ページ 144 | 今日もだらだら、読書日記。

▼ 最近の記事

吉永さん家のガーゴイル4

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

“夢”として過去を疑似体験できる「記憶発掘装置」を使い、3日も眠り込んでしまったイヨ。そろそろ起きなければ死んでしまうかも…と東宮に言われてガーゴイルと双葉と和巳は同じ装置を使って彼女を内側から起こすため、彼女の意識に潜り込む。昭和2年の過去にたどりついた3人は東宮やイヨにそっくりな人物と、完成前のガーゴイルと出会うのだが…
   個人的お気に入り度数
ガーゴイル誕生を描いた過去編。かつてのイヨと後に夫となる潤、そして天祢の祖父である雅臣という3人の物語に吉永さん家のトリオが出会って……というお話。今までよりも若干コミカルさがなりをひそめてしまったのが個人的には残念だったのですが、いつも通り家族の温かさが伝わってくる、良い話でした。

ガーゴイル誕生秘話ももちろん面白いんだけどそれ以上に自らの家業と錬金術の間で板挟みになる雅臣の奮闘がとても魅力的で、惹きこまれました。家の都合で自らのやりたいことを貫き通すことが出来ず、さまざまな想いを抱えながらも二人と離別する雅臣の姿がかっこよかったです。琴子とイヨの間で苦悩したり、自らが何もできないことを悔やんだり……とヘタレな部分も多いのですが、3人のなかで一番人間らしい魅力を詰め込んだキャラクターだったかなあと。東宮の家がイヨにとっての「ライバル」になった由縁にもニヤリとせざるをえませんでした。そしてイヨが年を取らず20代当時の姿を保ち続ける理由に、普段能天気彼女の笑顔の裏に秘められた重い過去を感じて思わずジーンとしてしまいました。

戦前の日本で考え方をはじめとして様々な部分の違いに驚く吉永家の二人も良かったですが、今までよりもコミカル要素が薄く感じてしまったのはやはり双葉の破天荒な活躍の影が薄かったからかなあ。どうにもならない時代の違いを問答無用で蹴っ飛ばそうとする双葉のパワフルな姿は健在なのですが、それ以上に前回のお話で受けたショックからまだ立ち直りきれていない姿が印象深かったです。今回はどちらかというと彼女よりもお兄ちゃんの和巳の方が目立ってた気が。

ところで、作中に登場する「先生」の正体って宮沢賢治のことでいいんでしょうか?

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

生徒会の三振 碧陽学園生徒会議事録3

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

夏休みを目前に控え、全校集会で生徒会が恒例で行っている生徒会役員による「寸劇」について話し合う生徒会メンバーたち。珍しくやる気の無い会長に知弦、まともな意見を出せない鍵と真冬……頼みの綱として残った一人・深夏は「戦隊モノ」を提案するが…!?
   個人的お気に入り度数
鍵かっこいいよ鍵
碧陽学園生徒会のメンバーが部室を舞台にまったりとした日常を繰り広げるシリーズ第三弾。1巻から右肩上がりに軽妙な会話の面白さが増してきて、現在私の中で髄一の電車の中で読めないラノベと化しております。中目黒くんの実体化を経て、真冬の腐り具合も大幅アップの印象ですが、それ以上に会長がどんどんダメな子になってるよーーー!?

とにかく各キャラクター達のボケとツッコミの応酬が面白すぎる。それでいて時々ちょっといい話を織り交ぜてくるので手に負えません。個人的には各メンバーが全開で暴走する「取材される生徒会」と、さりげない鍵の頑張りが顔を覗かせる「働く生徒会」、そして深夏・深冬姉妹の過去と絆を描く「差し伸べる生徒会」が面白かったです。余談ですが、「取材される?」で深夏が熱血ラノベとして「ムシウタ」「禁書目録」「バカテス」を推してますけど……「ムシウタ」って熱血?私はどっちかというと泣きゲー(違)ジャンルに分類したなあ……。あと、やっぱ作者の人はバカテス読んでたんですね。ああ、深夏さんとバカテスの熱さについて熱く語りたい……彼女とは普通にラノベの趣味が合いそうです。

ラブコメパートでは、普段押せ押せな鍵が深夏に対して強く出られず、わたわたしてしまう姿にニヤニヤ。正直、正ヒロインは会長だとおもってたんだけど、実はこれって深夏が正ヒロインなんじゃね?とか思ってしまう勢い。いえ、鍵に言わせれば全員平等に愛してこそのハーレムルートなんでしょうけど。「働く生徒会」で、会長の居ないところで何気に頑張ってる一面を覗かせる鍵にもキュンとしました。

エピローグで、遂にこの本に挿入されていた「存在し得ない?」シリーズの実態が少しだけ明らかに。そういえば2巻で出てきたマギル先生とかいましたね、3巻の影が薄すぎて正直あれはいかがなもんかとおもいましたが。どうせ出すなら、しっかりギャグパートにも絡ませてほしかったかも…本編の方には本当に一瞬しか出てこないからなあ…。次回以降は新展開?でも出来れば今後も今までのようなまったり具合を貫いて欲しいです。

……というよりも、正直ラストの鍵がかっこよすぎて鼻血噴きそうです。
挿絵が、挿絵が何気に反則だーーーっ!

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

おと×まほ5

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

此方が請け負ったファッションモデルの代役として、明日野丈や委員長に連れられ都心のブティックに行くことになった彼方。そのブティックに向かう途中で彼方は思いもよらぬ人物と再会を果たす。ヒラヒラの服を着せられてぐったりしていた彼方だが、そこにノイズが現れて…!?
   個人的お気に入り度数
さりげなくアニメイト限定版買いましたよ!ミクかわいいよミク。

ここのとこ、萌えキャラかなたんの狙いまくった「男の娘」っぷりにイマイチ萌えを見いだせない日々が続いていたのですが、今回は割りとそういうあざとさを感じずに素直に楽しめました。いえ、相変わらずあざとすぎる男の娘萌え展開は健在なのですが、エフェクトの、周囲の『かなたんかわいいよかなたん』時空に流されない天然クールなキャラクターが良い緩衝材になっていたような気がします。久しぶりに魔女っ娘ステッキを武器代わりに投擲したりと、容姿とは正反対の漢らしい彼方の姿が見れたのもポイント高かったです。

とにかく、人間形態を取ったエフェクトが良いキャラなのです。「かなたんかわいいよ」な異空間を冷静に観察し、ぼそっとズレた感想(時にツッコミ)を入れる姿がとても良い。そして此方や彼方たちとの出会いを契機に少しずつ人間らしさを獲得していく彼女の姿が印象でした。……しかし、人間形態をとる前は、なんとなくしゃべり方から渋い男性のイメージを想像してたのに、天然クールな妙齢の女性形態をとるとは予想外(いえ、此方の陰謀以外の何ものでもないですが)

そんなエフェクトの処遇を巡り、過激な思考を持つその街の担当魔法少女と激突することになる彼方。かわいいかなたんも嫌いじゃないですが、他人の為に命を懸けて戦える男らしい白姫彼方がやっぱりわたし、大好きです。今回のエフェクトとのやりとりは本当に胸が熱くなった……。

“鑑賞”や暴走、モエルの正体などなど、作品に秘められた謎が少しずつ姿を現してきた感じで、その辺も面白かったです。いいんちょの魔法を復活させた人物についての謎もありますし、久しぶりに続きが楽しみになりました。6巻が楽しみです。


ちなみに限定版、作曲は「メルト」「恋は戦争」等でボカロ界隈では有名なryoさんで、この人の曲が好きなら買って公開しないのではないかと。ニコニコで曲を聴くことができるので、気になる人はチェックしてみると良いです。収録曲のひとつである「キボウノネイロ」は「ワールドイズマイン」っぽい気がする。しかし、ボカロ目当てに限定版買う人がこの作品そのものに開眼してくれるかはすごい微妙な気がするんですけど…シリーズ5巻ってそろそろ非文字読みにはつらい巻数になってくるし、いくら最近人気上がってるとはいえ、“男の娘萌え”はまだまだ日陰者であることを少しは自覚すべきだと思う…。



個人的な意見ですが、この時期に限定版でCDをつけるならイメージソングよりもドラマCDのお試し版みたいなものを収録してほしかったです。2?3分でいいんだ…とりあえずメインキャストの声を2?3言聴いてみたかったんだ…!!正直、ドラマCDは当たりはずれが大きい分よほど好きな作品(or声優)じゃない限り、声優イメージがつかめなければ買わないので…。

とくに彼方は昔好きだったアニメのヒロインやられてた方なのでなんとなく予想付くんだけど、これだと完全に女の子だよなー…という不安があったりして。いや、世間のファン的には完全に女の子な声のほうがいいの…か?

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

メイド刑事7

[著]早見 裕司 [絵]はいむら きよたか

海堂から殺人事件の捜査の助手を依頼された葵。海堂は「翌朝までに、極秘裏に犯人を突き止めてほしい」という。さらに探偵役として送り込まれたのは海堂家の執事である朝倉老人で…!?3人のミステリーマニアを相手に、執事探偵・朝倉老人の推理が冴えわたる!
   個人的お気に入り度数
木ノ上との戦いがひと段落して、再びいつも通りの「メイド刑事」に戻ったシリーズ第7弾。今回は執事探偵朝倉老人も大活躍です。

というわけで普段の「メイド刑事」とは雰囲気が異なる「マニアック?殺人事件 朝倉老人の華麗な推理」がなかなか面白かったです。自称『ミステリマニア』な3人兄妹の発言から矛盾を見抜き犯人を捜し出すというお話で、学生時代に読んだ海外モノの安楽椅子探偵ミステリを思い出しました。朝倉老人のちょっとトボケてひょうひょうしたキャラクターも探偵役にピッタリで、1回きりの特別編にするのはちょっとだけ惜しいなあ…と感じてしまったり。いつかまたこういう話もやってほしいです。ほら、今なら執事需要も高いことですし!!

そして世界最高の頭脳を持つコンピューター「オフィリア」と葵の心の交流を描く3編目「オフェリアよ眠れ…… 最凶の敵出現!」がめちゃくちゃ熱い。正直プログラムに心を自覚させるには、葵との時間は短すぎるようにも感じたのですが、その辺は短編なので仕方がないのか…ラストのオフィリアの行動には思わず涙がこみ上げてきてしまいました。

そして最後の最後で、木ノ上に代わる最凶の敵が出現。なんかあの展開からして、黒須姉妹とのまさかの共闘とかも期待できそうな気がするんですが、どうなんでしょう!?続きがますます楽しみです。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

銀色ふわり

[著]有沢 まみず [絵]笛 

街を歩いていた安住春道は雑踏の中、銀色の髪を持つ美しい少女と出会う。酷く驚いたような彼女の様子を少しだけ不思議に思いつつもあまり気には止めなかったのだが、実は彼女はデジタルツールを介さなければ知覚する事が出来ない、“黄昏の子供たち”と呼ばれる子供の一人だった。それを知覚することが出来る春道は大人たちの頼みで、暫く彼女を預かる事になり…。
   個人的お気に入り度数
「インフィニティ・ゼロ」以来久方ぶりの有沢まみずなのですが、やっぱりこの人のシリアス路線好きだー…。デジタルツールを介さないと人の目に映る事も、自ら生きているものを知覚することも出来ない少女と、そんな彼女を唯一見ることが出来る少年の優しくて切ないボーイミーツガールストーリーです。

生きている物を何も知覚出来ない銀花が初めて自らの肉眼で認識できる春道に出会って頑なに閉ざしていた心を開いていく姿も素敵なのですが、過去に深い傷を持ち今もなお悪夢に悩まされ、人生に対して流されるばかりの日々を送っていた主人公・春道が銀花の為に少しずつ前向きに変わっていく姿が印象的でした。

“黄昏の子供たち”には発祥すれば逃れる事が出来ないいわば『死に至る病』のようなものがあって…というあたりから、物語はただ優しいだけの物語から切ない物語へと変化します。彼らの前に提示された、やがて至るであろう未来は酷く哀しく、絶望的で。でもそれを半ば予想しながら、それでも銀花の傍にいると決めた春道の強い覚悟に胸が熱くなりました。そして出番は少ないけど春道とは対照的な性格の明るいクラスメイト・戸荻とのやりとりが凄く良かったです。最初「正直要らない子じゃね?」なんて思ってて悪かった!

表紙やタイトルにも現されるとおり「白銀」のイメージがぴったりの、ちょっと優しく暖かく、切なくて儚い物語。 鍵ゲーとか好きな人はきっとツボに来ると思うよ!! 後書きを読む限り続編もあるようなので、そちらも楽しみにしたいと思います。

…余談ですが、この作品がツボに来た人は、是非「インフィニティ・ゼロ」も読めばいいと思う。
なんか感想漁ってたら「いぬかみっ!」以降の有沢まみずしか知らない人多くてびっくりした!

4840217750インフィニティ・ゼロ?冬‐white snow (電撃文庫)有沢 まみず
メディアワークス 2002-02

by G-Tools

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

2008年上半期ライトノベルサイト杯投票します。

今回も参加させてもらいます?。

■ 2008年上半期ライトノベルサイト杯 開催のお知らせ(平和の温故知新さん)
↑詳しいルールや投票の仕方等はこちらから↑

タイトルクリックで当サイト内の感想ページに、書影クリックでBK1の該当ページに飛びます。
また、基本的にオススメ度の高い順に並んでいます。

★新規作品部門


【08上期ラノベ投票/新規/9784829132524】
■生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録(⇒感想

生徒会室を舞台に、生徒会メンバーがひたすらくっちゃべるという異色のライトノベル。根本的なストーリーが皆無に等しいのでいかがなものか…と思いきや、とにかくキャラクター達のハイテンションな掛け合いがとんでもなく楽しい。間違った方向に一途で、アホなのにカッコイイ杉崎鍵のキャラクターにも超惚れました。個人的には真冬ちゃんと語り合いたい。鍵は受です受け。(大事な事なので2回言いました)

 

【08上期ラノベ投票/新規/9784086304054】
■ベン・トー(⇒感想

閉店間際のスーパーで半額になった弁当を巡り、《狼》と呼ばれる猛者どもが無意味に熱い闘いを繰り広げる熱血爽やか系バカ小説。全力で熱さを無駄遣いするその姿に、何だか判らないけどとりあえず胸が熱くなること請け合い。間違っても読んでる最中我に返ってはいけません。そして魅力的なキャラクター……洋は受ですね、判ります。
「筋肉刑事」の書籍化マダー?

 

【08上期ラノベ投票/新規/9784829132753】
■SH@PPLE?しゃっぷる?(⇒感想

双子の姉弟がそれぞれの目的の為、男装・女装で互いの学校に通う…という女子校系ラブコメ。萌え萌えな表紙と偽あらすじ(帯の下をめくってください)に騙され、萌えラブコメだと思っていたら大間違い、超・正統派のラブコメでした。とりあえず、この作品はもっと女の子に読まれるべきだと思うんだ!!

 

【08上期ラノベ投票/新規/9784829132852】
■L 詐欺師フラットランドのおそらくは華麗なる伝説(⇒感想

嘘が下手なヘタレ詐欺師・フラットランドが竜の力を持つ人間達の争いに巻き込まれて、最初は周囲を利用して一攫千金……とか思っていたのにいつの間にやらツンデレ少女・アーティアを護る為一念発起!という熱血ラブコメ。ベタベタな王道展開に胸を熱くすること請け合いです。コメディ要素も含みつつ、決めるところはしっかり決めてくれるキャラクター達も魅力満点で、続きが楽しみな作品。

 

【08上期ラノベ投票/新規/9784086304023】
■征服娘。(⇒感想

「千剣」とどっちに入れるか悩んだのですが、より「続きが読みたい」方に投票する方向で、こちらを。商才に恵まれる賢い貴族の娘が自らの運命に抗う為、野望の為に知略を尽くす物語。男ばかりの世界で、女ならではの感覚で親兄弟と渡り合っていこうとするマリアの姿が印象的。親友・アッシャとの関係も印象的でした。

 

【以下次点】
千の剣の舞う空に …ネトゲーモノなのにスポ根!爽やかな読後感に満足できる作品。
リトルバスターズ!SSS1巻だけの破壊力なら投票余裕でした。女装理樹可愛いよ女装理樹。
モーフィアスの教室 …1巻はドツボだったんだけど、巻を重ねる毎“いつも通り”に…。


★既存作品部門
【08上期ラノベ投票/既存/9784048670654】
■ダブルブリッド10(⇒感想

今期、これに入れずに何に入れろっていうんだ!!
ほぼ完結を諦めかけていた最愛のライトノベル、4年半ぶりの続編にして完結編。絶望的な状況からまさかのハッピーエンド。広げまくった伏線も綺麗に回収されて、本当に美味しい最高の最高の結末でした。もうとりあえず、表紙の優樹さんの笑顔に何かを感じたら何も言わずに読め。読めったら読め。

 

【08上期ラノベ投票/既存/9784757739796】
■バカとテストと召喚獣3.5 / バカとテストと召喚獣4(3.5巻感想 / 4巻感想

2008年上半期の萌えはこの作品に捧げたといっても過言ではない。ドラマCD化も良作で、今後最大の期待株ラノベといっても良いのでは。今期は萌えとギャグがふんだんに詰まった3.5巻、胸を熱くするバトル展開と両ヒロインが可愛すぎるラブコメ分増強な4巻でワンツーパンチです。というかもう「明久かわいいよ明久」で全部片をつけていいんじゃね?バカテスの真ヒロインは明久です!!明久は総受けです総受け。(大事な事なので二回ry)…とりあえず、玲の性別が気になってしょうがない。

 

【08上期ラノベ投票/既存/9784086304313】
■花園のエミリー 鉄球姫エミリー第三幕(⇒感想

容赦なく人が死ぬ1巻、新たな仲間を得た2巻、そして新たな局面へと足場を固める3巻……とおもったら最後でそれかよ!!!…という感じに一気に先が見えなくなった3巻ラスト。セクハラ大好きで粗野だけど強くて心優しいお姫様・エミリーの前途にハラハラしつつグレンとの微妙な関係にもニヤニヤしましょう。人が死にまくったりグロい展開が大丈夫なら是非読むべき。

 

【08上期ラノベ投票/既存/9784048670197】
■とらドラ7!(⇒感想

もう鉄壁すぎるくらい鉄壁な学園ラブコメ作品ですが、それでも投票せざるをえない何かを感じる。最初は明るく破天荒なラブコメだったのに、少しずつ綻び、歪んでいった関係が露出する最新刊ではかなり胸の痛くなる展開が目白押し。本当に彼らの関係はどうなってしまうんだろう…少しでも皆が幸せになれる結末を祈るばかりです。応援の意味も込めて1票。

 

【08上期ラノベ投票/既存/9784829132609】
■黄昏色の詠使い5 全ての歌を夢見る子供たち(⇒感想
 黄昏色の詠使い6 そしてシャオの福音来たり (⇒感想


白熱するラストバトルなんて飾りです。この物語の真の魅力はクルーエルとネイトのラブラブにあるんですよ!!!と主張せざるをえない、第一部完結編と女装ネイト可愛いよお持ち帰りぃぃ?☆な短編集。とりあえず女装好きとして女装ネイトに1000票投じる所存。あれは良い女装話だった……。

 

【以下次点】
吸血鬼のひめごと …何もなければ下半期で入れると思うので。最終巻が神。
フルメタル・パニック! …入れなかったの初めてなんじゃ…完結編に期待して今回は自重。
“文学少女”シリーズ …こちらも8月発売の完結編に全力で期待。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

吉永さん家のガーゴイル3

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

兎轉舎の店主・高原イヨに頼まれて彼女の新発明・『植物と話す事ができるヘルメット』の実験台にされてしまった双葉。ところがアクシデントが起き、ヘルメットが取れなくなってしまう。嫌々ながらその格好で暫く生活を送る事になったのだが、何故かイヨやガーゴイルは「あまり装置を使わないように」と忠告してきて…
   個人的お気に入り度数
吉永さんと愉快なご近所さんたちが織り成す、ホームコメディ第三弾。植物と一時的に意思疎通が出来るようになった双葉が、黄色い彼岸花のハナ子と“友達”になるというお話。

男勝りで乱暴者、だけど根は心優しい双葉が何度先生に諭されても実感できなかった「植物にも命がある」という事実を思いも寄らぬ形で実感していくのが面白かったです。イヤイヤながらも彼らの声に耳を貸さずに居られない双葉が感化されていく姿が微笑ましいです。

しかし、人間として生活していく以上植物一本一本に人間性を認めていたら生きてはいけない……というのが、「現実」として双葉とハナ子との友情の前に立ちふさがる姿がとても切ない。最初はイマイチどういう意味かわかりかねる部分があったのですが、兎轉舎でのイヨとの会話や校庭でのヒッシャム達との戦いでの双葉の反応を読んで、どういう意味かを痛いほど思い知らされる。そんな辛い戦いの中、双葉の為に敢然と立ち上がるガーゴイルと和巳の姿がとてもかっこよかった。特に、近頃ツッコミ役としての立ち居地を確立し始めてるとはいえ、どうしても双葉と比べるとなよなよした部分ばかり見せている和巳の活躍には胸が熱くなりました。

ラストは少し物悲しい展開になってしまいましたが、植物の生命の重さを知って一つ大きな成長を遂げた双葉の姿にまた胸がジーンとなりました。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

電撃文庫ソートとラノベ作家140人ソートやってみた

電撃文庫2008年上半期発売シリーズソートやってみた。結果15位まで。

1 ダブルブリッド
2 とらドラ!
3 とある魔術の禁書目録
4 モーフィアスの教室
4 吸血鬼のひめごと
4 断章のグリム
7 モーフィアスの教室
8 タザリア王国物語
8 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
10 ツァラトゥストラへの階段
11 MAMA
12 しにがみのバラッド。
13 ブギーポップシリーズ
13 狼と香辛料
15 灼眼のシャナ
15 アスラクライン

67作品中アスラクライン以下、全部1巻で切ったか未読シリーズだったよ……トップ15圏内に「みーまー」「ブギポ」「香辛料」「シャナ」と既に切ったシリーズがはいっちゃってるし。最近の自分の電撃文庫離れが露骨に現れた結果になりました。他所の感想サイトさんが悲鳴を上げてる月でも最近は1?2冊しか購入シリーズがない。

対象シリーズが少ないのと、それ以上に知ってるシリーズが殆どないので簡単に答えられたのですがやはり電撃と言うと「終わりのクロニクル」とか「Missing」とか「ナインエス」「キノの旅」あたりが入ってないのは寂しいかも。個人的には新人を削って、その分対象期間を広げてほしかったですね。2巻以上でたシリーズを対称にするとか…(でもそうするとファンが多そうな紅玉いづきさんなんかは除外になっちゃうのか。)

……と呟いてたらStellaさんが光速で電撃80シリーズソートを作ってくださいました。仕事速い!仕事速いです!!
というわけでこちらも結果晒し。25位まで。

1 ダブルブリッド
2 終わりのクロニクル
3 Missing
4 レジンキャストミルク
5 断章のグリム
5 レベリオン
7 とらドラ!
8 とある魔術の禁書目録
9 都市シリーズ
9 ルナティック・ムーン
11 図書館戦争シリーズ
12 9S
13 アリソン
13 タザリア王国物語
15 キノの旅
16 吸血鬼のおしごと
17 半分の月がのぼる空
18 バッカーノ!
18 リリアとトレイズ
20 しにがみのバラッド。
20 ブギーポップシリーズ
22 キーリ
22 灼眼のシャナ
24 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
25 狼と香辛料

レベリオンとグリムがちょい高すぎるよーな気がするのですが、あとはとても順当な結果に。ベスト3は私の電撃文庫シリーズ中ではかなり鉄壁。タザリアと半月の続き読まなきゃなぁ…。

ついでにラノベ作家140人ソートの結果も。別ブログの方でやったものの転載。
こちらは30位まで。


続きを読む

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

吸血鬼のひめごと 3 The Secret of the Wish

[著]鈴木 鈴 [絵]片瀬 優

舞とレレナと月島亮史がかつて湯ヶ崎で送った暖かで平和な暮らしを取り戻す為、レレナを手に入れようとする舞。彼女はレレナを取り戻す為に彼女の周囲の“日常”を壊すと宣言した。一方、貪の力で再現されたツキシマは、彼自身と朧の命を天秤にかけた『ゲーム』を持ちかけてくる。「舞」と「ツキシマ」の存在に自らの思い出が穢されたように感じる一方で、もう誰も傷つけたくないと思うレレナが下した決断とは…!?
   個人的お気に入り度数
新たな日常を手に入れたレレナが、かつての日常と対決する事になる「ひめごと」シリーズ(一応)完結編。なんていうか吸血鬼のおしごと最終巻を読んだ際に残った様々なわだかまりを綺麗に解消してくれる、シリーズ完結編でした。「おしごと」完結から約4年、漸く本当に見たかったエンディングが見れたといったところでしょうか。何も出来ないまま月島や舞に“置いていかれた”レレナが、本当の意味で彼らの死に向き合い、苦悶の末でそれらに背を向け、新たな仲間たちと共に歩き出す物語です。

個人的にはエピローグがやや尻切れトンボ気味に感じた事、前シリーズと比べてしまうと味方キャラの生き残り方がちょっぴりご都合展開入ってるのと、明らかにおかしいレベルで大活躍のたまさんが、正体明かした割りに何の伏線回収にもなってない気がするのがとても気になるのですが、とにかく過去を吹っ切れたレレナが自らの手で護りきった日常の中に回帰していく姿を見れただけで大満足です。本当にありがとうございました。というかもうとりあえず前シリーズ読んでると、全滅エンドにならなかっただけでも星5つつけてしまう…。

ただ、たまについては是非ともスピンオフでもう一度焦点を当ててほしいなあと思った。青磁への愛情だけでは説明できないなんか不思議パワーが働いていたとしか思えませんあの活躍っぷり。単に作者が好きすぎて補正入りまくっただけっていうオチじゃないですよね!?

「おしごと」シリーズのラストに納得がいかなかった人には是非とも読んでほしいシリーズ。
ただ、正直前作シリーズで悶々とした状態で4年近く放置された経験こそがこのエンディングのラストの評価を無条件に上げている事は否定できない。「ダブルブリッド完結」以上にこのシリーズが補完されるのは絶望的だと思ってたからなあ……。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

MOTHER2 ギーグの逆襲

[著]久美 沙織

普通の少年・ネスが暮らす田舎町オネットに隕石が落下した。隣の家に住む乱暴者のポーキーに無理やり連れられて隕石の落下現場に行く羽目になったネスは未来から来たというカブトムシ・ブンブーンに地球の危機と自らの使命を聞かされる。世界を救うため、旅に出たネスだったが…
   個人的お気に入り度数
スーパーファミコンの名作RPG「MOTHER2」のノベライズ。祝・仮予約受付中?ということで、復刊支援と称して数年ぶりの再読。こちらは原作ゲームの方もやばいくらいやりこんだゲームなので、私にとっては1よりも思い入れの強い作品だったり。表題の通り、ヒロイン・アナの視点から「母親」の強さとかに重点を置いた「MOTHER」ノベライズと違い、こちらは主人公・ネスの視点から男の子達の冒険を描きます。

原作ゲームとの一番大きな違いはポーキーの扱い、ジェフに兄が居て両足義足という設定のあたりでしょうか。トニーが自らホモなことを思いっきりカミングアウトしてたり(笑)ネスの父親が借金苦だけど社長だとか、プーが現人神(クマリ)という設定もありましたが。しかし大幅に基本設定の変更がある割には作品自体は上手い事原作ゲームの雰囲気を踏襲していたように思えます。ゲームとしてのやりこみ度が全然違うのでなんともいえませんが、「MOTHER」の方は結構露骨にベツモノっぽい印象を受けたのですけど…。原作にある、敵との実力差が歴然としてくるとオートモードで戦闘が終了するシステムを文章で表現したのは面白かったですね。あと、ちょっとおしゃまなポーラが可愛いのなんの。あの手この手で男の子やオトナ達を篭絡する姿と、「女って」「怖い」と呟くネス&ジェフの姿にとてもニヤニヤします。

ちなみに私はフォーサイドのバーガー騒ぎの話が一番好きだったり。ネスがかっこいいというのもあるんだけど、何よりあのハンバーガーが美味しそうで美味しそうで!ネスパパの作ったハンバーガーを一度でいいので食べたみたいです。というかこの小説を読むと必ず直後にハンバーガー屋に足を向けてしまう。

そんなこんなで様々な魅力はありますが、物語はやはりネスとポーキーの友情がメイン。かつてはそれなりに仲の良い幼馴染だった二人が些細な事件をきっかけに道を別つことになり、いつしか運命は二人を世界を背負った対決へと導いていく……というお話です。原作ゲームのマジカントで、僅かにポーキーがネスに対して本音を漏らす場面がありますが、その辺を膨らませた感じですね。結末も大幅に変更されており、あとがきの通りまさに“MOTHERがBROTHERになってしまいました。”な展開になってます。

小説版でポーキーの様々な本音や、態度とは裏返しな寂しがり屋の一面を知ってしまうともう、ポーキー憎めないません。MOTHER3のラストのポーキーの扱いが酷い事になってて本気で哀しかった私。というかMOTHER3はポーキーのネスに対する執着が様々な所で透けて見えて、プレイしながらポーキーの心情を思い遣ると寂しくなる。MOTHERというよりも明らかにBROTHERな展開といい、MOTHER3の欝展開は微妙に久美テイスト入ってると思うのは私だけですか

そんなわけで、久美さんのMOTHER3のノベライズが読みたいなぁ。
ゲームだけでは見えてこないポーキーの心情を是非とも描写してほしい。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (1)