ページ 198 | 今日もだらだら、読書日記。

▼ 最近の記事

空の境界(上)


[著]奈須 きのこ
[絵]武内 崇

 
同人小説を文庫本化したもの(というかぶっちゃけ「月姫」でお馴染みのTYPE-MOONの作品なのですね)ということで
ラノベ完全読本に紹介されていて興味を持って買ったんですが
ミステリ系はあまり読まないので判りませんがが「ライトノベル」というには、ちょっと重い感じです。
登場人物の言ってることが一々哲学的で眠気を(蹴蹴蹴)

文章は凄く綺麗だし、ちゃんとした硬い本も読める方にはかなりオススメ。
二重人格だった少女・両儀式が2年間昏睡状態に陥り、
裏人格と引き換えに人の死が見える魔眼を手に入れると言うのが主な内容ですが
各キャラクターが引き立っていて結構好き。

キャラ萌え面で感想を言えば、主人公の幹也君のヘタレっぷりに終始萌え萌え。
そして全然興味無いふりを装い実は嫉妬メラメラな式ちゃんに萌え萌え。
イラストもあの「TYPE-MOON」とあってクォリティ高いです。
あの静かでミステリアスなイラストの雰囲気が作品とマッチしています。

個人的に不満だったのは、やっぱり「ラノベ」というには話が堅くて、
いまいちストーリーを先に読み進めようと言う力が弱いことですかね。
「Missing」の空目君の講釈が10倍くらいの長さになって突撃してくると思ってくだされば。
オムニバス形式なんですが、話が動いてる途中は夢中で読めるのに、最初の部分が堅すぎて減速してしまうのですよ。
それで、「あ?まだ○○ページもある??」という気分に陥ってしまうという。
ぶっちゃけこれ、「終わりのクロニクル」シリーズでもいえることです。
面白いのにもったいないと思う。

設定の作りこみ具合とかは凄くしっかりしてるし、細かくて、そういうのが好きな方にはオススメ。

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バイトでウィザード 術者の目覚めはうさぎのダンス!?


[著]椎野 美由貴
[絵]原田 たけひと

 
バイトでウィザードシリーズの一条兄妹の見習い時代を綴った外伝第二段。
すごい濃いキャラが出てきたんで、個人的には大注目。
渋くてマッドサイエンティストなジジイの同級生って色々と最高なんですが!(笑)

本編がかなり段々重い話になってきたような気がするのですが
(というか京介の治癒無効段階がどんどん進んでいくので。
どうしてもこの本編って先に明るい未来を見出せないのよね・・)
外伝は全体的にとことんギャグ、とことん軽快なノリで進んでいくので良いです。

とりあえずこの話の中で一番すきなのはジジイほっといて第三話の「湯けむり慕情で温泉地獄」です。

ラストの女将の手記最高。
本気で吹きましたから、電車の中で爆笑しましたから!
ウェルカムトゥーザボンバーワールド。

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灼眼のシャナV


[著]高橋 弥七郎
[絵]いとう のいぢ

 
最近人気らしい、「灼眼のシャナ」シリーズ外伝です。
シャナがフレイムヘイズになった時の、アラストールとの契約のエピソード。
主人公も違うし舞台もファンタジー観たっぷりで、本編とはかなり違った雰囲気が楽しめます。

もうとりあえず表紙の包帯ぐるぐるシャナと新キャラヴィルヘルミナのメイド姿に萌え萌えだったとかそんな本当の事はさておいて・・・とりあえずヴィルヘルミナさん萌え(置けてない置けてない)

ストーリー自体は外伝といっても「バイトでウィザード」や「フルメタルパニック!」のようなギャグにはしった展開ではまるでなく、シリアス度自体は本編と全く変わらないです。「外伝」という表記自体無いのでこの話を「外伝」とみなすかどうかは人によって意見が分かれるでしょうが・・。

最初のほのぼのーとした家族的な雰囲気の中でも、シャナたちの「現在」を知っている読み手にはこの生活が長く続かない、シャナの夢見る生活は永遠に来ないであろう事を判ってしまう為どことなく儚さや切なさを感じます。実際、最後の展開はかなりほろ苦いものでしたね。

久しぶりにこのシリーズ読みましたがやっぱ好きなので他の新刊消化したら続編を購入したいところです。

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しにがみのバラッド。5


[著]ハセガワ ケイスケ
[絵]七草

 
今回の話の中では断然「しにがみのうた」が好みでした。
なんつーか、うちの黒兎設定を知っている人は読んだらどこに萌えたか一発でわかりそうな勢いですが。
というか黒携帯ハマって以来めっきり暗殺者萌え。
実はROも隠れ♂アサシン萌え(なんですと←男キャラの中では)

高確率で死にネタの入るこの作品、作風自体がとにかく物悲しいのですが
「しにがみのうた」のやるせなさは格別でした…。
どうでもいいけどチセって某最終兵器彼女思い出してしょうがないんですが!

冒頭で(感想描くたびに毎回触れてるけど)「キノの旅」と作風が似てるといいましたが
キノがほのぼのーとしてそうでどこか現実的な雰囲気が漂っているのに対し
しにがみのバラッド。は物悲しいのにどこか暖かい雰囲気なんですよね。
ここがキノと一番対比すべきところじゃないかと。

個人的にはかなり好きな作品ですー。

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シャドウテイカー3 フェイクアウト

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[著]三上 延
[絵]純 珪一

 
ようやくストーリーの根幹に関わりそうなキャラや単語が出てきてストーリーも本番という感じ。
…なのに3巻からして本当に展開が絶望の連続で物凄いです。
この手のストーリーはやっぱ主人公の努力が報われてハッピーエンドというのが筋だと思うのですが
「これ、どっから状況回復させるの…?」とツッコミたくなるような報われなさがまた恐ろしい。

今回は葉の失われていく記憶がクローズアップされる中、
葉と同じようにカゲヌシに記憶を奪われていく天明との対比がなんとも嫌な感じです。
思わず「葉もそのうちこうなっちゃうのかな…」とか怖い事考えちゃいますよ。
黒の彼方も見方のようでありながら最終的にはラスボスぽくもあり、非常に怖い存在ですね。
でも黒の彼方って毅然としててなんともかっこいいよなあ(笑)

最後の最後の天明の姿がなんともやるせなく、少し物悲しく感じました。
ストーリーを「読ませる」力は秀逸かと。

ストーリーも本題に入る中、どんどん謎は深まるばかり。
ここからどうやって主人公達が状況を逆転させていくかに期待!
逆転…するよねっ?(苦笑)

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バイトでウィザード したがえわが宿命に、と少女は呟いた


[著]椎野 美由貴
[絵]原田 たけひと

 
カラー挿絵の2?3P目のセリフが何処の事だかわからない。
マジ気になってしょうがない。誰か正解を教えてください。次回以降の伏線…?
礼子が団体に入るきっかけになった事故関してはまだまだ謎が多いというか…
京介がその場に居たのではないかとおもわれるほのめかしが作品中に少しあったのが気になる。

死んだ筈の自分の元恋人に命を狙われるという、まさに泥沼最高潮な第七弾。
京介がここにきて初めて人間らしい感情を見せたような気がする。
今まではどんな事があっても物凄く自分を外から見てしまうようなキャラだったのに
今回の京介、凄い人間らしいよ…。
取り乱して傷つけてしまった礼子に必死に古代の治癒術をかけるシーンとか、
ラストのあの衝撃の展開とか(流石にこれをネタバレさすのはまずそうなので伏せつつ)
というか今までの無感情な京介はこの話のための伏線だったのかな。

一人の人間をここまで変えてしまう砂島礼子という少女の存在の大きさにある種感嘆を覚えました。
つか、この子のキャラクターかなり好き。かっこいいわ大人っぽいわ、可愛いわお姉さんタイプだわで。
そして今回、礼子に加えて豊花がすっごい可愛いです。
そりゃそうと豊花って何気にこの作品ではヒロイン扱いなのでしょうか…妹だけど。

もーとりあえず、何気に今回の事件で京介の治癒無効体質の段階が
進んじゃったんじゃないかってあたり心配でしょうがないです。
こんなに主人公の体調を気遣っちゃう小説なんてこれだけだよ…ああ恐ろしい。

しかも今回、ついでに微妙に豊花にも治癒無効体質フラグ(何それ)が…ああ恐ろしい…(涙)
割合元々コミカルなノリのストーリーだった訳なので
メインキャラ(一条兄妹、塩原、風紀委員長とか)の中で人死にが出ないような終わり方をしてほしいんですけどね。

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吸血鬼のおしごとSP—The Days Gone By

吸血鬼のおしごとSP—The Days Gone By (電撃文庫)
[著]鈴木 鈴
[絵]片瀬 優

 
あの鬱な衝撃のエンディングから数ヶ月。

「吸血鬼のおしごと」シリーズの番外編。
挿絵の片瀬優さんとの共著扱いで、1/4ほど片瀬さんの漫画が入ってます。
個人的には共著とかそういうせこい手使わないで
小説なら小説、漫画なら漫画で出して欲しかったなというのは兎に角。
(なんとなくだけど、小説を読むつもりで本を開いて初っ端漫画って挫けませんか…。)

小説の構成は輌月と上弦が出会った時の過去話と舞・レレナ・亮二達が繰り広げるバタバタな短編いくつか。
やっぱり「おしごとシリーズ」といったら後者のどたばたコメディの方がそれらしいです。
あの鬱な最終話の後にコレを読むとなんともいえない切なさ・空しさに見舞われますが。
あ?…やっぱりこのノリのまま続いて欲しかったなあ。

上弦と輌月の話も、単体ではかなり好きな部類に入ります。
…そう、こういうダーク系伝奇ファンタジーなノリは従来の「おしごと」とは別でやって欲しかったんだよ!
全く違う短編として読むと凄くどちらの雰囲気も好きなので。
例えばスレイ●ーズやフ●メタみたいに伝奇系ダークシリアスな本編と、
それの外伝的おちゃらけノリのどたばたコメディ短編シリーズで出してくれるとか。
兎に角あのほのぼの作風がいきなりダーク痛い系に変わったのが気に食わないだけであって。
いや、あのラストはやっぱりどうしてもいただけないけど!!(泣)

個人的にはあの最終話の補完話やってほしかったんですけどね。レレナのその後が気になるから。
ただ、後書きでの作者さんの恐縮っぷりをみるとやはりあの最終回は作者的にも触れないで!なのかなとか。
なんか、凄く、きっと、7巻のラストについて色々言われたんだなって感じの恐縮っぷりだったので(笑)

「おしごと」好きなら前半後半、どちらの雰囲気が好きだとしても買って損はない内容かと思います。

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Missing11 座敷童の物語・完結編


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
しょっぱなから武巳と稜子がラブラブモードでびびった(笑)

ついに(色々な意味で)美術部メンバー全滅ですか…
個人的には奈々美ちゃん想いの沖本君がかなり好きだったのになあ。
そして武巳がどんどん孤立するわ、泥沼にずぶずぶ浸かってくわでもう心配でなりません。
なんだかんだいって、稜子は空目たちと決別した訳じゃないしな?;

亜紀スキーとして亜紀の出番が少なかったのが残念でなりませんが
彼女の唯一出番を張ってる、基城とのシーンは好き。
ところでどうじさまの事件は解決しちゃったんだけど、亜紀のどうじさまに全く触れられなかったのは
次の話への伏線なんでしょうか…よもや忘れられてるなんてことないよね(笑)
というか話が進む毎にどんどん亜紀の出番が減っていった気がする今回。

なんか今回はいつもよりグロテスク度は下がり気味だったような。
今まで回を重ねる毎にグロ度が上がってるって(友達との間で)評判だったのに(こら)
最後の武巳と沖本の対決シーンくらい?

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Missing10 続・座敷童の物語


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
なんていうか、段々この話、人間関係グロくなってきますね。
最近すっかり描写の怖さに慣れてしまったしまったせいか、最近こっちのが気にかかる(笑)

今回の表紙、5巻よりも武巳が凛々しい顔してるのが凄い印象的だった。
5巻の表紙の武巳は明らかにヘタレくさいので(失礼)
しかし今回の話を読んで思う。

実は最強キャラは武巳じゃなかろーかと。

一番印象に残ったのはやはり最後に武巳と俊也が揉みあうシーン。
Missingって話はメインキャラが4人いて、武巳が今まで一番主人公らしい子だったんですが
この巻ですっかり逆転してしまった感じですね。
俊也が自分の知り合った人間全てを護りたいと悩んでいるのとは対照的に
稜子一人を助けるため、自分の周囲の人間を巻き込むと全て承知で魔津方に手を貸す武巳。
武巳は最後に自分のことを「凡人」って言ってるけど
好きな人のためとはいえ武巳は、既に凡人の域から乖離してしまっている印象を受けました。

個人的に気になるのは武巳たちもだけど、何より(ファンとして)亜紀のその後なんですが。
多分次の巻は彼女が中心にストーリーが展開されるんだろうなあ…。

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しにがみのバラッド。4


[著]ハセガワ ケイスケ
[絵]七草

 
相変わらず内容はほんのり暖かくて少し寂しく悲しく、ちょっと癒される感じ。
今回いきなりレズネタでめさめさビビったのは内緒(笑)
でもこの作品にかかると嫌らしい感じが殆ど無いのが不思議。

個人的には「しちがつなのか。」が好きです。
ホタルノヒカリ。もほのぼの?としてて好きですが。

あと最初と最後に入った小話が気になります。
モモの人間時代の話…なのか?

今ぱらぱら再読して考えたこと。
「やはりキノフォーマットでも後書きまでは真似できなかったか」
いや、真似しちゃまずいんですけど(笑)

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