ページ 149 | 今日もだらだら、読書日記。

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別冊 図書館戦争1

[著]有川 浩 [絵]徒花 スクモ

前回の事件で負傷した堂上が、漸く退院して関東図書隊に戻ってきて暫くたったある日、図書館の書籍が盗まれるという事件が発生した。捜査の担当となった堂上班は、手塚と郁に大学生のフリをさせて張り込みを開始するが…堂上・笠原の「武闘派カップル」成立から、婚約までの様々なエピソードを語るスピンオフ短編集。
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アマ??????イ!

"ベタ甘全開スピンアウト"という公式紹介文に恥じない、なんともあま?いあま?い短編集。本編でも終盤になると少しずつバカップルっぷりを発揮しつつあった二人ですが、正式にカップル成立の後の話となるのでもう色々と全開です。本人は真剣に悩んでいるのにもう完全にオノロケにしか聞こえない会話に、柴崎と一緒にニヤニヤしつつ同時に酒もってこい酒ー!!と叫びたくなったり。

何より、本編「戦争」の頃は男勝りの健康優良児という印象だった郁が、堂上と付き合いだした事をきっかけにどんどん女の子らしくなっていく姿がとても可愛らしい。女の子らしい服のレパートリーを増やしたり、急に堂上の自宅に呼ばれてワタワタしたり、殆どしてなかった化粧を覚えたり…という、"女としての成長"がはっきりと見て取れる1冊でした。一方で、やっぱり田舎育ちの天然純粋培養な郁との関係がなかなか進まなくて、ヤキモキする堂上にニヤニヤ。それでも"はじめて"のエピソードにいたってはこの二人らしすぎる顛末に、思わず噴き出してしまったり。

図書館シリーズらしく、様々な考えさせる部分もありましたがやはりキモはベタ甘部分といって良いのではないかと。もうとにかく頭を軽くして、美味しく頂かせて貰いました。次巻ではメイン二人以外にも焦点を当てていくということなので是非とも手塚×柴崎の進展を!!!よろしくお願いします!!!

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ふたかた

[著]わかつき ひかる [絵]巻田 佳春

トラックに跳ねられて死んだ少女・桂瑞希は成仏できずに幽霊となり、双子の弟である高志に取り憑いてしまう。高志の身体を乗っ取った瑞希はいつも通りに女子制服を身に纏い、学校に登校しはじめてしまう。高志は彼女の無念を晴らし、なんとか成仏してもらおうと試みるが瑞希は学園内で催される「美少女コンテスト」に出場したいと言い出して!?
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男の身体の中に女の子の幽霊が?…という設定から、女装というよりはTSモノに近いのかと思いきや、序盤で多少TSモノ的な要素があるものの結構ガッツリ“女装モノ”でした。ただ、これはちょっと読む人を選びそうかなー…。女装少年がファンタジー世界の産物だと思っている人にはあまりオススメできません。「アイドルはトイレいかない!」的なそういうノリの人。

なんていうか、女装回りの描写が完全に「萌え」ではなくて「エロい」だと感じました。これは作者さんの本業がジュブナイルポルノ方面であるからこその特性なんだと思うんだけど…女装シーンや女の子達の行動に関して恐ろしく現実的な描写が多く、文字の向こうに「リアル」が透けて見えてしまう。その透けて見えるリアルが私の中で「萌え」の発現に対してブレーキをかけてしまっている気がします。特に、高志の裸を見たときの瑞希の、アレに対する反応が壮絶でしたよね。いろんな意味で。

なんていうか、この本を読んで、自分の女装萌えに対するスタンスが完全に「偶像崇拝」的なんだなあと思い知らされた。良くも悪くもこの作品に出てくる女装少年は「現実」なんですよね。トイレ行くところまでしっかり描かれるアイドルというか。

そんなこんなで「女装少年モノ」としての部分にはイマイチ萌えられなかったのですが、むしろ本線のストーリーが凄く面白かったです。勝気でワガママだった姉の幽霊に最初は振り回されるばかりだった高志が彼女の知られざる一面を目の当たりにし、自ら嫌がっていた女装をして姉のために奔走する姿には思わず胸が熱くなりました。ストーリー展開やキャラクターは、全体的にベタではあるんだけどそのベタさがとても良かったです。キャラクター的には華道家元の娘・すみれのキャラクターがとてもとても素敵でした。後半で本性を露にした後の言(?)動とかほんとに素敵過ぎる。

続編があるなら、本性丸出しにしたすみれさんには、是非大暴れしていただきたいです(笑)

なお、余談ですがこのエントリを書いてる中の人は腐女子でありますよ。
確かに読んでるものが男性向レーベルに偏ってることは否定しないけどねっ。
いや、なんか「ラノベ読みの一般的な男性の意見」と受け取られそうな形で、この感想が取り上げられていたようなのでとりあえずそこだけははっきりさせておきますね…多分一般的な「男性の」意見と私の感想はまた違うものだと思うので。(うん、個人的に、瑞希の取った「あの行動」は同じ女としてちょっと信じられなかったんだ?……最近の若者は進んでいるわねー的な。)

それにしても最近、「女装萌え」ってすっかり男性の持つ萌え属性になっちゃったよね?…(´・ω・)

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仮面のメイドガイ メイド革命Ver.

[著]花凰 神也 [原作]赤衣丸 歩郎 [絵]いちば 仔牛

メイドさんたちが理不尽なご主人様に反旗を翻し、“メイド革命”によってメイドのメイドによるメイドのための政府を作り上げた。行方不明の両親の帰りを待ちながら暮らす大富豪の孫・富士原なえかは「巨乳狩り」に遭い、裸のファイヤーダンスを強要されるのだが…!?
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世の中には、どうしようもなくノベライズに向いてない原作ってものがあってだな……。

色々ツッコミどころはありますが、作品そのものは精一杯頑張ってると思います。
そもそもこの原作をそのまま文字化したところで面白くないであろうことは確実で、敢えて世界観をパラレルにして、短いとはいえ単行本1冊分の長さのストーリーに仕立て上げたのは上手かったと思う。敢えて例えるなら「劇場版・仮面のメイドガイ」といったノリ。登場するキャラクターも全く違和感が無くて、原作の雰囲気再現度も凄い。特にコガラシとホムラの超人ご奉仕対決はまさに原作まんまのノリで、素直に凄いな?と思った。

……それでもですね。

どんなに文字を持ってしても表現できないものというのはあると思うんです。
「メイドガイ」の最大の魅力である「コガラシさんの存在の凄まじさ」は間違いなくそれだとおもうんです。たとえ何P使ってコガラシの持つ巨大な存在感や筋骨隆々とした肉体にメイド服、更に仮面という壮絶なミスマッチぶりを文字で表現したとしても、赤衣丸さんが描いた、たった1枚のメイドガイのイラストには勝てないんです。

それなのに本文中に、挿絵が1枚もないってどういうことよ。

その他にも、全くイラスト化されていないゲストキャラクター達とか。
パラレル設定なのに全くいつも通りのキャラクター達が描かれてるカラーピンナップとか。
何故かあらすじがノベライズではなく、原作「仮面のメイドガイ」のあらすじだったりとか。

作者or編集部サイドでギリギリになって方向の転換でもあったんじゃないでしょうか。それで赤衣丸さんのイラストそのほかもろもろが間に合わず、間に合わせで表紙だけなんとかしてもらったと。そんな感じがする。


だとしたら、なんていうか悪いのはノベライズ作者じゃない。
悪はおそらく準備も出来てないのにムリヤリ刊行してしまったファンタジア編集部だ。

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疾走する思春期のパラベラム 灰色領域の少女

[著]深見 真 [絵]うなじ

いつもより早く学校にやってきた佐々木一兎は、映画部の部室で下着姿の少女が倒れているのを発見する。彼女はどうやら、記憶を喪っているらしい。状況から<パラベラム>に関連があると推測した尾褄は自分たちの手で彼女を保護することを提案する。ところがその帰り道、"灰色領域"と名乗る謎の組織から襲撃を受けて…
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映画部の面々が記憶を喪った謎の少女・シューリンを巡って"灰色領域"と呼ばれる謎の組織と激突する話。1巻のような展開の強引さはなくなったけど、やはりあっさり薄味な雰囲気は変わらず。日常描写は凄く楽しく読めるのに、バトルとなると突然つまらなくなるのは何故だろう。

シューリンを拾った映画部の面々が彼女の護衛の為に学校に泊まりこみはじめるあたりは物凄く楽しくて、もっと読んでいたいと思わせるだけの魅力はあります。特に前巻の感想でも触れてるのですが、映画関連の薀蓄は作者さんの映画への愛が存分に伝わってきて、読んでいるだけで楽しい。そして、それまで映画を撮る事にあまり乗り気ではなかったメンバー達が、実際に「映像」として画面の中で動き回るシューリンを見て気持ちを変えるというシーンは秀逸だと思う。ただの何でもない日常の一コマが「映像」という形に昇華した瞬間の感動といいますか、そういうのが物凄い勢いで伝わってきた。もうほんとこのシリーズ、バトルとか全部見なかったことにして心に傷を負った少年少女達の青春劇にしてしまえば最高なのに。

前半が良いだけに、バトルになった途端キャラクターが不自然になったり展開が異常に早くなったりするのが物凄い気になる。スペシャル・ショットの設定ももったいぶって出してきた割に主人公以外の仲間のショットは全然見せ場ないし。いい年こいた大学教授がいきなりどっかの蝶人ホムンクルス パピ・ヨン!!! みたいな雄たけびを上げたときには、本気でどうしてくれようかと思った。

あと普通に同性愛者が多いのはどこにつっこめばいいんですか?元々百合臭漂わせていた睦美さんについてはまあ(どうでも)いいとして、もうノリが完全に純情天然ラブコメ系カップル状態な尾褄×勇樹がいろいろな意味ですげえ。BLなのにとても少女マンガ的と言うか、女装した勇樹を目にした尾褄の反応がいろいろな意味で も の す ご い です。クール系ツンデレ×中性的可愛い男子のBLカップリングが大好きな腐女子の人は是非読んでみるといいよ!!(私としては…勇樹がもうちょっとなよなよしてなかったらなあ……)

遂に判明した一兎のスペシャルショットは、実に悪趣味と言うか…胸糞悪くなるような能力。でも逆に、個人的にはこの力をどうやって今後の戦闘に生かしていくのかは興味あるかな。とりあえず、今のところあと2冊だし余裕があれば手を出してみる方向で…。

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疾走する思春期のパラベラム

[著]深見 真 [絵]うなじ

家庭環境に恵まれず、2ヶ月遅れで高校に入学した佐々木一兎。必ずどこかの部活に入らなければいけないと言われてできるだけ活動の無さそうな映画部の見学に行った所、「ここにはお前のできることは無い」といわれ、追い出されてしまう。ところがその帰り道、映画部に所属する少女と共に変な奴らに襲われて…
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「パラベラム」という、自分の殺意を銃に変えて攻撃する異能を手に入れた少年少女達が繰り広げる物語。

うーん、可もなく不可もなく、つまらなくは無くて、面白かったかといえば面白かったとはいえるけど、「気に入ったのか」といわれると返事に詰まる…そんな感じでした。よくある学園異能ですね、の1言で片付けられてしまうというか、薄味というか。ベタすぎてこの作品だからこその面白さというものがあまり伝わって来なかったというか。

前半はまだ普通に面白いなあと感じたんだけど、終盤の展開が詰め込みすぎで酷い。一兎が疑われた後にもう1?2エピソード挟んで、部活メンバーの結束を強めるような展開になるのかと思ったら、速攻で真犯人が判明して緑茶噴いた。あと、女子はまだいいんだけど男子のキャラ立ちがなんだか不自然。熱血くんなのか被害妄想気味ネガティブ少年なのかイマイチよくわからない主人公とか。突然よくわからないままBL臭をプンプン漂わせはじめる部長副部長コンビとか(あそこまで露骨に狙われると、腐女子としてはちょっぴり萎えるんだ…!)。キャラ立てが不完全なままで無理やり動かしているという印象がぬぐえませんでした。女子も睦美さんは結構好きなんだけど、志甫はなんというか……全角カナで音声再生されると想像すると、2ch用語連発がこんなにウザイとは思わなかったっ!!「ウマー」「キタコレ」「ワクテカ」とか……1、2回口を付くくらいなら結構あるけど、連発しないで欲しい…。

なんだかんだと感想を書き始めると文句しか出てきませんが、普通に面白かったことは面白かったです。というかバトルシーンよりも断然日常シーンのほうが面白かったかな。特に心理学や映画に関する薀蓄話はなかなか興味深くて、かなり楽しく読めました。

ただ、毎月大量にラノベが排出されるこのご時勢で他の作品を読む暇を削ってまでこれを読みたいかと聞かれるとちょっと…という感じはする。とりあえず2巻まで買ってあるので、3巻以降を買うかどうかは2巻次第で。

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図書館革命

[著]有川 浩 [絵]徒花 スクモ

敦賀原子力発電所で無差別テロが発生。その手口が『原発危機』という小説と似通っていたことから、メディア良化委員会はその本の作者である当麻蔵人を狙い、断筆を迫ろうとしていた。最初の一人の「事例」を作ってしまえば、それを盾にしてますます表現の自由が束縛されてしまう。世相社の折口から依頼を受けた関東図書隊は秘密裏に当麻を匿うことにしたのだが…
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図書館戦争シリーズ完結編です。

すっかりツン期を抜けてデレモードに半分以上突入している堂上・笠原カップルの微笑ましい初デート☆の姿にキュンキュンしていたら、手塚と柴崎の「担保」のやりとりに心臓をどっくんどっくん打ち抜かれました。あれは反則だ!!ヘタレで柴崎の尻に敷かれっぱなしの手塚の精一杯の反撃に激しく萌えた!!担保!担保!!!

ストーリー本編は最終巻ということもあり、メディア良化委員会との事実上の最終決戦が描かれます。本来の図書隊のホームグラウンドではない政治を舞台に立ち回り、更に味方内にも様々な問題が……と、様々な意味で未だかつて無く苦しく重い闘いとなりましたが、その合間にすかさず挿入されるLOVEの姿にいちいち過剰反応してしまう自分がいました。このバトルとラブの絶妙な割合がとてもツボ。そしてすっかりブラコン丸出し状態の手塚兄が最高です。敵に回すとこれほど嫌な奴もいないですが、味方に回したらこれが心強いの何の。なんだかんだと兄貴が心配な手塚の姿にもニヤニヤしてしまいました。

しかし、今回の殊勲賞といえば、何といってもこの人たちですよね。
大阪のオバチャンパワーSUGEEEEE!

表現の自由に関する問題は、現実問題にも繋がる事が多くて、相変わらず他人事ではないのだなあと思う部分が多かったです。当麻が例として挙げた『片手落ち』の問題なんか、現実でも普通にあるんだろうなあ。最近でも「ちびくろさんぼ」の廃刊とかありましたけど…

しかし、エピローグの堂上夫妻のラブラブっぷりは異常。もどかしい手塚・柴崎コンビにもニヤニヤさせられて、大変ご馳走様でした。さてと、明日辺り「別冊図書館戦争」買ってくるかー。

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図書館危機

[著]有川 浩 [絵]徒花 スクモ

長いこと憧れ続けた"王子様"が、郁のすぐ傍に居るあの人だった…!?何の前触れも無く知らされてしまった真実に、郁は大パニック。今まで本人を前にして言ってしまった恥ずかしいセリフの数々に赤面する一方、"王子様"の話を露骨に嫌がっていた彼の態度を思い出して、浮かない気分に。悩みに悩んだ末、郁は一つの事を決意するが……
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郁の"王子様"の話や両親の件などに一端の蹴りがつく(?)シリーズ第三弾。

王子様の正体を知って、すっかり恋する乙女モードの郁は可愛いけど、それだけに二人の仲を引っ掻き回してくれた手塚慧が憎らしいなあ。ぐるぐる悩む一方で自分の堂上への気持ちが「王子様への憧れ」なのか等身大の「堂上教官への恋心」なのかわからなくなってしまって沈み込む郁の姿は見ていて痛々しかったです。それでも、そんなモヤモヤを吹っ切って堂々と本人を前に「王子様卒業宣言」をかます姿がとても可愛い。

「ねじれたコトバ」は割と他人事ではなくなっている事例に色々と考えさせられる一方、世相社(折口)と香坂の心意気に呼応して立ち上がってくれた人々の心意気に胸がスっとなる思いでした。床屋・魚屋が軽度とはいえ現実でも規制の対象になってるなんて知らなくてびっくりした。ほんと、こういう知らないところから少しずつメディア規制が侵食していくのかとおもうと、背筋が寒くなる話です。

そして、今回はなんと言っても郁の父親が美味しいところを持っていきまくり。初めて母親に対して郁の味方をしてくれた、最後に県知事と一緒に現れた時の頼もしさは格別でした。他にも見所は沢山あるのですが個人的にはひたすらお父さん(と手塚)に座布団1枚。しかし、母親の過保護っぷりに磨きがかかり、それを父や兄達が歯止めをかけられなくなった理由は………思わず爆笑してしまった。

様々な苦難を乗り越えて以前よりも少し大人になった郁と、彼女に感化されて少しだけ強くなった茨城の防衛員の女の子達の姿も素敵でした。次で本編は最終巻とのことですが、どのような結末を迎えるのか、本当に楽しみです。

……しかし、「内乱」あたりからどんどん手塚が私好みのヘタレになっていくのですがほんとどうしましょう。意外な弱点が透けて見える「昇任試験、来る」もよかったのですが、「ねじれたコトバ」「図書館は誰がために」で柴崎の為に、不器用ながら色々と奮闘する姿に激しくキュンキュンする。特に香坂大地のサインの一件、どんな顔してサイン貰いに行ったのかと考えるともう……手 塚 可 愛 す ぎ ! 兄貴との複雑な関係も健在で、もう今回の手塚には最初から最後までときめかされっぱなしでした。最後は柴崎と幸せになるといいね!!

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ばいおれんす☆まじかる! 核の花咲く日曜日

[著]林 トモアキ [絵]愛媛 みかん

ユキに騙されて誘拐され、ドクターBの本拠地に連れて来られた緋奈。例によってなぜかついてきちゃった由香利とともに見張りのロボットをだまくらかして戻ってきて、彼らの本拠地を暴こうと画策した緋奈達は足の確保の為、なぜか脱衣麻雀で車を手に入れようとするのだが…!?
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……えっとちょっと、これで終わり?
なんていうか、色々と伏線張りっぱなしというかいろんなところが投げっぱなしというか……これってひょっとして打ち切り……だったんですかねえ。なんかやってる事も1巻2巻と比べると半端な感じがぬぐえなくて、うーん。

後作「お・り・が・み」との接点を感じさせるキャラや設定が出てきたり、ドクターB配下の美女・通称ホワイトが怪しい動きを見せたり……と、全体的に次の巻への伏線を張ったまま終了してしまったカンジで、「最終巻」であるという事実を踏まえると、ちょっと酷い出来かも。エピソード自体も無理やりに最終巻らしく、無理やり大きなことをしようとして中途半端になってしまっている印象が否めませんでした。

こればっかりは作者と言うより編集者側の都合なんだろうという予感がするので、残念としか言いようが無いのですが…脱衣麻雀のエピソードとか一般人パワーでBを圧倒する原子力発電所の職員さんとか、小ネタが効いてただけにメインのストーリーが半端になってしまっているのが残念でした。うーん、ミスマルカかマスラヲがひと段落した後でも、こっちの続き出ないものですかね?…色々腑に落ちないというか、なんというか。

ところで、もろに「お・り・が・み」で起きた一連の事件のことじゃないかと匂わせる発言があったけど、緋奈達ってあっちにも出てましたっけ?マリアクレセルさんがちょろっと出てきたのはなんとなく覚えてるんですが…

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ダブルブリッド10

[著]中村 恵里加 [絵]たけひと

ぼろぼろに傷つき、多くの記憶を失ってしまった二重雑種・片倉優樹。“童子斬り”に取り憑かれて正気を失い、童子斬りの本能と自身の妄執によって動く“兇人”・山崎太一朗。かつて“友人”と呼べる関係を築いた二人は互いを認識できないまま遂に対決する。一方、自らの死期を本能的に悟ったキマイラ・片倉晃は自らの望みを叶える為、片倉優樹の元を目指すが…
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今までばらばらに動いていた捜査六課のアヤカシ達・クロスブリード・特高の三勢力が
一気に集結し、すべてに決着をつける最終巻。

9巻まで再読した際、これだけ広げるだけ広げられた風呂敷をどうやって残り1冊でたためるか、どこまで伏線を回収していってくれるかが不安だったり楽しみだったりしたのですが……良い方向で期待を裏切られまくりの最終巻でした。いや、本当に堀内なんて皆が明らかに忘れてるキャラに張られた伏線すら回収しにくるとは思わなかったね!皆さん覚えてますか?4巻で特高に引き抜かれてた優樹の主治医?の堀内さん。私はすっかり忘れてました。

Ωサーキットの目的、“主”の行動理由、片倉晃と優樹の関係などという大きな謎は勿論、クロスブリードの二角である鈴香や千堂が特高を憎む理由、飯田の因縁、キマイラ達が作られた理由など、様々な伏線・謎が一気に種明かしされ、しかもそれが見事に今までばらばら出会ったように見えた人物達と繋がっていく様子は、本当に読みながら息を飲みました。特に4巻後半で登場して以来、イマイチ立ち位置が明確ではなかった晃が自らの死期を前に心を決め、自分の目的の為に動き出す様子には胸を打たれました。今回の物語の前半は見事に彼に持っていかれっぱなしといっても過言ではありません。あと、はぅ?虎司くんかぁいぃよぉお持ち帰りぃぃー!モードの安藤希さんに。(←あながち間違ってないとおもう)

ただ、こういうふうな終わりになるならなおさら間をおかずに出してほしいというのはあるんですけどねー…正直、この最終巻の凄さは、9巻までの内容がほぼ完全に把握できてないと実感できないと思う。とりあえず、最終巻読む人はその前にやっぱ9巻まで再読されることをオススメしたいです。私のまとめエントリも結構参考にしていただけたようでありがたい限りですが、結構穴ありますからー…。

メインである優樹と太一朗については、もうこの二人が最後の最期で普通に会話する様子が見れただけで私満足といいますか……9回裏ツーアウトから状況をひっくり返されたような心境で。“主”とか浦木とか、ラスボスになりそうだった存在があまりにも色々とあっけなかったのがちょい(いえ、だいぶ!)ご都合主義を感じてしまわなくもないのですが、もうとりあえず最後の会話が見れただけで満足ですとも。記憶を失った優樹さんの無意識の一言が太一くんの魂を揺さぶったってだけでもう、無条件になんかボロボロ出ましたとも。優樹さんの「あの一言」見た瞬間、「やったよ太一くん!!!」と叫びながらまたボロボロなんか出ましたとも、しょっぱい食塩水が目から。もうごめん、大好きだ、この二人。優樹さんと太一くん、大好きだーーーっ!!!

余韻を残したちょっと寂しいエピローグが、どうしようもなくこの物語に相応しいように思えて、また泣けてきてしまいました。もう本当に、4年半待ってよかったと心から思えるエンディングをありがとうございます。この物語の結末をちゃんと見届けることが出来て、本当に嬉しい。二人が最後に少しだけでも言葉を交わせて、本当によかった。もうなんていうか、そんな言葉しか出てきません。最高の物語と、最高の結末をありがとうございました。

…ところで、ダブルブリッド本編はここで終了だけど、電撃hp等に掲載された分で短編集が1冊出るのを、信じていいよね…?まとめて読みたいので電撃文庫MAGAZINEとか買ってないんですが…

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最終巻発売前に「ダブルブリッド」をおさらいしてみる(シリーズ既読者向)

4048670654ダブルブリッド (10) (電撃文庫 (1588))中村 恵里加


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??待ち人は、ここに居た。

本編最終巻となる「ダブルブリッド10」の発売まで、遂に10日をきりました。しかし、実に4年半ぶりの新刊ということで、「内容を忘れた」「そもそも“●●●●”って何だっけ?」という方も多いのではないでしょうか。というわけで、備忘録を兼ねて、未熟ながらも5巻以降の「ダブルブリッド」各キャラクターの動向を箇条書きでまとめてみました。再読が間に合わなかった方の一助となれば幸いです。


※注意※
このエントリは、シリーズ9巻までの重要ネタバレが満載です。
シリーズ未読者の方は閲覧を御遠慮くださいませ。



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