全ての虚軸を消すため動き出した城島樹とその計画の柱となる城島鏡、そして“無限回廊”。彼らの元から森町芹菜を助け出すため、晶達も行動を開始した。危険は承知の上で無限回廊に晶と硝子が戦いを挑み、そしてその間手薄になった学校を殊子・蜜・ネア・里緒が守るという作戦を立てるのだが、学校には思いもよらぬ強敵が襲い掛かり…
そんなこんなでなんとか色々と吹っ切れた事も手伝って殆ど晶・硝子コンビが最強状態。今まで手も足も出す事が出来なかった“無限回廊”に遂に一矢報う事に成功。“無限回廊”と戦っているときの晶は本当に生き生きしていて、なんだか今回は本当に良かった。二人が皮肉交じりに口にする“兄弟喧嘩”という言葉にふさわしい戦いだったと思う。今までのこのシリーズには無いくらい、すがすがしいバトルでした。
でもその後が。
もう、何を言えばよいのか…。
確かに読み返すとこれでもかっていうくらい死亡フラグ立てまくり(ネタバレ)なんですけども…。
なんかどこかで、今回最後に至るであろう道が見えていながらも、暫く彼女の死を認めることが出来なかった蜜(ネタバレ)のように「それはないよね」って自分に言い聞かせ続けてきて、
それでもやはりそうなってしまった時には信じられなかった。
とにかく、どうしようもなく悲しかった。
終わったあとの蜜の行動とか、
硝子と姫のやりとりとか、
蜜と君子のやりとりとか
とにかく全部泣ける。
その後の城島一家の会話とか激しく頭に入らなかったくらい。
もともと凄く好きなキャラだったのですが、今回は本当に姉妹そろっておいしいところを持っていきすぎでした。巻頭の漫画から本編、エピローグに至るまで姉妹の絆がありありと描かれて、読み返すたびに泣けてくる。冒頭の平和なシーンですら、最後を読んだあとだと泣けてしまう。
展開は凄く悲しかったけど、本当にあらゆる意味で傑作級でした。あとがきで「今回は苦戦した」というような事が書いてあったけど、6巻までとはレベルがちがう面白さだと思う。なんていうか、各キャラの感情がこちらにストレートに伝わってきて、ひたすら泣かされました。
次回で遂にクライマックス。
どういう風に決着をつけてくれるのか本当に楽しみです。