ページ 46 | 今日もだらだら、読書日記。

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はたらく魔王さま! 0

 
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赤い空と大地が覆う魔界の地。弱小部族出身の少年悪魔が、かつて魔鳥将軍と恐れられた老悪魔カミーオと激しい口論をしていた。少年の名はサタン。後に魔王サタンとしてエンテ・イスラ征服に乗り出すが、今は非力な一悪魔であった。サタンは二大勢力の蒼角族と鉄蠍族に対抗するため、強大な力を持つハグレ悪魔ルシフェルを味方にしようとしていた。ルシフェルとの出会いからアルシエルとの激突までを描く、魔王達の始まりの物語を書き下ろしで収録。さらに勇者エミリアの旅を綴った書き下ろし短編に、魔王達が日本に来てすぐの年末年始を描く「電撃文庫MAGAZINE」掲載の短編をプラス。庶民派成分控えめの特別編! (「BOOK」データベースより)

 サタン、エミリアの過去編を収録した短編集。

「はたらく魔王さま達!-a long time ago-」
 少年時代のサタンが弱肉強食の魔界で、『知恵』を武器に一癖も二癖もある荒くれ者達を味方につけていくのがとても楽しかった!ただ力の弱い者が知略を弄すのではなく、最初は誰よりも弱いところから、少しずつ仲間にした魔族達から「学び」「成長」していく姿にワクワクする。特にルシフェルを仲間にするところとか、いかにもという感じで好き。良くも悪くもルシフェルの立ち位置は今も昔も変わってないのが美味しかったです。

 力を誇示するだけが全てだった魔族達の中で、唯一「知性」を使い一族を増強してきた鉄蠍族の長・アルシエルとの決戦がまた熱い。それでも、この物語の最後の時点ではアルシエルは忠実な魔王様の部下ではなくていつか寝首をかいてやると虎視眈々と狙う元敵将でしかないんだよなあ。個人的にはアルシエルがどうしてこんなにサタン様一筋(違)になったのか、この物語では語られなかった四天王・マラコーダ周りの話も含めて読んでみたい所。

 短いシーンだけど、ラストの千穂の言葉に対するアルシエルの反応が好き。なんかこう、細かいところで「人間」と「魔族」の考え方の違いが示唆されているのが興味深かった。

「はたらく勇者さま達!-a long time ago-」
 魔王を倒すために旅をしていたエミリア一行が、とあるトラブルに遭遇して……?というお話。あとがきでも触れられている通りまだ「正義」をやってた頃のオルバがとても新鮮なんだけど、そんなオルバがたまたま近くに居たベルに完全に振り回されてるのにニヤニヤした。この爺さん、悪役でもいい人でも割りと振り回され体質だよね……。

 そしてベルが色んな意味でフリーダムすぎて笑ってしまう。なんか結構異端審問官時代は黒歴史というか色々本人にとってはつらい思い出……みたいなイメージだったけど満喫してるじゃないですかー!!ラストのドヤ顔想像するだけで可愛いズルい。

「悪魔と勇者と女子高生-A happy new year-」
 クリスマスに、突発のバイトでコンビニのケーキ売りをすることになった真奥と芦屋。夕方になった頃、OLと思しき女性が現れて……?

 この短編集唯一の庶民派成分。物語が始まる前の年末年始、まだ面識のなかった真奥と芦屋、千穂、恵美が面識のないまま出会うお話。知らない人同士として出会う4人のやりとりがびっくりするほど新鮮で、本当になんてこともない、とりとめもない年末年始のお話なんだけど、それがびっくりするほど面白かった。他2編が魔王さま的に物凄く「非日常」な物語だけにほっとするというか安心感もあるなあ。

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最強喰いのダークヒーロー

 

「こんなの、反則じゃない!」「ククッ。勝ちゃあいいんだよ」『ソードウォウ』―世界を熱狂させる新時代の異能競技。最弱の無名選手・阿木双士郎は、最強の新入生リザを初戦で下してみせた―許されざる卑怯な手によって。騙し、あざむき、裏をかき、奇策にハメて突き落とす。勝つためにあらゆる術を尽くす冷徹な勝負師・双士郎は、「行くぜ、馬鹿おっぱい」「それってまさか私のこと!?」リザを手駒に加え、悪魔的な策略と詐欺で、平和ボケした最強共を容赦なく喰らい尽くしていく。最弱の男が最悪の頭脳で頂点へ。常識を嘲笑う悪党が魅せる、カタルシス満点の痛快大物喰い、開戦!!(「BOOK」データベースより)

 ソードウォウの欧州覇者という鳴り物入りで聖海学園に入学した新入生・リザ。高校生世界大会「祓魔祭」の学内予選に出場した彼女は、初戦に学内最弱と揶揄される三年生・阿木双士郎に完全試合を決められてしまう。失意にあった彼女の元に双士郎が現れて……。

 異能力を使った戦いがスポーツの華形としてもてはやされる世界。異能を持ってはいるものの戦闘力は文字通りずば抜けて「最弱」の主人公が、ずば抜けた観察力と頭脳とえげつない手段を使って世界に対して下克上していくのが爽快で気持ちよかった!3年間掛けて準備に準備を重ねた双士郎が罠をしかけ、言葉を弄して戦略を見誤らせ、排除しようとする学園側の汚い裏工作もなんなくかわし……と次から次へとえげつない手段で勝ち進んでいくのが楽しい。

 そんな双士郎に初戦敗北し、最初は否応なく彼の協力者になったヒロイン・リザが少しずつ彼の事情に触れ、自らの意思で彼の協力者となっていくのにニヤリとする。勝利するためなら手段を厭わない双士郎とは正反対の疑うことを知らないリザが汚いやり口に振り回されるのが楽しくて仕方ないし、同時に彼女にも複雑な事情があって自然に双士郎に惹かれていくのが理解出来る感じなのも凄く好き。正直、双士郎側はまだまだ彼女に腹の中を明かしてない感じすごいので今回の終盤のいい話っぽい展開も素直に信じて良いのか?と疑いたくなるんだけど、それが良い。

 もう一人のヒロインである檸檬子との関係も好き。中盤で明かされる、双士郎がこの戦いを始めたきっかけがまた凄く重たくて。『地獄』を味わったのにもかかわらず失ったものが多すぎて。全ての事情を知った上で双士郎に協力する檸檬子の共犯者関係というか様々な言葉の端から感じる薄暗い依存性にぞくぞくする。

 チーム戦についてはまだメンバー集めの途中という感じだし、良い意味で序章という感じの第一巻でしたが、個人戦チーム戦合わせて続きがほんとうに楽しみ。もうひとりのヒロインは司会をやってたアイドルの子らしいけどどんな手口で仲間に引き入れるのか、個人的にはいかにも王道主人公やってる爽やか好青年・ヴィレットとの男二人の関係性も楽しみにしたいところです!!

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ロクでなし魔術講師と禁忌教典6

 

講師として頑張ることを決意した矢先の解雇宣告。クビを回避するには自腹での古代遺跡の調査が必要で―金欠のグレンが思いついた手段は…生徒を利用するという相変わらずロクでもない方法で!?天使ルミアの厚意で生徒たちの協力を得られたグレンだったが…なぜかセリカも同行することに!?遺跡に眠る世界の深淵に触れた時、家族の絆が試される!! (「BOOK」データベースより)

 魔術学院の教師なら定期的に出さないといけない論文を出していなかったせいで、クビを言い渡されそうになったグレン。論文を書くために、生徒たちを動員してとある遺跡の調査を行うことにするが何故かそこにセリカがついてきて…!?

 力量不足に悩むシスティーナがかねてから念願の遺跡探索を前にして盛大に空回りしたり、自分よりもグレンと親密で有能なセリカの出現に動揺したり、他の生徒達がグレンに頼られてるのを見てヤキモキするの可愛すぎました。遺跡探索に向かう前のやりとりとか本当に面倒くさい子すぎてヤバい。最後はなんだかんだでグレンの役に立てて良かったね……残念な子は残念なほど可愛いのでいいぞいいぞもっとやれ!

 また、生徒たちの魔術師として人間としての成長にもニヤリとするお話でした。セリカやグレンといったプロの魔術師と比肩することは出来なくても、自らの力量を見極めた上で無茶はせず、彼らの背中を守ることを決断する展開に胸が熱くなる。セリカの名声や立場のせいで最初は腰が引け気味だった生徒たちがすぐにセリカを受け入れて仲間として扱ってくれるのにも人間としての成長を感じた。

 本編はセリカの話を通して物語の謎に迫っていくハードな展開で、自身にも解らない“使命”に取り憑かれた『永遠者』であるセリカが、グレンという家族を得てもなお止まれなかった理由がとんでもなく人間くさくて愛おしい。セリカって前の巻でも描かれた通り精神的にはむしろ脆いくらいで、あくまで普通の人間でしかないんだよなあ。改めてグレンとの深い家族の絆を感じる展開が胸に熱い。

 今後への伏線を思い切り張りましたという感じで、天の智慧研究会まわりは一休みなんだけど、色々なことが明らかになり、それ以上に今後への謎が増える展開でした。アレやらコレやらルミア周りの話も不穏な気配が立ち込めてるというか、ラストの記憶云々って多分彼女のことだよね……。

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スカーレッドライダーゼクスゼノン Scared Rider Xechs XENON

 
pako
 
原作
レッド・エンタテインメント

紅の世界と呼ばれる異世界から現れた侵略者“ナイトフライオノート”。世界を救えるのは、若き司令官・萌黄アキラ率いる第五戦闘ユニット・SR5だけ―のはずだった。過酷な戦いの果てに、次々と命を散らしてゆくライダーたち。世界が終わろうとしたその時、アキラがとった選択とは!?人気キャラクター甘粕ソーイチロウの目線から語られる、もうひとつのスカーレッドライダーゼクス。 (「BOOK」データベースより)

個人的お気に入り度数

 音楽学院の受験会場で異世界生命体ナイトフライオノートの襲撃に遭い、“音楽”を奪われた甘粕ソーイチロウ。事件の際に出会った対ナイトフライオノート特務機関LAGの教官・萌黄アキラに惹かれ、琉球LAGのスカーレッドライダー候補となることに。彼女の率いる第五戦闘ユニットは様々な戦果を挙げていくが‐‐PS2/Vitaで発売されたニチアサ特撮ドラマみたいな乙女向けゲーム「スカーレッドライダーゼクス」の“一世代前”の戦いを描いた前日譚ノベライズ。

 世界観設定上のネタバレを盛大に含むものの、ゲーム本編以前の話となっているのでゲーム版をやっていない人でも楽しめると思います。本編の真エンディングに続く為のひとつの挫折の物語なので、「Fate/ZERO」とFate本編の関係性に近いかも。あと、原作ゲームからして乙女ゲームの体裁取ってるけどあんまり乙女臭くなかったのが、視点が男性のものになって大体「乙女ってなんだっけ」って感じになってます!乙女ゲー苦手な人にも安心しておすすめできる雄臭さです。

 ゲーム版の特典についてきた用語集がゲームには使われない設定てんこもりで物凄い濃厚で、その設定でもっと話読みたい!と思っていたんだけど、そのゲームで出てこない設定がガッツリ盛り込まれた物語でとてもおもしろかった。第五以前のユニットのこと、決して暖かいばかりの関係ではなかった人間とサブスタンス達の歴史、あの人やこの人の事情など、ゲームをやっていなくても楽しめるけどゲームをやっていると更に楽しめる。特にレスポールに関しては後にゲームで果たす役割を思うと……。

 第五ユニットの、第六ユニットとは似たようでどこか違う空気もとても楽しくて、彼らの戦いをもう少ししっかり見たかった気がする。ヒジリが彼らの元に保護された直後のやりとりとか凄く暖かくてきゅんとする。

 何より衝撃だったのがゲーム本編ではメインストーリーには絡んでこないけど何か事情を知っている雰囲気であったソーイチロウの第五戦闘ユニットでの立ち位置か。赤の世界と青の世界の両方から“選ばれた”が故にどちらに行くことも出来ず、大切な物を二度も奪われたソーイチロウ。そんな彼が、“彼女”を手に入れることが叶わないと知りながら、それでも第六戦闘ユニットの補佐官としてLAGに関わり続けるのが凄く好きです。

 それにしても、甘粕のヒロイン度も大概にひどいけど、エピフォンのヒロイン度が更に突き抜けててすごいな!!だいたいエピフォンのせいで赤の世界と青の世界の衝突が起きてる気がするの、多分気のせいじゃないよな!!

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甘城ブリリアントパーク8

 

まもなく甘城高校の文化祭!地上界の学生たちが繰り広げる祭典にラティファは興味津々で、西也もクラスの喫茶店のマネージャーを引き受けたりと意外にやる気満々?しかし、いすずは西也の残した意味深なメッセージが気がかりで悶々としていた。そんな折、西也から物件の内覧にと誘われる(まさか自分との同棲を考えているのでは?)―だがそんなわけもなく、訪れたのは廃墟と化した遊園地跡だった―。そこで明らかになる甘ブリの未来の姿とは!?そして、奇妙な現象に巻き込まれた西也といすずは、ふたりっきりでラブホに一泊することに!!甘ブリは、そして彼と彼女の関係はどこへ向かう!? (「BOOK」データベースより)

 学校でもパークでもどこか様子のおかしい西也を心配するいすず。そんなさなかに西也から不動産物件の下見に誘われる。そこで待っていたのは廃墟となったテーマパークで…?というお話。

 ラブコメ的にはいすず回。というか、いろいろあってラブホでどぎまぎする西也といすず可愛すぎるし、いい空気だったところを中断されて色々“我慢”してる西也がDT男子高校生すぎてクソ可愛い。っていうかこの手のイケメン系ラノベ主人公がここまで赤裸々に男子高校生らしい性欲に満ち溢れた本音をぶちまけることってあっただろうか!ご褒美ですありがとうございます!!!!!

 ストーリー本編としては、可児江西也、迷走するの回。300万人を呼びこむのが無理ならいっそ甘城企画との契約自体をなしにしてしまえ、という“逃げの一手”を打とうとするんだけど、どこまでも前向きな一手ではないのが伝わってくるというか、そもそも6巻で300万人呼びこむ事がラティファの呪いを解く鍵みたいな話出てなかったっけ?

 移転を見据えて訪れた廃墟遊園地でのひとつの出逢いと、そこで示唆されたあまりにもおぞましい『成れの果て』の姿にぞっとする。加齢による衰えの話もそうだけど、自分の体力・人材含めていつまでも同じではいられないというのは本当に年をとってみないとわからない話で、それを想定できない西也はよくも悪くもまだ“子供”なんだなあと。語られる未来予想図が実際にあまりにも「どこにでもありそうな話」でぞっとするし、もう読んでくだけでしんどい。アラサーには刺さる話だった……。

 そんな「地獄」を体験しながらも思いを同じくする仲間に出会ったこと、そして『アニムス』や『消滅(モノス)』について深く知れたことは僥倖だったのか。遺された想いを背負い再び立ち上がる西也の姿が印象的でした。

 6巻くらいから表面化していた「甘ブリに300万人呼びこむ」という不可能に近い先の見えない命題に一区切りの回答を見出した終わり方だったのと、学校でのあれこれ含め一件落着して本当によかった。7巻もドタバタやってたけど、西也だけ明らかに様子がおかしかったからなあ。明るい展望も少しだけ見えてきて、次はドタバタ話のほうも楽しみにしてます!



 ところで余談ですが甘ブリのメディアミックスがアニメ・コミカライズどちらも原作の途中でif分岐して原作とは別展開で終わりそうで凄くメディアミックス追ってない人に布教したい。

B01CZALACY アニメでは1巻終盤に西也が小火騒ぎを起こす前の所で分岐するけど、コミカライズは6巻途中の栗栖との対峙前で話が分岐したので、どういう終わり方をするか今からとても楽しみなのです。どちらも分岐条件に「事情をモッフルに話す」が入ってるのがいろいろな意味で面白いと思うんだけど、原作ではまだまだ王統の魔法の話なんかはモッフルには伏せられているのでまだまだこじれるんだろうな。モッフルがいつその辺の事情を知ることになるのか、とても楽しみです。

甘ブリのアニメDVD6巻は「甘ふも」時空からやってきた栗栖氏と西也(+いすず)の掛け合いコメンタリーも最高に良いよね(狂ってて)

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ラノベのブックガイド企画本を出しました

 ブログの更新が殆ど出来なかった時期で宣伝せずじまいだったのですが、割りとツイッター等で小説ジャンル二次創作の話や作品布教の話で盛り上がっていたので便乗して2015年10月の「COMIC CITY SPARK10」内で発行したラノベのブックガイド本についての宣伝を今更します。

夏コミ受かりましたのでこちらの本も搬入します!
8/12(C90-1日目)東3キ-25a「CELESTE BLUE」でお待ちしてます。
2日目の東ア-12a「1day」様に委託もさせてもらいます。


 同日にラノベプチオンリーを主催させていただいたのですが、実を言うと元々は「小説サークルさんやラノベ好きの二次創作者の人たちが今推してる作品を知りたい!なにか企画できないかな」というのがきっかけでした。何度か他のかたのブックガイド本を読んだり、友達のブックガイド企画に参加して、こういうのをもっと広い形でやってみたいと思ったのもあります。ペーパーラリーみたいな企画が良いのではないか、でもそれだと配置が離れたサークルは把握し辛い。それなら企画本としてまとめてしまおう。一緒にプチオンリーして企画本はイベント企画にしよう!!みたいな流れ。

 かなり突発的な企画だったし、日取りが電撃文庫秋の祭典と激突したりして万全な体制でのぞめているとはいえないのですが、おかげ様でプチオンリーは主催含め31サークル、企画本には25名(挿絵のみの参加も含めますと27名)のかたにご参加いただきました。

 そんな、問題の企画本がこちらです。
 このラノのぱkオマージュっぽい表紙ですが、ランキングはやっておりません。


企画本紹介ページはこちら

 →通販:COMIC ZIN / BOOTH

 書店委託サイトの情報等からだと伝わりづらいので補足しますと、タイトルの通り「あなたのおすすめの一冊を教えて下さい」というテーマで、好きな作品を1〜2Pの分量で自由な形で紹介してくださいという趣旨の本です。ネタバレと“ラノベ”の定義は参加者様の裁量で、未読者を想定した内容の全年齢向けで、という形でお願いしました。結果として、ブックガイド・感想・考察のようなテキスト主体の物からイラスト、マンガ、小説等バラエティに富んだ形式の作品が集まりました。


そして収録タイトルがこちら↓


(クリックで拡大)


 プチオンリーとの併催という点も踏まえて作品が偏るかな?と思ったのですがある程度の偏りはあるものの、最新の定番タイトルから往年の名作、少女小説、ノベライズ、一般文庫レーベル、Web小説までかなり幅広い感じで収録されてます。私は「甘城ブリリアントパーク」で2P書いています(大体アニメと原作1巻ラストと6巻の話です)


 作品を知ってる人にはニヤリとできる、知らない人がちょっときになる作品をみつけられる(かもしれない)楽しい1冊となりましたので、発行から半年以上が経ってしまいましたが気になる方はぜひ手にとって見ていただければ幸いです。というか友人からは割りと褒めてもらえたのに部数読めなくて刷りすぎてしまったのでもっとたくさんの人に手にとって貰えたらなあと!下記の通販サイトの他、とらのあな様でも時々取り寄せ販売という形で置かせて頂いているのと、あと夏コミに受かれば夏コミで俺と握手!!も出来ます。どうぞよろしくお願いします。

 →もう一度通販はこちらから:COMIC ZIN / BOOTH

 なんか本当に宣伝自体が凄く今更なんですけど、未読者むけプレゼン企画本凄く楽しかったのでこういう企画あってもいいとおもうのですよねというか1冊にするほどじゃないけど1〜2Pなら、マンガや小説じゃなくていいならって人は結構居ると思うので。そしてほんと色々大変なところはあったのですが楽しかった!ので!そういう作った側の楽しさとか作品紹介ページからひしひしと伝わってくる情熱とか作品愛とかそういうの感じて貰えたら幸いだな、と思います。


 ついでに分厚さと情熱だけが売りのバカテス再録本もだしましたついでにこちらもよろしくお願いします(便乗商売)A6サイズのカバーと帯つきの本だよ!!


 →通販はこちらから:とらのあな / BOOTH

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(仮)花嫁のやんごとなき事情 〜最終決戦はついに離婚!?〜

 

頭髪は寂しくなったけれど、無事に夫クロウと再会できたフェル。束の間の甘ーい休息に心は休まるやら乱れるやら。そんななか、ようやく妖精王とクロウの弟パールの魂を引き離す方法が見つかった!妖精王の悲願が叶う“ワルプルギスの夜”までに救い出そうとするが、それはフェルの身を危険に曝す賭けで…!?離婚の期限を前に(仮)夫婦、天下分け目の大一番!! (「BOOK」データベースより)

 なんとか無事にクロウと再会することが出来たフェル。だが、能力を使いすぎたせいでフェルの目は妖精王と繋がってしまい、いつ連れ去られてもおかしくない状態に。でも、妖精王の中でパールの魂がまだ生きていることがわかり…!?というお話。

 一難去ってまた一難、ついに妖精王との最終決戦という展開なんだけど、久しぶりに腹を割って話しているクロウとフェルのやりとりがとても楽しかった。特に正体バレからのやりとりは久しぶりに掛け値無しにニヤニヤしてしまって表情筋がヤバイ。以前よりも甘さの加わったやりとりが可愛くて仕方なかったです。

 最終決戦は最初から最後までリグレイン妃の独壇場だったなあ。醜い執着から歪んだ愛情を向けることしかできなかったウーベル帝の行いに、気高く強かったリグレイン妃が少しずつ心折られていくのが心痛く、復讐に囚われた彼女がフェルとの出会いや強くなった息子の言葉に少しずつ気持ちを変化させていくのにはぎゅっとなる。最後の息子との対峙での言葉に、彼女の精一杯の“母親”としての情を感じて思わずほろりとしてしまった。しかし終わり方に関しては色んな意味でウーベル帝の一人勝ち感あるな……。

 しかし、ようやく全ての障害を取り払ったところで、それでもたどり着くのは「そこ」なのかー!どっちにせよシレイネとして婚約してしまっている以上どこかで関係性をリセットしないと円満解決にはならないんだけど、クロウがあの場面で「フェルディア」じゃなくて「シレイネ」っていってるのは絶対伏線なんでしょう!?後1冊使って最終的にはくっつくんでしょう!?って思いながら続きが気になって気になって仕方ない。

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(仮)花嫁のやんごとなき事情 〜離婚しちゃうと絶体絶命!?〜

 

夫クロウの遺髪を見せられても、「あの人は死んでない!」と強がるフェルだが、実際の安否は不明なまま。皇宮ではいつの間にか、クロウが『いなくなった皇子』となり、弟のパールとフェルが結婚したことになっていた―なんて冗談じゃない!反撃に出るフェルだが、パールもおぞましい計画を立てていて!?離れてこそ夫婦の絆が試される!激動のニセ未亡人(?)生活第10弾! (「BOOK」データベースより)

 王宮に連れ戻されてしまったフェルを待っていたのは、クロウが死んだという知らせと、クロウのことを忘れてしまった人々の姿。しかもフェルはパールと婚約したことになっており、「ユナイアへの人質」という立場で軟禁されてしまう。心折れそうになりながらも思わぬ人の助けを得て、クロウが護ろうとした人々を自分が護ろうとクルヴァッハに向かうが、そこではパールが更に恐ろしい計画を立てており……。

 前巻の裏切りに次ぐ裏切り、絶体絶命四面楚歌の展開から少しずつ僅かな希望を繋いでひっくり返していく展開が楽しかった!これまで登場したキャラクターたちが次々と駆け付けてくるオールキャラ勢ぞろいの展開がまさしくクライマックスという感じで楽しい。特にガウェイン先生の登場は正直とても期待していたけど、一緒についてきた人が男前すぎて腹筋がヤバイ。フェルの男前な性格は彼女だけが持つものと思っていたけど、卵が先かヒヨコが先か状態ではあるけど、思った以上に似た者同士だよなこのひとたち……。

 すっかりお互いに感化されちゃってる黒龍夫妻が離れていてもお互いの存在を感じさせる展開にいちいちにニヤニヤしっぱなしだったけど、ふたりの交わした誓いがが事実上の最終防衛線となり、ふたりの過ごした日々が偽りの記憶を与えられた人々の呪毒を打ち破る展開には震えた。伏線もキャラクターも出し惜しみなしの総力戦が楽しい。

 全体的にヘタレだったユアンが全部持って行った感じ凄いんだけど、ずっとまえからお膳立てされていたミゼとジルフォードの関係には泣かされずにはいられない。最後の最後でどうしても私情を捨てられなかったジルフォードと、そんなジルフォードの事を一途に思い続けるミゼの関係が本当に良かった……。

 一応事態をすべてひっくり返してひと段落……と思いたいけど、最終的な決着はついていないし、まだまだ波乱が起こりそうな終わり方で、続きが気になる。

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(仮)花嫁のやんごとなき事情 〜離婚のはずが大波乱!?〜

 

亡くなったはずのクロウの弟・パールが生きていた。誰か的確なツッコミを!!な状況にたじろぐフェルだが、皇宮の人々は彼が当たり前に存在するかのように過ごしている。何とか正体を探ろうと試みるも、事態はエルラント帝国がフエルの故国ユナイアの侵攻にまで発展。このままではフェルが人質に…。戦争を止めるには“アレ”をやるしかって、旦那様、本気ですか―!? (「BOOK」データベースより)

 亡くなったはずのクロウの弟・パールが生きていた!?しかも、ただ生きていただけじゃなく、クロウもお城の人たちもパールが死んだという話自体が嘘だったかのような態度を取ってくる。混乱しつつもそれがとある呪毒の影響だということを突き止めるが、事態はどんどん悪化して…!?というお話。

 エルラント王宮に来てからの展開ってたいがいホラーでしたけど今回のホラー感あらゆる意味ですごい。味方を得たと思えば返す口で裏切られ、誰が操られているかわからない、味方の誰を信用したら良いのやら分からない展開が凄かった。しかも呪毒で操られている者達は、普段はいつも通りの態度を取ってくるのでたちが悪い。

 特に終盤のあの人やらその人に関しては途中であれだけ解りやすいお膳立てがあったのに、状況があまりにもフェル達に対して不利すぎてもう裏切ってない前提で読まざるをえなかったというか(※あくまで個人の感想です)、あれだけフラグが立ってたのに終盤の展開を「衝撃の展開」として読めるのが凄いなぁと。

 これまでどんな状況でも味方だった、頼れる味方の面々までもが敵に周るという足元が揺らぐような不安感、フェルを襲う妖精王の影、心の弱いところを突かれて今までになく疲弊していくクロウと本当に気の安らぐ暇がない展開でハラハラしっぱなしでした。面白かったけどほんとうにホラーだ……。

 色んな意味で凄い所で終わってしまったので早く続きが読みたい……。

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あなたの好きな人について聞かせて

 

コンビニバイトで生計を立てつつ作家を目指している路郎は、ある日ネタを考えながら歩いていて車に轢かれかける。間一髪で路郎を助けてくれたのが、コンビニの客でもある高校生の蓉平だった。自分のせいで骨折して入院する羽目になった蓉平に、何かお詫びをしたいと申し出たところ、彼は毎日SSを書いて持ってこいと言い出して!?ツンデレ毒舌高校生と天然お人好し小説家の卵の、年下攻スイート・ダイアリー。 (「BOOK」データベースより)

 カルチャースクールの小説のお題を考えていて車に轢かれそうになった路郎をかばって怪我をしたのは、バイト先のコンビニに良く現れる常連客の高校生。お詫びのために病院を訪れると、なぜか慰謝料の代わりに毎日SSを書いてお見舞いに来るよう求められる。それ以来、彼の出す「お題」に振り回されるようになって!?というお話。

 ツンデレ高校生×作家志望のDTフリーターな年下攻BL。強引なように見えて好意駄々漏れでまったく余裕のない蓉平が、路郎を振り回しているようでその実そのマイペースな天然ぶりに振り回されてるのが微笑ましくて仕方なかった。突然お風呂での“介護”をねだってみたり、小説のお題がだんだん露骨に直球になっていったりするんだけど全く気づいてもらえてないのが大変に不憫可愛い。その裏でそれなりに路郎もほだされてたりするんだけど、お互いに気づいてないすれ違いっぷりが凄まじく可愛かった。

 そして路郎による作中作がじわじわと笑いを誘ってくる。正直いろいろな意味で作中作に期待していたのですがシャンプーとコンディショナーとトリートメントの擬人化三角関係がシリーズ化して新キャラ増えて四角関係になるのとかもう笑うしかない。擬人化三角関係シリーズと鼻パックシリーズは普通に全部読みたいレベルなんだけど、路郎自身の気持ちが作中作にも反映されていくのがどこかこそばゆく、笑いながらもキュンとなる。終盤のやつなんか完全に超長編ラブレターですよね……。

 もうなんか期待通りの微笑ま可愛いバカップルものだったんですが、個人的には終盤に路郎の親友・大川と蓉平がどんな会話をしていたのかとても気になる。出番は少ないけど、大川のあくまで良き理解者でいてくれて「路郎の親友」というラインを踏み越えてこない関係性、凄く好きだったな。割りとこの手の小説の「受の親友」ポジションは高確率で噛ませ犬になるか、他所に彼氏がいたりするパターン多い気がするので最後まで「よき理解者」枠からはみ出さず、途中でフェードアウトしないで一定の存在感を保ち続けるの凄く良かった。

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