“三日月 かける” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:三日月 かける (13 件 / 2 ページ)

断章のグリム12 しあわせな王子(上)

 

大きな黒い霊柩車のような不審な車。かつてこの車を見た翌日、隣の家族は忽然と姿を消した。その同じ黒い車が、密かに想いを抱く浅井安奈の家の前に停まっている。安奈はあまり幸福とは言えない学校生活を送っている可憐な少女で、趣味を通して最近少しだけ仲良くなってきたところだった。膨れあがる不安感に押され家の中に忍びこんだ多代亮介は、傷ついた安奈を連れ出して逃亡した。蒼衣が深い傷を抱えた一週間後。処分しそこなった“泡禍”被害者を探すため、瀧修司と可南子の工房を訪れた蒼衣たち。だが、可南子に対して雪乃は恐怖を感じずにはいられない。雪乃は“生き返り”という概念に疑問が隠せず、そして―。悪夢の幻想新奇譚、第十二幕。(「BOOK」データベースより)

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「葬儀屋」コンビの元で起きたトラブルが少しずつ大きくなり、やがて「童話」の泡禍に……というシリーズ第十二巻。

例によって上下巻構成なので現時点ではあまり触れる事がないですが、やはり一番大きかったのは蒼衣の「断章」に関するあれこれ。序盤にそれを「断章」として自らの力にしてからは殆ど忘れられたかのように思われた彼が抱え込んだ幼なじみに関する「泡禍」がとある事件をきっかけにして浮かび上がり、非常に不安定な状態に。もちろん、彼の抱える人格の歪みなんかは泡禍の所為なんだけど、それが事態を更に酷いほうへ持っていく気がして、不安で仕方が無い。「しあわせの王子」の泡禍以上にこちらのほうが心配……

とか思ってたら最後が!!!
ある意味でこのシリーズらしい、凶悪な引きにすっかり現実(?)に引き戻される思いでした。亮介の思いにはどこか異常なものを感じていたけど、それがこんな形で出てくるとは……とりあえず次巻を読んでからじゃないとなんともいえませんが、次巻が楽しみです。

 

断章のグリム11 いばら姫(下)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

死なない異形と化した母親と共に、「いばら姫」の泡禍が発動する真喜多家に隔離されてしまった蒼衣達。泡禍の正体も掴めないまま、惨劇は彼らの予想を越えて広がっていく。雪乃と蒼衣の指示で、庭に出た田上颯姫は思わぬ人物に出会い…
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「いばら姫」完結編。とりあえず私、そろそろ昼食食べながらこのシリーズ読むの辞めた方がいいと思う……芽のシーンは前巻のほうが衝撃的だったのでまだしも、コーヒー啜ってるときに水槽のアレが出てきたときは、ほんとにコーヒー逆流しそうになったんだぜorz

怪異描写的には前巻ラストが最高潮という感じだったので、前巻ほどの衝撃はなかったのですが、それ以上に今回は正常な人間の異常さが強調されている物語のように思えました。泡禍の影響ではなく、あくまで自分自身の考えで“異常な”結論に至った人間の姿に、背筋が凍る。今までのように、あくまで非日常的な何かが原因で命を落とした…というのではなく、非日常がトリガーを引いたとはいえ、結果としては「正常な人間同士が殺しあった」という形になってしまったのがとても悲しい。特に莉緒にはひとつでもいいので救いのある展開がほしかったなあ…と思います。結局最後まで彼女は、姉や弟の“代用品”としか見てもらえてなかったわけで。

しかし、エピローグでの風乃での態度をはじめとして、なんだかすっきりしない終わり方。いつぞやの千恵のように、莉緒の“騎士”としての再登場もありうるのでしょうか。続きが楽しみです。

 

断章のグリム10 いばら姫(上)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

両親から死んだ姉と同じ名前をつけられた少女・莉緒。彼女は常々、両親が自分を「姉の代わり」として見ていることに悩み、葛藤していた。そんな彼女が1人目の子供を両親が池に落として殺し、2人目の子供が同じ場所で「今度は落とさないでね」と語りかけるという怪談を聞いて…。一方、夏休みを出来るだけ雪乃と共にすごそうと神狩屋を訪れた蒼衣の元に、他のロッジの泡禍解決に赴いていた雪乃と颯姫が戻ってこないという連絡が届いて…!?
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芽が、芽がぁああああ、うわあああああ!(Cv.●スカ大佐)
なんていうか、久しぶりに色々な部分でクリーンヒットした。針も黒こげゾンビも怖いけど、芽こわい怖すぎる……しばらく植物はノーサンキューだぜ……。

タイトルは「いばら姫」だけどむしろ10巻を読み終わった時点では最初に出てきた学校の怪談との符号性の方が強い感じで、ここから「いばら姫」にどうやって結びついていくのかが気になります。というか都市伝説とか民俗学とか学校の怪談とかが出てきたからか、今回は全体的に前作「Missing」の雰囲気に近いものを感じました。現時点では襲い来る「異端」に対して、蒼衣達側が何の切り札も持っていない辺りもその雰囲気を倍加させているのかも。

一方、「騎士」として悪夢を祓う事に存在意義を見出している雪乃が着実に自らへの無力感とか、悪夢への切り札として扱われている蒼衣への苛立ちを募らせているのがとても不安な感じ。この不協和音が、今後の彼らの関係に着々と影を落としてしまいそうな気がして、ハラハラする。

そういえば、最初の“怪談”で出てきた「子供を池に投げ捨てたお母さん」って、ひょっとして今回登場したロッジのリーダーの“リカ”さんじゃないのかしら。怪談と同じ状況で今回のと似たような泡禍に遭遇していて、下巻で泡禍解決のカギになる……とか。良い形か悪い形かは分からないけど、今回の物語の根幹に関わってきそう。ラストで登場したあの人も気になるし、この事件がどうやって解決するのか、下巻が楽しみです。

 

断章のグリム9 なでしこ(下)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

金森琴里の死をきっかけに広がっていく「なでしこ」の泡禍。事件の糸口をみつけられないまま週末が終わり、蒼衣は否応なしに雪乃を置いて自らの“普通の”日常に戻ることになる。一人残された雪乃は泡禍の解決と当事者たちを守るため、奮闘するが……?!
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今までの物語と比較すると、割とすっきり綺麗に終わっていたような?…いえ、まああくまでこのシリーズ基準でのお話で、良く考えると後味が悪い事は変わらないんですけど。つか、後味の悪さが後からじわじわと来るタイプだ…。「なでしこ」完結編です。

プロローグでいきなり梢枝が無残な死を遂げる場面が久しぶりにクリティカルヒット。無情に食い込んでいくナイフには「もうやめて!梢枝どころか読者のHPまでもう0よ!!」と叫びたくなるような圧迫感がありました。しかし、その場面のインパクトが強すぎて、肝心の中盤以降で同時に怪奇が発生する場面がちょっと弱く感じたのは残念だったかも。あそこでプロローグ級の怖さが来れば完璧だったのになあ…なんか「グリム」になってから、全体的に暗幕が落ちるのが早い気がします。いやまあ、異能バトルメインになってる分ある程度意図的に抑えているのかもしれないけど。

<保持者>ではあるものの<騎士>ではない千恵や一真から描かれる「騎士」達の姿が、雪乃・蒼衣達の側からは見えない視点で描かれていて面白かった。そして彼らが自らの力に振り回され、どうしようもない絶望に翻弄される姿は見ていて切なくなりました。そんな彼らに救われないながらも、少しでも悔いの無い道を歩ませようとする群草老人の不器用な優しさや、騎士ではない彼らの業もすべて背負おうとする雪乃の姿がいんしょうてき。っていうか千恵可愛いよ千恵。今後の再登場&レギュラーメンバー化を熱くを希望したいです。

その一方で、こんな状況でも「普通の生活」にこだわろうとする蒼衣達の行動に、改めて歪みを感じました。個人的には今にも次の犠牲者が出るかもしれないという状況で「彼らや雪乃を守りたい」という気持ちもあって、泡禍への恐怖に負けたのでもなく、ただ「日常に戻る為に」ある意味で事件を「見捨てて」まで学校に行く蒼衣って相当歪んでると思うんだ…。

しかし今回はあらゆる意味で、最後の最後で群草氏がいろいろな所をもっていってしまった感じ。彼の事を考えると後からじわじわ後味悪くなってくる…。

 

断章のグリム8 なでしこ(上)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

かつて蒼衣達が解決した「人魚姫」の泡禍に巻き込まれ、その身に断章を宿した少女・海部野千恵のお見舞いに出かけた神狩屋と蒼衣。一人留守番をしていた雪乃だが、再び起きた童話の予言を受け、蒼衣達の元に向かう。そこでロッジに所属する保持者の少年から泡禍にかかわる相談を受けて…
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なんか今回の雪乃さん、エライ可愛いぞっ!?
いえ、普段が可愛くないわけでは全くないのですが。なんだかんだといって蒼衣が気になってるんだろうとしか思えない描写がちょろちょろ見受けられてニヤニヤしてしまう。いつか、彼女も1ミリでも蒼衣にデレる日が来るのでしょうか…いや、そもそも考えれば泡禍に遭う前の雪乃さんはアレなわけで、まさかのデレデレ展開とか…いやまさかそんな。

かつての泡禍の生き残りである千恵が再登場。いつか再登場するであろうとは思っていたけど、予想以上に痛々しいその姿に心が痛みます。しかし、「人魚姫」で登場した時よりもぐっと精神的に安定して、なんか良いキャラになったなあ。これどこの木戸野亜紀?とか思っても決して口には……ゲフンゲフン。

良くも悪くも「いつも通りの」「グリム」なのですが、今回の怪奇はどちらかというと前作Missingを思い出させる、背筋の凍るような恐怖再び。踏切での事故とか、ラストのアレとか、かなりキツかったです。電車の人身は特にちょくちょく発生する路線を日常的に使ってるだけにうわぁ、みたいな……。まだまだ一筋縄ではいかなそうなこの状況、解決編が楽しみです。



「最近のグリムたいしたことないから昼飯食べながら読んじゃうもんね!」とかいって油断してたら、ラストの「例の場面」でローストチキンサンドをリバースしそうになりました。

      よりによって 肉を食べた時に そんな

 

断章のグリム7 金の卵をうむめんどり

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

赤ずきんの「泡禍」が起こった後、蒼衣達は暫く平和な日々を満喫していた。帰りに神狩屋に寄って待機しながらお喋りをし、時々小さな「泡禍」を解決する。こんな普通の日々がずっと続けばいいなと考えながら…。蒼衣と雪乃が出会った“普通の”泡禍にまつわる事件を描く、連作短編集。
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蒼衣&雪乃が解決した小さな泡禍にまつわる2編と、生前の風乃が出会った1つの泡禍にまつわるエピソードの3編を収録。

イソップ寓話を題材にした泡禍…ということでどんどんタイトルの断章の「グリム」という単語が怪しくなって来たのは置いておいて。短編ということで題材の配役等に関する謎解きはありませんが、いつも通りの面白さでした。食事時に読むと後悔する、ちょっぴり(?)グロな展開も健在。しかし、蒼衣は謎解きできないと空気な子なので、今回は見事に雪乃さんスペシャルですね。

見所はやはり表題作となる「金の卵をうむめんどり」でしょうか。生前の風乃と、断章保持者になる前の雪乃の姿は必見。ツンでゴスロリでリストカッターではない雪乃の姿が見れるのもかなり美味しいのですが、生前の風乃の飄々とした世捨て人的な退廃的雰囲気がとても素敵でした。この風乃さんはぜひとも再登場希望。また、同時にこの姉の内罰的な一面こそが、1編目で泡禍を「自分への罰だ」と思い込む少女へ向けて怒鳴りつける雪乃に繋がっているんだろうなあ…とか考えると、その辺もなかなか興味深い短編でした。

やはり「Missing」で感じた程の衝撃がは無いのは残念なのですが、地味に面白いシリーズになってきた感じ。短編も普通に面白かったので、今後もちょこちょこ出していって欲しいなあ。

 

断章のグリム 6 赤ずきん(下)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

同じ<騎士>である勇路からの攻撃を受け、意識不明の重体に陥った雪乃。彼女の居ない間、単独で泡禍の調査を続ける蒼衣は事件に関係のある人物達から話を聞く機会を得るが、「赤ずきん」の泡禍は彼らの予想を遥かに越える深さで、街に巣食っており…
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「赤ずきん」編、完結編。だんだん前作とは違った方向で面白さが出てきたなあという印象になってきた「グリム」ですが「Missing」シリーズから通して見ても、こういう衝撃的なラストはなかなかなかったように思えます。今回の事件を完全に解決するにはこういったラストが“必要”ではあったと思うのですがインパクトの強さと後味の悪さはシリーズ髄一の出来だったかと。特に今回のシリーズは結構正当派な現代異能モノというか、解決の仕方に至っては様式美的なものすら生まれつつあった事もあってそれを裏切っての解決法自体にも衝撃が強かったですね。

早い話が、蒼衣たちの所属する組織は正義の味方であると思わせておいて、実際のところは「Missing」で言う『機関』と同じような位置にある組織だったという事がこの巻のラストで明らかになります。いつもの通り後味の悪いながらも一応の解決を見せた事件の直後に蒼衣の能力の限界、雪乃・風乃姉妹と笑美の見せる圧倒的な殺戮……と畳み掛けるような絶望的な展開が繰り広げられます。本当にラストが容赦ない。泡禍に関わった人間が次々に死んでいくのはいつもと同じ展開ですが、今回の容赦なさは今までの比じゃなかったです。

それにしてもやっぱりこの人のウリともいえる残酷描写があんまり(略)。今回読んでてちょっと思ったんだけど、なんか下手に現代異能バトルモノになった所為なのか以前に比べて文章を読んでスッと状況が脳内に思い浮かべられなくなったんですよね。何回か文章を読んでようやく状況を把握してる部分も多々。「Missing」の残酷描写は未だに思い出して背中がゾクゾクするシーンが大量にあっただけに、その辺がやはり物足りないのですが。あれ以来風呂でシャワー浴びてるときに長時間目を閉じられなくなった私…。

とはいえ、そろそろMissingとグリムは違うシリーズなんだと割り切ってグリムはグリムの良いところを見ていった方がいいんじゃないかという気もするのですが。

少しずつ不穏な様相を呈してきた物語。
行方を晦ませた<最後の赤ずきん>の件も含め、続編が楽しみです。

 

断章のグリム 5 赤ずきん(上)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

田上颯姫の妹が所属するロッジの世話役から要請を受け、泡禍の潜む町にやってきた蒼衣達。しかし、泡禍はロッジに所属する見習騎士の少年・馳尾らの手によって秘匿され、殆ど概要の分からない状態だった。どうやら泡禍に巻き込まれた少女は馳尾の幼馴染だったらしい。ロッジの人々との不和を感じつつ、蒼衣と雪乃は“赤ずきん”の予言を受けた泡禍の調査を開始するが…
 

Missingも巻を経るごとに残酷描写がパワーアップしていった記憶がありますが…

前半はそこまでグロ度が高くないのですが、ラストで一気にとばしてきます。題材が題材だけになんとなくこういうのが出てくるんじゃないかなーと思ってましたが予想以上でした。とりあえず食事中に読んだのは前半のみで本当によかった(またかお前)。それにしても流石甲田先生、残酷描写を書かせたら電撃でもトップ3に入れるんじゃないでしょうか!!

…しかし、「Missing」「夜魔」があまりにも偉大すぎた所為か…この程度の残酷描写では生ぬるいと思ってしまう私は間違ってますでしょうか。普通に面白いんですがやはり「グリム」には残酷描写が足りないよ!!あの二度と読みたくないと思いつつもなんだかクセになるグロはどこに!!この作品には尻が痒くなるようなグロ描写が足りません!!後半の、泡禍の中心と推測される少女の友人が巻き込まれる描写は確かにゾクっと来るものがありましたが、いや、たしかに怖いんですが……恐怖の方向があまりにも普通というか………(いえ、普通のミステリーとかで良くあるとか、そういう意味でね?!)

なんかよくも悪くもこの作品、普通にライトノベルっぽいというか、Missingで大好きだった特有の味が薄いというか…超豊作だった今月の電撃の興味のあるシリーズの中でも真っ先に手にとって一気読みできる程度には好きなシリーズなのですが、どうも薄味な印象が拭えません。前作よりも一般受けを狙って書かれているのか…なんか前作と比べるとちょっと物足りないんだよなあ。ひょっとして先生、「夜魔」に全力投球しすぎてその反動が出てるとか!?もっと全開な作品が読みたいのに(何が全開なのかは聞くな)

個人的にお気に入りなのが、舞台となるニュータウンを雪乃と風乃が薄気味悪く思うシーンでした。なんていうか、こういう「薄気味悪さ」を書かせたら右に出るものはいないなあと、再確認。ちょっと肌が寒くなる薄気味悪さがして、このシーン凄く好きです。

ストーリーに関しては全く先が読めない状態で終わっているので殆ど感想書く事はありません。前回の「人魚姫」以上に先が読めない。下巻に期待って事で。

 

断章のグリム 4 人魚姫下

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

法事の為、海辺野家を訪れていた親戚達がいっせいに謎の怪死を遂げる。また、ほぼ同時刻に街にある寺の住人が同じように怪死…。“人魚姫”の怪奇は未だかつて無い規模で、街に広がりつつあった…!

 

いつまでも前作と比較するのはお門違いだってわかってるんですが、どうしても今回もあんまり痛くないなあと思ってしまう今日この頃ですが、「物足りない」と感じてしまう私は甲田作品に慣らされすぎでしょうか。あまり痛さを感じないのは描写が現実離れしすぎてるからか、それとも登場人物に感情移入しづらいのが原因か。(Missingでは空目様は兎に角、残りの3人には結構感情移入の余地があったものだけど)

今回なんと言っても印象的なのはやはり神狩屋の過去話。いい話と見せかけておいて、ラストのオチでドン底まで落とすっていうのは流石すぎます。しかし、なんとなくオチが読めてしまったのはやはりどこぞのチャイニーズスープが脳裏をよぎったからでしょうか(わかる人にはネタバレ)

そういえば物凄く余談ですが、私↑で髣髴した作品の感想を書いたときに、思いっきり甲田さんの作品と比べてたりしました(笑)やはり、こうやって比べると「Missing」とはグロはグロでも方向性が違うっていうのが良くわかります……でもここまでやっといて「グロが苦手です」っていうのは素敵過ぎる発言だと思いますが。

ラストの展開は、最後までどうしても読めませんでした。(ネタバレ→)千恵が元凶ではないんじゃないかというのは途中でなんとなく読めたのですが、まさかそう来るとは。生き残った彼女が今後どうなるのかがちょっと楽しみです。ひょっとして新たな仲間になったりするのかな。

 

断章のグリム 3 人魚姫

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

泡禍事件解決の要請を受け、神狩屋が以前住んでいたという街を訪れた蒼衣達。そこで神狩屋の義妹となるはずだった少女・海部野千恵に出会う。重度の潔癖症である彼女の家の周りは、石鹸の泡で満たされていた。不穏な空気を感じた3人は、彼女の招待を受けて海部野家に一夜の宿を借りることになるが…
 

2巻を読んで「最近そこまで甲田作品の描写イタくないよねー」とか「現実離れしすぎて今までのように描写が実感を伴ってこない」とか言って侮っていたら3巻は初っ端からやってくれました。間違っても爽やかな朝に読んではいけません。歯磨きする前にも読んではいけません(どっちも読んで大後悔したのは私ですが。)

今回はグリムではなく、アンデルセン童話「人魚姫」を元にした怪奇。…とはいっても、解決編は次巻に持ち越し、ということでイタイ描写以外に突っ込める場所があまりないかも。どういうなぞらえに従って事件が進んでいっているのか今の状態だと全く不透明だし、どうも今の状態で色々と当てはめていくと矛盾が多いんだよな…「人魚姫」のストーリーにも隠されたオチがあるのではないかと邪推してみたり。

しかし、こうやってストーリーに対する感想が書けないと気付かないけどこの作品、予想以上にキャラクターに対する印象が薄いことに驚きます。Missingの時はストーリーも面白いんだけどそれ以上にキャラクターが強烈だった印象があるのですが…特に空目・神野・吐野の3人は電撃文庫作品内でも有数の強烈な個性の持ち主だったと思っているだけに、なんだかこのシリーズは前作ほどキャラクターで楽しめないのが、残念。
同じツンデレなら、私は断然雪乃よりも亜紀たんを推しますよ!(聞いてない)

2巻と3巻の間に半年近い年月が経っているので、続編となる4巻は出来るだけ早めに出て欲しいと願うばかりです。