ページ 51 | 今日もだらだら、読書日記。

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艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆 2

 

数々の出会いと激戦の末に、“艦娘”として戦う決意を新たにした正規空母・瑞鶴。その一方で、榛名ら金剛型四姉妹を擁する主力艦隊は、“陸棲型”深海棲艦「飛行場姫」を攻略するためにルンバ岬海域で死闘を繰り広げていた。敵味方の鉄屑が海底に沈み、「鉄底海峡」と呼ばれる戦況になってもなお打破できぬ事態を重く見た“提督”は、瑞鶴にある命令を下す。だがそれは、艦隊決戦の切り札である戦艦・大和のみならず、多くの艦娘にとって過酷すぎるものだった―。“幸運の空母”瑞鶴の視点から大人気ブラウザゲーム『艦これ』の世界を描く本格“戦記”小説、発艦! (「BOOK」データベースより)

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 枯渇する資源…枠開放しても足りない入渠ドッグ…ハズレルートで大惨事…旗艦だけ残して終わるボス戦…
 秋イベント第四海域「アイアンボトムサウンド」  あのトラウマが蘇る!!

 四方海域を鎮めた鎮守府の元に「飛行場姫」と呼ばれる深海棲艦が発見されたという知らせが舞い込む。金剛姉妹を中心とした夜襲作戦が発動し瑞鶴達も支援艦隊として作戦に参加するが想定外の事態が続出し作戦は失敗。鎮守府に帰還した瑞鶴は提督からとある命令を受け、存在を秘匿されていたひとりの艦娘と対面する。

 秋イベント「鉄底海峡を越えて!」をベースにしたストーリー。主にE4(+E5)の攻略がメインなんだけど、無謀な出撃による疲労の蓄積とか少しずつ底をついていく資源とか、戦艦でも重巡でも続々大破したり羅針盤にツンツンされてボスにたどり着けないもどかしさとかもう色々とあの時のトラウマを思い出してしまってやばい。まさに“鉄底海峡”と呼ぶにふさわしい激戦で、体力的にも肉体的にも疲弊していく彼女たちの姿にもだもだする。秋のE4は最終的に、試行回数が3桁届いてましたよねー…。

 普段は明るく振舞っている艦娘達だけど、誰もがかつての「戦争」の傷痕に誰もが傷つき、苦しみながら戦っている。不幸な最期を迎えた艦娘達はもちろん、戦争の後まで生き抜き「幸運」の名を得た彼女達だって傷つかないわけが無い。でも、その傷を受け止めて新たに立ち上がり、迷いながらも戦っていく姿がアツかったです。

 特に史実の比叡がどうなったかはよく知らなかったので、彼女の最期には衝撃でした。かつての己の無力を悔やみながらも明るく笑う比叡がすごく愛しく、そんな彼女の脆さを心配する金剛・榛名と比叡と同じ想いを抱きながらも長姉とともにある霧島がとてもかわいい。

 そして、坊ノ岬沖海戦で多くの犠牲をだし、鎮守府の中で誰よりもかつての戦いで傷つき、いまだ人間を信じられずにいる大和の頑なな心を溶かしたのは同じ立場に居る「艦娘」達の熱い想いと、そしてかつて運命を共にした「仲間」への誇りと、戦うために生まれてきた「戦艦」としての心。比叡とのガチの殴り合い展開が熱すぎるんですが、その後の金剛とのライバルとかいてともと呼ぶ雰囲気には思わずニヤニヤしてしまいました。

 夜戦メインのマップであるだけに今回は主役の瑞鶴はじめ空母組の活躍は少なめでしたが、出番は少なくてもしっかり存在感を見せてくれていたというか、ちょっと出のキャラクターたちもそれぞれ魅力的なのが楽しかったです。あと相変わらずこのノベライズの提督さんは、現場と上層部の軋轢を一人で背負い込んで無理しながら艦娘にはそれを悟らせないようにしようとするあの偽悪者っぷり、本当にたまりませんやっぱりど受けだと思う

 個人的には滅多にこの手の創作にでてこない長波(当鎮守府のファースト嫁艦)が活躍してくれたのがうれしかったです!!長波可愛いよ長波!!

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(仮)花嫁のやんごとなき事情 〜離婚の誓いは教会で!?〜

 

フェルが偽物だということがクロウにバレていた。短い人生でした!!と混乱するフェルに追い打ちをかけるように、クロウの態度が急変。今まで自分を信じてくれた彼に、これ以上嘘をつきたくないフェルは“偽嫁”白状を決意する。ところがいざ告白、というときにクロウから「神誓を解除したい」と言われてしまい!?それって、仮嫁とはマジ離婚ってこ…と?ニセ新婚生活、想いが大迷走の第7弾! (「BOOK」データベースより)

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 正体がクロウにばれてた!!大混乱に陥るフェルだけど、せめて自分の口から真実を伝えたい、その上で自分にできることがあるなら少しでも役に立ちたいと決意。ところが、時期を同じくして何故かクロウに避けられ続けて……気まずいままエルラント中央教会へ向かったが、クロウから飛び出したのは「神誓を解除したい」というとんでもない一言だった。

 少しずつ物語の黒幕が見えてきて、いよいよ物語も佳境に入ってきたなという展開。今回の黒幕の人はしょっぱなから胡散臭さ漂わせてたよなあと思いつつ、カイズ猊下の不器用ぶりに大変ときめきました。いろいろな意味で、彼は再登場してほしいキャラだなあ。同時に、前々から少しずつ姿を表しつつあった彼の不気味な動きが恐ろしい。

 色々ふっきったフェルのオトコマエぶりが安定すぎるのに対し、クロウのめんどくせー男っぷりがヤバい。割りとフェルを嫌いになって邪険にしてるわけではないというのは一目瞭然というくらいなんだけど、傷つけるのを恐れるあまりわざと嫌わせてそばから手放そうとする男の人は面倒臭いとおもいます!!そしてすっかり二人の保護者というか姑ポジションになってしまった感じのあるガウェイン先生がクロウとフェルの恋愛的な意味でも、バトル的な意味でもとてもかっこよかった。

 しかし、途中までの面倒くさい男ぶりが光りすぎだったぶん、クロウのクライマックスの言葉には思わずニヤリとしてしまいました。最後の最後でフェルに真意伝わりきってない感じするのがまた不憫感あって素敵です!!個人的にはやっぱりクロウには不憫もいいけど、ふてぶてしい、ちょっとこわい旦那様であってほしい。これから物語はもっと過酷になっていきそうな雰囲気ですが、今後の展開も楽しみにしてます。

——では改めて。これからよろしく、共犯者どの?

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ログ・ホライズン2 キャメロットの騎士たち

 

〈腹ぐろ眼鏡〉のシロエ、いよいよ本領発揮!!表面的な穏やかさは取り戻したものの、一方ですさんだ空気をまとい続ける“アキバ”の街。教え子たる双子・トウヤとミノリの拘留が発覚し、アキバの情勢に嫌悪感をぬぐいきれなくなったシロエがついに動く!歴戦を制した猛者11人を結集させ、無法地帯アキバに「希望」を取り戻す。 (「BOOK」データベースより)

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 セララを救出し、アキバの街に帰還したシロエ達。だが、彼らが街を離れている間にアキバの街はますますおもしろくないものになっていた。同時に、大災害が起こった時に一緒に居た双子が初心者狙いの悪徳ギルド『ハーメルン』に囚われていると知ったシロエはとある企みを企てるのだが……円卓会議結成まで。

 事態の解決には関係なさそうな料理の発見から様々な手を積み重ね、遂には無法地帯と化していたアキバに「円卓会議」という統治システムを築き上げてしまうまでの流れがめちゃくちゃ面白かった!しかも同時並行で双子を勾留しているギルドを統治システムの効力を他のギルドにわからせるための「見せしめ」役にとして壊滅させてしまうという一挙両得ぶり。ほんと、軽食屋「クレセントムーン」あたりからの流れが鮮やかすぎて心が躍る。

 やはり、アニメ版とくらべて各キャラクターの心の動きがたくさん描かれているのが美味しいなあ。特に、アニメだと円卓会議の面々を相手に冷静にふてぶてしく動いているように見えていたシロエが案外周囲のメンツに緊張してるとか、とてもニヤニヤする。特にこの部分はアニメ版で第三者視点からのシロエがどういうふうに映っているか知っているから余計ニヤニヤしてしまった部分かもしれない。逆に、アニメを後から見たら内心どれだけ動揺してるかとか想像できて楽しかったんだろうなあ。円卓会議結成のあたりは挿絵でも文章でも盛り上げてくるので、テンション上がりっぱなしだった。

 ギルドという存在に根強い抵抗感を覚えていた彼が新たな仲間と歩き出す為に、待っていてくれた仲間たちと共に新たなギルド<記録の地平線>を作ることを決意するまでの心の動きが本当に美味しいんですけど、にゃんた班長をギルドに誘うシロエが可愛すぎてちょっとどうしたらいいかわからない。この、なんですか、このシロエは、いけない!!!萌えすぎていけない!!!アニメでこのセリフカットされたのがあまりにも惜しい!!!

 円卓会議の場面ではあれだけツンツンしておきながら、「戦闘訓練」と称してお掃除をして帰っていくアイザックさんはツンデレだと判断できます。

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仁義なき新婚生活

 

昔ながらの侠客一家・里海組の長男である佳月は、優しい姉が政略結婚させられそうになり、相手の郷島組若頭・健吾の事務所に単身乗り込んだ。結婚はなかったことにしてくれと談判する佳月に健吾はけんもほろろだったが、押し問答の末、身代わりで自分が嫁ぐことに。姉と組を助けるためなら家政婦役上等!と覚悟を決めた佳月だったが…フリフリの女装や夜のオツトメまで強いられ!?(「BOOK」データベースより)

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 表紙にホイホイされた。後悔はしていない。

 極道一家の長男・佳月は姉が郷島組の若頭と望まぬ婚約を強いられている事に腹を立て、郷島組に殴りこむことに。若頭と押し問答を繰り返すうち、何故か勢いあまって姉の代わりに自分が嫁ぐという話になってしまって!?結婚式はウェディングドレス姿、日常でも常にフリフリの服を着て女として過ごす事になり、夜はもちろん……×××!?というお話。

 嫁とは名ばかりの人質のような役割と思っていたら服装的な意味でも性的な意味でも「嫁」として扱われて、家族の反応もなんか歓迎ムードだぞ!?旦那になった男はどっちもイケるとかいって普通に押し倒してくるぞ!?と、このあたりで割りと主人公は泣いていいと思うわけですが、こうなったらこうなったで仕方がない!とちゃんと嫁しながら逆転のチャンスを狙う主人公が大変男前可愛い!

 同じ極道の家の息子でも普通の少年として育てられ、極道として生きるには甘すぎる考えの持ち主である佳月と、あらゆる面で「組の跡取り」として育てられ、家庭の温かみを知らずに育った健吾。正反対の二人がお互いの持たざる部分に惹かれ、身体から始まった関係が少しずつ心も寄り添っていく様子が凄く良かった。劇的な変化やエピソードがあるわけでないんだけど、少しずつお互いに打ち解けあっていっていることがわかるようなエピソードが入ってくるのが美味しかった。

 特に、食生活が少しずつお互いの好みに感化されていくのとか、たまりません。最初は冷凍食品と外食ばかりで佳月の手作りの料理にも難色しか示さなかった健吾が、冷凍食品を出そうとした佳月に「朝御飯は味噌汁がいい」「冷凍食品なんて捨てちまえ」ってごねるシーンとか、佳月が最初苦手だったフレーバーティーをすっかりお気に入りにしてたりするシーンとか。そういうちょっとしたエピソードに、気づくたびにニヤニヤしてしまう。

 極道モノは殆ど読んだことなくて、性的な意味でも展開的な意味でももっとハードなものを想像していたけど、予想してたよりずっと可愛らしく、微笑ましいお話でした。番外編でやってきたブラコン弟に新婚生活のラブラブっぷりがバレる話とかほんともう、ごちそうさまでした!!という感じ。しかしそれだけでなく、受の佳月がどんなにフリフリの可愛い服を着ていても中身は任侠心溢れた義理堅い男の子という部分がしっかり描かれていて、とても好みのお話でした。

 個人的に佳月のプロポーズのセリフが個人的ツボヒットでした。色んな意味で、このお話のすべてが凝縮されきったセリフだなあと。男前受最高!!

「俺も男だ、責任は取る。……一生傍にいて味噌汁作ってやるから、きっちり食えよ」

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わけありの方、歓迎します。 斎藤さん家の五ツ星アパート

 

「入居者募集中ご相談は斎藤家(大家)まで※わけありの方も大歓迎です」という貼り紙のある“斎藤ハイツ”。そこには、変わった住人たちがひっそりと暮らしている。近くにあるマンションを見張っている、犬連れの老人。漫才の練習に明け暮れている怪しげな二人組。押入れの奥に三千万円を隠している若者。一緒に暮らす少年に人の殺し方を教えている殺し屋…。彼らは教えてくれる。生きていくのは難しく、苦しいことばかり。けれど、人生は捨てたもんじゃない。 (「BOOK」データベースより)

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 「わけありの方も大歓迎」をうたう斎藤ハイツに集まるちょっとワケありの人々。そんな彼らが斎藤ハイツや斎藤家の人々とともに繰り広げるちょっとしたお話を描く、連作短編集。

 2編目の「笑う門には空き巣が来る」が凄く良い悪友ですよってステマされて手にとったんですが、本当に良い悪友だった!!アホの子・隆之介とインテリ眼鏡・雪夫の凸凹空き巣コンビがひょんなことから『漫才師』と正体を偽って斎藤ハイツに住まうことになり、彼らの正体に疑念の目を向ける大家さんの娘さっちゃんを納得させるため彼女を笑わせようとするというお話なんだけど、純粋に自分よりも頭の良い雪夫に憧れる隆之介と頭は悪いがどこまでもまっすぐな隆之介に憧れる雪夫の関係性がとても好き。『刎頚の友』の勘違いには笑った。

 他の物語も、どれもちょっと微笑ましくなったり最後でちょっとホロリとさせてくるようなお話でとてもおもしろかったのですが、凄かったのは
そのすべての物語を受けて始まるエピローグ的な位置づけにある短編「渡る世間に魔女はなし」でした。どこか繋がりそうで繋がっていなかったこれまでの物語を、一人の人間を主人公とした物語として綺麗にひとまとめにしてしまう流れが、これまでの色々なモヤモヤを一気に払拭していくようで。ちゃんとした物語として独立しているのに、さりげなくこれまでの物語の後日談まで盛り込んでるの本当にズルいと思いました。

 すべての物語に関わっていたその人の独白に、その人生の重みを感じてどこか切なく、でもほっこりしてしまう。ちょっと幸せな気持ちになれる読了感のある物語でした。面白かった!

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踊る星降るレネシクル 5

 

「俺の大っ好きなミカホシを守れえッ!バカ弟子ぃぃぃっっっ!!」絶叫を残してレンヤは石となった。ミカホシ市、そして日本をも巻き込む戦争の行方は、今やレンヤの愛弟子・すまるの手に託された。覚醒する最強の力、しかし支払った代償はあまりに大きすぎて―。一方、レンヤの幼馴染み・瑞貴はこの覚醒の裏にある陰謀を感じ取り、学園を離れることに。そしてレンヤのケンカ友達・なななは、何故か留置所の中にいた…。「もんちっちって踊ってる場合!?」レンヤと絆を結んだ三人の少女が今こそ彼のために動き出す!!少女を最強へと導く“王道”ノベル再始動! (「BOOK」データベースより)

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 三星会の叛乱により、多くの犠牲を出すはめになってしまったミカホシ市。レンヤ達を救うため、瑞貴・すまる・そしてなななの三人はそれぞれのルートで救出に向かう。しかし、その裏ではレネシクルの力をミカホシ市の外で活かそうと画策する三星会と、すまるが下ろした「ベツノカ」の力を利用しようと不気味な動きを見せる千陽院親子が蠢いており……。

 3年ぶりの新刊!内容忘れてるんじゃないかなと少し不安になったけど色々ぶっちゃけ気味な前巻あらすじが入っていたのでちょっと戸惑ったけどさくさくストーリーに入っていけました。久しぶりの新刊系ってわりとここで躓くこと多いので各レーベルみんな前巻あらすじつけてください……。

 石にされて囚われたレンヤを救い出すためヒロイン達が動き出す!!レンヤまじヒロイン!!な展開。3人のヒロインたちがそれぞれ様々な迷いや葛藤を持ちながらも、想いはひとつ「レンヤを救うため」に、まっすぐ敵に立ち向かっていく展開がアツい!!リタイヤしたと思っていたあの人やあの人の活躍もあったりして、ド王道の総力戦展開がとても楽しかったです。特にロリコンの人の活躍がズルすぎていけない。

 ヒロイン争いは瑞貴vsすまるで安泰かとおもわせておいて、今回は本当になななの活躍が凄かった。事態を解決するための一番手っ取り早い手札を持っていながらその手段を使うには自らが犠牲になることを前提としていて。そして、短慮に走れないくらいには、心配してくれる友や仲間がいて。レンヤの元へ駆けつけながらも、ギリギリまで揺れ続ける姿が印象的でした。そして本当にツンデレは呪い……。

 しかし、3人の活躍は物凄くアツかったけど、最終的に戦いには勝ったけど勝負に負けたみたいな感じの終わり方で本当にこれどうなってしまうのか。さすがにヒロイン全滅で○○○エンドなんて認めないですよ!?だし、あと1冊でどんでん返しがあるのは確定だとおもうので……。とりあえず早く6巻を!!アオリ文句でも「王道」を強調してるだけに、全滅エンドで終わるのだけはありえないと思ってるし全員が幸せになれるラストになるって信じてますが、楽しみですけどこれは4巻を読んだ後以上に待つのが辛い……。

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はたらく魔王さま! 11

 
029

魔王たちの尽力で異世界エンテ・イスラから無事帰還した恵美。しかし長期の無断欠勤により、テレアポのバイトをクビになってしまう。追い打ちをかけるように、魔王は救出に掛かった経費を払えと、請求書片手に恵美へと迫る。その額、なんと三十五万円!悪魔に借金などプライドが許さないのか、恵美は貯金を崩しながら新たなバイトを見つけ、返済しようとするのであった。一方その頃、大家のミキティによって病院に隔離されていた漆原の身体には、ある異変が起きていた…。フリーター魔王さまの庶民派ファンタジー第11弾。勇者の新たなバイトのせいで、勤勉な魔王がまさかの出社拒否に!?(「BOOK」データベースより)

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 エンテ・イスラから無事帰還することができた恵美だが、予定よりも大幅に長く異世界に居た結果、無断欠席でバイトをクビにされてしまっていた。しかも真奥が異世界での経費を請求しにやってきて……そんな彼女が選んだ「新しいバイト先」とは!?というお話。

 日本に帰ってきた恵美の態度がいままでと勝手違いすぎて振り回されるというかひとりで空回りする真奥さんが微笑ましすぎる。特に恵美の面接から彼女の出社当日に至るまでの真奥さんの本気の動揺ぶりがかわいすぎて、世界がヤバイ。このシリーズでこんなに笑ったのはじめてかもしれないってくらいに爆笑した。あのワーカーホリックの魔王様が「会社に行きたくなーい!」「はたらきたくなーい!」と合唱する様が新鮮すぎた。

 元はといえば魔王と勇者、わざと角を立てて対立することでバランスをとっていた感のあるふたり。それが、恵美が現状を受け入れてある程度割り切りをもったことで完全に真奥の一人相撲状態になってしまっているのがほほえましかった。しかし、これまでの関係がいかに真奥が「わざと魔王と勇者としての距離感を崩さない」ことで成立してきた関係なのかと改めて実感するエピソードでもありました。

 やっぱり、異世界を踏まえたシリアス展開も良いけど、日本の東京で勇者と魔王がドタバタしてる時が一番輝いてるなあと思ってしまった一瞬。いや、エンテ・イスラ編も面白かったんですけどね!!

 一方、そんなほのぼの(?)やってる横で、一気に二つの世界の謎が明かされてきてるわけなんだけど、それでも核心に至る所までは届かないのがもどかしい。事情を知っている風のミキティからの情報も大きいんだけど、ライラとのつながりが大きいエミリアの父・ノルドからの情報がかなり大きかった。というかライラさん予想以上にフリーダムな人だ……。次巻には天界側の事情をもっと知っているであろう「彼女」からの話も聞けるだろうし、そろそろ昏倒したままの「彼」も復活かな?と思うので、12巻を楽しみにしていたいとおもいます。

 しかし、ノルドが様々な便宜を計ってくれた“佐藤”って、ネカフェ難民してたガブリエルと仲の良かった“佐藤”と同一人物?これまであまり重要人物と思ったことなかったんだけど、この人も物語に絡んできそうだなあ。



 そういえば魔王さま短編のついでで買った「電撃文庫MAGAZINE 電子限定号Vol.1」掲載の和ケ原先生の短編「A SCREEN OF JUSTICE」が凄く面白かったです!ハンスとジョーンズのいかにも気心知れた悪友っぽい会話と、ジョーンズを煙に撒くハンスのトンデモ話にニヤニヤしてたら、最後の方で全力で突き落としてくる展開たまらない。もう本誌自体は配信してないみたいなのですが、公式サイトの試し読みは残っているみたいです。凄く好きなお話だったので、連載化とはいかずともそのうち何かに収録されるといいなあ。

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ログ・ホライズン1 異世界のはじまり

 

老舗オンラインゲーム「エルダーテイル」の世界に日本人ゲーマー3万人が閉じ込められた。モンスターとの戦闘、味を失った食料、死ぬことのない境遇。昨日までプレイしていた「剣と魔法の世界」が今日からの「現実」。混乱続くエルダーテイルで、一匹狼を自負していたシロエが、旧友直継、美少女暗殺者アカツキらと、廃墟アキバから世界を変える。 (「BOOK」データベースより)

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 テレビアニメが面白かったので手に取りました。「エルダーテイル」という老舗オンラインゲームのプレイ中、ゲームと酷似した異世界に飛ばされてしまったプレイヤーたちのお話。アニメはかなり圧縮してまとめてたんだなあ。大体アニメと同じ展開なのですが、細かい世界観の設定などアニメでは削られた部分が多くて新しい発見も多かったです。

 なによりアニメでは見えて来づらかった各キャラクターの心情が丁寧に描かれてるのが楽しかった。特に、マリエを中心とした知人と話している時に物凄く距離を測りながら自分が首を突っ込んで良い領域なのか葛藤しているシロエが印象的。確かにアニメ見てたとき、その過去やギルドを作らなかった経緯をふまえるとそういう類の「迷い」が殆ど見受けられないのは違和感あったなあ……堂々としていながら実は物凄く葛藤してたんだと思うとなんだか凄い可愛いぞ。

 ただ、1巻はまだ序盤ということもあるけど世界観設定の解説が多すぎていささかテンポ悪い感じだったり、なかなか物語が進まないことがもどかしかった。同じような文章が何度も出てくるのは元がWeb小説だからなのかなあ。ススキノへ向かうことになってからはかなりサクサク読めるようになったのですが、そこにたどり着くまでが長かったです。

 アニメはうまく序盤を削ってテンポ良くしてたんだなあというか、割とこれは序盤で損してるタイプの小説じゃないかなあって印象。ただ、大本の原作である「なろう」版よりはずっと読みやすくなってると思います(自分が「なろう」の形式になれていないというのはあると思うのですが)。「なろう」の序盤で挫折した人はこちらから入った方が入りやすいかも。

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ノーゲーム・ノーライフ6 ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです

 

ゲームで全てが決まる世界“ディスボード”―を創った唯一神テトは、エルキアの路地裏で、ひっそりと…空腹で行き倒れていた。いづなの施しで生き存えたテトが語るは、「六千年以上前の物語」―天を割り地を裂いた『大戦』を“ゲーム”と断じ、世界に挑んだ男とその傍らに寄り添った少女。「―なぁ、またゲームしようぜ…今度こそ、勝ってみせるから、さ…」記憶にも記録にも遺らない、それでも“僕”だけは忘れない物語―“最も新しき神話”へと至る“最初の神話”―大人気異世界ファンタジー、第6弾!! (「BOOK」データベースより)

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 テトが「唯一神」となるまえ、世界は「神」を目指す異種族達の殺し合いが続く場所だった。それに対抗するすべもなく蹂躙されるのみであった人間の少年・リクは機凱種の少女・シュヴィと出会い、世界を覆す為の「ゲーム」に挑む。テトの口から語られる『大戦』の中で戦い続けた人間達の、語られることのない、最初の神話の物語。

 ゲームの誓約を受けない異種族達が繰り広げる「殺し合い」の桁違い感が改めてヤバイ。もはや戦うまでもなく近くで戦争やってるだけで余波で周囲の人間の集落が全滅してたりするのでその絶望感ときたら半端ない。もはや立ち向かうとかそういう状態ですらなく、奴らが気まぐれに近くにやってきたら死を覚悟するレベル。

 そんな、あまりにも脆弱な人類が絶望の中でそれでもただ生きようとする姿と、幾度となく絶望に突き落とされながら、いつ終わるとも知らない終わりのない戦争を「終わらせる」ため、自らを捨てる覚悟で立ち上がる姿が印象的でした。異種族であるシュヴィが現れなければ成し遂げられなかったであろう戦いだけど、同時に感情を持たない機械であった筈のシュヴィを動かしたのはリクや人間達が「生きようとする意志」で。彼女の感じた想いがリクを動かし、人間を動かし、そして機凱種をも変えていく姿に胸が熱くなる。

 しかし、そんな中で立ち向かう神霊種/天翼種の圧倒的な力ヤバイっていうか若き日のジブリールさんが輝きすぎててやばい。最終的にだいだい全部ジブリールさんのせいじゃないっすかーーー!!いろんな意味でラスボスの貫禄すぎる。いえ、そんな彼女大好きですけど!!改めて惚れ直しましたけど!!

 本編が盛り上がる中での過去編でどうなるのかと思ったけど、文句なしに面白かったです!次巻はいよいよ最強の種族・神霊種との戦いになるようだけど、どうなってしまうんだろう。本当に次巻も楽しみ。

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K SIDE:BLACK&WHITE

 

“白銀の王”アドルフ・K・ヴァイスマンの乗る飛行船の爆発に巻き込まれ、九死に一生を得た、伊佐那社(シロ)、夜刀神狗朗(クロ)、ネコ。奇妙な縁で結ばれた三人は、逃亡先の一室でそれぞれの来し方に思いを馳せる―。クロがかつて仕えた先代の“無色の王”三輪一言、師弟の間に在る絆。幻惑の異能力を操るネコ、彼女はなぜ猫の姿をしているのか。そして、微睡みの中で遠い記憶の底をのぞきこむシロ。そこには、共にいれば心安らぎ、未来を語りあえる二人がいた。伊佐那社、夜刀神狗朗、ネコ―それぞれ“過去”をめぐる物語が幕を上げる。人気アニメ、オリジナル小説第3弾。 (「BOOK」データベースより)

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 夜刀神狗朗、ネコ、そしてアドルフ・K・ヴァイスマンと國常寺大覚の過去を描く、アニメ「K」の前日譚ノベライズ第三弾。

 クロと一言様の過去を描く「繋がっていく者」のほほえましさがヤバい。クロが一言と暮らすようになった経緯はものすごく重いものがあるし、小さい子供ながらつらい境遇にも耐えて遂に手に入れた幸せな生活に思わず胸が熱くなってしまうんだけど、天才肌二人の繰り広げるどこか浮世離れしたやりとりにふきだしてしまうこともしばしば。クロがどんなに一言様を慕っているか、そして一言がどれほどクロを大切にしているかが伝わってくるお話でした。

 一方、クロの話とは対象的に幸せな物語から一気に突き落としにかかってくるのがネコの過去話「ワガハイはネコである!」。幼くして膨大な力を持ったストレインであった彼女が知らないままに築いてしまった小さくて幸せな虚構の世界が、些細な出来事をきっかけに砂のように崩れていくのが悲しい。そして、絶望した彼女が現在の『ネコ』になった原因と経緯がやるせない。

 シロの見る泡沫の夢としてはじまるアドルフと國常寺の過去話「和洋を超えて」も面白かった。日本から「石盤」の研究のためにドイツにやってきた國常寺がヴァイスマン姉弟と出会い、友人として絆を結ぶまでの話なんだけど、好意的なようにみえてなかなか本心を見せないアドルフに対し、國常寺が彼らしい誠実さで信頼を勝ち取っていく様子にニヤリとする。彼らの出会いはアニメで見たときももうちょっとじっくり見たいと思っていた部分だったのできちんと読めてうれしかったです。

 しかし、ここの短編としてみるとどれもいろいろな意味で面白い物語だったんだけど、すべてつなげてみると新たななぞが浮かび上がってくる。3編すべてに登場する同じ名前の「猫」の存在もそうなのですが、ネコの過去話に出てきた老人の風貌とか、「あれ?」ってなったの私だけじゃないよね……何かこう、彼らの間には知られざる何かがあるのではないかと疑ってしまう。無色一派はなんだかんだで、まだまだ謎が多いなあ。

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