ページ 170 | 今日もだらだら、読書日記。

▼ 最近の記事

ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹

[著]西尾 維新 [絵]竹 

木賀峰という、大学の助教授からバイトの誘いを受けた。偶然まとまったお金が欲しかった「いーちゃん」は破格のバイト料につられ、春日井春日・紫木一姫と共に木賀峰の研究所に向かう。“死なない研究”をしているという木賀峰の研究所で、いーちゃんは一人で二人の殺し屋“匂宮兄妹”と“死なない少女”に遭遇し、同時に凄惨な運命と直面する…!
 

序盤でいつも通りのいーちゃんの日常を展開して、そんな中でも潤さんの台詞や狐面の男などで今までに無い不安を煽られ…?そして迎えた惨劇。いーちゃんが作品内でも言っている通り、確かにミステリモノのような「ひとりひとり…」というやり方は非合理的ではあるんだろうけど、次々とキャラクター達が……されていく様は衝撃的でした。ネタバレを読んでいたのでなんとなく先の展開は予想がついてしまったのですが、そうだと分かっていても直前の会話を思い出すとどうしようもなくやるせないものがありました。

とにかく姫ちゃんが可愛い。もう犯罪だろってくらいに鈍感ないーちゃんに苦笑しつつも、自分の望みが叶わないであろう事を自覚しつつも、幸せだと微笑う。もう、なんて健気なんだろうこの子は。そして彼女の気持ちに気づけない(気づかない)いーちゃんに、もどかしさを感じました。

自分でも予想していなかったほどのショックを受け、自暴自棄になるいーちゃん。そんないーちゃんを優しく諭しながらも、妖しく縛りつけようとする玖渚。吐露されたいーちゃんの本音。そして優しく厳しく叱り付けるみいこさん。いーちゃんが立ち直るまでの一連のキャラクターの動きはほんと最高。みいこさんもいいんだけど、“死線の蒼”の場面が個人的には一番好きだったりします。今後どうなるのか、ちょっと楽しみになってしまう一場面でもありました。

“最強の請負人”哀川潤の手を借りず、事件に蹴りをつけたいーちゃん。そして姿を見せた“敵”、狐面の男。全てに決着が着くであろう最終巻がとても楽しみです。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

ダナーク魔法村はしあわせ日和 ひみつの魔女集会

[著]響野 夏菜 [絵]裕龍 ながれ

今日は「冬始まりの日」。新しい冬服に身を包んだイズーは突撃魔女・ビーから今夜は外に出ないよう、念押しされる。なんでも男子禁制の「ひみつの魔女集会」が行われるらしい…。好奇心をそそられはするものの、もう「ま」のつく面倒ごとに巻き込まれるのはこりごりだ、と家でおとなしくしていたイズーだったが、あろうことかダナーク署署員のシーカーが魔女集会を覗いてしまって…?!
 

長らく放置してました、「ダナーク魔法村」シリーズ第二段。好奇心から「ひみつの」魔女集会を覗いてしまったシーカーを助けるためにイズーとビーが奔走するというお話。

どう考えても一大事だっていうのに、妙に緊張感の無い村人の一連のやり取りが素敵過ぎます。魔女鍋にぶちこまれることよりも、自分を煎じて出来る薬が単なる軟膏だという方に文句をつけるシーカーとか、とりあえずシーカーがぶち込まれた牢屋に色々運び込んじゃう村の男達とか…軟膏のくだりについては、本気で飲んでたお茶噴きそうになりました。もうほんと、常識人なイズーの苦労が偲ばれます(笑)

ただ、逆にそれだけのんびりしたやりとりがあるからこそ、魔女達のはっきりとした態度に薄ら怖いものを感じてしまいました。村の男達もシーカーに差し入れをするくらいはやるけど、助命嘆願みたいな話には絶対に乗ってこない。ほんと、こういう“伝統”だの“慣習”のたぐいって怖いです。

シーカーの罪を帳消しにしてもらうため、「まくらの森」と呼ばれ、普段はダナーク村の人々が近づかない闇の森に向かうイズーと、魔女長アガードの命令でイズーについていくことになったビー。ビーをはじめとしたダナークの魔女、特にマリーク家にまつわる確執などといったダナーク村の影の部分が少し明らかになって、今後の展開に影を落としてきそうな感じです。いつのまにか3巻が既に発売されているようなので近いうちに買ってきたいと思います。

それにしても、本編もさることながら今回は普段とは違ったビーの一面を見て、内心右往左往するイズーが非常に良いですね!特に元気の無いビーを励まそうと孤軍奮闘し、我に帰って自己嫌悪に走る辺りのくだりなんか最高!!しかもそんなイズーの心遣いを知りつつもさりげなく焦らして美味しいところを持っていくビーが可愛い。

何も知らないまっすぐな少女と思わせておいて(それもまた彼女の一面ではあるのですが)、今回は完全にイズーより一枚上手でした。この二人のやりとりは是非もっと見てみたいです。

女の子はみんな魔女!!

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

レヴィアタンの恋人

[著]犬村 小六 [絵]赤星 健次

世界的なウィルス汚染により、99%の人類が死滅してしまった。それから半世紀ほどが経ち、ウィルスの汚染により遺伝子が超常的な進化を遂げた“特新種”と呼ばれる人種が現れる。呼吸器系の“特新種”で、気を操る事が出来る少女・久坂ユーキはその能力をもって調布付近にある集落を守っていたが、あるとき鉄橋の上で、特新種である少年と出会い…
 

遂に手を出しましたよ初GAGAGA。

「いつも感想中」さんのレビューを見て心惹かれて購入してみました。ものすごい血みどろという噂を聞きつけ久しぶりに「血みどろ大好き☆」な血が騒いだのですが、そこまで血みどろ?という印象も受けなかったですねー。個人的三大グロライトノベルと認定している「Missing」「ダブルブリッド」「インフィニティ・ゼロ」には遠く及ばなかったです。(特に前者2つとは比べるのが可哀想な気もするが…)

確かに内臓がべろーんとか普通に出るし、キャラクターもガッツリ死んでいくのですが、あまりにもサラっと内臓が飛び出したりするので生理的嫌悪感は全く感じなかったと言うかー…グロい描写は多いはずなのにドロドロというより、妙にサラっとしてますね。でもこれ読みながら昼飯食ってたとか流石に言えねえよな、言えねえよ。

むしろこの小説はどちらかと言うとユーキ&タマのラブコメ具合が明らかに肝。二人とも中々本心を見せてくれないのですが、時々チラリと覗かせるお互い惹かれ合ってる部分がとっても美味しいです。というか二人とも見事なツンデレですね!ユーキちゃんは完全なテンプレ通りのツンデレなのですが、虐待されてる事に散々文句をいいながら、ユーキがしおらしい態度になったとたんに「気持ち悪いからやめろ、いつもみたいに見下せ」とか言い出すタマ君が実は中々良いツンデレだったりします。

ユーキとタマ以外にも、調布新町の仲間達にしても過去編に登場する“彼女”にしても、なんというか凄く心根のまっすぐなキャラが多くて、こういう荒廃した近未来の話にしては凄く爽やかな読後感に浸れたのが印象的でした。特に岩佐木のキャラが凄くお気に入り。敵になるか味方になるかは微妙そうなキャラだけどぜひとも今後も活躍して欲しいものです。

色々と期待していた方向とは違ったけど(笑)凄く正統派に楽しめた作品でした。
続編が出るなら絶対買います!


…しかし、1つだけ気になったのが挿絵…
なんというか、表紙に惹かれて買ったのもひとつあるのですが、なんというか挿絵がキャラアップばかりで面白くなくてがっかりです。アクションが多い話なんだし、絵で補完したいシーンが結構あったので残念。あと、主人公の「タマ」のグラフィックがどうしても文章を読んで想像した私の脳内グラフィックと挿絵が全く一致しなくて、凄く困りました。嫌いな絵じゃないんだけど…うーん。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

Dクラッカーズ 3 決意?resolution?

[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都

クリスマス・イヴの夜に明かされた真実に打ちのめされた梓は、千絵達の前から姿を消した。カプセルを口にして行き倒れた彼女は、家出中の少女達と出会う。その一方で、「無慈悲な女王」の復活と引き換えに壊滅的な打撃を受けた<セルネット>は執行細胞である「B」が組織の権力を握り、無慈悲な女王の下で無料で大量のカプセルを配布するという方針を打ち出して…
 

2巻の終わりで様々な真実が明かされ、傷ついて姿を消した梓と事件以来行方不明になってしまった景を巡って千絵達が奮闘するお話。今回は千絵が美味しいところもってきまくりでした。特に家出少女達を厳しく叱りながらもちゃんと助けてあげるという場面は、凄くかっこよかったです。梓の心情をそれとなく察して姿は見ないけど、ちゃんと自分の思いは伝えていく姿勢がめちゃくちゃかっこいい!

そして事件の解決には全く役に立ってないけど(笑)見逃せないのが茜ちゃん。すっかり恋するオンナになっちゃって、甲斐の事を心配して自分らしくもない無茶な行動に出ちゃうところが可愛い。甲斐が復活したときのさりげない喜びっぷりがまた可愛いですね。この子は是非とも、もっと目立って欲しいな?。

そしてなんといってもラストの梓&景の復活が!再会して以来、殆ど明かされることの無かった景の本音が、あの絵本に挟まれていたメモから止め処なく伝わってきます。なんかもう、この二人には紆余曲折あった分、なんとしても幸せになって欲しいと思います。次巻が楽しみです!

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

相良宗介のお陰で今更アニメの「らき☆すた」が気になる件

※ 本日の雑記は割合腐全開です。
  涼宮ハルヒやフルメタルパニック!で801なんて許せねえぜ!!という
  漢な貴方は閲覧をご遠慮くださいますようお願いいたします。

この記事の反転部分に抵抗を覚える人は多分読まない方がいいですよ!



続きを読む

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (1)
  • 面白かった (1)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

キスとDO?JIN!?お兄様はTAXフリー!??

[著]小林 来夏 [絵]由良

2回目となるイベント参加の場で七海の本を買ってくれたのは明良という儚げな美少女。しかもその兄は西南北の元師匠で、ワイルド系な商業作家・ワイルダー東条だった!西南北や高橋とともに、かなり強引に東条の原稿の手伝いをさせられることになった七海だが、彼には脱税の疑惑がかかっていて…!?
 

同人誌作家を目指す少女と、美形カリスマ大手が繰り広げるシンデレラストーリー(?)第二段。
あんな騒動があったタイミングでこのネタ来るとは、小林先生空気読みすぎです。密かにマダム・バタフライこと蝶子さんの元ネタはある程度この渦中の方ではないかと思っていたので(バタフライエフェクトはスルーしても、ジャンルと言い、華やかなお名前といい…)蝶子さんに脱税疑惑のネタが絡んだら個人的には完璧だったのですが(笑)

相変わらず執事がいい具合にイカレイカしてます。今回は西南北と執事の活躍がイマイチ少なめでちょっと残念ですが…
むしろ82Pの挿絵のためだけにも買う価値ありです

ストーリー本編も凄く良いですが、一時話題になった「同人誌の脱税」という件に関する薀蓄がめちゃくちゃ面白かったです。利益が20万円以上上がったら納税しないといけないとか、なぜ同人誌が脱税しやすいのかなどなど。ちょっと複雑な家庭環境である東条兄妹の家庭環境や脱税の理由にも焦点があたり、前回よりもぜんぜん面白かったかな(やっぱ、「バタフライエフェクト」とテンバイヤーネタは無理を感じたし)。

ただ、正直やはり七海の「弱小サークル」としての活動描写は、どうにも本物の弱小サークルの人間からするとどうしても微妙です。ジャンルの違いはあると思うんだけど、書いてる人自身は商業で活動していてそれなりに大手なのだろうし、どうもそこだけリアリティが欠けてるって言うか…

蝶子が七海に対して「本当にすきなのね、バス王が」って言うシーンがあるんだけど、やはり読んでいると七海は本命はオリジナルで、でもオリジナルが売れないから今はバス王で売名中、って印象を感じます。そういう話がメインじゃないのは分かるけど、どうせ「弱小サークル」であることに変わりは無いんだから最初からオリジナルサークルとして活動させても良かったんじゃないかなあとか思う。というか、大手の裏事情的なネタが満載の本編の方が断然面白いので、いっそのこと七海もとっとと大手サークルまでなりあがってしまえばいいと思うんだけど。

ところで、この本を読んでいて最大の衝撃を受けたのは実はあとがきだったりします。

ていうかね、わたしBLの方のペンネーム水戸 泉っていうんですけどね、…




 な ん で  す  と  ?

実は私、商業系のBL小説は2冊しか持っていないのですが、うち1冊が件の水戸泉さんの本だったりします。もう一冊はかの有名な「お金がないっ!」。後輩が彼女の某錬金術師漫画時代に出した同人誌のファンだったので、同人誌の方も何冊か読ませてもらったりしました。たった2冊しか持ってないBL小説作家のうちの1冊にヒットするなんて狭すぎるよこの業界。

ちなみに持っているBL小説は、不思議な力で両性具有にされてしまったショタッ子がツンデレ天然系な美形青年だの独占欲の強い弟だの、学校の不良だの、触手を呼び出せたりする不思議な少年だの相手に大変な事になると言う実にファンタジーHOMOな内容だったのですが主人公がヤられまくってる割りに本編はしっかりしていて面白く、読んだ同人誌の方もエロは多くて自分設定大爆発だけど文章が上手く、ストーリーに引き込まれる力は一品で普通に面白いと言う感じで密かに「いっそライトノベル方面に来てくれたら作家買いするのに」と思っていた作家さんでした。こんなところでめぐり合うとはなんの運命の巡り合わせでしょうか。

…いっそ小林来夏名義で電撃文庫とかMF文庫Jあたりでギリギリなバトルありなファンタジー書いてくれたら絶対買うんですけど、駄目ですか。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

殺×愛 7?きるらぶ SEVEN?

[著]風見 周 [絵]G・むにょ

オメガではなく“椎堂密”という人間として来夏と最後まで生きようとした。しかしその結末は、幼馴染の死…?打ちひしがれた密は運命に流されるまま、終末を見届けようと決心する。しかし、そんな密を立ち直らせようとサクヤは必死に立ち回る。
終わり行く世界で、遂に迎えた卒業式の日に待ち受ける二人の運命は??
   個人的お気に入り度数

あとがきでも書かれている通り、非常に賛否両論分かれそうなエピローグでしたが。
だからこそ、敢えてこれこそ最高のエンディングだ!!!と絶賛したいです。

もう予定調和でもご都合主義でもいいじゃない。
(ていうか絶対そういう感想になる人多いと思う…!)
だって、これは「物語」なんだもの。
っていうか、愛さえあればオッケーだよ!

もうなんというか、許す。どんどんやってください。大歓迎です。

卒業式までの、「期限付きの」平和がどうしようもなく幸せそうで哀しそうで、少しずつ語られる卒業式中のエピソードに涙を拭い、サクヤの最後の悪あがきに涙を流し…なんていうか、これまで正直ぐだぐだだとまで感じていた日常パートの輝きが、読んでいるこちらにも「彼ら」がどれだけ懸命に生きたか伝わってくる。密やサクヤだけじゃない、終末を生き延びた人々がどれだけ儚く、それでいてしぶとく生き抜こうとしているかが痛いくらいに胸を刺して……だからこそ、「ご都合主義」と言えなくもないこのエピローグを、最後まで希望を見失わずにこの物語の中で一生懸命生きた人々が勝ち取った当然の結果だと感じて違和感無く受け止められたんじゃないかと思う。

主人公である椎堂密が優しいと見せかけて鬼畜でワルワル(byにゃみちゃん)で、しかしその本質はやはりどこか優しくて暖かい、「正義」を目指す一人の少年であったように、この物語もどこまでも見せ掛けはほの甘く、それでいて中身はひたすら切なくて、ある時は容赦なく残酷で、それでもその本質はとびっきり優しい恋物語でいてくれた事が凄く嬉しかった。エピローグで、最愛の人を探すだけじゃなくて、自らの見てきた“起こったかもしれない未来”を自分の力で変えようとしていく密がすごく愛しい。なんていうか、たとえどんな批判の意見を目にしようとも、私はこの作品ばっかりは、こういうラストにたどり着いてくれたのが凄く嬉しい。


本当に、この物語に出逢えて良かった。


それにしても、なんといっても高天原センパイには「最優秀助演賞」をあげたいです。もうこの人、意表つきすぎ()大きすぎ美味しいとこもってきすぎ。


あと2巻とかの日常ほのぼのラブパートで止まってる人方は、このラストを読むだけでもこのシリーズを読破する価値はあると思うので是非読んでほしいです。自分自身もそうだったし、他の人の話を聞いていても結構そういう人が多いっぽい気がするので。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

ライトノベル好きに「初めての○○」10の質問

ライトノベル好きに「初めての○○」10の質問(鍵の壊れた部屋で見る夢さん)

そういえば以前この質問を見かけたときにいつか回答しようと思って放置してたのでした。リバイバルブーム来てるみたいなので(違)これを機会に回答してみますー。

実際「初めて読んだ」に該当する本を読んだのって小?中学生の頃になると思うので実際本当にそれが「はじめて」かどうかは自信ないのですが、多少の差異はきにしないと言う事でー。

続きを読む

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸

[著]入間 人間 [絵]左

まーちゃんと僕ことみーくんは、誘拐事件の被害者だ。酷い虐待を受けたまーちゃんの心はすっかり壊れてしまった。そして僕は「嘘つき」になった。そして8年後、同じ街で連続殺人事件と誘拐事件が起こる。僕は8年ぶりにまーちゃんと接触するのだが…
 

噂通りとってもヤンデレな内容ですね。
ストーリー全体が実に病んでるのですが、いっそ病みすぎてノリが軽い。まーちゃんも凄くヤンデレなんだけど、あまりにもテンプレ通りのヤンデレというか、ヤンデレの行動テンプレに基づいて行動しているだけのヤンデレという印象を受けてしまって、ヤンデレキャラが高確率で持っている「その行動にゾクっとさせられる」ような薄気味悪さが無い。ヤンデレ萌えの最大の萌え所って、ある意味二重人格萌えみたいなもんで、普通の女の子がとある刺激によって突然ヤンデレ的行動をとり始める恐怖見たいなのだと思うんだけど、まーちゃんには「普通の女の子」としての書き込みがあまりにも足りないというか…なんというか分類すると、ライト・ヤンデレ・ノベル?(色々な意味で)

誘拐事件をきっかけに壊れてしまったため、人間としての“常識”から外れて行動してしまっているまーちゃんと、敢えてそういう“常識”を見ないで居るみーくんの二人が織り成すお話なので、やっている事はかなりアレなのに全く罪悪感が匂ってこないというか…二人が壊れるきっかけを作った「誘拐事件」にすらもあまり重さを感じない不思議。ある意味新しい感覚。

「まーちゃん」
マユの額の髪を指で梳きながら、諦め混じりに問い掛けた。
「君、あの子達を拉致っちゃった?」
「うん!」
当たり前のように、元気一杯の返事を頂戴した。

色々な意味で、↑の文章がこの作品の一風変わった「軽さ」を全力で体現してる気がします。

まーちゃんとみーくんの異常にテンションの高いノリの会話は、良くも悪くも劣化・西尾維新という印象が強かったかも。玖渚友といーちゃんが主人公の「化物語」という印象受けました。会話にやたらと他作品ネタが絡んでくるところが維新っぽく感じた最大の原因なんだろうなあ…あとみーくんがものすごくいーちゃんとキャラ被る。ただ、凄くこういうノリの会話は好きなので個人的には全く問題ないですが。

なんかもう、「面白い」といえばいいのか「面白くない」といえばいいのかすらわかんない作品でした。判別不能です。○点評価とかしてなくてよかったと実に思います。5点とも言えるし2点ともいえる気がする。とりあえずちょっと分かりづらい所が多かったんで次を出して欲しいような…でもこの終わりで続編を望むのは難しいのかな。

あ、個人的にはカウンセラーの恋日先生と警察の上社さんがめちゃくちゃ好みです。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

狼と香辛料3

[著]支倉 凍砂 [絵]文倉 十

クメルスンは冬の大市と祭で賑わっていた。商売と、ホロの故郷であるヨイツの情報を求めて町に行く途中で二人は魚商人・アマーティと出会う。どうやら彼はホロに気があるらしく、最初は色々世話を焼いてくれたのだが、二人の関係を誤解したアマーティは自分とホロとの結婚を認めさせようと勝負を挑んで来る。ホロがアマーティとの結婚にに首を振るわけが無い…と最初は取り合わなかったロレンスだが、ホロとのすれ違いがとんでもない事態を生んで…?!
 

コメント欄でお勧めしていただいたので予定を繰り上げて読んでみました。確かに3巻でますます面白くなってる。今まで個人的に唯一のネックになっていた前半のグダグダ感も殆ど感じませんでした。

なんか二人の関係が今まで以上に凄く良いですね?。ホロが疑うたびに何かと「嘘をついてないの、判るだろ?」と切り返してくるロレンスにニヤニヤします。そしてアマーティという“恋仇”の存在によって浮き彫りにされる、お互いの存在の大きさ。後半のいつになく弱気なホロが可愛くて仕方ありません。

それにしても、アマーティのかませ犬っぷりは最後の方になるとちょっと可哀想になっちゃいますね。せっかくの美少年キャラなのに扱いがよろしくないよ!!!あ、でもどちらかというと私はラント君も実に好みなのでオールオッケー。(ああっ、なんだか今凄く名作を台無しにした気がする!!)

今までのような命の危険や商人生命の危機は全く無いんだけど、「ホロがいない」というだけで緊迫感はシリーズ最高級。殆ど無理であろうというところから必死に一人で巻き返そうとするロレンスの姿には手に汗握るものがありました。そして、ダメかと思ったその時…!という巻き返しの過程が凄く良かったです。しかし今回は「信用売り」が理解しきれてなくて、イマイチ途中でなにやってるか良くわかんなかったんですがorz

ホロの故郷にして旅の最終目的地となる筈のヨイツの場所もわかった事だし、二人の旅が今後どうなるのか、楽しみです。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)