ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

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1/nのワトソン

 

技術ガチ勢、人気Vtuberの相棒に!?
探偵系Vtuber「ほむるちゃん」。 彼女のもとには視聴者からの一風変わった依頼が舞い込んでくる。 それを解決するのもまた視聴者であり、1万人の「ワトソン」たちが“正解”を目指して競い合う。 エンジニア男子・啓×Vtuberオタク女子・ひかりの幼馴染コンビが、インターネットを、ゲームの世界を、メタバースを、そしてリアルを駆け抜けるーー。 第19回小学館ライトノベル大賞〈優秀賞〉受賞! なんでも有りなアンチミステリ・インターネットバトル、ここに開幕!

幼馴染であるひかりから頼まれたのは、彼女の推しである探偵系Vtuber「ほむるちゃん」がリスナーたちに出した「依頼」を解決することだった。エンジニアをしている啓は持ち前の技術力を活かして彼女からの依頼を解決していく。3回依頼を解決したリスナーにはチャンネルのコメント削除権限であるスパナが贈られるというのだが……。

数多の選択肢から「愛ある解」を模索する物語

技術ガチ勢である主人公がプログラミングやAI技術を駆使して「ほむるちゃん」から投げかけられた依頼を鮮やかに解決していく展開がとにかく楽しい物語でした。たった一つの真実を見抜くのではなく、数多ある解の中から依頼者にとって最良となる「愛ある解」を選び取り更にそれを主人公の持つ技術力で解決していく展開が面白い!依頼者本人の事情や心情を掘り下げてそれによりそうだけでなく、リスナーに依頼したほむるちゃん自身にとっての最良ということで動画の撮れ高まで意識した華やかなエンタメバトルになっていくのがまた面白かったです。

そして、鮮やかな探偵劇の裏側で明かされていく主人公・啓とその相棒である幼馴染・ひかりの複雑な関係性。徹底的に依頼者の心情を重視する啓が胸のうちに秘めた過去の事件と後悔。探偵系Vtuberほむるちゃんの前世・宮本ミカンが引退した事件の真相。これは宮本ミカンの炎上に際して何も出来なかったひかりが転生した推しに今度こそ何かをしたいと思って力(スパナ)を求めてはじまった物語であり、ほむるちゃん自身が「宮本ミカン」というかつての自身の未練を振り払うための物語でもあったんですよね。2つめの依頼まで物語を進めるための書割みたいな存在でしかなかったほむるちゃんが「3つめの依頼」の掘り下げによって一気にリアルな人間として肉付けされていく姿が印象的だったし、ラストの啓とほむるちゃんとの対話がめちゃくちゃ良かった……。

もうひとつの「推し心の後始末」

ところで、いなくなったVtuberに対してファンがなにかしようとする物語と言うと同作者の「鈴波アミを待っています」をどうしても連想してしまいます。こちらもめちゃくちゃ好きだったな……。

あちらの主人公がひとりよがりに迷走して自身も傷つきながら浮かび上がった推しを一瞬だけ再び舞台に上げてどちらも表舞台から消えていく物語であったのに対し、この物語は宮本ミカンを喪ったひかりが幼馴染である啓の助力を得て他のファンも巻き込みつつ新しい姿になった推しを今度こそ輝かせようと奮闘する物語となっていて、読み終わってみると対象的な展開になっていたなと。展開もジャンルも全然違うんだけど、もう一つの「推し心の後始末」の物語だったなと感じました。

どちらもめちゃくちゃ面白かったのでこちらが刺さった人はあちらも読んでほしい。

1年掛けてシンデレラロードを駆け上がっていったVtuber鈴波アミ。彼女は1周年記念配信の直前に失踪してしまう。鈴波アミの帰りを待つファン達は、毎日彼女が配信を行っていた23時に1...

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魔術師クノンは見えている 8

 
Laruha

禁断の研究を食い止めるべく、造魔学の第一人者である教師と発明勝負!?
クノンの試作品から魔道具の技術に興味を持った造魔学の教師ロジーは、最強の生物兵器の構想を閃いてしまう。いざ実験と意気込むロジーの好奇心を禁断の研究から逸らすべく、クノンは兄弟子と共に発明勝負を申し込み下剋上に挑む! 一方、ミリカとの約束であるヒューグリア遠征の準備も怠れない。だが同行予定だった聖女レイエスが、学園長である世界一の魔女から直々にある“依頼”を課され……? 教師達に己の実力を示せ――試練の冬が始まる第八弾!

眼を作るという目的のため、造魔学の教師ロジーから教えを受けることになったクノンだが、クノンから魔道具の話を聞いたロジーは造魔学と組み合わせた危険な研究を提案しはじめる。それを止めるため、兄弟子カイユとともに師匠と発明対決をすることになるのだが……!?

面白かったんですけど話の切り方が中途半端すぎる

造魔学の師にうっかり魔道具の知識を与えたばっかりに危険な発明勝負をするはめになったり、婚約者・ミリカが当主代行を務める領地に出向いたりする第8巻。

造魔学の師弟対決の話、クノンの善性と持ち前のひらめきが全開で生かされるめちゃくちゃ面白いお話でしたね……どうしたって危ない魔術のイメージが付き纏う造魔学の悪いイメージを中に隠して何の変哲もない便利な発明としてお出ししてしまうの流石すぎる。そして発明対決の後の造魔学師弟の様子、こういうのが見たくてクノン読んでるんですよすぎて最高でした。

そして後半は前巻でちょっと示唆されていた婚約者であるミリカが居る将来のクノンの領地に視察に向かうお話。聖女レイエスやらクラスメイトやらワケアリの準教師を連れて大人数で向かうクノンも大概でしたが、迎え撃つミリカ様の方も「ここにいちゃいけない人」のオンパレードで腹抱えて笑った。どこをどうしたらそういうことに!?クノンが魔術師達を引き連れて何やろうとしていたのかも気になるけど、それ以上にマジでなんでこんな領地が治外法権化してるのか知りたすぎる。初々しい許婚ふたりのやり取りにはニヤニヤしてしまいましたが、ミリカ様も色んな意味で只者じゃないんですよねと改めて思い知らされるエピソードでした。

今回も安定して面白かったんだけど、展開的には前巻からやってた造魔学まわりの話と次巻に続く領地視察の話の間に挟まってて中途半端な終わり方と言うか、色んな意味で盛り上がりに欠ける回というか、とにかく座りの悪い一冊だったな。前半を7巻に、後半をこれから発売される9巻になんとかぶち込むことはできなかったんだろうか。造魔学の話とか本当に面白かったんですけど7巻の感想に書いたことの繰り返しになっちゃうんですよ最終的に……。

カドカワBOOKSは後ろに他作品の試し読みをぶちこむくらいならそのページ使ってこういう変な所で切れるなろう小説のページ数を上手く調整してくれたほうが嬉しいんだけどなあ……。

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あそびのかんけい2

 

想い人とのデートイベントが発生──告白までカウントダウン!
想い人である小鳥遊みふるへの告白を決意した常盤孤太郎だが、適切なタイミングが見当たらず未だできないでいた。 そんな中、新作ボードゲームの買い出しにみふるが突然同行を申し出てきて──「一緒にいて楽しい人とは、たくさん遊びたいじゃん!」まさかの休日デートイベントが発生! 「腕組むとか、友達でも普通だから」 いろいろと距離が近いみふるに心揺さぶられ、告白もカウントダウンかと思いきや……。『クルマザ』常連客のウタマルから孤太郎は衝撃の告白を逆に受けることに。 秘めた想いを打ち明け一歩を踏み出し始めた三者三様の恋は次なる盤面へ!

ボードゲームカフェ『クルマザ』で店長代理をしている孤太郎は、同僚でありギャルの小鳥遊みふるさんに告白を決意。でもなかなか上手くいかない。みふるさんと買い出しに出かけてデートみたいな甘い展開になったり、常連客のウタマルから思わぬカミングアウトを受けたり……そんな中で疎遠になっていた学生時代の友達から連絡が来て……。

三角関係ラブコメとして盛り上がってきた!!

前巻に引き続き、メイン3人が水面下で一歩前に踏み出そうとして自分のついた嘘に足をとられて七転八倒する様子がとにかく楽しかった!気持ち的には両想いのはずなのに一向に進展しないバンジョーとみふるさんのラブコメ具合がひたすらくすぐったい。

そんな中で前巻での傍観者に近い立場から一気に盤上に躍り出てきた歌方月乃。恋愛初心者のはずなのに、二人の逃げ場をなくしてから目当ての駒を取りに来る手つきが鮮やかすぎてさすが若手女流棋士、重畳でした!!今回はみふるさんも可愛かったけどそれ以上に表紙の通りに月乃がメインというか、もう最後まで彼女に持っていかれた1冊でしたね。バンジョーの性格を逆手に取ったスピード展開が吉と出るのか凶と出るのか。いや3巻が楽しみすぎる。

とにかく読者の期待の裏切り方が上手すぎる

そしてもう一つのメインとなっていたのがバンジョーの元同級生の武士、そして武士の自称元カノ・半杭とのアレコレ。あとがきで「この作品はラブコメなのにミステリって言われる」とかぼやいてましたけど、なんていうか「こういうとこ」だよ!この作品がミステリーって言われちゃうのこういうとこだよ!!!

殺人事件や謎解きが起きるわけではなくてあくまで日常系のラブコメなんだけど、作中での情報の出し方がめちゃくちゃ上手くて……読んでるこちらとしてはめちゃくちゃ惑わされるんですよね。読者の期待の裏切り方がめちゃくちゃ上手い。期待を裏切るといっても悪い意味じゃなくて、むしろ読んでて期待を裏切られて気持ちよくなれるめちゃくちゃ凄い作品だなと改めて感じました。あと本文だけでも上手いのに挿絵まで使って惑わせてくるのは卑怯ではないでしょうか。

いやなんか本の感想であんまり素人が上手いとか下手とか言いたくないんですけど、中盤以降はひたすら「葵せきな、物語書くのが上手い……」って唸ってた気がする。一杯食わされたというかなんならもう4杯くらいは喰わされた。

3巻が楽しみです!!あとこのラノ1位獲得おめでとうございます!!!

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荒廃したゾンビ世界を50日間生き残る〜決戦編〜 ヘガデルのブラックな会社2

   
原作
Hegadel

知能持ちゾンビ登場! 生存を賭した壮絶な戦いへ!
ゾンビだらけのクラフト系ゲームの中に召喚され、50日間生き残る極限の使命を課せられたヘガデルと仲間たち。彼らの適材適所の活躍で、荒廃した世界を楽しくサバイバルしていたが、最強の男ぽんたこが殺される事態に直面する。日が経つごとに強くなるゾンビに徐々に追い詰められていくメンバーの前に現れたのは、いぬいと名乗る知能持ちゾンビだった。さらに、ぽんたこまでゾンビ化して敵に回る危険すぎる状況下で、ヘガデルたちは必死の応戦。ゾンビの猛攻に次々に一人、また一人と仲間たちが命を落としてく壮絶な戦いの中、ヘガデルは最後まで生き残ることができるのか――!?

なぜかゾンビだらけになったVRクラフトゲーム「ワルクラ」の世界に転移してしまったヘガデルと仲間たち。50日間生き抜けば何でも願いを叶えてもらえるという希望を信じて拠点を整備し、ゾンビに対処しながらなんだかんだで楽しく暮らしていたが仲間のひとりが命を落としたことをきっかけに状況は一転。日を追うごとに手に負えなくなっていくゾンビたち、更にはそれを統率する「知能持ち」まで現れて……。

ハードで先が見えないゾンビパニック展開が楽しかった!!

序盤のゆる〜い雰囲気から一転して最初から最後までガチのゾンビパニックものしてた完結編。ひとりまたひとりと仲間が倒れ、ゾンビになった仲間から襲撃を受ける日々。ゾンビが感染するようになったりブロックを積んで高所対応できるようになったり爆弾を装備して襲ってきたり……と日々無理ゲー度増していく展開が凄かった。また、統率能力を持つ「知能持ち」のゾンビが的確に主人公達がやられたら嫌なことを狙ってくるのがズルいし、なんど殺しても蘇ってくる彼らを撃退しないといけない展開がしんどい。

50日目まで辿り着ければ全員が生き返る──という最初に提示された「希望」が、逆にたとえ主人公であっても生命の保証できない先の見えない極限状況に繋がっていくのも凄かったです。いや原作がマイクラのハードコア実況なのでそれはそうなんだけども。終盤ではもう「自分が死んでも誰でもいいから一人生き残れば勝ち」という認識に徐々に変わっていくのが壮絶で(自分を助けに来た仲間たちをなんで助けに来たんだ!って思う流れめっちゃ好き)、最後まで先の見えない展開が楽しかった〜!

そしてどんなに過酷な展開でも最後まで諦めず、道具や装置といったゲーム知識をフル活用して立ち向かっていく展開がアツかったです。ヘガデルのトラップやいるるさんの研究だけでなく、ホルンさんの農業、そらかぜさんの鉄道整備……と一見関係無さそうなクラフトまでもが状況打開の鍵として後に託されていく展開、実にマイクラ。1巻ではわざとらしくそのへんの匂わせがあったのちょっとモヤついてたんですけど、そのモヤ付きを覆すほどに面白かったな。

ところでマイクラ知ってる民としては金リンゴはまだしも弱化のポーションがでてきたのでいつゾンビ治療始めるんだろうと最初から最後まで思ってしまってた……もう絶対にぽんたこをもとに戻す伏線だろうと……。弱化のポーション、原作動画内でも特にでてこないので割と謎の追加要素なんですよね。いやまあ確かに大量のゾンビを足止めしたいという状況に一番刺さる効果のある原作アイテムであることは確かなのですが……。

原作動画、見てみた

そんなわけで小説版読み終わった所で元になった原作動画も見てみましためちゃくちゃ面白かった〜!!!今年一年マイクラ実況をBGVに作業をしていることが多かったのですが、こちらは見たことがなかったので良い動画に出会えて幸せでした。
【Minecraft】荒廃したゾンビ世界を50日間生き残る - 総集編【ゆっくり実況マルチプレイ】

何よりびっくりしたのが原作はあくまで動画編集担当のHegadelさん視点+ゆっくり魔理沙との掛け合いのみで他メンバーのセリフや視点が一切ないこと。マイクラマルチだと割とちゃんと他のメンバーのセリフが追加されていたり適宜他のメンバーの視点に切り替わったりするものが多い印象のでこちらも普通に原作動画を会話を元にほぼそのまま書き下したものだと思ってたんですよね。むしろ序盤こそが、大幅加筆を経て元動画とは全く別物の「全キャラ視点・台詞ありMODガン盛りマイクラ実況ゆっくりマルチ動画」として再構成されてた。なにそれ怖い。動画の方だとぽんたこさんとかめちゃくちゃ雑に死んでてわろてる。

ひたすら農業していたホルンさん、上位装備をみつけても何故か終盤まで鉄装備に拘るせれすとさん、資材が限られる中で誰も知らない所で地下を整地して空港までのトロッコまで引いてたそらかぜさん……と各人物の性格が動画の中の行動を膨らませて作られているのも面白かったし、総集編のラストで語られているぽんたこさん知能ゾンビ化の経緯には笑ってしまった。たしかにその流れは「ああいう性格」になるわ……。

前半がほぼ別物なことにも後半がほぼそのままなことにもびっくりしたというか後半のドラマチックな展開の数々はある程度盛ってるんだろうなと思うじゃん……だいたいそのままだったわ……。いやこれは動画を見て小説版の評価が一気に上がったと言うか、良い意味でこれは元動画ファンにぶっささる小説だったんじゃないでしょうか。そして元動画めっちゃ面白かった……似たようなゾンビサバイバル系のマイクラ動画いくつか見たことあるんですけどこれは自作のMODぽくて、とにかく終盤のゾンビ強化がエグすぎて笑う。本編もそうだけど総集編の最後に入ってる裏話が個人的にはめちゃくちゃ面白かったのでこのシリーズ刺さった人は見てみて欲しい。

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荒廃したゾンビ世界を50日間生き残る〜迎撃編〜 ヘガデルのブラックな会社1

   
原作
Hegadel

大人気ゆっくり実況者Hegadelの動画が小説となって衝撃の登場!
突如ゾンビだらけのクラフト系ゲーム「ワルクラ」の中で目を覚ました男ヘガデル。訳もわからぬまま同じ状況に巻き込まれた5人のゲーム仲間と共に、謎のガイド妖精マリーからこの世界で50日間生き残ることを命じられてしまう。 そんな彼の仲間は、戦闘狂・ぽんたこ、参謀・いるる、農業人・ホルン、鉄のカリスマ・せれすと、自由人・そらかぜ……と適材適所かつ個性豊かなメンバーばかり! 「みんな……生き残るために社員としてこき使ってやるからな!」 はたしてヘガデルと仲間たちは、日が経つごとに強くなるゾンビたちを相手に、過酷な環境を生き抜くことができるのか──!

ある日突然VRクラフトゲーム「ワルクラ」の世界に転移してしまったヘガデル。無人の街はゾンビに支配されており、しかも少しずつ強くなっていくという。一緒に転移した愉快なゲーム仲間5人とガイド妖精のマリーと共に50日間生き残ることを目指すが……!?

ものすごくマイクラのゆっくり実況マルチの味

Minecraftの有名ゆっくり実況の書籍化。ただのマイクラじゃなくて、日光を克服したゾンビがはびこる世界で50日間生き残る、ゾンビは5日ごとに強化される、ランダムでブラッド・ムーンという敵ゾンビが超強化される夜が来る……という設定のゾンビサバイバル○○days系MODがベース。元となったチャンネルの動画は観たこと無いんですけど類似のMOD実況動画はいくつか見たことあるので概ねシステムは理解できてるくらいの知識感です。マイクラネタということで前から気になってたんですがBWの1巻無料フェア入っていたので……。

良くも悪くもマイクラのMODガン積み系ゆっくり実況マルチの雰囲気そのままで、身内ノリの遠慮ない掛け合い、テンション高・テンポ良な会話劇の雰囲気がそのまま文字に落とし込まれているのは本当に凄かった。マイクラの小ネタもふんだんに盛り込まれており……というかゲームタイトルこそ変えてはいるけど、世界観・システム含めほぼそのままマイクラだな。メンバー同士で拠点内の内装弄って誰が一番良い部屋作れるか競うエピソードとかどんな動画で観てても楽しいヤツです。あとナビ妖精はどうみても魔○沙なんだよなあ……。

一応別ゲーとして落とし込もうとする努力は感じるし、未プレイの人でも読めるように平易な言葉に言い換えられてたりというのはあるけど徹しきれてない感はある。ブランチマインニングはまだしも、「アイアンゴーレムトラップ」って単語がそのままでてきちゃったのには笑ったこれマイクラ以外では使わないだろ。

マイクラ的なゲーム世界に転移した設定になっているので、お風呂の問題などおそらく実況では触れてなさそうなネタもちまちま入れてきてるのは面白かったです。拠点が安定してきてからお風呂を作る話とか地味に好きなんですが、初めてゾンビ肉を食べた時のエピソードとかただのゲーム実況では絶対に出てこないネタで好きですね。その後のグルメ関係のネタは原作通りなのかオリジナル展開なのかわからない(グルメ系のMODで拡張可能な部分なので)けど、マイクラで穫れる食物を中心に展開していくの地味に元ネタリスペクトで好きでした。

前半のユル〜い空気から、後半の急展開が凄い

ゾンビの脅威に常に脅かされ続ける世界と言う割には良くも悪くも身内ノリで(元は実況動画だもんな)、個性豊かなメンバーの暴走を見ながらユル〜い雰囲気で進んでいく前半も結構好きなんですが、些細なきっかけで仲間の一人が生命を落としてしまい……そこから一気に空気変わってくるのがめちゃくちゃ良かったです。最初に提示されたきり深く考えられてこなかった復活禁止縛りの設定がここに来て響いてくる。いやでもこれ実況動画通りの展開だとしたらゲキアツ展開ですよね……メンバーの中でもひときわ皆の心の支えみたいな存在だった人が真っ先にいなくなるの、デカい。

元が実況動画ということでどう転んでもそこまでエグい展開にはならないよなと、読む側の私も呑気に構えていたのですが……幕間に挟まれる「別視点」の物語の意味、最後の最後で明かされた衝撃の事実──いや、それはもう話変わってくるぞ!?最後の最後でガチのゾンビアポカリプスになってきましたねえ!!??

まだ全日程の半分程度しか過ぎていなくてここから更に敵のほうが強くなるのは確定してるし(同系統の動画を観た記憶を探るかぎり相当エグいことになるはず)、一気に先が見えなくなってきたな。ちょうどあと1冊でぴったりまとまりそうな感じだし、ここからどういうラストに繋がっていくのか楽しみです。

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ようこそ実力至上主義の教室へ 3年生編3

 

「ごちゃごちゃと説明はあったが、要はクラス対抗のサバゲーで勝てってことだろ?」 3年生、最後の夏、今年の無人島試験はペイント銃を用いたクラス対抗のサバイバルゲーム。15×15マスに分けられたエリアを移動、出現する食料や銃弾を取得しながら、他クラスの生徒を倒し競い合う。最初に全滅したクラスは退学者選定のぺナルティが発生するため、攻守の戦略が重要となる。司令官の役職の生徒は5分毎にクラス別の色で表示された全生徒のGPSが確認できるため集団での行動が必須。 「頭はこっちが押さえてるが……どう動く、綾小路」「そうね……一歩リードしたはずなのに、それでもやっぱり怖いわね」「綾小路くんは負けない。ううん、私が負けさせない」 3泊4日の無人島特別試験、その決着は――!?

今年の無人島での特別試験はクラス対抗のサバイバルゲーム。3泊4日の期限内に定期的に追加される物資を確保しながらペイント銃を使って他クラスの「役職付き」を倒していくというもの。綾小路率いる3年Cクラスは初っ端から予想外の襲撃を受け、クラスの人数が少ない中で不利な戦いを強いられることに。各クラスの思惑が交錯する中、生き残ることは出来るのか……!?

よう実の夏、無人島サバイバル特別試験の夏。

昭和生まれのオタク私はルール説明聞いたときからずっと令和のオタクの私と「バトロワだ」「いやスプラだよ」「進入禁止エリアはバトロワだろ……!?」と戦争していたわけですが、最下位クラスは退学者を選ばないといけないルールやこれ以上負けるとそろそろ下位クラスに逆転の目がなくなるという状況や綾小路のクラス移動問題も相まって今までになく殺伐とした気配が漂っていました。表面上は直接対決なしだった1年次、個人のミッションクリアが重要で頭脳戦としての比重が強かった2年次と比較して今年の無人島は生徒同士を合法的にころしあわせようという学校側の殺意がエグい。

ライバルとなる堀北・龍園が綾小路の動きをめちゃくちゃ警戒していて、その結果大胆な動きを取れなくなっている姿が印象的でした。堀北は特に終始綾小路の掌の上で転がされちゃってた感。龍園も一見派手な動きをしているようで、追撃が甘いんだよなあ。それに対して元クラスメイトどころか現クラスメイトにすら手心を加える気が全くない綾小路と、彼を勝たせるために動くと決めた協力者・一之瀬のガンギマリぶりが凄い。良くも悪くも各クラスの「覚悟」の差が浮き彫りになった試験だった気がします。

いやでも、高円寺や綾小路がひとりで7人とか8人とかをアウトにしてくの見ると改めてやっぱおかしいわこいつらと思うしそりゃ堀北と龍園も警戒せざるをえないんだよ。綾小路も大概におかしいけど、綾小路よりも多くの人数を鼻歌交じりにアウトにしてそれでもなお余裕のある高円寺どういうことなの……物語の最終盤でこの二人がいつかぶつかったらどうなってしまうのか、今から楽しみすぎる。

「無人島サバイバル特別試験が終わるとどうなる?」「知らんのか?」

そんなこんなで不利な展開すらも利用して自分の都合の良い方向に導いていった綾小路の無双プレイが大変楽しい1冊でありました。余裕で目標達成した上で最後に龍園と「お楽しみ」の時間まで作ってうきうきで対決に臨みにいく綾小路マジで龍園のこと大好きすぎて笑ってしまう。いやでもあれは本当に良いリベンジマッチになりましたね……1年生編の7巻を昨日のことのように思い出す。

山村を盾にしようとして失敗して脱落する森下、対象的に石崎を盾にしてまんまと生き残る伊吹、Cクラスに対しやたらと殺意の高い平田(でもあれは橋本の煽りっぷりが……なんだこの元彼今彼対決は……)などなど過酷なサバゲーの中で細々と見えるいつもの面々の様子も楽しかった(?)のですが、何よりも最後の最後の衝撃発言に椅子から崩れ落ちた。そんなことってある!?(脳内に浮かぶコ○ラのネットミーム)

いやたしかにプロローグのシーンが全然繋がってないなとか船の中まで一緒だった2年生以下どうすんのとはおもったけど……いやあ……。

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「このラノ2026」に協力者として参加しました+自分の投票の話

『このライトノベルがすごい!』編集部(編集) 「このライトノベルがすごい! 2026」
『このライトノベルがすごい!』編集部(編集) (著)
宝島社

多分10年以上ぶりに「このラノ」に協力者として参加させていただきました。ブログやってますとか書いてあるのにURLもブログ名も載せてないうっかり者が私です(いやだって前に参加したときは別枠でブログURLの回答欄あったから今回も別枠で回答したような気持ちになってしまい……)

紙面の感想

今年から編集が変わって結構紙面も変わるよ!と聞いてたので軽く紙面の感想を。協力者票の新作率高くてすごい(こなみかん)。協力者増えましたね〜〜って思ってたけど前回と人数的にはほぼ変わってなかったので私の目が節穴でした。協力者推しの新作+Web票推しの人気作+殿堂入り作品は専用枠で紹介(今年原作展開が盛り上がった作品の紹介大きめであり)+新作を中心にランク外の作品も色んな角度から拾ってくる……という感じでランキングに絡めつつも色々な作品を紹介していくスタイル、作品紹介本としての需要高めな紙面で個人的には好みだった気が。

一つだけ不満点を挙げると「キャラクター部門」への投票がなくなった代わりに作品コメントの中で特にキャラクターへの熱量の高かったコメントの抜粋コーナーが出来てたんですが、なぜかヒロイン=女性キャラの紹介しかなかったのが個人的に不満です。そこは男女平等に魅力的な男性キャラも紹介してくれ〜!!!キャラクター投票の枠、ごく一部の超人気作品の主人公ヒロインしか入れない狭き枠だった上に殿堂入り作品でもキャラは投票可能で更に狭くなってたのでなくなったこと自体には賛成なのですが、ヒロインだけピックアップするならかっこいい主人公とか魅力的なライバルキャラのピックアップもしてほしい。

自分の投票

コメント採用されてなかったから安心して私の投票全部載せるぜ!!!!後ろの方に私の含め協力者さんたちの投票の1〜5位までが掲載されているので良かったら探してみてください。他の協力者さんたちの投票内容も見てみると結構面白いよ。ちなみにイラストレーター部門はとよた瑣織先生(伝勇伝)、福きつね先生(お嬢様バズ&配信に致命的に向いていない女の子)、三嶋くろね先生(ロクアカ、これが魔法使いの切り札)で投票しました。

順位は正直面白かった順というより「話題になってほしい順」ですね。魔王2099の6巻……!!!学園頭脳バトルの演出家の3巻……!!!!!頼む…………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

紫大悟「魔王2099」
舞台となる都市が変わるたびに大きく色を変える物語と、その中で少しずつ500年間の真実が見えてくる展開が楽しい。特に絶望の未来を変えるため、ベルトールがその謎を解き明かそうと奔走する第4巻がとても良かったです。あと魔王と勇者の仇敵でありながら最大の理解者という関係性が最高。
片沼 ほとり「俺は学園頭脳バトルの演出家!」→感想
人を楽しませるために演出家になりたいという主人公から時折垣間見える歪み、楽しませるという目的とは正反対の「目的のためなら他者がどうなっても構わない」というちぐはぐさが気になる物語で、その素顔の一端が明かされる2巻ラストが凄く良かった。学園頭脳バトルとしても最高に面白かったです!
佐藤悪糖「配信に致命的に向いていない女の子が迷宮で黙々と人助けする配信」→感想
配信者とリスナーの会話によって成立するはずの「配信もの」というジャンルで、言葉を介さずに繋がる関係性を描いた物語が秀逸でした。勝手知ったる我が家のような空気感が心地よく、クール美少女かと思いきや人見知りでキョドってるだけという主人公の生々しい口下手具合があまりにも可愛い。
古宮 九時「成り代わり令嬢のループライン」→感想
絶望的な状況でも大切な友人達のために前を向き続ける主人公の姿がアツかった。また、世界がループする原因やどうして成り代わりが起きるのか……といった部分までしっかりと作り込まれているのが印象的で、終盤に至るにつれて世界の真実がひとつ残らず解き明かされていく感覚が気持ちよかったです。
鏡 貴也「大伝説の勇者の伝説」→感想
過酷な物語の中でようやく前を向いたライナが、かけがえのない仲間たちと共に最後の最後まで諦めず、生きるために手を取り合おうとする姿が印象的でした。とにかく終盤まで絶望しかなくて、そこから死ぬ気で一筋の光を掴み取っていく展開が凄い。このラストにリアルタイムで立ち会えて幸せでした。
神宮寺文鷹「孤高の電波美少女と恋で繋がったらギガ重い」
セカイ系と異能バトルの気配を漂わせつつ、「現代」を感じる物語。理解できずとも否定もしない主人公のスタンスが心地よく、彼のまっすぐな言葉で孤高の電波美少女だと思われていたヒロインの素顔が見えてくるのが印象的で、ふたりがすれ違いながらも現実と妄想に立ち向かっていく展開がアツかった。
葵せきな「あそびのかんけい」→感想
オタクくんとギャルがボドゲで遊ぶだけのラブコメ……と思いきや、物語が進むにつれて複雑怪奇にこんがらがっていく三角関係が良かった!全員がお互いに秘密を抱えた状態で繰り広げられる文字とおりの「あそびのかんけい」にドキドキ。これからどうなってしまうのか気になって仕方ありません。
服部 大河「はじめよう、ヒーロー不在の戦線を。」→感想
主人公らしい行動を取る事で能力を開花させる兵器を中心に、本当の主人公に必要な資質は何なのかと問いかけていく物語が良かった。それと同時に、ひとりの絶対的な主人公を失った後の世界で「二代目」主人公となった少年と周囲の少年少女達が繰り広げる青春群像劇としても最高に面白かったです。
酉柄レイム「稼ぎの少ないオカルト事務所所長、VTuberになる」→感想
オカルトやSFといった非日常すらも「芸風」として受け入れ、日常会話劇の中に取り込んでいってしまうVtuberものの懐の広さをこの作品で改めて垣間見た気がしました。普段は情けない弄られキャラだけど自身の中に譲れないものを持っている、中二病だけどまっすぐな主人公がまた良かった。
夕鷺 かのう「かりそめ聖女は今日も王太子(推し)に求婚される 私との結婚は【解釈違い】なのでお断りします!」→感想
状況を「推し」や「薄い本」といった現代の同人誌に例えてコミカルに描いて主人公の苦悩やジレンマに共感させつつ、中世ファンタジーの世界観を逆手に取り自分が題材の創作されてもなんら動じないヒーロー…という対比が良かった。文字通り「同人誌が世界を救う」展開が奇想天外で面白かったです!

ちなみに最後まで入れるか悩んだシリーズは「お嬢様バズ」「組織の宿敵と結婚したらメチャ甘い」「僕らは彼女を王にする!」「サンバカ!!!」の4本です。

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フルメタル・パニック! Family3

 

テレサ・テスタロッサが『Family』シリーズに登場!
宗介とテッサ、まさかの夫婦(役)に!? 衝撃づくしの「フルメタ」新シリーズ、待望の第三弾!! 「今日は皆さんに頼みたいことがあって来ました」 家族そろってドタバタな生活を続ける宗介たちの前に現れたのは……宗介の元上官にして、かなめの恋の好敵手でもあったテレサ・テスタロッサ。そんな彼女(テッサ)が持ち込んだ依頼とは―― 「あら。ずいぶん他人行儀ですね。わたしたち夫婦ですよ?」 ――テッサが“宗介の妻”を演じ、偽物の四人家族としてギャングたちのパーティに潜入すること!? ※かなめは蚊帳の外! 宗介とテッサ、約20年ぶりの急接近。さらに、偽装家族として二人に同行する夏美と安斗にもトラブルが襲い掛かり……? エーゲ海のリゾート島を舞台に、仮初の相良家が暴れ回る!!

かなめを狙う組織が起こした事件を解決して、牛丼屋で一息ついていた相良一家の前に現れたのは、かつての宗介の上官である女性テレサ・テスタロッサであった。とある情報を奪取するためにかなめではなくテッサと偽装夫婦となり、子供達を連れてギャングのパーティに乗り込むことになった宗介の運命やいかに……!?そしてギリシャから帰国した宗介達は思わぬ人物と再会する羽目になり……!?

フルメタル・パニック!Girl's Line

結構初期から出るのでないの言ってたテッサがいよいよ登場する「ギリシャ エーゲ海 ドデカネス諸島の超高級ヴィラ」。かなめと百合っぽい絡みがあったり、安斗とのおねショタっぽい展開があったり……と色んな意味で魔性すぎるアラフォーテッサおばさん大暴れ展開に震えてしまった。蓋を開ければ少女時代の運動神経ポンコツテッサたんだったり恋する少女の残滓も感じて安心する部分も多かったのですが。

宗介・かなめ・テッサがあの距離感のまま大人になり、いつ火遊びが始まってもおかしくないようなところで最後の一歩は踏み出さずにいるみたいな雰囲気が感じられる、少年少女時代の成れの果てを感じるとにかく凄い話だった。宗介は本編でテッサのことちゃんとフってるしその後は距離をおいてる感なんだけど、それはそれとしてかなめとテッサがウィスパードであるという特異性もあって完全な他人にはなれないし、妻への一途さとは別に男としてテッサの「女」の部分を見せられるとドギマギしてしまう。宗介と同じくらいにかなめにもクソデカ感情を覗かせるテッサ、可愛く嫉妬を見せながらも突然「テッサとならいいよ」と3Pをほのめかすかなめ……なんていうか、生々しい、というのも違うかもしれないんだけど変な意味で3人の変わってしまった部分と変われなかった部分を見せつけられた感というか……話そのものは面白かったし3人の関係性は印象的だったんだけど、すげーなんか見ちゃいけないものを見てしまった感じあったな……キャラクターの「綺麗じゃないところ」まで余すことなく描いていくのはまさしく賀東招ニ先生の作風であるなと思うんですけど、それはそれとして……うん。面白かったんだけどこうねっとりとなにかのよくない後味が残ったな……。

それはそれとしてさすがに安斗相手は犯罪だしかなめと宗介の子供だと理解した上でそこに魅力を感じてるの大分アレなのでやめていただきたいです。これ以上アレしなくていいから!!

大貫さんがでてくるとなんでも面白いのでズルい

テッサの話からうってかわってどうみてもKADOKAWAみたいな住所の所に相良一家が間借りする「東京都千代田区富士見町のオフィスビル15階」、タイトルからして完全にふざけているわけですけど「あの」用務員の大貫さんが登場する回ということで完全に在りし日の短編のノリで笑ってしまった。在りし日のノリというか完全にかつての名作短編「善意のトレスパス」のセルフオマージュなんだけど、Familyシリーズに共通して流れる登場キャラクター達の「老い」を見事に描きながら、最後の最後でみんなの見たかった「在りし日の大貫さん」を完璧なタイミングでお出ししてくれるの本当にズルいんですよ。腹抱えて笑った。タイトルも作者もふざけてるけど挿絵が全力で悪ノリに便乗していくスタイルなのずるいとおもいます!!夏美の挿絵が犯罪すぎる。テッサ×安斗といい大貫さん×夏美といいどうなってんだよ今回。

そんな夏美が父と訪れた山奥でヒグマと対峙する外伝「アラスカ州ユーコン川流域の丸太小屋」、殺し含めて「なんでもあり」だったフルメタ本編から不殺を貫く「Family」へ移り変わっていく象徴みたいな物語でしみじみと良かったです。父である宗介がフルメタ本編を経て取り戻した人間性・殺人行為への懺悔・本編でも時折覗かせていた戦士としての心の弱さが人間ではなく獣相手にすら生命を奪うことを躊躇い、苦しませてしまったことを後悔して涙を流すような娘の姿に繋がっていくのかな、などと。

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稼ぎの少ないオカルト事務所所長、VTuberになる 2

 
夕子

【祝】幽霊少女、実体化!!! 初案件、オフコラボと配信業も大忙し! オカルト×VTuberコメディ、第二幕!
大手事務所『project:eden』所属のVTuberとして活動を始め、登録者数10万人を突破したミッドナイト・サイコナイトこと佐藤たけし。 そんな佐藤が所長を務める稼ぎの少ないオカルト事務所にある日、とある遊園地に幽霊が出るという噂が舞い込む。 胡散臭さ極まる陰陽師の安倍聖麗、佐藤に激重感情を抱く巫女の朝凪真理、そして相棒の幽霊である満と共にその遊園地へ調査に向かうと――なんと初めてのコラボ案件に話が発展! 他にも『project:eden』の企画や満のモデリングのお披露目など、ライバーとしても忙しくする中で、佐藤は真理が作ったホラーゲーム『奇紀怪解』のプレイ配信を再開する。 パラレルワールドを観測できる真理が作ったそのゲームのプレイを進めるうちに、佐藤は新たなオカルト現象に巻き込まれ、あわや卒業の危機……!? WEBで人気のオカルト×VTuberコメディ、第2幕!

オカルト探偵事務所の資金を稼ぐため始めた企業所属Vtuberとしての仕事が予想以上に好評となったニコこと佐藤たけし。企業内のオカルト系V達と新たなユニットを結成したり、箱内で行われたコンペを勝ち抜いて公式番組を企画することになったり、自分に憑いている幽霊・満を2D化したり……大忙しな毎日を送ることに!そんな中、先輩Vtuberである真理が並行世界の自分達をモデルに作ったというホラーゲーム『奇紀怪解』を実況配信していたところ、おかしな事が起こり始め……?

ゲーム実況を通して現実と虚構が交錯しながら進んでいく展開が凄かった

配信シーンも挟みつつ、前よりもオカルト比重高めになった印象のシリーズ第2巻。オカルト系の設定はあるかどうかわからないあくまで刺し身のツマくらいの感じでいくのかとおもってたけど、マジで「非日常」が日常の裏側に存在する世界の話になってきたな。というか真理の並行世界の観測者設定や邪神の存在がガチだとすると今回チラッと出てきたアザミさん回りの話とかも割と虚構だけの話じゃない気がするんですが、どのくらいまで本当なんです……?

並行世界の自分達がモデルのホラーゲームを配信で読み聞かせながらプレイしている状況を逆手に取って、読み進めるごとに徐々に現実と虚構(?)の境界が曖昧になっていく──という展開が絶妙に気味悪くて面白かったです。配信シーンで感じた微妙な読みづらさがだんだん意味を持って惑わせてくるの面白かったし、物語の登場人物だけじゃなくて読み手にまでアハ体験(死語)させてくるの凄かった。あとなんでもない描写のように見えて本人無自覚のまま存在しない記憶が無から生えててそれをベラベラ喋りだすの、普通にホラーなんだよ……。

全体的にホラーとオカルトが混ざってきて少し気味悪い展開をものともせず現実世界でも並行世界でもメチャクチャな1期生の皆様(オシャレ/クール/シゲキ)のキャラが濃すぎて良い清涼剤になってましたね。やたらと勢いのある挿絵で笑ってしまった。

個人的にはもう少し配信中のエピソードもみたい

ホラーゲーム配信を通して現実と並行世界の記憶が溶け合っていく展開はお見事なんですけど、割とそっちの話が増えすぎて1巻の時に一番面白いなと思っていた配信モノとしての比重が相対的に減ってしまった印象だったのは少し残念でした。いや確かにゲーム実況や配信が物語を紐解く大きな鍵となっていくのは確かなんだけど、あの非日常が存在しながらも日常ではない世界で「Vtuber」という存在を通して日常の住人達が違和感なく非日常を受け入れてるという世界観が凄く好きなので……満実体化の流れで信じてなかったところから満のしょんぼりボイスで手のひらクルーするリスナーたちのノリの良さ、好き。

特に今回はニコがコンペを勝ち抜いた公式番組『EDEN's School』の話がメインだと思いこんでたのでそのへんの話が思ったよりあっさり終わってしまって残念に思ったのもある。あの企画普通に面白そうなんですよね。まだちょっと今回新たに登場して存在感が薄めの人とかいるから掘り下げてほしいし。今回の時点ではレギュラー化前の段階だったから、次巻で結果がでてガッツリ取り上げてくれるの期待したいです。

あと、『奇紀怪解』プレイ中のエピソードが秀逸なだけに、そこでひとしきり盛り上がったあと視点も展開もバラバラな話が続いてよくわからないまま終わったのはなんか勿体なかったな……Web小説の書籍化だと変な所で次巻に続くって割とよくある奴なんですけど、書籍として出すからには上手く書き下ろしを足すなり順番を調整するなり次巻回しにするなりしていい感じに引いてほしい……まぁ作品や作者のせいというよりも編集仕事してほしいやつ……。

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アラサーがVTuberになった話。7

 

祝、シリーズ累計20万部突破!
私が神坂怜としてデビューして早10ヶ月。年越し配信にて多少のトラブルはあったものの、振り返れば先月はデビュー以来初めて一切炎上することなく平穏無事に過ごすことができたのだった。この調子で皆様にご迷惑をおかけしないよう配信者生活を送れれば……と思っていた矢先。以前「裏遊び騒動」にて朝比奈先輩と共に炎上していた他箱の御霊カリン氏が、私と先輩を巻き込む形で再び燃え上がってしまった! 私は慌てて鎮火のための策を講じようとしたのだが、それよりも先に今度は朝比奈先輩がとある作戦を実行していて──!?

神坂怜がVtuberとしてデビューして初めて迎える年末年始。デビューしたばかりの頃は炎上続きだったし年末配信ではトラブルもあったものの比較的穏やかな新年を迎えることが出来た。ほっとしているのもつかの間、以前あんらいメンバーを巻き込んで炎上した『ぴくせるぱるす』のVtuber御霊カリンのニ度目の炎上に巻き込まれてしまい!?

葵陽葵さんの暴れっぷり良かった

前巻に引き続き割と平穏が続く前半、まさかのVtuberデビューを果たした葵陽葵さんが色んな意味で台風の目になってるの面白かったです。遅れてきた神坂怜ガチ勢という感じの彼女、リアルの関係が絡んでくるせいかこれまで色々な意味で作中で浮いてる印象が否めなかったんですが元後輩の季凛ちゃんと似て非ざる方向で神坂からの扱いがやや雑になってきたというか、この距離の縮まり方は好みだったな。いやこの人、季凛とのやりとりもこんな感じだしこっちが「素」なんだろうね多分ね……。

特に中盤で発生した月太陽コンビとのコラボはマジで彼女が後ろに入らなければ永遠に実現しなかっただろうな……と思うし、彼女が間に入ることで良い意味でこれまで動きのなかった女性陣回りとの関係性に変化が出てきたのは良かった。ところで「先輩との二次創作が増えた!」って喜んでるミカァはどこまで行ってしまうつもりなんだ。

ペロッこれは……新しいカップリングの予感!

そんなわけで久しぶりの炎上から始まる後半は、5巻くらいからずっと不穏だった御霊カリンさんまわりの解決回。いやあの、ふっきれたあとの御霊カリンさんあらためタマちゃんめちゃくちゃ好きなんですが!?火消し目的で開催された朝比奈先輩・狂衣ちゃん・タマちゃんとの3人コラボの遠慮のない掛け合いが良すぎたしそこはかとなく新機軸のカップリングの匂いを感じる。これは──薄い本が厚くなるな!!いやほんとタマちゃんには今後ともこのくらいの立ち位置でちょくちょく絡んできてほしい。

しかし、ここで問題が解決したと思いきや大半の部分は今後に持ち越しになってしまったな……一番ヤバそうな部分が未解決なんですが!?そして久しぶりに引きがヤバい。割と毎回じんわりと存在感出してくるアラサーの元カノそろそろVtuberデビューするんじゃないかと思ってるんですけどどうなんだろう……あれは絶対にVtuberデビューする流れだと思うんだが……。

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