ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

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空戦魔導士候補生の教官8

 

カナタの呪力が姿を現す! そして行われるのは……殺し合い!?
《ベベル》第一人工空島地下都市へ運ばれたカナタは、呪力の本来の持ち主エミリー・ウィットベルンと出逢う。そして――「エミリー・ウィットベルンを殺さなければ、貴方は死ぬことになります」と告げられて――!?

ミソラを庇って重症を負い、更に呪力を暴走させ《狂乱》状態になってしまったカナタ。治療のため《ベベル》第一人工空島地下都市に運ばれ……そこでベベルの教皇アンネローゼと自身の身に宿る呪力が形を取った女性・エミリーに出会う。呪力の暴走を抑えるために3日以内にエミリーを殺さなければいけないと言われるが、カナタはエミリー自身に興味を持ち……!?

色々な問題が解決するパワーアップ回!(ただし展開はますます不穏)

教え子達と別行動となったカナタが一時「教官」をお休みして持て余し気味だった自身の《呪力》と向き合うお話。6巻に引き続きメチャクチャ面白かった……!!1巻からずっと持ち続けてきた自身の問題を克服するパワーアップ回でした。

教官としてのカナタは一旦お休み……と言いながらも、やっていたことは瀕死だったカナタの命を繋ぎ止めて呪力を託した女性・エミリーと向き合い、生きるのを諦めかけていたその本当の望みを気づかせ/暴くという展開で、序盤はほぼほぼいつもミソラ達に課してる「特訓」と同じ流れなんだよなあ。そもそも幼馴染のクロエや特務小隊の後輩・ユーリも彼がきっかけで大きな成長を果たすことが出来たみたいな話がありましたし、もう根本的に生き様がこうなんだろうなと。その割に言葉が足りないのは毎度どうしたものかなんですが!

どう足掻いても3日の生命しか保証されていないエミリーに自身が本当はもっと生きたいと思っているという望みを自覚させるのは残酷とも言えるのでは……と思ったけれど、そこからお互いに全力でぶつかりあうことで両方が存続できる未来を模索していく展開はアツかったです。ただ、今回は結果的に最高の形でことが運んだけれども、生命を救われた相手だからといって彼女の望みのためであれば生命をいともたやすく投げ出してしまえるカナタの精神性にはこれまでとは違った形で危うさを感じてしまいました。これから戦いの規模もますます大きくなっていきそうだし、どうなっていくのか楽しみな一方でめちゃくちゃ不安になる顛末でもあった。

呪力を宿したことで発生していた魔力枯渇の問題を遂に解決し、人間の魔力でも魔甲蟲の呪力でもない《冥力》、そして魔力と冥力の先にある《絶力》──他の誰も持ち得ない絶大な力を獲得したカナタ。覚醒したカナタが前巻で苦しめられたエリスを相手に無双する展開は大変に胸躍る展開だったのですが、敵側もそのカナタの戦闘力を遥かに凌駕する強敵を用意してお待ちしてるの一筋縄ではいかなさすぎる。都市を大きく巻き込みながらの戦いもカナタとしては本意ではないでしょうし、色々な意味でただパワーアップして大勝利では終わらない展開が印象的でした。というか今回力を課してくれたアンネローゼ教皇の一派も味方とは言いづらいし、人類最高の能力を獲得してしまったということはカナタを巡る争いも今後は更に激化していくだろうと考えるとむしろ不穏しかないんだよな。絶力を使う代償の話も……というか先の巻のあらすじがしれっとネタバレしていくのは如何なものか!!!(今巻読んでて感じた不安的中してるじゃん!なんでだよォ!!)

人の身として最高と呼ばれる絶大な力を手に入れ、それでも世界を救う勇者ではなく落ちこぼれ小隊の教官として元の居場所に戻っていくカナタの姿が大変に良かったです。色々横道に逸れた感じはあったけど次巻こそは舞台を「空戦武踏祭」に戻していくようで、こちらの展開もどうなっているのか。もう色々不穏しかないけど続きが楽しみ!

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空戦魔導士候補生の教官7

 

≪ミストガン≫に巨怪鳥(ガルダ)、現る!?
≪ミストガン≫空域に巨怪鳥(ガルダ)が接近。いまだ謎に包まれた生態のため、急遽捜索を開始するS128特務小隊。一方、生き物係に任命されたレクティは、鶏小屋でやけに身体の大きなヒヨコを保護していて――?

ユーリは悩んでいた。交流学校への参加を通してE601小隊の面々と仲良くなった……と思っていたのに交流学校から帰って来てからミソラ達がなんだかよそよそしいのだ。不安のあまり、放課後の彼女達に密着して原因を探ろうとするが……!?

ミストガンでの日常を描く短編集(このタイミングで!?)

E601小隊とカナタのミストガンでの日常を描いた、ドラマガに掲載されていた短編をまとめて描き下ろしを追加した形の短編集。ファンタジア文庫なので短編あるよな……というのは思ってたんですがこのタイミングで!?いや、まあ刊行順は大人の事情とかもあるとおもうので仕方ないんですけど前巻がミストガンを離れて新展開、めちゃくちゃ気になる所で次巻に続く!!してたもんだから正直出鼻を挫かれるというかタイミング悪!!!というか、7巻と6巻の順番逆にしろ!!!みたいな気持ちは凄いあります。大人の事情だから仕方ないけど……あと別シリーズ建ても小数点表記にもなってない本編ナンバリングに堂々と挿入されるタイプの短編集メチャクチャ久しぶりに当たってびっくりした。

内容としてはユーリの歓迎会をサプライズで開こうとしてミソラ達がこっそり準備していたらユーリが自分が嫌われているのでは!?と誤解してしまう「疑惑のコンプレックスチェーン」、レクティがヒヨコだとおもって怪鳥のヒナを育ててしまう「愛情のペットキーパー」、ミソラの実家の喫茶店の閉店の危機を救うためE601小隊が奮闘する「協創のホスティリティ」、ブレアがカナタにお菓子を作ろうとするが失敗してしまう「愛情のパティシエール」、反省文を書きたくないリコがサバゲーで後方支援科の女王様になる「女王へのロイヤリティー」、そしてとある事情で金欠状態なクロエとE601小隊の面々が学内全体合コンイベントでカナタとのパートナー権を賭けて争う「大迷惑のサードパーティ」という各ヒロインに焦点を宛てた6編。どのお話もメインとなるヒロインが可愛くて、良かった。

少しこの手の日常短編のテンプレにはまりすぎている感じというか、やや展開が透けてみえすぎる感じもあったんですが、この実家のような安定感のある展開と的確に各ヒロインの可愛さを見せてくる展開は本編の怒涛の展開の中で良い息抜き巻になっていて良かったと思います。いやでもやっぱこれ「5.5」とかで読みたい話だったんだよな内容的には。あとリコの話は同じレーベル人気作で恐らく同じ作品オマージュで有名な話があるので、どうしてもあちらと出来を比較してしまう……(ここぞとばかりにクソデカ文字と勢いで押し切る展開は結構好きだけど)。

描き下ろしの学内合コンイベントの話の、クロエとカナタの気のおけない距離感がめちゃくちゃ好きでした。カナタガチ勢のユーリ&ミソラや押しかけ妻のブレアが恋心の空回りする中で横から優勝をさらっていくクロエさんの本妻感、お互いの距離が近すぎて恋愛とも家族とも言い難い複雑でもどかしい言葉にできない関係性が垣間見えてとても良かった。あと、ユーリのサプライズパーティの話でユーリが「ひょっとしてユーリ菌伝染ると思われてる!?」の方向に行き着いてしまうのが微笑ましすぎ頭小学生すぎて好き。年上ばかりの特務小隊でずっと最年少してて同学年・後輩達の交流が薄めだった弊害なんだろうけど水着回といいユールパイセンの精神の幼さが凄い。

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空戦魔導士候補生の教官6

 

浮遊都市の最強空士たち――≪ベベル≫に集結! 空戦武踏祭代表の切符を手にしたE601小隊。他の代表小隊の強さに圧倒されつつも、ミソラたちはカナタを救うために≪ベベル≫でそれぞれ動き出す。しかし、それがE601小隊を思わぬ方向に進ませてしまい……?

空戦武踏祭のミストガン代表としてベベルにやってきたE601小隊の面々とカナタ。各都市代表の小隊の様子に気後れするミソラたちに、カナタは「自分の目標とするべき最強の存在」について考えるという課題を出す。一方、ベベルでは都市の重要人物が次々と行方不明になる事件、そして《崩力》を操ることができるカナタを巡った争いが起きていて……!?

「最強」とは……教え子達とカナタ自身の成長がアツかった!

めちゃくちゃ面白かった……!!あとがきでは「第二部開幕」と銘打たれていましたがむしろ個人的には第一部クライマックスとも言うべき内容で、これまでカナタが教官として教えてきたことの集大成としての教え子達の成長、そしてカナタ自身の内面と成長に焦点を宛てた物語でありました。本当の「最強」とは何か、カナタとE601小隊の激突、そして、そして……激動の展開の中で世界の真実の一端が垣間見えるお話で、めちゃくちゃ楽しかった!

これまであまり描かれてこなくて内面の見えづらかったカナタの本当の気持ちが本当に印象的で。空戦武踏祭に参戦した強者達に胸を躍らせ、教え子達に連れてきて貰えた喜びと同時に湧き上がる「自分自身の手で舞踏祭に出場したかった」という本音。一線を退いたことに本当に喰いはないのか?というライバルの少女からの問い。その一方でいよいよ魔力は枯渇して……ままならない身体にもどかしい気持ちがないわけはなく、それでも今できる精一杯をしようとミソラ達に自分のすべてを受け継がせようとする悲壮な思いが胸に痛かった。もうほんとうに前巻から、カナタに残された時間が少ないことを示唆する展開とそれを自身も自覚しているような描写が頻繁に登場してきて、まるで生前整理のような行動の数々がとにかくしんどい。

そんなところから、カナタ自身がE601小隊の「敵」として立ちふさがる展開がとても良かった。魔力を失いかつての戦い方が出来ず弱体化しているはずなのに、教え子5人を相手取り一切見劣りしないその気迫が凄すぎるし、自身の弱さをさらけ出すことで教え子達に本当の「最強」の意味を教えようとする展開がめちゃくちゃアツかった……そしてそのカナタからの思いに、大きく成長したミソラ達が彼の予想を超える形で応えてくれるクライマックスが最高に良かった!良かったけど……良かったけどマジで大変なことになってきたな!?

いよいよ空戦武踏祭も本番。大きく成長した一方でカナタ不在のまま戦うことになるE601小隊はどのような活躍を見せるのか、遂に姿を表した魔甲蟲の変異種を操る謎の敵、そして戦いの中で致命的なダメージを負ったカナタは思わぬ人物と対面することになり……とにかく色々な意味で続きを読むのが楽しみでなりません。

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空戦魔導士候補生の教官5

 

≪ベベル≫への切符を賭け、ベテラン小隊陣に挑む!
『≪ベベル≫にて空戦舞踏祭開催』――その通達で、急遽≪ミストガン≫代表小隊を決める学内選抜戦が行われることになった。格下Fランク小隊も選抜戦に参加を表明。するとクロエが教官補佐を名乗り出て――?

浮遊都市において絶大な権力を誇る教皇浮遊都市《ベベル》にて、数年ぶりに学園浮遊都市の最強を決める「空戦舞踏祭」が開催されることとなり、ミストガンでも代表選手を決めるための学内選抜戦が開かれることに。ミソラ達も選抜に参加するが、格上の小隊相手に負け続き。カナタは格上の小隊に勝つための秘策を授けようと新たなる特訓を開始するが、カナタの幼馴染で特務小隊のリーダーでもあるクロエがなぜか期間限定の教官補佐に名乗り出て!?一方、《ベベル》の研究者・エリスは前回の任務の際に現れた魔甲虫の変異種を撃破した人物に興味を示して……。

きな臭いを通り越して不穏になってきたぞコレ!?

久しぶりの特訓回でワヤワヤするE601小隊が微笑ましかったんですが、キナ臭いとか通り越してもうめちゃくちゃ不穏なフラグ立てまくって来たんですけど!?空戦魔導士科長であるフロンや特務小隊の前で崩力を使ってしまったカナタ、その存在を巡って繰り広げられる学園上層部や《ベベル》をも巻き込んだ駆け引きが不穏すぎるし、もうこんな平和な学園生活は戻ってこないよと言わんばかりの「時間がない」アピールが不吉すぎる。正気のまま崩力を操るカナタがイレギュラーみたいな話はたしかに2巻くらいで軽く匂わされていましたが、予想以上に大事っぽいぞコレ……。

エリスが魔甲蟲側の存在であるというフリは前巻であったけど、学園統括長・クリスもカナタに同情的であるとはいえ彼女側の人間のようで……クリスが学園統括になっているのが《ベベル》の意向であること、前巻での危険すぎる捜索指令なども踏まえて普通に本国?である《ベベル》が怪しすぎるんだだよな。世界創生の真実を求めて《ベベル》を目指すという流れ、完全に敵の懐に飛び込むと同義な気がして不安しかない。でも、今回明らかになった事実や(思った以上に魔力を使った戦いができなくなっている)カナタの様子を見ていると、このままミストガンに居ても何も解決しないというのも事実なわけで。

ひたすら不穏な空気が流れる中、呪力を得たせいで本来の魔力を失いつつあるカナタを助けるために空戦舞踏祭の学園代表を目指すミソラ達。しかし、格上だらけの学内選抜戦にまったく歯が立たず……例によってカナタ考案の一見トンデモ特訓を受けることに。例によってリコ&ユーリが早抜けして、次にレクティ&ブレアが共に特訓の意図を掴んで、ミソラだけが残される……という流れなんだけど、これまでと少しだけ違う流れになっているのが印象的でした。これまでの戦いを経て小隊内での実力不足を感じたミソラがわざと特訓をクリアせず、学園最強の少女でありカナタの幼馴染でもある少女・クロエをも巻き込んで必死に努力を重ねていく姿がとても良かった。それにしてもカナタ教官やっぱり美少女をコスプレさせるのお好きですよねえ!!

遥か上をいく……ともすればそのまま手の届かぬところに行ってしまいそうなカナタの背中を追いかけるのではなくその横に並び立とうと懸命に努力するミソラの姿がなんとも頼もしく、その一方で自覚しはじめたカナタへの恋心に七転八倒する姿が大変微笑ましかったです。これまでよりも一層強い想いによって結束したE601小隊とAランク最強・A177小隊との対決、そしてそこから立て続けに描かれる魔甲蟲の変異型の襲撃……そしてクロエとミソラの直接対決……どの戦いもメチャクチャにアツかった!

カナタを巡る学園上層部での不穏な動き、カナタとクロエの幼馴染関係、そしてミソラの空士としての成長……と様々な動きのあった巻でしたが、ミソラやクロエだけでなく小隊メンバーそれぞれから形の違うカナタへの強い想いを感じることが出来て、次巻から始まるだろう《ベベル》を舞台にした新展開が楽しみになる一冊でした。いやほんとにこの明日をも知れない不穏っぷりはめちゃくちゃ続きが楽しみになっちゃうタイプの不穏なんだよなあ……楽しみです!!

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空戦魔導士候補生の教官4

 

E601小隊、分裂の危機!?
ブレア加入で戦力の増したE601小隊。ランキング戦初勝利に燃えるミソラ達だが、珍しくリコがミスを連発。気まずい空気が……。一方、クロエら特務小隊には教皇浮遊都市《ベベル》から特A級の指令がくだり――?

特務小隊のユーリに続いてレクティの姉弟子であるブレアを新たに加えたE601小隊。今度こそランキング戦で初勝利を掴むため努力を続けていくが、正確な射撃が得意のはずのリコが何故かミスを連発して、気まずい空気に。しかも、そのタイミングでリコにCランク小隊から引き抜きの話が持ち上がって……。一方カナタやユーリの所属している特務小隊には、異常な回復能力をもつ変異種の支配下にある空域で行方不明になった飛行艇を創作してほしいという以来が舞い込む。その任務に《千里眼》をもつリコが同行することになり……。

普段と打って変わって余裕のないリコの姿が印象的だった

前巻のレクティに引き続き、今回はリコに焦点を宛てたお話。リコが自身を「女神」と呼ぶ理由、姉であり空戦魔導士科長であるフロンとの姉妹関係……偏屈なキャラクターの内に隠された年頃の少女らしい一面が凄く良かった!

色々な意味で謎だったリコが自分のことを「女神」と呼ぶ理由。完璧と称された姉に少しでも近づくための精一杯の背伸び行為であったことが明かされてその時点でもう可愛いなあとなってしまったんですが、優秀な姉と比較されすぎて偏屈になってしまった上、概ね天才肌なので親身になって寄り添ってくれる友達も出来ず……という流れで最終的に深層心理の部分で根本的に仲間を信頼できなくなってしまったという経緯にはなんとも複雑な思いを感じてしまいました。ミソラやレクティに心を開きかけていた矢先に自分自身も無自覚だった深層心理を自覚してしまって、更にその「無様」な姿を姉に見られてしまって……普段の余裕のあるマイペースな姿からは想像も出来ないような、年相応の少女のように余裕のないリコの姿が印象的。

更にそんなリコの姿を見て、彼女を今の小隊に引き止めておくことが本当に彼女のためなのかと思い悩んでしまうミソラ。直情的な彼女だからこその空回りとすれ違いが胸に痛かったですし、そんな彼女がレクティやブレアの言葉も踏まえて改めてリコと本音をぶつけ合う姿がとても良かった。ミソラとはまた別の角度でまったく腹芸が出来ず空気も読めないブレアの加入が素直になれないミソラやリコに対してめちゃくちゃ良い方向に作用してるよな。なんだかんだで元の鞘に収まって……というかこれまで以上に強い絆で結ばれ直したE601小隊の姿にニヤリとしました。

なんだかんだで妹に素直になれないフロンの本音も聞けたし、色々な意味で目の敵にされていたE601小隊に対する様々な誤解も解けた感じで、前巻の交流戦をきっかけに小隊自身の評価も上がり始めて、もうあとはランキング戦で初勝利を収めるだけですねというかまだ全敗中だったんだなあこの子達は!!!(ユーリ率いるBランク小隊との対決だけでもランク戦に加えてあげてほしい……)という感じなんですが、その一方で連携を取り成長する魔甲蟲の変異種の登場やその裏に潜む黒幕の気配、そしてミストガンに救助された謎の少女の正体は……という展開で、世界観的な意味でも次巻どうなってしまうのか気になりすぎる。小隊メンバーの掘り下げも終わった感じだし、いよいよ次巻は物語が本格的に動き出すのか?とても楽しみです。

それにしても1巻2巻くらいは誤字脱字の件があったのもそうだけど全体的に文意がとりづらいというか文章読みにくいと感じることが多くて苦戦しながら読んでいたんですけど、3巻4巻でストーリーも面白くなってきたし、文章的にも俄然読みやすくなった感じがする。右肩上がりに面白くなってる……。

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空戦魔導士候補生の教官3

 

アイゼナッハ本家登場――明かされるレクティの過去!
学園浮遊都市≪ミストガン≫と≪メルキア≫の交流学校が始まった。年に一度のお祭りイベントに浮かれるミソラたち。しかし、≪ミソトガン≫の空戦魔導士候補生・ブレアと会ってからレクティの様子がおかしくて――?

年に一度開かれる、学園浮遊都市《ミストガン》と《メルキア》の交流学校。特務小隊のメンバーでも有るユーリを小隊メンバーに迎えてお祭り気分で浮かれていたミソラたちだったが、メルキアの生徒であり、アイゼナッハ流本家の血を引く少女・ブレアがレクティに因縁をつけてくる。カナタの意向もあり、交流学校のメインイベントである交流戦でブレアの小隊と戦うことになってしまって……!?

小隊メンバーそれぞれの成長が見える展開がアツかった!

小隊メンバーのひとり、レクティに焦点を宛てたシリーズ第3巻。アイゼナッハ流を破門された彼女が姉弟子・ブレアとの対決を通して過去のトラウマと向き合い、剣士として成長するというお話なんですけど、彼女自身の話だけじゃなくて小隊全体の成長が伺えるお話になっていて面白かった!特訓はしないと嘯きながらしっかり新たに仲間に加わったユーリも含めて小隊メンバー達の精神的な成長を目論んでくるカナタ教官のやり口にニヤリとしてしまう。一方、レクティの問題解決してる裏でさりげなく小隊の中でも相性のよくなさそうなユーリとリコの仲良し大作戦(違)が展開されていたりするの面白すぎる。しかしカナタ教官、コスプレさせるの好きですよねえ!!

何より、1巻2巻では全体的に他のメンバーよりも未熟な部分が目立っていて足を引っ張り気味だったミソラの小隊長としての成長がとても良かったです。今までなんだかんだで周囲の見えていなかったミソラが、ブレアとの対決を前に自分の我を通して良いのか不安になったレクティの背中を押して不安を和らげてくれる場面、めちゃくちゃ好き。

ブレア率いるメルキア小隊との戦いも、個人個人が強い……2巻で戦ったBランク小隊よりも更に格上であると思われるメルキアの小隊に対してE601小隊がこれまで培ったチームワークで翻弄する展開、そこからブレアとレクティの一対一の対決に持ち込んでいく流れがめちゃくちゃアツかった!小隊としても個人としても大きな成長を感じられる1冊で、胸が熱くなりました。

それにしても綺麗に落ちたところで最後の最後で小隊の新たなメンバー加入でめちゃくちゃ笑ってしまった。そ、そう来るかー!!!確かに小隊のメンバー、5人が正規の人数ってどこかに書いてあった気がしたけど!!

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空戦魔導士候補生の教官2

 

落ちこぼれE601小隊、初勝利なるか!?
変異種との戦闘で自信をつけたミソラたちだったが、ランキング戦ではいまだ勝ち星ゼロ。教官であるカナタの更迭を賭け、ユーリ率いる小隊との模擬戦が行われることに。一方学内ではある実験が進められていて……。

カナタからの特訓と初めての実戦を通して小隊として一歩成長したE601小隊の面々。ところが学園内でのランク戦ではいまだ勝ち星なし、実戦で変異体を倒したという実績も目撃者がいなかったため認めてもらえない。しかも、カナタのことをよく思っていない空戦魔導士科長フロンが次のランク戦でE601小隊が勝利することが出来なければ小隊を解散、カナタを更迭すると言い出す。対戦相手はカナタが所属していた特務小隊の後輩の少女・ユーリ率いるBランクの小隊で……!?

格上相手に「大物喰らい」を繰り広げる展開が心地よかった!

地上を追われて浮遊都市に生きる少年少女達が魔甲蟲と呼ばれる魔物の脅威と戦う物語、シリーズ第2巻。前巻では主にバトル面の問題を解決して一歩前に踏み出したE601小隊の面々でしたが、実戦で目覚ましい活躍したところは誰にも見てもらえてなかったし、しかも普段はチームワーク面が壊滅的ということで学園内では落ちこぼれ小隊扱いのまま。前巻のラストでチームワークがめちゃくちゃであっさりランク戦に負ける彼女達を見て腹を抱えて笑ってましたが今回はそのチームワークを解決して大物喰らいを目指す!というお話でした。それにしても目撃者がいないからミソラ達の挙げた戦果が認定されないの地味に酷くないですか……そのガバガバシステムだと撃墜数水増し報告してる小隊とか出そうだけどどうなんだ。

ポジションの入れ替えを繰り返してお互いの役割を理解させるという特訓が今回も面白かった!確かに実際にその立場になってみないと理解できないということってあるよね。カナタ教官の教え、徹底的に「仲間を深く理解させてお互いの弱みは補いつつ強みを活かす」方向性なの一貫していていいな。そして1巻の感想でも書いたけど、その方向性が潜在能力はあって別の理由で実力を発揮できていなかったE601小隊の面々と噛み合ってる。自分たちのやったことを認めてもらえない序盤から、チームワークを発揮できるようになって格上のBランクの面々を圧倒する三人の姿、格下だと思っていたミソラ達の本当の実力を見て驚愕される展開がとても気持ちよかったです。

しかしリコがサクっと趣旨を理解して一抜け、それからレクティが努力して自力理解、最後まで手こずってるミソラという展開1巻でもあったな……みたいな、特訓部分の展開自体はやや1巻の焼き直し感があり。リコとレクティは元々実力者として描かれているのでそうでないミソラだけ理解が遅いのは仕方ない部分もあるんですが、ミソラは実際にこの小隊のリーダーなわけで……個人戦に一日の長がある2人では気づけないなにかに気づくとかあると美味しかったんですけどね……。

カナタ教官を思う気持ちは人一倍強そうなミソラがひとりで空回りしがちなの、読んでて結構もだもだするポイントだったので次巻では彼女の良いところも見れると良いな。それはそれとしてなんだかんだでカナタへの好意が隠しきれないミソラ可愛い。

小隊の面々が少しずつチームとしてまとまっていく中、学園都市では不穏な動きが。カナタ達が倒した変異種をきっかけに学園内で始まった不気味な実験と前衛ばかりを狙った襲撃事件。その不穏な事件に、今回の対戦相手でもありカナタの特務小隊での後輩でもあるユーリも巻き込まれて行って……。魔甲蟲、1巻を読んだ時点だとただの意思のない化け物みたいな印象だったんですが、今回の件やカナタの言ってた内なる囁き的な発言も踏まえて「ただのバケモノ」という感じじゃなくなってきたなあ。もっと危険な存在というか……裏というか上にもっとヤバいのが控えてそうというか。

今回の件をきっかけにしてカナタのもつ謎の力の件が小隊のみんなやユーリにも知られてしまい、更にユーリが小隊の新メンバーとして加わって……今回でE601小隊が抱えていたわかりやすい問題も解決した感があるので次巻から物語が本格的に動いていきそうな気配。どうなっていくのか楽しみにしたいです。

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空戦魔導士候補生の教官1

 

連戦連敗E601小隊の快進撃は、ここから始まる――
人類が大地から離れ、魔甲蟲という畏怖と戦う世界。「特務小隊の裏切り者」と蔑まれる学園の嫌われ者・カナタは、連戦連敗のE601小隊の教官に任命される。そこには一癖も二癖もありそうな3名の少女がいて……?

地上を追われた人類が空に生き、魔甲蟲と呼ばれる魔物の脅威に晒されている世界。魔甲蟲に対抗する空戦魔導士を育てるべく設立された教育機関・浮遊学園都市《ミストガン》で負け続き・落ちこぼれのE601小隊にテコ入れとして派遣されてきたのは、「裏切り者」と呼ばれるカナタ・エイジで……。

空の世界を舞台に繰り広げられる、少年少女たちの闘い

すごい今更なんですがファンリビ参戦したときからちゃんと読みたかったので手を出しました。「ロクアカ」グレン先生とのコンビCMでずっと気になってたのもある。空の世界を舞台に、人類を脅かす魔物たちと戦う少年少女達の物語です。

まず世界観がとても印象的な物語でした!地上を追われた人類が棲まうのは空中を浮遊する都市。魔甲蟲に殺された人間はその存在だけでなくその記憶すらも奪われてしまい、彼らの喪失を覚えている事ができるのは「ウィザード」と呼ばれる人間たちだけ。そしてその記憶を持った人間たちが「空戦魔導士」として魔甲蟲に対抗することが出来る……という設定が大変に良かった。能力を持たない「ナチュラル」達との記憶の誤差、大切な人の埋められない喪失を抱えながらそれでも世界を護るために立ち上がる少年少女たちの姿が胸に刺さる。

そんな中でもう崖っぷちなE601小隊の教官として着任したカナタが一見トンチキな特訓を提案して、それを受けたE601小隊に所属する三人の少女達がマイペースな教官に振り回されながらもその特訓をこなしていく。実力はあるのにとんでもない気分屋のリコ、強力な剣技を習得しながらも引っ込み思案で本番に弱いレクティ、そして高い魔力を持つが死んだ母の記憶に囚われ自分と相性の悪い戦い方に固執しすぎているミソラ。教官としては若葉マークで圧倒的に言葉での説明が足りてないけど教え子に対する理解がとにかく高いカナタと潜在能力自体は高いが戦闘面以外の部分が原因でそれを活かせてない教え子たちという組み合わせが上手いこと噛み合って、特訓をしたり個々の事情に向き合ったり問題を克服したり覚悟を決めたりしているうちにお互いの事情が少しずつ透けて見えてくるのが面白かったです。最初はバラバラだったE601小隊の三人が凸凹ながらも少しずつチームらしくなっていく……という展開が良かったし、魔甲蟲との実戦を経て強くなったと思ったけどまだまだ成長途中を思わせるドタバタなエピローグにもニヤニヤした!

その一方、教官であるカナタの方も様々な「問題」を抱えていて……都市を守りたいという気持ちは人並み以上に持っているのに、とある事故をきっかけに「裏切り者」にならざるをえなくなったカナタと彼の秘密の一端を偶然知ってしまったミソラ。ふたりが今後どのような形で物語を引っ張っていくのか、楽しみです。

とても楽しかった反面で新人賞受賞作ということもあるのか良くも悪くも矛盾ないよう小綺麗にまとまってる感が強く、全体的に物足りなさもあったかも。次巻以降で各キャラクター達のさらなる掘り下げとか来たら一気に面白くなりそうではあるので、続きを楽しみにしたいと思います。

あと2巻のあとがきで言及されていたのであんまり指摘するのもアレなんですが、誤字脱字がひどすぎるのは重版や電子書籍化の際でもなんとかできなかったんですかね……この辺は作者さんを責めたいわけじゃなくて編集部・校正がお仕事してない案件だと思ったんですけど。誤字も酷かったけどふたりで会話してるはずのシーンに何の脈絡もなく三人目のキャラクターが生えてくるとかあったし、文章面の粗が目立ったのでもうちょっと(編集部が)(ダブルチェックを)頑張ってほしかったな。お話は面白かったのに、誤字脱字と文章面で引っかかりを覚えてしまったのはとてもとても勿体ない。

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小説 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(上)

   
原作
矢立肇・富野由悠季

劇場アニメの脚本に参加する後藤リウによる完全小説化!
C.E.75。ラクスを初代総裁とする世界平和監視機構・コンパスが創設され、キラ達はその一員として各地の戦闘に介入する。そんな折、新興国ファウンデーションからブルーコスモス本拠地への合同作戦の提案が――




二度の戦いから2年後……世界はまだ混迷の戦いの中にあった。プラント、オーブ、大西洋連邦は世界平和監視機構・「コンパス」を創設し、ラクス・クラインを初代総裁とする。コンパスに志願したシン・ルナマリアとともに、キラは様々な戦いに介入していくことになるが……

当時の種のオタクはみんな劇場版を見てこっちも読め(クソデカ主語)

18年越しに劇場公開された「劇場版ガンダムSEED FREEDOM」の公式ノベライズ。劇場版の感想は二次創作サイトの日記の方にしたためましたが本当に18年間待った甲斐のあるメチャクチャ楽しい映画だったので当時のSEEDのオタクはなんでもいいから劇場に足を運んでほしい。ところでブログ内検索するとTV放送時のノベライズの感想が掘り出せてしまい震えたんですが文章が流石に稚拙でもう許してくださいという気持ちになりました。なぜちょっぴり上から目線なんですかねあの頃の私。世界よ、これがブログを20年続けるということだ。

TVアニメ版ノベライズに引き続き基本は本編に忠実に……そして映像ではわかりづらい細かい各勢力の事情やキャラクターの心象描写を中心に丁寧に補足していくようなノベライズで、ストーリーは知った状態でもとても楽しく読めました。小説版で明かされた新事実らしき情報もいくつかあり、劇場版のおさらい目的で/本編の理解を更に深める物語としても良かった!

個人的にはやはりシン・アスカの描写が可愛すぎて出てくるたびに劇場版での映像を思い出しながらニコニコしちゃうんですけど(贔屓)(劇場版終盤でもネタのように出てくるけど、序盤からジャスティスに乗ってる自分に違和感を覚えてるシンがとても良い)(まさかのキラさんだいすき狂犬わんこ化可愛い)(バイキングの場面とか男児すぎて可愛すぎ最高)、その一方で2つの大戦で矢面に立ってきた責任と身の丈に合わない立場に置かれた重圧に今にも押しつぶされそうなキラ&キラを心配するラクスの描写・すれちがいが良かったなあ。「DESTINY」の頃は見えづらかったふたりの葛藤、特にキラが持つ優しすぎるが故の精神面での脆さとそれに比例しない強力無比な戦闘能力。間違いなくお互いに愛し合っている一方でふたりでいるとどうしても戦争の事を思い出してしまうのがしんどくて、「自分では相手に心からの笑顔をあげられない」と無力さに苛まれる描写が胸に痛かったです。特にお花見デート中のラクスがキラと穏やかな時間を過ごしたいあまりに必死に戦いとは関係ない話題を探してしまう(=探してしまうほどにそれ以外の話題が少ない)けど見つけられなくて結局戦争の話しちゃうシーンとか、気まずい感じがリアルに伝わってくる。そんな危ういバランスで保たれていた2人の関係は、ラクスの母の形見の指輪と同じ物を持つオルフェの登場とともにバランスを崩していく。

そして同じくらいに印象強かったのは新キャラ・アグネスの追い詰められっぷり。初週の劇場版来場特典小説が彼女の視点から描かれるアカデミー時代〜DESTINY時代以前の話だったんですが、それと今回のノベライズで明かされた事実も踏まえて、彼女ってコンパスに入ってきた時点で結構立場的に危うい状態だったのではないでしょうか。強い男を恋人にすることで自分の自尊心を守ってきたアグネスがキラを誘惑しようとして塩対応され(そりゃそうだ)、かつて見下していた同期のシンを認めることが出来ずにファウンデーション側にその心の寄る辺を求めていってしまう描写が色々な意味で痛々しかった。あと映画では言葉しか出てこない「フリーダム強奪事件」も彼女が関わってきそうな気配で、ノベライズと来場特典小説を踏まえるとなんとなくの概要は見えてきたけど、詳細が気になる。

それにしてもシンのこと下げられた途端にアグネスへの対応が塩通り越してセメントになるキラさんいいですね……本編前半の余裕がないキラがシンのことをどう思ってるのかってすこし見えにくい部分ある気がするのですが、このアグネスとのシーンを見れば決して邪険になんかしていない……というか周囲が思っている以上にシンのこと評価してることが伺えてニヤニヤする。というか、これだけのセメント対応しておいてアグネスの裏切りに本気でショックを受けるキラ、頼って欲しいと思っているシンの手を頑なに取れない(後の展開を考えると気づいてないというより敢えて取らなかったんじゃないかなあ)キラ、改めて前線で勝手に戦わせておくには強いけど小隊長となるとコミュニケーション能力に難のあるのが露呈してしまっていて運命の頃の人間性が見えづらい彼を思い出すと本当に人間らしくて最高だなあ。

上下巻構成ということで、今回はファウンデーションとコンパスの合同作戦のあたりまで。合同作戦の話はファウンデーションとコンパスに加えてユーラシアやブルーコスモスの思惑も絡んで来てしかも敵味方が入り組んでいて、更にはオルフェ&ブラックナイツの謎の精神攻撃も絡んできて現場が混乱しているので映画を見ていてもなかなか理解が追いつかない部分だったのですが、その辺がかなりわかりやすく整理されていてよかった。っていうかあれはミケール大佐がモブ顔すぎるのがいけないとおもうんですよね。映画で見た時もモブ顔とおもったけど公式のキャラクター紹介で見ると本当にモブ顔で映像で見てると本人がちゃんと出てても普通に見失うんですわ……。あとキラを助けに来たアスランさん、乗機の挿絵がないからか映像面での面白さが消えて普通にかっこいい男に見えるのがずるい。いやたしかに乗機について「ずんぐりした外見の〜」みたいな描写自体はあるんですけど、挿絵がないことと「正体不明のアンノウン機」って言葉のミステリアスな雰囲気で相殺されちゃってるんですよねぇ!!!

映画でみて今後の展開は知ってるんですが、色々どん底なところで後編に続くなので早く続きが読みたい。あと映画に対する情報量が増えた所で近いうちにまた映画もリピートしたい!

劇場版の感想はこちらから読めます。
リアルタイムに20年前にTVアニメ版SEED DESTINYでシン・アスカの名前が突然3番目に落ちたことに驚愕して最終回で絶望した当時のオタクです(自己紹介)。待ち続けた20年ぶりの続編ということで、もうどんなものをお出しされても成仏しよう

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魔術師クノンは見えている 5

 
Laruha

走って光る謎の植物を追え――進級した盲目の天才が、捜索隊の中核を担う!
魔帯箱を形にし二年生へと進級したクノンは、憧れのサトリ先生のフィールドワークに同行、早速波乱を巻き起こす。 さらに、森林化が進んだ学園地下の迷宮で、神話上の植物と思しきものの目撃情報が! 教師陣を中心にした捜索隊が急遽結成される中、クノンもそこに抜擢され――? 特級クラスの後輩に新たに加わったジオエリオンの従妹もすぐさま魔術沼に引きずり込んで、さらに賑やかに加速する盲目の天才の魔術探求・二年生編スタート!

無事に単位を取得し、魔術学校の二年生に進級したクノン。新学期を控えたある日、ジオエリオンから彼の従妹が特級クラスに入学したと聞かされる。魔術にイマイチ興味を持てない彼女を魔術の深淵に引きずり込んでほしいと頼まれるが……?

新入生を加えてますます賑やかな新学年編!

進級したクノンがいつも通りに波乱を巻き起こしまくる二年生編開幕。色々な意味でこれから起きる新展開に向けての種まきの巻という感じではあったのですが、魔術に興味の薄かったジオエリオンの従姉妹が早速魔術(と美しいお姉様方)の世界に引き摺り込まれて沼ってるのにニヤニヤしてしまうし、サトリ先生主導のフィールドワークで相変わらずの「紳士」ぶりを発揮して何も知らない地元女性住民達のハートを鷲掴みにしたり、男だらけの現地調査でやる気を見失ったり……今回も面白かったなあ。クノンの塩対応の餌食になったサーフ先生は強く生きろ。

とにかく一貫して魔術を探求する者達が夢中で自分のやりたいことやってる話になってるのが、ひたすら楽しいんですよね。ジオエリオンの従妹・セララフィラは色々な意味で魔術探求以外の邪念(お姉様)もあったように思えるのですが、そんな彼女だからこそ従者含めた周囲の人間に現在の自分の姿を絶対に見せないようにして、なりふり構わず魔術の鍛錬に打ち込もうとする姿が印象的だったり。

謎多き教師・クラヴィスからの挑戦状、「鏡眼」の見せる不思議な視界に関しても少しずつ新たな事実が明らかになったりして……色々な意味で今後の展開が楽しみになる1冊でした。あと意味ありげに巻末で始まったゼオンリーの過去編気になる。

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