ページ 149 | 今日もだらだら、読書日記。

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繰り世界のエトランジェ 第2幕 偽りのガジェット

[著]赤月 黎 [絵]武藤 此人

“虫遣い”を倒した透真と冥は姿を消した母・操の手がかりを追って統堂本家に向かう。ところが…統堂本家のあったはずの場所には何も無く、二人は謎の機関<山田太郎>により取り囲まれてしまう。冥を助けるため、彼らに拘束された透真だが…
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とりあえず<山田太郎>ってネーミングがあんまりだ。

すいません、どうしてもその機関名だとどんなにシリアスやってても緊張感が足りません。とりあえず角川書店は作者の人からこのネーミングを提案されたとき、同じ角川で去年ドラマ化された同名の貧乏学生が主役のギャグ漫画があるからっていう理由で却下してほしかった。というか、もうこれまであんなに中二病全開の機関や必殺技が登場しまくってるんだから、最後まで中二なネーミングセンスをつけるべきだ。駄目なんだよどんなシリアスな場面でもあの貧乏苦学生が脳内に浮かぶんだよ!!!

…とまあ、山田太郎なる機関名の是非については置いておいて、なんか良くも悪くも牙を尖れた獣の印象と言うか、1巻を読んだときは台風の日に大荒れのサーフィンをしているようなイメージと言うか、なんかもう作者の好きなタイプの属性を詰め込んでいて、それについていけない人は容赦なく振り落とされていく荒削り感といいますか。ツッコミどころ満載の穴だらけな部分と、それを超える設定やキャラクター、物語の「属性としての面白さ」が絶妙なバランスで同居しているような印象を受けたのですが、それが見事に平均化されてしまって全体的には面白くなったんだけど物語としての魅力は半減してしまったなあという感じの2巻でした。

うーん、確かに物語としてはぜんぜん2巻のほうが面白くて、上手くなってるなあという印象なんだけどそれでも「1巻とどっちが好きだった?」と聞かれると、もう問答無用で1巻なんですよね、私は。なんか、言葉には言い表せないけどあっちのほうがぜんぜん好きだった。

挿絵が変わってしまったのにもその傾向に拍車をかけました。2巻の作画の人が悪いと言うことでは全く無いのですが、なんていうか、1巻の挿絵担当の甘福さんのイラストが持つ独特の透明感といいますか、そういうイメージがぴったり物語とハマっていたのに結構思いっきり違う方向のイラストになってしまったのが残念だったというか、物語の変化も踏まえて私の中では「別の物語」に近い印象になってしまったと言うか…うーん。特にカタナの別人ぶりにはちょっと泣いた。1巻と2巻の間で年とりすぎですカタナさん何があったんですか。

新しく登場したキャラクターの礫も非常に魅力的だったし、前述しているように物語自体は非常に面白くなってきているのですが…うーん。1巻で提示された属性萌えだけで2巻に期待をかけたら予想してたのと違ったと言うか、どこぞの文学少女風に言えばタイの民間食堂で激辛坦坦麺を食べるつもりで挑んだら、一流シェフの作ったカレーの味がした、みたいなイメージだ。

イマイチ続きに興味がもてなかったと言うのもあるので、3巻を続けて買うかどうかは微妙かも。

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今月のオススメとその他色々[2008年1月分]

1月のまとめ。ちなみに読了冊数は15冊でいつもより少々少なめでした。
なんていうか、バカテスで始まりバカテスで終わった1ヶ月だった気がします……

2008年1月の人気(?)感想三選。

諸事情により、今回はアクセス数TOP3から。

とある魔術の禁書目録15(⇒感想

Fate/Zero Vol.4(感想)

バカとテストと召喚獣3.5(⇒感想

新刊出るたびに順当にアクセス数を伸ばしてくる「禁書目録」最新刊の感想が今月トップ。一方通行よりも浜面仕上の熱さに震えた最新刊でした。「Fate/Zero」は当然原作自体の人気もあると思うのですが、やはりライダーとウェイバーコンビが熱すぎて物凄く評価が高くなったシリーズのように感じます。ほんと、あの二人には何度も笑わされ、泣かされた。

そして3位は……あれ? なぜお前がここにいる?!
確かに先月も月末発売の「文学少女」がアクセス数3位まで上ってきたりしてましたが今回バカテスの感想アップしたの、29日ですよ!?3日で「2007年まとめ記事」まで飛び越えてここまでアクセス数を伸ばすとは…バカテスは化け物か!!

なにやら、オタロードblogさんのバカテス紹介記事でうちの感想を取り上げていただいたのが一番大きかったようなのですが…ていうか、秀吉の水着の感想とかを期待してうちの明久萌え萌え感想にたどり着いちゃったお兄さん方、本当にごめんなさい。

余談ですが、2/1午前中にあっさり「Fate/Zero」を抜いて単独2位に上り詰めましたバカテス3.5。1位「禁書」も余裕で射程圏内なので今週中には順位逆転してるかと。発刊時期がせめて20日前後なら明らかにダントツトップだったんじゃないかと思います。
そう考えると先月の「文学少女」といいこれといい、こういう記事を作る際ファミ通文庫は刊行時期で損してるなあ…。


ちなみに先月3位だった「文学少女」は今月も4位に居…たのですが、いつのまにか「バカテス」1巻が再浮上して抜き返してる件について。朝見たときは「文学少女」、月間アクセス3位だったのに…!!

2008年1月のオススメ本。


モーフィアスの教室(⇒感想

暴風ガールズファイト(⇒感想

少女七竈と七人の可愛そうな大人
⇒感想

全体的にかなり5つ星以上を量産した1ヶ月だったのですが…

個人的に今月一番の掘り出し物は三上さんの新シリーズ「モーフィアスの教室」。Missingよりはぜんぜんライトな都市伝説系の物語で、続編が凄く楽しみ。「暴風ガールズファイト」はまいじゃーさんの人気投票をきっかけに手に取ったのですが、ほんと手に取ってみてよかった。「スポ根は苦手…」とか偏食しててすいませんでした。「少女七竈」も新刊ではないのですが、このまま積読の山に埋もれさせなくて良かったと心底思える、とても素敵な物語でした。

面白検索キーワード…以外の何か

さてさて、先月の検索ワードはバカテスがぶっちぎりだったわけですが……


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パーフェクト・ブラッド 1 彼女が持ってるボクの心臓

[著]赤井 紅介 [絵]椋本 夏夜

両親が借金を背負って蒸発し、更に自らはトラブル巻き込まれ体質…という、とことんついてない少年・春川祐樹はその日、魔術を悪用した銀行強盗の人質になっていた。対魔法士犯罪機関の介入があり、漸く解放されたものの、目の前の見知らぬ少女を庇って瀕死の重症を負ってしまう。次に目を覚ますと、目の前にはどこかで見たような少女が居て…
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銀行強盗の人質になった少年が致命傷を追って、その傷を治すためにメイドでツンデレで魔法士なクラスメイト・東雲透華の傍を離れられない身体になってしまい……というお話。キャラクターも非常に魅力的・物語も凄く好みで熱血展開もかな?り素敵だったんですが、なんか全体的に物語が駆け足というか…1巻つかって描写してもいいんじゃないかと思う部分がほんの100P程度で語られていたりするのでちょっと後半の熱血展開についていけなかった。新人さんで投稿作ならある程度仕方ないのかなぁ、と思ったら一応新人さんではないんですね。うーん…。

主人公がいきなり見ず知らずの少女を庇って…という行動からして、主人公の性格上、実際行動させるに足る心理描写がなかったように思えたのですが、更にその後「魔法士が嫌い」と公言している主人公が、助けてもらった当日だかその翌日くらいに至極あっさりその「魔法士」である透華という人間そのものに惹かれているみたいなことを言い出したのには興ざめ。とにかく「魔法士嫌い」という設定自体が余計なように思えてならなかった。せめて「魔法が怖い」くらいにしておいてくれればそこまでの違和感を感じなかったと思うのですが…。彼が実は魔法を使えるという設定も、もっと後半まで隠しておいても良かったんじゃないかと。

そんなこんなでキャラクター達(特に主人公)に感情移入できなかったのが致命的に痛かったのですが、キャラクターたちは本当に魅力的で、彼らの行動を見ているのは凄く楽しかった。特にメイドでツンデレで魔法使いなクラスメイト・透華が素敵過ぎ。祐樹に見せるツンデレっぷり、雪子に見せるお姉さんっぽい一面、「魔法士」として戦う“炎の魔女”としての不敵で凛々しい姿…変幻自在に変わっていく彼女の姿は本当に魅力的で、彼女に魅せられるようにどんどんページをめくってしまいました。また、二人のクラス担任で実は……な正体をお持ちの菫先生もとってもツボ。主人公である祐樹もちょっと「??」な部分はあったものの不幸症でヘタレで熱血一図で二重人格気味という設定はかなりツボなので、ストーリー的に微妙だった部分はキャラクターの魅力でかなりの部分を補ってしまえるくらいの魅力はあったかと思います。

個人的には、彼らの動く姿がもうちょっと読みたいというのもあるので、続刊が出たら買う予定。ただ、今回主人公の心の動きがあまりにも駆け足過ぎたのがどうしても気になるので、そのへんは何とかしてほしいかなあ…。

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バカとテストと召喚獣3.5

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

持ち物検査で大量の持ち物を没収され、試験召喚実習でクラスメイトの女の子にボコボコにされ…その日も散々な目に遭わされた明久は、帰り道に偶然出会った小さな女の子から「お姉ちゃんのプレゼント」の話を聞かされる。なんとか彼女の力になってあげたいと思って悪友の雄二達と共謀し、プレゼント資金を捻出するためとある計画を考案するのだが…明久と葉月の出会いを描く「予習編」他、本編の合間を埋める短編集!
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すいませんもうなんていうか明久 か わ い い よ 明 久 。

世間が秀吉の水着の話題で持ちきりなところ、一人明久萌えを貫こうと思う今日この頃ですが、今回は全体的に、もう何事かと思うレベルで明久が可愛かったです。秀吉の水着は白黒なのにカラーページで明久のあどけない寝顔持ってくるバカテスに感動した!!

章数の関係等でこの作品の一つのウリとなりつつある「バカテスト」が殆ど無かったのは残念だったのですが、章頭のコントは相変わらず素晴らしい破壊力を発揮してくれてました。どれも破壊力バツグンでしたが、個人的にはやはり保健体育コンビのコントと、ラストの鉄人の人生相談が(腐的に)ヤバかったですね。

新たな「性別:秀吉」の犠牲者が……

なお、この感想には腐的な内容が大量混入しています!苦手な人は御注意ください!




「バカとテストと召喚獣?予習編?」
姉の美波にプレゼントをあげようとする葉月の為、資金捻出しようと高校1年生時代のバカが奔走します。やってるメンツも同じなら、やってることもいつもと変わらぬ無謀な賭けな訳ですが、なんかこの頃から明久の弄られポジションは確立されていたんだなあ。あれがきっかけに《観察処分者》に認定されたのだと考えると、雄二達はもうちょっと責任を感じてあげてもいいんじゃないかと思う。同時に、持ち物検査の話とかから明久の金遣いの荒さとかが見て取れて「アンタ、そんな金の使い方してたら確かに食費なくなるよ…」って生暖かい目でうっかり本を眺めてしまった私なのでした。

それにしても、この短編は挿絵が素晴らしすぎる。
3巻最後のアレも相当心に突き刺さるものがあったのですが…
無防備な明久の表情が可愛すぎ!!(あれ?)

ラストは何気に姫路さんとラブラブで素敵です。あと「文月新聞」噴いた。明久、同性愛が似合う男子はまあいいとして、女装が似合いそうな男子部門でも1位(秀吉は除外)だなんて…!!!

「僕と暴徒とラブレター」
早い話が明久vs暴徒(=F組全員)。
ラブレターを貰った明久を、ブチキレたF組の面々が追い詰めようとするのですが、いつものように団結して襲ってくるF組連中を明久が悪知恵駆使しながらなんとかやりこめつつ、なんとかラブレターの中身を見ようとするお話。明久は散々作中で「バカ」扱いされてるけど、頭の回転自体は悪くないと思うんだよなあ…。

ラストはバカテスらしい、良い意味での「肩透かし」でした。素晴らしい。

「俺と翔子と如月ハイランド」
雄二の視点から語られる、ラブコメ重視の1本。
明久の策略で敢行された翔子と雄二のデートをいつもの面々がサポート(?)しようとするお話なんですが、いつもと違ってちょっぴりしおらしい翔子さん&何気に翔子の事が大事なことをうかがわせる雄二のカップルぶりが素敵。そしてど天然ボケカップル・明久&瑞希のやりとりがほほえましくてたまらなかったです。いやあ、美波には悪いけど、やっぱこの二人この上もなくお似合いだよ…!!!

もはや途中から邪魔してるのか応援してるのかわからない明久の行動ですが、折角のイベントを台無しにしてしまった人物に対して本気で怒る明久の姿はめちゃくちゃかっこよかったなあ。

雄二と翔子の過去にはまたなんか複雑な何かがありそうな感じですが、ラストの翔子さんの態度を見る限りそんなの雄二の杞憂でしかないんじゃないかと思う。本当に、この二人には幸せになってもらいたいなあと実感してしまった一本でした。

「僕とプールと水着の楽園」
発売前から世間を騒がせまくった、注目の書きおろし。
学校のプールを1日だけ自由に使っていいという許可を得た明久達いつものメンバーが、プールに集うというお話ですが、秀吉の水着が破壊力抜群すぎる。正直姫路さんや翔子よりも刺激的なのは反則ではないかと!!珍しく女扱いされるのを嫌がったり、明久達の態度に文句をつけようとする秀吉が可愛らしい。秀吉の艶姿は……実際に本作を購入してご覧下さい。正直……凄いです。

それにしても、この話でさらっと語られた姫路&島田コンビが映画にいった話が凄く気になります。どうやら美波は合宿前に姫路さんにライバル宣言自体はしてたっぽい…?いつになくギスギスした二人の姿が印象的でした。

あと、明久の予想を遥かに飛び越えた貧乏生活に、電車の中でうっかり噴出した。栄養失調のはずなのに体力あるのは、きっとガスや水道を極限まで切り詰めてのサバイバル生活のタマモノなんだろうなあ…鉄人は可哀想なのでたまには明久に何かおごってやってください。カロリーのあるものを。

「ゼリーとところてんとコーラでベトベトになった」明久と雄二にうっかり萌えてなんかないやい。

「僕とバイトと危険な週末」
正直私はこっちの秀吉の方が破壊力高かったんですが。
両親から仕送りを止められた明久が、苦肉の策で喫茶店のアルバイトをしようとしたらいつのまにか雄二・ムッツリーニ・秀吉の3人まで付いてきて更に客でいつもの面々が……というドタバタ話。秀吉は普通にウェイトレス服、残り3人はウェイター……っていかん、萌え死ぬ。

大方の予想通りまともな接客などてんで出来ない明久が、まるで「はじめてのお使い」に出場した子供をみつめる親のような目でお客さんから見守られてる姿があまりにもほほえましすぎます。正直、萌えで死ぬことってほんとにあるんだなと思った。三途の川が見えたよ…。

使い捨てキャラだろうと思ってた某コンビがさりげなく復活して明久とコントを繰り広げたりしてたのも楽しかったですね。彼らのやらかした事件は許しがたいものだけど、出来れば今後もギャグ担当として明久とああいうオバカなコントを繰り広げてほしいものです。

そして最後は3巻の引きに負けずと劣らない、凶悪な引き。(超個人的に)
新キャラ登場フラグだけ立てて終わるってどういうことーーー!!

なんかこのフラグ具合だと4巻には登場しそうな予感がしますし、3巻の凶悪な巻く引きから今すぐにでも読みたくてたまらない4巻がますます楽しみになってきちゃいました。これなんて放置プレイ!?


ちなみにそんな素敵なフラグがたった問題の人物「玲(あきら)」ですが、私の脳内で

姉説・兄説・双子の弟(一卵性)・双子の姉(二卵性)・同じ年の従姉妹(←hobo_king説)が互いに並び立ち、
第二次スーパー吉井大戦を開催中です。
誰か助けてください。そのうち一卵性双子あたりが「あきひさキャノン」とか「アキちゃん爆弾」あたりをぶんなげ出してもなんら不思議ではありません。

腐女子としてはぜひとも双子の弟もしくは兄説を支持したいところですが、表紙に使えそうな人材がそろそろ不足してきていること、3巻で美波が投げた爆弾に絡ませるような思惑を感じる事から姉か同い年の従姉妹あたりが優勢な気がしますね。それで、4巻の表紙がいきなり新キャラとかもありうる。

双子の弟と明久がダブルで表紙を飾ったりしたら私は生涯井上先生を称えたいと思います。(ありません)

続編が、喉から手が出るほどに、楽しみです。

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お狐サマのから騒ぎッ!

[著]かたやま 和華 [絵]風都 ノリ

九尾の狐・紗那王に取り憑かれてしまった桐緒は、芝居を見に行った帰りにお尋ね者の高札を見かける。武士の刀を奪っていると言う辻斬りに怒りを覚えた彼女は、三百両という破格の賞金と“狐憑きの器”を認めてもらいたいという想いもあって夜のシン宿へ向かったが…!?
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2巻にして安定した面白さと言うか、安心して読める1冊というカンジでした。

口では散々言いながらも紗那王が気になってしょうがない桐緒と、態度には出さないけど桐緒のことが心配でしょうがないらしい紗那王のすれ違いっぷりが可愛らしくて、読んでて飽きない。二人のとにかく不器用なやりとりに時にはニヤニヤ、時にはハラハラさせられながら一気に読みきってしまいました。

今回は自称「桐緒姫の一の家来」と彼女を慕う、紗那王にとっては恋のライバル(?)なシデンが登場し、いい具合に二人の間を引っ掻き回してくれます。シデンの妨害やら紗那王の家の事でなかなか誤解を解く暇を与えてもらえず、内心右往左往な二人が可愛い。また、そこに1巻であんな分かれ方をした藤真様の影が見え隠れして…と、事態がどんどんややこしい方向に。紗那王は、桐緒に信頼してほしいって思って敢えて何も言わないんだと思うんだけど、そういうところがますます二人の空回りの原因になってしまっているのがちょっともどかしかったです。猫にはあんなに優しく出来るのに?!!という桐緒の気持ちもちょっと判ります。

そしてとにかくトラブルメイカーな紗那王の姉・翠蓮王様がとっても素敵な役回りでした。最初は典型的なイヤ?なヤツかと思っていたら、正体がわかってみたらこれが非常に可愛らしい女性でして。見てくれは大人なのになんだか子供らしい一面を持っているというギャップが本当に可愛らしいお姉さんでした。今後も是非とも活躍して、事件をややこしくしていただきたい人材です。

紗那王の「斑取り」の事といい、また話がややっこしくなってきそうな気配がするので、今後どんな風に話が進んでいくのか期待。

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ラノベ読みのイラストサイトが少ない理由を自分なりに考えてみた

ラノベ読みのイラストサイトが少ないのは何でなんだぜ?(ウィンドバード::Recreationさん)
ライトノベルは二次創作イラストのための資料が少ない(後天性無気力症候群さん)

↑の記事に関して、ヘタレ同人絵描きの立場から、「ライトノベル系よろず」イラストサイトが増えない理由を検証してみる。ちなみに「ライトノベル系特定作品」へのファンサイトは割愛してます。実際にそういうサイトであればある程度の数存在するようだし、上記のエントリで論じられているのはそういうのじゃない気がするので。

1)時間的余裕がない?
現在毎月、なんだかよくわからない程沢山のレーベルから毎月沢山の本が出ているライトノベル業界だけに、追いかけるだけでいっぱいいっぱいです。多くのラノベ感想サイトさんが読まれている本だけに絞っても、毎月かなりの冊数を追いかけることになるでしょう。積読が増えてしまった場合、ますます「絵を描くより読まなきゃ!」と言う気分に陥ってしまって絵を描かなくなる事請け合い。感想サイトと並行してやってる場合は特に、1枚のCGを描く時間で2?3冊分の感想を書ける(自分の場合)事を考えてしまうと…

ただし、これについては結局は時間の作り方の問題であると推測されるので、「ラノベ系イラストサイトが生まれ辛い」という要因ではあっても、決定的な要因ではないように思えます。手の早い人、本を読むのが早い人がサイトを運営すればこの点は問題にならないはずです。

2)資料が少ない?
ウィンドバードさんのブクマコメント等で「資料が少ない」というのを指摘されていますが、多くのラノベレーベルの場合、文庫のカラー挿絵等でメインとなる登場人物がカラー絵で掲載されるため、コミックス買いをすると表紙しかカラー資料の無いマンガジャンルよりは絵を描くための「資料」はある程度多く持たれていると判断できます(これについては一部例外レーベルあり。ビーンズとか。)

ただし、後天性無気力症候群さんで言及されているとおり、キャラクターの細部、表情、動きについてはどうしても漫画やアニメ等に一日の長が出ます。ラノベで動的な絵を描く場合、ある程度描く側が挿絵画家の描写していない部分を想像して描く必要があるのです。そのため、二次創作をする上ではハードルが高くなります。

ただ、世の中にはPVに描かれた数枚のイラスト・動画と、公式で書かれた数少ない設定資料のみで同人が成立しているジャンルもあるにはあるので、これも決定的な理由ではないように思えます。

3)ジャンルとしての幅が広すぎる?
1と似たような原因になってますが、個人的に最大の要因として推したいのはコレ。

2の項でも書きましたが、ライトノベル系でイラストを描くためには挿絵画家の描写していない「挿絵の隙間」を想像する必要があります。これを行うためにはそれなりに作品に対して一定以上の愛着を持つ必要性が、多くの人には生まれます。漫画やゲーム系によくある「よろずイラストサイト」のようなサイトさんが手を出すには、絵を描くためのハードルが若干高く設定されてしまっているのです。

また、「ライトノベルジャンルのイラストサイト」というと扱っているサイトの数が小さい所為で凄く狭いジャンルのように感じますが、中に包括される作品群は膨大で、様々な作品群が含まれる事となります。シリーズ数で言えば3桁、4桁は下らないでしょう。同人イラストの「1ジャンル」として認定するには、些か広すぎるようにも感じます。

4)「ライトノベル雑誌」の購読者が少ない?
たとえば漫画系をよろずに取り扱うサイトでも、ある程度の傾向があります。特に謙虚なのは雑誌ごとで見た区分で「ジャンプ系」「マガジン系」「ガンガン系」といったような傾向でくくられているサイトが多く、特にマイナー作品のイラストを探す際はそういった作品の総合イラストサイトを探すのが一番やりやすい気がします。

こういうサイトを作っている人々は当然その雑誌を講読している・もしくは以前購読していた人々です。1回当たりに読む量は普通の漫画本と同じくらいで、沢山の漫画を手にすることが出来るため、その中でその週気に入った作品のイラストを…という傾向が多いようです。

これに対して、ライトノベルを読む人々は「特定のレーベルに依存する」という傾向自体があまり見られません。殆どの人が各レーベルを(ある程度好き嫌いがあっても)それなりにバランスよく読んでいる「単行本派」であり、感想サイトを巡回する限り「電撃文庫マガジン」「ドラゴンマガジン」や「ザ・スニーカー」「キャラの!」を毎月購読している人は(漫画雑誌を講読している人の割合に比べると)かなり少数であるように感じられます。こういった傾向も「ライトノベル総合」のイラストサイトが少ない傾向に拍車をかけているのではないでしょうか。

あと、特定作品のファンサイトと「ライトノベル読み」のサイトが殆ど繋がらないのも、やはりその辺に理由があるような気が。「特定作品に依存する」特定作品ファンサイトと、「特定作品・レーベルへの依存が殆ど無い」ラノベ読みのサイトの違いというのでしょうか。なんとなくそんな雰囲気を感じます。


とりあえずぐだぐだになってしまいましたが、思いつく理由はこんな感じです。
良かったら誰か後を受けてまとめてあげてください…。

あと、小説系特定作品ファンサイトと言うと未アニメ化作品だと「戯言シリーズ」「Missing」あたりが多い気がします。pixiv見てると定期的に「禁書目録」「文学少女」のイラストも見かけますね。

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少女七竈と七人の可愛そうな大人

[著]桜庭 一樹

ある日、ごく平凡な女・川村優奈は辻斬りのように七人の男と寝、灰のように燃え尽きたいと思った。狂乱のような1ヶ月の後、身ごもった彼女は誰の子とも知らない子を生んだ。そんな「いんらん」な母から生まれた七竈はみるみる美しく育っていって…
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「いんらん」な母親と人並みはずれた美貌を持って生まれた少女・川村七竈と彼女を巡る人々(一部人間外)の視点から描かれる、連作短編。

「かんばせ」を始めとしたどこか古風な言葉遣い等からしっとりとした大正文学的な印象を受けるのですが、それでいて会話のテンポは非常に軽妙で、どこかライトノベル的ですらあります。七竈の友人であり、こちらも超絶美少年な雪嵐とのちょっと倒錯気味なやりとりや、飼い犬・ビショップの視点から語られる物語も非常に良いのですが、個人的には雪嵐に憧れる後輩・緒方みすずとのやりとりが一番好き。「なんですか、後輩」「本当にヘンな人ですね、先輩」と互いに罵りながらみすずが徐々に七竈に惹かれて行く姿がみてとれて、なんだか微笑ましい。「後輩」「先輩」って呼合いが二人の複雑な心の距離を端的に表しているようで、また素敵でした。よもやラストでああいうオチに行くとは予想も付かなかったけど。

美少女でありながら男など滅べばいいと考える鉄道マニアというちょっと変わり者な七竈ですが、そんな彼女が内に抱える悩みは意外にもごく普通の少女らしくて、そのギャップに魅了されました。

既に通り過ぎてしまった青春時代のほろ苦さとか、輝いていた一瞬の思い出を思い出さずにはいられない。ハードカバーは敷居が高いから、と今まで積んでおいたのを思わず後悔せずにいられない一作でした。

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暴風ガールズファイト2

[著]佐々原 史緒 [絵]倉藤 倖

チーム名もユニフォームも決まり、いよいよ本格始動する新生ラクロス部。しかし、「同好会」から「部活」へ昇格し、公式戦に出場するにはあと4人チームメイトが足りない。そんな中、五十嵐が進入部員候補として目をつけたのは、和製ホラーマニアのオーストラリア娘に学園が誇る“王子様”で…!?
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1巻から間髪いれずに読みました、続けて読了の女子高ラクロススポ魂小説第二段。メインキャラクターが「12人(+α)」と、シリーズ第二巻としては物凄く多い筈なのに、そのキャラクターの人数を全く感じさせない各キャラクターの存在感が凄い。確かに嶋あたりは全体的に霞んじゃってる印象を受けましたが、それでも12人が12人、強烈なインパクトを残していきました。

特に、今回は中学生トリオが美味しい所持って行きすぎだったかと。依奈の独白も小坂姉妹の複雑な家庭の事情もさることながら、おそらく最も不順な動機で入部したであろう性悪双子・明葉&光葉姉妹が少しずつラクロスの楽しさに目覚めていくくだりは、もうたまらない。この2人は個人的に苦手なタイプで、序盤からほぼ嫌悪感しか抱いていなかっただけに、ラストのやりとりが一気にツボに来てしまいました。

噂の武士気質の「王子様」はぶっちゃけ、こういう女子高モノに絶対「居そうなキャラ」で面白みにかけたかなーとか思ってあんまりツボには来なかったのですが。どちらかというと、すっかり皮をはいだ級長のツッコミ役としてキャラを確立してしまった長谷川が地味に良い味を出していたと思います。なんていうか、ボケだらけのあのラクロス部に、ツッコミキャラはとっても重要なのです。彼女がいなければあの部活はボケしかいなくなってしまうのです。うん、どう考えても最重要キャラだよね?

そして、今回僅かにフラグがたったような気がする広海と博巳のダブルヒロミコンビから目が離せません。軽薄な駄目兄貴かと思わせておいて、いいとこあるじゃないですか。というか博巳さんは良いツンデレ。

遂に12人そろって迎えた公式戦。ガンガン勝ち抜いていった緒戦の爽快感から一転、去年の優勝校・西嶺大付属との絶望的な戦いはもうひたすら熱くて、紙面の向こうから彼女達を応援したくてたまらなくなりました。古豪を余裕でぶっちぎった後に、こういう圧倒的な試合を見せられると凄く何か感じるものがありますね。結果として負けてしまうわけですが、“負けを知る”という意味で、この敗戦は彼女達に必要なものだったのだ、とも思えて、それでもこちらまで悔しくなって…。登場人物たちと一緒になって笑い、怒り、泣いた一冊という感じでした。本当に、スポーツに全く興味をもてない自分がスポーツの試合でここまで熱くなれるとは思いませんでした。

この敗戦をまたバネにして、強く立ち上がる彼女達の姿が是非とも見たい!…と思ったら、後書きに続編は売れ行き次第…というどっかで聞いたような恐ろしいコメントが…。ああ、その後書きのセリフ、かの名作女子寮歴史モノ「カーリー」でも読みましたよね。それで「カーリー」の続編はまだですか?え、これって事実上の打ち切り宣言とかじゃないよね!?
確かに合宿以降、妙に駆け足な部分が気になってはいたんですけど…。

是非とも続きが読みたいので、ファミ通文庫編集部様は是非とも続編の検討をお願いします。ほんとお願いします。ついでに「カーリー」続編の検討もお願いします
ファミ通文庫は気に入った作品率が実は一番高いのに、高確率で二巻で終了しちゃうからほんと困る…!!



オマケ。
タイムリーに投票受付中のようなのでぺたっと。
投票してこようかと思ったんだけど、誰も彼も魅力的すぎて正直困る…!
級長がぶっちぎってるようなので敢えてツッコミやツンデレに入れるのもありかな…!!


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暴風ガールズファイト

[著]佐々原 史緒 [絵]倉藤 倖

幼稚園から聖ヴェリタス女学院に通う麻生広海は、別の高校に進学した友人のことで少々鬱屈しつつ、中学時代と代わり映えしない高校生活を送るはずだった。しかし、外部から入学してきた帰国子女・五十嵐千果の面倒を先生から押し付けられ、なし崩しに彼女の目指す「日本一のラクロス部」作りに協力する事に!?部員不足で同好会落ちしたラクロス部を新生させるべく、二人は動き始めるが…
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各所で評判が良いようなので手にとって見ました。日本ではまだあまり知られていない「ラクロス」を題材にした女子校スポ魂モノ。元々あまりスポーツモノは得意ではないので、余程が無ければ手を出さないのですが、これはツボに来ました。

何より、女の子だらけの作品だというのに非常に熱い展開と、個性豊かな部員達がとっても素敵。“優等生”の皮を被った食わせモノの主人公・広海に能天気でどんどんラクロス部の中心的存在となっていく千果、どうみてもアニオタのあかね、負けず嫌いの二重人格お嬢様・ミヤミヤ宮前、真面目なアスリートタイプの長谷川……と、個性豊かな面々が集まって少しずつ一つにまとまっていく姿は、これぞスポ魂モノの王道!という感じ。前に立ちはだかる面々もまた、凄く良い味出してる。

誰よりも突拍子も無い宮前の二重人格っぷりに惚れ惚れしていたら、後半で本性を見せた広海の言動にあっさりノックアウトされました。地の文からしてもそれなりにクワセモノだろうとは思っていましたが、ここまではっちゃけてくれるともう言う事ありません。同級生を恫喝する姿にすっかり惚れてしまいました。姐さん、一生ついていきます!!

また、「マリ見て」の女子高設定にリアリティを感じられず、未だ敬遠している私としては妙にリアルな学校の雰囲気にもニヤニヤしっぱなし。うちの女子高、草刈はなかったけど労作でサツマイモとか植えたんだぜ…。「伝説」の話とかミッションスクールなのに全く“ミッション(布教)”出来てない実態とか、女子生徒だけだからこその開放感というかあけっぴろげ感に「あるあるww」とタダゴトじゃないほどに親近感覚えまくり。

キャラクターだけじゃなく、青い空がとってもよく似合うストーリー展開も非常に魅力的。広海が始めてラクロスに触ったときの感動なんかがストレートにこちらに伝わってくる。試合のシーンで、ボロボロになりながらも走り回る姿がかっこいい。試合を通して意思疎通がイマイチ出来ていなかった先輩方や、対立していた面々とも和解していく過程が、非常に清清しい。

読み終わった後まるで暴風が通り過ぎた後のように、爽快な気分に慣れる1冊でした。これは既に発売されてる2巻も期待。

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量産型はダテじゃない!2

[著]柳実 冬貴 [絵]銃爺

先日の闘いで重症を負い、それ以来出力が思うように上がらなくなってしまったシュナイダーの元に、再び前線への派遣命令が下る。シュナイダーが本調子ではないことを危惧し、必死に反対するヘキサだが全く取り合ってもらえない。キレたヘキサはナンブを連れ、シュナイダーを追って前線にある都市へ向かうのだが…
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気合と根性で量産型のポンコツ・ナンブが頑張るストーリー、第二段……なんですが、ナンブがもう全く“量産型”に見えないのは何かの目の錯覚でしょうか。

…いや、私はどちらかというと某クロスオーバーなSLGでは主人公格の機体ばっかり育てちゃう人なのであまり量産型にこだわりはありませんが、だんだん内容が「タイトルに偽りアリ」になってきてしまったのはどうかと。やはり量産型はかっこいい最新型新鋭機の陰で頑張ってこそ「量産型」だと思うわけですが……まあそれだとちっとも主役じゃないという説もあるか…。

個人的にはやはり、このタイトルだとナンブとその仲間の量産型のオンボロロボット達が徒党を組んで、敵を圧倒するくらいの展開を期待してしまうような。ナンブは確かに骨董品レベルでボロっちく、生まれは「量産型」と言えるかもしれませんが、逆に古すぎてもはや修理箇所を直すのにもパーツを探すのが大変という“特殊”なロボットとして描かれますし、1巻でちょっと危惧したとおりなんだか秘密があるようで……

かっこいい最新型高性能機の筈のシュナイダーが、毎回素晴らしいほどのかませ犬で、量産型のはずのナンブが毎回気合と根性を唄いながらも不思議パワーで大活躍!!というのは確かにある意味新しいかもしれませんが。

…とまあ、苦言から始めてしまいましたがタイトルと内容のギャップ以外、物語自体は非常に面白かったです。天才少女・ヘキサの孤独な姿を見て、その先を案じてしまうナンブはすっかりヘキサの保護者ポジション(及び漫才コンビのボケポジション)を確立。また、ヘキサと同じ天才少女でありながらどこか対照的なテルルの凸凹コンビっぷりも非常に良かったです。二人の天才少女達が、大人ぶってはいても年相応の少女らしくそれぞれの葛藤する姿がまた、凄くいい。

そんな二人を自らの意思によって護ろうとするナンブが、あまりにも圧倒的な敵の手勢を前に絶望しかけてしまうというくだりが非常に最高です。1巻ではなんでも「気合と根性」で押し切ってきたナンブの姿を知っているからこそ、そんな彼に“それだけではどうにもならないこともある”と思わせてしまう敵の姿は、とんでもなく圧倒的に感じる。それでも、その絶望を振り切ってまた「気合と根性」で立ち上がるナンブは、文句なしにかっこ良かった。

そしてヘタレヘタレ言われまくりつつ、決めるところは決めてくれるヘタレ(元)中佐。序盤「こいつら、物語的にいらなくね?」とかこっそり思っててほんとすいません。終盤のあの非常時でもなんだかのんびり?っとした、とんでもない昼行灯ぶりはかなりツボに来ました。素晴らしいやヘタレ。ついでに、すっかりギャグキャラへと転落してしまった最新パーツ・グロリアスはどこへいってしまうのか…。

色々ひっかかるところはあるのですが、それもそこまで気にせず読ませてしまうパワーのある作品です。とりあえず続編では今度こそシュナイダーを活躍させてあげてください。最新型なのにこのかませ犬っぷりは流石に可哀想だ…!!

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