ページ 4 | 今日もだらだら、読書日記。

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悪の華道を行きましょう

 

王太子に婚約破棄された末、ハゲデブオヤジと結婚することになってしまったセレスティーヌ。しかし、彼女は式の最中気づいてしまう。ここは似非貴族風の学園乙女ゲームの世界で、自分はヒロインに散々嫌がらせをした挙句、中年宰相の元へ無理やり嫁がされる悪役令嬢であること。そして、目の前のガマガエルそっくりなハゲデブ宰相の醜悪な容姿が……悪くない、むしろ……大好きなことに──! コミカライズで話題沸騰&人気大爆発! 枯れ専悪役令嬢セレスティーヌの麗しき覇道を描いた爽快スッキリラブコメディ、ファン待望の書籍化!!

王太子から婚約破棄され、更には報復として悪い噂が耐えない宰相に嫁ぐこととなったセレスティーヌ。結婚式の最中に前世の記憶を思い出した彼女は自分が乙女ゲームの悪役令嬢であったこと、そして「枯れ専」という自らの性癖を思い出してしまう。そして目の前には、前世の自分にとって「好みにピッタリ」の中年男の姿があって……!?何の因果か性癖が噛み合ってしまった美女と野獣夫婦が義理の息子(イケメン)をはじめとした周囲の人々を巻き込みつつ悪いことしながらイチャイチャするお話。

モブ顔のおっさん×転生悪役令嬢が歩む悪の夫婦道

※この場合の「モブ顔」は男性向けの名無しの竿役とかの方向性をイメージして欲しい
先に始まってたコミカライズのインパクトが良くも悪くも強すぎて小説版が後に出るとインパクト負けしない!?大丈夫!?という気持ちが正直かなりあったのですが、小説版は小説版で宰相閣下の気持ち悪さ5割り増し、セレスティーヌの枯れ専語りの早口さが3割増し、心象描写の追加でふたりのイチャイチャが2倍増しという感じで全体的に描写が濃厚になっていてとても良かった。原作が「小説家になろう」にあるんですけど、単話完結形式で1話ごとに投稿されてて私が使ってるアプリだとちょっと読みづらかったので書籍化嬉しい。コミカライズ版が気になる方は試読版で1話がまるっと読めるのでこちらもチェックしてみてください

タイトル通り「悪の華道」を邁進する二人がイチャイチャしながら自分達に都合の悪いものを斬る!的な、単話完結形式の悪役もの。それぞれの家庭環境が原因で愛を知らずに育った二人が「真実の愛」と出会い、ふたり寄り添って生きていく姿は感動的ですらあるのですが、宰相様はテキストで読むとイラストのミニキャラ的な可愛らしさよりも気持ち悪いほうが目立っていて「かっこよくない」中年の描写がすごいし、一方セレスティーヌは本気でその宰相様が世界で一番かっこいいと思っていて前世がオタクだっただけあり時折オタク特有の早口まで繰り出してくるのでギャップがすごい。そんなこんなで、随所に挟まれる宰相とセレスティーヌのイチャイチャ描写が絶妙に気持ち悪い(※褒めてる)。

その一方で、王国を陰から操るフィクサーと傾国の美女のカップル……ということで全体的に悪事のスケールがデカく、各話で出てくる小悪党達があっさりと蹴散らされていくのが爽快でした。そして排除されなかった者達はセレスティーヌの魔性に惹かれ、彼女達にとって都合良いように転がされていく。虎視眈々と宰相の後釜を狙う義理の息子とか、隣国の絶倫女王に傅きながらも復縁を狙う元婚約者とか、家族もほっぽってセレスティーヌの絵画だけをひたすら描きまくる画家とか、冷静に考えるとヤベえ奴ばっかり残ってる気がしなくもないですがそんな彼らを手のひらの上で転がしてこその「悪の華」なのだろうな。そんな中でそれとなく強かに生きてる庭師のハンズレムの話の顛末が夫婦にとっては最高に意趣返しでニヤリとしてしまった。個人的には作中では赤ん坊だった息子のリュカが成長したらどれだけ厄介なセレスティーヌ強火担になるのか、正直将来が楽しみで仕方がない。1巻で綺麗にまとまっている話ではあるのですが、逆に続けようとすればどこまでも続けられそうなお話なので続巻が出るのを密かに楽しみにしています。

ところで、電子書籍版の特典SS『愛別離苦』が大変良かったです。何物であっても手に入れてきた筈の宰相の、彼が愛してやまない存在との「別れ」のお話。いや、これだけ本編で夫婦の全盛期描いてきて描き下ろしで彼らの別れを描くなんてしんどすぎでは……とおもったらまさかの〇〇のことだったのでもう笑うしかなかった。

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大伝説の勇者の伝説7 初恋と死神

 

歴史の流れが加速する、ファンタジー・イノヴェーション第7弾!
夢を視ていた。それは信じられないほど悲惨な光景。悪魔と呼ばれる化け物が、笑いながら、泣きながら、大勢の人間を殺す夢。大勢の人間が、塵となって消えてしまう夢……。ライナ・リュートは悪魔となった。大切な仲間を守るため、数百万という人間をその手にかけたから。それでも、キファは「何も心配しないで」と言う。トアレは「ライナさんを好きだから」なんて言う。そしてフェリスは頭を思いっきり殴る。真っ赤に目を腫らしながら。そして覚醒したライナの前に父・リューラが現れる。仲間を守った代償を抱えながら……!

幼い頃の記憶を思い出し、自分の中に眠る『すべての式を解く者』の力を手に入れ、ガスタークとの戦争で仲間を守るために多くの人間を犠牲にしたライナ。目を覚ました彼の前に現れたのは、幼い頃に別れた『父』と全く同じ姿を持つ、父の名を名乗る男だった。一方、ガスタークとの戦争を終えたヴォイス達はライナの名を利用して暗躍を繰り広げており……。

ライナ不在の間に進行する各国の駆け引きが熱い

ヴォイス側の今回の戦争の目的はざっくりと前巻でも語られていましたけど、ライナが身動き取れない間に同盟相手だったはずのゲイルフィックラントの土地の一部を奪って奪えなかった土地を対ガスタークの盾にしつつ「悪魔王」の噂を広めて各国に『忘却破片』を戦争で使わないよう圧力を掛けていく姿勢さすがヴォイス詐欺師の一族だけあって汚い。とはいえ『忘却破片』の力を使って進軍してきたローランドやガスタークは当然『忘却破片』がないと困るわけで。互いの力をチラ見せしつつ政治的なところから個人(シオン)の感情にまで揺さぶりを掛けてくる、ルール無用な駆け引きがアツかった。

ところで「勇者」に「悪魔」に「女神」に「司祭」……と超常的な存在がますます増えてきたこの作品ですが、ミルクの身体を乗っ取った「円命の女神」さんがカップリング成立させ女神にしか見えなくなってきたので困る。最終的にミルクの方に身体の主導権が行く感じならあんまりへんなことにはならないだろうけど、こっちはこっちでどうなるんでしょうねえ。

それにしてもヴォイス、勝ち取った自国の名前に失われた故郷・イエット共和国の名前つけるの、なんだかんだで彼なりにあの国が好きだったんだろうなあ……あの頃は良かったな……。

能力の代償と話の切り方がえげつない!!

不自然な長い眠りから覚めたライナは若い頃の姿のままの父親・リューラと再会し、彼から自分の家族に起きた悲劇と自分が手に入れた能力、絶大な力の代償について聞かされる。いやもうライナの両親が辿った数奇な運命もリューラ&ライナ父子の微妙にぎくしゃくしたやりとりも大変良かったんですけどもう色々な意味で代償周りの話が全部持っていきましたよね!!シオンの変貌やクロウヴィルを振るう代償の話を踏まえるとどう考えてもなんの代償もなく使える力ではないだろうなとは思っていたんだけど、「大切な仲間を守るため」に力を得たライナに大切な人々を代償として払わせるという、予想を遥かに超えて重たい設定をぶちこんできたなぁ……。これまで無敵の存在っぽい感じでこれまで語られてきたリューラにもカウンターとなる勢力が存在して……からの、そんな所で次巻に続くの!?本当に大伝になってから切り方がえげつない!!

あとがきがアニメ化とゲーム化と「紅月光の生徒会室」の話してて、本編からの温度差で笑ってしまった。テンション高けえ。

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説5

 

愛ってなに?──フェリスの問いに、ルシルが出す答えは……
ローランド王を守護するエリス家当主・ルシル。彼は知らぬ間に記憶を奪われていた。その記憶を探るうちに、彼は真実を取り戻す。それは彼が妹に頬笑みかけていたころの物語。すべての闇が姿を見せる伝勇伝サーガ。

リューラと対峙した際、自らの記憶について違和感を覚えたルシルは自らの過去の記憶を掘り起こす。それは彼が人をやめる前、幼い頃の記憶で……。

妹思いの少年が「ルシル」になるまでの物語

ルシルの過去と、エリス家が代々つないできた『悪魔』にまつわる物語。エリス家の狂ったしきたりも「血」のなせる業だったんだな……フェリスの過去は本編でも語られていたけど、本当にギリギリのところでルシルの助けが間に合って最後の人間性を失わずに済んだんだな、と。イリスがもう少し才能を持って生まれてきたら、母親がもうひとり子供を作れていれば……本当にあとひとつボタンの掛け違えがあったら…と思うとゾッとする。それにしてもいよいよリューラがすべての黒幕感出してきたな……(いやその後ろに更に何かいる可能性高そうではあるんですけど)

人の枠から外れてしまったルシルが、それでも最後の人間性の証であるかのようにフェリスへの情を持ち続けているのは救いなのか絶望なのか。最後のエリス兄妹のやりとりがたまらなく尊い。

それにしても、フェリスも助けが入るの相当ギリギリだったなとおもうんですけど、今回の話って冷静に考えると1巻で複写眼を暴走させたライナが即処刑でもおかしくなかったはずなのに2年も牢屋に入ってた理由がおぼろげに見えてきますよね。ひょっとしてこっちも結構ギリギリのところでシオンの助けが入った感じだったのでは……。

愉快で楽しいローランド編の「舞台裏」

今回の雑誌連載短編はフェリスが新興宗教に潜入捜査してその組織が集めている金を巻き上げようとする「すとれんじ・さいと」と勇者の遺物と思しき謎のハサミにローランドが襲撃される前後編の「うぃっしゅ・おん・あ・すたあ」。

「うぃっしゅ・おん・あ・すたあ」が襲撃してくるのがハサミとか生首のままツッコミ入れまくるライナとかそのへんのコミカル要素を全部うっちゃってとにかくしんどい。これまでだって平和なローランド編と同じ時系列で展開されるローランドの闇!みたいな話は多々あったけど、今回のはまさに直球にシオンとライナとフェリスが楽しく笑ってるところでシオンが一人だけ舞台袖に引っ込んで舞台裏で起きてる舞台装置の不具合を慌てて繕うみたいな話だったので、やはりここにも本当の意味で平穏なんてなかったのかみたいな……シオンにとってそれだけの価値のある、守りたい日常であったことは確かなんですけども。

例えばこの話を踏まえると前巻の「持つと死にたくなるナイフ」とかも今回のハサミと同じパターンだったのでは疑惑とか浮かんできますよね。冷静に考えるとこの件、シオンが誰もいないところでナイフ握ったら普通に危なかったもんな。

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大伝説の勇者の伝説6 戦場に堕ちるアルファ

 

絶望できない悪魔の王があがく、ファンタジー・イノヴェーション第6弾!
「彼を助けて。彼は人間たちの王になろうとしているから」「ライナが、人間の王になるのを阻止すればいいのかい?」『未来眼』を持つ少女の言葉に、ティーアは聞き返す。すると少女は、ティーアの頬に触れながら答えた。「逆よ。彼を私たち人間と魔眼保持者たち――両方の王にする」ついに始まったゲイルフィックラントとガスタークの戦争。歴史上初めて国同士の争いに『忘却欠片』が使用される戦場。そこに、ライナはいた。繰り返される『忘却欠片』による攻撃、迫り来るガスタークの刺客。絶望的な状況で、ライナが聞いた己の中の『声』とは……!?

ゲイルフィックラントとガスタークの戦争に、反ローランド同盟のリーダーとして参加することになったライナ。その戦場では『忘却欠片』が殺戮兵器として用いられ、ガスタークからの刺客に生命を狙われ、更にガスターク王レヴィアの持つ強力な大量破壊兵器まで待ち構えている。絶望的な状況をなんとかできるのは、自らの内なる力に覚醒したライナだけらしく……。

過酷な戦場で、内なる自分の「声」を聞け

ライナが前向きになるたびにどんどん話が不穏に、絶望的になっていくのはなぜなのか。この戦場で大きな犠牲を払うことで以後の戦場では国際的な取り決めで『忘却欠片』の使用に制限を掛けさせる──というヴォイスの言い分には一応納得できるものがあったけど、それが真意なのかどうかもわからないしなあ。そもそも、この言い分って(なにもないよりかはマシだけど)概ねシオンがネルファで殲滅戦をやったのと同じ理屈になっちゃうのでそれじゃあ何のためにライナがローランドを出たのかって話になっちゃう気がしなくもないんですよね。

『忘却欠片』による大量殺戮、ガスタークの刺客達の襲撃……絶望的な戦況の中で遂にライナは倒れ、自分の中にいる『すべての式を解く者』の声を聞く。内心「化物」である自分の能力を恐れ、戦争で他者を殺すことを避けてきたライナが、自分は「人間」だと、仲間以外の人間を殺戮することを選ぶというのはなんかほんとうに……やるせないというか……。

ここにこの短編入れるの人の心がない

ライナが犠牲を払って「前に進む」ことを選んだこの話の後で、後ろに収録された『追憶から未来へ──』という短編がまたひどい。いや物凄く良かったのですけど本編の展開の後にこれよませようとするのひとのこころがない。

ネルファを脱出してベリス主国にたどり着いたくらいの時系列。もう戻らない、かけがえのない日々の夢を見ながらシオンと決別するライナと、魘されているライナを心配するキファとフェリスを描くお話なんですけど、取り戻せない日々の夢を見ているライナがしんどいし、シオンとのやりとりの返答として「もう笑ってねえ」っていうとこで泣いちゃうし、そんなライナが自分のことを頼ってくれないことにもどかしさを感じるキファやフェリスの心の動きがニヤニヤしてしまう反面切ない。しかしもっと自分に頼って欲しいと思うフェリスがライナに気を使われて悔しい反面めちゃくちゃ嬉しくなっちゃうの本当にニヤニヤが止まりませんね。フェリスさんほんとうにライナのこと大好きだな!!

かつてローランドで過ごした騒がしかったけど穏やかな日々がもう戻らないと知りながら、それでもいつか3人で手を取り合う未来を諦めてはいない3人の姿が印象的な短編でした。いやほんとでも本編あの展開の後にこの話もってくるのひとのこころがないよ……。

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説4

 

ローランドに巣くう“化け物”たち。その正体を知ったシオンは……
王族が受ける、王になるための試練。その結果、ローランド帝国には“化け物”が産み落とされていく。試練を体験し、真実を知ったシオンは、いよいよ動き出すのだが!? 知られざる過去が語られる革命編、4弾!

力を手に入れたシオンはルシルと共に『狂った勇者』を受け止めきれずに『女神』と呼ばれる化物になった自身の兄弟と対峙しようとする。ところが、その後ろから更に別の敵が現れて……。同じ頃、ルークからの報告を受けたミラーは自らの過去と、かつて相対したとある『化物』の記憶を思い出していていた。

過去編も現在の話も、リューラの人外っぷりが光ってる

ミラーの語るリューラと出会った過去の話と、現在でシオンとルシルがリューラと相対する話。表紙、誰だと思ったらリューラ(ライナ父)か!確かに金髪ライナだ……。

ミラー視点のお話凄く面白かったです。良くも悪くも感情を表に出さない彼が決して何も感じていないわけではなかったという内心の描写は彼自身の視点からじゃないとわからなかった部分が多かったし、その異常なまでに自らを抑圧していくスタイルが、かつて目の辺りにした父親の「失敗」に起因しているというのがまた闇が深い。貴族に媚びへつらい裏切り者と呼ばれながら完璧すぎるほど完璧な国家転覆計画をたてていたミラーがその裏で感じていたローランドに巣食う奇妙な闇と、その闇を背負って現れたリューラの化物っぷりが凄かった。

その一方、現在の時間軸ではそのリューラとシオン・ルシルが対峙する。本編の特に無印「伝勇伝」では得体のしれない化物としてのイメージがどこまでも強かったルシルですが、シオンと契約を結んだばかりだからか「堕ち伝」だとまだ凄く人間らしく見えるし、その分(その前に描かれたミラーの過去話もあって)リューラがめちゃくちゃ人外に思える。次巻はルシルの過去編をやりますよって感じの引きで、色々いな意味で続きが気になります。

久しぶりのALL与太話

短編はフェリスがだんご神様からの啓示(??)を受けてライナの名前で借金しまくって打倒せんべいを掲げてだんごを布教しようとする「ぼいす・おぶ・ごっど」、今度はクッキーを倒すためにだんごイベントをでっち上げようとする「ざ・でい・おぶ・らぶ」、呪いのナイフがきっかけでローランドで集団自殺未遂が発生する「むーんないと・せれなーで」の3本。まさかここまで巻が進んで再び女装ライナが拝めるとは思わなかった……収録作全部与太話なの久しぶりじゃないですか?

最近の大伝のフェリスが割と普通にヒロインしてる分、ライナに構ってもらえなくてむくれて雑な無茶振りして振り回して喜んでるフェリスさんが見れるのは大変微笑ましいんですが、自分では返す予定のない借金を最底辺のヤバい闇金融からしまくりそれをライナにおしつけて金をばらまいているフェリスさんを見ると微笑ましいというより流石にそれは純粋に人間として駄目では??という気持ちになってしまう。闇金融ごときにライナがなんとかできるわけないという相棒だからこその信頼ではあるんですけど、それも結局ライナがフェリスから押し付けられた借金を踏み倒す前提で話進めてますよねえ!闇金融さんがマジ災難すぎる。いや闇金融だからいいといえばいいのかもしれないけど……最終的にシオンの采配で闇金融さんたちもお縄になるので、最後まで闇金融さん災難な話だった。同じレーベルの某美少女天才魔道士の名言「悪人に人権はない」を地でいくような話だ。珍しく男勢にフェリスがやり込められるオチなので、そこも含めてトントンと言えなくはないけど。

「むーんないと・せれなーで」はあらすじだけ書き抜くとどうかんがえてもドシリアスな話なんだけど、すごいテンションで自殺しようとする自殺志願者と、それをめちゃくちゃ私的な理由で雑に対処するフェリス・ライナと、そこから始まる呪いのナイフをめぐる騒動がハイスピードで展開されて、めちゃくちゃ楽しい。でも、冷静に考えるとナイフの呪いを受けたライナとシオンが死にたくなってる理由全く笑えねえんだよな……。

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説3

 

英雄王シオンと、陰の守護者たるルシル。革命前夜、二人は出会う!
ミラーの駒として傀儡の英雄に祭り上げられたシオン。しかし彼は、密かに味方を増やしていた。そしてついに剣の一族・エリス家のルシルと、ある契約を交わす──。知られざる革命の真実が語られる、最新刊!

ミラーが起こす革命の旗印・傀儡の王としてなんとか生き延びたシオンは、水面下で少しずつ仲間を増やしていく。化物だらけのローランドの中で生き残るため、そして大切な人々を守るために強い力を欲したシオンはローランドの代々の王に使える『剣の一族』エリス家の現当主・ルシルとの契約に臨むが……。

ルシルとシオン、「はじまり」の物語

物語の中でも屈指の謎の一つであるエリス家と、ルシルとシオン……彼らの共犯関係がはじまった時の話。本編でちょっとだけ出てきて見るからにヤバいオーラだしてたエリス家の最奥にあるもの、予想以上にヤバいやつ出てきてびっくりした。あと、ライナが牢屋から出てきた時、父王とシオンの兄達が完璧に排除されていたのってそういう。

シオンも、そしておそらくはルシルも身近な大切な人を守りたいという気持ちが発端で、絶望して、力を求めて、それでああいう存在に成り果ててしまうのだと思うとなんというか本当にやるせないな。生まれも育ちも全く違う彼らの奇妙な共通項というか、同じ想いと目的を持つからこそ情ではない部分で硬く結びついている「運命共同体」感がめっちゃ良かった。というか、この時系列からするとシオンは本編1巻ラストや「とり伝」ローランド編でライナ達とバカやってた時もずっとこの痛みと戦っていたということなんですかね……しんどすぎる……。

それにしても大伝も堕ち伝も毎回切り方が鬼畜すぎない!?担当編集が変わったからなんだろうか、これリアルタイムに読んでてたら毎回この引きから数ヶ月待たされることに発狂してしまっていたと思うのでリアルタイムじゃなくて良かったです。もう少しキリの良いところで切ってくれてもいいんですよ!!

最近の短編、シモネタ多くない!?

雑誌連載分は幽霊が苦手すぎるフェリスが何故か犬の霊に取り憑かれてしまう「すぴりっと・おぶ・わんだー」と、ローランド編の終焉前夜、シオンがライナ達が知らないところでフィオルを殺した貴族に復讐を果たして反対派の貴族達を排除している「らいと・ろーど」の2編。

「堕ち伝」収録のローランド編、この辺になると本格的に雑誌掲載時の時系列が伝勇伝(無印)完結後になってくるので結構な確率で重い話がまざってきて、温度差で風邪引きそう。ライナに見つからない形でシオンが動いていたのは本編を読めばわかるんだけど、彼らが仕事していたのとは別にライナに見せたくない裏の仕事を処理する部屋があるって設定、ちょっとしんどい。しかし、あとがきでも言われてたけどシオンとライナとフェリスがそれなりに仲良くローランドで一緒の時間を過ごしてるっていうだけで、もう裏でどんな重い展開があったとしても「この頃はまだ幸せだったんだなあ……」みたいな気持ちになってしまう。ギャグ短編は毎回めちゃくちゃにハイテンションでぶっちぎられるのでしんどみ感じてる場合じゃなくて、逆にこういう薄暗かったりどす黒かったりする話のほうが戻らない時間を感じてしまうの、罠過ぎますね。本当に、ローランド編は薄氷の上にギリギリのバランスで成り立っている平穏な時間だったんだなあ。

「堕ち伝」本編と短編の2つめが重めの内容な分、その間に挟まれたギャグ短編が輝きすぎてるんですが、幽霊がいないことは魔法技術で完全に立証されている!みたいな流れからの普通に幽霊出てくるの手のひらの返し方がすごい。ところで前巻の超強力な障壁魔術を開発してしまったせいでトイレに行けなくなるライナの話といい、今回の犬の霊に取り憑かれたフェリスが本能のままに人前で排泄しようとするのを阻止するため必死でローランドを駆け回るライナの話といい、なんで排泄ネタ連続でやっちゃったんですか!?鏡先生の中で排泄ブーム来ちゃってたの!?

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説2

 

クラウに隠された過去がいま明らかに!
母を亡くした少年、クラウは、ある組織・エーミレル私設兵団のもとに身をよせるが、そこはとある目的のための研究所だった。全く新しい切り口で描かれる伝勇伝サーガ第二弾! 革命前夜を目撃せよ。

薬漬けになった母が殺され、エーミレル私設兵団に引き取られた少年クラウ。本当の実力を隠して母を殺した者達に復讐することを目論むクラウだが、そこは人間の生命などお構いなしで人体実験を繰り返して人間を強化しようという非道な組織で……。

クラウの過去とルーク&カルネとの出会い

ライナ以外の視点からローランドの過去の話が描かれる「堕ち伝」、今回のお話は1巻から引き続きクラウの少年時代のお話。クラウとカルネのふたりがライナの所属していた『陰成師』とは別の狂った組織の出身だというのは本編でも言及がありましたが予想以上に狂ってたしそもそもクラウ自体が試験管ベビーみたいなものなのか。脳筋に見えるクラウが魔法の方にも精通していてなんだかんだ頭がキレるのもこの出自ならさもありなんだなあ。

他にやることがないからと母の復讐をはじめたクラウが、自分とは別の方向で人生歪まされてかつ対等に付き合える存在であるルークと出会い、普通の人間なら何度死んでも足りないような目に遭いながら、仲間の屍を乗り越えながら、そこにいないルークと競うように刃を研ぎ澄ませていく。母親から言われるまま惰性で知識を吸収している雰囲気だった彼が復讐をきっかけに母親との生活では得られなかった感情を得ていって、組織の後輩・カルネを含めて母の敵であるエーミレルの取り合いしてるのが(やってることは殺しなんだけど)仲良し腐れ縁三人の喧嘩を見ているようで面白い。それぞれ三人とも「腐れ縁」といえるほど長い時を共に過ごしたわけじゃないんだけど、そうなるだけの濃密な時間を過ごした雰囲気になってるのが印象的でした。本当に一瞬の出会いなんだけど、ルークとは幼馴染のようなものなんだろうなあ。

だから短編の温度差さぁ!!!

雑誌連載分の短編はシオンを狙う刺客の手によってフェリスとノアが呪いを受け、解呪するためにライナとクラウがローランドを奔走する「かーすど・ないと」とどうしても誰にも邪魔されずに昼寝をしたいライナが完璧な魔力障壁を作り出す魔法を開発する「ぱーふぇくと・わーく」の2編。

普段は素直になれないライナとクラウがお互いの相方を救うために必死になってる姿にニヤニヤが止まらないんだけど、伝勇伝を最後まで読んでシオン側の事情をある程度しった状態で読むとどうしてもシオンとの会話の齟齬・すれ違いが気になってしまう。シオンがフェリスやノアを救うことではなくてあくまで「国益」の話をしてることにゾっとするし、その会話の齟齬にライナが気づいてないの、ライナも余裕がなかったので仕方ないんだけどそういうところだよライナぁーー!!ってなってしまう。そもそも、この事件そのものがシオンの中の『狂った勇者』が引き起こしたみたいな匂わせで(実際のところはわからないけど多分そういうことだよね…?)これまでの短編の中でも後味の悪さは随一。

……からの、ライナが完璧な魔法障壁を作り出す魔法を作ったのはいいけど自分も外に出られなくなってトイレや食事が出来なくて涙目になってる話持ってくるのマジで温度差が酷い!!!!昨今のラノベの長文タイトルみたいなクソ長くて感情まるだしな呪文の名前からはじまって、オチまで含めてコテッコテのギャグ短編で、最初から最後まで笑いっぱなしだったけど本当に温度差で風邪引くからぁ!!!!!

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真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説1

 

真の物語が今、幕を開ける! 「伝勇伝」革命編登場!!
若くして絶大な権力を手にした、ローランド国王シオン。彼はいかにして、革命を成し遂げたのか――!? 物語はついに真相に! まだ誰も見たことのない「伝勇伝」が、ここからはじまる!!

シオンが学園で集めた仲間達がキファとライナを残して全滅した後。呆然自失状態の二人の横でシオンは絶望に沈みそうになりながらも生き残る道を模索する。現体制の転覆の機を伺っていたラッヘル・ミラーと出会い、彼に担ぎ上げられる形で歴史の表舞台に登場することになるが……。

「伝勇伝」空白の2年間を描く番外編

無印1巻でライナの「複写眼」が暴走して収監されている間、ミラーの旗頭として祭り上げられたシオンがローランドの国家転覆を目指す中編、クラウが子供時代に『エーミレル私設兵団』でルークと出会う中編、まだドラマガで連載されていた「とりあえず伝説の勇者の伝説」ローランドを舞台にした短編が収録された番外編。とりあえず第1巻の時点では雑誌連載分と書き下ろし中編の配分が逆転してシリーズ名をリニューアルした「NEWとり伝」という感じ。

エスタブールとの戦争で同級生達を死なせてしまったエピソードは本編でもシオンの視点から何度か語られてきましたが、その後は殆ど語られたことがなかったためシオンが持ち前の頭の回転の早さやカリスマであっさり革命をなしとげてしまったんだと勝手に思っていた部分がありました。実際は収監されたライナを含め頼れる味方をすべて失って「化物」だらけのローランドに一人取り残されたシオンが、周囲に自分を殺させないよう立ち回りながら自分に着いてきてくれる味方や自分を殺させないための力を得ようと模索していく、ものすごい綱渡りをやってたんですね。めちゃくちゃな実力者であることは知っていたけど、ラッヘル・ミラーのラスボス感が凄すぎてどうやって現在のシオンとの関係性に変化していったのかめちゃくちゃ気になる。

大伝5のあとがきで「堕ち伝はマストで読んできてくださいね!!」みたいな言及があったので大伝6巻の内容が気になりつつ一旦こちらを読み始めたのですが、大伝5の後にこれを読むとプロローグの学園時代のシオンの言葉が、まんま大伝5のライナの決意の言葉と重なって聞こえてきてさらに不穏な気持ちに。ほんと大伝5嫌な予感しかしない終わり方でしんどいんだよな……。

本編と短編の温度差ァ!!!!!!!

おおむねずっと極限のシリアス展開をやってる「大伝説の勇者の伝説」、真面目で抱え込みがちなシオンの視点からローランドの過去を描くシリアス中編「堕ちた黒い勇者の伝説」を読んだ後になんの前触れもなくぶちこまれる雑誌連載分の温度差が酷い。久しぶりに読むからかもしれないけど、3編ともこれまでの中でも群をぬいてテンションがおかしかった気がしてならない。

雑誌連載分のローランド編って大伝のライナやシオンが「なんとしても取り戻したい/もう戻らない過去」として懐かしく懐古している時点でもう何を読んでも切なくなってしまう……とおもってたんですが、もう全くしんみりしてる場合じゃなかった。短編のキャラ達、おおむね今大伝の方でシリアスキャラとして再登場して私をヒヤヒヤさせてますけど、「すくりーみんぐ・がーる」のメイコさんもいつか大伝でシリアスキャラになったりするんでしょうか……マジでここにきて突然新キャラ投入した意図がわからなくて、シンプルに頭悪くて面白いんだけど一周回ってシュールな怖さある……。

それ以上に色々な意味で強烈だったのは喋るブタのぬいぐるみの見た目の「自称・槍」ブーちゃんの正体(?)が明かされる「ざ・すとろんげすと・すぴあ」。自分の未熟さを恥じたブーちゃんが強さを求めて自らのルーツを辿り、ガスタークの遺跡に突入して新たな力を手に入れる話なんだけど、まずブーちゃんと初対面なシオンの噛み合わない会話が面白すぎるし、ギャグ短編の中でひとりシリアスやってるレファルさんがだいぶおもしろいし、実はブーちゃん一歩間違えたら世界が滅ぶレベルの強力な勇者の遺物だったらしいとか、オチのメタモルフォーゼとか、ツッコミどころが多すぎてツッコミが追いつかない。

この話の最終的なオチが「シルのアホさが世界救った」なのあまりにも強烈すぎるんですけど、まさかこれこの後何事もなかったかのように打ち直されて大伝にでてきたりしないですよねえ!?とり伝で完全にネタ扱いされてた勇者の遺物が大量虐殺の道具として再登場したり、ただのエロガキだったヴォイスきゅんが今あんなことになってることを考えると、どうしても色々と深読みしてしまう。

もう別の意味でギャグ短編をまっすぐに読めなくなってるなぁ…………。

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大伝説の勇者の伝説5 悪魔王、降臨

 

血に染まる戦場に今、『悪魔の王』が降臨する――!
『人が死ぬのは嫌いだ。殺すのも嫌い』かつて自分が書いたレポートは、そう始まっていた。「……俺は、何を言っていたんだ」ライナは呟く。そして目の前の戦場を、見つめて思う。シオンの絶望に気づかなかった、大切な人を救えなかった、狂った絶望をまき散らすだけのこの俺に――今ここで、なにができる? トアレ率いるネルファの民を守るため、反ローランド連合軍と行動をともにするライナ。ついに戦場に身を置くことになった彼は、戦うことを強いられるのだが……?

トアレに付いてきたネルファの民達を守るため、ヴォイス率いる反ローランド連合軍に協力することになったライナ達。そこでヴォイスから伝えられたのは北上してくるローランドから人々を守ることではなく、北大陸から南下してくるガスターク帝国を迎え撃つことで…!?

先の展開が不穏すぎて読む前からしんどい(気が早い)

これ大伝始まるときにも書いた気がするんですがシリーズ27冊読んで「やっとこの物語がはじまる」って言われたときどんな顔したら良いかわからない。いや今回の話を最後まで読んでプロローグを読み返すと、これは予想でしかないのだけどやっとライナが1巻時点のシオンと並んだ、みたいなこといいたいんだろうなというのはなんとなくわかる(わかりたくない!!)

「化物」と呼ばれることを恐れ、自分の力を積極的に使うことから逃げてきたライナがフェリスやキファ、トアレといった自分を信じてついてきてくれた仲間たちを守るために、たとえ「化物」と呼ばれようともその力を奮うと決意する場面は最高にアツいんだけど、手を取る相手があのヴォイスなのが何も信用できなくて、不安しかない。いや、シオンと手を取り合うことが出来ないのはもう仕方ないとしても『蒼の公主』とか、ガスタークと話し合うとかなんかこう……なんかなかったんですかね!!どうかんがえても一番手にとったらヤバいところと手をくんでる気がするんですよ。ヴォイスが本当のこと言ってないと理解しつつもどうして大事なところで信用してしまうのかというかラストでヴォイスが概ね予想通りのことを言ってて……また酷いところで切れたし!!!

『蒼の公主』ことみんなが正体わかってたピアの登場でライナをめぐる四角関係にさらなる波乱が!?とか現実逃避気味に期待したしピアの登場に沸き立つキファやフェリスの反応は大変可愛かったのですけど本当にそれどころじゃなかったし、ピアはピアで良くも悪くも彼らの二手三手先を行っているなあ……という感じで。でも本当に一番腹を割って話せて戦力的な意味でも味方になってくれそうなのは彼女達だと思うんですが……。

珍しくカチっとした礼服を着た(着せられた)ライナと、ゾーラとライナのじゃれ合い(?)が色々な意味で唯一の癒やし。ゾーラは本当に可愛いなあ。ファンリビでてくれなかったの惜しいな……(仲間にならなくて良いので味のある敵役とかで来てほしかった)

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大伝説の勇者の伝説4 虚々実々の大幻惑

 

侵略戦争を続けるガスターク王レファル。彼の心に秘められた決意とは──!?
人の命を喰らい力を発現する剣『グロウヴィル』に選ばれたエディア家に伝わる、お伽噺。それを語ってくれた父が、幼いレファルの誇りだった。強く、仲間を裏切らないガスタークの王。だから父との「狂ったグロウヴィルには、決して触れない」という約束を、守るつもりでいた。けれど、15歳になったレファルは思う。ストオルに故国を滅ぼされ、奴隷にされたこの3年。世界は願うほど、甘くも優しくもなくて。だったら──どんな力でも手に入れて、世界を変えるしかない。そしてレファルが『勇者王』と呼ばれるようになった世界で、運命の歯車は回り続ける──!

北大陸を統一したガスタークの王・レファルは中央大陸に侵攻。そのさなか、故国を侵略され奴隷となった過去と自分の血脈に受け継がれる『勇者』と呪われた剣の逸話を思い出す。その頃、ライナは意識を失い、ヴォイスの中に潜む『女神』と対峙していて……。

情報量が…情報量が多い!!

シオンやルシルやライナの中に『何』が居るのか、女神とは何なのか、更に彼らの裏に居る、メノリス大陸を裏から操る異形の正体、そしてライナの失われた記憶の全貌……シリーズをめぐる大きな謎が一気に明かされるシリーズ第よn情報量が多い!!3巻でライナが、そして今巻でシオンがそれぞれローランドでのありし日のなんでもない日常を代わる代わる回顧してるの本当にしんどいのですが、ヴォイスに反ローランド同盟軍のリーダーになれと打診されたライナが人物紹介のところで正式にレファル・シオンと並ぶ「3人目の王」として紹介されてるのがめちゃくちゃしんどい。ライナが3人目の王になるというのは無印最終巻のラストでも語られていた話ですが、前巻の展開を受けて正式に袂を分かってしまった感が強いのきついですね……。

これまで謎に包まれていたルシルが『何』であるのか、そしてシオンの方に現れた『女神』の正体にも驚かされました。ミルクのカリスマは一種の異能ではとか以前の感想で書いたことがありましたけどこれマジモンの異能じゃん……。そして自己申告によると特に特別な力も持っていないはずのルークが強すぎて無印時代は敵なしの化物だとおもっていたルシルが小物に見えてくるの笑う。2巻のルシルvsフロワード、3巻のクラウvsライナと来て今回のルークvsシオン・ルシルと、侵略戦争やってる傍らでローランド国内最強決定戦でもやってるんですか?バトルのインフレが凄い。

三人の「王」による中央大陸争奪戦のはじまり

今回わかった情報をまとめると、狂った女神の力を削ぐため、周辺国を征服して『ニンゲン』を『ニンゲンα』にしながら南大陸を併合し中央を目指すシオン、狂った女神と狂った勇者の支配を止めるため北大陸を飲み込み同じく中央へと進軍するレファル、女神やその黒幕の意向にとりあえず乗っかってシオン率いるローランドの対抗勢力としてまとまろうとしている一団の王に祭り上げられようとしているライナ、という認識でいいのかな。各勢力による中央大陸争奪戦の様相を見せてきた。

シオン達が中央大陸の最奥にたどり着くことで何が起きるのか、レファル側が南下してきているのもただシオンを止めるだけの目的ではなさそうな気がするし、なによりライナ達は今後どういうふうに動いていくのか。女神の思惑、ヴォイスの真意、ピア率いる『蒼の公主』とはどう絡んでいくのか……などなど、かなりの情報が明かされたもののまだまだどうなっていくのかは全然見えない。続きがどうなるのか、とても楽しみです。

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