“Tiv” の検索結果 | ページ 6 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:Tiv (303 件 / 31 ページ)

コードギアス反逆のルルーシュR2 TURN?3?

[著]岩佐 まもる
[原案]大河内 一楼/谷口 悟朗 [絵]木村貴宏/toi8


自分に、ギアスにかかわったせいでシャーリーは命を落とした……ルルーシュはその怒りの矛先をギアスという力に向け、零番隊に“ギアス嚮団関係者の殲滅”という命令を下す。それまでの命令とは打って変わった非道な作戦に戸惑う零番隊の面々。一方、ギアス嚮団に踏み込んだルルーシュは「Cの世界」と呼ばれる謎の空間でブリタニア皇帝・シャルルと邂逅する。
   個人的お気に入り度数
ギアス嚮団殲滅作戦から東京租界へのフレイヤ発射までの場面を描く、ノベライズ第三弾。2巻の時にも思ったんだけど表紙と内容がちょっとずれてない?TURN2の表紙はもろに「Cの世界」前後のネタだし、今回の表紙もこの組み合わせが正しくなるのはこのだいぶ後だよねえ…

相変わらずノベライズというよりアニメの副読本として面白いこのシリーズ。個人的にはアニメ本編の裏で陰謀を張り巡らそうとするシュナイゼル&カノン主従の動きが面白かったです。シュナイゼルはなんだかんだいって結構早い段階からゼロの正体に気付いていたんだなあ…とか。中々良い黒幕ぶり。アニメ視聴を前提としたストーリー展開の所為か、ナナリーがいかにしてあの場面を抜け出したのか描写してくれたのもポイント高し。できればここまで原作のネタバレをかますなら、どっかに『アニメ見てから読んでください』くらいは書いて欲しい気がするけど。

そして秀逸なのはルルーシュとスザクが枢木神社で相対する一連のやりとりでした。復讐に縛られていたスザクが現在のルルーシュにかつての自分の姿を重ねて、そんな自分を救ってくれた在りし日のユフィを思い出して、彼なりのやり方でルルーシュを赦そうとする心の動きが非常に良かったです。実際、ここから終盤にかけてのルルーシュの行動は哀しくなる位にかつての(ルルーシュにギアスをかけられる前の)「死にたがりだった」スザクと似通っていると思うので、かつて同じところに居たスザクには少しだけでもルルーシュの想いが判ってしまったのではないかと。余談ですがこの場面を読んでる際、ジャストタイミングでipodから「あんなに一緒だったのに」が流れてあまりのジャストフィット具合に噴きました。ジャストフィットなんだけど、挿絵はスザクがルルーシュの頭を踏み踏みしている場面なのでもう合ってるんだか合ってないんだか……(笑)

恐らくこのノベライズもあと1冊か2冊くらい?原作では空白地帯の多い部分に突入するのでどうやってその部分を埋めて行ってくれるのかがとても楽しみです。楽しみにしてます。

ところで、作中にこんなセリフが登場するのですが…この辺の説明ってアニメにもありましたっけ?物凄い気になってるので引用します。原作アニメでいうと15話「Cの世界」のあたり。

「肉体の不死は、コードの本質じゃない」
「っ?」
「コードの不死性が持ち主の体に働くのはあくまでも副次的なもの。コードの本質とは、人を、世界を固定化させることにこそある。根源から生まれ、やがては根源に返っていく人。しかし、コードは人を根源に返す事を許さない。輪廻の輪を断ち切り、自らが選んだ刹那の時間に人を、そして、人が成り立たせる世界を留め置く。それこそが、真の意味でコードを『使う』ということ」
「………」
「もっとも——」
女はやはり目を閉じていた。
「そこまで到達したコード保持者は一人も居ないけれど。あなたが知る『私』も含めて。ささやかな願いから始まったギアスは人を溶け合わせ、やがてコードの使用が可能な存在を生む。
でも、コードそれ自体も本質を発現させるのは、とても難しい。なぜなら、個人個人が受け継いだコードも、その瞬間においては完全ではないから。世界を固定化し、輪廻を繰り返す根源の渦から切り離すには、コード自体もある種の成長をとげなければならない。けれど、それを成し得た保持者は誰もいない。誰も」

これが小説版オリジナルのセリフだとしたら、わざわざこんな意味ありげな長文を言わせるのはエンディングでのルルーシュ生存エンドへのフラグだと期待してしまう私が居るのですが……何らかの形でC.C.の命は奪わずコード能力だけを受け継いで、コードの能力を使って生き延びたとか。ていうか、そうじゃなかったらこんなところでこんなに詳しくコード能力説明するかなあと(原作では「不老不死能力」としてしか認識されていない気がしたので……それともシャルルの計画のあたりで生きてくる設定なのか?)

でも本当に小説版のラストが何らかの形でルルーシュ生存エンドになるんだとしたらアニメ本編でやってほしかったような気が……結局丈が足りなくて描ききれなかっただけなのかとか…ううーん、複雑な心境です。


「いつか天魔の黒ウサギ」が気になりすぎる件について。

「今後、月光がデレてくれると素晴らしい男ツンデレキャラに成長すると思われます」」
   (みりおんぐらむさん

「問題は紅月光だ。完璧超人として描写されていても隠しきれない小物臭。(中略)
 どう見ても弟へのコンプレックス丸出しのの中二病患者です。」
   (ウォーターバードさん

「月光の根拠のない自信はむしろ小者感があってどうかとも思いますが、この子、
 読み進めるほどに男ツンデレの真価を発揮してくるので?」
   (FULL MOON PRAYERさん

「腐女子的な意味では月光×大兎か。俺の奴隷とか言っちゃうもんなw
   (ぶらほわ読書日記さん




あとたぶん腐女子も必見。
   (まいじゃー推進委員会さん





4829133473いつか天魔の黒ウサギ1 900秒の放課後 (富士見ファンタジア文庫)鏡 貴也
富士見書房 2008-11-20

by G-Tools


紅月光のために読めということですねわかりました!

いや、11月末から1月にかけて新刊ラッシュだから我慢してたんですが、原稿中だから我慢してたんですが……ここまで自分のツボっぽい感想文が続くと…こんちくしょー!今日の帰り、スニーカー&ビーンズ新刊と共にゲットしてくる。


バカとテストと召喚獣5

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

のどかな日曜の昼、必死にゲームに興じていた明久の元に母親から放たれた刺客がやってきた!?次の期末試験で良い点を取らなかったらのどかな一人暮らしも終了してしまう。しかも怠惰な生活も"不純異性交遊"(※同性は可)も減点対象!?様々な意味で追い詰められた明久は期末試験に向け、いつもの面々に助力を請うのだが……!?
   個人的お気に入り度数
3.5巻から約一年、密かに(私の脳内で)その正体が活発に議論されてきた明久の姉・玲が登場なシリーズ5巻。FBオンラインに掲載されている「試し読み」の明久の爆弾発言で、一日仕事が手につかなかったのですが謝罪と賠償を略。

シリアスラブコメ展開になって、文句なしに面白かったもののギャグ方面ではイマイチはっちゃけきれなかった印象を受けた前回の反動か、今回はしょっぱなから全開です。来襲する天然姉の愛情攻撃、加速する雄二×明久同性愛疑惑、調子に乗りまくりなムッツリ商会、アキちゃん可愛いよアキちゃん、カミングアウトして以来変態度が加速しまくっている久保利光などなど。1個違うの混ざってる気がするけど気のせいです。…ていうか久保くんはもういっそ、明久を一度誰も居ない教室に連れ込んで押し倒してしまえばいいと思うんだ。抱き枕よりはよほどその方が健全だと思うのは私だけか……。

明久と玲の微妙な姉弟関係をはじめとして、各家庭のバックグラウンドが透けて見えるという点が興味深かった。明久が自身のことに対して過剰なまでに卑屈になった理由とか家庭環境とか、以前から気になっていた部分が少しずつ見えてきて、どんどんバカテスという世界が広がっているなあと。ラストの姉弟仲良し会話が本気でたまらんです。あと、明久が料理上手というのは興味深い設定でした。これで姫路さんの家にお嫁に行っても食べるものには困らないね!!!(え

トップギアで繰り出されるギャグも文句なしに面白いのですが、同時にラブコメ部分も丁度良い感じに含まれていて、コレまでに無くラブとギャグのバランス感覚が素晴らしいと思いました。とにかく4巻以降、両ヒロインが可愛すぎて困ります。挿絵と合わせて殺傷能力高すぎる。あと今回は二人平等に見せ場があったので、姫路派としてはとても安心でした(…しかし、姫路さんが一歩引き気味なのがとても気になる…)。玲がどういう具合にラブコメに絡んでくるのかが非常に気になっていたのですが、あくまで姫路・島田両名に対する奮起剤という形になっていたのが個人的には良かったかな。あと姫路さんと明久の小学生時代が気になる!!気になるよ!!!FBオンラインでも本編でもいいから是非とも小学生時代の短編を切望します!!ものすごく…ものすごく……見たいです!!!

ああしかし、挿絵で一番殺傷能力高かったのはネクタイなしワイシャツボタン2個空けの明久だと思います。男子キャラのサービスカットには何も期待していなかったのでインパクト高かった!!しかもワイシャツボタン上2個開けとか、わかりすぎてて困る。明久可愛いよ明久ああああああ!!!!

というか、今回の展開を見てつくづく思ったんですが……明久が総受け過ぎる件について。そ、そのシーンは普通男女逆だろー!!明久が無防備すぎる!!最近「明久×雄二もアリだよね!」とか思ってましたが、今回の件で明久はやはり天然誘い受け体質の総受であると再確認しました。雄二に送ったメールの文面といい、後半の姫路さんとのアレといい、素晴らしい誘い受っぷりに鼻血でる!!!井上先生は次のお話までに是非とも 誘 い 受 け という言葉を学習されるべきだと思います。マジで今の明久のためにあるような単語だと思います。

……総受けって言葉を学習したのはうちの感想及び腐日記が原因じゃないよね!?誰か違うといって!

【追記】
なんか名指しされてたっ!

いや、「総受けボルト」に関しては無機物カップリング萌えが出来るほど腐脳が発達してないのでなんともかんともです。精進します。どっちかっていうと「総受けボルト」とか言っちゃって、それを年配のお偉方にインプットさせちゃってわたわたする井上先生に萌えました。



最後にアニメイト特典のドラマCD「スペシャルぷちドラマCD —DO THE ADVENTURE!—」について軽く。

内容としては新刊及びドラマCD2巻の紹介で、値段が値段だけにということもありますが私のように既刊新刊読破済、ドラマCD購入済、2巻購入確定済の私にはちょっと物足りない内容だったかもしれません。一方、ドラマCDの購入を悩んでいる人は、わいわいがやがやした雰囲気がつかめると思うので是非入手すべきだと思います。あと、ドラマCD2巻のオリジナル話の予告はまだ公式に載ってない情報だったかな。

ただ、ラストのオチが本気で笑えません。
アニメ化したら全員声優代わっちゃったりしてー♪」はマジ笑えないよ下野さん!!!


容疑者Xの献身

 

数学のみを生き甲斐にして生きてきた高校教師・石神。そんな彼はアパートの隣に住む花岡靖子が勤める弁当屋に毎日弁当を買いに行く日々を送っていた。顔が見られれば幸せと思っていたのだが、彼女は別れた元夫を衝動的に殺してしまう。石神は花岡母子を助ける為、事件の隠蔽工作を始めるが…

個人的お気に入り度数

母親からなにやら読み終わったものが回ってみたので読んでみました。憧れの女性が衝動的に犯してしまった殺人を天才数学者がとある大胆な手段を用いて隠蔽しようとするお話。あらすじを読んだら「探偵ガリレオ」シリーズの一冊のようなので激しく身構えてしまったのですが、普通に楽しく読めました。

いつぞやの感想でも書きましたがぶっちゃけわたし、かなりの推理系ミステリアレルギーなので、中盤で湯川博士や警察の人々と石神が様々な場面で推理を披露しながら駆け引きを繰り広げる部分が色々な意味で辛かったのですが、思いっきり素直にそれまでの展開を鵜呑みにしてた分、真相が明かされたときの衝撃がハンパ無かったです。大胆すぎる隠蔽トリックに驚愕。

そして同時に、自分の身を犠牲にしてでも花岡親子をあらゆる意味で護ろうとした石神の気持ちに胸を打たれました。ラストはもうちょっと救いのある展開になって欲しかったなあ…と思いつつ。ていうか最後が結局どうなったのかがよくわからなかったのですが、あれはわざとぼやかしていると思っていいのかな。

個人的には全く推理もミステリも関係ありませんが、時々挿入される石神の高校での授業風景がとても印象的でした。生徒達との何気ないやりとりやらなにやらから石神の数学への愛情がじんわり伝わって来る。なんだかんだいって、この人は案外周囲が思っている以上に『教育者』という職業に向いていたのではないか。様々な思惑が絡み合ってただ生徒達を教えるばかりではやっていけない『高校教師』という職業には向いていなかったのかもしれないけど。

余談ですが東野圭吾なら現在ドラマ放映中の「流星の絆」を読んでみたいと思う最近の私です。ドラマを見たら面白そうだったので。ただハードカバーを読むのは色々と辛いので(主に腕と懐が)、文庫落ちを地味に待ちたいと思います。


4062145901流星の絆東野 圭吾
講談社 2008-03-05

by G-Tools


火目の巫女 巻ノ三

[著]杉井 光 [絵]かわぎしけいたろう

火垂寮にいる御明し達がそろって不思議な“歌”を聴いた。その歌は初代火目・霞の鳴箭の音。火目達を、そして化生を呼び寄せるその音に呼応するように都には紅い雪が降る。どうやら彼女の遺骨を盗み出した者がいるようなのだが…。豊日と共に、今回の件の調査を始めた伊月は次第に妙な"声"を聞くようになって…。
   個人的お気に入り度数
シリーズ第三弾。とある人物の陰謀により火目の力の源である火の神である"ヨビ"が降りてきて、京の都がかつてない災害に見舞われるというお話。豊日の過去とかもちょっと明かされます。

伊月と豊日の関係にニヤニヤしてしまうのは相変わらずなのですが、2巻でちょっと浮上して3巻はまた重い展開に…様々な意味で四面楚歌な伊月が必死に奔走するのですが、彼女を含めて伊月も豊日も佳乃も茜もみんなが皆、自分を省みない自己犠牲判断の元に行動するものだからいつどこで誰が死ぬかとハラハラしっぱなし。自己犠牲を思い留める時ですら自分のためではなく、『自分が死んだら○○は悲しむだろうか』という思考になってしまうあたり、もうみんなして筋金入りです。

久しぶりに出てきた常和のシーンには泣かされたけど、そこでそう来るのか!なんて悪趣味な!(※褒めてます)それにしても、1巻の頃からどういう事になっているかは大まかに明かされているわけだけど、実際に決定的な描写を見てしまうと改めて惨い…一瞬でも救いを見せられてしまっただけに、余計に悲しく感じてしまう。

豊日に関するミスリードには思いっきり騙されましたが、それ以上に茜の本命がこの巻における最大のミスリードなのではないかと思いました!!そりゃあもうまんまと騙されたよ!!エピローグ読んで噴出しました。もういっそ佳乃と茜と豊日で仲良く伊月を取り合えばいいと思います!この4人でコミカルな鞘当て模様とか凄く見てみたいです。そしてそこにいらぬ首をつっこんで騒ぎを大きくする為子様を蝶希望。

最終的にはそれなりに綺麗に落ちてますが、火目という重い宿命を背負った彼女達がその後どうなっていくのかや伊月の能力等気になるところも満載で、これで完結と言われたら納得せざるをえないけど読めるものなら続きが読みたいと思ってしまいます。ほんと、続編でないのかな?…ここでおしまいといわれるのは凄く残念です。


火目の巫女 巻ノ二

[著]杉井 光 [絵]かわぎしけいたろう

火目が代替わりした後、火護唯一の弓衆となった伊月。1年後、役目を終えた前代火目・時子の埋葬に弓衆として立ち会うことになったのだが、その最中に時子が化生として覚醒・逃亡してしまう。自らの無力さを目の当たりにしながら新たな御明しになった茜と共に彼女を追う伊月だが…
火目の巫女 巻ノ二
シリーズ第二弾。1巻であれだけ衝撃の事実が明かされまくったので前巻に比べてちょっと物足りないなあと思う部分もあったけど、“火目”という存在に縛られていた伊月と佳乃が少しずつ変わっていこうとするお話として手堅く王道な面白さになってきた印象。

新御明し・茜をとりまく人々の気持ちが胸に痛いです。なにかと常和を思い起こさせる言動を見て、真実を知らないまま火目を目指させて良いのかと自問する伊月はある意味予想とおりなのですが、佳乃のもらした言葉がとても印象的。彼女も彼女なりに、常和のことを気に入っていたんだなあと思わせる一言でした。

伊月&佳乃、佳乃&双葉などなど各所で乱立する百合フラグも悪くないですが、やはり豊日と伊月のビミョーな関係が凄く良い。わだかまりは消えてはいないけど、色々理由をつけていつのまにか女御扱いになってたり、夜に二人きりで色気のない相談話とかしちゃうこの二人の関係がとてもツボ。ああ、ぜひ次ではちょっとだけ進展してほしい!

個人的にはここで持ち上げておいて3巻では再び突き落としにかかるのか、そのままハッピーエンド方向に続くのか気になる所。まだ不穏な火種は残ってるしな?…。というか過去話が入りそうな勢いだけど3巻で終わりなんだよね?凄いいやな予感がするぞ!

あと、矢加部のあの挿絵は反則だ。
死亡フラグにしか見えなくいよ!!


文庫版「空の境界(中)」+映画版4?5章感想

[著]奈須 きのこ [絵]武内 崇

2年間の昏睡状態から奇跡的に目覚めた式。しかしもう一人の自分であった「織」は失われ、代わりに万物の綻びを視ることができる“直視の魔眼”を手に入れてしまう。自らの生の実感を得られないまま病院で過ごしていた彼女の元に、一人の女性が現れて…
   個人的お気に入り度数
映画版に合わせて読んでる「空の境界」文庫版の映画版含めた感想第二弾。中巻では4?5章が収録されてます。
※映画版ネタバレが含まれる為、見ていない方はご注意ください。

続きを読む


桐原家の人々 3 恋愛統計総論

[著]茅田 砂胡 [絵]羽崎 安実(※Cノベルズファンタジア版:成瀬かおり)

明かされた色々な真実のショックからようやく立ち直ってきた桐原家の三兄弟。ところが些細な事がきっかけとなって、女子生徒たちが眞己と都にホモ疑惑を立て始めて!?噂を聞いて心中穏やかじゃない都と猛だが、そこに更なる事件が…
   個人的お気に入り度数
1巻で三つ子の出生、2巻で彼らの父親…でもう明かされてない事実なんてあったっけ?とおもっていたら、3巻は彼らの“兄”である零の出生その他もろもろに関するお話。ちゃっかり麻亜子さんの親友として親ばかぶりを発揮する崇史さんが人知れず輝いてます。

いきなり零の生んだ親の実家から使いが来て、なぜか「復縁してやるからこちらの言う相手とお見合いをするように」と伝えてくるというお話。彼の母親の実家は由緒正しい上流家庭で、様々な思惑もあって零に見合い話をもちかけたらしい。…というわけで、ひたすらかみあわない事ばかり言う祖父からの使いを一家総出でやり込め、お見合いを破談にした後やはり一家総出でやりこめる桐原家の人々の姿がとても爽快。豊・麻亜子コンビのオトコマエっぷりが全力で発揮されます。その後の結婚式のお話もさっぱりした行動派な麻亜子さんの本領発揮ぷりが半端ではなく、ニヤニヤしながら読みました。

…とまあそれはそれとして、最後の都&眞己さいこーーーー!!!本気とも冗談とも取れない都の発言と行動に翻弄される真面目兄萌えーーーーっ!!!そしてき、貴様ら……ついにやってしまったのか!やらかしてしまったのか!!教室での墓穴掘り発言には思わず大爆笑してしまいました。

とりあえずここで次は番外編?ということで本編は一区切り。女の子達はかっこいいし、都と眞己のビミョーな関係は美味しいし…と、最後までニヤニヤのとまらない美味しいシリーズでした。次の本では三つ子は出てこないようですが、どんな物語になるのか楽しみ。


桐原家の人々 2 恋愛心理学入門

[著]茅田 砂胡 [絵]羽崎 安実(※Cノベルズファンタジア版:成瀬かおり)

母達の口から明かされたとんでもない自分達の出生に関する真実をなかなか受け入れられない三つ子たち。特に紅一点・猛のショックは相当大きかったようで、麻亜子に対してきつい態度を取ってしまう。そんな時、更に3人を混乱の渦に落とし込むような事件が起きて!?
   個人的お気に入り度数
前巻で各々の生まれを含め、様々な意味で衝撃の事実が明らかになった桐原家の三つ子の元に、更なる新事実が降りかかる…というか、ぶっちゃけ前回麻亜子さんが秘匿した「父親」に関するお話。

1巻で明らかになった事実があまりにもショッキングで、これ以上の衝撃はないだろうと思っていたら最後でしてやられました!そのオチは予想してなかったわー。いや、確かに粗筋にもそんな感じの事が書いてありましたが……。また最初から最後まで「な、なんだってーーー!」の連続だよ。浮気自体は確かに許せない事だけど、麻亜子さんの怒りぶりが妙に不自然だと思っていたら……

前巻では重い過去の割りにあっけらかんとしていた印象だった麻亜子さんですが、今回は結構隠された本心が透けて見えて、ニヤニヤしました。そして複雑な思いにかられる猛が可愛い。例によって女傑家族の本領も発揮されまくりなのですが(特に母親)その奥から少しだけ顔を覗かせる女の子らしい一面がとても可愛らしかったです。

そして前の話で一件落着したかと思いきや、まだまだギリギリ境界線をつっぱしる眞己・都のギリギリ具合がたまりません。何気に本心をなかなか見せない都の行動に調子を乱される眞己が微笑ましい。この兄弟関係(?)、やはり好きだ!

しかし、これだけ連続で衝撃の事実が明かされてしまって、3巻はどういう展開になるんだろう。今からとても楽しみです。


純愛エゴイスト

[著]藤崎 都 [絵]中村 春菊

つきあっていた彼女にこっぴどくフられた上に本気で人を愛することができないと指摘され、落ち込んでいた中條弘樹は半ば強引に高校生の家庭教師というアルバイトを引き受けることに。ところがその高校生というのが、彼女にフられた時に自分の事をホームの向こうからずっと見ていたヤツで…!?
   個人的お気に入り度数
ついったーで萌えカップリング話題をしていたら「それならこれを…」とオススメされたので手を出してみました。現在アニメ放映中のBLマンガ「純情ロマンチカ」のコラボ小説シリーズ。主人公とのカップリング相手のBL作家が身内をネタにして書いたBL小説…という設定らしいです?原作マンガも本編も華麗にスルーして突然変なところから読んでてすいませんごめんなさい。わんこ系腹黒年下攻な野分くんとツンデレ受な弘樹さんの出会いを描いたお話。

わんこ属性で年下だけど強引で何気に腹黒な野分に翻弄されてわたわたするツンデレ弘樹さんにニヤニヤが止まりません。最初から明らかに弘樹さんをロックオンしている野分くんと、ツンツンしながらもとても無防備な弘樹さんを見ていると「弘樹さん逃げて逃げてーー!」と叫びたくなります。そしてそんな野分くんに翻弄されているうちにすっかりほだされて悶々とするツンデレがとても素晴らしい。わんこ攻×ツンデレ受は素晴らしいですね!

内容的には私の脳内イメージにおける典型的なBL作品というか、すれ違ったり仲直りしたりお互いにヤキモチやいたりいたすことはしっかり致したりしておしまいという感じなのですが「一見ヘタレだけどいざとなると強引なわんこ攻と普段は強気ぶってるのにいざとなるとあっさりほだされるツンデレ(長)」が大好物な私としては二人の関係を眺めているだけでも十分おなかいっぱいですほんとうにありがとうございました。

ああしかし、後半の短編で野分が大人になってしまってとても残念だった私。
高校生くらいが、高校生くらいが一番ツボなんだ!(聞いてない)