うららの記事一覧 | ページ 57 | 今日もだらだら、読書日記。

うらら一覧

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7

 

京都への修学旅行を前に、どこか浮き足立つクラスの雰囲気。文化祭以来、教室内でさらに微妙な立ち位置になった八幡だったが、最初から地位なんてないようなもんだしな、と我関せず。ところが、奉仕部に持ちかけられた意外な人物からの「恋の相談」。そこにはまた別の人物の思惑も重なって…。旅行は一気に波乱の予感。複雑な気持ちが渦巻き、答えを出せないまま八幡たちは京都へ。まちがっている青春模様は、まちがっているラゴフメ=恋愛模様を生み出すのか。TVアニメ化を直前にさらに盛り上がりを見せるシリーズ第7弾。 (「BOOK」データベースより)

 京都の修学旅行を前に学年全体が浮き足立つ季節。奉仕部を訪れた戸部が同じグループの腐女子・海老名さんとの仲を取り持って欲しいという依頼を持ってきた。依頼を受ける事にした奉仕部だが、八幡は葉山の様子がどこかおかしい事に気づき…。

 文化祭に引き続きの修学旅行編。さりげない男子組の友情が美味しかったり麻雀大会の戸塚が凄い可愛かったり平塚先生なんでこんないいオンナなのに嫁の貰い手ないのかわかんなくて八幡もらってあげてよすぎるしまさかの川崎さん三浦グループ入りで波乱ぶりにニヤニヤしたりしましたが正直今回一番によによしたのは三浦さんだった気がします。6巻から引き続き、高慢で奔放な女王様と思わせておいて意外にグループの「中」を見ててそれとなく調整してくれる役というか、彼女の立ち位置って面白いなあ。

 葉山・三浦を中心にした八幡のクラスのトップカーストグループの意外な素顔が明らかになるお話。修学旅行をきっかけにして距離を縮めさせようとして、2人を上手く楽しませるように苦心したり、その横でさりげなく由比ヶ浜や雪乃との距離が進展したり……と、お約束のシチュエーションがとても楽しい……ハズなんだけど、もう序盤から不穏な雰囲気が漂ってくるのは何故なんだ。形の知れない不安が少しずつ形をなしていく展開にぞわぞわする。特に終盤の海老名さんの怖さがマジぱない。

 彼らの誰もが現在の関係を好ましく思っていて、だからこそ次のステップに進みたいと思う戸部と、これまでの関係を崩したくない海老名さんや葉山。無自覚のうちにグループが瓦解寸前のところまで追いやられてしまっていて、それを理解してしまった八幡が取った行動と、それがもたらした思わぬ結果が胸に痛い。面白かったけど、吐き気がするほど抉られた。八幡ならこうするだろうと思ったしそれ以外の解決法はなかったと思うけど……なんというか。

 6巻以上に後味の悪い終わり方でいろいろな意味で次の巻どうなってしまうのかが気になる。楽しみだけどなんかもうそろそろ読むのに心の準備が必要なレベルになってきたぞ!!

 しかし、間逆の立場にありながら、その行動を心底許せないのにお互いの行動の結果だけを頑なに信頼している葉山と八幡の関係性がやっぱり好き。互いに本気で嫌い合ってるってもうツンデレとかそういうレベルじゃなくて本当に嫌い合ってるのに八幡は「心配ない、葉山がどうにかするっていってたからな」とか言うし、葉山は八幡がこれからやることを恐らくおぼろげに理解した上で「君にだけは、頼りたくなかった」だよなんなんだよもう萌える。


艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!

 
NOCO

横須賀鎮守府に着任した艦娘の陽炎。陽炎型のネームシップとして勢い込んで訓練に励もうとする彼女だったがどうもうまくいかない。実は、共に艦隊を組むことになった潮、霰、皐月、長月、曙もそれぞれの理由から他の艦隊に加わることができず、あぶれた艦娘たちだった!そんな艦隊に、着任が遅れ最後に加わる羽目になってしまった陽炎の、波乱に満ちた横鎮生活が今はじまる―。話題沸騰の『艦これ』に待望の公式ノベライズ、ファミ通文庫版が登場! (「BOOK」データベースより)

 大人気のブラウザゲーム「艦隊これくしょん」のノベライズ攻勢第一弾。ファミ通文庫版は呉鎮守府から横須賀鎮守府にやってきた陽炎が、一癖も二癖もある駆逐艦娘ばかりの第十四艦隊に旗艦として配属される物語。

 深海棲艦と唯一戦うことができる「艦娘」。それでもあくまで彼女達は等身大の少女でしかなくて。様々な事情があって心を閉ざしていた第十四艦隊の面々が笑ったり怒ったり喧嘩したりしながら少しずつ絆を育んでいく様子が胸に熱い。奇をてらわず、お約束の展開をど真ん中からやってくれてる感じなのがなんだか心地良かった。

 そして、メインの第十四艦隊の駆逐艦娘達もみんなかわいいんだけど、横須賀鎮守府の秘書艦を勤める愛宕さんが可愛い!終盤の「ぱんぱかぱーん」はズルい!!そしてそんなバラエティ豊かな艦娘達を暖かく(?)見守る提督の温かいまなざしに思わずキュンとさせられた。まあ普段の提督はどうみても挿絵がないせいで脳内グラフィックがキャロット・グラッセ(爆れつハンター)か横島忠夫(GS美神)で再生余裕なんですけど。出番本当にちょっとしかないのにインパクト残りまくりの肉食系男子っぷりで、今後の提督の活躍に思わず期待してしまいます。

 次巻は呉鎮守府で陽炎とコンビを組んでいた不知火が横須賀にやってくる話らしいので、呉メンバーの再登場とかもちょっと期待したいです。しかし、最後の横鎮提督と呉鎮提督(暫定)の電話のやりとりにうっかりともとかいて戦友と呼ぶ系の萌えを感じてしまってどうしたらいいんですか!脳内で5秒くらいの瞬く間に横鎮提督と同期のカタブツ生真面目青年提督を妄想してしまいましたがどうしたらいいですか!!そういう呉鎮提督が登場しても!いいと思います!!


(仮)花嫁のやんごとなき事情 〜円満離婚に新たな試練!?〜

 

(仮)の旦那様クロウに対し、“嫌われて離婚してこい”から“ベタ惚れさせて離婚しろ”と命令変更を受けた身代わり花嫁のフェル。それってどうやんの―!?と悩みながらもクロウと距離を縮めていく中、突然「来ちゃった☆」と、クロウの長兄ジルフォードがやってきた!しかも彼はフェルに「愚弟が本当に君の正体に気づいてないと思う?」と言い出し…!?ニセ新婚生活、爆弾投下の第6弾! (「BOOK」データベースより)

 「ベタ惚れさせてから離婚しろ」という命令変更を受けて困惑するフェルと突然の彼女の態度軟化についていけてなくて動揺するクロウ。そんな中、クロウの兄・ジルフォードがやってくる。彼はとんでもない土産を引き連れてきていた。しかも、フェルにとんでもない爆弾を投下してきて!?

 フェルの微笑ましいデレ作戦も恐ろしく可愛いんだけど、嫁のデレを信じられずに動揺する旦那様が微笑ましすぎてやばい。フェルの正体どころか内面の動きまで理解した上で手のひらの上で弄んでると思ってたのに、予想以上にフェルに冷たくされてたの真に受け止めてた!!!なんかもう距離の縮め方がもどかしいバカップル化してる2人が本当に微笑ましいんですけど、個人的にはクロウのどえすが足りない。ほんと、あのどえすっぷりが好きだったのになぁ……!!!

 ジルフォードに指摘され、今更ながら「クロウが自分の正体に気づいてる可能性」に気づいてしまうフェル。自ら振り返って「なんで気づかないと思ってたんでしょう…」な彼女の動揺ぶりがかわいすぎるんだけど、一方で前巻ラストの展開といい、ジルフォードには不穏なフラグが立ちまくってるのでどうなってしまうのか。

 そんな中現れた(というかむりやり送還されてきた)クロウの弟・紫龍公ユアン。なんというか、典型的なボケだらけの中の唯一のツッコミ。領地の経営で行き詰まり、理想と親族の間で板ばさみになる彼は本当に良い意味であの兄弟の中では貴重すぎる常識人タイプなんだなあ……。ユアンやジルフォード&ミゼルカの決意を見て、たとえ報われない想いだとしてもクロウの為に精一杯できる事をしようと決意するフェルが可愛かったです。

 しかし、ラストの酒酔いフェルは色んな意味で反則だとおもうんですよ……!!定番の展開だけどどうせ記憶には残るまいと好き勝手しちゃう旦那様ズルい。これまでにない糖度の高い展開に打ち震えました。2人とも可愛いなあ……!!!


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6

 

文化祭。面倒な仕事をスルーする方法は…呼ばれても返事をしない、面倒くさそうな気持ちを顔に出す!?ぼっちのスキルをフル活用して、文化祭の準備から逃げる気満々の八幡。しかし、HRをサボッている間に、文化祭の実行委員にさせられてしまう。新学期が始まってからの八幡は、どこか調子がおかしい。クラスでも、部活でも…。雪乃への疑問は消えないまま、そしてそれを問わないまま…前に進まず、後戻りも出来ない二人、雪ノ下雪乃と比企谷八幡。決して近づかない不変の距離感に変化は訪れるのか。好評シリーズ第6弾。 (「BOOK」データベースより)

 二学期がはじまって以降、ギクシャクしがちな奉仕部の面々。そんな中、雪乃と八幡は文化祭実行委員に任命されてしまう。更に、実行委員長に任命された八幡のクラスメイト・相模南が奉仕部に現れ、自分をサポートしてくれるように依頼する……。

 メインの面々がギクシャクしてるせいか、海老名さんと三浦さんと川崎さんが可愛くて仕方ないのでなんとかしてください。海老名さんはこの手のラノベによくいる空気読めない痛々しい腐女子キャラと思わせておいて、必要なところでは空気読むし、決して痛い子ではないところが面白いと思う。そしてそんな彼女を適度にスルーしながら適度にストッパーになってる三浦さん、いいキャラだなあ。川崎さんはなんかもう全体的に可愛すぎてズルい。

 雪乃の不器用な努力が全部裏目に出て、頑張れば頑張るほど歯車がずれていくのに凄くもだもだするんだけど、同時にこういう流れになってしまうのも物凄く納得できてしまって、二重の意味で胃が痛い。色々な意味で相模南が発端で、彼女が自らこの事態を引き寄せそして自爆したという感じが否めないんだけど、こうなるのも解ってしまうのが、なんだか。

 どうにもならなくなった事態を見て、いつもの通り自分が「嫌われ役」になることで事態の解決を図る八幡。身内すらも誰も望まない方向でそれでも完膚なきまでに事態を解決してしまうのが今回ばかりはどうしようもなく危うく思えた。

 葉山の思惑はどうあれ、八幡の思惑で2年F組という小さな世界の中で「正義のヒーローと悪役」という構図を演出する事になってしまった今回。確かにこれまでの巻とやってる事は同じなんだけど、今回ばかりは払った犠牲が大きい気がして次の巻どうなってしまうのかもう胃が痛むし不安で仕方ない。5巻最後でギクシャクしてしまった雪乃との関係が修復されたのが唯一の救いだけど、どうなってしまうのか……。

 あと、八幡と葉山の互いを理解はしてるけど絶対に相容れない複雑な関係性が本当に凄かった。一見仲良さそうに見えるのに時折覗かせる双方の隔絶とか本当にたまらない。互いに相容れない関係でありながら、八幡は葉山がどう動くのかわかっててそれを信頼した上で行動してるし、葉山は葉山でその八幡の思惑を正確に理解しながらそのやりかたに怒りを覚えながらも事態を収めるために八幡の思惑に乗る。終盤の2人のやりとりが本当に卑怯だとおもいました。あと男同士の壁ドンいただきましたー!!!


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。5

 

長いようで短い夏休みも、もうすぐ終わり。小町といつもの日々を過ごす八幡の家に、結衣が訪れる。さらには戸塚からの誘い、クラスメイトからの頼み事…。そして花火大会で偶然再会したのは、雪乃の姉・陽乃だった!群れない、期待しない、押してダメなら諦めろ―。人間関係において間違った悟りの境地に達し、孤高を貫く“ぼっちの達人”八幡のスルースキルをもってしても、見過ごせない、やり過ごせない事実が雪乃、結衣、八幡の3人の関係を少しずつ変えていく。間違い続ける青春模様、ターニングポイントの第5弾。 (「BOOK」データベースより)

 やめてあげて!!!平塚先生のライフはもう0よ!!!

 なんかもう色々ありましたけど大体この一言につきるというか平塚先生の話が笑えなくてほんともう八幡もらってあげてよ……あの話の平塚先生が本当にいい女なので、この人がいまだ独身という現実がつらい。あと親族会合のウザさ異常すぎてなんとかならないんですかね。

 様々なキャラクターを交えて描かれる、雪ノ下雪乃不在の夏休みを描いた短編集。戸塚とのデート話で、戸塚の可愛さに安定がありすぎてやばいけど戸塚を前にした八幡のモノローグが相変わらず面白すぎるのが正直ジワジワ来るというか、戸塚を前にした八幡お前の方が可愛い。あと材木座さんの安定感は癒し。

 そして一応メインは由比ヶ浜結衣との夜祭デート(?)だとおもうんだけど、番外編を装いつつも今後の展開へ向けてしっかりと不穏なフラグを立てている感じなのが。由比ヶ浜に嫌な思いをさせたくないといって自ら引こうとする八幡自身が、関わらないと公言している「学園カースト」を一番気にしているんじゃないかなあと思う。二人の距離の縮まりを感じるほんのり暖かい短編であるにもかかわらず、それでもこの2人の距離がこのままスムーズに縮まるなんてことは絶対に無いと思わせてしまう冷たさの潜んでいる、そんなお話でした。

 そしてなにより、前巻よりフラグを立てられていた「黒いリムジン」にまつわる雪ノ下雪乃の“嘘”を発端として垣間見える八幡の本音にひやりとさせられる。意識的に特定の誰かへの執着を持つ事を避けているようにすら見える八幡が露わにした、むき出しの感情の危うさにぞわぞわ。この終わらせ方大好きだけど、次巻以降待っているのはきっとユルい馴れ合いなんかじゃきっとない、もっと深刻であやうい何かなんだろうなあ。

——雪ノ下雪乃ですら嘘をつく。
 そんなことは当たり前なのに、そのことを許容できない自分が、俺は嫌いだ。


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。4

 

夏休み。誰とも会わず、遊ばず、働かず。一人悠々自適な生活を送る八幡だが、平塚先生から招集がかかり、奉仕部として雪乃や結衣たちとともにキャンプ場でのボランティアを強制される。しかし、なぜかそこにいたのは葉山、三浦などの「リア充」組。強制的に発動された青春っぽいイベントに、八幡たちはどう立ち向かう?水着に花火に肝試し、キャンプの夜の会話、そして風呂…?「みんな仲良く」なんてできるわけがない!?夏は、ぼっちにとって忌避すべき危険がいっぱい。相変わらずひねくれ、間違い続ける青春、第四弾。 (「BOOK」データベースより)

 平塚先生から召集がかかり、何故かクラスのリア充たちと共に小学生の合宿のお手伝いをするはめになった八幡達。盛り上がる小学生の中、彼らは輪からひとり外れた少女の存在に気づく。「奉仕部」の活動として彼女の周囲の人間関係を改善しようという話になって…?

 海老名さんと八幡の初会話でふきだした。だめだこいつ腐ってやがる……!!(でも葉山と八幡は私も美味しいと思います)(八幡と戸塚は原作がすでに完全に性別の垣根を越えてる感があるのでこっちもおいしいとおもいます)

 孤立した経験の無い葉山たち「リア充組」とどちらかというと留美の側に近い立場の八幡達。一見案外仲良くやっているようで、致命的な思考の隔たりが透けて見えるのが面白かった。しかし、決して円満な解決でなく八幡らしいぼっちならではの「解決法」に乗ってくれる彼らはなんだかんだで、とっつきにくそうな女王様体質の優美子まで含めて「いい人」だよね。どう転んでも憎まれ役は確定だっただろうに。

 2グループの関係性を象徴するような葉山と八幡の関係性が好きだ。決して表立って対立するわけではなく、でも致命的に考え方は違っていて。どこまでも表面的には和やかでそれでも「仲良し」にはなれないであろう彼ら。葉山の最後の台詞が本当に好きですけどなんだあれ!なんだあれ!!葉山は雪乃関係の話でもいろいろ伏線張られてる感じだし、今後奉仕部とどうかかわっていくのか、楽しみだなあ。

 そして、ラストの雪乃が意味深すぎてやばい。これまで割りと謎扱いだった雪ノ下家の事情に踏み込んでいくことになるのか。次巻がとてもたのしみです。


ノーゲーム・ノーライフ5 ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです

 

ゲームで全てが決まる世界“ディスボード”―人類種の王となった地球出身の最強ゲーマー兄妹・空と白は、吸血種と海棲種の『リアル恋愛ゲーム』をかい潜り、真の攻略法を暴くべく向かうは天翼種の故郷、空中都市『アヴァント・ヘイム』!だが序列第六位、狂瀾怒涛の“神殺しの種族”が一筋縄で行くはずもなく―?空と海を制し、比翼のゲーマーは三種族一挙制覇へその手を届かせるか!?「俺TUEEEでゲームして一回負けたらクソゲ認定?“俺YOEEE”からやり直せ!」大人気異世界ファンタジー、嘘と騙りと陰謀の入り乱れる大連戦の第5弾!! (「BOOK」データベースより)

 吸血種・水棲種・天翼種のまとめ獲りを狙って、天翼種が住むアヴァント・ヘイムにやってきた空達。ジブリールの「姉」である全翼代表・アズリールの提案で、天翼種総出の“追いかけっこ”で決着を付けることになり……。

 アズリール先輩かわいい!!!神の兵器として完璧に、そして「人形」のように生きてきたが故に目的を見失い生きる理由を見出せなくなってしまった彼女が完璧を失い、『縛りプレー』で生きることになって改めて世界を見るまでの流れがとても好き。ジブリールとの“姉妹”関係も好きだった。

 あとそのゲームと並行で展開する、ステフといづなのやりとりがとても好き。マイペースなようでその実ステフの父の件を知り気遣いをするいづなと、そんなことは気にしなくて良いのだと受け止めるステフが可愛い。「 」や他のメンバーに割りと成長要素がない分、ステフが少しずつ彼らに影響されて成長していくのが凄く見ていて心地よいなあ。同じように、「 」と対称的な存在として描かれる、クラミーとフィールのコンビとしての成長も。

 天翼種とのゲームが長かった分残りの2種族とのやりあいはどうなるの?とおもったけど、まさかの決着のつけかたでふきだす。ノリノリの海棲種の皆さんとか、どんだけストレス溜まってたんですかってつっこみたいけどそんなことより100%天撃のジブリールさん楽しそうだな!!そして
変態 が 増えた!!!(しかも2人)

 っていうかプラムの正体はほんとびっくりでしたねというかプラムの正体を吟味した上で天翼種とのゲームを思い返してみてくださいプラムが空の汗とか背中の冷や汗とか血とかなめてるのを想像したらうはああああああ!!!!!ナイス男の●(隠せてないネタバレ伏せ)ありがとうございました!!!


オタクな俺がリア充社長に食われた件について

 

「すごいよ、倖太郎。何回もいってるね…」―十八禁美少女ゲームのシナリオライターにして童貞の倖太郎は、行きつけのメイドカフェでイケメン社長の泉田と出会う。泉田はなぜか倖太郎を気に入り、仕事の参考になれば、とあらゆる風俗へと連れまわす。どんどんエロスで頭がいっぱいになっていく倖太郎。しかしSMクラブを訪れた際、プレイのなりゆきで泉田に後ろを犯され、めちゃくちゃに感じてしまい―。(「BOOK」データベースより)

 表紙につられて買った。後悔はしていない。
(だって凄く良い女装メイドさんのフトモモだったんだもん…!!)

 独占欲の強いリア充社長×童貞オタで社畜なエロゲーシナリオライター。ひょんなことから知り合った泉田から自分の担当したエロゲーのシナリオの駄目だしをされ、エロシーンのリアリティを上げるためと風俗を連れまわされているうちに何故か美味しく戴かれてしまって……というお話。

 しょっぱなから攻の泉田の態度には違和感ありまくりでこいつ絶対最初から倖太郎狙いだろうとおもっていたけど思っていた以上に用意周到な根回ししててやばい。泉田の独占欲が割と犯罪レベルで、読んでいるともう「倖太郎逃げて超逃げてー!!!」って感じなんだけど、受の倖太郎がそもそも性癖・ドM持ちかつチョロい性格なので泉田に反感を抱くよりもむしろ悦んじゃってる節があり、なんかもう本当にあと一歩踏み外したら犯罪かつドロ沼だろうというギリギリの所でコメディとして成立しちゃってるのが凄い。嫉妬を向けるのが恋愛関連ではなくて倖太郎の社畜ぶりだったのも凄いギリギリ感ある。

 女装に関しては、一応話の流れとしては「似合う女装」に分類される流れになっていて、どうせ童貞オタク受なんだからもうちょっと劇的な変身展開があってもよかったんじゃないかと思う。挿絵が割ときっちり童貞ガリオタになってる分、泉田の言う「綺麗」は妄想フィルター通してのものだみたいな想像をしてたら、第三者から半陰陽疑惑とか出てきて驚いた。結局どっちとも判明しなかったので若干この半陰陽疑惑あたりの展開いまいち必要性わかんなかったんだけど……。あと実際の所、明らかに童貞くさいシナリオ書いてたライターが突然ナマナマしい尻の描写描きはじめるってどうなんですかね。童貞臭いシナリオが好きで買ってた人もいるんでは……いや、そういう面子が少なかっただけなのかもしれないけど。エロゲの中でも完全な抜きゲーっぽかったし。

 個人的には受にはもうちょっと男としての矜持と反抗心を持っていただきたい派なので好みのタイプの受ではなかったんですけど、攻の執着心と独占欲の強さはさすがあの「義兄」を書いた人の作品だなというかんじで、知らない間にどんどん逃げ場をなくして行く感じとか好きでした。そして色々な意味で、受は倖太郎でないとどうにも収拾つかなかっただろうからこれでよかったんだ……エピローグ見て思わず真顔になったけどこれでよかったんだ……(真顔)


2013年に面白かったライトノベル7選

 大変遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 新年の恒例行事ですが2013年に読んだライトノベルから面白かったものをいくつか。試しに計算したら2012年の125冊からガクッと落ちて2013年は69冊しか本を読んでいなかったので控えめです。控えめですが色々思うところはあったので情熱はつめたつもりです。またお前その作品かっていうのも混ざってますが仕方ないんです諦めてください。

 巻数少な目のものから順不同。

和智 正喜「消えちゃえばいいのに」(⇒感想
  消えちゃえばいいのに (富士見ファンタジア文庫)
 祖母が死んだ翌日死神を名乗る少女から手渡された、100人の名前が書かれた名簿。この名簿に名前の書かれている人間達はこれから「自分のために」殺されるのだという。

 淡々と容赦なくシステマチックなまでに次々に死んでいく登場人物達と、それに対して殆ど感情を動かさずに受け止めていく主人公と、彼を取り巻く異常な愛の姿に理解できないものへの嫌悪感がすごいけどそれが良い。最後まできっちりと、救いの見えない終わりを貫いてくるのがよかったです。そしてラストのやりとりがどうしようもなく好きだ。

友野 詳「クレイとフィンと夢見た手紙」(⇒感想
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 届く事のないはずの手紙を届ける『郵便屋』のふたりが、つぎはぎだらけの世界のさまざまな人に手紙を届ける連作短編。

 MF文庫Jで男子ふたり表紙とか珍しい!!と大変不純な理由で購入しましたが、キャラクター達の掛け合いといい物語が進むに連れて明らかになっていく世界の謎といい、大変好みのお話でした。電撃文庫とかで一時流行ったちょっと不思議な連作短編系列が好きだった人なら美味しくいただけるかと。主人公コンビのやりとりが、とても好きです。

壁井 ユカコ「2.43 清陰高校男子バレー部」(⇒感想
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 東京に転校して数年ぶりに戻ってきた幼馴染の灰島はバレーバカになっていた。最初は興味本位で彼のバレー部活動に付き合い始めた黒羽は、次第に自らもバレーという競技の虜になっていく。ところが、とある一件をきっかけに灰島との関係がぎくしゃくしはじめて……。

 中学時代の歯車が噛みあいそうで後一息のところで致命的にかみ合わない感じがすごくもだもだするんだけど、その分高校時代編に突入してからの展開がアツい!黒羽・灰島を中心に様々なコンプレックスやトラウマを抱えた登場人物たちがそれぞれの形でそれを克服し、1つの強い「チーム」へとまとまっていく姿に胸がアツくなりました。バレーボールものというよりはそれにまつわる少年少女達の関係性を描いた物語なんだけど、スポーツに掛ける少年少女の熱い思いと成長と、それだけでは収まらない人間関係のあれこれがとても楽しかったです。

あざの 耕平「東京レイヴンズ」(⇒シリーズ感想
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 アニメ化に際して途中で止まっていたのを一気読みしたんだけど、とんでもなく面白かった!!あざの作品はスロースターター、と良く耳にしますけど7巻くらいから別物かっていうほどに面白かった。特に9巻での、これまでの巻でばら撒かれた伏線を一気に回収して行く爽快感はやばい。萌えと燃えの同時多発テロにもほどがある。

 序盤から冬児・春虎の悪友関係をずっとプッシュしているのですが、後半になればなるほどそういう意味での美味しい組み合わせが増えて言うというか、京子と鈴鹿とか、土御門親世代萌えとか、鏡vs大友とか、大友・木暮の親友コンビとか、大友と存在がネタバレなあの人とか、とにかく萌え(燃え)ポイントがたくさんあるのでヤバイ。アニメが盛り上がればいいなあと思いつつ、原作の新展開の続きを楽しみにしています。

裕時 悠示「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」(⇒シリーズ感想
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 去年に裕時悠示作品の一気読みをした時は「踊る星降るレネシクル」の方がむしろ好きだったんですけど、アニメ化の最中に出た6巻の破壊力がスゴかった!!真涼さんが可愛すぎて生きるのが辛い……恋に不器用どころじゃない彼女の生き方と、そんな彼女の頑なな心までも解かそうとする黒歴史ノートの破壊力がすごかった。来月、1年越しの新刊が出るようなのでそちらもとてもたのしみ。

 あと、6巻とはまったく別の意味で、6.5巻が凄かった。カオルはもうここまできたら最後まで性別不詳を貫いて欲しい。短編「カオルのカオリ」での性別不明な魔性っぷり素晴らしかったです。

和ヶ原 聡司「はたらく魔王さま!」(⇒シリーズ感想
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 正直ほんとうにアニメには期待してなかったのに、アニメの出来が半端なく良くて震えた「魔王さま」なんだけど、同時進行ででてた原作も凄く良かった!!天使勢の来襲からはじまった「エンテ・イスラ編」。庶民派ファンタジーなのに異世界いっちゃって庶民派分はどうなるんだろうと心配していたけど、そんな心配などどこふく風で異世界でもしっかり庶民ネタをぶつけてくるのが凄い。そして、ついに長年のわだかまりに決着をつけた恵美の心の動きが、とてもアツかった。

 思い返すと、2013年だけで4冊、BD特典含めると6冊出てるんですね。なんか色々な意味で、魔王さまイヤーだった気がする去年。次から始まる新展開も楽しみにしています。あと、アニメの2期も待ってる!!

井上 堅二「バカとテストと召喚獣」(⇒シリーズ感想
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 「またこれか」といわれようがこればかりははずすわけにはいかなかったんだ……!!長年追いかけてきたシリーズの、本編完結編。正直10巻ラストで長年の因縁の決着を3年生に邪魔されてからの展開には色々ともだもだする部分が多かったんだけど、そういう鬱屈をぶっとばしてくれる素晴らしい完結編でした。明久にきちんと相手を選ばせつつ、同時に選ばれなかった方にもまだまだチャンスはあるよっていう恋愛関係の決着のつけ方もとても好き。

 そして最後に手を取って逃げるのは雄二なんですね最後までナイス悪友ありがとうございます!!11巻で自暴自棄になった雄二を叱咤するわデレるわで再び立ち上がらせた明久と、12巻で茫然自失状態に陥った明久に自らは何も働きかけずに周囲に発破を掛けさせ、再起を信じてお膳立てだけは整えて待つ雄二という、正反対のようでどこか似たもの同士な反応が大好きです。

 残るは短編のみということで、もう12巻のようなアツい展開は見られないのかなあと思うと本当に本当に寂しいのですが、終盤では控えめだった「バカ」をもう一度見れると思えば、それはそれで物凄く嬉しい。井上先生の新シリーズも含め、今年の展開も本当に楽しみにしています。


はたらく魔王さま!10+2.8

 
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恵美と芦屋を連れ戻すためエンテ・イスラへやってきた魔王と鈴乃は、アルバートと合流し、皇都蒼天蓋に近づいていた。しかしアシエスとうまく融合できなくなった魔王は、鈴乃から戦力外通告されてしまう。仕方なく千穂へのお土産を物色していると、アシエスに異変が起こる。同じイェソドの欠片であるアラス・ラムスに危機が迫っているのではと考えた魔王は、地球から持ち込んだスクーター「機動デュラハン参號」を爆走させ、力を行使できないことを知りながらも、恵美たちのもとへ向かうのだった!緊迫のエンテ・イスラ編。悪魔と勇者、そして天使と人間の戦いの行方は!? (「BOOK」データベースより)

 このライトノベルの挿絵がスゴい!!2013
い、いや、ピンナップの魔王軍も美味しいんですけどそんなことより261Pヒドい!!(褒めてる)

 激動のエンテ・イスラ編クライマックス。恵美と芦屋が人間・魔族両勢力の頭に据えられての攻防を食い止めるため、帰還した真奥・鈴乃に意外な面子が加わった第3勢力が乱入!!というお話。

 舞台は異世界、物語も今回はちーちゃんや梨香をはじめとした日本メンバーは一回お休みでのファンタジー決戦なのにあふれ出るこの生活臭がさすがでした!バイトのシフト計算をしたり、帰ってからの鈴乃への借りで頭を抱えたり、ちーちゃんへのお土産を吟味する真奥の生活臭もすごいけど、『冷奴と茗荷』の符丁は色々な意味でズルいと思う。普段は案外かかわりの薄い芦屋と恵美が、形こそ真逆だけど共に真奥(魔王サタン)という人物への信頼で堅く繋がっているのが、そしてだからこそ彼の乱入を信じているからこそ全力でぶつかり合う事ができるという関係性がよかったなあ。

 改めてエンテ・イスラに戻った事で本当に憎まなければいけないのが誰なのかが、そして思いこみや感情論に囚われなくなったことで魔族達の本当の姿が見えてくる。遂に長年の因縁から解き放たれて自分の気持ちに素直になった恵美が可愛い!!アルバートの語る、この物語の中で唯一残存勢力すら残していない四天王の1人・アドラメレクの“人”柄に胸が熱くなる。あと、鈴乃とリヴィクォッコのやりとりが地味に好きなんですけど今後このふたり絡んだりしないのかしら!!

 激動の異世界編は終わったものの、色々な意味で今後が楽しみになるような伏線がたくさん張られていて、続きもとても楽しみ。大家さんの正体も気になるけどそろそろニートのターンがもう一回くらい来てもいいと思うし、大家さんの家に監禁(違)されたガブリエルの動向も気になる。エンテ・イスラの情勢もこのまま平和に……とはいかないみたいだし、様子のおかしいちーちゃんも気になるし、なにより最後に現れたあの存在は何なのか。新展開になるであろう次巻がとても楽しみです。


 ところで、BD/DVDの6巻限定版付属の書き下ろし小説『はたらく魔王さま!2.8』がとてもよかったです。5.5はちょっと原作本編にも絡む要素があって、これは出来ればBD特典ではなくて普通に出してほしかったなあ、と思ってしまう部分もあったのですが(内容はとても面白かったけど)、こちらは本編には絡まない、なおかつ原作を読んでいないアニメだけのファンでも過不足なく楽しめる内容でなおかつ3巻を読み返したくなるようなお話になっていて、「特典小説」としては内容も含めたいへんよかったと思う。

 漆原が正しく「ニート堕天使」してるというか、家庭内での無能っぷりにニヤニヤが止まらないのですがそれとは真逆で芦屋さんの有能ぶりに歯止めが掛からなくてやばい。ペリプラネータ・フリッジノーサの破壊力やばい。わざわざ通称じゃなくて学名使う辺りとかジワジワくる。

 男子萌え的に真奥主従の散髪話にはニヤニヤせざるをえなかった。日常エピソードにおける個人的最高レベルの萌えシチュエーションなんです散髪!!ありがとうございます散髪!!!
はたらく魔王さま! (6) (初回生産仕様:和ヶ原聡司書き下ろし小説同梱) [Blu-ray]

はたらく魔王さま! (6) (初回生産仕様:和ヶ原聡司書き下ろし小説同梱) [Blu-ray]
逢坂良太、日笠陽子、細田直人
発行日 :2013/12/04
ポニーキャニオン