慕ってくる後輩・都石は自分好みドンピシャで……しかもオタクだった。自分の嗜好(=ゲイ)をひた隠しにして、自分のビジネスを手伝って貰う代わりに都石のモテキ到来(違)に協力することになったけど……というお話。
色々な意味で自分の魅力を解ってない、あぶなっかしい都石を前におあずけくらってよだれたらしながらお座りしてる犬状態の津田が微笑ましすぎてやばい。脈が無いなら追いかけるのは自分のスタンスじゃない、っていいながらひたすらヤキモキしている姿が微笑ましすぎる。
無事両想いになった後は、オタクである受との意識の違いにもだもだと独占欲と嫉妬心を募らせていくのにニヤニヤが止まりませんでした。好きなものには一途で一生懸命な受も大変可愛かったです。しかし、都石姉弟はちゃんとしっかりした人間が間に入ってあげないといつか思い切り騙されそうだな……姉ちゃんの結婚の話が色々な意味でこう……。
ところで都石がコスプレ好きということでエロシーンは基本的にコスプレHだったわけですが、なぜ津田はいいところでメイド服を脱がしましたか。正直メイド服の時だけ最後で脱がしちゃったのが全力で納得いきませんそこは着衣のまま致すべきだろ!!!そして挿絵でメイド服を描くべきだっただろ!!
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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 十三番目の太陽を撃て
「悲劇になりきれねえのなら、俺がこの手で喜劇に変えてやる。––だから覚悟しろ。俺達は巨龍(オマエ)を倒して––完膚なきまでに救ってやるからな」
前巻から続いて、南の「収穫祭」編。連れ去られたレティシアによって開催され、そしてとある条件により中止封印状態になったギフトゲームが再開されて??というお話。
レティシアの封印解除のドサクサで敵の城に運ばれてしまった耀・彼女を助けゲームをクリアすべく城へと乗り込む十六夜、そして地上でアンダーウッドを護る飛鳥。ばらばらになってしまった彼らがそれぞれの場所から力をあわせて戦う姿がとにかくアツかった!飛鳥と耀の成長にも胸を躍らせつつも、やっぱり無理も道理も蹴飛ばして一人で背負い戦おうとする十六夜が本当にどうしようもなくかっこいい。
今回は耀とレティシア、二人の過去が明らかになったけどどちらも色々な意味でヤバイ。レティシアの悲しい過去には思わず涙が出そうになるし、耀と父親の絆にもじんわり。特に耀にとっては、今のように自らの足で跳んだり走ったりできるのはどれだけの感動か、と思うともう……
なにより、1巻では完全無能ポジションだったジンの活躍にニヤニヤが止まりませんでした。ギフトを得た事もあるけれど、同時に十六夜の目論み通り組織のブレーンとして十分な知識を身につけてきて。水面下での活躍がとても美味しかったです。彼が自らの手で切り開いた「新展開」が果たしてどうなってしまうのか、とても楽しみです。
しかしヘッドホンはどこまで引っ張るつもりなのか…
問題児たちが異世界から来るそうですよ? そう……巨龍召喚
表紙や順番を考えて耀回かとおもってたら三大問題児の中でも最強のチート・十六夜の過去が明かされる回でした。
チートだらけのこの作品の中でも飛びぬけた実力を持つ十六夜だけど、それは以前から「力」の使い方・御しかたを学んでいたせいなのかと納得。ありあまる能力とそれを持つが故の空虚さや退屈を御しきれず、迷走する十六夜が金糸雀と出会い、共に行動する内に諦観と共に得た大切な感情。強大な力を持つ彼が、腐り諦観しながらも『壊さないように』と思う程度に矮小な世界をかけがえのない大切なものだと語る様は本当に胸が熱くなった。色々な意味でフリーダムで自分勝手な行動が目立つ十六夜だけど、同時に人一倍仲間思いで、不器用な優しさを持ったキャラだというのがたまらなくいとおしい。
同時に、一見何のつながりもないと思われてきたキャラクター達に色々な繋がりがあることがわかって、ますますこの世界の謎が深まった感じ。十六夜の育ての親である金糸雀の正体を考慮しても、他にも色々繋がりがありそう。個人的には1巻のプロローグで語られた3人の召喚シーンと矛盾する場面が2巻からちょくちょく挿入されるのがとても気になるんだけど、これもなにかの伏線なのかなあ。
物語自体は南の「収穫祭」を舞台にした大規模なギフトゲームを巡る前哨戦というかんじで、完全に次巻に続く引き。最後に降りかかってきたギフトゲームの決着を含め、どうなってしまうのか本当に楽しみです。
今日も明日も会いたくて
浅緋のやっているお弁当屋にある日やってきた奇妙な客・黒崎。弁当を注文している最中に居眠りしはじめたり、栄養の偏ったお弁当ばかり買っていくのが気になってつい食生活のアドバイスなどしてしまっていたのだが、ある日高校時代の友人の片倉とともに黒崎の家にお邪魔する事になってしまい、というお話。
イケメン枠なのに臆病でヘタレでいろいろな方面に残念な攻の黒崎がとにかくかわいい!浅緋も健気可愛いんだけど目が離せない的な意味で黒崎のかわいさが勝ってた気がする。これは浅緋や廣瀬をはじめ、周囲の人間が動かなかったら黒崎からは絶対に関係を進められず、永遠に「おともだち」のままだっただろうなあとおもうと余計にまにま。最初に黒崎の部屋に行った時の「俺の嫁」発言といい、寝ぼけて浅緋を押し倒しかけたときのやりとりといい、これ攻視点でよんだらどれだけ残念な妄想が垂れ流されていたことかというかんじでそれ物凄く見たかった気がする。
本編もすきだったけど後日談の「恋で世界は回ってる」が!!前作「恋をするには遠すぎて」に登場した外舘が男前なイケメンに進化してて転がるしかなかった。黒崎の相談にしれっと乗りつつ、付き合ってる相手が『彼女』だと思い込んでる黒崎からの発言の数々に事情を知ってるとニヤニヤするしかない。ラストの浅緋の男前っぷりもかっこよすぎて素敵でした良い男前受ごちそうさまでした!!
しかしこれ正直、廣瀬と蘇芳のその後の話が見たいです。あれは良い悪友系喧嘩っプルになってそう…。
問題児たちが異世界から来るそうですよ? あら、魔王襲来のお知らせ?
チートな異能を持つ3人の少年少女が、『ギフトゲーム』と呼ばれるゲームの勝敗で全てが決まる異世界に召喚されて大暴れするシリーズ第2巻。今回は、北で開催される“火龍誕生祭”の話を聞いて飛び出していったらそこに魔王が現れて!?というお話。
相変わらずチートだらけで楽しいお話。十六夜の圧倒的なチートぶりもそうだけど、前巻で仲間になった元魔王・レティシアや普段は審判役を勤める関係で能力を発揮できない黒ウサギまでがバトルに参戦してチート具合がはんぱない。読んでいてこれほどスカッとするお話も珍しい。
襲来した魔王から提示された『ギフトゲーム』を巡る謎解きも面白かったです。「ハーメルンの笛吹き」の寓話を巡る解釈は普通になるほどと思いながら読んでた。
色々な意味で突き抜けたチート達の中では体力面で一歩劣る感のある飛鳥、チートだらけだけど問題児ばかりの面々を背負う立場になったジンの成長にもニヤニヤ。強力なスキルを持つけどそれを戦闘で上手く生かせず葛藤する飛鳥が新たな力を手に入れる展開も美味しかったけど、表ではまんまと十六夜の手のひらで踊らされ、その裏で十六夜に尻叩かれながら懸命に努力する御チビ様がマジ可愛いです。
たとえばこんな恋のはじまり
つきあっていた恋人にメールで振られ、バッティングセンターでかっこわるく酔い潰れていた汐夜を介抱してくれた海藤。その後もメールでやりとりを続けていたが友人の朝陽に誘われて彼が講師を務めるセミナーを受講してみることに。意気投合した3人は定期的に集まるようになったけど……というお話。
以前読んだ「嘘と誤解は恋のせい」もそうだったんだけど、この人の描く攻はなんでこう、イケメンなのに変た……もといザンネンなんだろう(ほめてる)。汐夜が気づかないのが不思議なくらい恋心バレバレで、親友の朝陽に嫉妬してるのバレバレで、ニヤニヤが止まらない。両想いになったときの汐夜ほめちぎち状態にも爆笑したけど、くっついてからの奇行っぷりにはもう笑うしかありませんでした。バカップルデーwww
海藤が主催するセミナーでの講義描写がかなり長くて最初びっくりしたんだけど、普通に日常生活の役に立ちそうな話だったので興味深く読んでしまったというか、どっちもとても参考にしたい……溜め込むのはよくないですよね。
個人的にはどちらかというと汐夜の友人・朝陽がひょんなことから自分と同じようなフラストレーションを溜め込んでいるカフェの店長・八重樫と出会い、恋に落ちてしまう「たまにはこんな恋のはじまり」がすごく好きだった!朝陽の行動が男前すぎるんだけど、八重樫への恋を自覚してじったんばったんしたり、臆病になって海藤にアドバイスを貰いにいったり……とらしくない行動を繰り返す姿が可愛すぎる。まあ往々にして八重樫さんも海藤とは別の方向に残念なイケメン変態紳士なんですけど。初体験後のやりとりににまにまが止まりませんでした!ややツンデレ気味の朝陽の言動にもニヤニヤしたけどこっちも普通にバカップルだー!!
しかし、あとがきで語られていた「攻2人が意気投合し、受自慢が昂じて云々」がリアルに浮かんで怖い。こいつらなら絶対やる。まちがいない。
僕の妹は漢字が読める4
「ブヒる」が23世紀で古語扱いされてて爆笑したけどそれ後世に残しちゃらめええええ!!いよいよユズさんとクロハの一騎打ちの様相を見せてきた近未来系妹SFラブコメ第4巻。メイン格のヒロインに位置づけられてるけどやっぱり「妹あらずんばヒロインにあらず」臭がぷんぷんするストーリーで本当にユズさんェ……
っていうか相変わらずクロハが圧倒的に可愛い。いよいよ物語は恋愛方面でもスパートかけてきて、自らの思いを兄に伝えようと空回りを繰り返すクロハが可愛すぎて仕方ない。
以前からそこはかとなく示唆されてきた38世紀の未来の地球からの干渉があったり、いよいよギンを巡る妹とヒロイン達の動きが活発になってきたり……で物語が大きく動いた巻でした。義理とはいえ兄妹であることに葛藤し、そしてユズさんの微妙な立場もありで葛藤するクロハと、クロハ&ユズの気持ちに少しずつ気付き始め、クロハを妹ではなく一人の少女として認識し始めたギンの関係が大変甘酸っぱく、恋愛ラブコメ的にも盛り上がって参りました!38世紀の未来関係の話は結構ガチでSFな展開だった気が……単に文字文学が衰退しただけの未来だとおもってたら普通に「人類は衰退」してるじゃないですかやだー!!
しかしこれ、うっすらと「どっちのヒロインを選ぶかで世界線分岐」という展開が見えてる気がしてるんだけど今のままだと圧倒的なクロハ優勢展開すぎる。というか多分、現在はギンがユズさんを選ぶのが正史になってるんだろうなあという感じがすごくする(ユズさんって基本的にギンの『新しい文学』全肯定派だし)。個人的にはあまりにも出来レースなのでもうちょっとユズさんには頑張って欲しいような、クロハ可愛いので頑張らないで欲しいような……複雑な気分ですね!
それにしてもイモセ兄妹の両親が初登場したけど空気すぎて笑った。というか今更過ぎるけど両親居たのかよ!!!_
オカルトリック
宝島社様より献本をいただきました!
人として割と駄目な感じの安楽椅子系オカルト探偵・「ねえさん」こと葛乃葉さんと、彼女の助手として働く狐憑きの少年・玉藻が繰り広げるオカルト系ミステリー。
独特のファンキーな文体で繰り広げられる物語が相変わらずみんないい具合に歪んでてとても楽しいんだけど、何より玉藻の過去話から透けて見える、ねえさんと玉藻の共依存関係がたまらなくおいしい。自ら消えたいと願った少年と、その少年を護ろうと必死になった“狐”の奇妙な関係。ねえさんが玉藻に執着し依存する理由と、『玉藻を幸せにしたい』という強固な思いに胸が熱くなる。あと253Pの取調べシーンがエロいと思ったのは私だけでいいです童貞非処女主人公とか……胸が熱くなるな!!!(ほも的な意味で)
しかし葛乃葉と玉藻のどこかいびつで歪んだ共依存関係ばかりに目を向けていたら最後で一気に一般人(?)代表のイソラたんに色々持っていかれた!「ファンダ・メンダ・マウス」のマコチンほどじゃないにせよ一応の常識人ポジションだとおもったら……まぁ!いろんな意味で一筋縄ではいかなそうな鮮赤の三角関係がなんか透けて見えて怖いよ!!続編があったらマジ流血の大惨事になりそうですイソラたんYABAI。
最後のイソラたんもYABAIけど同じくらい作者あとがきがYABAI。
も女会の不適切な日常1
女子にしか見えない容姿がコンプレックスな主人公はちょっとおかしなな女の子達の集まる通称『も女会』に引きずり込まれ、それなりに楽しい日常を送っていた。ところが、ある日何の予兆もなくその日常は崩壊して……というお話。
中盤以降の展開が凄いと聞いて手に取ったけど本当に凄かった。序盤の最近よくある主人公ハーレム構図でボケツッコミな掛け合いメインの日常ラノベから一転、時間改変系ミステリーな展開がすごい。ひょんなことから仲間のミスで命を落とした主人公が過去を改変できる場所『アッパーグラス』にたどり着き、『誰も死なない結末』を目指していくうちに次々と思いもかけない事実が発覚していく。現実が根本から覆されるような不安感と、日常系ラノベの皮をかぶっていたとは信じられないような各登場人物の重いバックグラウンドに翻弄される。歴史に直接手を入れることはできず、生きている人間の行動を『押す』ことしかできないという設定も面白かったです。
しかし、主人公が死んでからの展開が本当に本当に凄かったんだけど、その分序盤の日常ラノベ部分の面白くなさが浮き彫りになってる感……「機巧少女」ではそちらがメインではないせいか、そこまで感じなかったんだけど…。最初だけ読むとぱっと見「生徒会の一存」や「はがない」みたいな延々と同じことやってるだけの掛け合いラノベに見えてしまうので序盤で脱落する人も多そうで勿体無いなあ……。
読了記録まとめ[2012年3+4月分]
わすれてたので今さら。
3月の読了冊数は8冊、4月は2冊でした。わぁ少ない。
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