ページ 127 | 今日もだらだら、読書日記。

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死神姫の再婚 微笑みと赦しの聖者

[著]小野上 明夜 [絵]岸田 メル

アズベルグでは豊作祈願祭が執り行われていた。懐かしい面々と久しぶりに再会し、領民達の楽しそうな様子に心を躍らせていたライセン夫妻だが、そこに傷だらけのセイグラムが現れる。レイデンが<翼の祈り>教団の襲撃を受け、ティルナードが拉致されたというのだが、カシュヴァーンが彼らを救出に向かった間に今度はアリシアとディネロが拉致されて…
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???っっ!!!(※ただ今萌え転がっております。暫くお待ちください)

あ、アリシアもめちゃくちゃ可愛いけど、カシュヴァーン可愛いよカシュヴァーン!!!!巻を追うごとにアリシア好きすぎて着実にヘタレていってる旦那様の姿が正直辛抱たまらん!!!天然無邪気な奥様が周囲(おもにエルティーナ様とバルロイ)の悪影響を受けて意味も分からず旦那様にアタックを仕掛けるのに翻弄されるわ、ディネロに嫉妬するわ、アリシアと離れたらアリシアの幻影見まくるわ……ってどんだけアリシア好きなのかこの人は!!!アリシアと再会した時の反応と、エピローグでアリシアがバルロイの入れ知恵を実行するくだりはほんと、電車の中でなかったら萌え転がっていた所です。というか今感想書きながら萌え転がってますが何か!!!

アリシアはアリシアで、本人も無自覚なうちにだんだんこの旦那様に惹かれていってる様子。ある意味、無自覚なうちに恋愛に憶病になってしまっているこの奥様が自分の気持ちに戸惑う様子がとても可愛いです。というかカシュヴァーンがかわいそうなのでそろそろ落ちてあげて下さい。いやでもこの夫婦はこのもどかしさがまた、たまらんのですが…!!

一方、別の意味で見ているとニヤニヤが止まらなくなってしまうのがティルナード坊ちゃんとその周囲の行方。ユーランとティルナードの関係はとても重たいのですが、なんだかんだいってこのユーランも、望む形ではないにせよティルナードのことを本当に心配してやったことだと思うと憎めない。彼の一件を乗り越えて大きく成長したティルナードの姿にも胸がじーんとしました。また、セイグラムとの関係では意外にセイグラムがティルナードに依存していることにニヤニヤします。というか教育係2人はティル坊ちゃん好き過ぎだろう!普通にティルの取り合いをしてるようにしか見えません腐女子的に美味しい展開を本当にありがとうござ(略)そしてラストのノーラとのやりとりにゴロゴロゴロゴロ(じったんばったん)。ノーラが、ノーラが遂にちょっとデレたよ!!!!(叫)ティル坊ちゃんの周辺は腐女子的にもツンデレ萌え的にも楽しめて大変美味しい所ですね!!

あーもうなんていうか、どんどん魅力的なキャラクター達のやりとりを見ているだけで萌え転がれるシリーズになってきて、ほんと今回は読んでると幸せな感じでした。新キャラクターも可愛いし、ルアークとジェダ、レネとバルロイの微笑ましいやりとりにもきゅんきゅん。続きが楽しみ。

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いつか天魔の黒ウサギ1 900秒の放課後

 

足のケガが原因で空手の道を断たれ、以来退屈な日常を過ごしていた鉄大兎。そんな彼はある日、同じ学校の女の子がトラックに轢かれそうになっているのを助けようとして自らがトラックに跳ねられてしまう。バラバラになって死んだと思ったのもつかの間、その身体はすぐに元通りになり、同時にそれまで夢だとばかり思っていた過去の記憶が蘇って…!?

とある事故をきっかけに9年前の記憶を取り戻した普通の少年が「15分以内に7回殺されなければ死なない」という呪い(魔術)という体質になり、彼を庇って9年間囚われていた少女・メヒアを助ける為に奮闘するというお話。世間の感想を見て胸をときめかしてから早半月。どこ探しても本屋でみつけられなくて男泣きしたのも今となれば良い思い出です。

物語は王道一直線な熱血純愛中二病系学園異能。「15分間に6回まで死ねる」のを強みにその身ひとつで魔族だのなんだのにぶつかっていく主人公の無謀っぷりにハラハラしつつ、デレデレ美少女・メヒアとのイチャイチャっぷりにニヤニヤさせてもらいました。主人公が記憶を取り戻してメヒアを救うために動き出す過程はちょっと唐突に見えなくもなかったのですが、その分物語に勢いがあってどんどん引きこまれていくような感じ。

しかし、主人公コンビも悪くはないのですが何よりもツボにハマったのはサドデレ生徒会長・紅月光。完璧超人な優等生キャラと思わせておいて実は天才肌な弟へのコンプレックスの塊という努力屋で、弟に一矢報いる事にはどんな犠牲も厭わない……と見せかけておいて実は何気に人情派。人間捨てまくりの冷血弟とは対称的に、これ以上なく人間らしい姿が最高にツボでした。相棒の安藤美雷とのやりとりにもニヤニヤしていたのですが……

この生徒会長、最後で美味しい所を持って行った挙句、腐女子妄想膨らませる発言までしてくれちゃって、このぉー!!!カップリングは日向×月光と月光×大兎が王道ですねわかりました!!!個人的には兄弟カップリング萌えとしては今回あっさり退場してしまった「Yandel、入ってる」な弟君こと紅日向の再登場にも密かに期待したい所です。あれだけ強大な敵っぽく描かれているのに今回のアレであっさり退場なんてないよね!当然、後の話でいやらしいパワーアップを遂げて、兄貴への復讐心丸出しに襲いかかって来るんだよね!!!

主人公の日常にも不穏な動きがあるし、サドデレ生徒会長と主人公の絡みを含め、これからどうなっていくのかとても楽しみです。

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おと×まほ6

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

年の瀬も迫る12月。平穏な日常に身を委ねながら、彼方は相棒のモエルに元気が無いことを密かに案じていた。そんな中、此方は彼方&此方の誕生日に彼方のクラスの友人や魔法少女仲間達を盛大に招待した誕生日&クリスマスパーティを催す事に…
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前回ちょっと張られていた伏線が動き出して、一気に物語が加速したシリーズ第6弾。

とりあえず、まず突っ込まずにはいられない。モエル、女(?)だったのかよ!!!!!あのセクハラオヤジもびっくりな言動から、5000歩譲っても中の人(違)は男だと思ってました。人間バージョンのモエルが猫バージョンの時のようにハァハァしてる姿を想像すると、色々な意味で物凄いものがある…。しかもモエルが女だとすると、まさかのモエル正ヒロインルートもありうるのか!?とか考えてしまいますね。てっきり誰かとくっつくとしたら彼方×留真あたりが最本命カップリングだと思って……ああでも留真には依お姉さんがいるもんね(そっちかよ)…ああでも、性別に関してははっきりとした言及がないのか……「魔法少女」だから女の子だとおもってたけど、かなたんと同じく男の魔女っ子という可能性も……うーむ。

そんなこんなで謎の猫・モエルの過去と秘密、そして彼方たちの当面の敵になりそうな組織の存在が遂に明らかに。暫くは彼方を初めとした魔法少女たちとこの組織がモエルを巡って争うような形になるのかな。個人的にこのシリーズは、ヘンに萌えに走られるより燃え全開なガチバトルやってくれた方がツボに来るのでがんばって欲しい。

というかもうちょっと戦闘中以外でもかなたん男らしくなってくれないものかな…。戦闘中の彼方は結構かっこいいキャラなので、それ以外の部分での総受モードがちょっと物足りなく感じてしまうというか、もうちょっと日常生活でも外見と中身のギャップを強調してとか思うわけでですね!?このシリーズのコンセプト的にどうしようもないのかもしれませんが、そろそろかなたんは腕力に頼らないあしらい方を覚えていただきたいものです。いい加減腕力に頼るのはワンパタ……げふげふ。

此方の気まぐれで生まれたとばかり思われていた「男の魔法少女誕生」にもどうやら秘密があるようだし、モエルとの会話に出てきた『首輪』という言葉も気になる(ていうか挿絵がエロいよ!!)。今後どうやって物語が広がっていくのかとても楽しみです。

個人的には、次は彼方の魔女っ子修行編とかを希望したい。熱血要素アリで(笑)

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ガーゴイルおるたなてぃぶ3

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

「ミズチ」と対決する事を決めたひかる達。しかしそれには当然先立つモノが必要で……そんな彼女の元に天成会の親分から依頼が舞い込んでくる。その依頼とは、今をときめく"怪盗百色"からとある宝物を護衛してほしいというものだった。逸色ビルの面々とリゾート気分で親分の持つ豪華客船に乗り込んだひかるたちだったが…
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本家「吉永さん家のガーゴイル」側から怪盗式&デュラハンコンビが登場だよ!なシリーズ第三弾。今までも東宮天祢やヒッシャムがちょくちょく出てきてはいましたが……あーやっぱり見てて和みますよね、デュラハン(!?)梨々たんも可愛いけど梨々たんよりもデュラハン可愛いよデュラハン。『ルルル』って言われるだけで無条件に和まざるをえない。

ふとした行き違いからデュラハン&白色vsガー助&カンジコンビが激突する羽目になるのですが、「吉永さん家の?」の方ではどっちかっていうと2巻でガーゴイルに敗れて以降は雑魚キャラポジション化していたデュラハンの強さに改めて驚きました。…いや、こんな強いキャラだったんだねデュラハン……本編とおるたのパワーバランスの違いがハッキリと出ていて面白かった。正しい意味でひかる&ガー助ペアは「レベル1」なんだなあと。まあその後、狛を相手に共同戦線を張ったデュラハンは実にいつも通りでちょっぴり安心しました(酷)。

ミズチ側は遂に黒幕が姿を見せて、本編終盤並みのエグい展開に。まあぶっちゃけ誰が黒幕だったかは本編を先に読んでしまったので知ってるんだけど!しかし、2つの「ガーゴイル」シリーズは見事に全ての『悪』をこの男一人に集約させてるんだな。本当にこれだけ沢山キャラクターが居て、それでも彼以外に根っからの悪が居ないというのはある意味凄い。まあその唯一である彼も、本編ラストではだいぶ「ご近所時空」に毒されてましたが…。

ラストでひかるが「ラーの天秤」を大幅パワーアップさせて、ミズチとの戦いは痛み分けに。さてさて、「あの人」の最期はガーゴイル本編で語られている訳なのでおるたでは決着つかないわけだけど、あと1冊どうやって蹴りをつけるんだろう?今回ラストで怪しい動きをしていたあの人がラスボスか?残り1冊、楽しみにしてます。

…まあそれはとにかく、私としては遂に逸色ビルの臨時メンバー(?)に仲間入りしたお七婆さんにニヤニヤせざるをえないわけですよ。もうおばあちゃんは和み要員としてこのままずっとひかるの家にいついちゃったらいいとおもう!!!

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アカイロ/ロマンス2 少女の恋、少女の病

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

枯葉と出会ってから1週間後、彼女に誘われて「迷い家」へ再びやってきた景介はそこで型羽と名乗る一族の少女を紹介される。楽しいひと時を過ごした後、猜疑心の強い彼女に送られて自宅へと帰ろうとした矢先、繁栄派の少女達から襲撃を受けて…!?
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枯葉様かっこいいよ枯葉様っっ!!!
伝家の宝刀・「つうれん」を構える挿絵がオトコマエすぎて、心臓をばきゅんと撃ち抜かれた思いです。和服美人に日本刀という組み合わせは素晴らしい様式美だと思いますが、和服美人+チェーンソーという組み合わせのなんとも言えないアンバランスさにうっかり鼻血出そうです。素晴らしすぎる!!!

正直「つうれん」の超改造に度肝を抜かれてそれ以外の感想が色々と頭の中からぶっとんでいる状態なのですが、いなくなってしまった灰原吉乃を「もういない人」として忘れようとするのではなく、彼女を決して忘れず、彼女に恥じないように生きていこうとする二人の姿が印象的でした。「一生お前を(灰原と)比べ続けてやる」はまさに会心の一撃。決して身体能力的には強くない人間である景介だけど肝の据わり具合は一人前で、動けなくなってしまった枯葉を叱咤して立ち直らせる場面ではうっかりホレそうな勢いでした。

一方、彼らの知らない所で繁栄派は着々と動いている様子。行方のつかめない歩摘の行方や、ラストの依紗子と母親の意味ありげな会話も気になる。続巻が楽しみです。

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断章のグリム9 なでしこ(下)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

金森琴里の死をきっかけに広がっていく「なでしこ」の泡禍。事件の糸口をみつけられないまま週末が終わり、蒼衣は否応なしに雪乃を置いて自らの“普通の”日常に戻ることになる。一人残された雪乃は泡禍の解決と当事者たちを守るため、奮闘するが……?!
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今までの物語と比較すると、割とすっきり綺麗に終わっていたような?…いえ、まああくまでこのシリーズ基準でのお話で、良く考えると後味が悪い事は変わらないんですけど。つか、後味の悪さが後からじわじわと来るタイプだ…。「なでしこ」完結編です。

プロローグでいきなり梢枝が無残な死を遂げる場面が久しぶりにクリティカルヒット。無情に食い込んでいくナイフには「もうやめて!梢枝どころか読者のHPまでもう0よ!!」と叫びたくなるような圧迫感がありました。しかし、その場面のインパクトが強すぎて、肝心の中盤以降で同時に怪奇が発生する場面がちょっと弱く感じたのは残念だったかも。あそこでプロローグ級の怖さが来れば完璧だったのになあ…なんか「グリム」になってから、全体的に暗幕が落ちるのが早い気がします。いやまあ、異能バトルメインになってる分ある程度意図的に抑えているのかもしれないけど。

<保持者>ではあるものの<騎士>ではない千恵や一真から描かれる「騎士」達の姿が、雪乃・蒼衣達の側からは見えない視点で描かれていて面白かった。そして彼らが自らの力に振り回され、どうしようもない絶望に翻弄される姿は見ていて切なくなりました。そんな彼らに救われないながらも、少しでも悔いの無い道を歩ませようとする群草老人の不器用な優しさや、騎士ではない彼らの業もすべて背負おうとする雪乃の姿がいんしょうてき。っていうか千恵可愛いよ千恵。今後の再登場&レギュラーメンバー化を熱くを希望したいです。

その一方で、こんな状況でも「普通の生活」にこだわろうとする蒼衣達の行動に、改めて歪みを感じました。個人的には今にも次の犠牲者が出るかもしれないという状況で「彼らや雪乃を守りたい」という気持ちもあって、泡禍への恐怖に負けたのでもなく、ただ「日常に戻る為に」ある意味で事件を「見捨てて」まで学校に行く蒼衣って相当歪んでると思うんだ…。

しかし今回はあらゆる意味で、最後の最後で群草氏がいろいろな所をもっていってしまった感じ。彼の事を考えると後からじわじわ後味悪くなってくる…。

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さよならピアノソナタ4

[著]杉井 光 [絵]植田 亮

真冬への気持ちにようやく気付いたナオは、彼女の誕生日とクリスマスににプレゼントを贈ろうという計画を立てる。ところが、神楽坂先輩がライヴの予定をぶつけてきたり、色々な所で邪魔が入ってなかなか次の一歩を踏み出せない。結局クリスマスイヴはライヴを行うことになったのだが、真冬の様子に異変が起こって…
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あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

『金髪の美少年が家におしかけてきたと思ったらいつのまにかベッドを共にしていた』

な… 何を言ってるのか わからねーと思うが おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…

ツンデレヒロインとか健気幼馴染とか恋する革命家だとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

というわけでシリーズ最終巻。ユーリ×ナオだとおもっていたら最後の最後でナオが下剋上を達成して下剋上モエとしてはとんでもなくおいしい展k……ごめんなさいすいませんその関節はそっちに曲がらないぃぃぃぃ!

冗談はとにかく、真冬への気持ちに気づいたナオに対しヒロイン3人が次々にナオへの想いをぶつけてくる展開で、最初から最後まで息がつけない盛り上がり。個人的にはやはり神楽坂先輩の言葉に痺れました…ああいう見るからに「強い女性」が弱い所を吐露する場面はたまらないものがある。そして、そんな時でもやはり神楽坂先輩は哀しいくらいに、どうしようもなくかっこいいんだ…。

これまでヘタレてたツケが回ってきたかのように神楽坂先輩と千晶の想いに翻弄されて、すれ違い続ける真冬とナオ。幸せな場面でも少しずつ何か嫌なものが忍び寄ってくるような感覚がして、いやな予感ばかりを募らせていたらそのすれ違いが遂に決定的なモノとなってしまって……真冬のいなくなったフェケテリコが片翼で必死に飛ぼうとする姿には鬼気迫るものを感じました。血を吐くようなライヴの場面が胸に痛い。

登場人物すべてにおいしい魅せ場があった最終巻でしたが、一番好きなキャラクターだった神楽坂先輩の告白シーン以上に印象に残ったのは哲郎がナオを空港に送り届けようとする場面。最初から最後までおちゃらけたダメオヤジだった哲郎が本当に一瞬だけ覗かせた本心に、胸が締め付けられました。たった一言に様々な想いが凝縮されている、非常に重い一言だったなあと。

しかし、せっかくかっこよく送り出したのに、最後の最後でヘタレっぷりを炸裂させてしまったナオはほんと変わってないな?。ここは男らしく、自分から行動してみせろ!とか思わなくもないですが、この上なくこの2人にふさわしいエンディングだったと思います。素敵な物語をありがとうございました!

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あきれてものも言えねえぜ! 魔術士オーフェン無謀編5

[著]秋田 禎信 [絵]草河 遊也

「バグアップス」の店番をしながらコギーの上司から頼まれて部下いたぶりアイテム・“ボンバー君シリーズ”の開発に勤しんでいたオーフェン。いつものごとくコギーと言い争いをしていると、店の外で怪しげな祈祷をしている老婆の姿が…。彼女に「異世界からの戦士」と勘違いされ、なしくずしに200年前に封印された悪の王子に立ち向かう事にされてしまうが!?
いつものとおりオーフェンが貧乏だったりコギーが仕事出来ない子だったり土人兄弟がふっとんだりする無謀編第五弾。良い意味でも悪い意味でも感想が出てこないなあ…その軽さがまた良いと言えば良いのですけれど。今回は個人的に楽しみにしていたオーフェンの貧乏ネタやキースの出番も少なくて、ちょっとパンチ力に欠けていたような気がします。

俺に構わず死んでくれ!」に出てくる白魔術「存在の引き算」には噴いた。ちょっ…この世界の白魔術ってこんなんばっかりなの!?以前出てきた霊体になっちゃった夫婦も白魔術士だったような気がするのですが…なんか説明だけ聞くと割とまともな理論言ってるように見えるのに、見た目がひでえ。才能の使いどころ間違ってると思う!!

個人的には過去編「タフレムの震える夜」が一番好きかな。アザリーのフリーダムっぷりに惚れそうです。振り回されるキリランシェロ&ハーティアコンビが哀れ。

……しかし、一番安定して面白いのは「あとがき」なのではないかと思い始めた。作者の中での土人兄弟の扱いが可哀そう過ぎて思わず笑ってしまう…。

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない2

[著]伏見 つかさ [絵]かんざき ひろ

実はオタクだった妹・桐乃からの人生相談も「親バレ」の危機を乗り越えて漸く終了……と思っていたのに、相変わらずも妹系のエロゲを押し付けられたりして彼女に振り回される日々を送っている京介。今日も桐乃の学校での友人が遊びに来るという事で、部屋に篭ってろだのなんだのととても理不尽な扱いを受けていたわけなのだが…?
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イマドキの女子中学生でエロゲオタな妹と、彼女に振り回されるパンピー兄貴のお話第2弾。今回は幼馴染の麻奈実との関係を巡るお話と、桐乃達が夏コミに行くお話の2本立て。

なんか着実に妹に染められている京介の姿が微笑ましくてたまらない。なんだかんだといいながら勧められたゲームに熱中してしまったり、妹から借りたノートパソコンでネットにハマってしまったり…と、地味にダメ人間色に染め上げられて行ってる気がする。検索履歴の件は知らなかった事を考えると可哀そうだなあ…と思いつつ、微笑ましい検索ワードの数々には思わず噴き出しそうになりました。

そんな兄貴が「わが身を犠牲に」して妹の立場を守ろうと奮闘する姿が素敵すぎる。1巻の親バレ騒動といい今回と言い、兄貴は正しい意味で自分の身を削りすぎだと思います。望まれれば妹とオンライン対戦するためにエロゲをやり込み、彼女の世間体を守るために自分の世間体を次々に犠牲にしていく姿に、感動の涙が止まりません。こんな兄貴私も欲しい。

今回の目玉は夏コミのお話。文句たれながらもなんだかんだと楽しんでいる兄妹の姿がとても微笑ましい。そして黒猫さんと桐乃のお互い素直になれない友情関係がとても素晴らしい。黒猫さんは桐乃以上にツンデレだよなー。口で何を言ってもその行動には桐乃への好意がしっかり見えてて、とてもニヤニヤします。…しかし、桐乃の守備範囲からしてどうしようもないこととはいえ初心者の女の子がいきなり3日目一般参加はハードル高いよね…。私、前回の夏コミで初めて3日目の東ホールで買物してきたのですが、女子中心の1?2日目とは比べ物にならないくらいハードル高かった気がします。偽壁にうっかり近寄ったら男波に流されたのも今となれば良い思い出だ…。

コミケ部分は普通に初心者向けのコミケガイドとしても楽しめるので、月末の冬コミに参加する人はこれを読んで雰囲気をつかむと良いかもしれません。そして2日目で僕と握手!(待て)

おっとりとした天然幼馴染にちょっぴりヤンデレ気味の桐乃の親友も加え、今後どこまで兄貴の世間体が削られていくのか、続巻がとても楽しみです。……出るよね?

それにしても、殊勲賞は高坂父だったんじゃないかと主張したい今日この頃。京介に相談を持ちかけられた時の反応が可愛くて仕方ありません。なんだかんだといいながらも、ちゃんと許可を出したら自分なりに出来る事をやろうとする高坂父は良いオヤジだよなあ…京介の性格は親父譲りだと見た。

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ガーゴイルおるたなてぃぶ2

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

父親の秘書をやっている西川から、「ラーの天秤」というアイテムの正体を突き止めて欲しいという依頼をうけたひかる。また古科学者がらみの事件だと推測を立てたひかるは彼らの足取りを追うが、その先で再び喜一郎と出会う。しかし、そこに古学者達はなった追っ手が現れて!?
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「ガーゴイル」の世界と並行して、新米錬金術師・ひかる&ガー助と古科学者達の戦いを描く番外編シリーズ第二弾。1巻から続いてバトルメインの展開ですが、1巻で感じたもにょもにょ感は少しずつなくなってきて、だんだん面白くなってきました。

古科学者達が作り出し、刺客として放った動く人形・狛が可愛い!無感情な暗殺人形タイプの少女かとおもってたら、少女漫画が大好きで負けず嫌いでガー助に張り合おうとする姿がとても可愛かった。何かと少女漫画の出来事を基準にしようとする姿がまた微笑ましくて、特に「月に代わって仕置きする」にはシリアス場面なのに噴出してしまった。「妖刀メイクアップ・シャドウ」もやはり同じ作品が元ネタだよね?

1巻ではただ「悪い奴ら」としか描かれなかった喜一郎以外の古学者達の、普通の人間としての一面が見え始めたのも良かったかも。お七婆さんの行動についてはちょっぴり不可解な気もするんだけど、きっとこの人の描く物語なら素直に「実はいい人」説を信じていいんだよね!?って気分になる。彦左衛門を巡る杉田とひかるの会話のやりとりも好きです。敵対してはいても、もう憎み合ってはいない。「悪い古科学者」を憎んでいても「杉田さん」や「お七婆さん」自身は憎んでいない、という微妙な構図が面白い。あと何よりもひかるたちに感化されて、良い方向に変わっていく喜一郎が素敵です。「ガーゴイル」側で登場したときの喜一郎の姿を知っていると、特に感慨深いところがある。喜一郎かわいいよ喜一郎。

ただ、「私たちはガーゴイル程万能じゃない、でも仲間に助けてもらって、その絆の力で勝利する」って言ってる割にはやはり味方側のキャラクター立てが薄いのが気になるんだよなあ……今のところ千秋くらいしかキャラとして目だってないので、なんか仲間達がジャストタイミングで駆けつけてきてもいまいち感情移入できないというか、どこか舞台装置的なご都合展開を感じてしまう。敵のほうがよほどキャラ立ちしてるってのがまたなんだか……

とりあえずお七婆さんや杉田さんの味方フラグに期待しつつ、そろそろ物語の焦点をバトルではなく一色町の仲間達に当ててくれてもいいんだぜ?とか思いつつ、続きを読んでいこうかと思います。

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