やニキータの普段見せない姿にもニヤニヤしっぱなしなのですが、何よりも普段通りの姿を装いつつ、明らかにルカの初恋の顛末が気になって仕方ないっぽい御主人様サイコー。いやーあの台詞とかあの台詞とか、内心どんな気持ちで吐き出したのかとか考えると、笑いが止まりませんw

いつもの短編の方は、良い意味で「いつも通りの」展開。個人的には1本目の話で、ずさんな食生活ばかり送っている作家先生とそのアシスタント達の中に、葵がメイドの妙技(違)で少しずつ打ち解けていく描写が凄く良かったです。特に気難しい手島が少しずつ葵に心を許していく過程は最高でした。

そして、次回あたりストーリーが大きく動きそうな予感で、ますます続きが楽しみな感じです。エピローグから推測するに、そろそろ木ノ上との直接対決が来そう?


アリアンロッド・リプレイ・ルージュ4 ノエルと蒼穹の未来

[著]菊池 たけし / F.E.A.R. [絵]佐々木 あかね

大切な仲間を喪い、意気消沈するノエル達は彼女の母が居るという沈黙の氷原を目指す。しかし、その前にノエル達を反逆者とみなした神殿が立ちふさがる。一方、悪の組織<ダイナストカバル>の大首領は新たな人工生命を彼女達のもとへ送り込んで…
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最後までハラハラドキドキワクワクし通しのリプレイシリーズ、最終巻でした。最後ということで今までに登場したNPCたちがどんどん出てきたり、あの人の意外な素性が明かされたり…でシリアスで熱い展開が目白押しなのですが、なんでこんなに笑いが止まらないんでしょう。

実際キャラクターたちの熱い想いも痛いほど伝わってくるんだけど、それ以上にセッションに参加している人たちが和気藹々とセッションを楽しんでいる様子が伝わってきて、それが凄く面白かった。TRPGに限らず、親しい仲間達と居るとめちゃくちゃ物語りはシリアスな場面なのになんかもう笑いが止まらないー!とか、実際あるある(笑)通常の小説では伝わってこない、物語の「作り手」達の感情がこちらにまで伝わってくるのが新鮮でしょうがなかったです。あと、本当に序盤ではレベル4のモンスターに四苦八苦していたメンバーの成長が目に見えてうかがえて、面白かった。

そんなこんなで物語的には、前巻でトランが抜けた穴に新たな悪の組織の人造人間・レントが参入。少しずつ明るさを取り戻していく一行ですが、所々にトランの事を忘れられない一行の描写が突然挿入されるのがもう、あざといまでに此方の涙腺刺激してきます。戦闘中にうっかり…とか、どこか彼の面影を持ったレントと出会ったときのノエルの一言とか。そして新キャラのレントとNPCの皆様が総じてその辺の空気読まない(笑)

しかし、最初は典型的なアンドロイドタイプで無感情系だったレントが、物語が進むにつれどんどんトランっぽくなってくるのはわざとなんですか!わざとなのですか!!(中の人が同じというのはもちろんあるんでしょうけど、“これだから神殿は”は意図的な発言だよなあ)言葉の端々からトランを感じてしまって始終ホロリとしまくっていた私です。

バトルはなんていうか、本当にノエルのプレイヤーさんが期待を裏切らない(笑)主人公と言うかもはや勇者的なサイコロ運持ってて、終始ハラハラドキドキしっぱなしでした。サイコロが全てを決めるTRPGだからこそ本当にどちらに転ぶかわからなくてハラハラ。「でもきっとここならやってくれるに違いない!」って所でしっかりクリティカルが出たりしてドキドキ。なんかもう力丸さんのサイコロ運がこんなじゃなかったら物語パートはともかく、戦闘パートはここまで盛り上がらなかったんじゃないかと思います。

3巻までの感想でも書きましたとおり、これが始めて読む「リプレイ」で、TRPG自体も全くの初心者の私が友人に薦められて始めて手を出したシリーズでしたが、本当にTRPGの、そして「リプレイ」小説の楽しさを初心者にあますことなく教えてくれたという感じのシリーズでした。今後TRPGをプレイする機会があるかどうかは神のみぞ知るって感じですが、このリプレイ小説の雰囲気は凄く好きだったのでまた何か面白そうなものがあったらこっそり手を出してみようかな?


嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 2 善意の指針は悪意

[著]入間 人間 [絵]左

殺人未遂の被害者として入院した僕こと<みーくん>を追いかけて、自分の頭を花瓶で殴ると言う自傷行為に及んだまーちゃんは僕と同じ病院に入院してきた。そして数日後、再び彼女の頭は花瓶と巡り合わされた。今度は誰かの手によって。この状況からまーちゃんを助けるため、みーくんは事件解決に向け動き出すが…
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色々な意味で突き抜けていた前巻と比べると大分小さくまとまってしまった印象を受けました。個人的には、「化物語」ばりの軽妙な会話がお気に入りだったので、その会話にキレがなくなってしまったように感じたのは残念で仕方が無いです。あとまーちゃんのヤンデレ具合も1巻のほうが突き抜けていたかも。

ただし、今回は「みーくん」の正体が1巻で明かされている分、それまではなんとも思わなかった「まーちゃんとみーくんのやりとり」がなんだか少しスリリングなモノに感じました。本来持っていないはずの記憶をさも自分のもののように語るみーくんと、時々ただの「頭のオカシイ女の子」ではないんじゃないかと魅せ付けるまーちゃんのやりとりが凄く良かったです。

ヤンデレ・壊れ系としては1巻には及ばないし、ミスリードも今回はすぐにわかってしまう程度のモノだったのであまり面白くなかったんだけど、1巻とは別の方向で面白くなってきた感じ。ていうかぶっちゃけまーちゃん、みーくんの「正体」についてちょっと勘づいてるっぽいような気がしなくもないのですが…

でもやっぱり、元々1巻構成だった所を無理矢理続き書いた感じが否めなかったり。1巻以上のインパクトは早々生み出せるもんじゃないよなあ。あの事件が今回の事件に関してこんな風に繋がっていくとは思いもしなかったけど。あと捜査のためとはいえ、老人虐待は駄目だよみーくん。


今日の早川さん

[著]COCO

SF者の早川さん、ホラーマニアの帆掛さん、純文学読みの岩波さん、ライトノベルファンの富士見さん、レア本好き(そして本人の存在もレア)の国生さん。本好きの女の子5人が繰り広げる、マニアな日常を描いたブログ発の4コマ漫画。

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うわあ?、ラノベ読みの富士見さんよりも、SF者で非モテ女の早川さんにひたすらシンパシー。特に、オタ話をしないよう心がけてるのにパンピーが微妙な琴線に触れる話題を…ってネタとか、自分で想像してイライラしてしまった。あと積読関係のネタは胸にズキズキくる何かがありますね。

全体的にネタはSFネタに偏っていて判りづらい部分もあったけど、ジャンルは違えど皆共通の悩みを抱えて生きているんだなあとしみじみ感じてみたり。そして本マニアネタも良いのですが、「女の子の非モテ」ネタっていうのがなかなか希少に思えて面白かったですね。女オタクがメインの話って結構あるけど、考えてみると女オタの非モテをここまで軽妙にネタにしているのは初めて読んだような気がするので。

SFネタは私も高校生時代は半端にSFにハマった時期があって、そんな時代を懐かしく思いながら読みました。
…といっても私の場合はSF者を名乗るには程遠く、「倒凶十将伝」と秋山完、あとエッセイ好きつながりで椎名誠のSFを頑張って読んでいたくらいなのですが。海外SFに至ってはアシモフを3冊で挫折、クラークは死ぬ思いで「2001年宇宙の旅」だけ読んで挫折、サイバーパンクに至っては序章で速攻挫折した経歴の持ち主ですが。個人的にはマキャフリーの「歌う船」シリーズが好きでした。これは時間があったらいつか読み返したいシリーズの1つです。

考えると高校生時代は図書館をフル活用していた所為か、純文学・洋書・古典・歴史小説・エッセイ・SF・ライトノベル…と幅広く読んでいた気がします。今は図書館に行くと返すの面倒だし、ラノベの積読が大変な事になっているので他ジャンルは殆ど手をつけてません。

いやあもうほんと、積読が100冊前後ある時点でお察しください。

ところで。

「ところであんたたちが今日買った本だけど、好きな人に見せられる?」

(『レジンキャストミルク』『扉の外』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』…)
ダークなバトルモノ、人間関係ドロドロな似非バトロワ、ヤンデレ
無理無理無理無理


万が一オタOKな彼氏が居てもちょっぴり見せたくないラインナップです本当にありがとうございました。


扉の外3

[著]土橋 真二郎 [絵]白身魚

“ゲーム”に敗北し、カードの供給も受けられずにぼんやりと生きるだけの状態を維持していた2組を前に、ソフィアはとカードを得る手段としてある“オンラインゲーム”を提示する。それは現実世界のようなリアリティさを持った、血と硝煙の匂い漂うサバイバルゲーム。先のゲームでの敗退の原因を、2組の団結力の無さだと考えた美鈴は無理矢理クラスを纏め上げようとするのだが…
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完結編。予想を斜め45度上を行く後味の悪さ、というか偉く尻切れとんぼな終わり方しちゃったもんだなあ。個人的に2巻が神懸かっていたので、残念な限りです。

とりあえず頂けなかったのが主人公の立ち位置。1巻の紀之は全く感情移入出来ないキャラではありましたがその捻くれさ故に3クラスで起こった攻防を見事“外部から”“傍観”していきます。2巻の新一は確固たる目的をもって動いているんだけどその性格や賢さ、そしてゲーム外部に存在する、ある人物に肩入れする事によってやはり“ゲーム”に対してはある意味外部からの、“傍観者”としての位置を保ち続けます。今回の主人公である美鈴は、確かに他の2組のメンバーからするとそれなりに物事は見えているのですが、それでも彼女の視点は“ゲーム内部”からの視点なんですよね。だからこそ今までのように、ダイレクトに人間同士のやりとりの汚さが伝わってこなかった。前2作はその点が最も秀逸な点であったと思うのでその汚さが薄くなってしまったのはちょっと物足り無かったです。

あと、血生臭い設定だけど、どんなに血生臭くても所詮はゲームというか。ゲームから敗退したクラスメイトの扱いも今までと比べてそこまで酷いものではなかったし、今回は結局ゲームで起こった事象がゲーム外にフィードバックする所までは描写されていないのも大きく、これまでに比べるとイマイチ生々しさが無かった。不吉な方向に向かいそうなフラグ自体は片っ端ぱしから立っていくんだけど全て投げっぱなしで話が進んでしまうので戸惑ったのもありました。

今回は「オンラインゲーム」にログインしないと(=ゲーム内部からでないと)描ききれない部分が多かったので主人公の視点がゲーム内部からのものになってしまうのは仕方ないと思うのですが、そうだとしたら美鈴視点と同時に、“ゲーム”の外部から事態を把握する視点となる人物が欲しかったですね。というか、ここで正樹愛美の視点を同時に描いたら正直結構神展開になったと思うのですが。

今回の予告で散々思わせぶりに言ってきた“ゲーム”の真の目的といい、思わせぶりに上の階層へ連れ去られた蒼井の扱いといい、全体的に描写不足な部分が多くて不満な終わり方でした。起承転結で言うと起承で話の分量取りすぎて、転をハイスピードでぶっとばして、結の途中で終わってしまったような印象。ていうか、これ明らかに全滅エンド確定じゃね?

とどのつまりどうみても打ち切りです。本当にありがとうございました。


レジンキャストミルク8

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

大きすぎる犠牲を払って<無限回廊>の元から芹菜を救い出した晶達。一向に目を醒まさない彼女を救うため、晶は一つの選択を迫られる。一方、蜜と君子の前に現れた<無限回廊>は、彼らの次の標的が君子と芹菜であると語る。それぞれの想いを胸に、最終決戦が始まった—!
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7巻の盛り上がりが素晴らしかった分、ラストバトルが少々尻すぼみに感じてしまったのですが、あらゆる所で「終わり」を感じさせる、綺麗な終わり方だったなあと思います。

様々な場面であざといまでに(笑)登場人物達が殊子を思い出すシーンが入って、ほのぼのパートでもしんみりモード。不意を付かれて悲しくなってしまうことも多々ありました。7巻での彼女の死によって生じた「欠落」が上手い事料理されていたと思います。

ラストでの戦闘がイマイチ盛り上がらなかったのはやはり<虚軸>以外の人物は、無限回廊さえ倒せば、<修正力>によって確実に復活可能であると予め判ってしまっているからでしょうかね。逆に、これを操られる存在が相手であるからこそ、戦闘がより絶望的になるという効果はあるので一長一短なのですが、やはりある程度「復活しないかもしれない」といった不確定要素が無いと、「死」による説得力が薄いのかも。それでもやはり、登場人物の死は哀しいものではあったのですが…。

より人間に近づいた硝子の葛藤が伝わってくるだけに、お互いがお互いの事を思って行動した結果が裏目に出てしまうのが切なかったです。というか、正直7巻の戦闘が盛り上がりすぎだったんだよ!!いろんな意味で。

ただ、里緒のラストの行動についてはちょっと作者の都合というか無理矢理と言うか、強引に泣かせに来た印象が拭えなかったです。元々<修正力>を安定させるための標的になっていたわけでもないので、イマイチ展開についていけなかった。確かに読み直してみると、今回も死亡フラグは立ちまくりだった訳ですが……。

最終決戦に向かう前の両陣営の前口上が好きでした。「終わりのクロニクル」といいこれといい、こういう前口上にはとことん弱い私です。

あ、ラストのみったん最高。


ムシウタ 00. 夢の始まり

[著]岩井 恭平 [絵]るろお

友達もあまり居らず、家にも居場所が無いと感じている目立たない少女・杏本詩歌。自らの居場所が欲しいと願う彼女は目の前に現れた不思議な女性にその夢を語る。それが、悪夢の始まりとも知らず…。一方、小さい頃から不思議と困っている人を見分ける事の力を持っていた利菜は、3人の虫憑きと出会って…。
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詩歌・大介・利菜ぞれぞれの「はじまり」を描く番外編です。

詩歌が虫憑きとなる「夢の始まり」は、なんかどこかで見たことあると思ったらつい先日アニメでほぼ同じ話(…の、大介と詩歌が邂逅するまで)を見ていたのでした(1巻にも同じような描写があったような気がしなくもないんだけど…どうだったっけ?)。その分、詩歌の家庭の事情よりもその後の大介と土師の関係やなみえの葛藤などが面白かったです。

ていうか土師と大介はなかなかいい関係してますよね。おねえちゃん思わず読了後に「土師×大介」でググっちゃったよ。でもムシウタで女性向ってあるのかな。さすがになさそうだな。個人的に有夏月×大介も良いとおもうよ。

そして後半は「レイディ・バード」こと利菜が虫憑きになったエピソード「夢の黄昏」。1巻ラストで彼女が「本当の夢を忘れていた」というシーンがありましたが、むしばねのリーダーとして疲弊するうちに忘れてしまった訳ではなく、意図的に忘れようとしていたというのもあったんですね。序盤は一見可愛らしい子供同士のお話にみえるだけに、ラストの重さが印象的でした。

しかし、最近の「ムシウタ」シリーズは何度も言ってるけどキャラクターの把握がしきれなくなってきて、久しぶりに出るキャラクターとか居るとそのキャラクターが本編でどのような活躍をしたキャラクターなのか思い出せないということが多すぎてかなり困ります。もうちょっとここだけはなんとかならないものかなあ。「なみえ」とか「センティビート」とか名前はなんとなく覚えてるけど、あんまり印象が無くてイマイチ感情移入出来ないというか、意外な過去に驚いたりしづらいというか。

アニメ化もしたことだし、クライマックスへのおさらいとして富士見の「超解!」シリーズみたいなムック本を一冊希望。


彩雲国物語 白虹は天をめざす

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

「花」を返上して藍州へ帰ってしまった楸瑛を取り戻すため、迷いを抱えたまま十三姫と共に藍州へ向かった劉輝。秀麗は監察御史として、劉輝を連れ戻すため蘇芳と燕青を連れて藍州に向かう。しかし藍州では縹家が、王不在の王都では劉輝を良く思わない貴族派が暗躍し始め…
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様々な思惑が交錯する藍州編。自分自身が影月好きだった所為もあるけど、茶州編が盛り上がっただけにここからどう繋げていくのかちょっとハラハラしていたんのですが、劉輝を取り巻く状況や秀麗の官吏としての欠点が見えてきたことで茶州編以前とは違った方向で俄然面白くなってきた気がします。茶州編以前ではなんとなく「劉輝が王様として再起したから全て良い方向に向かっている」ような印象があったんだけど、それは大きな思違いで、彼の陣営は予想を遥かに越えて不利な立場にたたされていたのですね。

そんな状況で、一抹の不安を抱えたまま逃げ出すように藍州へ向かう劉輝ですが、今回はそんな彼が王として大きな成長を遂げます。王都から離れる事によって現在の自分の状況を再把握し、悩んで悩んで悩みまくって出した「王として生きる」という結論。今まではどうにもこうにも「愛に生きる人」というか、文字通り秀麗バカのイメージが強かったんだけど、周囲に頼る事をやめ、また親しい者達以外にも目を向ける「良い王」になろうと改めて再起した劉輝。これは秀麗じゃなくてもうっかりグラっと来ますよね…全く本人は意図してないんだろうけど押して駄目なら引いてみろ作戦大成功!!なんじゃないですか!(笑)

そして今回外しては語れないのが影で意外な活躍を見せる蘇芳。秀麗の周りに居る男性の中では抜群に頼りなくて、どちらかというと庶民派な彼の意外な能力が明らかに。というか、劉輝に対する感想があまりにも庶民派な蘇芳すぎて笑えました。今まで片意地張っていた秀麗を自然体にし、精神面からのフォローを入れて居たのが彼だっただけに今回の別離は残念でしょうがないのですが、家族水入らずの姿を見るとこれはこれでよかったのかなあと思ったり。というか、このシリーズにおいて庶民派という存在がどれだけ貴重か考えるともう…!!

それにしても最近、皇殻やセーガと秀麗のやりとりがかなり楽しみになってきた自分が居ます。秀麗が今まで見ようとしなかった面を片っ端から見せつける皇殻は嫌味な人に見えて絶対悪い人じゃないと思うし、清雅と秀麗の今後のライバル関係も楽しみ。何より、彼らによって見えてきた「貴族派」と国試組、彩七家との関係はかなり興味深くて、今後どうなっていくかに期待。

秀麗の体の変化、貴族派や縹家の暗躍、そして吏部の情勢など今後も目を離せなさそうなこのシリーズ。次は久しぶりに黎深様の活躍が見られるのかなと個人的にわくわくしてますが、この状況じゃあ兄バカ姪バカの黎深様は見られないんだろう事がちょっと残念です。


第4回オモシロ検索ワード

色々あってなかなかブログの更新が捗らない管理人ですお久しぶりです。
気分転換に近頃流行りの「体内メーカー」をやってみたらかなり楽しい結果が出たのでしょっぱな報告してみます。

体内メーカー

うわあすがすがしいくらいに空っぽだ!!
…胃袋が疲れているというのは、どんだけ食べすぎなんだという事でしょうか。

というわけで、後は月初なので軽くジャブ代わりに第四回面白検索ワードでもやって誤魔化してみます。

先月は結局コミケ前のゴタゴタでやらず終いでしたが、その夏コミ関係の記事のアクセス数が予想以上に高くて、実際にコミケで配布したものを思い出すとなんだか申し訳なくなってきました。
…いつかリベンジしたい…

今月の人気検索ワード(作品別)

■バカとテストと召喚獣(→感想

今月最新刊も出ましたし、ラノベサイト杯での結果も含めて人気の高いシリーズですね。
とりあえず数少ないであろう女性読者としては、秀吉に萌えつつも地味に明久受を布教していく所存ですが「吉井明久受け」の検索結果で麦茶噴いたのは内緒
■繰り世界のエトランジェ(→感想

やはり新人さんの作品の感想をリアルタイムに書くと反応高いですねー。記事へのアクセス数もかなり高かったみたいです。
この作品は色々な意味で2巻に期待したい作品です。でも出来れば次はヒロインを絞って頂ければ(笑)
■学園キノ2(→感想

先月の検索キーワードは、シズリク祭だった。
ちなみに先月2位は「愛玩王子」でやたらと女性向のキーワードが出張った1ヶ月だったなあ…コミケ前だからですか?

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