ページ 169 | 今日もだらだら、読書日記。

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イヴゼロ The beginning EVE

[著]山田 桜丸 [原作]C's Ware

桂木探偵事務所の自称天才調査員・天城小次郎の元に、いつものように依頼が舞い込んだ。ただの不倫調査の筈が、調査対象は目の前で殺害され、自らも事件に巻き込まれることに…。一方、公安の捜査官・法条まりなは鹿児島の海上で不審な船を追い込もうとするが…。二つの事件が交錯する時、衝撃の事実が明らかになる!?
 

アドベンチャーゲーム「EVE ZERO」のノベライズ作品。今をときめく桜庭一樹さんが初期に別名義で書いたノベライズ小説の1つ。本筋は2人の主人公の視点から別々の事件を追っていき、それが1つの大きな事件に繋がっている…というEVEシリーズ最大の特徴でもある「マルチサイドシステム」お約束の展開。本編の事件とは全く関係ないサイドストーリーになるので、本編をプレイしていない人でもしっかり楽しめると思います。

ゲームの時間軸的な関係で、二人の主人公は邂逅するどころか面識もないままで居ないといけないという前提があり、その為二人の主人公は出会わないまま、結果的にお互いの事件を解決する手助けをする…という手法になっており、「ZERO」をやったときにも思ったのですがこの辺の構成は凄く絶妙。ただ、二人の主人公を関連付けるモノが無い為、ちょっと構成的に判り辛い部分がありました。小次郎とまりなが一瞬だけお互いの存在を知らないままニアミスした部分を上手く使って小次郎編とまりな編をつなげていますが、そのお蔭で時系列が判り辛い…。この辺は、もうストーリーのシステム上どうしようもないことだとは思うのですが。

そして、やっぱり初期とはいえ桜庭作品だけあって、心理描写が秀逸です。本来頼りに出来る筈の小次郎や父親が殆ど当てにならなくて、気丈に振舞いながらも孤独感を感じている弥生。男ばかりの職場で一人気を吐いているけど、本質はどうしようもなく“女”であるまりな。特に普段からゲストヒロインにお鉢を取られがちな弥生が大きく取り上げられているのが良かった。

小次郎はこないよ パパもいない
あたしのためには誰も来ない


この言葉が多分強がりではなくて、本当に本心から出てるっぽいのがとても切ない。エピローグの弥生が特に印象的でした。

ラノベの整理中に本棚の奥から発見したのですが、取り上げられている事件の真相も結構ここ数年再び世間を賑わせている話題だし、今読むとまた違う気持ちで読むことが出来ました。面白かった!

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半分の月がのぼる空 Looking up at the half‐moon

[著]橋本 紡 [絵]山本 ケイジ

風邪をこじらせて長期入院を余儀なくされた戎崎裕一は暫くすると余暇をもてあますようになった。病院を抜け出したことがバレて病室に軟禁されていた裕一は、看護婦の亜希子さんからとある少女の話し相手を頼まれる。彼女?秋庭里香はとんでもないワガママで、でも死に至る病を抱えていて…
 

病院を舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールストーリー。ツンデレ少女の里香とごく普通の少年・裕一が織り成すラブコメ…かとも思いましたが、後半に進むにつれて二人の周りに“死”の影が付きまとうようになります。

橋本紡さんの本は「リバーズ・エンド」しか読んだこと無いのですが、こういう少年少女の描写とか、しっとりとした雰囲気が凄く良いなあ、と思います。裕一と里香のやりとりとか、亜希子さんとか他の病室の人々とのやりとりが凄く読んでいて楽しいというか、和む。他のラノベのようにあまり大きな事件が起こったりはしないのですが日常描写で魅せてくれる作家さんだなあ、と。基本的に日常描写よりもハチャメチャな展開の方がツボにくる私ですが、橋本さんの描く日常描写は凄くツボです。

ただ、個人的にはこれがシリーズとして8巻まで続いたというのがちょっと信じられないというか…1巻完結でも十分綺麗な気がするんですが、2巻以降がダラダラにならないといいんだけどなあ…。あと、クライマックスが何度読んでもリバーズエンドに見えます(待て)

「リバーズ・エンド」の1巻は凄く良かったのに2巻以降が凄く蛇足っぽくて正直要らないなあと思っていたので少し警戒してしまいます。2巻まで購入してあるので続きを読むかどうかは2巻を読んでから決めたいと思います。

しかしギャルゲーの主人公に「ゆういち」ってなまえが多いのはデフォ?

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連射王 下

[著]川上 稔

「大連射」をワンコインクリアできた喜びもつかの間、ゲーセンに行く為に岩田を誤魔化し続けたことがバレてしまったコウ。進路、部活、ゲーセン、そして岩田との関係との板ばさみ悩みながらもゲーセンに行く事は止められない。そんな中「大連射2」が稼動し、竹さんがファーストプレイ・ワンコインクリアに挑む日がやってきたが—!?
   個人的お気に入り度数

シューティングは集中力だ!!!!

というわけで、ゲームセンターに熱い思いを掛ける男達の物語、完結編。
本当にストーリーはバトルも不思議能力も何もない、本当に学園生活やゲームをやってるだけの青春ストーリーなのに、川上さんが書くと物凄く熱い燃えストーリーとなってしまうのはなぜでしょうか(笑)とにかくクライマックスに向かうにつれてどんどんストーリーが熱くなっていきます。そしてクライマックスの熱さは格別です。

中盤で転がり落ちるように悪いことばかりが起きて、あれだけ入り浸っていたゲーセンにすら行けず、殆どどん底に落とされてしまった高村が少しずつ、でも確実に這い上がってくるシーンは必見です。ゲーセン仲間もさることながら、同級生の仲や、指導室の先生がまたいい味出してる。っていうか何もかもヘタに語るとネタバレになってしまう…orz

全然ジャンルは違いますし、プレイスタイルも全然こんなに張り切ってやってる方ではないですが一応アーケードゲーマーとしては「ああ、わかるわかる」という部分も結構多かったです。極めてしまって変に歪んだ方向に情熱を燃やすゲーマーとか周囲に結構居るし(笑)個人的には、後半で「大連射」の筐体に頭を下げるシーンが非常に印象的でした。

そしてまさに来るべくして迎えるクライマックス。(以下ネタバレ)
あまりにもいいタイミングで駆けつけた岩田が読み上げる、竹さんの“言葉”があまりにも熱すぎて、マジで泣いた。終わり方も逆に結末を明示されるよりも良かったような気がします。実際の前例のある無しにかかわらず…ある意味あの作品は結末がしっかりわかってしまったら面白くない気がするんですよね。それこそ「大連射」をクリアした高村のような気分になってしまうと思うのです。“あとがき”の文字を見て、あれだけの勝負の決着を見れなかった悔しさと、見なかったことによって“終わり”を見なくて済んだ喜びの入り混じった、凄く複雑な気分になりました。

何はともあれ、猛烈に熱い展開の良作でした。これは作者補正抜いても3600円出して良かったと思う。値段の関係か今月ハードカバーで注目作品多かった所為かあまり触れられているサイトが無いですがかなりの名作です。というか「電撃が出してる」「ハードカバー」だからこそ出せた奇作というか…

「値段的に敷居が高い」とか言わずに是非!

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黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで

[著]細音 啓 [絵]竹岡 美穂

赤・青・黄・緑・白の5色の媒介を元に、自分の心を形にして詠びだす「名詠式」。とある夕暮れの教室で、全く新しい色・“夜色”の名詠式を考え出そうとするイヴマリーと5色を極め“虹色”の名詠を目指すカインツはある“勝負”と“約束”をした。…そして10年以上の歳月が流れ、ある名詠式の専修学校にイヴマリーと同じ“夜色名詠”を使う少年・ネイトが現れる。クルーエルは次第にそんな彼に興味を抱き…
 

“文学少女”の挿絵を担当されている竹岡美穂さんのイラストに釣られて購入したのですが、ストーリーも描写も文章も、とにかく“綺麗”な物語でした。イヴマリーとカインツが約束を交わすシーンやクルーエルが発表会で名詠式を披露するシーンなど、魅せられたシーンが非常に多くありました。というよりも、名詠式の詠唱が物凄くツボ。読んでいて「ああ、まだ終らないで欲しいなぁ」と思ってしまった作品は久しぶりです。

名詠式という一種の召喚魔法的な技術がメインで、内容はバッチリファンタジーなのですが、ヒロイン?のクルーエルが周囲に対して凄く普通に“どこにでも居そうな女の子”で感情移入しやすいキャラで、彼女に釣られてどんどんストーリーに引き込まれてしまいます。友人やネイトが自分だけの目標を持って頑張っているのに、“なんとなく”でここまで来てしまった自分への焦りはあるんだけど、実際に何をしたらいいのか判らない…みたいなのは凄く判る気が…。

そして、他のキャラクターも物凄い魅力的。
特にイヴマリーのキャラクターは凄くツボでした。素敵なツンデレだ!!(笑)
イヴマリーがカインツにコートをプレゼントする場面のイヴマリーは典型的なツンデレでとっても可愛らしいのですが、あまりの嬉しさにうっかりそのコートがトレードマークになってしまうまで、10年以上愛用し続けるカインツがまた微笑ましいのです(笑)また、プロローグで出てきた使い捨てキャラかとおもったクラスメイト達があんなところやこんなところでしっかり活躍してくれるのもなんだか嬉しいポイントでした。

ラストはちょっと全体的に(敵が強大だった所為か)「皆都合よく自分の力に覚醒しすぎだよ!!」とか「あれだけ凶悪なもの呼び出しておいて、爆心地で気絶した奴が何で生きてるんだよ!!」とか思いましたがその辺の不満点を補っても余りあるほどの面白さでした。オススメ!

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地にはマのつく星が降る!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

災厄を呼ぶ箱・「風の終わり」を取り戻す為に参戦した天下一武道会(略してテンカブ)決勝戦、シマロン側の戦士として現れたのは行方しれずの“あの人”…。あまりの事態に動揺する一行だが、決勝戦でピンチに陥ったユーリが法力の強い武道会会場で強引に魔王としての力を引き出し、事態は更に混乱して…!?
 

長かったカロリア編もこの巻で終了。

何はともあれ、やっぱりコンラッドとの話は凄く衝撃的でした。なんとなくコンラッドは誰が敵に回っても味方に居るんだろうなあ…と思っていたし。いっそのこと完全に敵意を示してくれればいいのに、態度だけは今までとおりの優しいコンラッドだから余計にユーリには辛かったんじゃないかなと。色々とこれも裏がありそうですが、いつかまたコンラッドとユーリの仲良しコンビの姿が見れるといいな、と素直に思います。しかし武道会後のユーリの選択は、村田じゃないですが「やっぱり」って感じでしたね(笑)

そして妙に印象的な最後1ページ。
それまで殆ど描写されてこなかったけど、やはり「有利」として人間の世界に居るあいだはあの世界存在自体を疑ったことが何度もあったんでしょうね。既にあの時点で何回も眞魔国に渡っているはずの有利が今更「眞魔国」のある世界の存在を改めて認識する、というシーンが非常に印象的でした。そして同時に眞魔国の存在がユーリの中でどれだけ大切になっていたかというのを再確認できるシーン。“夢だったんじゃないか”と考えて不安に思う程あの世界が大切なんだな、と。たった2行でそれを痛い程表現出来ているのがやはり凄い。そしてそれをあっさり見抜いて、多分あの時有利が一番欲しかったであろう言葉をくれる大賢者様は偉大(笑)

「魔王」としての力に振り回される姿以上に、前巻から少しずつ表現されてきた「有利らしくない発言」というのが今後の伏線になりそうな気がしてドキドキ。一応カロリアでの騒動はカタがつきましたがコンラッドの事も含め、暫くは重い展開が続きそうですね。今後もすごく楽しみなシリーズです。

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天にマのつく雪が舞う!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

シマロンに渡った災厄を呼ぶ“箱”「風の終わり」を取り戻す為にカロリア代表としてシマロン領内で行われる天下一武道会(略してテンカブ)に出場することになったユーリ達御一行。様々な障害を乗り越え、何とか決勝戦に進出するが、最終戦でユーリの対戦相手として待っていたのはあまりにも意外な人物の姿だった…!!
 

何はともあれ最後がーーーっ!?
なんとなく嫌な予感がしてはいましたが、一番当たって欲しくない予想が当たってしまったというかそんな感じが…

ストーリー的には、「きっとマのつく陽が昇る!」の頃から明らかに何かありそうだった村田の正体が遂に明らかに。何気に暗い過去話をしてみたり、昼行灯の仮面を半分脱ぎ捨てて妙に凛々しくなっちゃいましたがそんなムラケンも素敵(笑)そしてここんところ漢らしさ急上昇のヴォルフラムは今回も絶好調です。うじうじしてるユーリを殴って「求婚返し」とか、漢らしすぎですから!!

暗い話ばかりが続きますが、時々差し込まれる明るい話が一つの清涼剤。留守番組はいつでも明るい話を繰り広げてくれますし、テンカブでの予選大会の様子も何気に楽しい。そして最強の恋する熟女・ツェリ上王陛下が素敵過ぎます。今回ばかりはシリアスな一面も覗かせてくれますが、流石元魔王だけあって強いのなんの。

カロリア編も次回で終わりという事で、漸く次で一段落のようです。とりあえずキリのいいところまで一気に突っ走るぞっ!(笑)

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いつかマのつく夕暮れに!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

手違いで眞魔国を敵対視しているシマロン国のど真ん中に、クラスメイトの村田と流れ着いてしまった有利。元の世界に帰る手がかりを得ようと訪れた小シマロンのカロリア領主の屋敷で捕まって監禁されて…更に本国である大シマロン国へと連れて行かれそうになるが、シマロン国内では内紛をきっかけにしたとんでもなく恐ろしい計画が水面下で進んでいた…!!
 

「きっとマのつく陽が昇る!」の続き。いつもの通り最早本能で自分を捕まえたカロリア領主夫人・フリンを色々助けてしまいつつ、その裏でコンラッドの不在への動揺や不安を隠しきれて居ない有利の姿が印象的でした。今までいつでも一緒に居てくれ、自分の世界の文化にも詳しいコンラッドの存在はそれだけ大きいものだったんでしょうね。本当に今回の有利は村田やフリンさんを助けなくては、という義務感で必死に自分を駆り立てていた感じがして、いつものとおり明るく振舞っていても物凄く脆い印象を受けます。そんな有利を影から表からフォローする村田の昼行灯ぶりが非常にツボ!そしてトサ日記のあの話がコンラッドや有利の過去だけではなく、よもやまたこんな所に繋がっていようとは…

しかし何よりツボに入ったのは、押しかけ女房もとい魔族実は似ている三兄弟三男・ヴォルフラム。あのワガママプーがユーリが心配なあまり民間用のボロい船に乗ってユーリを助けに行ってしまう辺り、本当に惚れこんでるんだなあと微笑ましいながら、初期のワガママぶりを思い出してその成長振りにニヤニヤ(笑)

そして何よりラストシーン。
力を使い果たして絶体絶命のユーリの前に颯爽と現れ、このセリフ。

「けど、お前の体重じゃ…おれを引き上げられないだろ。ヘタしたらお前まで……!」
「そうしたら」
汗で握る右手首を両手で掴み、ヴォルフラムは苦み走った笑みを見せた。
「一緒に落ちてやる」
おれのいない間に何が起こったのか、今まで知らなかった表情だ。
「ぼくを信じろ」


な、なんて漢らしい…!!!

ある意味ベタなセリフですが、熱血タイプ主人公のユーリや典型的保護者兄タイプのコンラッドが言うのではなく、このワガママプーな弟属性三男が言うと猛烈に萌えもとい燃え!そして今まで必死に虚勢を張ってきたユーリを受け止めてやる漢らしさも非常に燃えました。正直ヴォルフラムがあの三兄弟の仲で一番漢らしいと思うのですがどうですか。次回もどれだけ漢らしいところを見せてくれるのか、非常に楽しみです。

ていうかこのシリーズの続きが気になって1月の新刊がなかなか消化できませ?ん…(笑)

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2006年下半期ライトノベルサイト杯に投票

2006年下半期ライトノベルサイト杯に投票します。(はてな以外の方の投票はコチラ
殆どの作品はこちらのエントリーで取り上げてるので、良ければこちらもどうぞ。
書名クリックで過去の感想に飛びます。

■単発部門


オンライン書店ビーケーワン:ネコのおと【06下期ラノベ投票/単発/4829163801 】
ネコのおと(新井 輝/築地 俊彦/水城 正太郎/師走 トオル/田代 裕彦/吉田 茄矢/ あざの 耕平/富士見書房)
2006年色々あった面白企画で一番ツボった。2006年の年末を沸かせた蝶・問題作(笑)富士見ミステリー文庫内部の自虐ネタが非常に良い感じです。

オンライン書店ビーケーワン:戦闘城塞マスラヲ Vol.1【06下期ラノベ投票/単発/4044266115 】
戦闘城塞マスラヲ Vol.1(林 トモアキ/角川書店)
何の力も無いNEETな主人公がハッタリとその場の運のみで強敵達とのバトルを潜り抜ける…という展開が非常に熱い。そういえば、実は「お・り・が・み」積んでます。今年中には読みたい。

オンライン書店ビーケーワン:DEATH NOTE【06下期ラノベ投票/単発/4087804399 】
DEATHNOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺害事件(大場 つぐみ・小畑 健/西尾 維新/集英社)
デスノ好き…特にL好きなら読んで後悔することはないでしょう。そして実はツンデレだった南空ナオミに一票。

オンライン書店ビーケーワン:みずたまぱにっく。【06下期ラノベ投票/単発/4840236453 】
みずたまぱにっく。 This is MIZUTAMASHIRO!! (ハセガワ ケイスケ/メディアワークス)
「しにがみのバラッド。」の泣きゲー的雰囲気から一転、ギャグコメへ華麗なる変身。キャラ設定の面白さにはお茶噴きました。作風の変わりっぷりに驚かされたので一票。

オンライン書店ビーケーワン:ギロチンマシン中村奈々子 義務教育編【06下期ラノベ投票/単発/4199051619 】
ギロチンマシン中村奈々子 義務教育編(日日日/徳間書店)
設定は暗いけど中身はコメディ色強めのラブコメ…でもやっぱり内容は暗い。斗貴子さ…もとい中村奈々子のある時は冷酷な殺人マシン、またあるときは恋するロボット少女…という設定がツボでした。


■シリーズ部門

オンライン書店ビーケーワン:終わる世界、終わらない夏休み【06下期ラノベ投票/複数/4757729359 】
終わる世界、終わらない夏休み(あきさか あさひ/ファミ通文庫)
[感想:前編 / 後編]
2006年で一番泣いた一冊。ループもの。特に前編で殆ど目立ってなかった桜井深優が大活躍する後編は非常に秀逸です。彼女の淡い恋心にも、母親との親子愛にも泣かされました。

オンライン書店ビーケーワン:“文学少女”と繋がれた愚者(フール)【06下期ラノベ投票/複数/4757730845 】
“文学少女”シリーズ(野村 美月/ファミ通文庫)
遠子先輩の薀蓄、文学小説になぞらえた事件を追うストーリー。
全ての「読書好き」にオススメしたい、そんな一冊です。
っていうか本が好きならとりあえず読め。

オンライン書店ビーケーワン:カーリー【06下期ラノベ投票/複数/4757729111 】
カーリー(高殿 円/ファミ通文庫)
ラブコメ、大河?浪漫、そして女装美少年。萌えの要素が詰ってます。カーリー&シャーロットのウキウキ★ヒンドゥー語レッスン(勝手に命名)は必見。

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 5【06下期ラノベ投票/複数/4829118687 】
殺×愛?きるらぶ?(風見 周/富士見書房)
5巻までで少しずつ築いてきた暖かい関係を一気にぶち壊す最新刊は必見。5巻と最新刊のギャップがまた…哀しい。

オンライン書店ビーケーワン:極北からの声【06下期ラノベ投票/複数/4829118423 】
フルメタル・パニック!(賀東 招二/富士見書房)
直前まで「レジンキャストミルク」とどちらにするか迷いましたが…せっかくだから俺は投票する人が居なさそうで何時も推してるこちらを選ぶぜ!!何度も言ったが、カシム(宗介)に100000票くらい入れたい。

以下次点
 ・レジンキャストミルク
 ・アストロ!乙女塾
 ・メイド刑事
 ・化物語

個人的にイマイチ1巻完結のシリーズでツボにきたものがあまり無かったので、単発部門は2巻以下のシリーズ…という形式だったら嬉しかったのになあ、と思いました。特に今期は各レーベルで2ヶ月連続刊行が続出したため上下巻完結作品で面白かった作品が凄く多くて。特に「終る世界、終らない夏休み」はシリーズモノという括りというよりも、単発で投票したかったなぁ…。

しかしファミ通文庫の多さにびっくり。2006年下半期に読んだ3シリーズは全部お気に入りという、とんでもない状態になってました。殆どファミ通文庫は手をつけてないんだけど、他にも色々読んでみようかなあ。

【追記。】 シリーズ部門への投票タグを思いっきりトチってたので修正しました。

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マルアークの種 片翼の記憶

[著]細江 ひろみ [絵]みかき みかこ

幼い頃に兄が療養していたサナトリウムで事故に巻き込まれた秀人は最近、過去の悪夢に悩まされていた。偶然買った本で見かけた、そのサナトリウムへと続く山の写真。悪夢の風景と亡くなった兄を求めるかのように訪れたその山で遭難し、野犬に襲われて気を失ってしまった秀人は怪我をして父の会社の研究所に運ばれ、そこで二人の不思議な少女と出会う…。
 

ちょっと不思議な雰囲気の漂う伝奇系ラブコメ。
なんか凄くギャルゲーにありそうなシチュエーションが炸裂で、「これなんてエロゲ!」とか思いながらも結構ハマってラストまで一気に読んでしまいました。

世間を知らないヒロイン二人が外の世界からやってきた秀人に興味津々で、とんでもない勘違いをしていたり、秀人が勉強を教えてあげたり、教えるために自分が頑張って勉強したり……とほのぼのとしたシーンが凄く魅力的。それぞれ心や身体に傷を持ちながらもお互いを労わり、少しずつ接近していく3人の関係が見ていて気持ち良いです。

特に亜里沙がネットで得た間違った常識を披露して色々勘違いする、
秀人とのトンチンカンなやりとりが凄くツボ。

「ねえ、どうしてイタズラ描きがないの?」
「え?どうしてって、僕は描かないよ」
「どうして?教科書にらくがきなんて、みんな描くものでしょ?」
「する人もいるだろうけど、みんなじゃないし。僕はしない」
「友達どうしで見せ合ったりもしないの…」
突然亜里沙はハッとして言葉を止め、あわてて「この話はやめましょうね!」と打ち切った。どうやら「友達が居ない秀人君」のために、気を使ってくれているらしい。


ここまでくると最早異文化コミュニケーション状態。

一見、常識的で博識に見える彼女のトンチンカンな一面が非常にツボでした。
ていうか最初から最後までこのラブコメ路線でいけばかなりの期待作だったのに!!

後半。秀人と和葉が犯したたったひとつの“ひとだすけ”をきっかけに自由は無くても幸せだった箱庭生活は終わりを告げます。

…ということで物凄い勢いでストーリーが展開し、読者置いてきぼりのまま終了。正直なところ、各登場人物の動機や描写が薄すぎて感情移入できなかったです。秀人と和葉、和葉と蒲生所長、蒲生所長と亜里沙、そして秀人と秀一、親子の関係に至るまで、折角の美味しい設定なのに何もかもが描写不足。いくら軟禁状態で暫く過ごしたとはいえ秀人が和葉を命を投げ出してまで救おうとするのはなんかおかしい気がするし、いくら恩人とはいえ亜里沙が所長にそこまで惚れ込む理由も“一目惚れ”じゃ弱い気がします。正直彼女は恩以上の仕打ちを受けているはずなのに。また、秀人が元々淡白な性格だからか、イマイチ父親に関する描写も薄いんですよね…電話を研究所側から止められていたという設定はなんとなく読めますし。もっと秀人が研究所に居る間、連絡の無い父親に対して不安や疑念を抱いたり父親に会えない事に寂しさを抱くような描写があれば違ったんだと思いますが…

全体的に1巻に詰め込みすぎて上手くまとまってないという印象を受けます。リュックサックにお菓子を詰めすぎて重要な道具がポロポロこぼれてしまった感じ。3巻?5巻くらいでキャラクターや設定をじっくり掘り下げてくれれば確実にお気に入りの一作として紹介できた気がするので、非常に残念です。ていうかもうラブコメ部分だけでいいよこの話。

そしてエピローグ。なんか何も成長していないっぽい秀人君の姿が非常に印象的。なんだこのダメ男は!!こういう展開になったら、何もかもを捨ててでも二人を探しに行くか、いつか彼女達に見合う男になってみせる!!と一念発起するのかと思うのが筋というもんでしょう。それなのに何もかもを捨てるまでは踏ん切りがつかずに家に引きこもり、性能の良い兄貴との実力差を見せ付けられて半ニート状態になり、ギリギリの成績で中学卒業ってなんですかこのダメ男は。(ネタバレ)

これだから最近の男はダメだとか言われるんだよ!!
和葉や亜里沙が自分達の信念に基づき、最後まで“自分”を通して見せたかっこよさに対して、こいつはあまりにも情けなさ過ぎます。結局この作品を通じて秀人が自力で得た物なんて何も無かったわけです。兄貴には表面上勝ってるけど全面敗北したようなもんだし。ていうかマジ、ラストでニヤついてるんじゃねえとか思う。お前のそのふがいない半年を土下座して恥じるとかできないのか。

ライトノベルの中だけでいいので、女の子も男の子に夢を見せてください。

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