ページ 6 | 今日もだらだら、読書日記。

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歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!

 

綺麗事だらけの世界なんて絶対イヤ。 ヒロインの正論に真っ向勝負! ちょっとズレた令嬢の異世界悪役転生記!!
正統派ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”。 それが大ッ嫌いな私が、念願かなって悪役令嬢に転生!! 誰にも文句を言わせない悪女になるためには、体を鍛えて猛勉強し、魔法の腕も磨かないとね! ──と頑張っただけなのに、悪役になろうとすればするほど周囲の好感度が上がるようで!?  いいわ、悪女としてその期待、全力で裏切ってみせます!

転生して密かに憧れていた乙女ゲームの悪役令嬢に生まれ変わったアリシア。幼少期に全前世の記憶を取り戻した彼女はいい子ちゃん発言ばかり繰り返す偽善者ヒロインを悪役らしくぶった切れる「歴史に残る悪女」になるために、まずは身体を鍛えて魔法の腕も磨かなきゃ!と努力の毎日を送るように…!?

最強の「悪役」になるために

悪役令嬢になりたかった主人公が本当に悪役令嬢に転生し、「理想の悪役令嬢」になろうと研鑽を重ねるお話。とにかくヒロインをいじめ抜くためには彼女を超える力と知識を身に付けないと!!とめちゃくちゃまっとうな方向で力を付けていくのがちょっとズレてて趣深いし、悪女という概念を突き詰めた結果めちゃくちゃスペックが高く現実主義で懐に抱きこんだ相手には慈悲深い、高潔で意識の高い「悪役」が爆誕してるの面白かった。悪女に対する認識がズレてる以外はめちゃくちゃカッコいいヒロインなんですが、これ悪かなぁ!?(悪じゃない気がする)

彼女の言ってるの良くも悪くもゲームヒロインと相対する者という方向性の「悪」な気がするので、ゲームヒロインのキャリー・リズが登場するまでは本当に独り相撲を取ってる感が凄いのですが、世間知らず温室育ちのお嬢様らしい一面を見せながらも自らの目で社会が持つ歪みや国家の現状を知り、彼女が言うところの『悪女らしい』方法で自分の身の回りの問題から国内の問題まで、自分ならばどうするのかと考えを育てていく課程がとてもよかった。ちょっとズレたこと言っては「これは悪女ポイントが高いんじゃないかしら……!!」とテンション上げていく彼女に「それは悪なのか!?」「ツッコミが足りない!!」と頭を抱えることも多かったですが!

重いけれど重くなりすぎない展開が良かった

キャリー・リズが登場してからが物語の本番で、アリシアは年若い身でありながら特例としてゲームの舞台となる学園に入学してこれまで培った「悪女」ムーブを思う存分に発揮し始める。ところが、ゲームヒロインの持つ強制力なのか巧妙な扇動なのか洗脳能力なのか学園内はリズのシンパだらけになっていて、これまで親しくしていた兄や兄の友人達(※乙女ゲームの攻略対象達)から敵意を向られたり、知らない学生達がリズを守るためといってアリシアに攻撃を加えたりするように。

学園に入学してからの展開、彼女が貧民街から才能を見出して連れてきた従者のジルやリズの影響を受けなかった限られた一部メンバー以外はロクに味方もおらず、明らかにアリシアが被害者であるような事件も巧妙に彼女の過失になるよう仕向けられたりしてかなり重苦しいお話であるんだけど、8割位の展開は「これは悪女ポイント高かったわね!」で躱されてしまうので物語が重くなりすぎないの良かった。序盤はツッコミ不在でうっとおしく感じるほどだったこの言葉でこんなに心が軽くなってしまうとは思わなかったな。

夢見がちで現実を見てなくてフワっとした耳障りの良い言葉で周囲を扇動するヒロイン・リズとは、まあアリシアと合うわけがないよなあ。人類皆善良的な概念に基づいたリズの非戦主義と人間は別に善良じゃないし出来るだけみんながWin-Winになるようにはするけど自分が良くなるためなら蹴落とすのも辞さないアリシアの現実主義の対決、割りと普通におもしろい議題だとおもうんだけどリズが割りと聞く耳持たない上に取り巻きがいちいちリズの肩持ってくるのでまともな議論にならないんですよね……。

コミカライズの方では微妙に一種の洗脳能力を使ってるっぽいことを匂わせる発言があるので故意的にそういう発言をしてる雰囲気もあるんだけど、その辺は今巻では明かされなかったので次巻に期待かな。しかしこの終わり方、本当に洗脳系の能力だったら2年間接触断ってる間に更にアリシアがアウェーになってる可能性もありそうだけど、そのへんどうなんだろう……。

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声優ラジオのウラオモテ #06 夕陽とやすみは大きくなりたい?

 

問題児だらけの声優プロジェクト始動! 夕陽とやすみはリーダーできる!?
 アイドル声優プロジェクト『ティアラ☆スターズ』始動! アニメ・ゲームにラジオと展開盛りだくさんな企画の幕開けは、選抜ユニット同士の対抗ライブ。先輩声優も参加する中、リーダーはなんと――夕陽とやすみ!? 「なぜ、あなたがリーダーなんですかね」  やすみ率いるユニット“ミラク”に、芸歴8年目の先輩(?)小学生声優・双葉ミントは不満たらたら。 「勝ち負け、って考えは変じゃない??」  さらに年上の新人声優・飾莉とも心がすれ違って空気は最悪。夕陽率いる“アルタイル”との差も開くばかり。でも――。 「勝負しましょう、歌種やすみ」  傍にいなくても、夕陽への闘争心が力をくれる! 問題児揃いのチームをまとめ、やすみは一回り大きくなれるのか!?  新ウラオモテ声優も続々登場の、熱すぎる青春声優ストーリー・第6弾!

大型アイドル声優プロジェクト『ティアラ☆スターズ』に参加することになった夕陽とやすみ。このプロジェクトではライブ毎にユニットを組み換えてバトル形式でライブを行うということで、初回のライブではやすみは“ミラク”、夕陽は“アルタイル”というユニットに別れて対決することに。しかもコーコーセーラジオを聞いていたプロデューサーの采配で、ふたりは各ユニットのリーダーとして抜擢され……!?

年上の「後輩」と年下の「先輩」と

前巻は才能ある後輩に圧倒されてしまう二人と、そんな二人がそれでも「先輩」として彼女を支えるお話だったけど、今回は先輩後輩含めた問題児──というか扱いの難しいメンバーだらけの中でふたりが「リーダー」としてどう立ち回るか、というお話でした。今回の話、5巻の限界アニメ現場と同時に発生してたの普通にやることが多くないですか……やすみの崖っぷち声優描写が印象強かったので「お仕事増えてよかったねえ」という気持ちも結構あるんですが……。

やすみが率いるグループのメンバーになったのが先輩の柚日咲めくると、元子役で声優としても大先輩になる小学生の双葉ミントと上京してきて実家からの支援もなく生活が不安定な年上の新人声優・御花飾利。ライブに向けて自主練を組もうとしたやすみは、ミントと飾利が練習量について対立するのを上手く抑えることが出来ず、早速苦しむ羽目に。社会に出て10年もしたら年下の部下や年上の上司なんて腐るほど出てきますけど、業界ではよくあることとはいえまだ年功序列感の強い学生の立場で「年下の先輩」や「年上の後輩」って普通に付き合い方が難しいですよね……しかもそのふたりが正反対の方向で自分の立ち位置や今後について拗らせていたから余計に。

これまでの物語で様々な経験をしたやすみがかつての自分と同じような、不安定な立場の新人声優である飾利の口からかつて自分の行動と「夕暮夕陽との対決」に執着している現在の自分について非難され、夕暮夕陽裏営業疑惑の時の自分の行動について改めて向き合うという展開がとても良かった。これ事件の直後だったらこんなに冷静にかつての自分の行動を振り返ることは出来なかったと思うし、狭い視野のまま自らの行動を正当化していたかもしれないし、相談できずに抱え込んでいたかもしれないし、なんなら飾利からの強い言葉を受けて立ち直ることができなくなっていたかもしれない……と思うんですよね。厳しい言葉にショックを受けながらもそれを抱え込む事なく、あの時の行動が決して正しかったとは言えない、それでもかつての失敗を経たからこそ今の自分が居るのだと答える姿に「声優・歌種やすみ」の成長を感じて胸が熱くなりました。また、敢えて敵味方に別れて対決することで改めて夕暮夕陽という「相棒」のありがたさを感じてしまう展開が、とても良かったです。

ただ、今回は良くも悪くも「アイドルコンテンツ声優ライブ」の話なのにアイドル声優としての話に終始していて、序盤でこの手のコンテンツの「キャラクターと声優が融合するライブの特殊性」について語られたのにもかかわらず完全に元になっている作品側の設定が見えなかったのが少し残念だな……やっぱアイドルコンテンツの声優ライブって歌やダンスの良さも勿論なんですけど、どれだけ声優さんがコンテンツを理解してそこに寄せてくれるかが楽しみの一つだと思うんですよ。ただ声優の歌とダンスがうまけりゃ良いってもんじゃないんだよなあ…………次巻もこのコンテンツの話になるっぽいし、アニメも始まるのでそうするとまた少し掘り下げられるのかもしれないけど。

あいかわらずめくる先輩(改め一般女性の藤井杏奈ちゃん)が可愛い

もう本当に今回はユニット唯一の先輩枠であっためくる先輩の存在が頼もしくてたまらなかったんですが、そんな話の中でめくるがやすみに協力する見返りとして「ただの1ファンとして“歌種やすみ”に接したい」と願うエピソードがめちゃくちゃ好きでした。柚日咲めくる改め一般ファンの藤井杏奈ちゃんが憧れの歌種やすみを目の前に完全に早口オタクになってしまうの可愛いがすぎる。今回は素の彼女を知らない後輩声優が多かった関係もあり、クールでデキる先輩としての「柚日咲めくる先輩」としての印象が大きかっただけにそのギャップにニヤニヤしてしまいました。いやほんとめくる先輩可愛いよな!!!!

そして次回のライブはまさかの桜並木乙女を筆頭にした先輩コンビvs夕陽・やすみと後輩達のチーム対決。作劇としては面白いんだけど、ライブという声優自身の技量が問われるイベントでそこまでの力の差が出るユニットくんじゃうのって控えめに言ってヤバヤバでは!?アニメがある分キャラクター人気である程度その差を埋めることも可能かもしれないけど、新人チームの中でも随一の力量を持つ高橋まで相手チームに居るのマジで容赦ない。ライブバトルという設定なのに勝てそうな見込みがなさすぎる。

今回の時点でも危惧されていた、対戦形式にすることで「各ユニットの力量差がはっきり出てしまって片方が霞んでしまう」問題が現実のモノとして迫ってくることになるの必須の展開で、色々な意味で次巻がどうなるのか。楽しみだけど心配でたまらない。


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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説6

 

革命の幕開け。それは、ローランドを未来へ導く戦い
シオンは、亡くした仲間たちを思う、囚われのライナを想う。もう二度と決して、誰も哀しませない、何も失わせない。そのためだけに、彼は、ローランド帝国の権力と暴力の頂点……父が座る、血塗られた玉座を目指す!

雌伏の時を経て、シオンはミラーが主導する革命に便乗する形で行動を開始する。人外の存在に堕ちた兄王子を倒し、「味方」を増やしながらも父王の元を目指すが、そこには多くの困難が待ち受けていて……。

終わりの始まり

冒頭の、エリス姉妹とお茶──もとい「だんご会」しているシオンがふたりに一部脚色したライナの「物語」を語って聞かせるエピソードが、大伝までたどり着いた今となっては帰らぬ過去を見ている感じがすごくあって胸が熱くなってしまいました。シオンはライナの物語の殆どを知っているはずなのに、わざと幸せな子供の話、心躍る冒険譚として彼の人生を描いていくの尊いししんどい。それにしてもフェリスが事ある毎にライナを変態呼ばわりすること、イリスの「野獣くん」呼びの原点はここだったんですね。

いよいよ革命が始まって長く続いてきた「堕ち伝」も終わりがおぼろげながら見えてきたなという感じの、クライマックス前哨戦という感じのシリーズ6巻目。しかし全8巻のシリーズなので冊数的にはクライマックス突入と言ってもおかしくないくらいの状況のはずなのに、今のところ勝てそうな雰囲気全然ないのはどういうことなのか。なんとか兄王子を倒すのには成功したけど、そもそもルシルがまだ父王の方に憑いてて、ミラー達の革命もうまく行っているとはいい難くて、どっちの意味でも現状勝てそうな気配がないんだよなあ。気づいたらシオンが王になって大勝利してた無印1巻ラストまで、どこからどう繋がっていったのか気になる。あとこのシリーズでは初となるライナ視点のお話が印象的でした。ライナも別に牢屋の中で自分の直面している状況について「何もしてなかった」わけじゃないんだよな……。

もうこれが最終回で良かったんじゃないかなあ!(現実逃避)

雑誌連載分についてはもうとにかくラストの「あさしんず・ぷらいど」で仕事に向かおうとするシオンをライナとフェリスが襲撃して拉致して、温泉に連れ去ってでも休ませようとするといラストが良すぎて、もうこれが「伝勇伝」全体の最終回でよかったんじゃないかなぁ!!??みたいな気持ちになる。もう大伝のほうが絶対にこんなエンディングはありえないという状況になっている状態で、彼らが戻りたいと望んでやまない時間軸でこんな最終回みたいな話をやるの、一周回って鬼畜だと思うんですよ。でも、だからこそ、あえて「良い最終回だった」という感想を贈りたい。

あと、フェリスの家が謎の道場破りに襲撃される「ドージョー・ぶれいかー」のオチも良かったなあ。ルシルとシオンが取り逃がして弱体化した忘却破片が最後の抵抗で力を取り戻そうとして、何も知らないライナとフェリスのペースに巻き込まれてしまうお話。いつもの調子で騒いでいるライナ・フェリスのところにシオンが戻ってくるラストが印象的で、たとえ偽りの平穏だとしてもこの時、彼の「帰る場所」はたしかにここにあったんだよなあと。本編序章も含めてほんとなんか……しんみりさせられる展開だったな……。

ところであとがきでここのところずっとアニメDVD特典小説が本編でやってない本編の重要エピソードだよみたいな告知をされて心を傷めてるんですが、この辺の書籍化のご予定はないんでしょうかね……。

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大伝説の勇者の伝説8 壊れた魔術師の未来

 

残酷過ぎる未来の扉が開く、ファンタジー・イノヴェーション第8弾!
ライナが「好き」だと言った。初めはその意味がわからなかった。万年眠そうでやる気のないライナ・リュートが、好きだと言って。それにフェリスは戸惑う。「……私のことが好き、だと?」ローランドから遠く離れ、ずっと二人で旅を続けてきた。悪夢のような戦場で、泣きそうな顔をして笑うこの馬鹿をいつも見ていた。――だから私は、こいつを守ると決めている。こいつは放っておけばすぐに傷ついて、一人で思い悩むような馬鹿なのだ。だからこそいま、約束しよう。世界がどんなに変わり、なにもかもがだめになったとしても、私は――。

父であるリューラから、自分の得た能力とその代償を聞かされたライナ。だが親子の再会を噛みしめる暇もなく、突然現れた襲撃者によってリューラが瀕死の重傷を負わされてしまう。同時刻、フェリスの元に現れた“ライナ”は彼女に「好きだ」と言って……。

ひとつまえの「堕ち伝」からこの展開やるの!!??

刊行順で読むとこの2冊前に出たのがルシルの過去を描いた「堕ち伝5」になるんですけど、フェリスの兄だった少年がどんな思いでフェリスを守るために『ルシル』になったのか、ルシルという存在にどのような意味があるのかをしっかり説明しておいてその直後(一つ前に「大伝7」が挟まってはいる)に今度はそのフェリスに「ライナのために○○○になれ」という選択を突きつけてくるの酷くない!?ルシルはキレていいしなんならいますぐリューラを殴りに行っていい。その前段階のライナ(に扮したリューラ)から告白されてわたわたするフェリスはめちゃくちゃに可愛いし、リューラの差し出した選択肢に対して「ライナは絶対にそんなことにならない」と返してくるフェリスは最高にかっこいいんだけど、もうこれ絶対に最後の最後でこの選択肢が眼前に突きつけられるやつな気がするんですよね……鬼畜すぎる……。

前巻で明かされたライナに突きつけられた能力の「代償」もなかなかに酷くて、大幅パワーアップは果たしたものの最良の形でエンディングを迎えるためにはもう一度たりともその能力を使うことが出来ない状態になってしまった。とはいえ戦況がそれを許さないんだろうし、ヴォイスがけしかけてくるんだろうしで本当に幸せな結末が見えないんだよなあ……。(ぶっちゃけ2回めの「代償」はリューラに向くようにセットされてるんじゃないかなあ……あとシオンとフェリスは最後まで選ばれないんだろうなあ……という予感はあるけどそれはそれで最高に残酷なんだよなあ……)

久しぶりのラブコメ展開が楽しい が……

ライナが王とは名ばかりで実質ヴォイスが支配しているスフェルイエット民国から支配権を奪い取ろうと画策するライナ達はヴォイスが国の外にいるのを好機としてスフェルイエット民国へ。久しぶりに戦争も異能バトルもなくてフェリス・キファ・ライナの3人がワイワイやってる姿がめちゃくちゃ楽しい。更に、これまで他の人間と深い付き合いを避けてきたライナが、リューラの言葉を受けて自分にわかりやすく好意を向けてくるキファを改めて意識する展開にニヤニヤしてしまう。それどころじゃないけどトアレを含めた4人で微妙に恋の鞘当て的なことをやってる姿には微笑ましくなってしまいました。ここにミルク(without女神)がいないのが残念だな。

その一方で、リューラは『未来視』の少女から自分を操る黒幕の存在・自分を介してライナに掛けられた呪いの話を聞かされる。リューラ色んな意味でいろんな人物の黒幕という感じだったし(前巻で彼のカウンターだと判明したティーアを除き)ラスボス感バリバリだったのに更に黒幕が!?そしてその言葉が真実だと示すかのようにスフェルイエット民国に到着したライナには親友の姿をした不穏な影が……というかまたこういう所で終わるんです!?毎回切り方が凶悪すぎる!!

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VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた3

 

遂にシュワちゃんがライブ出演!? 衝撃のVTuberコメディ第三巻!
クレイジーなVTuberが所属する大手運営会社ライブオン。配信事故から大人気になった三期生・心音淡雪に、遂に一期生・朝霧晴からコラボの依頼が届く。更にその内容は『ソロライブの最後にサプライズコラボで一曲歌う』といったもので!? “ライブオンの擬人化”とも言われる晴の初ソロライブ出演に向けて練習に励む淡雪(シュワちゃん)。しかし、初の案件「じゃあこの子はこの見た目で付いてるってことか……へー……」や”組長”「死にさらせやゴラアアアァァァ!!!!」の誕生など頭ライブオンな出来事だらけで、果たして淡雪は正気を保っていられるのか!? 衝撃のVTuberコメディ、相変わらずの第3弾!!

配信事故をきっかけにライブオン3期Vtuberの中でもエースと呼ばれるまでに成長した心音淡雪。そんな彼女の元に1期生のVtuber朝霧晴から、自分のソロライブにサプライズ出演して欲しいとの依頼が届く。ライブオンの顔とも言える、憧れの大先輩との初コラボに心踊らせる淡雪だが、晴の様子にどこか違和感を感じていて……?

スト○○が遂に伏せ字に!?

しょっぱなから本編の内容とはほぼ関係ないんですけど正直いろんな感想よりもなによりもストゼロが伏せ字になってしまったことに衝撃を隠せなかったシリーズ第3巻。いやもうストゼロさんとは隠すどころかいつあわちゃんと企業コラボするのかなまで思ってたんですけど(?)、冷静に考えるとたしかに素のままで弄っていいレベルを超えてる時あるな……今回も10万円でヨントリー買おうとしてたしな……あとがきの半分近くがストゼロ伏せ字の話になってるのも思わず笑ってしまった。

本編は相変わらずキレッキレなVtuber達の掛け合いとそれに更に外部からツッコミを入れてくるコメント欄のやりとりが2chスレまとめのようなノリで楽しい作品。しょっぱなでVtuber2人組で即興コントをやる「L-1グランプリ」が良くも悪くもライブオンVtuberのカオスさを凝縮して割らずに燃やしたみたいな話で最高に楽しかったんだけど、その他で個人的にツボだったのが後輩にして「園長」エーライさんがホラゲーやって「組長」に覚醒する「仁義なきホラゲ」。いやパニック系のホラーゲームみたいなやつって良くも悪くもその人の本質情報が出るというか素が出ますね……。

朝霧晴──天才故の孤独と葛藤、そして救済

テンション高めコメディ主体のお話の中で少しずつ描かれていくのがライブオン初のVtuber・朝霧晴のソロライブ開催と、それに前後して彼女や淡雪や周囲の目線から語られるライブオンの、朝霧晴の誕生秘話。天才であるが故に周囲から浮いてしまい、自分を偽ることで人の中に隠れて生きてきた彼女がライブオン創業者となった友人達と出会い、傾きかけた会社を立て直すために一度は封印した彼女本来のキャラクターを解き放ってVtuberになり、その出自故に一歩引いた形で後輩たちを見守ってきた晴があの淡雪の「配信切り忘れ事故」によって救済されるという展開がすごく良かった。序盤から卒業フラグ感がビンビンしててどうなることか……と思っていたのだけど、良い意味で今までの朝霧晴を「卒業」して心機一転生まれ変わるという展開がアツい。

これまで本編の中でも特別な存在として描かれ続けてきた彼女が、エピローグで淡雪と気のおけないやりとりをしている姿がまた良かったし、同時にお酒の力に頼らなくてもしっかり配信を盛り上げられるようになった淡雪の成長にも胸が熱くなってしまいました。いや本当に今回良いお話だったな……。

そしてしっかり次巻への引きを作って終わりましたがどうなるんだろう。次は2期生の掘り下げが来るのかな。

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悪の華道を行きましょう

 

王太子に婚約破棄された末、ハゲデブオヤジと結婚することになってしまったセレスティーヌ。しかし、彼女は式の最中気づいてしまう。ここは似非貴族風の学園乙女ゲームの世界で、自分はヒロインに散々嫌がらせをした挙句、中年宰相の元へ無理やり嫁がされる悪役令嬢であること。そして、目の前のガマガエルそっくりなハゲデブ宰相の醜悪な容姿が……悪くない、むしろ……大好きなことに──! コミカライズで話題沸騰&人気大爆発! 枯れ専悪役令嬢セレスティーヌの麗しき覇道を描いた爽快スッキリラブコメディ、ファン待望の書籍化!!

王太子から婚約破棄され、更には報復として悪い噂が耐えない宰相に嫁ぐこととなったセレスティーヌ。結婚式の最中に前世の記憶を思い出した彼女は自分が乙女ゲームの悪役令嬢であったこと、そして「枯れ専」という自らの性癖を思い出してしまう。そして目の前には、前世の自分にとって「好みにピッタリ」の中年男の姿があって……!?何の因果か性癖が噛み合ってしまった美女と野獣夫婦が義理の息子(イケメン)をはじめとした周囲の人々を巻き込みつつ悪いことしながらイチャイチャするお話。

モブ顔のおっさん×転生悪役令嬢が歩む悪の夫婦道

※この場合の「モブ顔」は男性向けの名無しの竿役とかの方向性をイメージして欲しい
先に始まってたコミカライズのインパクトが良くも悪くも強すぎて小説版が後に出るとインパクト負けしない!?大丈夫!?という気持ちが正直かなりあったのですが、小説版は小説版で宰相閣下の気持ち悪さ5割り増し、セレスティーヌの枯れ専語りの早口さが3割増し、心象描写の追加でふたりのイチャイチャが2倍増しという感じで全体的に描写が濃厚になっていてとても良かった。原作が「小説家になろう」にあるんですけど、単話完結形式で1話ごとに投稿されてて私が使ってるアプリだとちょっと読みづらかったので書籍化嬉しい。コミカライズ版が気になる方は試読版で1話がまるっと読めるのでこちらもチェックしてみてください

タイトル通り「悪の華道」を邁進する二人がイチャイチャしながら自分達に都合の悪いものを斬る!的な、単話完結形式の悪役もの。それぞれの家庭環境が原因で愛を知らずに育った二人が「真実の愛」と出会い、ふたり寄り添って生きていく姿は感動的ですらあるのですが、宰相様はテキストで読むとイラストのミニキャラ的な可愛らしさよりも気持ち悪いほうが目立っていて「かっこよくない」中年の描写がすごいし、一方セレスティーヌは本気でその宰相様が世界で一番かっこいいと思っていて前世がオタクだっただけあり時折オタク特有の早口まで繰り出してくるのでギャップがすごい。そんなこんなで、随所に挟まれる宰相とセレスティーヌのイチャイチャ描写が絶妙に気持ち悪い(※褒めてる)。

その一方で、王国を陰から操るフィクサーと傾国の美女のカップル……ということで全体的に悪事のスケールがデカく、各話で出てくる小悪党達があっさりと蹴散らされていくのが爽快でした。そして排除されなかった者達はセレスティーヌの魔性に惹かれ、彼女達にとって都合良いように転がされていく。虎視眈々と宰相の後釜を狙う義理の息子とか、隣国の絶倫女王に傅きながらも復縁を狙う元婚約者とか、家族もほっぽってセレスティーヌの絵画だけをひたすら描きまくる画家とか、冷静に考えるとヤベえ奴ばっかり残ってる気がしなくもないですがそんな彼らを手のひらの上で転がしてこその「悪の華」なのだろうな。そんな中でそれとなく強かに生きてる庭師のハンズレムの話の顛末が夫婦にとっては最高に意趣返しでニヤリとしてしまった。個人的には作中では赤ん坊だった息子のリュカが成長したらどれだけ厄介なセレスティーヌ強火担になるのか、正直将来が楽しみで仕方がない。1巻で綺麗にまとまっている話ではあるのですが、逆に続けようとすればどこまでも続けられそうなお話なので続巻が出るのを密かに楽しみにしています。

ところで、電子書籍版の特典SS『愛別離苦』が大変良かったです。何物であっても手に入れてきた筈の宰相の、彼が愛してやまない存在との「別れ」のお話。いや、これだけ本編で夫婦の全盛期描いてきて描き下ろしで彼らの別れを描くなんてしんどすぎでは……とおもったらまさかの〇〇のことだったのでもう笑うしかなかった。

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大伝説の勇者の伝説7 初恋と死神

 

歴史の流れが加速する、ファンタジー・イノヴェーション第7弾!
夢を視ていた。それは信じられないほど悲惨な光景。悪魔と呼ばれる化け物が、笑いながら、泣きながら、大勢の人間を殺す夢。大勢の人間が、塵となって消えてしまう夢……。ライナ・リュートは悪魔となった。大切な仲間を守るため、数百万という人間をその手にかけたから。それでも、キファは「何も心配しないで」と言う。トアレは「ライナさんを好きだから」なんて言う。そしてフェリスは頭を思いっきり殴る。真っ赤に目を腫らしながら。そして覚醒したライナの前に父・リューラが現れる。仲間を守った代償を抱えながら……!

幼い頃の記憶を思い出し、自分の中に眠る『すべての式を解く者』の力を手に入れ、ガスタークとの戦争で仲間を守るために多くの人間を犠牲にしたライナ。目を覚ました彼の前に現れたのは、幼い頃に別れた『父』と全く同じ姿を持つ、父の名を名乗る男だった。一方、ガスタークとの戦争を終えたヴォイス達はライナの名を利用して暗躍を繰り広げており……。

ライナ不在の間に進行する各国の駆け引きが熱い

ヴォイス側の今回の戦争の目的はざっくりと前巻でも語られていましたけど、ライナが身動き取れない間に同盟相手だったはずのゲイルフィックラントの土地の一部を奪って奪えなかった土地を対ガスタークの盾にしつつ「悪魔王」の噂を広めて各国に『忘却破片』を戦争で使わないよう圧力を掛けていく姿勢さすがヴォイス詐欺師の一族だけあって汚い。とはいえ『忘却破片』の力を使って進軍してきたローランドやガスタークは当然『忘却破片』がないと困るわけで。互いの力をチラ見せしつつ政治的なところから個人(シオン)の感情にまで揺さぶりを掛けてくる、ルール無用な駆け引きがアツかった。

ところで「勇者」に「悪魔」に「女神」に「司祭」……と超常的な存在がますます増えてきたこの作品ですが、ミルクの身体を乗っ取った「円命の女神」さんがカップリング成立させ女神にしか見えなくなってきたので困る。最終的にミルクの方に身体の主導権が行く感じならあんまりへんなことにはならないだろうけど、こっちはこっちでどうなるんでしょうねえ。

それにしてもヴォイス、勝ち取った自国の名前に失われた故郷・イエット共和国の名前つけるの、なんだかんだで彼なりにあの国が好きだったんだろうなあ……あの頃は良かったな……。

能力の代償と話の切り方がえげつない!!

不自然な長い眠りから覚めたライナは若い頃の姿のままの父親・リューラと再会し、彼から自分の家族に起きた悲劇と自分が手に入れた能力、絶大な力の代償について聞かされる。いやもうライナの両親が辿った数奇な運命もリューラ&ライナ父子の微妙にぎくしゃくしたやりとりも大変良かったんですけどもう色々な意味で代償周りの話が全部持っていきましたよね!!シオンの変貌やクロウヴィルを振るう代償の話を踏まえるとどう考えてもなんの代償もなく使える力ではないだろうなとは思っていたんだけど、「大切な仲間を守るため」に力を得たライナに大切な人々を代償として払わせるという、予想を遥かに超えて重たい設定をぶちこんできたなぁ……。これまで無敵の存在っぽい感じでこれまで語られてきたリューラにもカウンターとなる勢力が存在して……からの、そんな所で次巻に続くの!?本当に大伝になってから切り方がえげつない!!

あとがきがアニメ化とゲーム化と「紅月光の生徒会室」の話してて、本編からの温度差で笑ってしまった。テンション高けえ。

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説5

 

愛ってなに?──フェリスの問いに、ルシルが出す答えは……
ローランド王を守護するエリス家当主・ルシル。彼は知らぬ間に記憶を奪われていた。その記憶を探るうちに、彼は真実を取り戻す。それは彼が妹に頬笑みかけていたころの物語。すべての闇が姿を見せる伝勇伝サーガ。

リューラと対峙した際、自らの記憶について違和感を覚えたルシルは自らの過去の記憶を掘り起こす。それは彼が人をやめる前、幼い頃の記憶で……。

妹思いの少年が「ルシル」になるまでの物語

ルシルの過去と、エリス家が代々つないできた『悪魔』にまつわる物語。エリス家の狂ったしきたりも「血」のなせる業だったんだな……フェリスの過去は本編でも語られていたけど、本当にギリギリのところでルシルの助けが間に合って最後の人間性を失わずに済んだんだな、と。イリスがもう少し才能を持って生まれてきたら、母親がもうひとり子供を作れていれば……本当にあとひとつボタンの掛け違えがあったら…と思うとゾッとする。それにしてもいよいよリューラがすべての黒幕感出してきたな……(いやその後ろに更に何かいる可能性高そうではあるんですけど)

人の枠から外れてしまったルシルが、それでも最後の人間性の証であるかのようにフェリスへの情を持ち続けているのは救いなのか絶望なのか。最後のエリス兄妹のやりとりがたまらなく尊い。

それにしても、フェリスも助けが入るの相当ギリギリだったなとおもうんですけど、今回の話って冷静に考えると1巻で複写眼を暴走させたライナが即処刑でもおかしくなかったはずなのに2年も牢屋に入ってた理由がおぼろげに見えてきますよね。ひょっとしてこっちも結構ギリギリのところでシオンの助けが入った感じだったのでは……。

愉快で楽しいローランド編の「舞台裏」

今回の雑誌連載短編はフェリスが新興宗教に潜入捜査してその組織が集めている金を巻き上げようとする「すとれんじ・さいと」と勇者の遺物と思しき謎のハサミにローランドが襲撃される前後編の「うぃっしゅ・おん・あ・すたあ」。

「うぃっしゅ・おん・あ・すたあ」が襲撃してくるのがハサミとか生首のままツッコミ入れまくるライナとかそのへんのコミカル要素を全部うっちゃってとにかくしんどい。これまでだって平和なローランド編と同じ時系列で展開されるローランドの闇!みたいな話は多々あったけど、今回のはまさに直球にシオンとライナとフェリスが楽しく笑ってるところでシオンが一人だけ舞台袖に引っ込んで舞台裏で起きてる舞台装置の不具合を慌てて繕うみたいな話だったので、やはりここにも本当の意味で平穏なんてなかったのかみたいな……シオンにとってそれだけの価値のある、守りたい日常であったことは確かなんですけども。

例えばこの話を踏まえると前巻の「持つと死にたくなるナイフ」とかも今回のハサミと同じパターンだったのでは疑惑とか浮かんできますよね。冷静に考えるとこの件、シオンが誰もいないところでナイフ握ったら普通に危なかったもんな。

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大伝説の勇者の伝説6 戦場に堕ちるアルファ

 

絶望できない悪魔の王があがく、ファンタジー・イノヴェーション第6弾!
「彼を助けて。彼は人間たちの王になろうとしているから」「ライナが、人間の王になるのを阻止すればいいのかい?」『未来眼』を持つ少女の言葉に、ティーアは聞き返す。すると少女は、ティーアの頬に触れながら答えた。「逆よ。彼を私たち人間と魔眼保持者たち――両方の王にする」ついに始まったゲイルフィックラントとガスタークの戦争。歴史上初めて国同士の争いに『忘却欠片』が使用される戦場。そこに、ライナはいた。繰り返される『忘却欠片』による攻撃、迫り来るガスタークの刺客。絶望的な状況で、ライナが聞いた己の中の『声』とは……!?

ゲイルフィックラントとガスタークの戦争に、反ローランド同盟のリーダーとして参加することになったライナ。その戦場では『忘却欠片』が殺戮兵器として用いられ、ガスタークからの刺客に生命を狙われ、更にガスターク王レヴィアの持つ強力な大量破壊兵器まで待ち構えている。絶望的な状況をなんとかできるのは、自らの内なる力に覚醒したライナだけらしく……。

過酷な戦場で、内なる自分の「声」を聞け

ライナが前向きになるたびにどんどん話が不穏に、絶望的になっていくのはなぜなのか。この戦場で大きな犠牲を払うことで以後の戦場では国際的な取り決めで『忘却欠片』の使用に制限を掛けさせる──というヴォイスの言い分には一応納得できるものがあったけど、それが真意なのかどうかもわからないしなあ。そもそも、この言い分って(なにもないよりかはマシだけど)概ねシオンがネルファで殲滅戦をやったのと同じ理屈になっちゃうのでそれじゃあ何のためにライナがローランドを出たのかって話になっちゃう気がしなくもないんですよね。

『忘却欠片』による大量殺戮、ガスタークの刺客達の襲撃……絶望的な戦況の中で遂にライナは倒れ、自分の中にいる『すべての式を解く者』の声を聞く。内心「化物」である自分の能力を恐れ、戦争で他者を殺すことを避けてきたライナが、自分は「人間」だと、仲間以外の人間を殺戮することを選ぶというのはなんかほんとうに……やるせないというか……。

ここにこの短編入れるの人の心がない

ライナが犠牲を払って「前に進む」ことを選んだこの話の後で、後ろに収録された『追憶から未来へ──』という短編がまたひどい。いや物凄く良かったのですけど本編の展開の後にこれよませようとするのひとのこころがない。

ネルファを脱出してベリス主国にたどり着いたくらいの時系列。もう戻らない、かけがえのない日々の夢を見ながらシオンと決別するライナと、魘されているライナを心配するキファとフェリスを描くお話なんですけど、取り戻せない日々の夢を見ているライナがしんどいし、シオンとのやりとりの返答として「もう笑ってねえ」っていうとこで泣いちゃうし、そんなライナが自分のことを頼ってくれないことにもどかしさを感じるキファやフェリスの心の動きがニヤニヤしてしまう反面切ない。しかしもっと自分に頼って欲しいと思うフェリスがライナに気を使われて悔しい反面めちゃくちゃ嬉しくなっちゃうの本当にニヤニヤが止まりませんね。フェリスさんほんとうにライナのこと大好きだな!!

かつてローランドで過ごした騒がしかったけど穏やかな日々がもう戻らないと知りながら、それでもいつか3人で手を取り合う未来を諦めてはいない3人の姿が印象的な短編でした。いやほんとでも本編あの展開の後にこの話もってくるのひとのこころがないよ……。

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説4

 

ローランドに巣くう“化け物”たち。その正体を知ったシオンは……
王族が受ける、王になるための試練。その結果、ローランド帝国には“化け物”が産み落とされていく。試練を体験し、真実を知ったシオンは、いよいよ動き出すのだが!? 知られざる過去が語られる革命編、4弾!

力を手に入れたシオンはルシルと共に『狂った勇者』を受け止めきれずに『女神』と呼ばれる化物になった自身の兄弟と対峙しようとする。ところが、その後ろから更に別の敵が現れて……。同じ頃、ルークからの報告を受けたミラーは自らの過去と、かつて相対したとある『化物』の記憶を思い出していていた。

過去編も現在の話も、リューラの人外っぷりが光ってる

ミラーの語るリューラと出会った過去の話と、現在でシオンとルシルがリューラと相対する話。表紙、誰だと思ったらリューラ(ライナ父)か!確かに金髪ライナだ……。

ミラー視点のお話凄く面白かったです。良くも悪くも感情を表に出さない彼が決して何も感じていないわけではなかったという内心の描写は彼自身の視点からじゃないとわからなかった部分が多かったし、その異常なまでに自らを抑圧していくスタイルが、かつて目の辺りにした父親の「失敗」に起因しているというのがまた闇が深い。貴族に媚びへつらい裏切り者と呼ばれながら完璧すぎるほど完璧な国家転覆計画をたてていたミラーがその裏で感じていたローランドに巣食う奇妙な闇と、その闇を背負って現れたリューラの化物っぷりが凄かった。

その一方、現在の時間軸ではそのリューラとシオン・ルシルが対峙する。本編の特に無印「伝勇伝」では得体のしれない化物としてのイメージがどこまでも強かったルシルですが、シオンと契約を結んだばかりだからか「堕ち伝」だとまだ凄く人間らしく見えるし、その分(その前に描かれたミラーの過去話もあって)リューラがめちゃくちゃ人外に思える。次巻はルシルの過去編をやりますよって感じの引きで、色々いな意味で続きが気になります。

久しぶりのALL与太話

短編はフェリスがだんご神様からの啓示(??)を受けてライナの名前で借金しまくって打倒せんべいを掲げてだんごを布教しようとする「ぼいす・おぶ・ごっど」、今度はクッキーを倒すためにだんごイベントをでっち上げようとする「ざ・でい・おぶ・らぶ」、呪いのナイフがきっかけでローランドで集団自殺未遂が発生する「むーんないと・せれなーで」の3本。まさかここまで巻が進んで再び女装ライナが拝めるとは思わなかった……収録作全部与太話なの久しぶりじゃないですか?

最近の大伝のフェリスが割と普通にヒロインしてる分、ライナに構ってもらえなくてむくれて雑な無茶振りして振り回して喜んでるフェリスさんが見れるのは大変微笑ましいんですが、自分では返す予定のない借金を最底辺のヤバい闇金融からしまくりそれをライナにおしつけて金をばらまいているフェリスさんを見ると微笑ましいというより流石にそれは純粋に人間として駄目では??という気持ちになってしまう。闇金融ごときにライナがなんとかできるわけないという相棒だからこその信頼ではあるんですけど、それも結局ライナがフェリスから押し付けられた借金を踏み倒す前提で話進めてますよねえ!闇金融さんがマジ災難すぎる。いや闇金融だからいいといえばいいのかもしれないけど……最終的にシオンの采配で闇金融さんたちもお縄になるので、最後まで闇金融さん災難な話だった。同じレーベルの某美少女天才魔道士の名言「悪人に人権はない」を地でいくような話だ。珍しく男勢にフェリスがやり込められるオチなので、そこも含めてトントンと言えなくはないけど。

「むーんないと・せれなーで」はあらすじだけ書き抜くとどうかんがえてもドシリアスな話なんだけど、すごいテンションで自殺しようとする自殺志願者と、それをめちゃくちゃ私的な理由で雑に対処するフェリス・ライナと、そこから始まる呪いのナイフをめぐる騒動がハイスピードで展開されて、めちゃくちゃ楽しい。でも、冷静に考えるとナイフの呪いを受けたライナとシオンが死にたくなってる理由全く笑えねえんだよな……。

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