ページ 159 | 今日もだらだら、読書日記。

吸血鬼のおしごとSP—The Days Gone By

吸血鬼のおしごとSP—The Days Gone By (電撃文庫)
[著]鈴木 鈴
[絵]片瀬 優

 
あの鬱な衝撃のエンディングから数ヶ月。

「吸血鬼のおしごと」シリーズの番外編。
挿絵の片瀬優さんとの共著扱いで、1/4ほど片瀬さんの漫画が入ってます。
個人的には共著とかそういうせこい手使わないで
小説なら小説、漫画なら漫画で出して欲しかったなというのは兎に角。
(なんとなくだけど、小説を読むつもりで本を開いて初っ端漫画って挫けませんか…。)

小説の構成は輌月と上弦が出会った時の過去話と舞・レレナ・亮二達が繰り広げるバタバタな短編いくつか。
やっぱり「おしごとシリーズ」といったら後者のどたばたコメディの方がそれらしいです。
あの鬱な最終話の後にコレを読むとなんともいえない切なさ・空しさに見舞われますが。
あ?…やっぱりこのノリのまま続いて欲しかったなあ。

上弦と輌月の話も、単体ではかなり好きな部類に入ります。
…そう、こういうダーク系伝奇ファンタジーなノリは従来の「おしごと」とは別でやって欲しかったんだよ!
全く違う短編として読むと凄くどちらの雰囲気も好きなので。
例えばスレイ●ーズやフ●メタみたいに伝奇系ダークシリアスな本編と、
それの外伝的おちゃらけノリのどたばたコメディ短編シリーズで出してくれるとか。
兎に角あのほのぼの作風がいきなりダーク痛い系に変わったのが気に食わないだけであって。
いや、あのラストはやっぱりどうしてもいただけないけど!!(泣)

個人的にはあの最終話の補完話やってほしかったんですけどね。レレナのその後が気になるから。
ただ、後書きでの作者さんの恐縮っぷりをみるとやはりあの最終回は作者的にも触れないで!なのかなとか。
なんか、凄く、きっと、7巻のラストについて色々言われたんだなって感じの恐縮っぷりだったので(笑)

「おしごと」好きなら前半後半、どちらの雰囲気が好きだとしても買って損はない内容かと思います。


Missing11 座敷童の物語・完結編


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
しょっぱなから武巳と稜子がラブラブモードでびびった(笑)

ついに(色々な意味で)美術部メンバー全滅ですか…
個人的には奈々美ちゃん想いの沖本君がかなり好きだったのになあ。
そして武巳がどんどん孤立するわ、泥沼にずぶずぶ浸かってくわでもう心配でなりません。
なんだかんだいって、稜子は空目たちと決別した訳じゃないしな?;

亜紀スキーとして亜紀の出番が少なかったのが残念でなりませんが
彼女の唯一出番を張ってる、基城とのシーンは好き。
ところでどうじさまの事件は解決しちゃったんだけど、亜紀のどうじさまに全く触れられなかったのは
次の話への伏線なんでしょうか…よもや忘れられてるなんてことないよね(笑)
というか話が進む毎にどんどん亜紀の出番が減っていった気がする今回。

なんか今回はいつもよりグロテスク度は下がり気味だったような。
今まで回を重ねる毎にグロ度が上がってるって(友達との間で)評判だったのに(こら)
最後の武巳と沖本の対決シーンくらい?


Missing10 続・座敷童の物語


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
なんていうか、段々この話、人間関係グロくなってきますね。
最近すっかり描写の怖さに慣れてしまったしまったせいか、最近こっちのが気にかかる(笑)

今回の表紙、5巻よりも武巳が凛々しい顔してるのが凄い印象的だった。
5巻の表紙の武巳は明らかにヘタレくさいので(失礼)
しかし今回の話を読んで思う。

実は最強キャラは武巳じゃなかろーかと。

一番印象に残ったのはやはり最後に武巳と俊也が揉みあうシーン。
Missingって話はメインキャラが4人いて、武巳が今まで一番主人公らしい子だったんですが
この巻ですっかり逆転してしまった感じですね。
俊也が自分の知り合った人間全てを護りたいと悩んでいるのとは対照的に
稜子一人を助けるため、自分の周囲の人間を巻き込むと全て承知で魔津方に手を貸す武巳。
武巳は最後に自分のことを「凡人」って言ってるけど
好きな人のためとはいえ武巳は、既に凡人の域から乖離してしまっている印象を受けました。

個人的に気になるのは武巳たちもだけど、何より(ファンとして)亜紀のその後なんですが。
多分次の巻は彼女が中心にストーリーが展開されるんだろうなあ…。


しにがみのバラッド。4


[著]ハセガワ ケイスケ
[絵]七草

 
相変わらず内容はほんのり暖かくて少し寂しく悲しく、ちょっと癒される感じ。
今回いきなりレズネタでめさめさビビったのは内緒(笑)
でもこの作品にかかると嫌らしい感じが殆ど無いのが不思議。

個人的には「しちがつなのか。」が好きです。
ホタルノヒカリ。もほのぼの?としてて好きですが。

あと最初と最後に入った小話が気になります。
モモの人間時代の話…なのか?

今ぱらぱら再読して考えたこと。
「やはりキノフォーマットでも後書きまでは真似できなかったか」
いや、真似しちゃまずいんですけど(笑)


ソウル・アンダーテイカー


[著]中村 恵里加
[絵]酒乃 渉

 
ダブルブリッドの続きまだ(うわなにをするやめ)
…もとい、「ダブルブリッド」の中村恵里加さんの新作です。

なんか読み始めて思ったのが「ああ?、中村さんだああああ」の一言に尽きちゃったのですが。
主人公の性格とか会話の展開とか地の文とか。どこがどうとは表現できないのですがなんとも味があって、この味は中村恵里加さんにしか出せないんだろうなあ、という感じ。
主人公の比呂緒のどこか達観した性格が「ダブルブリッド」の優樹さんとどことなく被る気が。

「ダブリ」時代からこの人の文章の書き方がすごく好き。
特に241P最後とか最後とか。もう一人でゾクゾクしちゃってました。
そして、中村作品のヒロインキャラが毎回めちゃくちゃ好みなんだよう。
優樹さんもそうだけど、比呂緒かなり好みです。すごくこの子の人格には裏がありそうで(二重人格という意味ではなく)

それにしても主人公、作中で何回「馬鹿」って言われてるんでしょう(笑)
妹には罵られ、暴力を振るわれ、先生にも怒られ、ほとんど友達もできず…という
普通の人間なら引きこもりにもなりかねないような状態でも、へらへら笑っている主人公って、実はかなり強い子なのではないかと思ってしまいます。(というかこの状況で笑っていられるのって本気で感情機能がマヒしてるか、本当の馬鹿じゃないってことじゃないかと思えるんですよね)
ただ、彼女が「馬鹿」なのもいろいろ深い訳があるらしく…。それがこれから明かされていくだろうと思われるのが結構楽しみ。

「ダブルブリッド」でも発揮されていた鬱展開(というかグロ展開)に通じそうな設定や複線張られまくりで読んでてかなりどきどきものですが
(特におっちゃんが…微妙に太一朗っぽい役回りになっちゃいそうで怖い(苦笑))
これからが楽しみです。グロくても大好きですから、中村恵里加。

挿し絵は以前ガンガンで漫画を描いていた酒乃渉さん。久しぶりに見るとだいぶ絵柄変わったような…そういえばガンガン時代もカラー絵は見たことないので比較しようがないですが。最初酒乃さんだとわからなかったです。カラーの色使いや塗り方がキレイで今の方が好みかも。


ルカ 楽園の囚われ人たち


[著]七飯 宏隆
[絵]巳島 ヒロシ

 
第11回電撃小説大賞・大賞受賞作。

一言でストーリーを紹介すると雰囲気が「ドームチルドレン(山崎風愛)」な「チグリスとユーフラテス(新井素子)」です(と言って両方判る人がいるんだろうか…居たら色々な意味で凄いぞ)
「地球最後の人間」ということで真っ先に思い浮かべたのはチグリスとユーフラテスなんですけどね。

まゆの設定なんかは見事に「チグリス?」のルナに酷似してるなあと。
作者さんがこの作品知っててこういうことになったというよりも偶然の一致なのでしょうけど。

まゆ以外の人間が全て幽霊であるという設定が斬新で、それでいてアナログな暖かみも感じさせられ
非常に楽しませて貰いました。最後の方はしっかり泣かせて貰いました。
最近の電撃では珍しく完結形で書かれた小説なので続編が無いであろう事が残念。
むしろこれに続編があっても困るけどねえ…(苦笑)

1つだけ気になった点を挙げればラストの方でアヤが撃たれるシーンがちょっと説明不足っぽいような。
もっと大きな山場にしても良かった筈だし、
あの書き方だと消滅したのか人間として生き返ったのか幽霊として生き返ったのかに関して
3通りの解釈が出来てしまうと思うのですが。
最後で何事も無かったかのように居るのも少々不自然に感じました(消滅したと思ってたので…)

あと、ルカの存在が住人達に知られて、家族の一人として暮らしていく姿がもっと見たかった。
その後速攻ルカの最期に話が飛んでしまうのがちょっと寂しい。
ルカって結構普通に良さそうなキャラなのになあ…殆ど「人間としての」ルカの描写は無いまま終わってしまってしょんぼり。

それ以外は本当に面白かったです。久しぶりに本を読むのに没頭してしまいました。


ザ・サードVII 死すべき神々の荒野(下)

ザ・サード7 死すべき神々の荒野(下) (富士見ファンタジア文庫)
[著]星野 亮
[絵]後藤 なお

 
パイフウ先生スキーとしては文句なしに美味しい巻でした。
前巻は火乃香のデューン・ランがメインでパイ先生あまり出なかったし。
挿絵もパイ先生多いしね!!巨乳萌えー。
ところで後藤なおさんって、絵柄微妙に変わりました?
大人系キャラの描き方とか特に、以前より好みになったように感じたのですが。

今回のゲストキャラも個人的にツボなキャラが多くて。
前巻から出てるシンやロウエンとか。
さらに言えばカイニスは典型的に私の好みにツボヒットなタイプだし(笑)
自分より強い女を必死に守ろうとして空回りする熱血君、大好きだ。

パイ先生と火乃香の強いつながりが強調されている、パイ先生ファン的には美味しい話でした。
もうお前ら愛し合いすぎだぞ!!と。(笑/間違っても百合方面に解釈してはいけません)
百合といえば今回は買う前のパラ見で、挿絵のスカーレットとパイ先生に度肝抜かされました(笑)
しかし、スカーレット倒した後のパイ先生とハデスの会話がまた。
やっぱし根っからレズなんですねパイ先生…。

しかし火乃香ってホントに「愛されヒロイン」ですよね。
本当に「誰かに嫌われる」という事から無縁のヒロインな気がする。
いや、こういう真っ直ぐなタイプの女の子もそれはそれで好きですが(笑)

不満を言えば最後のシンとヌルの決着はちゃんと最後まで見たかったなあと思うのですが。
シンが足を失う事になった経緯とか、最後人間の姿で火乃香たちの前に姿を見せなかったあたりとか
まだ書き込む余地があった気がするので…。
多分本のページ数の関係上どうしようもなかったのでしょうが、とにかくそこだけが残念。
あとはボギーやイクスにももうちょっと活躍して欲しかったなあとも。

短編シリーズや「異界の森の夢追い人」が個人的にはかなりイマイチだったのですが
今回はかなり良かったかと思います。


9S<ナインエス>5


[著]葉山 透
[絵]山本 ヤマト

 
新キャラ続々登場で、ストーリーも佳境に入り、益々目が話せません。何より毎回400P近い大ボリュームなのにそんなの全然気にならないのが凄いと思う。電撃で同レベルの長さの本といえば「終わりのクロニクル」とか「吸血鬼のおしごと」とかありますが大体中盤で「まだ半分あるのか…」みたいなだれが来るんですよね。ぶっちゃけこの分厚さで気がついたら読み終わってるような展開の速さが好み。

すっかり忘却していた横田夫妻が今回はクローズアップされてなんとなくほのぼの。実はすごいひとだったんですね、横田さん…。そして鏡花ちゃんが可愛い+かわいそう。ベルゼブルと鉢合わせした時は本当に寿命が縮みましたよ(涙)

しかし、ベルゼブルいうとどうにもスフィア社のオカマちゃんを思い出してしまうのですが!!つーか作品違うから…違うから…(笑)由宇と闘真の微妙なラブコメも健在で嬉しい。こういうもどかしいカップル大好きです。


召喚士マリア1 魂に堕天使を、唇に真の名を。


[原案]安田 均
[著]北沢 慶
[絵]四季 童子

 
モンコレTCGの世界観が下敷きになっているらしいですが…その辺の詳しい事はよくわかりません。

とりあえずまた挿絵買い。
ここいつも読んでる人(…居たら)は速攻心の中でつっこんでおられることでしょうからセルフツッコミしておこう。まあ、挿絵につられたのも事実ですし後書き読んで「うぉ、モンコレ!?知らないし!!」と焦ったりもしましたが、モンコレ知識については全然無くても読めたので一安心。

フレイムの設定や性格、絶対以前どこかで同じようなの見たぞと思って考えたら「天国に涙はいらない」に同じようなキャラが居ましたね(爆)あっちは確か「美少女に目が無い」設定だったと思うんですが、こっちは「美少年に(略)」。しかし自他ともに認めるショタコンな和泉としては非常にフレイムのセリフに共感しまくりでした(それもどうよ)

美青年がショタコンというのも非常にレアな設定ですが(BL小説の世界じゃあ違うかもしれませんが)他のキャラもかなり濃くて、魅力的。というか一番笑えたのはやはり魔王が…馬鹿だ、馬鹿すぎる、この魔王(笑)

挿絵とか抜きでオススメですよ!?(笑)


スクラップド・プリンセス サプリメント2 恋人たちの狂想曲


[著]榊 一郎
[絵]安曇 雪伸

 
「捨てプリ」シリーズ外伝第二段。第一弾は短編集でしたが、今度は長編の外伝作品です。

パシフィカの正体が明かされる前の話と言う事で、全体的にまったり雰囲気。出てくる敵もお間抜けな感じで、なかなかステキです。っていうか「メイドさん」な辺り、作者様の趣味を感じます(笑)

全体的に、ラノベのこういう外伝コメディって短編が多いような気がするんですが長編コメディって難しいのかな?となんとなく感じていたのですがこの方の場合はやはり長編が上手だなあと思いました。適度にシリアスっぽい話も入りつつ、全体の雰囲気がほのぼのーでまったりーであんまり緊迫感がないっていうかなんていうか。

「廃棄王女」でも「その守護者」でもない、本当に「普通」の三人の姿が新鮮。個人的には父親のユーマさんがよい味出してると思いますv