“しろ” の検索結果 | ページ 27 | 今日もだらだら、読書日記。

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鋼殻のレギオス

[著]雨木 シュウスケ [絵]深遊

大地は汚染され、そこで生きていけるのは“汚染獣”と呼ばれる怪物だけになってしまった世界。人類は意思を持って移動する「自律型移動都市」に暮らしていた。武芸の道を捨て、新たな生きる道を模索するために学園都市ツェルニへやってきたレイフォンは、生徒会長の陰謀により転校初日に武芸科に転科を強制され、自衛小隊に編入させられるのだが…
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作者さんの前作「マテリアル・ナイト」が肌に合わなかったので新シリーズも敬遠していたのですが、夏コミで買ったレギオス本とか、以前書いた生徒会長キャラまとめエントリでオススメ頂いた事もあり、1巻だけ買って長い事積んでました…のを、ようやく読了。

えーと、マテリアルナイトの感想でも散々書いたんだけど、この人の文章、すっげー読み辛い。自分以外にこういう感想を聞かないんで、肌に合わないのかもしれない。とにかく、読んでいてなかなか設定や描写が頭に入ってこない。テンポ悪い。特に前半の学内での模擬試験?の時の戦闘描写の判り辛さは格別で、何度読み返しても描写が浮かんでこなかった…自分でも酷いと思うんだけど、特に読み飛ばした訳でもないのに「あれ、ニーナいつ怪我したの!?」状態。ラストバトルは結構あっさりかたがついた所為か、まだマシだったけど…。キャラや物語もイマイチツボに来なかった前シリーズと違って、今回は物語も設定もキャラクター達もかなりツボに来ただけに、ただひたすら読み辛いのだけがネックでした。

キャラクター的には女の子勢も凄くいいんだけど、主人公・レイフォンの萌えキャラっぷりはかなりのもの。葛藤しまくりのヘタレくんなのに実は反則レベルの最強キャラで戦闘モード入ると冷静沈着キャラ(むしろ冷血キャラ?)になっちゃうそのギャップとか、悟っているように見せかけておいて後半で覗かせる精神的な幼さとか、もう最高でした。漫画版を先に読んでたので、はなからレイフォン萌え補正が働いてしまった事は否定しないけれども。ラストバトルの圧倒的な闘いっぷりは、「無茶苦茶だーーー!?」と思いつつもうっかり惚れてしまいそうw

噂に聞いてた生徒会長のカリアン氏も良い「悪役」で実に良かったし、「自立歩行する都市」という世界設定も面白かった。また、レイフォンとは対照的に自らの夢に向かって一生懸命な女の子達が凄く愛らしい。あと、リーリンからの手紙のシーンはマジで最高です。リーリンは本気で本編再登場希望で!ストーリーを引っ掻き回してくれそうだ!

そんなこんなで物語自体には凄く興味を持てたので、機会があれば2巻以降も読んでみようかと思ってるんだけど、本気で作者さんとの相性が最悪という予感がするので、どうしようかなあ…ほんと、あの読み辛さがなければ今すぐにでも2巻買って来る勢いなんですが。



余談ですが、深遊さんの描く漫画版はかなり最高でした。
私のようにシリーズを読もうか否か悩んでる人はとりあえず漫画版に手を出してみると良いかと。ある程度本編ネタバレもありますが、それに見合う面白さはあると思います。

レイフォンかっこいいよレイフォン。

 


Dクラッカーズ+プラス 世界?after kingdom?

[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都

“カプセル”を巡る一連の事件から数年後…平和を取り戻したかにみえた葛根市に『アロマ』と呼ばれるドラッグが蔓延し始める。親友の蘭子から、弟が『アロマ』のパーティに参加しているという相談を受けた歩美は、かつて学校を騒がせていたというトラブルシューティング「実践捜査研究会」のOGを頼ろうとするのだが…
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梓と再開する前の景の姿を描いた短編と、一連の事件から数年後に起こった『アロマ』をめぐる事件を描いた短編を収録した「Dクラッカーズ」シリーズの新規書きおろし作品。

なんか普通にこの『アロマ』をめぐる事件で第二部とか作れそうで、なんだかこれで一応終了、というのがちょっと惜しくなっちゃう書きおろしでした。歩美と蘭子のコンビもなかなか魅力的で、彼女達を主役にして?…なんて展開も考えられちゃいますが、物語が終わってもどこかで景達は頑張ってますってな感じの終わり方で、これはこれでよかったかも。

お馴染みのキャラクターたちが主役2人を喰わない程度に上手いこと活躍していて、その度合いが絶妙でした。各キャラクターたちのその後の姿もしっかり描かれていて、それでも物語り自体はちゃんと歩美と蘭子の物語としても成立してるところが本当に絶妙なバランスという感じで…もうちょっと梓達が出張れば主役2人は喰われてしまっていただろうし、もうちょっと主役2人が活躍してしまうと「Dクラッカーズの後日談」としては物足りなかったでしょうから。このバランスは本当に凄い。

この番外編の甲斐氷太がまた実に“らしく”て素敵です。本編では最終的に共闘という形を取ったわけだけど、あくまでそれは“一時的な”共闘であり、本質的には強い奴と戦えればなんでも…みたいなフリーダムさに惚れてしまいそう。ぶっちゃけ景との対決がああなってしまったのはちょっぴり残念だったような…。そして、景達にしろ甲斐にしろ間に存在するはずの4年間の出来事がところどころ透けて見えるのがまたにくい演出ですよね。甲斐がお世話になってる悪党さん?の話とか、実践捜査研究会メンバーinロスの話はぜひとも読んでみたかった。あと茜と甲斐の追いかけっこが見れなかったのが残念で仕方が無い…!!本当に、これで終わってしまうのがもったいなくなってしまう。

個人的にドツボにハマる物語ではなかったんですが、読み始めると毎回どんどん物語りに引き込まれていって、とにかくレベルの高い物語だったなあというのが最終的な感想でした。6つ星を付けたのは6巻ラストだけなのですが、その分平均的な評価点が高かったと言うか…かなりの冊数が積読行きになりかけた中で、毎月刊行の作品をちゃんとリアルタイムでついて読んでいっただけでもなんだかんだ言って自分がこの物語に惹かれていたんだなあという証拠だったんじゃないかなあと思ってみたり。

本当に楽しい物語をありがとうございました。いつか時間があればBBBの方も読んでみたいなあ…。


2007年に読んだ本まとめ その1


あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

去年は萌えの勢い余ってバカテス本まで出してしまった当ブログとしましては、巫女姿の秀吉でも描かねばいけないのではないかという考えが脳内をよぎった今日この頃ですが、時間的な都合で間に合いませんでした……このブログを見てくださってる皆様は冒頭の台詞を読む際、各自巫女服姿の秀吉が頬を染めながらなれない標準語で挨拶している姿を思い浮かべればいいと思います。隣に巫女服の明久が思い浮かんだら、貴男も立派な腐の仲間入り☆

そんなこんなで今年の総括行ってみます。

2007年の読了冊数
 2007年1月:16冊 2007年2月:17冊
 2007年3月:11冊 2007年4月: 7冊
 2007年5月:17冊 2007年6月:14冊
 2007年7月:16冊 2007年8月:16冊
 2007年9月:22冊 2007年10月:16冊
 2007年11月:13冊 2007年12月:8冊
合計:173冊


ほぼ約2日に1冊ペース。
スパロボW(3?4月)や原稿(11?12月)の関係で読了ペースが猛烈に落ちた時期を除外して考えれば、いつも通りな感じがしますね。ちなみに12月には感想書いてないだけで新井素子のハードカバー読んだり、小説ツインシグナルの読み直しをやったりしてたので、その辺を加えれば約180冊ってところかと推測。

2007年読了のオススメ本
「2007年に読了した本」という区切りで、各部門ごとにベスト3を選出。
2007年読了にするか発売にするかで結構大きな違いが…特にアレとかアレとか。
なお、部門は一部去年のものから削ったり増やしたりしてます。
※画像リンクはbk1の該当ページとかに飛びます。(一部違うのあり)



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おと×まほ3

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

彼方の通う学園で文化祭が行われた。いつも通りヘンタイだらけのクラスメイト達に悩まされつつ、いつの間にか依と留真まで巻き込んで、彼方のクラスの喫茶店は大盛況に終わる。しかし彼方はそんな楽しい雰囲気の中、どうしても思い出せないクラスメイトが一人居る事に気が付いて…
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アニメイトで初回限定版買って来ましたよ?。ミニポスターは「どないせいっちゅーねん!」ってかんじでしたが、この価格でこのお値段ならむしろ良心的と言えるんじゃないでしょうか。個人的にはポスターいらんから小冊子の内容を充実させてくれと言いたくてしょうがなかったけど。

相変わらず彼方を振り回し続ける変態クラスメイト達のやりとりが最高。自分たちを「ヘンタイ」の集団だと言い切る潔さといい、隣のクラスの彼方親衛隊隊長・古伊万里とのバトルもミモノ。しかし、いい年した男にウェディングドレスを着せて校内を歩き回らせるとは、本当に腐ってるなこのクラス(褒め言葉)。まあ個人的には、ウェディングは依お姉さんに着せてあげて、かなたんには和服を着ていただきたかったんだけど。

そしてほのぼのムードの前半とは打って変わって、「いいんちょ」の正体が明らかになる中盤以降はシリアスな魔女っ子バトル全開。いいんちょとその後ろにいる敵の正体が明らかになった所で最強キャラの此方かーさん帰国、今まで敵だったキャラがいつのまにやら味方ポジションに、と美味しい展開が目白押し。かなたんもパワーアップして、大団円で満足でした!!……と言いたいところなのです、が。

とりあえずラストが納得いかない!!トランスセクシャル萌えと女装っ子萌えは、似ているようで全くベツモノなんだと主張する!!
「のべるのぶろぐ」さんに至っては遂に「TS魔法少女モノ」とか書いちゃってるし!ち、違うんだー。TSと女装はあくまでベツモノ…だとおもうんだー!(自信なし)

本当に、ラストバトルでこんなにハラハラした(別の意味で)は本当に久しぶりでした。違うんだ…そこでそう来るのはなんか違う……そこでかなたんが本当に女になってしまったら正直このシリーズ買うの止めてただろうとまじめに考えたくらいにはハラハラしてた。……いや、あの、……女装は凄い萌えるんだけど、「女体化」には全く来ない……あれの違いといったら、それこそ「パンツ脱いで股を開いてる女の子」に萌えるか「風でめくれそうなスカートを、顔を赤く染めながら必死に抑えてる女の子」に萌えるかくらいの段差があるんだよう……。

オチでなんとか元に戻れたからよかったとはいえ、今回の話でトランスセクシャルをする事による魔女っ子としての上位モードがあるという話になってしまったという今回のオチ自体が、今後はTS展開も視野に入れて物語を進めていくためのフラグ立てのように思えてしょうがない。女体化属性全くない私にとっては不安でしょうがない。

…確かに魔女っ娘のかなたんはかわいかったけど!
く、くやしい!ヤスさんの描く、魔女っ娘かなたんがめちゃくちゃかわいいのがなんだか悔しい…!!

1・2巻でも全体的に「魔法少女モノとしては面白い、でも女装少年モノとしては駄目」って評価だったんだけど、今回のオチはマジで酷かった気がする…。百歩譲って、こういうネタはシリーズ完結までとっておいて欲しかった。いやマジで。こんな序盤で、安易にやっていいネタじゃないよこれは…。

物語自体が面白いので今のところ切る予定はないのですが、女装少年好きとしては時々耐え難い展開が多くなってきたので、今後の展開によっては切る事もありえるかな…まあとりあえず4巻待ちって感じで。


恋姫・無双外伝 紫電一閃!華蝶仮面 ?成都を駆ける一陣の風?

[原作]BaseSon [著]御門 智 [絵]水月 悠

ある日突然、異世界の…三国志の猛将達が皆女の子、という世界に飛ばされてしまった本郷一刀はいろいろあって現在は北郷(蜀)の王になっていた。そんな彼の領地に、次々と怪しげな輩が現れる!それに立ち向かうのは背丈を越える二又の槍を持ち、蝶の仮面を被った正義の味方「華蝶仮面」!!彼女は果たして悪を討ち、混乱に陥った成都を救う事が出来るのか……!?
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18禁ゲーム「恋姫無双」のヒロインの一人・趙雲が扮する正義の味方「華蝶仮面」をクローズアップした外伝的ノベライズ。「恋姫」は発売前から気になってたエロゲーの1つではあったのですが、Alles ist im Wandelさんの感想を見たら非常に面白そうだったのでとりあえず小説だけでも…と手にとって見ました。

何故かノリはド健全な90年代の日曜朝に良くやってた特撮美少女モノ(笑)登場シーンでは絶対に高いところから現れる、仮面被っただけで正体バレバレのはずなのに何故かバレない、喫茶店に偽装したアジトにマッドサイエンティストの仲間に巨大ロボに“偽・華蝶仮面”に過去話に大切な人との哀しい再会に……と、とにかく特撮アクションものの王道展開を詰め込んじゃいましたという感じ。……というか、ものすごく面白いんですが、どうしましょうこれ。

ある程度原作につながる小ネタはあるのかもしれませんが、原作ゲームでの知識はほとんど必要ありませんし、そのテの王道熱血路線が好きな人なら間違いなく楽しめるのではないかと思います。とにかく展開がベタ。そして「萌え」差し置いて怒涛のようにやってくる「燃え」の嵐。師弟対決のくだりでは思わずホロリとしてしまいますし、お約束な展開で笑わせてもくれます。とりあえずここは三国志の猛将どもが皆萌えっ娘な世界なんだと把握しておけば楽しめるという、お手軽さ。今まで結構な数のノベライズ小説を読んできましたがここまで原作知識が必要なく楽しめるノベライズも珍しいんじゃないでしょうか。

そんなこんなで、ますます「恋姫無双」が気になってきてしまった今日この頃ですが、ここは一つエイヤっと原作にも手を伸ばしてみるべきなのでしょうか。エロゲー遍歴はそれなりにあるので特にエロがある事については気にならないし、この外伝のような雰囲気のゲームだったら大歓迎というかむしろ大喜びなのですが…教えてエロい人!


ツァラトゥストラへの階段

[著]土橋 真二郎 [絵]白身魚

学校でふと意識を失い、目を覚ました福原を待ち受けていたのは暗い部屋の中で自分と同じように手錠と鎖で繋がれた男女。そして部屋の真ん中から吊り下げられている一人の人間。彼らに与えられたのはトランクの中に入った大金と1丁の拳銃…。部屋に残った人間のうち1人が最後に首を吊られてしまうという“ゲーム”に巻き込まれた11人はそれぞれの思惑の元、脱出の為動き出すが…
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「扉の外」で色々と物議をかもし出した土橋さんの新作。「扉の外」のような人間を使った悪趣味な頭脳ゲームに、ライトノベルらしい異能バトル要素を加えたような内容で、前作を楽しめた人は結構楽しめるんではないかという内容になってます。まあ個人的には異能バトル要素いらなくね?とかむしろ「扉の外」の続編希望とか人知れず思ったわけですがその辺はきっと作者さんにも諮りきれない大人の事情があるのでしょう。他の作品でも同じような印象を受けた事があるんだけど…尖がったマニア向け作家を無理に一般受けさせようとして作者の持ち味そのものが薄味になってしまったような印象というか、そういうのが拭えない新シリーズです。(…ちっともほめてない気がすすのは気のせい)

とはいえ相変わらず人間の暗部をさらけ出すような、悪趣味(こっちはほめ言葉)なゲームシステムは健在。さりげなく「扉の外」と共通したキーワードが登場する事からひょっとして尻切れトンボで終わった「扉の外」との世界観共有があるのかな??と期待してみたりしてます。

適当にキャラ設定変えればそのまんま「扉の外4」と言っても行けちゃいそうな「Split Game」に対して、後半の「Interest Game」はかなりサバゲーから頭脳ゲーに近いというか、異能要素も相俟って今までとは多少毛色の違うゲーム展開になってました。というかゲームでの敗北がそのまま「死」に繋がらないこの「囚人ゲーム」に於いて、「プリズナー落ち」という「死」と同等あるいはそれ以上の重い「ペナルティ」の存在を印象付けて今後の展開に緊迫感を与える為の話という印象?というか、「SplitGame」の方が作者さんの本領発揮という感じを受けたりしました。

あと今回は主人公固定で行くみたいだし、もうちょっとキャラクターにも重点を置いてほしいなあ…。主人公が「囚人ゲーム」に参加する事になった動機がちょっぴり無理やりすぎるような気がするし、性格上、様々な女の子の間でグラグラしてきやがるので感情移入しづらい。ヒロイン格も無難な方面に行ってしまって「あの」正樹愛美・蒼井青子を超えるには到底魅力が足りない感じ。まあ前作は正樹愛美のキャラが何気に突き抜けてたっていうのはあるんでしょうが…。

そのほかゲームの難易度が上がってて私の弱い頭では理解するのに時間がかかったりと気になる部分もありましたが、ゲームシステムは相変わらず凄く面白いし、続きが楽しみな1作です。



【追記】そういえば、後書きの話だけどある意味2巻の後書きが気になる展開に!!


面白検索キーワード&今月のオススメ[2007年10月分]

さてさて毎度微妙に趣旨が変わったり変わったりして微妙に迷走気味の「今月のまとめ」コーナーですが、
検索ワードが毎回同じような本ばかりになって面白くない」という理由から、
大幅に前半の方向性を変えてみました。

人気検索キーワードで取り上げた本のまとめっていうのが何気に難しく…。
だって何故か途中までしか読んでもいないのに人気検索ワードの2位が某香辛料とか!
検索キーワードTOP5の5位以外、全部今月読んだ本じゃないとか!
どうしろと!ある意味オモシロいけどさ!

というわけで

2007年10月のオススメ本。


されど月に光は届かず(⇒感想

鉄球姫エミリー(⇒感想

お狐サマの言うとおりッ!(⇒感想

「魍魎の都」がツボ過ぎでした!おかげで暫く脳内歴史モノ祭でしたよ!
鉄球姫エミリーはエミリーのお下品ぶりとそれとは裏腹なグロ展開に燃え。

2007年10月の人気(?)感想三選。


キノの旅XI(⇒感想

ドアーズ1(⇒感想

アビスゲート(1)(⇒感想

早い話が「アクセス数の高かった順」というやつで。
随時当サイトの検索ワードの4割を占めるキノたんと神坂新シリーズ作品が仲良くランクイン。
アビスゲートはとにかく、DOORSはマジオススメです。さすが大御所(違)


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天元突破グレンラガン 2

[著]砂山 蔵澄 [絵]品川 宏樹 [原作]GAINAX

螺旋王配下の四天王の一人・チミルフをなんとか倒し、ダイガンザンを手に入れた「大グレン団」。しかし、その戦いで祓われた犠牲はあまりにも大きかった。特にシモンとヨーコの落胆は激しく、自暴自棄になったシモンは大グレン団の中で孤立してしまう。そんな中、戦闘中にラガンのコントロールが効かなくなったシモンは奇妙なコンテナばかりが広がる谷に不時着して…
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アニメの「第二部」にあたる部分を描いたノベライズ第二段。1巻の突き抜けるような熱さが控えめになってしまっていますが、その分前回とは別の方向で面白くなってきました。

精神的主柱でもあったカミナを失い、途方にくれるシモンとヨーコが謎の少女・ニアの真っ直ぐな信頼をきっかけに立ち直っていくという過程がすごくツボでした。特に立ち直ったシモンの売り口上がまたかっこいいのなんの。前半ずっと鬱々した展開が続くので、後半の成長したシモンの姿が余計頼もしく感じました。

ただ、個人的にニアのキャラクターはいまいちピンとこなかったかも。なんか微妙に信頼の仕方がおしつけがましいというか、信頼の寄せ方が少々無責任すぎるように感じてしまい…なんでもシモン一人に任せておけばいいってもんじゃないだろという気がしてしまって。信じることが何より難しいあの状況の中、結局彼女の無条件の信頼がシモンを立ち直らせたのは確かなのでしょうが、ちょっとあの信頼の置き方は怖いなあという気がしてしまうのでした。彼女に魅力を感じられるかどうかで、物語への移入度がぜんぜん変わってしまうような予感がするのでちょっと残念。アニメを見ればまた違ってくるのかなあ…。

むしろ大グレン団へと襲い掛かる螺旋王配下の四天王達が非常に魅力的に描かれてます。この辺の心象描写は小説版オリジナルらしいとのですが…特にチミルフを失ったアディーネのくだりとか、目の敵にしていたカミナの死を知ったときのヴィラルのなんともいえない複雑な心情なんかはすごく上手く表現されていて、魅力的でした。とにかく敵それぞれのドラマがすごく素敵だったので、この辺目当てに買うのは十分アリかと思います。

でもやはり他所の感想なんかを見てると、ある意味当たり前かもしれませんがアニメの副読本として読むのが正しい楽しみ方って感じはしますね?…一部アニメで脳内補完していかないと物足りない部分を感じました。もちろん、アニメを知らなくても普通に楽しめることは楽しめるんですけども。


「そう、あたしたちはこんなにも変てこなライトノベルを(略)」投票

■偏り投票企画「そう、あたしたちはこんなにも変てこなライトノベルを愛しているのだらよ」(まいじゃー推進委員会さん)


以前から気になっていた企画ですが遂に投票開始とのことで、早速参加してみます!

過去三年間以内に発売された、内容がバカだったり電波だったり、あるいは著しい偏りが見られたりといった、いわゆる一風変わった内容のライトノベル。


とのことですが、こうやって振り返ると割合正統派(?)なラノベばかり読んできたような気がしなくも無い今日この頃。趣旨からして出来るだけ他の人が投票しなさそうなもの、そしてお馬鹿というか「突き抜けてるモノ」という観点で作品を選んでみましたが、割合面白みが無くて申し訳ありません。むしろ自分の投票よりも結果が楽しみでしょうがなかったり(笑)

というわけで、投票です。


【変ラノ/4840237344】連射王

ラノサイ杯でもこれに投票しましたが、しつこく推してみます。自らの進路に悩む高校生が繰り広げる、ひたすら熱い根性モノの青春小説。
でも題材、シューティング。
お前、情熱使う所間違ってるちゃうんかとか突っ込むのは野暮ってもんです。ていうか中身が正統派すぎるだけに題材の突き抜けっぷりがこの上も無く「変」なんです!!超オススメ(笑)
 

【変ラノ/4840229430】ソウル・アンダーテイカー

自他共に認める「お馬鹿」な少女・比呂緒が彷徨う魂を葬送する「ソウル・アンダーテイカー」という仕事をすることになるというお話です。
比呂緒の独特なキャラクターが非常に魅力的なのと、どう考えてもバッドエンド確定なんだろうなあと思わせる不のオーラで満ち満ちた作品の雰囲気が非常に突き抜けてて素敵。一般受けはしないかもしれないけど。自分の感想に書いてある、「241Pの名台詞」が何なのか気になる。現物が見つからなくて確認できない…。
 

【変ラノ/9784059040361】キスとDO?JIN!

同人初心者の腐女子ヒロイン・七海がカリスマ同人作家達と繰り広げるシンデレラストー…リー……?同人作家だけでなく、幼馴染の脱税漫画家と腐女子が喜びそうなエピソードを持っているメガネの税務員だの、お嬢様馬鹿のイカレ暴走執事等、バラエティ豊かです(笑)内容は乙女ゲー的ですが、同人界のマニアックな事情等が結構詳しく語られており、そっちの世界の空気を体験したい人にもオススメな作品。
つかもう2巻の執事の「あの」挿絵だけで1票入れる価値があると思うんだ。いやマジで。
 

【変ラノ/9784829163801】ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン

かつてここまで自レーベルをけなしまくった一冊があっただろうか、いやない。
3人目の水城先生から始まる楽屋裏ネタが最高にイカレてる(褒め言葉)。ていうか正直ラスト2人の富士ミスけなしがたまりません。富士ミスから出てるのに、けなしすぎ(笑)編集長の「だってミステリーばっか書くから」は文句なしの名言。ていうかラストのあざの先生の原稿から、色々と苦労が見て取れてなんていうかもう…
 

【変ラノ/9784840218665】Missing

散々悩んだんだけどとりあえず様々な意味で「突き抜けてる」という意味ではこれが一番かなあという結論に。都市伝説を下敷きにした学園ホラーもの。巻を重ねるごとに右肩上がりでグロく…もとい面白くなっていきますので、4巻くらいまではいっき読みしていただきたく。正直「断章のグリム」なんかメじゃないくらい突き抜けてます。個人的には「合わせ鏡の物語」と「夜魔」が真骨頂すぎると思う。
 



以下、次点。

 ・化物語 …と「バカとテストと?」は絶対誰かが入れてる気がするから。
 ・絶望系 閉じられた世界 …なんかこれも「突き抜けてる」という意味では定番感が…
 ・学園キノ ドクロちゃんです …色々な意味でバカ以外にならないわけが無いと思うので。


期間縛りさえなければ入れたのにという作品。

おしまいの日

今考えると、これってある意味「ヤンデレ小説」?
仕事が忙しすぎて全く家族の時間を取れない旦那を毎日家で待っているうちに精神を崩してしまった美津子が「おしまいの日」に至るまでの物語。精神をおかしくした美津子は徐々に正常な思考を失い、被害妄想に陥り、最期には……となるのですが、ただのヤンデレ小説だと思っているとラストで冷水をぶっかけられます。ラスト1行は本当に鳥肌立ちました。
 
ちなみに、同じ新井素子の作品だと「ハッピー・バースデイ」のあきらは完全にヤンデレ。
こっちなら文庫版が2005年発売なので投票できそうな気がするのですが、
最早「変ラノ」の趣旨からは外れてきたので投票はしないでおこう…。


山田太郎ものがたり たたかう青少年

[著]塚本 裕美子 [原作]森永あい

金持ち学校・一ノ宮高校に奨学金で通う山田太郎は文部両道・容姿秀麗な人気者。女子生徒から「王子様」と呼ばれる彼だが、その唯一の欠点は“貧乏”なこと。大人数の家族を養うため、すっかり金にがめつくなった彼は新学期の進入部員獲得合戦を見てとある「商売」を思いつくが!?
   個人的お気に入り度数

現在ドラマ放映中の人気漫画「山田太郎ものがたり」のノベライズ。amazonで調べたらルビー文庫版があったんですね…そっちにすればよかった…。

春は進入部員の獲得、夏は海の家、冬は温泉旅館…と、年中無休でアルバイトに勤しむ太郎の姿を描いた短編集。うーむ、つまらないという訳ではないんだけど、良くも悪くも「フツー」でした。ドラマ版が、原作で時々ドン引きしそう(つか規制にひっかかりそう…)な山田家の貧乏事情をホームドラマ的な要素に置き換え、杉浦先輩のHOMOネタを隆子ちゃんの空回り気味なラブコメ要素を中心に置き換えて、オリジナルを織り交ぜながら上手く膨らませて料理しているのを見てしまっているので、正直このくらいだと物足りないかも。原作の雰囲気を上手く踏襲できているとは思うのですが、絵がない所為で表現できない部分が再現できておらず、お陰で毒にも薬にもならない薄味なノベライズになってしまった印象があります。もともとの漫画がかなりテンション高いから、そのテンションを再現出来てないんですよね。正直ギャグマンガのノベライズは文字だけでは再現出来ないものが余りにも多すぎて、元々ノベライズには向かないだろうなあというのを踏まえると、まだ上手く再現した方だと思うんですけど。

個人的にお気に入りだったのが山田家が夏休みに海の家でアルバイトする姿を描く「真夏のでりしゃす・しーさいど」。女の子2人が山田くんを落とすために毎日せこせこと海の家に通って喰って喰って喰いまくるというお話なのですが、山田くんの正体を知ってると女の子2人の空回りっぷりがおかしくてしょうがない。太郎始め山田家の面々がメイン張ってないのも逆にプラスになっているような気がしました。逆に新入部員勧誘の話は原作の太郎のあざとさとは違う方向に知能犯の匂いがして、これはないだろうという気がしたし、温泉旅館の話は何をやりたいのか良くわからない感じでイマイチ

とりあえず、何はともあれ漫画原作のノベライズで挿絵が全く無いのは嫌がらせにしか見えないです。これで挿絵があれば、かなり印象が代わったと思うだけに残念。ていうかオマケマンガくらい残しとけよ。

ドラマ版からのファンを引き入れようとして挿絵を無しにしたのはわからなくは無いんだけど、魅力が半減するんだったら意味が無いと思う…

とりあえず角川はルビー文庫版も一緒に復刊しろってことでファイナルアンサー。




ドラマ版でこの作品に興味を持って…という人は
まず原作漫画1巻から入る事をオススメします。
ドラマ版とは異なる展開が多くて面白いですよ。

個人的には修学旅行の話がドラマにならなかったのが残念だ。