ページ 149 | 今日もだらだら、読書日記。

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おと×まほ4

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

「ちょっ!?のぞきはまずいと思いますの!」
漸く戻ってきた母親・此方の提案で、魔法少女達全員で慰安旅行と称し温泉に行くことになった。温泉に入ってゆっくり疲れを癒す彼方だったが、実は女湯の方ではとんでもない計画が進行していた!?
   個人的お気に入り度数
もうこのシリーズって、「女装」モノっつーより「百合」モノだよね。
彼方が男の子である意義や必要性が感じられない時点で、「女装」モノとしてはちょっと駄目だよなー。一発ネタとして読むには面白かったと思うのですがシリーズとして長期化するとシリーズが進むごとにそういう部分が薄れていってるように感じます。どちらかというと、彼方を男にすることで魔法少女たちとの百合な絡みシーンを不自然にさせない意図を感じるというか……。

明日野丈や古伊万里みさらの彼方と出会うきっかけ話が語られる「甘いお菓子が食べたいわ♪」がすごく良かったです。単なる変態セクハラ男だと思っていた明日野丈のさりげない心遣いに惚れました。普段のどつき合いの裏で隠された、二人の深い信頼関係がすごく良かったです。同時に、彼と出会う前の“笑わない”彼方に興味が湧きましたね。自分の容姿について今ほど割り切っていない彼方が丈やいいんちょと出会うことにより少しずつ自分自身と折り合いをつけていく様子が描かれたら面白いんじゃないかと思いました。勿論、丈の告白という大きな節目はあったんでしょうが、それをきっかけに「少しずつ変わっていく」彼方の姿が見たいです。

あと、アニメイト限定版と通常版表紙と、本編とのリンクに噴いた!!!w
いっそアニメイト限定ではなくて普通に両方の表紙で2バージョン出して、どっちの売り上げが良いか調べればよかったと思うw
ちなみに私は明日野丈派です。タキシードこなたんモエー。

しかし、残りの2編は悪い意味で「いつも通り」でうーん…悪い方向で中途半端。温泉ネタは他のラノベ作品であったようなな、もっと激しい応酬を期待してしまったこっちが悪かったんですが…。百合ギャグに走りたいのかシリアスに走りたいのか中途半端な印象を受けました。

そして彼方が女の子になってしまった一週間の話「少女な彼方の一週間」は、元々あまり好きではない性転換ネタであるということを置いておいても微妙。どうせ少女になった彼方の話を描くならもっと盛大にはっちゃけるべきだった!!体育の時間の話といいグレ子にバレそうになる話といいどちらも全く「バレてしまうかも!」という緊張感がなさ過ぎる。もっとドッキリハプニングが欲しかったです。特に後者は押しの弱いグレ子だけじゃなく依お姉さんもその場に居て、胸の真偽を確かめるという名目で追い掛け回されるくらいの勢いが欲しかった。

3巻ラストで彼方が男に戻ったのは既に確定している事項なので、戻れるか戻れないかの緊張感も足りないのも致命的でした。こういうのを入れるのならば彼方の性別が戻ったかどうかはこの短編の最後まで伏せておいたほうが良かったと思うんですよね。なんかあらゆる意味で「ぬるい」短編でした。

後書きで3巻の際に賛否両論で色々悩んだみたいな記述がありますが、ここいらで女装少年モノとしての当初の路線を貫くのか、女装もアリのセクハラTS物として本格的に百合方向に進んでしまうのかをはっきりとさせたほうが良いと思う。「色々な方向をやっていきたい」とのことですが、今回の短編集はあまりにもどっちつかずで、中途半端です。女装派とTS派どちらも手放すまいとしてすっ転んでしまった印象が拭えません。

ぶっちゃけ、気に入らなかったらファンは切るだけなんですから、一部のファンの意見なんか気にしないで自分の好きな方向に行けばいいと思うんですよ。彼方にはそれだけの魅力があるんだし。ある程度、方向が合わないファンを切り捨てる覚悟も必要だと思うのですが。(まあ私は今後もTS展開が頻発するようなら切ると思います)

【オマケ】なんとなく脳内に浮かんだ、「おと×まほ」派閥表。

かなたん可愛いよ派
  │
  ├─ かなたんは男だからこそいいんだよ派(女装派)
  ├─ 今後TS変身ヒロインとして活躍すればいいよ派(TS上等派)
  ├─ むしろ3巻最後で女の子になっちゃえば良かったんだよ派(女の子派)
  ├─ こなたんや魔法少女の誰かとくっつけばいいよ派(百合派)
  └─ かなたんの性別は「かなたん」だよ派(性別:かなたん派)

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女装萌えなライトノベル作品をその場の勢いでまとめてみた(修正版)

まいじゃー推進委員会さんの「落ち着け、その中の人は男なんだぜ?……なTS(性転換)ライトノベル」というエントリ(※サイト消滅のためリンク削除済)が何故かTSモノまとめエントリになってしまったことに血涙したその場の勢いで女装モノまとめエントリをやらかしてしまいました。基本的に「“女装”が該当キャラクターの特色の一つとして認識されており、それがシリーズの中である程度特色となっていること」というのを基準にして選んでいます。あと自分が読んだことのあるラノベ縛り。一応各キャラの作中での女装滞空時間率も載せているので御参考ください。

紹介形式上一部作品の紹介文に重要ネタバレが含まれる場合があります。
(※2022年7月18日:リンク切れを修正&紹介部分の文章などを調整しました)

2008年のラノベ界が誇る、二大人気(?)女装キャラ

誰が呼んだか「第三の性別」・木下秀吉(バカとテストと召喚獣)
滞空女装時間 : 30%以下 | 嫌がり度 : 20%(演技派)
傾向 : やや男性向 / むしろ性別「秀吉」向
一見美少女にしか見えない美少年にして、名実共に第三のヒロイン。文月学園「女装が似合う男子生徒」ランキングで「アンフェアである」という理由で候補から除外され、修学旅行に行けば一人だけ風呂を別にされ、水着のポロリでプールが血に染まる。ヒロイン二人を遥かに上回るサービスシーンの連続に、撃沈した男性の数は数知れず。ほぼ毎回女装シーンがあるのも一種のお約束です。
女装でスパッツはギリギリアウトでは!?白姫彼方(おと×まほ)
滞空女装時間 : 70%程度 | 嫌がり度 : 98%(最近下がってる?)
傾向 : ほぼ男性向 / 男だと思っているのは本人だけの予感
「かなたん」の愛称で親しまれる、男の魔女っ子。男なのに変身後の衣装がスパッツというのは冷静に考えるとセクハラでは……?それなりに男らしい性格をしているものの、わりと総受気質。クラスメイトの男女双方や魔女っ子仲間は勿論、母親や猫にもセクハラされつつ愛されちゃってます。最近はぼちぼちTS展開が混ざってきたので女装好きとしてはハラハラして見守っています。

元の姿とギャップがあるからこその「女装萌え」である。派閥のあなたに

“お嬢様”の正体は…跡見忍・鳴海千尋・藤間陽向・涼橋萌流(みずたまぱにっく。)
滞空女装時間 : 90% | 嫌がり度 : 不明(忍さんはおそらくノリノリ)
傾向 : どちらかというと少女向け?
表紙右側、他。お洒落に無頓着で男の子みたいに見える女の子が、名門女子校の「お嬢様」4人のお手伝いさんに……でも実は4人は男の子で……というお話。独特のテンポのある性別逆転系ほっこりラブコメ。女子校でのお嬢様としての姿と、寮での「素」に近い彼らの姿のギャップが良い感じでした。
真の姿はイケメン王子様。カーリーガード・アリソン(カーリー)
滞空女装時間 : 90% | 嫌がり度 : 50%(本意ではない)
傾向 : 格調高き百合のかほり。実態はベタベタな少女漫画。
表紙左側。主人公に色々と良くしてくれる同性の親友にして美しい黒い髪を持つ少女。しかしてその実態は……異国の王子。ヒロインの事が好きなあまり「残念なイケメン」になってしまう2巻が個人的には超ポイント高いですよろしくお願いします。
ファミ通文庫で一度打ち切りになって講談社文庫で新装版と続巻が出ているのですが、椋本夏夜さんの描くカーリーが完璧すぎるので挿絵も収録してほしかったんですって未だに暴れる。
性別を偽り生きる若武者・碓井貞通(魍魎の都シリーズ)
滞空女装時間 : 99% | 嫌がり度 : 0%(ノリノリ)
傾向 : 少女向/ギャップに萌えましょう
表紙左側。様々な苦難に遭い、自らの保身の為に性別を偽って生きる事を余儀なくされた、源頼光四天王の一人。本編ストーリーを見ると割りと現状をエンジョイしているように見えますが、外伝「花に嵐の喩えもあれど」では貞通の知られざる過去が明かされます。「男性として」の貞通とのギャップ萌えもしっかり完備。「女装はギャップだ!」という貴女にオススメしたい作品。

人の好みは人それぞれ。……女装の理由も人それぞ…れ…?

ただし記憶は残らない。葉山辰吉(えむえむっ!)
滞空女装時間 : 不明 | 嫌がり度 : -100%(ノリノリである)
傾向 : これをBLを言って良いのか悩む。
表紙になってなかった。ドM体質な主人公を見てもヒかずに優しくしてくれる貴重な親友。しかしてその実態は1巻時点での恋のお相手…!?というわけで、賑やかで不良のような元の外見と、おしとやかな和風美人な女装挿絵のギャップでの破壊力はバツグン。主人公との関係はBLといえなくもないような、人格もスイッチしてしまうのでBLではないような……と悩むやつ。
F組に降臨した裏アイドル(?)・アキちゃん(バカとテストと召喚獣)
滞空女装時間 : 10%未満 | 嫌がり度 : 100%(ただし終盤では慣れた)
傾向 : 良くも悪くも秀吉と方向性逆だった。
「女装の似合う男子生徒」「同性愛の似合う男子生徒」「こいつにだけはバカといわれたくない」ランキングで三冠を達成し、気がついたら数冊に1回くらいのペースで女装をさせられており、親友とは常時同性愛疑惑をかけられる可哀想なバカ。女装時の姿は“アキちゃん”としてブロマイドまで販売されているようである。序盤の恥じらいぶりがめちゃくちゃ好みだったんですが、原作終盤では完全に慣れちゃってましたね……。

男女の双子は女装のサイン!?入れ替わり系女装ラノベ

双子の姉と入れ替わって女子校へ…淡路雪国(SH@PPLE)
滞空女装時間 : 70% | 嫌がり度 : 90%
萌え傾向 : 割りと王道の双子入れ替わり系ラブコメ
クールでかっこよくて同性からモテる姉と平凡でちょっと弱気な弟。見た目はそっくりな双子が入れ替わってお互いの学校に通う入れ替わり系学園ラブコメ。基本的に2人の入れ替わりをきっかけにして入り組んでいく関係性を楽しむ正統派なラブコメなんですが、4巻のカラー挿絵が最高に「女装萌え」だったのでヨシ!!!
死んだ姉のために自ら女装して……桂高志(ふたかた)
滞空女装時間 : 60% | 嫌がり度 : 120%→30%
傾向 : ちょっとエロい
表紙左。交通事故で死んだ双子の姉・瑞希の霊に取り憑かれ、気がついたら女装させられていたという実にかわいそうな弟くん……と思いきや、とある事情で姉の為に自ら女装の腕を磨くハメに。こちらも結構正統派な青春ラブコメですが、割りと生々しい描写が多くて萌えというよりはエロに近いかも。

なんなら男子の姿とか出て来ない

女装したらモテまくり!?藍原ヒカル(アストロ!乙女塾!)
滞空女装時間 : 99% | 嫌がり度 : 30%(最初は嫌がってたけど…)
傾向 : 対読者よりも作中ヒロインがなぎ倒されてる
表紙右。なんの取り得もないオタク少年が何故か女装したら「完璧な美少女」になってしまい、その可愛さで並居る美少女達を陥落させていく。女装姿で女性のハーレムを築いていくという異色作。終盤はなぜか異能バトルでした。なお最初に女装させられてから基本的に戻らないという徹底ぶり。
見た目は美女だが心は漢・すめらぎ(ゼランディーヌ 〜性悪ないばら姫〜)
滞空女装時間 : 100% | 嫌がり度 : -30%(おそらくノリノリである)
萌え傾向 : 見た目はどうみても百合。
表紙右。田舎から出てきた純粋無垢なヒロインを振り回す、ワガママサドデレゴスロリ女装少年。ちょっとイった笑顔で日本刀を振りかざす姿は、性癖に刺さる人はめっちゃ刺さりそう。見てくれは百合ですが「百合」として萌えるには無理があるくらい中身が男性なんだよなあ……ちなみに男姿は出てこなかったです。

番外編:1回キリの女装イベント系で好きなやつ。
■ いーちゃん (クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子
 赤い人の依頼で女子高に潜入することになり、そこの制服を着ることになるネタが。
 ちなみにセーラー服です。まぶしいゼ!!!
 挿絵は……手元にないので確認できません。ありましたっけ?
 コメント欄で御指摘いただきましたが挿絵あったそうです。
 当初はもうちょっと女装ネタを挟む予定もあったとか……な、なんて残念な!

■ 渋谷有利 (息子はマのつく自由業!?
 少女レーベルは除外しようかと思ったんですが、せっかくなので一応。
 小さい頃の有利が母親に女装させられる話があります。挿絵もあり。正直、超萌えた…。

■ 椎堂密 (殺×愛 4?きるらぶ FOUR?
 文化祭で女子生徒の制服を着て女装するネタがあります。通称“密子”ちゃん。
 挿絵もありますが…個人的にはもっと気合入れて描いてほしかったぜ…。

■ 城島晶 (れじみる。Junk
 同じく、こちらも文化祭の出し物で女装するハメに。こちらはメイドさんです。
 挿絵がミニキャラしかなかったことに、本気で絶望した……orz

■ 二階堂勇樹 (疾走する思春期のパラベラム 灰色領域の少女
 ライバルグループの頭の少女との取引で、なぜか1日メイド体験をすることになる映研部長。
 しかしこのシリーズのキモはやはり勇樹の女装ネタよりも副部長・尾褄とのBL疑惑でしょう。
 条件を聞いてまるで勇樹の彼氏のようにワタワタする尾褄の姿は必見です。

■ ネイト・イェレミーアス (黄昏色の詠使い6 そしてシャオの福音来たり
 男子禁制の女の園に飛び込んだボールを回収する為、同級生達の手により女装を余儀なくされるネイト。
 なんだこの破壊力。素養あるとは思っていたけどここまで可愛いとは思わなかった…必見!!

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ダブルブリッド6

[著]中村 恵里加 [絵]たけひと

緊急捕縛部隊と米軍の合同演習が行われることになり、舞台となる無人島に旧捜査六課のメンバーが集う。久しぶりの再会を喜ぶ面々だが、その影では米軍による恐るべき陰謀が動いていた。更に、“特高”に所属するアヤカシ・鵺のネジが捕縛部隊のとある人物に復讐するため、合同訓練中の島に現れて…!?
   個人的お気に入り度数
物語が決定的に残酷な方向へ動き出すシリーズ第六弾。

改めてこの話読むと痛い、痛いよ……痛すぎるよ…。久しぶりに六課メンバー揃い踏みで鍋を囲んだり、優樹との一件を引きずりつつも捕縛部隊で先輩達とワイワイやってる太一朗の姿が今までになく和気藹々と描かれているだけに、ラストの展開が痛すぎる。

「……おかしいんですよ、私」
「そうだね、君はおかしくなった。その原因全てが君にあるとは言わないが、僕はとても悲しいよ」

右目の「侵食」により今までとは明確に違う、今までになく攻撃的な考えを覗かせはじめる優樹。共同演習では、今回は仮想標的としては御役御免となったものの、米軍の陰謀で虎司が重傷を追って動くことを余儀なくされ、再び彼女の中で“主”と呼ばれる鬼が目を醒ますことに。シリーズ通して痛々しい描写がとにかく多かった優樹ですが、今回はなんだか和気藹々と平和な雰囲気……とか思ってるとラストで激しくカウンターパンチ。ラストの痛々しさは、戦闘相手を考慮しても今までの中で格別です。

「……君は、本当におかしくなってしまったんだね。僕は少し悲しいよ」

一方、捕縛演習のため森林の中に居た太一朗は赤川や木島と自らの考え方の違いや捕縛対象として現れた虎司に対して自分がとってしまった行動に若干の違和感を覚えながらも復讐のため島に乱入したネジと交戦し、最後の決定的な“何か”を明け渡してしまう事に。優樹が彼を評して「誰かに似ている」と言うシーンがありますが、ラストの様子なんかもろに4巻ラストの高橋幸児的で、多分それのことを言いたかったんじゃないかなあと思ってみたり。しかし彼のことを一番嫌っていた太一朗がそうなってしまうというのはなんとも皮肉です。

彼に宿った“モノ”がいつを境に根を張り出したのかが物凄く気になるところですが、太一朗の思考が決定的にその方向に傾いてしまった時といえばやはり4巻のアレかなあ…5巻で登場した彼女との相違点を考えると、“それ”が人間の手に委ねられる条件というのがなんとなく見えてきそうな気がしますが…うーん。

好きだった。
色々あったが、嫌な記憶ばかりでは決してない。彼らを殺したいなどと、決して思わない。
それなのに、心に浮かんでくるのは、殺意ばかり。
理由も何もない、彼自身の殺意ではない殺意。

「さようならだ、山崎太一朗くん。僕は決して君のことが嫌いじゃなかった。できれば君の死を見届けたかったが、もうそれすらも不可能だ。僕は君の助言者になることはできない」

全てが終わったあと、船上での大田と太一朗の会話が地味に涙を誘うっていうか……思わず緩みかける涙腺と戦った。ていうか、こんなことになるまでそんな事すら気付けなかった太一朗のツンデレっぷりがなんか凄い哀れで、なんかもう……

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ダブルブリッド5

[著]中村 恵里加 [絵]たけひと

殺されたアヤカシの事件を調査する為、浦木の依頼で元同僚のアヤカシ・帆村夏純とともに事件のあった京都にやってきた片倉優樹。捜査を続けるうち、犯人とおぼしきとある人物にたどり着くのだが…。一方EATの先輩から休暇を勧められ、実家のある神奈川に戻った山崎太一朗はかつて交際していた女性と出会って…
   個人的お気に入り度数
他所の感想で「この巻以降、表紙は全部優樹一人」というのを見て改めて寂しくなった今日この頃。しかし、個人的にイラストレーター変わって以降だと、この巻の表紙が一番ツボだったりします。優樹さん可愛いよ優樹さん。

今後、この物語の鍵となってくる“鬼斬り”が本格的に登場(いえ、ブツ自体は4巻から出てましたが…)する一方、優樹と太一朗は違うところでお互いの関係を見つめなおす事に。太一朗と同じ“アヤカシを愛してしまった”女性と出会いその愛の形に恐怖する優樹と、実家でかつての恋人と出会い、現在の自分の優樹に対する気持ちを再確認する太一朗。二人とも「いつかまた、以前のように接する事が出来ればいい」という望みは持ちながらも、やはりその気持ちはすれ違ったまま。

太一朗にされるという状況を考えたとき、“抵抗する自分の姿が思い浮かばない自分”が恐ろしかったという優樹はやはりなんだかんだいってこの時点では太一朗にかなり惹かれていたんだと思うんだけどなあ…。そもそも、“彼女”と太一朗を重ね合わせてしまうのはさすがに太一朗が可哀想に思えてしょうがなかったりするのですが……でも4巻の時点でも相当アレか。5巻の時点ではまだしも、後半の太一朗は最凶の男ヤンデレだからな!(言っちゃったー!)

個人的には、来栖と夏純のギクシャクしたやりとりが物語唯一の清涼剤でした。夏純に対してかなりツンデレデレな「くるさん」が超可愛い。さりげなく理由をつけて夏純に取って貰ったぬいぐるみを身に着けてるくるさんがマジ可愛い。ほんと、彼は5巻のみの登場となってしまったのがとっても残念です。

それにしても、ラストの戦闘シーンは最初読んだときかなりインパクトあった印象があるんだけど、今回読んだときにはイマイチたいしたことないように思えてしまったのはその後のもっと凄い展開に慣らされてしまったということなのか……

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少年伯爵は月下に奏でる

[著]流 星香 [絵]おおきぼん太

レオニールと血の契約を結び、“二人で一つ”の吸血鬼となったベルナルド伯爵。一行は化け物達の襲撃を避けながら街の外にある修道院に身を寄せていた。一方、ベルナルドのいなくなった伯爵邸では彼の双子の弟がベルナルドの身代わりとして据えられる。影武者として育てられた彼の立ち振る舞いは完璧だった筈なのに、なぜか王子に正体を見抜かれて!?
   個人的お気に入り度数
うーーーん、なんかシリーズが進むにつれ、ますますJUNEラノベ化が進んでいるご様子。1巻でそこはかとなく漂っていたホモ臭がかなり露骨になりつつあり、本編そのものよりもそっちが鼻について物語り自体が素直に楽しめなくなってきました。二次専腐女子の私としては、ここまで狙った展開に突っ走られるのはちょっと…。

対の吸血鬼となることを余儀なくされたベルナルド&レオニールがのっけから全開です。本文中に「小動物を可愛がるような?」というフォローはありますが、それにしたって一応男性を姫抱きにするのがデフォな男って色々とどうかと思います。そして今回登場する双子の弟・ルディの可愛さはまさにBL世界からやってきたものとしか思えません。あきらかに総受け。女の子まできゅんきゅんさせちゃう美少年とか、もう発想がBLだよね。いっそ本番ありのBL小説としてルビー文庫から出してくれた方が、余程割り切って読めるのに。

あと本編の物語自体は悪くないと思うんだけど、全体的に展開が駆け足過ぎるかな?という印象が。今まで会った事もなく、今後も会うことはないと思っていたであろう弟をいきなりあだ名呼びする兄伯爵(一体いつそのあだ名を考えたんだっ!?)とか、それまであんなに渋っていたのに突然実家に戻ってしまう辺り(ていうかお祖父さんは何も言わなかったのか!?)とか、弟伯爵のピアノの話とか、無茶な展開に猛烈な違和感を感じた部分がいくつかあり、全体的にキャラクター・物語の動き方が唐突に感じる。文章もイマイチテンポがよくないというか、同じ語尾を使って畳み掛けるように事実だけを描写していくようなカンジで、なんか物足りない印象。

特にルディのピアノの件は強引にまとめすぎ。そんな気の持ちようの違いくらいで動物呼べるようになったら世の中は天才ピアニストだらけだと思うっ!!!

うーん、とにかく、悪くは無いけどちょっと自分には楽しめない作品になってしまったかな?。
近いうちに続巻が出るようだけど、2巻で切りで。

そういえば、今回表紙のベルナルドの髪の色がちゃんと金髪になってますね。
白髪のときは某エクソシストにしか見えなかったんですが、金髪になったらレオニールとあわせて某ガンガンの焔の大佐×豆錬金術師にしか見えません。本当にありがとうございました。


【オマケ。】 この本の説明文が、なんかすごかった。

人気急上昇!!ツンデレ伯爵とオレサマ軍人の最強コンビが放つヴァンパイア・ファンタジー!!
「討ちもらすな」大切な人たちを守るため、求血鬼となった美少年伯爵・ベルナルド。「我が主の命とあらば」正義を貫くため、ベルナルドの〈対〉なる給血鬼となった凄腕の軍人レオニール。怪物を殲滅する彼らをよそに、都ではベルナルドの代わりをしていた双子の弟が、兄の存在を知り、暗殺を企てていた!!月明かりの導きのもと、ここに『血の契約を』——!!ツンデレ伯爵とオレサマ軍人が贈る主従ファンジー第2弾!

(角川書店公式サイト説明文より)

これがビーンズの豆寄せかっ!!!

ていうかベルナルドは貴族として誇高い少年ではあっても「ツンデレ」ではないよ…ね……?なんでもかんでもツンデレツンデレ言うのはよくないと思うんですけども。

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ダブルブリッド4

[著]中村 恵里加 [絵]たけひと

出向期間が残り1週間と差し迫った頃、山崎太一朗はとある決意の元、普段は出勤しない日曜日の捜査六課を訪れた。「今日は特別な日にしたい」そう思って、片倉優樹に自らの気持ちを伝える為に。ところが二人の前に死んだ筈の高橋幸児が現れ、優樹は彼を匿うと言い出してしまう。太一朗の苛立ちは収まらず、二人のすれ違いは大きくなるばかりで……
   個人的お気に入り度数
優樹と太一朗のどこか奇妙な関係に一旦の終止符が打たれる、シリーズ第4巻。5巻以降はある程度の浮上はあるものの、優樹と太一朗の関係に関してだけはもうひたすら転げ落ちていくのみという感じなので、再読しててもここに差し掛かると何度でも「ああ、4巻が終わってしまったなあ……」と感慨を覚えてしまいます。願わくばもう少しだけ、この二人の生暖かい関係を眺めて居たかった。

それまでなんとなく絶妙なバランスで成り立っていた二人の“友情”が太一朗が関係を踏み出した事、そしてそれ以上に再び現れた高橋幸児の存在によって最早修復不可能な所まで完膚なく破壊されていく姿が、ほんと見てられない。一途になればなるほど空回りして、自ら築いた関係をぶち壊して行ってしまう太一朗の、半ば結末を予想しながらも起さずにいられなかった最後の行動も。どんなに憎もうとしても、自分の写し身のような彼を憎みきれずに奇妙な感情を持ってしまった優樹にも、そして本当は分かり合えたかもしれないのに、こんな終わりを迎えるしかなかった“もう一人のダブルブリッド”にも、なんでもっと上手くやれなかったんだよ、と言いたくて仕方がない。一つ歯車を間違えなければ最良の未来を迎えられた筈なのに、不器用な彼らが辿り着くのは思いつくだけの選択肢の中でも、おそらく最悪の結末。

ここで終わってしまったらある意味綺麗に終われたかもしれない物語は、“主”や浦木達が率いる『特高』や奇妙な少年・片倉晃達の『クロスブリード』を交え、新たな局面を見せつつもまだまだ続きます。9巻まで読むと、何度も「ああ、こんなことなら4巻で終わってくれた方が良かったんじゃ…」と思う場面があるのですが、この後も最悪の選択を選び続けるこのシリーズで、それでも最後の最後の1巻に意地汚く「ハッピーエンド」の奇跡を期待してしまうのは、優樹と太一朗の関係がそれだけ気に入っていたからに他ならないと実感。

終わらないのは、今より僅かでも希望の見える終わり方をするためだ、と今でも信じてる。
本当に、あと1度だけ、笑い合う優樹と太一朗が見たいなぁ…。

(ていうかここで明らかにまとめに入ってる自分ってどうなんですか!!
 落ち着いて!概刊だけでもあと5冊あるのよ!!!

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モーフィアスの教室2 楽園の扉

[著]三上 延 [絵]椎名 優

教頭から注意を受けた綾乃が保健室に入り浸れなくなり、彼女が傍にいないと熟睡できない直人は困ってしまった。一方、綾乃は保健室に居られないならば…と直人の家に居候し始める。当然、彼女をよく思っていない妹の水穂が良い顔をする筈はないのだが、そこに新たな<夢神>が現れて…
   個人的お気に入り度数
しょっぱなから綾乃との同居にスネて、嫉妬しまくりで「最低」だの「ケダモノ」だのと暴言を吐きまくる妹・水穂ちゃんグッジョブ!!ツンデレ全開の態度も素敵ですがそのボギャブラリーにはとにかく感服せざるをえません。「 淫 獣 」なんて単語、普通の女子学生は中々出てこないと思います。

なんかなんだかんだ言いながらもあっさりと綾乃が周囲に<夢神>の事をばらしちゃったのはちょっぴり意外でした。個人的にはもうちょっと引っ張ってもよかったし、棗に対して綾乃の正体を偽ったのはその後の話で真実が発覚したときへの伏線だと勘違いしていたので拍子抜け。しかし、1巻であれだけ強気な一面を見せた綾乃の脆い一面を垣間見た気がして新鮮でした。

<夢神>の正体は序盤でなんとなく予想がついたように思わせておいて、最後でどんでん返されました。なんでもないあのエピソードが、ラストのそこに繋がるとは思わなかったなぁ…。何気にこのシリーズ、<夢神>の潜有者を推理するのが面白いです。上手い事裏切られて斜め横45度上を行かれる展開に、ニヤリとしてしまいます。

しかし、1巻がこれまでになく派手な印象だっただけに、2巻はその辺が安定しちゃったというかいつも通りよく言えば堅実・悪く言えば地味なイメージが……。いえ、安定して面白いのは良いことなのですが。今回は綾乃・水穂・棗の3人の関係に主眼が置かれていたから仕方ないのかな?とは思うものの謎解きの後はバトルもあっさり目だったのはほんと残念。個人的には  が最後で本性出して抵抗するみたいな展開になってもよかったと思うんだけどなあ?…。

キャラクター的にも綾乃の弱い一面が見れたのはよかったのですが、同時に1巻で強烈なインパクトを残したあの個性が緩和されちゃった気がしてなりません。その辺は今回露骨にヤンデレ化フラグ立てまくられてた棗さんが今後どうなっていくのかで相殺というカンジがしなくもないですが。

ここはひとつ、ラスボスが棗くらいの勢いで頑張っていただきたいです(何をだ)

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ダブルブリッド3

[著]中村 恵里加 [絵]たけひと

中国で生み出された人型兵器“ナタ零番”が作動テストの為、日本にやってきた。ところが、人間としての生活に適応させる為に行われたはずのテストの目的が、何者かの計略によって「大日本帝国陸軍施設の破壊」に変更されてしまう。暴走した“ナタ零番”は偶然、片倉優樹と出会い……
   個人的お気に入り度数
面白いには面白いんだけど、他の話と比べると明らかになんか浮いちゃってるシリーズ第3巻。中国ってこの後出てきましたっ……け?なんかこの話だけ話の本線と繋がりがないから浮いて見えるんだろうな…この巻のゲストキャラって全員××ですし。

途中まで日本に上陸した“ナタ零番”こと超蒼と、彼の監視役である玄亮の視点を中心に物語が展開されるのも違和感を感じる原因の一つでした。良くも悪くも「ダブルブリッド番外編」という印象で。個人的には本当に短い、優樹と太一朗が二人で居ることの出来た時間の出来事なんだから、もうちょっと捜査六課側の視点があっても良かったと思ってみたり、みなかったり。

しかし、超蒼&玄亮コンビのトンチンカンなやりとりは何気に最高でした。玄亮が超蒼に表情を教えようとする一幕にはうっかり噴きました。一方、六課側では六課入り浸りになり始めた大田先生や食いしん坊な新キャラ・虎司と太一朗のやりとりがとっても素敵です。太一朗はツンデレ。

八牧氏はとにかく、残る六課メンバーである夏純との絡みは6課出向中にはないんですっけ?この時期に出会っていたら結構面白いコンビになりそうな予感がするので、出向中に出会えなかったのは実に残念だ…。八牧と太一朗はある意味キャラが被ってて同属嫌悪してそうな予感。

うーん、良くも悪くも読み終わってみるとやはり他の巻と比べると薄いというか、感想の出てこない話だ…。個人的には今回の見所はやはり虎司くんの破天荒ぶりでしょうか。読了した翌日に焼肉食べに行った位には素敵でした。

そして、エピローグの優樹と太一朗の場面は9巻までの内容を知ってから読むと、なんていうかほんとホロリとくる。これが二人がすごした、最初で最後(←ネタバレ)の「幸せな時間」の共有だったんだと思うと……もう。

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ダブルブリッド2

[著]中村 恵里加 [絵]藤倉 和音

高橋幸治の事件から2週間後、優樹は太一朗と居酒屋に行った帰り道で首筋に血のついた女性が倒れているのを発見する。翌日、内閣府の浦木から吸血鬼がオーストラリアから日本に密入国したという話を聞かされるが、その帰りに噂の吸血鬼—フレドリック・アシュトン・クロフォードに声をかけられ、なぜか彼と勝負をすることになり……
   個人的お気に入り度数
現在クライマックス手前まで物語が進んだのを見てきた後に2巻・3巻を見ると、優樹と太一朗の間にあった“平和な”ひとときが本当に短かった事を実感して、本当に寂しかったり。後半の鬱々とした展開も大好きなんだけど、出来れば二人の幸せなひと時をもう少し眺めて居たかったという気持ちも感じてしまいます。

冒頭で優樹と太一朗が呑みに行く話が、また凄くいいんだ…この欝でグロいシリーズの中では希少な平和なやりとりの中でも有数に好きな場面かも。酔っ払って優樹に説教かました挙句、前後不正になって優樹におぶわれて帰って、翌朝自分のしでかしたことを勘違いして涙目な太一朗の姿は見ていて実に和みます。

また、大田やクロフォード氏とのやりとりでも素晴らしいヘタレ犬っぷりを発揮してくれて、二人にやり込められる太一くんの姿にニヤニヤが止まらない。今のうちなら言える!!太一くん可愛いよ太一くん!ついでにこのノリなら「クロフォード氏に篭絡される太一くんは、どう考えても受だよね」とか言える!!!(言うな)

一方で、二人が抱える考え方の違いや歪み、すれ違いは既にかなり顕著なものになっていて、改めて読みなおすと一見なんでもない所に火種がこれだけ埋め込まれていたんだなあと思ってしまいました。優樹の無防備な振る舞いにドギマギする太一朗と、その太一朗の赤面の意味がわからなくて「?」となる優樹さんの姿は非常に可愛いのですが…今読み返すとその無防備さが、その決定的なすれ違いの象徴であるようにも思える。優樹と太一朗が自分のトラウマを自覚しながらも、それから逃げ続けようとする姿も印象的でした。

グロい表現もシリーズ内平均を考えるとかなり少ない方だし(無いわけではない)、割と息を抜いて読める貴重な巻。

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ダブルブリッド

[著]中村 恵里加 [絵]藤倉 和音

通常の生物とは異なる遺伝子を保有する生物・通称“怪(アヤカシ)”が発見されて数十年。警視庁の怪捕縛専門特殊部隊「EAT」に所属する青年・山崎太一朗は上司の命令で政府公認の怪のみで構成された部署—通称「第六課」—への出向を言い渡される。直情的で怪の捕縛は人間のみが行うべきだと頑なに信じ、怪を毛嫌いする太一朗だったが六課に所属する唯一のアヤカシ・片倉優樹の人柄に触れるうちにその考えを改める事になり…
   個人的お気に入り度数
祝・最終巻発売決定!!!
…というわけで、既にかなり内容を忘れている予感がするので、再読祭開催。というか9巻が出た時に内容殆ど覚えてなかった記憶が(酷)しかしこれ、発売日8年以上前の作品になるんですね…ほぼリアルタイムで追いかけていたのに。年取るわけだ…(´・ω・)

というわけで、数年ぶりに読み返したわけですが、やっぱり凄く面白い。政治的とか体面的な事情でほぼ飼い殺し状態にされ閑古鳥の鳴く「第六課」で、3年前に去っていった仲間たちの帰りを待ちながら孤独な日々を送っていた優樹と、緊張感の足りない優樹を前に空回りし続ける太一朗という序盤の平穏な日々の、シリーズ全体からしたら本当に僅かな間でしかなかった平和な日常の描写が密かに大好きです。頭が固くてプライドばかり高くて頑固で自己中で……と、どうしようもなく駄目駄目な太一朗が、片倉優樹という一人の少女に惹かれながらも自らの考えを少しずつ改めていくのと同時に、優樹の方も自分を始めて“人間の少女”としてみてくれる興味深い人間・太一朗という人間に出会って変わっていく…というお約束でベタベタな展開が凄く好き。

「君と私が今まで培ってきた友情は、今から死ぬ」

だからこそ、そんな二人の関係を最後の最後で打ち壊す優樹の独白・変貌とラストバトルは本当に衝撃で初めて読んだときはしばらく呆然としてしまったのを今でも覚えています。“友情”が“死ぬ”といった言葉選びが独特で、非常に印象強かった。その後の展開ももう、基本的にハッピーエンドで王道ベタベタな展開しか読んだ事のなかった私にはかなり印象的で…最後に一応ハッピーエンド(??)的なオチになるとは言えど。

また、この作品を語る上で外せないのがやはりグロ描写。……特に、井の頭公園での戦闘とその後の六課での治療描写はあまりに生々しすぎて今読んでもリアルで吐き気が……うぷっ。シリーズ刊行当時密かに「電撃三大欝グロ作家」とかいらない事を考えていたのも今となれば良い思い出です(ちなみに残りの2人は「Missing」の甲田学人、「インフィニティ・ゼロ」の有沢まみず。…有沢さんは「いぬかみっ!」の感想を見る限りその後方向転換したんだろうなあ…あのグロさが好きだっただけにちょっと残念だー。)

というか、1巻で終わっておけばそれなりに幸せそうな未来が垣間見えてたのにどうしてあんなことに……(しみじみ)

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