ページ 168 | 今日もだらだら、読書日記。

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おと×まほ

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

白姫彼方はどこからどうみても“美少女”にしか見えない男の子。少女にしか見えない程の若作りで、いつもハチャメチャな母親・此方に振り回され、どこか諦観する日々を送っていた。ところがある日突然母親から魔法の力を授けられた彼方は喋る猫・モエルと共に、魔法“少女”として謎の侵略者から町の平和を守る事に!?
 

学年一の「美少女」として名を馳せる「少年」が主人公の魔法「少女」モノ。女装の似合う少年が嫌々ながら魔法少女を…という話を聞いて実にいろいろと期待したのですが、自分の求めていた「変身女装美少年モノ」からは遠いかな。いやだって、女装少年って言うかこれ、普通に「精神が少年で肉体は少女」じゃないですか…いえ、ここまでやれとは言いませんがもう少し変身前と変身後にギャップがあっても良い物じゃないですか!なんだか髪型も服装も割合変身前とあまり変わらなくて、正直がっかりですよ!!

いやー「少女のような外見」というのは設定上仕方ないとはいえ、何らかの変身前・変身後での明確なギャップがほしかったです。いえ、性格はいいんですよそのままで外見上のギャップを恥らう主人公が変身女装少年モノの醍醐味なんですから(なんだそれ)。個人的には変身前は短い髪が伸びてあの髪型になる、とか主人公が普段は男らしさを演出するために眼鏡をかけているけど実は美少女顔、とか、コスチュームがガッツリとフリフリレースの超・少女趣味な衣装になるとか。

…という、「女装少年モノ」としての部分に深く突っ込まなければ、非常に面白い作品でした。この作品は変身モノとしてはかの名作「美少女戦士セーラームーン」のお約束を忠実に再現しているんじゃないかと思うので、まあもう少しギャップ欲しかったけどこれはこれで。喋る猫といい、コスチュームがなぜか制服を元にしていることとか変身後の髪型が(お団子じゃないけど)ツインテールなこととか、変身前後でキャラとしての変化が無いのになぜか知り合いの前で戦ってもバレないこととか(これは笑った)、こういったお約束の「共通点」を探していくと結構面白いですね。

また、主人公がとにかく周囲の友人や母親やサポート役のモエルからセクハラ紛いの事をされつつ必死に頑張るコミカルな部分も良いのですが、最初はツンツンしながらもだんだん「魔法少女」としての自分を受け入れていく過程が非常にツボです。普段は悪乗りがちょっと過ぎるところもある友達だけど、友達として実に良い関係を築いているのが素敵でした。特に最終話の丈の台詞にはジーンときた。

内容はなんだかんだ言いながらも非常に王道な変身モノですが、なんといっても「変身女装美少年モノ」ですので、そういうのでもOKな人にはお勧めです。あ、でもあんまり「変身女装美少年モノ」だという事を期待して読むと私のようにちょっとだけ後悔するかもしれません。

しかし…ピチピチスパッツは正直良くやった、と思った。
なんていうか、実にエロイですね。

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勇者王ガオガイガーFINAL〈1〉勇者王新生!—獅子王凱の神話

[著]竹田 裕一郎 [原作]矢立 肇 [絵]木村貴宏、中谷誠一

「原種大戦」に勝利したGGG。しかし、フェイクGSライドを悪用する死の商人“バイオネット”の暗躍もあり、まだGGGの戦いは終わっていなかった。先の戦いでエヴォリューダーとなった凱は新たなファイティング・メカノイド「ガオファイガー」とバイオネットに立ち向かうが、宇宙に旅立ったはずの護が現れて…
 

スパロボWをプレイしてるうちにあっさりハマりましたガオガイガー。今更FINALのDVD-BOXとか新品で買ってる愚か者です本当にありがとうござ(略)

というわけで、テレビアニメ「勇者王ガオガイガー」の続編OVA「FINAL」のノベライズ。基本的に内容は原作アニメと同じ内容+αになっているので、DVDを買うほどじゃないけど内容が気になる…って方とガオガイガーが大好きでもっと色々と深みに嵌りたい、という方向けです(笑)

各キャラクターの心理描写や各メカの詳しい解説等がふんだんに盛り込まれているので「原作への理解を深める」という点においては大満足なのですが、逆にそれがバトルシーンのテンポの悪さにも直結していて、原作を知らない人にとっては微妙なんじゃないかなあという印象です。まあ原作と展開が全く同じというのもあるんですが、正直戦闘中の描写が解説だらけでかなりダルい。この辺はやはりちゃんとした作家さんの書いたノベライズじゃないからかなあ?…。

各キャラの心理描写に関しては文句なしです。特にテレビアニメ版のラストシーンに至るまでの護や凱の葛藤が見れるのは面白いすね。OP(“神話”バージョン)の

人と機械の狭間ゆく痛み 胸の奥に秘めて

の部分なんかは特にこの本を読むと良く理解できるんじゃないかと思います。

元々が熱血アニメなんで、アニメ版は結構詳しい説明無しで勢いだけで魅せている部分があると思うんで(まあそれが熱血アニメの魅力なんですけど)、勢いですっとばしてる部分をじっくり読み込むには良いと思います。ただ、前述の通り追加シーンは殆どない上に結構戦闘描写が解説だらけでかったるいので、心理描写関係に興味がないならムック本を探して読んだ方が良いのかも…。

ところで、このブログを始めて推定でも2年以上経つわけですが(初期は同人サイトの一部として動いていたので正確な開設日時は不明)

これが初めてのMF文庫J作品(の感想)ってどうなんでしょう。
↑その後考えたら、初めてのMF文庫Jは感想書いてない「イコノクラスト!」でした。
 3巻積んだまま見事放置中…

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扉の外2

[著]土橋 真二郎 [絵]白身魚

“ゲーム”の説明も受けずに初戦で敗退した8組の生徒はカードの供給も受けられず、無気力な毎日を送っていた。そんな中、高橋新一は周囲を観察するうちに「内通者」達が出入りする抜け道を発見する。そこには4つの性格の異なる居住スペースとカードの配給があった。暫くの思案の末、8組の生徒達を上のフロアへと導く高橋だが、そこに待っていたのは更に過酷な“ゲーム”と鳥籠に囚われた“天使”だった…!
   個人的お気に入り度数

今期の電撃の新人作品の中で一番評価まっぷたつだったと思われる「扉の外」の第二段。続編で一気に読みやすくなった印象です。というかどうしよう、一気にツボな作品に化けやがった!!

基本的にいつまでも「部外者」で、ヒロインとの描写も全然足りなかった前作に比べて主人公に感情移入しやすいのが一番プラス。ちょっと高校生にしては冷静(というよりも冷酷)過ぎる部分も多々ありますが、このくらいならなんでもありのライトノベルだし、許容範囲でしょう。なんだかんだいって、彼の意思は鳥篭に囚われた蒼井を救出する(ネタバレ)という実に若者らしい1ポイントに絞られている為、そこまで不可解な行動は取らなかったですね。というか、本当に今回の主人公・高橋新一は他の女の子キャラにもいい顔はするものの、なんだかんだいって見事に蒼井しか見てないんですよね(笑)いやあ、ほんとこいつ、冷静キャラに見せかけてめっちゃ青春してる。何よりもラストで吐露される、高橋の真摯な気持ちが胸を打ちます。

お互いの顔が見えないクラス別の対抗戦“現実感の無い戦争”だった前回に対して、今回は同じクラス内での直接対決を描く為に前回から感じていた人間同士の汚さに磨きが掛かっています。黒川を中心とした、男子達の直接的な暴力による発散行為も相当脅威を感じるに足るものでしたが、正直《レイク》に登録した女子達の陰湿さが一番ヤバイ。なんか1巻の6組女子もそんな部分ありましたが、自分達の弱点と強みを正確に把握して直接糾弾し辛い状況を作るっていうのが凄く現実的にありそうで…お、女って怖いね…!!(お前が言うな)(つか作者さん、女性恐怖症?)

しかし、個人的に気になった点を言うなら蒼井以外の、1巻で出てきたキャラクター達を全く生かせてない印象なのがちょっと。特に正樹愛美のあの正しすぎてどこかイカレてるとでも言うような、かなり上手く使えば電撃でも稀有な特性をもつキャラクターになりそうな感じだったのが、今回は単なる理想主義者っぽい印象になってしまったのが凄く残念…。1巻で結構いいところ持って行った氷室も見事に空気だし…。

今回はゲームの進行によっては確実に1人の人間が死ぬ、と約束されているのでゲームに対する現実感や緊張感も相当高かったです。ゲームが進行する毎に息を呑み、ハラハラしながら最後まで必死にゲームを見守る事になりました。というか、すいません、こういう設定大好きなんです私。これでバッドエンドだったら紙一重で一番ダメなパターンなんだけど、ギリギリのところで結局死ななかったのでほんと嬉しかったなあ…!(ネタバレ)それにしても鳥篭に囚われてるっていうのがなんだか倒錯的なエロスを感じます(あああ、この一言で今までの感想が台無し!!!

まだ1、4、6、8組以外のクラスがどうなったのかも語られていませんし、もう少し続きそうな印象ですね。でもこの調子で毎回ゲームの設定がエスカレートすると、最後は本当に○トロワもびっくりの殺し合いに発展するのではないかと戦々恐々。個人的にはあと1?2巻で終らせるのがベストなんじゃないかなあとか思います。

というわけで、久しぶりにツボポイントにこれ以上ないってくらい大ヒットした「扉の外」ですが、いかんせん1巻の評判が真っ二つなんでどれだけ読む人が居るのかが最大の疑問です。前回かなり絶賛していたhobo_kingさんが今回相当悪い評価を付けているのを踏まえて考えると、今回の話は「1巻がつまらなかった人の方が楽しめる」という恐ろしい状況になっている予感がするんですよねぇ…。とりあえず大絶賛してみるので、1巻よんで微妙だと思った方も余裕があったら是非読んでみてください。私が3巻読みたいから絶賛しておきます。

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とらドラ・スピンオフ! 幸福の桜色トルネード

[著]竹宮 ゆゆこ [絵]ヤス

どこまでも不幸体質な生徒会庶務・富家幸太がひょんなことから知り合った少女・狩野さくらは生徒会長・狩野すみれの妹。「全教科赤点」という偉業を達成したさくらの家庭教師役を頼まれた幸太は、それ以来彼女の行動にときめきっぱなしで…
 

とにかく不幸な少年・幸太と天然ボケなおっとりトラブルメイカー・さくらが生徒会の愉快な仲間達と巻き起こす、「とらドラ!」番外編。とことんバイオレンスな大河・竜児コンビと違って初々しい二人の姿は見ててほほえましいです。それなのにどうしてこいつら、発言だけはとことんエロいのか(笑)さくらちゃんは天然ボケ…というよりも「天然エロス」という言葉が良く似合うと思います。

勉強を見てあげている幸太が追試が終わってしまう事で二人の関係も終わってしまうことを恐れたり、相手を想う余りに一緒に居ない方が良いのではないかと悩んだり…ととにかく初々しくて甘酸っぱい恋模様が素敵です。そして二人を見守る生徒会長・副会長コンビがまたイイ。初デートで必死に暴走ヤギや暴走羊から二人を護ろうと奮闘する姿は申し訳ないけど笑いが止まりませんでした(笑)

生徒会長・狩野すみれはこちらでネタにしたときは「林水会長+高天原A÷2」くらいの印象だったのですが、実際は天才肌ではあるけどちゃんと少女としての一面も持ち合わせていて、可愛いけどかっこいい、そんな女の人でした。予想してたよりも更に魅力的なキャラでした。そして北村との掛け合いがまた最高で……あの、ごめん大河。

でも個人的に一番ツボにはまったのが合宿の話。例によって不幸体質が災いして入院し、暫く会う事が出来なくなった幸太とさくらがなんとなしにすれ違うという話なのですが、夜のプールでの二人の発言が可愛くて可愛くて…!一応言い争ってはいるんだけど、ふたりがどれだけお互いを好いているかが伝わってくるシーンで、凄くツボでした。うああああ?二人ともか?わ?いい?よ?!!

いつものどこか殺伐としたハイテンションなラブコメな「とらドラ!」も良いですが、たまにはこんな脳みそとろけそうな甘いストーリーも良いなあと思いました。面白かった…!

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秋津島 斎なる神のしもべ

[著]鷹野 祐希 [絵]水上 カオリ

鹿島神古流道場に生まれ、武芸一筋で育った少女・佐唯に恋人が出来た。初めての恋に戸惑いながら、少しずつ距離を縮めていこうとする二人。ところがある日彼女の身体に“神”が憑依し、佐唯は今まで身近に居た人々から命を狙われる。彼女を庇って殺された恋人の仇をとる為、佐唯は復讐を決意するが…
 

日本神話を下敷きにした美少女伝奇アクションもの。いやあ、好き嫌い分かれそうですが私は日本史好きなのでこういう話はたまんないですね。何も知らないヒロインへのフォローという形で適度に解説が入るので日本神話が気になってるけどあまり詳しくないという人への入門書(?)としても良いかも。特に“天孫”“地祇”の関係なんかは凄く面白かったです。

序盤のヒロインと恋人の秋人を中心に可愛い妹弟子の祥姫、親戚の双子等とおりなす、甘酸っぱい「日常」から一転して佐唯が“地祇”の神を“宿神”して以降の展開が容赦ないです。妹弟子の祥姫の黒化に関しては序盤からなんとなくフラグ立ちまくりでしたが、まさかここまでとは…。というか、てっきり百合モノになるのかと…(笑)

なんていうか、「宗教」というものの恐ろしさを感じます。“天孫”関係者の選民思想みたいなのが凄くて怖い。もう少し今まで仲良くしていた相手同士の葛藤みたいなのがお互いにあるのかと思いきや、今までの日常なんかなかったことのように襲ってくるというのが恐怖でした。佐唯自身は復讐に生きるといいながらも結構葛藤してる部分が多いので余計に敵側が容赦なく感じます。

こういう完全シリアスでかつ欝っぽい話は何気にかなり好みなので、次巻が楽しみです。

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サバキの時間 地獄の斧と亡者の鎌

[著]本保 智 [絵]山本 ケイジ

自らの持つ膨大なカルマを少しでも軽減する為に、“冥界護法官”サバキのパートナーとして死者の引き起こす事件解決の手伝いを始めた綾香だが、類稀なる不運体質のお蔭で事件に巻き込まれまくり、カルマは減るどころか増えるばかり。そんな中、サバキが長いこと追っていた死者「オルフェウス」が花火大会を利用した大規模な集団殺人計画を立てていることが発覚して…!?
 

正直な所あまり2巻を買う気は無かったのですが、とりあえず2巻で一区切りらしいという感想を読んでとりあえず読んでみることに。しかし、予想以上に面白くなっていて大満足でした。1巻で一番不満に感じた法廷シーンのテンポの悪さも無くなって、今回は現実での事件→閻魔界での法廷シーンが上手くつなげてる印象をうけました。特に後半の法廷はめちゃくちゃ熱かったです。

死者と間違えられるほどの莫大な業を背負った綾香の正体や、サバキと「オルフェウス」の因縁が後半で一気に明かされて、息着く暇も無く最後まで読み進めてしまいました。綾香のカルマの重さはただ事ではないと思ってましたが、まさかそうくるとは予想外で…。

それにしても、相変わらず敵側のキャラに好感持てるシリーズですよね。今回の悠斗の処遇については思わずジーンとして涙がこぼれてしまいました。そしてミキちゃんがいい味出しすぎです。ここで彼女を持ってくるか!という感じでした。なんか地味に嬉しかった。

物凄く面白かったんだけどかなり綺麗に終っているので続編は要らないという印象かな?ヘタに続けてもダレそうですし…でも、この独特な敵役達のキャラがかなり好印象なシリーズだったので、あと1?2冊、番外編的なストーリーを読んでみたい気もしなくは無かったり。

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本棚という名の恥さらし

元ネタ:○本棚を晒してみよう!(のべるのぶろぐ2.0様)
(発祥の地はこちらのエントリっぽいです。)

GWで部屋の片付けをしたのはこのための運命だったんだと勝手にみなして
こっそり本棚晒しに便乗してみます。
といっても、同人誌と漫画がラノベと同じくらいの量あるので
ラノベばかりの本棚みたいなのはないですが…

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“文学少女”と穢名の天使(アンジュ)

[著]野村 美月 [絵]竹岡 美穂

受験が迫り、遠子先輩が突然休部すると言い出した。勝手に部に引き込んでおいて…と呆れつつも一末の寂しさを憶える心葉の下に、クラスメイトの琴吹ななせから、友達が失踪したという相談を受ける。前日に図書室でななせに悲しい顔をさせてしまった事もあり、一緒に彼女の行方を追うことにした心葉だが…
 

うわ?、遠子先輩が「受験」っていうことにまず物凄い衝撃を受けました。正確に言うと受験と言う形でこのシリーズに明確な「終わり」が見えてきた事に、でしょうか。仮にこのシリーズが続いて遠子先輩が大学生になるようなストーリーになったにせよ、高校の文芸部の片隅で心葉が遠子先輩とまったりした時を過ごすと言う現在の形式には終止符が打たれるという事で…。ストーリー内での時間経過が無いままずっと続いて欲しいくらいのシリーズだったのに、やはり遠子先輩も受験して卒業されてしまうのかと思うと非常に寂しいです。

今回はいつものように遠子先輩頼りにするわけにも行かず、自ら奮闘する心葉くんの心境の変化が印象的でした。今までなら絶対に自分から動いたりしないキャラだったのに。それに対して遠子先輩も今までのように自分から首を突っ込むのではなく「どうする?心葉くん、調べてみる?」ってちゃんと聞いてくるところがニクイです。

自分と鏡写しのような“天使”によって、心葉が今まで逃げていた自分—“井上ミウ”としての過去の自分—と向き合うことになる心葉。

「井上ミウは、二作目を書くと思うか?」

この問いかけに答える事ができなかった心葉だけど、いつか心の傷が完全にいえたら小説の道を進むんじゃないかな、と思います。本当に心葉が「“天使”と鏡合わせの存在」なら、心葉も“天使”と同じくらい小説が好きなんだって事になりますしね。いつかそんな日が来るといいなぁ。むしろ何らかの形で井上ミウの書いた小説を単行本化したりしないかしら。

遠子先輩のお決まりの「薀蓄」が少なめだったと、心葉くんの三題話が今回は割合マトモだったのが非常に残念ですが(笑)今回はその分ななせと心葉の恋愛模様がググっと増量してます。遠子先輩の薀蓄はファミ通公式の「今日のおやつ」で結構摂取している部分もありますが(これもいつかまとめて単行本化してほしいなあ?…)しかし、ななせとの出会いを○○○で思い出すシーンは、思わず噴出してしまいました。いやあ、心葉くん、なんだかんだいって男だね!!!(笑)

さて、次回はななせと美羽、二人の激突が描かれるのでしょうか。物凄く楽しみです。

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コードギアス反逆のルルーシュSTAGE-0-ENTRANCE

[著]岩佐 まもる [原案]大河内 一楼/谷口 悟朗 [絵]木村貴宏/toi8

世界を謁見する大帝国・ブリタニアの皇子であるルルーシュとその妹ナナリーは中立国である日本に留学と言う名で送られる。二つの国が戦争へと突き進む中、自分とナナリーの周囲は全て“敵”と心を閉ざすルルーシュ。しかし日本国首相の息子・スザクには少しずつ心を許していって…
 

2006年度の腐女子界の話題をかっさらった(笑)人気アニメのノベライズ。好きな同人作家さんが片っ端からこの作品に流れていっていたのですが結局アニメ本放送は見れなかったので小説版だけこっそり読んでみました。

私はノベライズ作品を読むとき、原作を知らない場合は「原作にどれだけ興味を惹かれるか」、知っている場合には「どれだけ原作の雰囲気を壊さずに原作とは別の事をしてくるか」というのをポイントにして読んでいるのですが、とりあえず「原作を知らない読者に原作への興味を向ける」という点ではかなり良かったと思います。アニメ版の7年前の話という事で、その後別の道を歩むのであろうスザクとルルーシュの友情や惹かれあう姿がが描かれていて、7年後の本編ではこの二人がどういう物語を繰りひろげるのか凄く興味惹かれました。

逆に今回は全く原作知識が無いまま読んだので原作の雰囲気をどれだけ踏襲しているかは判断できないのですが、解説でのネタバレを見る限りこれを読むと結構一部キャラの印象が変わるのではないかという印象をうけました。特にネタバレを読む限りスザクの父さんの印象は相当変わりそうです。アニメ好きの方も読んで損はしないと思います。


しかし、世の中の腐女子の皆様が熱狂する気持ちがちょっと判った気がしますよ!人間不信気味ツンデレのルルーシュと父親の思想の影響を受けてブリタニア人であるルルーシュ達にあまりよい感情を持っていなかったスザクが段々お互いに惹かれあっていく(←本編文章に本当にそう書かれている)姿は非常に萌えます。ナナリーを加えた3人の奇妙な関係も凄く良いですね!

アニメ本編はロボットアニメのようなので、ロボロボした設定が全く出てこなかったのがちょっと残念ですが、非常に面白かったです。アニメ本編に興味はあったものの結局見なかった方も、スザクとルルーシュのカップリングに萌え燃えしている腐女子の皆様にも、普通にアニメ版が好きな方にもオススメです。

ていうかどうしよう 今凄く アニメ本編が  見たい

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ムシウタbug 5th 夢まどろむ迷子

[著]岩井 恭平 [絵]るろお

“優しい魔法使い”との出会って以来、大助達の居る「当たり前の日常」に居心地よさを感じる一方で、虫憑きの過酷な運命を知ってしまい思い悩む亜梨子。そこに特監の中央司令部からモルフォチョウの号指定を決めるための監査員が送られて来るのだが…!?
 

キャラクターが多くなってきてちょっと把握が追いつかなくなってきた…。富士見が人気シリーズで出してる「超解!」シリーズみたいなのが出れば、手元に置いておきたいんですが、出ないですかね?…そういうの。読み終わってからWikiでキャラクター確認したりしてました_| ̄|○

本編の番外編的な位置付けである「bug」シリーズも少しずつ核心に。なんか進行状況的に考えると、本編とほぼ同時に終了しそうな感じでしょうか…。シリアス話が多くなって大助と亜梨子、そのクラスメイト達とのドタバタが少なくなってきたのが少し残念です。

今回は「夢届ける配達人」が一番ツボ。天然っぽい“空架”とツンデレ(というかサドデレ?)なユーコのコンビが非常に美味しかったです。そしてコンビネーションバラバラな西中央司令部に大爆笑。殺伐とした話も良いけど、こういう話も是非もっとやってほしいです。

花城摩理に焦点が当たった「夢蘇る一日」は虫憑きの残酷な運命を改めて突きつけられる話。たった1日とはいえ自由を満喫して心底楽しそうな摩理は“ハンター”としての浮名が先走りしている感があるけどやはり一人の少女なんだなあと思えてしまって、その後の展開が凄く切なかったです。最後に大助にしたお願いがあまりにもささやか過ぎて余計哀しくなりました。

しかし、面白くはあるんだけど何かあと1成分足りない感じが…やっぱ霞王にもっと出番を。

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