タイトルの通りそのまんまです。
「生徒会の五彩」で杉崎鍵が単独表紙を取ったのがとてもとても嬉しかったので、ためしに世間で希少といわれている男子キャラが一人で表紙を独占した少年向けラノベをレーベルごとにひたすら集めてみました。
本当に集めただけ!(解説など する余裕は ない)
ちなみに、自分の読んだ本+ついったーで情報提供いただいた本+電撃文庫とファミ通文庫の2008年度目録に掲載されている本の中からチェックしたので、電撃文庫に偏り気味なのは仕様です。情報が少なめだった富士見ファンタジア・角川スニーカー等で心当たりのある人は、是非コメント欄かはてなブクマあたりでご指摘お願いします。
ちなみに、少女向けレーベルの男子・女子単品表紙については月季さんがまとめてくださってますのでこちらをどうぞ。
ちなみに画像はamazon、bk1、楽天市場の3箇所が混在。
この3箇所回って書影のない本は基本的に諦めた…
もっと書影を!書影を!古い作品の殆どに書影入ってないのがとても悲しい…
※幾つか挙げてなかった作品の指摘を戴いたので、角川スニーカー文庫の項目を追加しました。
画像が物凄く多いので以下格納↓
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キーワード:双 (152 件 / 16 ページ)
SH@PPLE?しゃっぷる? 5
[著]竹岡 葉月 [絵]よう太 雪国の双子の姉・舞姫は妙に女の子にモテる。そんなわけで入れ替わりをはじめてから、雪国はすっかり空舟五中でモテモテに。今日も舞姫の格好で青美女学院から帰ってきた雪国を待っていたのは、雪国に扮した舞姫が同学年の女の子から告白されているシーンで!? |
ちょっとした騒動が中心になっていて、何も考えずに雪国・舞姫と周囲の人々のドタバタ騒ぎを見てニヤニヤできる軽さが素敵。特にSEC関連の短編が好きだな。自前の「美少女数値化プログラム」で女の子たちの点数付けをして盛り上がったり、部室に隠されていたお宝の地図を巡って小さな冒険を繰り広げたり…と、そんな男の子達(女性が混ざってるけど)のバカ騒ぎっぷりがたまりません。
青美女子での話は、どうしようもなく肖像画の話のオチが好き。あの「これがせいいっぱい」の文字と、そこに飾られたものから彼女たちが楽しくドタバタやってる姿があふれてくるようで。というか全体的にどのお話も、「その後の話」で綺麗にオチがつくのがたまりませんでした!SECが始めた「ホスト雪国」に興味シンシンで扉の前をうろうろしてる鳥子さんとか、測定結果を元に学園内の●●●の写真を数値化しまくる舞姫とか!
書きおろしは蜜が蝶子さんと出会い、ローズロワイヤルに入ることになったきっけかのお話。これも本編以上にその後のお話が……蝶子さんがあの話の裏で「計画通り」とほくそえむ姿が頭に浮かぶようです…。
さくらファミリア!3
[著]杉井 光 [絵]ゆでそば エリとレマを救うために禁を犯し、天使たちに連れて行かれたガブリエル。“家族”を救うため、天界へ向かった祐太達だがそこには多くの困難が待ち受けていた。しかも、使徒のひとり・ヨハネが暗躍し始めて天界を揺るがす大混乱に!? |
あれですね……杉井光は私を萌え殺すつもりですか?時代はやっぱり小悪魔系美少年なんですねわかりますわかりました!!正直どの子も大好きです可愛い男の子は正義です。
というわけで天使や神の子や聖人さんの生まれ変わりが関係者からの苦情とか総スルーで大暴れする下ネタ満載ホームコメディ第三弾。1巻、2巻以上に関係者には見せられないというか、文字通り神をも恐れぬラノベと化してきた気がする今日この頃。今回は天界をも巻き込んでの大騒動が繰り広げられます。
っていうかあの神にしてあの子あり。天界総ロリショタ好きというこの現実はどうすればいいのか。小さいまま帰還した天使長・ルシフェル様ことるーしーフィーバーが半端ではありません。その後もさんざんレベル低すぎ・頭悪すぎな騒ぎが繰り返されていくことに頭を抱えつつ大爆笑。今回はかなり重たい話が展開されているのですが、それを繰り広げているキャラクターたちがあまりにも頭悪すぎて全くシリアスな気持ちになれません。キーワードや舞台として登場するのがヤフオクやニコニコ動画っていうのもシリアス度の低下に大きく買っていたかも。もうとにかく天使様達みんなみんな庶民的すぎます…
個人的には、新キャラ関係のグラフィックがカラーページに無かったのが唯一の不満かなあ…永遠の美少年ことヨハネくんやツンデレシスコン天使・ミカエルさまを筆頭にセクハラ無口天使サンダルフォン、セクハラ饒舌天使メタトロンの双子姉妹などなど美味しいキャラが目白押しだったのにカラーページが本編全く関係ない佐倉ファミリーの温泉シーンで埋まってるってどういうことよ!個人的には聖十字発動中のレマさんとか、永遠の美少年のヨハネきゅんとか、そういえばカラーページに出てない気がする最強メイド志麻子さんとかもカラーで見たかったなあ!あとヨハネとかヨハネとかヨハネとか(もういい)
あと、今回のキーワードは「祐太総受け」。
もう今回の一件の解決の過程で、自らの身を全く省みない、素晴らしい祐太総受けっぷりに激しくテンション上がった。祐太かわいいよ祐太。杉井光は早いところ祐太を女装させるべき。
ガーゴイルおるたなてぃぶ ZERO
[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二 実家を出て一人暮らしをしながら「鳥屋」というなんでも屋を営む駆け出し錬金術師・東宮ひかる。錬金術の研究にはお金がかかるし、なかなか依頼は来ないわで貧乏と戦う毎日を送っていたが、同じマンションで花屋を営む板垣から「ひかるちゃんにぴったりな仕事」という依頼を受けて… |
良くも悪くも「おるたなてぃぶの短編集」なんだよなー…タイトルに「おるたなてぃぶ」の名前を冠している以上当たり前のことなんですが、これが「ガーゴイルシリーズ最後の1冊」といわれるとちょっと寂しいものが…。おるたシリーズも戦いの無い、ほのぼのとした短編が読みたかったな?。特に喜一郎をメインに描く短編は「おるた」シリーズ本編よりも重くて、ちょっとキツい部分も多かったです。戦時中の話は結構好きだったんだけどな。特に「戦時中の」ガーゴイルが喜一郎との会話から「現在の」ガーゴイルへと変化を遂げていくやりとりは面白かった。
個人的には書き下ろしの「高原さん家の小さな変化」と「吉永さん家と東宮さん家と高原さん家の晩餐」が面白かった。前者は喜一郎を主人公としたシリーズのうちの1つでバトルメインのお話ではあるのですが、様々な立ち位置でひかる&ガー助と知り合った他人同士がそれぞれの立場から二人を護るため共闘するという展開が凄く良かった。そしてヒッシャムさんの大活躍を思わず絶賛せざるをえない。
後者はやっぱり双葉&イヨ&ひかる、ガーゴイル&ガー助という本編では出会わなかったキャラクターたちが競演、というだけで物凄い盛り上がる!特に本当に短い部分なのですが、ガーゴイルとガー助の共闘が熱すぎました。口調から性格からぜんぜん似てない二人(二体?)なのですが、根っこを流れる熱いものは同じ二人に胸を熱くさせられます。
しかし、やっぱり「これで最後」といわれると寂しいものが…ガーゴイル&ガー助のコンビももうちょっと見てみたかった気がするし、冒頭漫画で絡みのあった梨々&カンジとか、「おるた」終了後のガー助&狛の話とかも読んでみたかった。読み始めたのがつい最近というのもありますが、もう1?2冊何か番外編的な何かが出て欲しいなあと思わずにはいられません。
ベン・トー3 国産うなぎ弁当300円
[著]アサウラ [絵]柴乃 櫂人 ある日突如として現れた謎の双子姉妹が圧倒的な力で各所の半額弁当を奪取していく。ナワバリを持たずに毎日違うスーパーに現れる彼女たちには訳アリの過去があるようで、一部の狼達が彼女の素性を探り始めるが…。一方、洋は自分に狼としての「二つ名」がついている事を知るのだが…!? |
どんどん哀れな方向に身を窶していく洋の姿が微笑ましくて仕方ありません。とても不名誉な《二つ名》をつけられて、終盤では強敵達が何の違和感もなくその《二つ名》で呼んでたり(物凄いシリアスなシーンでも!)、今回殆ど出番がないのに白粉がしっかり筋肉刑事妄想をかましていたり(しかもそれを知らないうちに超煽ってたり)、SD文庫公式に“筋肉刑事”短編が載ったり(よくやった!感動した!!)本編とは一歩ズレたところで大活躍していて素敵です。
今回は《オルトロス》の二つ名を持つ双子姉妹と洋の対決がメインなのですが、そんなことよりもデレた槍水先輩モエーですよ!洋→白粉→槍水先輩とHP部を連鎖反応的に風邪の猛威が襲うのですが、風邪で寝込んだ洋の看病に来る先輩と、そしてその後風邪で倒れた槍水先輩を見舞う洋の場面では、もう始終ゴロゴロ転がりまくりですよ。二人のやりとりをみているだけでもう、ニヤニヤが止まりません。あとチキンラーメンをはじめとして食事の描写ががマジで美味しそう。うなぎはその後我慢できなくなり、自宅の夕食として親にリクエストしました。とても美味しいウナギだったのですが……久しぶりに焼いたら全然焼きが足りなくて悲しい思いをしました…orz
そしてもちろん「笑い」と「食」も良いですが、やはりこの作品の神髄は「燃え」だよなー…ラストの双子姉妹に洋が手を差し伸べるシーンでは本当に胸が熱くなりました。あの二つ名のせいでいろいろだいなしだけど。だいなしだけど!!
2008年に読んだ本まとめ その1
新年明けたら公開しようと思ってたけど皆年内に公開してるからまあいいやということで、あと1時間ほどで新年です。
さまざまな事があった2008年でしたが、2009年もよろしくお願いします。
というわけで、年明け恒例の年間まとめ記事です。ぱーと2は明日にでも。
さていってみよー。
2008年の読了冊数
2008年 1月:15冊 [まとめ] | 2008年 2月:18冊 [まとめ] |
2008年 3月:24冊 [まとめ] | 2008年 4月: 18冊 [まとめ] |
2008年 5月:18冊 [まとめ] | 2008年 6月:18冊 [まとめ] |
2008年 7月:24冊 [まとめ] | 2008年 8月:25冊 [まとめ] |
2008年 9月:23冊 [まとめ] | 2008年10月:23冊 [まとめ] |
2008年11月:21冊 [まとめ] | 2008年12月:18冊 [まとめ] |
合計:245冊 |
再読分を含めての冊数ということはありますが、去年の173冊から大幅に増加しました。
年末に読了本が露骨に減るのは冬コミ的にお察し。
…とはいえ、なぜか毎年夏コミ前は減らないのですが。
2008年の属性別オススメ本
お勧めとかいいつつ、増やしすぎだこれ……ほぼ全体の10%じゃないかorz燃えた
Fate/Zero Vol.4-煉獄の炎- | 吉永さん家のガーゴイル15 | バカとテストと召喚獣4 |
ラストはボロ泣きだったので「泣いた」に入れるか悩んだけど、やっぱりこの作品を一言で表すなら“燃え”かなぁ……ということで「Fate/Zero vol.4」。いろいろ言いたいことはありますがイスカンダル・ウェイバーコンビ最高ーーー!と叫びたい。私の友人には「Zero」からFate本編に興味もった人もいるんで、本編ゲームのネタバレとかきにしない人は読んでみればいいと思うよ!!
今年の後半は田口仙年堂と杉井光に持っていかれました……というわけで、完結おめでとう!!な「吉永さん家のガーゴイル15」。ご近所町内のほのぼの家族愛成分は失わないまま、綺麗に決着をつけてくれました。ラストのガーゴイルの名乗りはおいしすぎるだろうjk。来月はおるたの方だけど短編集が出るようなのでそちらも期待してます。あと新作「魔王城一限目」も楽しみ。
バカと笑い成分も好きだけど、この作品の裏の魅力はやはりこの熱さだと思うんだよ!ということで「バカとテストと召喚獣4」。終盤の明久vs清水美春が美味し過ぎました。普段からバカでドジで情けなくて天然な部分ばかりが目立つ明久だからこそ、びしっと決めてくれると心に響くものが…。バカもギャグも最高だけど、明久・瑞希・美波の巻き起こす三角関係の行方にも今年は注目していきたいです。
泣いた
“文学少女”と神に臨む作家(下) | フルメタル・パニック! せまるニック・オブ・タイム | さよならピアノソナタ4 |
やっぱ泣かされたというと、今年の「このラノ」をぶっちぎりで制して完結した「“文学少女”と神に臨む作家(下)」。最終巻はなんだかヤンデレ決定戦でしたが……そして本編の展開にボロ泣きしつつ、ななせのけなげさに涙が止まりません。きっと本編の語られてないところであの娘には幸せになれてるに違いないと祈らざるをえない。
そしてこちらも完結目前な「フルメタル・パニック! せまるニック・オブ・タイム」。やっぱり彼の死にはとんでもない衝撃を受けました…主人公が死んでもしぶとく生きてそうな気がするのに。最終巻でのミラクルにひそかに期待してますが。余談ですが最終巻の序盤をドラマガで読みましたが、宗介とかなめの居ない陣代高校で流れていった時間の大きさを感じて悲しくなったりしました。
最後はこっちも完結!な「さよならピアノソナタ4」。真冬・千晶・神楽坂先輩3人のそれぞれの気持ちが胸に突き刺さる、切なくて甘酸っぱい名作でした。しかしナオはもうちょっとしっかりしてほしかったな!真冬が居ないフェケテリコのライヴシーンは必見。
L・O・V・E(元ネタのレーベルは残念なことに…)
境界線上のホライゾン(1下) | とらドラ7! | ばけらの! |
“熱い”に振り分けてもいいけどやっぱりこの作品の根底は“LOVE”だよな!!というわけでダントツトップは「境界線上のホライゾン 1下」。1巻にして最終回バリの盛り上がりっぷりと、愛するホライゾンのため邁進する主人公・トーリの姿が熱すぎます。もう本当に、トーリ好きすぎてしょうがない。これだけトップギアで盛り上がって2巻以降がどうなってしまうのか、本当に楽しみなシリーズです。
アニメ化効果もあって今年は盛り上がりっぱなしの「とらドラ!」。5巻で本領発揮してそれ以降はどれをとっても名作すぎてどれを選べばいいのか判らない。しかし、竜児・実乃梨・大河の想いが決定的なすれ違いを生む7巻が一番衝撃的だったかなあと。アニメの今後も含め、これからどうなっていくのか最もハラハラしながら見守っているシリーズかもしれません。
最後はガラっと趣向を変えてラノベ作家擬萌えキャラ化コメディ「ばけらの!」。内輪ネタなのにちゃんと普通にヒカルとイヅナのラブコメとしても成立しているところがにくかったです。あとなんかもう、「ばけらの」以降人知れずラノベ作家さんのブログをチェックし始めるようになった私が居ます。
ところで余談ですが井上堅二子ちゃん(14歳美少女)が参戦したあたりのラノベ作家ブログ関連の反応が面白すぎてしょうがないのですが、堅二子ちゃんはばけらのには出ないんですk(強制終了)
ダーク&欝
花園のエミリー 鉄球姫エミリー第三幕 | 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 5 欲望の支柱は絆 | アカイロ/ロマンス |
1巻でメインキャラほぼ全滅という大惨事をたたき出した「鉄球姫エミリー」がまたやってくれました。第二幕、第三幕と持ち上げておいてラストで一気にどん底までたたき落とすという鬼畜っぷりが素敵すぎる。第四幕でちょびっと持ち直したもののまだまだ絶望的な状況からどのように物語が動いていくのか、とても楽しみ。
そしてダークというかヤンデレ方向で名をはせたのが「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん5」。1巻の後2?3巻が余りツボにこなくていったん切ったのですがひょんなきっかけから再び購入しはじめ。個人的には5巻がやはり最高だったなあと思います。事件がいったん解決したと思わせておいて突き落とす嗜好がたまらなかった。6巻も悪くないけどちょっと“らしくなさ”が目立ってしまったというか……あれで最終回だとしたら本当にダークというか鬼だな。
そして電撃の黒い太陽こと藤原祐+椋本夏夜コンビの新作「アカイロ/ロマンス」。今のところ前作・レジンキャストミルクほどツボにくる場面はないのですが、いきなり1巻でメインヒロインだと思われていた女の子の*が*んだり、2巻でヒロインが******を構えてみたりと局地的な破壊力は髄一かと。今後の展開に期待したいです。
笑った
生徒会の一存 | バカとテストと召喚獣3.5 | H+P?ひめぱら? |
個人的にだけど、今のラノベで一番純粋に“笑える”というポイントを競わせたら「生徒会の一存」シリーズに勝てるシリーズはないんじゃないだろうか。私が未だ電車の中で読めない唯一のラノベ。テンションが高くて内容の無い会話で構成される物語とちょっとおかしな普通の人々のやりとりに思わず笑い転げてしまう。バカなのに頭が良くて完璧人間な杉崎鍵の魅力もはずせません。
そして版権パロ発言ネタまみれの生徒会といろいろな意味で双璧をなすのが「バカとテストと召喚獣3.5」。普段のテストやバトルもありの本編も良いけど、学校の授業から飛び出した面々が繰り広げるバカと萌えまみれの日常生活は怒涛の笑いの連続。秀吉の水着やウェイトレス姿が拝めるのもポイント高いですが、明久の萌えキャラ化が明確に始まるのもこの巻からなので、腐女子・腐男子はここ読むまでは切るなマジで頼むから!!
最後はギャグラノベではないけど、ひたすら頭を軽くしてニヤニヤ楽しめるのが「ひめぱら」。“子作り”のため、異世界に召喚されたカタブツ主人公が5人の美姫達に迫られるというテンプレ通りのエロコメですが、お姫様たちの猛烈アタックから逃げ回る主人公とか限界ギリギリのエロ挿絵とか、テンプレすぎて面白いです。この手の作品は久しぶりに読みましたが、エロの具合が物凄い絶妙にツボにハマっているので、ぜひともこのままがんばって欲しいです。
打ち切りじゃない、続きがでないry
暴風ガールズファイト2 | 火目の巫女 | ダナーク魔法村はしあわせ日和 いとしのマリエラ |
「あれ入れようと思ったけど枠が一杯ではいらないよ!」とぼやいたら「打ち切り枠を作ったらいいじゃない」といわれたので枠を増やしてみたよ!ということで、今年一番輝いていた打ち切り作品といえば誰がなんと言おうと「暴風ガールズファイト」ですよね!女子高で繰り広げられるラクロス部員たちの熱い青春を描くスポコンラノベ。女子高出身としては、女子高描写がリアリティ高かったのもかなりポイント高し。「このラノ」でも19位に入って、ファンの要望もこんなに高い作品なんだからぜひとも再開して欲しいなあ……。ていうかファミ通は打ち切るのが毎回早すぎます。これといい「カーリー」といい…。
打ち切られたの今年ではないですが、今年後半の杉井光強化月間から「火目の巫女」。“ダーク&欝”の欄で取り上げようとも思いましたが、やはり続編希望ということでこちらで。平安ファンタジーという世界観設定にもニヤニヤなのですが、毎回毎回主人公を襲う容赦ない展開が欝展開スキーとしてはたまりません。ぜひ続きを出してください電撃文庫様。
そして、ある意味一番「うおおおおおそこで終わりかよおおおおお!!!」と叫んだ気がするのが「ダナーク村はしあわせ日和」シリーズ。イズーがようやくデレてきて、ビーの秘密も明らかになってきたところで終わりなんて!!イズーの過去の因縁とか、何気に回収できてない大きな伏線があるのが悲しい。なんとかして続きを読みたいシリーズです。
そんなあなたに希望を与える 祝・完結部門
ダブルブリッド10 | 吸血鬼のひめごと3 | 召喚士マリア6 堕天使に安らぎを、真の名に微笑みを。 |
ラノベには「打ち切り」はありません「続きが出ない」だけなのです!!と前の項で取り上げた「火目の巫女」を書いた杉井先生が仰ってましたが、今年はでないと思っていた完結編が何気に多い年でありました…。
というわけで、今年のラノベ関連の●大ニュースを挙げよ、といわれたら真っ先に取り上げる(バカテスドラマCD化よりも先に!)であろう作品が「ダブルブリッド10」。すいません、正直本気で完結しないと思ってました……しかもまさかまさかのハッピーエンドに感無量。現在のラノベ好きの源流と言えるシリーズなので、特に感慨深かったです。今年は「ダブルブリッド10」「ダブルブリッド Drop Blood」「まい・いまじねーしょん」と中村さんの作品が沢山見れてうれしかったなぁ。このまま「ソウル・アンダーテイカー」の続きもぜひお願いします!!!
後味最悪の本編最終巻にまさかまさかの続編シリーズが出て最悪の終わり方をした本編のカーテンコールを引いてくれたのが「吸血鬼のひめごと3」でした。「おしごと」の最終巻の終わりに納得できず、本を壁にブン投げたという懐かしい思い出を持つこのシリーズですが、よもやその後のレレナの物語を補完してくれるとは夢にも思いませんでした。どのような事情があってこのような事になったのか存じませんが、「ひめごと」シリーズを出してくれたことに全力で感謝したい。本当にありがとうございました。
そして別にシリーズ刊行がとまっていたわけではないのですが、本編が2年半ほど止まって私をハラハラさせてくれた「召喚士マリア」シリーズもようやく完結。短編集が肌に合わなくて切ったら、5巻から6巻が出るまでの2年半、短編集しか出なくて涙目になったのも今となれば良い思い出です。ドン底に突き落とされたマリアとその仲間たちが、これまで戦った友や強敵達を仲間に、更なる巨悪に立ち向かうという展開がとても熱かった。完結編が読めて本当に良かったです。
2008年総括
あまりにも点数が増えすぎてしまったので、一応絞って。・一番今後に期待している新作:GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン
・今年一番私の中でアツかった作品:バカとテストと召喚獣
・2008年のベストライトノベル:「ダブルブリッド10」
それでは皆様、良いお年を?。
⇒2008年まとめ その2
死図眼のイタカ
街を実質的に支配する旧家「朽葉嶺家」の跡取りとして育てられた主人公が、閉鎖的な田舎町で巻き起こる猟奇殺人事件と、なぞめいた朽葉嶺家の秘密に迫るという伝奇サスペンスもの。作風としては「火目の巫女」に近い欝展開で、「お兄ちゃん大好き☆な4姉妹モエー」とかいってるともれなく痛い目見る事請け合い。火目の巫女的な意味で。
朽葉嶺という古くから続く家の謎と、猟奇事件の真相に迫っていくと、段々自分に身近な人間達が死にはじめて……不審な態度を取る義理の母とその家によって掌握され、逃げ場のない閉鎖的な村の雰囲気、いかにもあやしげな“儀式”などなど、おどろおどろしい雰囲気とおぞましい事件のハーモニーが素敵。短いながら、各ヒロインそれなりに印象に残るエピソードがあるが故に死んでしまうとショックが大きいんだよなあ…情け容赦なくメイン級のキャラクターがガンガン死んでいく上メインヒロインらしき人物がしっかり他にいるので、4姉妹のうち誰が犠牲になってしまうのかなかなか先が見えない展開がまた良かったです。そして何より、事件の真実を明かされたときの衝撃が!ミスリードにあっさりひっかかってしまっていたので思いもよらぬ真実に愕然としました。
ただ、主人公の性格上仕方ないのかもしれないけど、主人公がイタカ・藤咲と4姉妹のどちら護りたいと思っているのかはっきりしないのがちょっともどかしかったかも。最終的には双方が対立してしまうため、特にそのヘタレっぷりが悪目立ちしてしまったような気が。やっぱり王道モノ好きとしてはきっぱりはっきり誰か特定の一人についてほしかったかな。
しかし、こういう物語はものすごく好みだし一応続けられそうな終わり方にはなってて続きが出たらぜひ読みたいけど、続きが出たらただの伝奇系現代異能モノになっちゃいそうな予感がして、1巻完結でちょうど良いような気も。少なくてもこのおどろおどろしい雰囲気を続けていくのは難しそうだよなあ。
火目の巫女 巻ノ二
[著]杉井 光 [絵]かわぎしけいたろう 火目が代替わりした後、火護唯一の弓衆となった伊月。1年後、役目を終えた前代火目・時子の埋葬に弓衆として立ち会うことになったのだが、その最中に時子が化生として覚醒・逃亡してしまう。自らの無力さを目の当たりにしながら新たな御明しになった茜と共に彼女を追う伊月だが… |
新御明し・茜をとりまく人々の気持ちが胸に痛いです。なにかと常和を思い起こさせる言動を見て、真実を知らないまま火目を目指させて良いのかと自問する伊月はある意味予想とおりなのですが、佳乃のもらした言葉がとても印象的。彼女も彼女なりに、常和のことを気に入っていたんだなあと思わせる一言でした。
伊月&佳乃、佳乃&双葉などなど各所で乱立する百合フラグも悪くないですが、やはり豊日と伊月のビミョーな関係が凄く良い。わだかまりは消えてはいないけど、色々理由をつけていつのまにか女御扱いになってたり、夜に二人きりで色気のない相談話とかしちゃうこの二人の関係がとてもツボ。ああ、ぜひ次ではちょっとだけ進展してほしい!
個人的にはここで持ち上げておいて3巻では再び突き落としにかかるのか、そのままハッピーエンド方向に続くのか気になる所。まだ不穏な火種は残ってるしな?…。というか過去話が入りそうな勢いだけど3巻で終わりなんだよね?凄いいやな予感がするぞ!
あと、矢加部のあの挿絵は反則だ。
死亡フラグにしか見えなくいよ!!
コラボアンソロジー2 "文学少女"はガーゴイルとバカの階段を昇る
[著]野村 美月、井上堅二、田口 仙年堂、櫂末 高彰 [絵]葉賀 ユイ、竹岡 美穂、日向 悠二、甘福 あまね 文芸部の活動の一環としてやってきた図書館で、姫路瑞希と出会った遠子と心葉。以前から遠子と仲が良いらしい彼女だが、ちょっと元気がない。そんな瑞希を救うため、今"文学少女"が立ち上がる—!? |
もうなんていうか……冬コミへの燃料投下ありがとうございます(鼻息荒く)
「"文学少女"と乙女に集う召喚獣」(文学少女×バカテス)
以前から噂だけ聞いてずっと気になっていた短編を、遂に読む事が出来たよ…!!姫路さんの話を聞いて何故か雄二と明久がデキていると勘違いした遠子先輩が、雄二達F組の面々と召喚獣勝負をする話。
遠子先輩の文学で鍛えた腐女子フィルターSUGEEEEE!!!!!
雄二と明久のいつものドツキ合いを見てあっさり「デキている」と言い切る彼女が最高すぎます。すげえ、すげえよこの人。かなり序盤から明久総受説を推奨してきた私ですが、遠子先輩の雄二×明久表現に新次元を見た気がする。「情熱的な視線の絡み具合」「甘えるような濡れた声」……想像するとエロい、エロいよ雄二×明久!!もう私、バカテスまともに見られない!!(腐女子的な意味で)
野村美月先生御本人による、華麗なる「遠子壊し」っぷりが壮絶。このコラボの裏タイトルは「本当はエロい"文学少女"」でいいと思います。この人きっと、心葉の居ないところでBLとか官能小説とかガッツリ摂取してるに違いない……
初々しく可愛らしい明久×瑞希とか、分かり合うペッタンココンビとかにもニヤニヤでした。そして葉賀さんの心葉くん可愛いよ心葉くん。心葉くんの召喚獣には是非別の機会にちゃんとバトルして欲しいなあ。あの武器でどうやって戦うのか見て見たい。
「"文学少女"と殺された莫迦」(バカテス×文学少女)※濃厚腐要素注意な初読感想:前編/後編
先行掲載されていた書きおろしコラボ。明久の国語力に将来の不安を抱いた遠子と心葉が文月学園を訪れたら、何故か殺人事件(!?)が起きて…というお話。この小説の感想については初読時に腐女子日記の方で散々痛々しく語っているので省略。
とりあえずコノハちゃん可愛いよコノハちゃん。コノハには女装が似合うと常々思ってた!!井上先生ありがとうありがとうありがとう大事な事なので3回言いました!!あとがきでの野村先生のはしゃぎっぷりにはごっついシンパシーを覚えます。
「天栗浜のガーゴイル」(ガーゴイル×階段)
旅行先で階段部の面々と遭遇した双葉が階段部の活動に興味を抱き、飛び入りで幸宏と階段レースをすることになるお話。
はっちゃけ率激高いコラボ群の中では割と正統派な短編。双葉をただの小学生だとナメてたら持ち前の運動神経とガーゴイルのサポートもあってかなりいいところまで追い詰められて…階段の爽やかスポ魂青春コメディと吉永さん家?のほのぼの具合が良い具合にマッチして、普通に面白かったです。筋肉部に筋肉を讃えられてドン引きする双葉が可愛い。それにしてもガーゴイルはどんどん妙な部分で器用になっていく…。
個人的にはガーゴイルのコラボはもう1個くらい見たかった気がします。というかガーゴイルに文月学園に乱入してもらって、卑怯な戦術をかますF組の面々に鉄拳制裁しまくる展開が見たかった。次の機会があったら是非そんな感じで……ってガーゴイル完結したからもう無理かな。
「バカと階段と召喚獣」(階段×バカテス)
文月学園が外部向けに行った召喚獣お披露目イベントの話を聞いた階段部が準備中のイベント会場に乗り込んで明久達と召喚獣で階段勝負をするお話。
序盤、かなり雰囲気の違う文月学園一同に違和感感じてもにょもにょしてしまってたのですが、だんだん読んでるうちに話に引き込まれて多少の違いは気にならなくなってしまいました。とりあえず、普段以上にバカ&ドジ5倍増しな明久や、所構わず足を引っ張り合いまくりな悪友コンビにニヤニヤが止まらない。
それより何より秀吉×雄二はじまりすぎた!!!すげえ、櫂末版秀吉最強じゃね!?ただ役になりきっただけとは到底思えない妖艶腹黒オーラに噴いた。雄二がツンデレなのは激しく同意!!「これの秀吉もう全然ちげー!」「でもこれはこれでイイ!!!」と脳内テンションMAXでした。
そしてこの作品の「あとがき」の破壊力は異常。もはや素で漫才の領域。櫂末先生が雄二、井上先生が明久に見えました。そういう幻視をしました。ごめんなさい。すいません。
一つだけ残念だったのは、この短編のみ文中挿絵がなかった事かなあ…甘福さんはこの後の文学少女×階段コラボでも挿絵を担当されているので負担が大きかった事は確かですが、唯一の表紙絵もメインは階段キャラでバカテス側は秀吉の召喚獣だけ。バカテスファンとしてはちょっと物足りなかったです。ううっ、甘福さんのイラスト好きなので楽しみにしてたのになぁ…
「"文学少女"とやってきた走者」(文学少女×階段)
他高校との交換入部で階段部に体験入部した心葉と、文芸部に体験入部した幸宏の一週間のお話。書きおろし。
普通に爽やか熱血青春スポ魂モノになっていて、純粋に楽しめました。なんだかんだと文芸部に馴染んでしまって平和な日々を謳歌するものの、どこか物足りなさを感じる幸宏と、典型的な文化系で階段部にちっとも馴染めず階段レースのタイムも上がらず疎外感を感じるばかりの心葉の姿が対照的。そんな2人の鬱屈を吹き飛ばすような最後の2日間での先輩達の行動に胸が熱くなりました。そして何気にLOVEもあるよ!!
一応全作品読んだ事があるというのは大きかったですが、どれも良い具合に各作品の雰囲気が融合していてとても面白い短編集でした。こういう企画は他のレーベルではやってないと思うので、今後も是非続けて欲しいです。やはり読んでない作品とのコラボはなかなか手を出し辛いものがあるとおもうので敷居は高そうだけど…
コッペとBB団 その1
「ガーゴイル」の田口さんの別シリーズ。悪の組織・BB団と見た目は幼女だけど実はすごい力を秘めた女の子・コッペが織り成すほのぼのコメディ(?)。
後書きでも似たような事が書かれていましたがこれって見事にガーゴイルの裏返し的な物語と言うか、なんというか。生まれたばかりで善悪の区別のつかないハイテクAI兵器を良い人たちが一生懸命まっすぐに育てようとするという根幹は同じで、唯一違うのはその「良い人たち」がガーゴイルでは善、コッペが悪であると。あ、考えるとガーゴイル&双葉の立ち居地とコッペ&Q三郎の立ち居地も対象的ですね。
悪の組織とはいえ、根は良い人達の集団であるBB団の面々が一生懸命コッペを可愛がる姿が印象的。育て方次第では自分達の侵略を手助けする超兵器としての素養を持っている彼女ですが、頑なに「子供は大人に守られるべきだ」という考えを貫いて普通の少女として育てようとするQ三郎がかっこいいです。というかQ三郎は良いツンデレ…。敵である正義の味方さん達もどこか気の良い人達ばっかりで…特にライトドライバーが2号とのハードな戦いを繰り広げた後に交わしたやりとりには思わずニヤニヤしてしまいました。
ガーゴイルにも共通する「敵にも見方にも(一部除き)本当の悪者はいない」的な世界観と、ほのぼの和ませておいて後半でちょっと泣かせる展開が凄く心地よい物語でした。ガーゴイルが自分的にかなりドツボだったので、こちらのシリーズも暇をみつけて読んで行きたいです。