ページ 67 | 今日もだらだら、読書日記。

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GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン5(上)

 

―状況は静から動へ。関東、近圏の諸国が武蔵とP.A.Odaを天秤に掛け、遂に戦端が開かれた…!奥州三国の支持を得て、柴田勢を退けた武蔵。生徒会副会長の正純は、信長死後の歴史再現の鍵を握る北条に働き掛け、羽柴にプレッシャーを与えようと画策するが、その矢先、羽柴勢が毛利領内に侵攻したとの一報が届く!毛利領を治める六護式仏蘭西の迎撃は。そして連動して動き出す関東勢力の群雄に、武蔵もその一員として相対する。各国に分割統治された中世の神州・日本を舞台に繰り広げる、壮大な学園戦国ファンタジー第五話、いよいよ開幕。 (「BOOK」データベースより)

生子(女装トーリ)のオネエ台詞が全部マリアンデール様(イクサガ)の声で再生されてつらい。まじつらい。福山が罪作り。

 「夏休み」を控えつついよいよP.A.OdaやM.H.R.R.との戦いが本格化してきたシリーズ第5巻前半戦。ここにきて殆どなかったトーリの女装がバンバン挿絵で描写されまくってるんですが、どんな心境の変化があったんでしょうか。っていうか、トーリの女装が予想以上に本格派でふいた。考えたら確かに、生半可な女装では賢姉が許さなそうな気配はありますが…!!(でも女装の胸は作らないほうがいいと全身全霊を持って主張したい)

 北条との交渉メインかとおもいきや、勃発した毛利vs羽柴を前にして北条関係の歴史再現を利用しつつ毛利と東北三国に武力をアピールするという名目で戦闘に次ぐ戦闘展開で正直若干読み辛かった部分が。正純のウィットな駄洒落を挟んだ交渉シーンが案外大事だったことを実感しました。バトルはけっこう文字だけだとわかり辛いというか……アニメ3期以降マジお願いします。

 密かに期待していた北条&ノリキななにかはなかったけど、成立済のカップルが大変アツかった今回。特にウルキアガと成実のクールに見えて触ったら大火傷!!なアツアツぶりにニヤニヤして仕方ない。ウッキーが成実の艶姿で余所見駆動したり、さらっと惚気る成実さんとか、もうたまらん!!愛の力で相手の攻撃から復帰する点蔵メアリカップルの様子も可愛いすぎて点蔵もげろ!!すっかり扱い悪いのがデフォになったネシンバラに他勢力だというのにサラっと通神帯でツッコミ入れてくるシェイクスピア可愛すぎる。マルファを得た景勝様が絶好調すぎて腹筋がつらい。

 色々な意味でツッコミどころ満載なラストで下巻に続く!!なわけですが、真田十勇士はあんなにかっこいいのに真田様それでいいの!?あと学生としての行事ってちゃんとやるんだなーと思った上巻でした片桐君可愛い。片桐君可愛い。(大事なことなので2回言いました)

 今回もやってみたよ自分用5上呟きまとめ。

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ルートダブル - Before Crime * After Days - √Current

   
原作
イエティ/レジスタ 

2030年9月16日午前6時19分。研究学園都市・鹿鳴市郊外の原子力生物学機構第6研究所・通称『ラボ』にて、深刻な事故が発生する。爆発の続く施設内に閉じ込められた高校生・天川夏彦と、記憶を失くしたレスキュー隊隊長・笠鷺渡瀬。二人の邂逅は、この危機を打開出来るのか!?最悪の極限状況の中で、壮大な人間ドラマがいま幕を開ける。 (「BOOK」データベースより)

 Xbox360で発売されたアドベンチャーゲーム「ルートダブル」のノベライズ第三弾。√Afterは記憶喪失のレスキュー隊長・笠鷺渡瀬の視点から、√Beforeは高校生・天川夏彦それぞれの視点から事件を追う物語でしたが、√Currentでは二人の主人公が様々な形で協力したり足を引っ張ったりしながら事態の解決を目指す物語です。なお、タイトルになっている「√Current」の内容は殆ど導入程度の分量しかなくて、全体の半分以上が最終シナリオ「√Double」の内容となっています。

 √Cは内容的にもこれまでのストーリーと重複する部分が多いのでこの程度のページ数にしたほうがくどすぎず良かったと思うんだけど、若干駆け足すぎた気も。夏彦が渡瀬の○○を××××しちゃう部分なんかは√Aの結末を知っていると「あーーーー!!」って物凄くもだもだした部分だったので、若干その辺のインパクトが薄くなったかなと言う印象がありました。そこはもう、媒体の違いだから仕方ないんだけど。

 ストーリー的には√Dの最初の悪意除去まで。√Bのアレやらコレやらで渡瀬に敵意しか持っていなかった夏彦が、自らのBC能力によって記憶を失った渡瀬の思いに触れて、僅かながらでも心を許していく課程がたまらない。悪意除去前のヒロイン臭漂う善意の塊みたいなヒーロー渡瀬も大変良いのですが、悪意除去後の自らの目的の為に泥水を被ろうとしている悪役で、でもやっぱりヒーローな渡瀬が大変良い。そんな渡瀬とBCに目覚めた夏彦が、お互いの最終目的は相容れないけど現在の利害の一致を持って改めて共闘関係を築き直すのが大変美味しかった。利害の一致さえなければ互いの喉元に武器を突きつけあってもおかしくない相棒関係美味しいです!!!

 ラストの小説版オリジナルの加筆部分でニヤニヤせざるをえなかった!原作では匂わすだけだったあの部分をやってしまうのか。色々な意味で最終巻が楽しみです。

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3

 

日々は相変わらず。友達もなく、彼女もなく、孤高の学園生活…のはずが、八幡の中に生じた慣れない居心地の悪さ。それはやはり、部室にいない一人の女子が原因なのか…。それを解決できる器用さが雪乃や八幡にあるはずもなく、発生するのは間違いだらけのイベントばかり。戸塚との甘酸っぱい時間、材木座の慟哭と雄叫び、けっして見てはいけない平塚先生の一面…そして、脱衣トランプ!?誤った方向に力強く暴走するキャラたちに囲まれて、奉仕部の日常は戻ってくるのか?ひねくれぼっちの青春ラブコメ第三弾。 (「BOOK」データベースより)

 部活に姿を見せなくなった結衣。平塚先生に言われたことがきっかけで彼女を部に戻そうとする八幡と雪乃だが、空回りどころかますます誤解を生んでいくばかりでというお話。

 なんだかんだで、段々青春ラブコメらしくなってきたじゃないですかやだー!!結衣は2巻の頃から結構露骨にフラグ立ってましたが、雪乃の普段通りのツンな態度に時折紛れるデレが大変美味しかったです。それにしても八幡は彩加可愛い彩加可愛い言いすぎである……気持ちはわかるけど。

 少しずつちゃんとラブコメ要素も孕みながらも、きっちりこちらの黒歴史ポイントは突いて来るというか、読んでるだけでなんとなくHP削られる何かは健在。脱衣大貧民の話で、お互いに貶したりドヤ顔したりしつつも仲の良い八幡と材木座の男子コンビのやりとりに大変ニヤニヤしました(だが八幡はパン1だ)が、それ以上に材木座ネタでHP削られすぎでヤバイ。色々、抉られる!!

 『痛い自分』を美化するでもなく肯定するでもなく、批判は受け止めて、自爆行為の如き攻勢に読者のHPまで削りながら、それでもそのあり方を切り捨てるのを許さないというか。最後の微妙なユルいんだか熱いんだか解らない落とし方が、とてもよかったです。

 しかし、限定版のドラマCDをそのまま落としこんだ短編が、なんというかこう、これまでとは別の意味でHP削られますね!!平塚先生マジ生きて……。

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GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン4(下)

 

伊達、最上、上越露西亜へ外交官として赴いた武蔵アリアダスト教導院のメンバー達。だがそれを牽制するため、羽柴・秀次率いる戦闘外交艦“聚楽第”を先頭に羽柴勢が水戸領地に対し戦闘を開始。一方、武蔵では、生徒会と総長連合に対し、平和を求めて大久保・忠隣を代表とする委員長連が蜂起し、内部に潜入した伊佐、穴山ら真田十勇士は、艦の破壊工作の準備を進めていた。まさに内憂外患の武蔵は、この状況を打開し、東北・上越への活路を開くことができるのか!?各国に分割統治された中世の神州・日本を舞台に繰り広げる、壮大な戦国学園ファンタジー、第四話ついに完結。 (「BOOK」データベースより)

 成実さんの おっぱい

 ウッキー爆発おめでとうというか成実さんの挿絵がエロ可愛すぎて悶え死んだ!!恋人というよりは戦友に近いようなウルキアガと成実の関係も大変美味しかったですが、“強い女”の成実が見せる、女性らしい表情にきゅんきゅんせざるをえなかったというかやっぱりおっぱい。とても良いおっぱいでした。クライマックスで明かされるウルキアガの“嘘”でもういっかいによによ。

 久しぶりの1000P突破目前のページ数で、片手で読むのも両手で読むのも一苦労な4巻完結編。3巻で敗北を得た武蔵の面々がそれぞれの向かう道を改めて定め、再起し、そして新たな絆を再確認するお話。他国と協調どころか武蔵内部で内紛が起こるありさまで、ばらばらになったところから再び一つにまとまって、助けに来た英国や東北三国と協調していくのがとても熱い。“武蔵”さんの新装備っていうかメイド服に日本刀は反則級の萌えでありまして、メカ的にもあれいったいどういうことになってるのか気になるというか本当に4巻のアニメ化を望むものでありまして、そしてクライマックスの『狐の嫁入り』に泣いた。ラストの挿絵も含め、本当に幸せな最期を迎えたということが強調された展開で、よかった。

 新キャラだと、もうコワモテだが実は中身は可愛い人な景勝様とトーリのやりとりにじったんばったんしたり、触手がエロゲみたいな過去持ちつつ謎のフラグを立てているのが気になって仕方ありませんでした。っていうか触手に襲われる義頼について詳しく。触手は巨乳好きなのに犬兄には群がるということはつまり……あとはわかるな?(雄っぱい!雄っぱい!!)

 新しい武器や新たな仲間を得て、再び前に歩き出す武蔵の面々。泣いている人を救い、失おうとしている人を救うと思いを新たにしたトーリの決意がアツかった。6Pぶちぬき挿絵に1巻の全ての「はじまり」になった彼らのはじめの一歩を思い出しつつ、新たな一歩を踏み出す彼らの『これから』が、本当に楽しみです。

「いいか?オメエら、よく聞いとけ」
「行くぞ世界制服。来いよ世界全体。俺達はもう負けねえ。そのつもりで相手してくれ」
馬鹿は、言った。この閉じた場所から、皆に対してこう言った。
「夢を叶えに、−−行こうぜ皆」


おまけ。ツイッターに呟いた4下の感想post自分用まとめ。
後で一場面だけ読み返したくなったときになかなか該当部分を探し出せなくて困るというのもあり、感想書く時に序盤の内容忘れやすいってこともあり……でこういう形で。シリアス場面とか物語に没入してるときは割と呟く暇もなく読んでるんで、結果ネタっぽい部分ばかり拾ってるけど。というかこれ見るとマジで触手と景勝様しか語ってない気がしてくる件について。

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ROBOTICS;NOTES -ロボティクス・ノーツ- (1)

   
原作
5pb.×ニトロプラス

廃部寸前の「ロボ部」復興のために奮闘する、種子島高校3年生・瀬乃宮あき穂。しかし、幼なじみのロボ部部員・八汐海翔はそんな状況でもひたすら格闘ゲーム『キルバラ』に夢中だったのだが―。科学ADVシリーズ最新作『ロボティクス・ノーツ』のメインストーリーを描く公式ノベライズが遂に登場!種子島を舞台に展開する、ロボットを巡る少年少女たちの物語が、今度は小説の世界へ「拡張」される。世界を救うのはヒーローじゃない―オタクだ。 (「BOOK」データベースより)

 科学アドベンチャーシリーズ第三弾「ROBOTICS;NOTES」の原作ストーリーのノベライズ。その前に出たファミ通文庫・スニーカー文庫のノベライズと違い、こちらは原作通りのあき穂・海翔2人を中心視点としたノベライズになってます。

 原作忠実展開……かとおもって読み始めたんだけど、一部のキャラクター設定や展開が大胆に改変されてる。全体的にメインキャラが大変「いい人」方向に拡大解釈されている感があって、まあ確かに全員こちらの方が原作よりもとっつきやすいキャラクターではあるんだけど、うーん……あき穂のこと心配しすぎでわかりやすいデレを隠しきれてない海翔にも若干違和感あったけど、あき穂は姉へのコンプレックスを強調されすぎて性格がかなり変わっちゃってる感じだったのでかなり違和感ありました。

 そして一番大きな変更点は瑞榎さんの存在がまるっと消されていて、代わりにミッチーが彼女の設定(HUGを装着している/現在までみさ希と連絡を取れる友人であるという点)を引き継いでいるという部分。原作ゲームの展開を最後まで知っていると、ミッチーがどこまで「瑞榎さんとしての役割」を求められているのか考えてしまって物凄く不安すぎる。もうなんていうか原作知ってるとわかりやすいフラグ……だよな……。瑞榎さんの物語は、ロボノのエピソードの中でも有数に思いいれのあるエピソードなので、正直こういう弄られ方をしてるのは不安しか涌かない……。

 ただ、様々な「暗黙の了解」によって成り立つ海翔とあき穂のツーカーな関係性はとても美味しかったし、最初違和感のあった練習試合のエピソードも、ROBO-BAN本戦になったらきっちりそこを使って盛り上げてくれたし……で、原作を一切考慮しないで読めたら凄く面白かったと思います。特に、ROBO-BANでの対決は本当にアツかった。また、原作プレイ済のファンとしては、かなりストーリーや設定も変えて来てるから、その辺をどう整合性とるのかはとても気になります。

 でもどうしても原作をやっているとキャラクターの違和感が先に立ってしまうので……うーん。
 原作のキャラクターにある程度思い入れのある人にはオススメできないかも。

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死神姫の再婚 -怪物王子の死神姫-

 

辿り着いたのは『贅沢』で『最強』な夫婦の愛! シルディーン編・感動の決着!! ついに「ひとりぼっちの王子様」の望みを捉えたアリシア。 着実に終わりが近づく王城で、ゼオルディスは強引に彼女との結婚式を行おうとする。 だがその頃、とうとう本物の「怪物王子」が戻ってきた!! 西の大国クルセージュの兵力を借りたカシュヴァーンは、囚われのお姫様を救うため王城に乗り込むが――!? 迫りくる最後の時、怪物と王子様とお姫様の物語。シルディーン編・感動の決着!! (公式サイトより)

お腹痛い→お腹壊れる→お腹壊れた→お腹すいた←new!

 離れ離れだった夫婦が漸く……!!なシルディーン編・完結編。長い事重く苦しい展開が続いたからこそ、本当に幸せそうなライセン夫婦の姿がもうまぶしくて……まぶしいんですがカシュヴァーン様まじ残念……幸せになった途端臆病になるカシュヴァーン様残念……カシュヴァーン様、アリシアのこと「世界一可愛い俺の嫁」言い過ぎ……(ビクンビクン

 長い物語の間に失われた物が大きすぎて、流石にこれは完全に円満な解決は望めないんじゃないかと思っていたんだけど、綺麗に誰も不幸にならない幸せな決着がついて良かった。大変な人に目をつけられてしまった感がはんぱないトレイスや、一度関係をリセットすることになったエルティーナ元夫妻はまだまだこれからといった感じですが。というかまだまだ未練はあるものの表面上はすっかりふっきれたエルティーナと、どうみても未練たらたらなジスカルドの関係はまじで今後に期待するしか…!!

 もう本当にこれ以上にないってくらいの幸せハッピーエンドでほんとうに読んでるこっちのおなかがいたくなる。本当に、再婚おめでとうございました!!今後の展開も楽しみにしてます。

 それにしても、ゼオルディスを救ったあの人があまりにも予想外でした突然のほmただまっすぐにお互いを好きといえる関係ではないけれど、それでもお互いを見捨てられない男の友情展開が本当に美味しかったですありがとうございましたごちそうさまでしたゼオルディスむしろ今後の登場に期待したい……すごくしたい!!!

「あなたのように醜くて弱い人間は、きれいで強い人間に逆らえないのです。ええ、そうです。逆らえないのです。天の意思です。逆らえないのです。」
「さあ立て!!あなたが馬鹿にしてきたフロリアン・マーベルなどに、救われてしまうがいい!!」
(P116〜117)

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(仮)花嫁のやんごとなき事情 -離婚できなきゃ大戦争!?-

 

最凶姑(※男)襲来!? うっかり婚ラブコメ、大好評第2弾!!離婚することを前提に、身代わりとして『毒龍公クロウ』に嫁いだフェル。けれど「離婚は絶対にしない」とクロウに断言され、フェルにとっては一大事!! そんな彼女にクロウは、「勝ったら離婚してもいい」とある賭けを持ちかけた。 こうなりゃ勝って、めでたく離婚! と張り切るフェルだったが、さらなる問題が!! えっ、あと一週間で離婚できないと戦……争!? フェルのニセ新婚生活、第2弾!(公式サイトより)

 病弱な王女・シレイネの身代わりとして隣国の毒龍公・クロウに嫁いだフェル。サクっと円満離婚して大金ゲット★のつもりだったのにクロウは緊急事態で口にしてしまった神誓をタテに絶対に離婚しない、と言い出した。円満離婚と報酬を掛けて、彼女はクロウの口にした勝負に乗ることにする。ところが、そんな中、孤児院の院長先生が祖国の使者としてやってきて……!?

壁ドン!!!!!これは良い壁ドン!!!!

 すっかりフェルにメロメロ状態なのに、好き過ぎて残念の兆候まで見せているのに『シレイネ王女』に対しては一貫してドSな俺様を貫くクロウが好み過ぎて辛い。序盤の“賭け”の話しですっかり彼女の操作方法を把握して掌で転がしてる俺様っぷりにもニヤニヤしましたが、自由な彼女の翼を折って閉じ込めてしまいたいくらい好きなのに、彼女に嫌われる事を怖れて大それた行動に取れない、屈折した好意と強烈な独占欲が合わさった葛藤から来る壁ドン展開がもう美味しくて美味しくて……。

 フェルがお金よりも何よりも大切にしている“家族”であるガウェイン先生が現れて、このままでは戦争になるかもと言われた挙句……の展開でうってかわって取り乱すフェルが可愛すぎる。だけど、その大事な“家族”を救う為と覚悟を決めたフェルはやっぱり男前でかっこよかった。今回もしっかりとクライマックスシーンでは魅せてくれました。ほんと、こんなに読んでいて爽快感のあるヒロインも珍しい。

 恋に不慣れな彼女が不器用ながらも少しずつクロウのわかり辛い態度の裏にある本当の気持ちを感じ、惹かれていく様子がもうほんとうにもどかしくてたまらないんですが、フェルとシレイネの関係にもなんか色々ありそうだし、まだまだ二人が禍根なく結ばれるには問題が山積みという感じでこれをどうやってハッピーエンドにもっていくのかが本当に楽しみです。

 っていうか最後に出てきたあのひとが予想以上に……こう…!!

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空色パンデミック Short Stories

 

(1)結衣、お下げ髪の純真文系少女になりきりロマンス編「空をあおげば」(2)結衣、再び発作を起こしロボットアニメのヒロインになりきりツンデレ編「閉じた世界の片隅で、私に驚くほしのおと」(3)結衣、三度発作を起こし最強女エージェントになりきり戦場バトル編「そして伝説は引き継がれる」(4)メアリー、自ら薬で幼児化して景にロ●コン疑惑発生のリベンジ編「バッド・メディスン」―“空想病”をめぐる悲しくも可笑しい日常のドタバタ悲喜劇集。 (「BOOK」データベースより)

 学校にやってきても頻繁に空想病発作に見舞われ、別人になってしまう結衣。めんどうくさいから極力関わらないようにしようとしてるのに、景はなんども彼女の発作の“登場人物”にされてしまい……というお話。「空色パンデミック」シリーズの短編集です。

 最後の話を除いて、1巻のクライマックスで結衣が劇場型になる前のお話。特定作品をベースにした空想病発作なのでとりあえず皆でキャラになりきってお話を完結させなきゃ!!という展開なのですが、結衣のもともとの性格や周囲との人間関係を合わせて少しずつ話が脱線していくのが面白い。だいたいどの話でも最終的に青井を踏まえた三角関係になってしまうのにニヤニヤ。あと森崎がどの話でもハイスペックな活躍しすぎでふきだす。

 1編目のベースになった「耳をすませば」、3編目のベースになった「メタルギアソリッド3」はよく知らないので話の展開をいっしょになって追いかけるしかなかったんだけど、2編目の「新世紀エヴァンゲリオン」は色々な意味で思いいれのある作品だったので原作展開とズレていくのもふまえてとてもニヤニヤしながら読んでた。別作品の要素や派生作品も踏まえつつアレンジを加えているのがまた面白くて。っていうか「新劇」ネタまで絡ませてオチをつけてくるのが巧妙すぎる。コックピット代わりに使ってた筐体は“戦場の絆”ネタかな?

 本編は割と早い段階で結衣が劇場型になってしまい、かなり重たい展開が続いてそちらはそちらで好きなんだけど、こういう軽い話がもうちょっと読みたいなあと思っていたのでとても面白かったです。むしろこのネタでもう一冊短編出してほしかった気がするけど流石に期間的に厳しいか…

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オレを二つ名(そのな)で呼ばないで!

 
COMTA

俺、御手洗新は悩んでいた。今日、学園のシステムに登録すれば、憧れの“二つ名”が手に入る。ギリギリまでカッコイイ名前を考えて申請に向かった俺だったが、既に俺の“二つ名”は登録されていた!?屈辱的な二つ名がついてしまった俺は、優勝者の願いをなんでもひとつ叶えるという“黄金杯”での優勝を目指すことにした。第3回『このライトノベルがすごい!』大賞・優秀賞の学園異能力アクション堂々スタート。(「BOOK」データベースより)

宝島社様より献本をいただきました!
 私立神賀茂学園では、入学した生徒達すべてに「二つ名」を登録させ、その名前に合わせた異能を引き出すことができる。天才科学者・神賀茂御神によって開発された“二つ名システム(エリアス・ホルダー)”の実験校の適正審査を見事パスして入学した新だが、幼なじみの瑞穂に恥ずかしすぎる二つ名で登録されてしまった。新しい二つ名を獲得する為に学園で行われるタグマッチ“黄金杯”に出場することになるが…というお話。

 学園内限定の箱庭的な異能力空間で繰り広げられる異能バトル。基本設定からして某試験召喚システムで教室設備の取り合いしてる某ラノベを思い出すけど、あちらよりも異能メインで、似たような題材でも違う事をやってる感じ。ラブコメは薄いというよりも既に幼なじみと夫婦状態+主人公が無差別フラグメイカーなので相対的に薄まってるという感じかなあ。

 何気にパロネタが世代直撃で辛い。絶体無的ナイジンオーがアラサー世代直撃過ぎて腹筋が攣った。そして瑞穂の“猫執事”はギリギリセーフかなとおもっていたけど挿絵まで含めるとギリギリセウトすぎた。でも猫執事が可愛すぎて一匹ください。

 重い設定にせず、割と軽いノリで高校生達がワイワイ戦ってる姿がとても面白かった!それでいて、一見使えない『二つ名』を得てしまった新が周囲からヒントを得て少しずつ能力を使いこなしていく姿や、友人たちの為に身体を張って頑張る姿もすごくよかったです。終盤は若干隠し能力ネタのオンパレードすぎてふいたけど。

 個人的にはヒロイン固定+フラグ立てによる大量増力な展開だけどちゃんと主人公以外の男子にも活躍と見せ場があったのが凄く嬉しい。特にナイジンオーさん(笑)のこれからの活躍に期待してます!!

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男子高校生のハレルヤ!

 

「そう、そこがポイントよ。あなた方は美少女であり男子でもある!」「理事長、日本語がおかしいです!」壮大な勘違いから、男であるにもかかわらず女子校に通うことになってしまった僕―山田真理(15)♂。しかもそんな間違いは僕だけかと思いきや、剣道バカの祐紀、男性恐怖症の桜という二人の男子もなぜか一緒に女子高生として通学中!?そこへ前代未聞の極秘任務が発令。「男女共学化の為、美少女にもてあそばれてきなさい」―って、どゆこと!?それに、桜…君は僕と同じ男子を名乗ってるけど、本当は―!?淑女の園で男子三匹が大暴走。GA文庫大賞受賞のノンストップ女子校潜入コメディ、スタート。 (「BOOK」データベースより)

 名門女子校にまちがって入学してしまった真理(と書いて「しんり」と読む)。他の女装男子二人とともに来年度からの学園共学化を目指す為、PTAの反対派筆頭の娘を説得して来いと学園長から言われるが……というお話。女装男子と性別不詳のバカどもが繰り広げる学園ドタバタ劇です。

 ガチで性別が行方不明すぎてふいた。桜はなんとなくわかってたけど、祐紀のアレは割とガチで自分が思いこんでるだけなんじゃないのって思ってしまった。調べたら実際にある症例なんだな……。

 あらすじから「男だと隠して女の中に潜り込んだ男子達のエロ★ハプニング」とか「女の子だと思われたまま百合趣味のお姉様に弄ばれて云々」みたいなのを想像すると色々違うかもしれない。割と女装ネタ隠れてないしね……個人的にその辺(女のフリして潜入して云々的なハプニング)は次巻以降、もうちょっと頑張ってくれてもいいとは思った。

 むしろ、真っ当に女の子の中に放り出された男子高校生が苦戦しながらも青春していくみたいなドタバタっぷりを描いてるというか、アウェーすぎる環境の中で一切怪しまれない事に男子の矜持を傷つけられつつも大暴れする様が面白かった。特に、祐紀のターンが別のラノベすぎていいシーンなのに爆笑。真理と桜の微妙なラブコメ具合と、祐紀と萌子の複雑な幼なじみ関係も大変美味しかったです。

 ところで、イラスト以上に全体的な装丁・デザイン部分で全力で露骨に俺妹をオマージュしようという意思が見受けられるんだけど、いったいどういう効果を狙ってそういうことをしたんです?そこ気になっちゃって、物語と全く別の場所で消化不良。なんか発売前にパクリの汚名という悪評流されてイメージを落としただけな気がするんだけど…

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