ページ 196 | 今日もだらだら、読書日記。

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フルメタルパニック!つづくオン・マイ・オウン

4829116595つづくオン・マイ・オウン—フルメタル・パニック!

[著]賀東 招二 [絵]四季 童子
富士見書房 2004-10
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[#しかも巨乳。俺は心の目で見た]
[#つまりその千鳥タンは巨乳美少女ということでOK?]


それなんて巨大掲示板www

「日常」の崩壊。本当にこの言葉がふさわしいとしかいえないこの巻。

本編初出演の林水生徒会長引退からから始まる、学園生活の崩壊。今までずっと敵の優位にたって戦ってきた<ミスリル>と敵とのパワーバランスの逆転。もう兎に角最後まで息もつけない急展開にただただ息を呑むのみでした。何から何まで衝撃の展開ばかりで、どこを語ってもネタバレになりかねないのですがヤンや小野寺といった、本当に脇役なキャラまで物凄くいい味を出していて。林水と宗介の信頼関係があまりにもかっこよくて。恭子の、小野寺の台詞が胸に突き刺さって、泣けそうになって。

そして最後宗介の決意がかっこよすぎて悲しすぎて泣けてきました。

「鬱展開」な漫画・小説が増える中、こんなに打ちのめされて、それでも絶対に後ろ向きにはならない。立ち上がろうとする宗介の姿に感銘を覚えました。どのキャラもこんな過酷な展開でも、必死に生きようとしているのが判って。これからもっとハードな展開になると思いますが、これ以上誰にも死んで欲しくないです。

でも、彼らは死ぬときは、絶対私たちに「何か」を残して死んでくれるだろうと思います。最近キャラが無駄死にする話ばかり読んでいたから、こういう作品に出会えたことが純粋に嬉しい。これからも良作で居て欲しいです。続きも期待しています。



ところで今回、後書きが色々な意味で最高だと思ったのですが。「除湿仕様」の名に相応しい面白さをふまえつつ、さりげなく他作品を風刺している姿勢が素敵でした。(つかいいのか?明らかに同社作品ばかり…(笑))

宗介達が諦めていない、と後書きでも公言してくれたのが本当に心強かったです。

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フルメタルパニック!安心できない七つ道具?



フルメタルパニック!安心できない七つ道具?
[著]賀東 招二 [絵]四季 童子


 

「オン・マイ・オウン」の後に読むと無性に切なくなります。特に「老兵たちの?」。外伝シリーズの最新刊は舞台が学園からミスリルに移ってしまいましたがそれってやっぱり本編と合わなくなったのが原因なんですかね…ちと寂しいです。

全体的に宗介のキャラが以前よりも常識人になりつつあるのにつれ、周囲が壊れてきたような気が(笑)いや、宗介の勘違いもやっぱり健在だし、妄想癖(って公式ガイドに書いてあった)も健在なんですが本編「つづくオン・マイ・オウン」で林水会長にも言われているとおり本当に少しずつ日常に適応してきてるんですよね。

まあコンパにボン太君スーツ着てくあたり、まだまだですが

今回は全体的に林水先輩のネタが多かったんですが、やっぱり「つづく?」の前に出た事を考慮するとタダモノではないと言う事を本編に出す前にアピールしたかったのかなあ、とか思います。いや、単純に人気の問題もあるかもしれないけど(人気ありそうだ…コノヒト)

一番のお気に入りはなんといっても「老兵たちのフーガ」です。
ジジーズ最高(笑)ボーダー提督見ると無性に切なくなったけど…。

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フルメタルパニック!サイドアームズ 音程は哀しく、射程は遠く

フルメタルパニック!サイドアームズ 音程は哀しく、射程は遠く

[著]賀東 招二 [絵]四季 童子
富士見書房
2004-04
 
「??」シリーズとは違い、ミスリルメンバーのストーリーが中心のフルメタ短編集。表題作の「音程は悲しく?」と「女神の来日」は結構好きなのですが正直今回は趣味走り過ぎ…というか、ちょっと専門的すぎて退屈ぽいところがあったような。ほかの2編はそれなりに好きですが(マオおねえさんかっこいい!!)

「マオおねえさんとアームスレイブにのってみよう」に至っては…半分くらい読み流し。っていうか注釈で既に終わったアニメを参照されましても…DVDの販促キャンペーンですか?(殴)

「女神の来日」はテンションが激しすぎて、見てて面白かったです。
ストーリーのはじけっぷりもさながら、なぜかここの部分だけ挿絵にペンが入ってるとかな(苦笑)っていうか最後の信二くんの暴走場面…

露骨に某ガンダムSEEげふんげふん。

マカダミアナッツみたいな種が…って(笑)
あと宗介のいやされっぷりも素敵すぎる。
(ちなみに、その後DVDを見たところ、種じゃなくてパンツになってました。流石に同社作品とはいえ製作会社違うし、まんまパクリはやばかったらしい)

表題作は普通によい話。よい意味で典型的なタイプの話で好きです。この本、マオファンにはたまりませんね…!!

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル3(中)


[著]川上 稔
[絵]さとやす(TENKEY)

 
ストーリーに関しては「中巻」だけにあまりいう事ないかなぁ…
なんだかんだ言いつつ重要な謎は全て下巻に持ち越しですし。

凄いこの小説、バトルも多いんですがラブコメ要素も強い気が。
風間と出雲の入れ替わりシーンとか、個人的には非常にツボいです。
あと、中身佐山な新庄がメラ可愛い(笑)

今回は個人的には京と自動人形のふれあいが非常に良かった。
人に服従するしか出来ない自動人形と、京がお互いを感化しあっていく場面は結構見ものだと思います。
モイラ2ndがまた健気で良いです…!!

2巻よりもノロケっぷりパワーアップした鹿島氏が最高。
つか既にM属性入ってないか?
月読部長も元々かなり好きなキャラなのですが、この2人の漫才(違)が溜まりません。

全体的に謎は下巻に持ち越しで続きが気になる一方。
佐山がどんな解決を見せてくれるのか楽しみです!

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フォルマント・ブルー カラっぽの僕に、君はうたう。


[著]木ノ歌 詠
[絵]ミヤス リサ

 
もうすぐ死んでしまう主人公と、「シンセサイザーの」女の子が、音楽を通して心を触れ合うといった話?オーソドックスなギャルゲ…もといラブコメ展開にSFやファンタジー要素が加わった感じです。

「インフィニティ・ゼロ」じゃないですが全体的に泣かせ系のギャルゲーっぽい印象がどうにも残ってしまうのが難点といえば難点かなあ。死ぬのはヒロインじゃないけど。良くも悪くも鍵系好きな方はきっと感動できる小説だと思う(笑)

それとは別に、凄く音楽に関するマニアックなネタが多数登場します。
ヒロインがシンセサイザーであるというのもあるんですが…クラシックや現代の音楽にいたるまで。
ただ、読んでいて気になるようなうっとおしい解説とかはなかったので。
二人で音楽を作るシーンなんかは「ああ、こうやって最近の曲って作ってるんだ?」と単純に感心。

全体的に感動系のお話で履歴も無い「からっぽ」の主人公が
電気仕掛けの歌姫であるヒロインと行動を共にする事によって感化しあい、
お互い少しずつよいほうに変わっていくという辺りは結構みもの。
最後のコンサートのシーンではかなり涙がこぼれてきました。
ガルバとかゲネラルパウゼとか、機械達の動きが凄く切なくて、凄くよかった。
しかし、最後で主人公生き返っちゃったのはちょっとご都合主義っぽい感じがしました。

惜しむらくは、正直悪役の扱いがすこぶるよろしくない事。
せっかく「別に悪い人じゃないんだよ」というような描写が幾つも出てきて
後半では結構ヒロインを助けるような役回りを演じるというのに
最後は「逮捕されたよ」で終わりかよ!!ってのが…。
彼の行った悪事が許されざる事は明らかなのですが、
こういうオチをつけるなら最後まで「悪い奴」で押し通しちゃって欲しかったなと思います。
ってか吾郷はとにかくゲネラルパウゼどうなったのー!?(叫)

前半でちょっと中だるみっぽい部分がありますが(専門的な話題が続く為)
後半はテンポもよく一気に読み進む事が出来ました。全体的には面白かった。

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シャドウテイカー4 リグル・リグル


[著]三上 延
[絵]純 珪一

 
そろそろストーリーも佳境に入ってきた感じ。
というか次回でクライマックスということでちょっと寂しい…。

人間を操る虫のカゲヌシ、ということである意味王道と言えなくもないですが
凄くどろどろしたカゲヌシとのバトルの合間に入ってくる恋愛要素が凄い生きてると言うか浩雄の記憶を失いたくない葉の気持ちとか、みちるの複雑な心境とかが凄い印象に残ってます。

特に今回、全体的にみちるが可愛い…もといかわいそうで。
病院で泣いちゃうシーンは思わずもらい泣きしちゃうところでした。
年頃の女の子の「好き」って言葉の重さっていうか。凄くわかる気がする。

それとは別に、兄貴が偉いいい味だしてましたね、好きですあの兄貴。
っていうか挿絵が…1Pだけジョジョみたいになってるよ?!?(爆笑)

最後の「くろのかなた」の続きが…浩雄の葉への気持ちがダイレクトに伝わってきて、泣けた。

葉の父親が登場したり、レインメイカーの正体が明らかになったりでいろいろ衝撃も多い巻でしたが
何よりびっくりだったのは最後の「アレ」ですかね。
生きてたのかあいつ…個人的にはあの巻はものすごい衝撃でかい話だったので
今から楽しみと言うか恐ろしいと言うか。
とりあえずどんなラストになるのか今から楽しみです。

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ルナティック・ムーンV


[著]藤原 祐
[絵]椋本 夏夜

 
「ルナティック・ムーン」シリーズ完結編。
4巻の感想も書きたかったんですが…読んだのが前過ぎて内容覚えてない(汗)
というわけで4巻飛ばして5巻の感想行きます。
そういえば大学の講義に潜った時、講義中にこの本読んでる後輩が居てビックリしたなあ。

ルナとシオンの強い絆で結ばれているさまが非常に良いです。ラブラブ(笑)
全体的に描写グロいし、ラストの方は人死にまくりで完全なハッピーエンドとはいい辛いけど本当に根本的なところはすごく正等派なストーリーで読後感もなかなか良好でした。何より全てのメインキャラが一生懸命、必死に生きようとしていく姿が凄く印象的で。フィオナの最後だけはちょっとアレでしたけど。シオンも凄い好きなんですがセールとリカが凄い好きだったな。

そんで一番泣けたのが、レインが死んだところ。レインさん自体かなりかっこよくて好きだったのですが、最後が本当に可哀相で。ロイドとラブラブなところが見たかったです。ミュリエルには悪いけど。逆にミュリエルは偉いあっさり殺されてそれはそれで可哀相だったかな。

といいつつ、今回キャラ的に一番ツボったのが ト マ ズ だったりするんですけどね!
生意気天才少年大好き。っていうか挿絵のトマズ君がまた…!!
最後はちょっとアレでしたが。

キャラ的には本当に悪いキャラっていうのがあまり居ないように感じたのですが
死に方で凄い善悪分けられちゃってるなと思いました。
ミュリエル・トマズ・フィオナ・メインシーとか結構もろに…アレだったので。

あと、レインと同じくらい可哀相だったのがエロイーズなんですが。
密かにエロイーズとエンダのコンビが好きだったので、二人には幸せになって欲しかったよ(涙)

なんだかんだいいつつ、一応ハッピーエンド?で終わってくれてよかったです。
最終巻は駆け足で伏線しまっていった感じが否めなかったけど、特に未消化の部分も無いし。
次回作に期待してます。

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プロットディレクター


[著]中里 融司
[絵]日向 悠二

 
面白かったのか面白くなかったのか凄い微妙…。

個人的に「組織なんだけど実は学校のクラブ活動」とかはっちゃけた展開は面白いと思うんですが
主人公たちの「普通の人間じゃないっぷり」があまりにも壮絶すぎてびっくりさせられたのは確かなんですが
正直、作品からそこはかとなく漂う超日本人至上主義みたいなのが…・。

アメリカ人のすぐに他の民族の扮装に首を突っ込んじゃうようなおせっかいな考えが良いなんて思わないですし
ネオナチの人々の自民族至上主義もどうかと思うんですけどね、
この作品に出てくる人々の日本人至上主義っぽいのも相当だよ…

そして敵の節操のなさといったらないんです。
日本を神の元統一するだの他民族を「野蛮な白色人種」、ヒロインを「下等生物」など、散々下げずんでおきながら
どーして目指すのはムー大陸復興で使うのが神話オデュッセイアに出てくる巨人なの?
そこまで日本万歳するなら日本神話からネタ取って下さい。

主人公と「カスタムキューカルテッド」を結びつけるために、悪役をより悪役らしく書いたというのは多少あるとして
それにしてもあまり気分のよくなるものじゃなかったです。
そしてアメリカ軍との戦闘シーンは良くも悪くも「電撃的な」グロさが健在でした(笑)

なんだか、色々頭がクラクラした作品でした。
作品自体は面白いのに、この偏りまくった他民族排他思考が全てをダメにしている気がするよ…。

その他の部分は割りと面白かったです。多少テンポ悪いかな、とは思ったけど。
主人公達の設定も変わってて面白いし(麟ちゃんが特に可愛かった)
↑のような思考が気にならないならオススメの作品です。

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世界で一番優しい機械?SOFT MACHINE?


[著]榊 一郎
[絵]水上 カオリ

 
初めてスクエニのEXノベルズに手をつけてみました。
っていうのも、最大の理由は書いてる人が「捨てプリ」の榊一郎で、挿絵が水上カオリさんだったことに他なりませんが。

最初の暗い展開、物語に登場する暗い過去を持ったキャラクター達と相反して
ストーリー全体がもつ雰囲気はタイトルの通り暖かく、優しいものでした。
近未来物ということで、舞台になる病院の雰囲気がもっと近未来的な物だったらこうはならなかったんでしょうが
看護ロボットが兎型だったり、ナース服もレトロなものだったり、
更に挿絵の水上さんのイラストがその雰囲気を高めてくれていると思います。

全体に流れる雰囲気と違い、ストーリー全体は物凄く重く、暗いです。
この辺をそう感じさせず、さらりと読ませてしまうところが榊さんの凄いところかな、なんて思ったり。
(「スクラップドプリンセス」もそんなところがあったような)

スクラップドプリンセスシリーズとの一番の相違点はやっぱり「強力な力を持った味方」が出てこない事のように思えます。
でも捨てプリシリーズでも結構「民間人の無力さ」みたいなのが出てくることが多いので
それが大きくクローズアップされてる感じが。
個人的にこの人のストーリーはかなり好きです。

で、まあそれはそれとして、一番気になったこと。
クロック・ワーカーズの設定、もろに「捨てプリ」の粛清使じゃん!!!
違うのは最後のクロック・ワーカーズの一言くらい?あれなかったらかなりそのまんまのような。

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埋葬惑星 The Funeral Planet


[著]山科 千晶
[絵]昭次

 
ライトノベルというよりちょっと童話みたいな、可愛い感じの話です。
イラストがまたストーリーの雰囲気に合っていて可愛いv

若くして死んだマスターのために作られた慰霊用アンドロイドが、
彼の「外にでたい」という願いを叶える為に奮闘する、という話。
何も知らなかった子供が外の世界を知る、という絵本のような構成の話ですが
結構そこはライトノベルらしく大人の世界の事情(笑)も加わってきます。
タイトルにふさわしく、暖かいながら静かで物悲しい雰囲気が作品全体に漂ってます。

どうでもいいけど用語解説は別にいらんと思う。
確かに難しい用語もあったけど込み入った話じゃないし、理解には困らなかったし。

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