ページ 167 | 今日もだらだら、読書日記。

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レジンキャストミルク7

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

全ての虚軸を消すため動き出した城島樹とその計画の柱となる城島鏡、そして“無限回廊”。彼らの元から森町芹菜を助け出すため、晶達も行動を開始した。危険は承知の上で無限回廊に晶と硝子が戦いを挑み、そしてその間手薄になった学校を殊子・蜜・ネア・里緒が守るという作戦を立てるのだが、学校には思いもよらぬ強敵が襲い掛かり…
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なんだかんだいって前巻で捨て切れていなかった“日常”を完璧に捨て去った晶達の反撃戦。以前のように仲間達を利用し抜くという決意を固めつつも彼女達に置く全幅の信頼が凄く頼もしかったです。

そんなこんなでなんとか色々と吹っ切れた事も手伝って殆ど晶・硝子コンビが最強状態。今まで手も足も出す事が出来なかった“無限回廊”に遂に一矢報う事に成功。“無限回廊”と戦っているときの晶は本当に生き生きしていて、なんだか今回は本当に良かった。二人が皮肉交じりに口にする“兄弟喧嘩”という言葉にふさわしい戦いだったと思う。今までのこのシリーズには無いくらい、すがすがしいバトルでした。



でもその後が。
もう、何を言えばよいのか…。
確かに読み返すとこれでもかっていうくらい死亡フラグ立てまくり(ネタバレ)なんですけども…。
なんかどこかで、今回最後に至るであろう道が見えていながらも、暫く彼女の死を認めることが出来なかった蜜(ネタバレ)のように「それはないよね」って自分に言い聞かせ続けてきて、
それでもやはりそうなってしまった時には信じられなかった。
とにかく、どうしようもなく悲しかった。

終わったあとの蜜の行動とか、
硝子と姫のやりとりとか、
蜜と君子のやりとりとか
とにかく全部泣ける。
その後の城島一家の会話とか激しく頭に入らなかったくらい。

もともと凄く好きなキャラだったのですが、今回は本当に姉妹そろっておいしいところを持っていきすぎでした。巻頭の漫画から本編、エピローグに至るまで姉妹の絆がありありと描かれて、読み返すたびに泣けてくる。冒頭の平和なシーンですら、最後を読んだあとだと泣けてしまう。

展開は凄く悲しかったけど、本当にあらゆる意味で傑作級でした。あとがきで「今回は苦戦した」というような事が書いてあったけど、6巻までとはレベルがちがう面白さだと思う。なんていうか、各キャラの感情がこちらにストレートに伝わってきて、ひたすら泣かされました。

次回で遂にクライマックス。
どういう風に決着をつけてくれるのか本当に楽しみです。

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モンスターズ・イン・パラダイス1

[著]縞田 理理 [絵]山田 睦月

田舎から出て、アイオニア連邦ブルームフィールド市で捜査官になったジョエル。大都会ブルームフィールド市は人間と“神話的人類”と呼ばれる者達が共存していた。“神話的人類”恐怖症のジョエルは、よりによって新人が長続きしたことの無い“神話的人類”の対策課に配属された上にヴァンピールの青年・カートとコンビを組まされることに…!?
 

「まいじゃー推進委員会!」さんの名台詞紹介にハートを打ち抜かれて衝動的に購入してしまいました。元々弱いんですよ、わたしこういう設定…。

モンスター(“神話的人類”)と人間が共存しているといってもやはりモンスターへの差別が強い街で、人間達の中で生きようとするヴァンピールのカート捜査官と、神話的人類恐怖症ながらもカートの相棒としてなんとかやっていこうとする新米捜査官・ジョエルのお話。恋愛要素抜きな「ダブルブリッド」(ただし2?3巻くらいのノリみたいな!)という印象のお話です。こういう異種族間で芽生える友情や愛情に関するお話はもともと非常にツボポイント直撃なので、非常に楽しく読めました。

ウィングス文庫は実は初めて手に取ったのですが、いやあ良くも悪くも絶妙に「WINGS」の持つ空気を踏襲しておりますね?。こう、ボーイズラブじゃないんだけど腐女子が萌えそうなポイントを実に正確についてくるというか、別にBLじゃないんだけど腐女子が脊髄反射で反応しそうな…そんなギリギリ感がどうしようもなくWINGSだよこれ(笑)

普段から凄く落ち着いていて大人な態度でジョエルよりも一枚上手で、いつでもジョエルをからかってばかりのカート捜査官が実は結構な寂しがり屋で、ジョエルをからかうのも職場の仲間達にイヤミな態度をとってしまうのも実は…という設定がクリティカルヒットでした。逆ツンデレな吸血鬼に萌え(笑)性格的にも外見的にも正反対なジョエルとのコンビは、ひたすら微笑ましくて見ていて飽きません。

メインの2人の他にも個性豊かな“神話的人類”がいっぱいで、とにかく読むのが楽しい小説でした。そんな彼らや、カートの内面に触れるにつれて少しずつ“神話的人類”への偏見を無くしていくジョエル。ただ、やはり小さな頃から聞かされてきた“偏見”は根強く残っているようで…色々失敗してしまって凹むジョエルの姿が見ていてほほえましいです。偏見は完全には消せないけど、少しでも彼らと歩み寄ろうとするジョエルが一途で見ていて気持ち良いです。

カートが吸血鬼であることといい、賭けの内容といい、今後吸血鬼としてのカートにも深く突っ込んでいくような感じなので、ますます楽しみ。ほんと吸血鬼と人間のコンビって萌えますね!!

ノリは非常にWINGSな感じですが、特に腐女子要素は無いので男性の方でも楽しめるかと。逆に腐女子は男性が反応しない萌えポイントにいちいち反応して楽しめばよいかと(笑)オススメです!!

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5月のまとめ&面白検索ワード

4月の検索ワードネタが結構自分でやってて面白かったので今月もやってみます。
オススメ作品は右柱でやってるのでやっぱりカットで。

しかし、今月は新刊の感想があまりなかった所為か
面白い検索ワードがあんまりないなあ…。


作品別

■彩雲国物語■

アニメ第二期の影響でしょうか?
新刊発売頃からずっと1位独占中です。

■黄昏色の詠使い■

1巻の感想に飛んできたみたいな。
す、すいません2巻は積んでます…電撃の新刊が出るまでには何とか。

■おと×まほ■

「いつも感想中」のhobo_kingさんに敗北宣言されてしまったりした所為か、堂々の検索ワード総合第三位。
ちなみに個別記事別アクセスランキングでは堂々の1位でした。うひー。
しかしこの作品、やはり主人公の彼方がちっとも男らしくないのが女装ネタスキーとしては不服でした。界隈の感想でも、「可愛ければ性別なんかどうだって!」という感想ばかりで不服気味な私です。それじゃあ彼方が女の子でも全く問題ないじゃない!嫌がり方もそこまで激しくなくて、ツンデレ程度のエッセンスにしかなってませんしねえ。
でも、かの名作魔法少女ギャグマンガ「プラネットガーディアン」みたいな勢い嫌がってしまうともうジャンルが変わってしまうような?(プラガ好きだったのでそれはそれで読みたいですが/笑)

これからも当ブログでは女装少年の萌えポイントはギャップだ!!と熱く主張したい所存です。



以下は面白検索ワードのコーナーです。どうぞー☆(笑)

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勇者王ガオガイガーFINAL 2 大いなる遺産

[著]竹田 裕一郎 [原作]矢立 肇 [絵]木村貴宏、中谷誠一

原種大戦も終わり、普通の小学生としての毎日に追われる護の前に再びギャレオンが現れた。ギャレオンに残された意識は、護の実父であるカインはまだ生きているといい、護を三重連太陽系に誘う。様々な決意の末、再び星の海に旅立った護だったが…
 

護の視点を中心にOVA「ガオガイガーFINAL」の後半部分をノベライズ。割と説明が大目で冗長気味だった点も解消され、今回は戦闘は非常にあっさり風味です。

良くも悪くも、原作アニメを見ている(もしくはこれから見る)事を前提として作られているので、そういうものだと割り切って見てしまえばかなり面白いですね。というか、今回は前巻以上にアニメでじっくりやった部分は控えめに、原作アニメで描き足りない部分をじっくり描写されている印象で、アニメを楽しんだ人間としてはかなり良かったです。やはりこうやって読むとラストバトルの辺りなんかは勢い重視で設定おざなりで進んでいた部分が多く、「ああ?、ここは実はこういう状況になってたんだね!」ってポイントも多かったです。

さりげなく追加されたシーンも非常に良い味出してます。猿頭寺とパピヨンのやり取りとか、護が宇宙に旅立つ事になった理由や普段は見せない実父・カインへの思いなどなど…原作で挟んだら熱血な雰囲気ぶち壊しになりそうなシーンがあますことなく挿入されてて、そういったシーンを読むだけでもわざわざamazonで定価以上の価格で購入した価値はあったかなと(笑)

特に、エピローグの追加シーンは、あとがきで「公式設定ではない」と断言されていてもあまりにもGGGらしくて良かったと思います。アニメ版のエピローグはやはりどうにも、これまでとんでもない苦難を乗り越えまくってきた面子にしてはどうしてもあっさり諦め過ぎな気がして…諦めたわけではないという事実を確認出来ただけでもうれしかった。

それにしても、最後に一言。



超竜神達を毎回真ん中で真っ二つにする敵の皆様はどれだけ学習能力が無いんですか?
…いや、確かに真ん中でぶっちぎられた方がインパクトはあるっていうのは分かるんだけどさ!!

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ゼランディーヌ 性悪ないばら姫

[著]嬉野 秋彦 [絵]緋鍵 龍彦

両親を亡くし、家出同然で上京してきたひなこ。降りる駅を間違え、財布をスられ、お気に入りの傘を電車に置き忘れた挙句、変質者に襲われそうになった所を何でも屋を営む美女・ロジーヌに救われる。財布を無くしてしまった事もあり、暫く彼女の仕事を手伝うことにさせてもらうのだが、「何でも屋」の所長・すめらぎは超自己中な美少女少年で…!?
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女装美少年が私を呼んでいたんですよ。

「おと×まほ」といいこいつといい、今月は女装少年強化月間ですか?それとも遂に女装少年の時代が来てしまったということですか?(ありません)そういえば同じく今月発売だった「クィーンズ・ブレイド」のノベライズも女装少年が主役のようですが!

というわけで、とことんついてなくて巨乳でドジな田舎娘・ひなこが倣岸不遜でワガママな美少年・すめらぎと出会い、謎の奇病“ゼランディーヌ”を巡る騒動に巻き込まれるというお話。ゴスロリメイド服着用ボク喋りというとことん狙いまくりに見えるすめらぎ君ですが、中身は非常に漢らしい……というかむしろ非常にオヤジっぽい。喋らなければ、行動しなければ可憐な美少女なのですが、その実情では常にひなこにセクハラする機会をうかがい、女の敵には全力で制裁を下し、挙句にはちょっとイっちゃった笑顔で日本刀を振り回す。もうなんというかこのギャップが溜まりません。女装少年モノにかかせないのはやはり外見と中身のギャップです。

帯からして「女装少年モノ」を全力で押し出した作品なのですが、割合ストーリー的には王道な展開。ヒロインポジションにはドジな天然娘、サブキャラクターにクールビューティという感じでちゃんと女の子萌え分も押さえ、その他周囲のキャラクターもかなり濃い分女装少年という要素がいい具合に溶け込んでいます。さあ女装少年に萌えろ!という作風ではないので「可愛くてもやはり性別の差はでかいぜよ」という方も普通に楽しめるかと思います。

その点、今月「可愛ければ性別なんてどうでもいいじゃないか!」という感想を各所で生んだ「おと×まほ」とは良くも悪くも対極をなす作品ですね。新レーベル創刊等で存在が霞みがちな印象ですが、かなりお薦めです。

…余談ですが、この作品がツボに入った人は是非↓こちらも。女装少年萌え布教の一環として宣伝してみます。いやあ、恐ろしく女装少年モノとしての方向性が似ていらっしゃる(笑)

オンライン書店ビーケーワン:まりあ・ほりっく 1まりあ・ほりっく 1
遠藤 海成
メディアファクトリー(2007.2)

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空とタマ—Autumn Sky,Spring Fly

[著]鈴木 大輔 [絵]原 建人

オヤジと喧嘩をして家出をした天野空は、お気に入りのタバコを持っていつもの廃倉庫に向かった。しかし、そこにはいけすかない先客が居て、煙草を消せと文句までつけてくる。意地を張り合っているうちにいつのまにやら弱みを握られてしまった空は、おとなしく出て行くわけにも行かなくなって、“タマ”と名付けた謎の少女と本気で攻防戦をはじめるが…
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前半の空とタマが繰り広げる絶妙なやりとりにニヤニヤさせられて、中盤で一気に主人公の過去に引き込まれ、ラストでしっかり泣かされました。うわあああもっと早くに読めばよかったです!面白かった!

富士ミスのいわゆる「L・O・V・E寄せ」の時期に出た小説なんですが、いい具合にLOVE分とミステリー分が凄く絶妙にミックスされててツボ。タマの正体自体がある意味のミステリーになってるというか。特に空とタマが1問ずつ質問をしていくゲームをするのが謎解きっぽくて面白かったです。空がどんどん追い詰められていく姿に思わずニヤニヤしたり。

中盤で突然、空の過去話が始まったときはちょっと唐突と思えなくも無かったのですが、前半の不良息子っぽいイメージからは想像もつかない空の過去や、ラストで明かされる“タマ”の正体にぐいぐい引き込まれて、多少強引な展開はあんまり気にならなかったです。普通の人だったらどう考えても不幸だなあと思う経歴を“不幸だ”とも思っていない空の前向きな姿勢にもジーンとさせられましたが、それ以上の壮絶な人生を送ってきたタマがその場では自分の過去を明かさないっていうのが…最後でまたもやジーンとさせられました。

ラストの終わり方は少し悲しい終わり方だったのが少し悲しいけど、それ以上にあまりにも綺麗にまとまってて、文句なしの終わり方だったと思います。二人の過去はどうしようもなく暗いのに、青春のホロ苦い爽やかさというか、ジメジメ感が殆ど無いのがまた見事で。

なんだか自分が“頑張れっ。”って言われたみたいな清涼感。ほんと、手にとって良かったと思える一冊でした。

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Dクラッカーズ 2 祭典?ceremony?

[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都

セルネットの幹部“カイム”との戦いにより、「ウィザード」としての正体を知られてしまった物部景。セルネットと宿敵・ドラッグドッグスの甲斐氷太に狙われ、これまでになく追い詰められた物部はセルネットを壊滅させる為に大胆な策を打ち出す。一方、カプセルに蝕まれる物部の姿を目の当たりにした梓は、自分が彼を支えていこうと行動を開始するのだが…!?
 

旧版2巻のクライマックス直前から始まって、3巻の最後まで。やっぱり、「もともと3話」という前提を知っているからかもしれないんだけど、2巻の内容が中途半端に切れてるって印象がぬぐえないなぁ?…一気に読む分にはそこまで気にならないんですけど。

ミステリー的な謎解きの多かった1巻から、2巻は一気にアクションメインです。お陰で頭脳労働担当の我等がホームズ・千絵の出番が控えめなのが寂しい限りですが、その分1巻の後半から出張り始めたセルネットの「デルタ」こと茜ちゃんとドラッグドッグスの甲斐氷太コンビが良い味出してます。知能派なのに肝っ玉の姉御系でかつかなりの迂闊っ娘な茜ちゃんと、戦闘狂だけど悪い人じゃない、典型的な「好敵手」ポジションの氷太はとても敵とは思えない爽やかさで、凄くツボに入ったキャラ達でした。後半はこの二人が出てくるとニヤニヤしっぱなし(笑)

対してメインヒロインである梓は、自分の実力に対する過信からどんどん地雷源に向けて大暴走。その気持ちが幼馴染を守りたいという一途な気持ちからきてるのは分かるんだけど、ちょっと気味が悪い位の独占欲……と思っていたらラストであんな展開に!幼い頃の景への行動もただの幼馴染にしては少し気味の悪い違和感を感じていましたが、予想以上に歪んだ愛情が明らかに。梓の相棒である筈の千絵も、1巻での颯爽とした天然正義感娘ぶりはどこへやら、いろいろ思い悩んで後手後手に回る事が多かったので非常にもどかしかったです。

1巻以上に続きが気になるところで「次回へ続く」。
うわあ?、3巻の発売が楽しみでしょうがなくなってしまいました。新装版でゆっくりそろえようと心に決めたのでうっかり古本で旧版を探してしまわないように気をつけなければ(笑)

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Dクラッカーズ 1 接触?touch?

[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都

姫木梓の友人グループの一人だった倉沢麻里奈がドラッグを服用して飛び降り自殺を図った。そのドラッグ—“カプセル”—の入手ルートに幼馴染の物部景が居ると聞かされ、梓は一人、売買ルートを調査し始めるが、思わぬ人物からの接触を受けて…?
 

“悪魔”を呼び出す「カプセル」というドラッグをめぐるサスペンス。以前から気になっていた1冊だったのですが、読み始めたら予想以上に面白くて一気読みしてしまいました。しかし、3巻分を2冊にまとめた新装版…ということで、1巻からあまりにも分厚くて(総ページ数500P↑)思わず尻込みしたくなるのは仕様でしょうか。こ、これは…アニメ版BBBから入ったライトノベラー以外のファンを引き寄せようとするには厳しい厚さなんじゃないかと思うんだけどそこんとこどうなんですか!!お、終わクロを読破した私にとってはこのくらいなんともないけどな…っ!!

ストーリー的には文句なしに面白かったんだけど、3巻分の話をロコツに2巻にまとめた感が漂ってて、そこがちょっと気になりました。というか、以前の巻の巻末に差し込まれていた短文(詩?)のようなものが中盤で一区切りついた辺りに差し込まれており、ロコツにここが旧版1巻の終わりだったんだよと全力で自己主張してしまっているのですが!!終わり方も続きが気になるところで切ったといえば聞こえが良いのですが、正直無理やりぶちきったようにみえてしょうがありません。聞いた話によると、3巻位から一気に面白くなるらしいので、3巻まで一気に読ませる為の措置なんだとは思うんですが、無茶にまとめるよりは既存の巻数で切るか、旧巻末部分の短文をなんとか処分するか、あと100P増やしてでも2巻までの内容を1巻にまとめてしまった方が余程良かったと思います。なんというかこのぶ厚さは読書慣れしてないとなかなか手を出せなさそうだし、面白いだけにもったいない?…。

梓と捜査を共にすることになる相方にして探偵役・海野千絵がめちゃくちゃ可愛い。委員長然としたクールビューティ(?)から、好奇心旺盛な天然正義感少女への変身っぷりが最高です!ヒロインの梓も可愛いし、底の見えない幼馴染・景もなかなか良かったのですが千絵と梓がコンビを組んだ辺りから、千絵から目が離せなくなりました。いやこの子、ほんと可愛い!

既に完結している作品ですが、一気に買うと積んでしまいそうなので新装版で地道に消化していこうと思います。というか、ある意味本編以上にあとがきが面白かったです。

表紙の変遷がなんというか…これが富士ミスの「L・O・V・E・寄せ」かっ!!!

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ゴッデス! 1. 女神さまって大変なの♪

[著]ひかわ 玲子 [絵]近衛 乙嗣

幼馴染にしてライバルの璃李に果たし状を送りつけられたアキラは、親友の桜羅子と共に決闘の場所に向かった。ところがその場所で突然ヘンな光に包まれ、異世界に飛ばされてしまう。その世界は神々がお互いの力を奪い合う弱肉強食の世界で、襲ってきた女戦士を倒したアキラと桜羅子の身体には、倒した“神”の力が宿ったというのだが…!?
 

神殺しにより“神”となった少年少女たちの物語。異世界に迷い込んだ主人公達が神様を倒して力をつけながらも、もとの世界に戻ろうとする…というある意味バトロワタイプの物語かとおもいきや、予想以上に深かったです。神の力を得るにしても殺すだけではなく血を浴びるとか身体を重ねるとかそういった手段でも力を得ることが出来、下手をすると取り込んだ力に乗っ取られ返される…という事態も考えられて一筋縄では行きません。あらゆる意味で、色々と血なまぐさくドロドロしてますね…。

しかも、二人を取り囲む人々も色々と油断ならなそうな人々ばかり。なんだかんだいって主人公達を助けるような行動はするものの、大きな力を持っていて美少年(宙良)が大好きで腹に一物持っていそうなヴィダール神一派(ネコミミメイド神つき)も相当うさんくさいのですが、それ以上に怪しいのが主人公達と同じように異世界に迷い込んだ「仲間」のはずの絽貴(ロキ)君。北欧神話を下敷きにしているという事で、もう名前からして怪しいんですが(笑)1巻で早々にやらかしてくれます。(続きモノ前提の話しだし、もう少し裏切るのは後でも良かったんじゃないかと思うんだけどなあ?…)

色々な意味で主人公勢の周囲はどうにもかないそうもない敵ばかりで、今後どうやって彼女達が盛り返していくのか楽しみ。ドロドロした展開の中で、アキラ&桜羅子の固い友情が凄く爽やかで印象的でした。しかし、今回全くの役立たずだった宙良君はぜひとも物語の中でドーンと成長して頂きたいですね!なんか秘密があるっぽいですし、今後大成長するものと勝手に期待してます(笑)

ぶっちゃけイラストにつられて購入したのですが、予想以上に面白かったので満足。凄く気になるところで終わっているので2巻も購入したいと思います。しかし、あの重い話の後に問答無用で「♪」濫用しまくりあとがきはどうかと…ちょっと思いっきりラストのシリアスな気分が台無しというか…あとがきだけ読み飛ばしちゃいましたよorz

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スプライトシュピーゲル I Butterfly & Dragonfly & Honeybee

[著]冲方 丁 [絵]はいむら きよたか

超少子高齢化による人材不足が進んだ近未来のウィーンでは、凶悪犯罪やテロに対抗するために障害をもつ児童を機械化し、“兵器”として対抗する。それぞれの理由で障害を負い、機械の身体を受けた少女達—鳳(アゲハ)、乙(ツバメ)、雛(ヒビナ)—は“特甲”と呼ばれる機械の手足と羽を武器にテロリスト達と戦う日々を送っているが…
 

語り口が面白く、その独特のテンポに慣れてしまうと結構楽しめるんだけどすっっっっごくとっつきにくいし読みにくい?…。発売日(2月)から読み始めて、1章ずつ読んだり戻ったりを繰り返して本日ついに読了です。読み終わるのにこんなに時間がかかった本も久しぶりでした…。唯一救いだったのが、これがほとんどストーリー的な繋がりの無い「短編集」であることでしょうか。この語り口に疲れたら別の本を読んで?…とやっても最低限の設定を抑えておけばなんとなく次に読むときに大体ストーリーを思い出せるので、その辺はありがたかったです。

それぞれが暗い過去を持ちながらも、それなりに前向きに(?)頑張る3人の少女達が個性豊かでインパクトありました。とにかくメインキャラクター3人のキャラが印象的で、世界観は重いんだけどそれをぶっ飛ばすくらいのパワー持ってます(笑)しかし、前半の4編が暗い過去をにおわせつつそれなりに結構軽やかに進んできたのに対して5・6話「シティ・オブ・フェアリーテイル」がめちゃくちゃ重いです。ゲストキャラである3人の子供達の最期が特に可哀想で…。

しかし、逆にいうとキャラクターや独特な語り口、そして5?6話はすごく印象深かったんですが、1?4話まででそこまで面白かったといえる部分が無かったというか…個人的には、結構前半はキャラクターの魅力だけで引っ張ってる印象でした。だからこそ、なかなか読み進められなかったというのもあるんですが?…。ハマるまでなかなかエンジンのかからないお話でした。とにもかくにも。

現在でも国際的な問題になっている「テロ」についていろいろ考えさせる話でした。まだ明かされていない謎なども含めて、続きが非常に気になるけどやはりものすごく読みづらかったので…続編はどうしようかな?…。

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