“夏目 純白” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

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2022年読んで面白かったラノベ16選(11ヶ月遅れ)

「このラノ2024」TL見ていて去年のまとめ作ってないことを思い出した。

今見たら2022年まではギリギリ好きラノがあったのでもうそれで良かったのでは……??感があるのですが、確認したら年始にたたき台だけ作って途中まで記事書いて放置してたので完成させて出しておきます。多分ここから10選に削ろうと思ってたと思うんですが、今削ると完全に2023年を踏まえた作品群になるからそのまま出します……ここのところはこのラノの投票作を語る記事を同じ時期に出していたのでそれの亜種だと思ってください(このラノ投票しそこねましたの札を手に)。

来月か再来月くらいにまた似たような作品の語りしてるかもしれませんがみなかったことにしてほしい!

現代舞台

有象 利路「サキュバスとニート 〜やらないふたり〜」→感想
超健全(意味深)な異種族交流コメディ
エッチなことが大嫌いなサキュバスとワケあって絞り殺されたい(物理)主人公が繰り広げる異種族交流系コメディ。びっくりするほどエロい展開はなにもないし主人公の悪友が一番主人公への感情を拗らせてるまであった。ギャグとシリアスの緩急がある話が大好きな人におすすめ。
夏目 純白「純白と黄金」→感想
これは「ヤンキー」という名の現代異能バトル
表紙から真面目な不良物・スタイリッシュなヤンキーテリトリーバトルを想像してしまうのですが私はヤンキーがヤンキー(オーラ)出して吹き飛ぶみたいな展開大好きなので手叩いて喜んだそうな。超真面目に変なことしてる話、「シリアスな笑い」が好きな人に。男同士のクソデカ感情もあるにはあるよ。
コイル「オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!3」→感想
感情の名前が変わっても変わらない距離感が最高
偽装結婚をきっかけに同居を始めたジャンルの違うオタク男女ふたりが人生の岐路もどんな苦難も「あなたと一緒なら楽しい!」と前向きに乗り越えていく物語。本当の恋人になっても、子供が出来ても変わらぬ距離感がとても良かった!オタク同士の上質な生活を楽しみたい方へ。

ファンタジー・異世界

鏡 貴也「大伝説の勇者の伝説1 行く先未定の大逃亡」→感想
「悪魔」と「英雄」と「勇者」と「ニンゲン」達のものがたり
2021年年末からずっと読み進めてきた「伝勇伝」シリーズ、なんとか2022年中盤で読み切る事ができました。「大伝」になってからはほんと、全世界を股にかけた戦記物としてもめちゃくちゃ面白かったし、何よりライナとシオンとフェリスを中心にした人間関係の変化がたまらなく面白かったです。来春から完結編の連載がスタートするとのことで、読むなら今しかない!!
南野 海風「魔術師クノンは見えている」→感想
ひょっとして魔術師と書いて「オタク」と読むのではないだろうか
盲目の主人公が視力を得るため魔術を究めようとする……というとシリアスで重たいお話みたいなのですが、その辺の話は序盤で乗り越えてあとはひたすら前向きに魔術探求に打ち込んでいくお話です。架空の魔術設定談義とか極まったオタクが集まってなにかする話が好きな人におすすめ!
楽山「俺の召喚獣、死んでる」→感想
動かない召喚獣、どうやって動かす?
なぜか伝説の大魔獣の「死体」を召喚してしまった主人公が、学園内でのチームバトルを勝ち抜くため自らの召喚獣の使い道を模索する。様々な試行錯誤がとにかく楽しいし、何より主人公チームを中心とした学生同士のワチャワチャが楽しかった。魔術探求×青春×頭脳バトル×ラブコメが好きな人へ!
夏海 公司「はじまりの町がはじまらない」→感想
サービス終了目前のMMORPGを舞台にしたテコイレ劇!
意思を持ったMMORPGのNPC達が、自分たちの世界の終焉(サービス終了)を食い止めるため必死にテコ入れを行う。NPCであるからこその様々な制約を上手くくぐり抜けていく展開が楽しいし、なにより主人公である町長オトマルとその秘書官パブリナの掛け合いがおもしろかった。サ終の思い出を持っている全ての人へ!
新 八角「チルドレン・オブ・リヴァイアサン 怪物が生まれた日」→感想
「もしも」の日本を舞台にした、少年少女たちの生存闘争
2011年に大地震……ではなく、海から来た魔物の襲撃を受けた日本。喪失の痛みと戦いながらもそれぞれの事情から死んだ海獣の殻を身に纏う少年少女達。過酷な世情の中で、海に導かれるように人間をやめていってしまう主人公の姿が印象的でした。人型決戦兵器とかそういうの好きな人に!(直球)
二丸 修一「君はこの「悪【ボク】」をどう裁くのだろうか?」→感想
異世界で繰り広げられる親友だった少年達の殺し合い
殺人衝動を持つ主人公と行き過ぎた正義感を持つその親友。無二の親友だったふたりはとある事件をきっかけに対立し、その対立は異世界をも飲み込んでいく──。主人公ふたりの咽返るような濃厚な執着と対立が最高でした。男男親友同士のクソデカ感情バトルが好きな人は読んでください。

悪役令嬢

雨傘 ヒョウゴ「強制的に悪役令嬢にされていたのでまずはおかゆを食べようと思います。」→感想
虐げられた悪役令嬢による、努力と根性の逆転劇
悪役令嬢が乙女ゲームの破滅フラグをひっくり返すお話……なんですが、乙女ゲーム自体に多くの謎が仕込まれていてそれを紐解いていく設定が大変おもしろかった。なにより、歩くのもままならない主人公がタイトル通り「おかゆを食べる所から」地道にはじめる逆転劇がめちゃくちゃ良かったです。
福留 しゅん「残り一日で破滅フラグ全部へし折ります ざまぁRTA記録24Hr.」→感想
24時間で状況をひっくり返す、スピード感が気持ちいい!
タイトル通りのお話なんだけど、タイトル通りに24時間以内で状況を完全にひっくり返すというスピード感、爽快感がめちゃくちゃ良かった!続編となる2巻は色々な意味で書籍だけでは完結しないお話なので頼むからアルファポリスに掲載されている間章を一緒に読んでほしい。1巻は強いヒロイン、2巻は綱渡りのようなハラハラする逆転劇が読みたい方へ。
マチバリ「まだ間に合う!明日処刑される悪役令嬢ですけど、スチル回収だけはさせてください!」→感想
割と真面目にミステリーやってるんですよね
タイトルが完全に出オチなんだけど、読めば読むほど深まっていく謎とその謎を解き明かしていく展開が楽しかった!オタク系異世界転生ラブコメと破滅フラグ回避とミステリーという要素が奇蹟のマリアージュを奏でてたし、大団円なラストが大変好みでした。乙女ゲーム悪役令嬢モノのいろんな要素を美味しく摂取したい人へ!

Vtuber

小路 燦「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」→感想
憑依から始まる推しVtuberとの奇妙な相棒関係
何故か推しVtuberが配信を始めると彼女の使用しているマイクに意識が乗り移るようになってしまった主人公のお話。オンライン・オフラインそれぞれから推しをサポートする、奇妙な相棒関係(一方的)が面白かった。憑依モノ好きな人のご意見をききたい。
塗田 一帆「鈴波アミを待っています」→感想
強火ファンから見た「推し」の姿ってこんなにも美しいんだ
流星のように現れ、そして消えたひとりのVtuberと彼女の影を追い続けるオタクの主人公。色々な意味でファンとしての粋を大きく逸脱した行動が痛々しくもあるけど、彼の目線から映る「推し」の姿はあまりにも美しくて、良かったです。最高の景色を見たい人に。
とくめい「アラサーがVTuberになった話。」→感想
炎上してもめげない。だって元ブラック社畜だからね。
デビュー時の悲しい事件(※自分のせいではない)がきっかけで、Vtuberとしてデビューした途端に炎上してしまった主人公が元ブラック企業の社畜として培った強メンタルで炎上などなんのそのと伸し上がって……のしあがらないがどっこい生きてるお話。Vとして伸し上がらない話、少なくても2022年時点ではめちゃくちゃ貴重だったな……。
烏丸 英「Vtuberってめんどくせえ!」→感想
炎上!ネットの闇!!男性Vモノはなぜ燃えるのか!!!
男Vtuberだというだけで不当に叩かれまくっていた主人公に同期デビューの女性Vtuberが接近してきて……というところから始まる炎上騒動とその顛末。自分を変えるために一生懸命頑張るヒロインと、彼女を守るためなら自分が泥をかぶっても構わないと強大なネットに闇に対して啖呵を切る主人公の少年漫画的なムーブが大変良かった。こんなんリアルでやられたら惚れてまうやろ……こっちは炎上をバネにのし上がる話です。


「好きラノ 2022年上期」投票します。

ブログやtwitterによるラノベ人気投票サイト。2022年上期の人気ライトノベルはこれだ!!

参加します。
確認したら今年は上半期だけで50冊以上読んでるんですね…ここ数年の2倍のペースだ。とはいえ、うち30冊弱が去年から引き続き読んでた伝勇伝なので……投票対象で絞ると概ねいつもと同じくらいの冊数に落ち着く不思議。伝勇伝は続きマダーの列に後ろから失礼する感じですが本当に面白かったし本当に凄い所で切れているので早く続きが読みたい……。

最近、マジで面白かった本の2巻が出ないまま終わるパターンが多すぎるので応援の意味を込めまして今季1巻が出た作品を多めにして投票してます。今季読んだ新作みんな面白かったな……全部投票しよう(九十九投票)です。どれも面白かったから続きがあるやつは全部2巻出てどうぞ!!!その分既存シリーズの「いつもの」手癖感がすごいんですがどれもめちゃくちゃ面白かったので仕方ないんだ!!!

新作

楽山「俺の召喚獣、死んでる」→感想
【22上ラノベ投票/9784040744452】
死んでいて動かない召喚獣をバトルでどう使うか、蘇生させられないのか、死者として操れないか、駄目なら……と試行錯誤していく展開が楽しい。主人公チームの学生らしいわちゃわちゃ感も良かった!
小路 燦「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」→感想
【22上ラノベ投票/9784041126417】
アバターと中身のギャップは勿論、アンチすらも笑いのタネに変えてしまう超絶トークスキルを持つVtuberエリンのキャラクターが良い。そんな彼女をある時はバイト先の同僚として、またある時は「マイク」としてアドバイスしていく主人公との関係性が面白かった。
塗田 一帆「鈴波アミを待っています」→感想
【22上ラノベ投票/9784152100962】
失踪したVtuberを巡って繰り広げられる厄介オタクの奮闘劇。中盤の炎上展開はひたすら痛々しくてしんどくなるけど、オタクの目線から見た推しVtuberとそんな彼女を映す景色が最高に美しくて良かった。
夏目 純白「純白と黄金」→感想
【22上ラノベ投票/9784046808431】
ヤンキーの《邪気威(ヤンキー)》でモブが吹き飛ぶ!俺TUEE系トンデモヤンキー概念異能バトル。色々荒削りな部分もあったけどノリと勢いで読ませていく感じが楽しかった。この「本気でバカをやる」感じのやつ、万民にお薦めはできないけど好きな人は多分メッチャ好きなやつ。
真冬日「悪の華道を行きましょう」→感想
【22上ラノベ投票/9784758094436】
「美女と野獣」夫婦がイチャイチャしながら悪の華道を邁進していくお話。コミカライズで人気の出た作品の遅い書籍化なんですが、宰相閣下の気持ち悪さとセレスティーヌの早口オヤジ語りの描写が濃厚になっていてよかった。単話完結形式で気軽に読めるのも嬉しい。
三河 ごーすと「顔さえよければいい教室 1.詩歌クレッシェンド」→感想
【22上ラノベ投票/9784040745435】
顔出し配信での再生数がパワーになる学園を舞台に、歌以外のことは何もできない妹とそれを介護する自称マネージャーの兄が成り上がっていく。クラスメイトの力を借りて再生数を増やしていく展開が楽しく、ライバルとの熱いバトル展開も楽しめるお話でした。ライバルのエリオさんが可愛い。

続刊

衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編7」→感想
【22上ラノベ投票/9784046814777】
そもそも作品に限らず文化祭関係のエピソードが大好きなんですが、文化祭の出し物での売上を競う経営対決になっているのがめちゃくちゃ面白かった!ストーリー的にもこれまでの様々な因縁に決着が着く回で、今後が楽しみになる展開。
羊 太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典21」→感想
【22上ラノベ投票/9784040745794】
初期から続いてきた「天の智慧研究会」との決着が着く巻で、短編側も含めてオールキャストで贈られるフェジテを巡る攻防戦がとにかくアツかった!そして次の展開に期待を持たせる終わり方が本当にズルい。
二月 公「声優ラジオのウラオモテ #07 柚日咲めくるは隠しきれない?」→感想
【22上ラノベ投票/9784049144499】
柚日咲めくるがあまりにもかわいい。オタクとして特等席で推しを眺められる立場の彼女が内心めちゃくちゃオタクを満喫しているのが楽しく、そんな彼女だからこそ抱える葛藤が印象的でした。
七夕 さとり「悪役令嬢レベル99 その5 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜」→感想
【22上ラノベ投票/9784040744070】
おおむね何もかもを物理で解決してきた裏ボス令嬢が政争に巻き込まれる話で老獪な貴族達の手のひらの上で踊らされる展開がなかなかもどかしい…と思っていたらレベル上げへの異常な情熱で全てを圧倒してしまったのでやはりレベル上げは全てを解決する(確信)


「このラノ2023」感想と自分の投票の話

『このライトノベルがすごい!』編集部(編集) このライトノベルがすごい! 2023
『このライトノベルがすごい!』編集部(編集) (著)
宝島社
発行:2021-11-25T00:00:01Z

今年も「このラノ」のアンケートに参加したのでざっくり自分の投票とざっくり本読んだ感想の話をします。協力者は降りて久しいんですが最近の協力者枠は自分の投票と総合コメントが載せてもらえていいなあ。しかし向こうの協力者枠の募集要項で指定されてるほど今読めるか微妙なところだしなあ……ギリギリその数字になってても最近の新刊を読んでるわけじゃないしなあ……という顔。

殿堂入りが……殿堂入りが多い

今回で3回目の新文芸部門1位だった「本好き」に加えて、殿堂入り条件緩和で例年ずっとWEB投票1位だった「よう実」、上位常連の「チラムネ」がランクイン。よう実はともかくチラムネはアニメ化もまだだしこれからも投票したくなること多いのではー!?よう実も作者インタビュー見る限り3年生編ありそうな雰囲気だし、と思ってしまったけどたしかにずっとランキング上位にいたもんなあ……。

よう実にハマってこのラノ投票復帰したという経緯があったので投票できなくなる前にコメント一度採用されてみたかったですが多分凄く競争率が高い。

作品紹介とインタビューに重点を置いた紙面楽しい

去年の感想でも言った。協力者の投票内容が全部載るようになったのも性別年齢別のランキングが載るようになったのもブックガイドの方にも投票コメント掲載が入るようになったのもあって、以前の紙面よりも作品との出会いに重点を置いている感じが楽しいです(毎年言ってるけど名台詞コーナーが消えたのだけが寂しい)。ランキング入った作品殆ど読んでいない状態だったので(このブログの中の人は特に最近のラブコメの波動に全然ついていけていません)これからしっかり中身を精読して気になる本に手を出してみたいとおもいます。

あと表紙が特集記事の載っていて殿堂入りのSAO、表紙に載ってる目次がインタビュー主体になったのも表紙からのランキングバレを上手く避けてる感じで上手いなあと。つまり来年再来年あたりで俺ガイルとかよう実表紙の可能性あるな。ないか。

よう実の衣笠先生インタビューはここ数ヶ月アニメ雑誌「ニュータイプ」に掲載されたインタビューよりも書き手側の話が多くて、今までと視点が違う感じが面白かった。綾小路のキャラクターが出来るまでとか、トモセ先生との出会いの話なんかも面白かったなあ。あとちょくちょくエロゲー時代からのファンが指摘している「完結させられない問題」にも言及していて、小説のほうが性に合っているので大丈夫ですみたいな話をされてたので良かったなあと思います。3年生編の話もちょっとしていたので2年生編で終わるってこともないみたい。楽しみ!!

これに投票しました

コメント採用どころか「よう実」以外全部ピックアップもなくて寂しい。去年と今年は投票時のコメントをそのまま残していたのですが、毎年のまとめと比べてちょっとよそ行き気分で文章書いてるので自分で読み返すとちょっとおもしろいですね。キャラクター投票のコメントはもう少しテンション高めでも良いのかも(ていうか堀北さんが!堀北さんが初ランクインしてておめでとうだった!!よう実の女性キャラだと堀北伊吹櫛田の凸凹トリオが好きなんですけど見事にランクインしない3人なので悲しいw)

作品部門

1:七斗七「VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた」→感想
配信事故を切っ掛けに成り上がっていくVtuberの話…という目新しさに惹かれて手に取った作品ですが、毎巻コミカルな会話劇をやりながら各キャラクターに焦点を当てて掘り下げていく構成になっているのが、読みやすいし安定感がある。リスナーとの会話劇にも「毒」が殆どなく、安心して読める作品なのが嬉しいです。
2:小路燦「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」→感想
借金を抱えたギャンブルクズのVtuberエリンが、圧倒的な個性と超絶トークスキルでシンデレラロードを駆け上がっていく姿が痛快。同時に、彼女のバイト先の同僚でありマイクに転身した主人公がそれとなくファンの意向を伝えたり、萎縮してしまいそうな時に発破を掛けていくことで影に日向に彼女を支えていく展開が良かった。
3:コイル「オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!」→感想
主人公二人のお互いを束縛しない・否定しない・一緒に居て心地の良い関係性が物語を通して伝わってきて、読者も読んでいて元気がもらえる作品。偽装夫婦からスタートして少しずつ絆を深めあった二人が自然に距離を縮めていってお互いを本当の伴侶として認めていく展開がとても良かった。
4:夏目純白「純白と黄金」→感想
かっこいい男の子たちが鎬を削る、スタイリッシュなヤンキーバトルだと思って読み始めたら「ヤンキー」という概念の限界に挑戦するかのような、現実離れしたど派手な展開の連続がとても楽しかった。荒削りに感じる部分も多い作品でしたが、とにかくノリと勢いで読ませていく感じが良かったです。
5:衣笠彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」→感想
高校生活全体の折り返しに差し掛かり、顕著に変化していく人間関係が印象的でした。クラス崩壊の危機を乗り越えて結束を高める級友達を尻目に、主人公・綾小路は不穏な動きを見せていて。これから物語がどう動いていくのか、まだまだ目が離せそうにありません。

女性キャラクター部門

◆櫛田桔梗(「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」)
クラスの中で一度は完全に居場所を失った櫛田が、再び居場所を得るために自分にしか出来ない形でその存在価値を示そうとしていく姿がアツかった。以前の腹に一物隠し持った姿よりも本性を出した後のふてぶてしい姿のほうが魅力的に感じたし、犬猿の仲である堀北との関係性の変化も楽しみ。

◆加々宮エリン(「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」)
借金持ち・ギャンブル狂いのクズという強烈なキャラクターでありながら、アンチのコメント・同業者からの嫌がらせすらも逆手に取って自分の起爆剤に変えていくトークスキルが最高でした。

◆柚日咲めくる(「声優ラジオのウラオモテ」)
「声優」であり「声優オタク」でもある彼女がその2つの間で葛藤し続ける姿が好きです。後輩声優からファンサを貰って内心悲鳴をあげたりする姿が微笑ましい一方で、自分の「推し」である彼女たちと一つの椅子を奪い合わねばならないという二律背反に悩み、葛藤する姿が印象的でした。

男性キャラクター部門

◆綾小路清隆(「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」)
強い。かしこい。ひとのこころがない。他の生徒達とは全く別の場所を見ていそうな綾小路が同級生たちをどこに導いていくのか。とても楽しみです。

◆クノン・グリオン(「魔術師クノンは見えている」)
生まれつき目が見えないというハンデを背負いながらそれを乗り越えさせた結果、女性と見ればナンパしてしまう・底抜けに明るい・ちょっとマッドな見習い魔術師とかいうとんでもない逸材が爆誕してしまった。いろいろな意味で今後どんなふうに成長していくのか楽しみすぎる人材です。

◆グレン=レーダス(「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」)
殆ど出番のなかった最新刊でも最後に美味しいところを持っていくところはさすがの主人公!!宿敵・ジャティスとの対決も間近に迫っているようで、どんな活躍を見せてくれるのかとても楽しみです。