ページ 37 | 今日もだらだら、読書日記。

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2018年に読んだ面白かったライトノベル6選

ここ数年、「好きラノ」への投票でお茶を濁してしまいがちなのですが、今年は割と今年発売でない既存作を後から追いかけるパターンが多かったので、「今年面白かったラノベ」を別にまとめることにしました。

なろう系の人気やコミカライズがWebで読めるレーベルが増えた関係上、発売日に関係なく面白かった作品を後から追いかけることがしやすくなったような気がします。今年は特に割と「なろう」から遡るパターンや、なろうで最初から最後まで読んだので感想を載せてない作品が多くあったので、いろんな「変化」を実感した一年だった気がします。

amazon.co.jp:ファイフステル・サーガ 再臨の魔王と聖女の傭兵団
タイプの違うふたりの「将」の活躍が、最高に燃える。
師走トオル「ファイフステル・サーガ」
未来の自身の「死因」から原因を辿り、状況の打開を図っていく展開が面白い。主人公である傭兵団団長・カレルと裏の主人公的存在である昼行灯を装う王子ヴェッセル、カレルとの初々しい夫婦ぶりをみせるセシリア、傭兵団の個性豊かな仲間たちなど魅力的なキャラクター達が所狭しと駆け巡るの所も楽しいシリーズです。
特にコルネリウス隊長は絶対女子受け良いと思うので注目しててほしい。

amazon.co.jp:魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?
もどかしかわいいバカップル!!あったか疑似家族!!ごつい老年執事。
手島史詞「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?」
不器用な魔王(候補)の男が奴隷エルフに一目惚れ。勢いで全財産出してお持ち帰りしてしまったけどどう接したらよいかわからない!というもどかしさ満点のファンタジー系ラブコメ。家族の愛に恵まれなかった彼らが「家族」として温かい関係を築いていくのが楽しく、それと同時に少しずつ明かされていく『魔王』の謎とそれに立ち向かう姿が熱い。あとコワモテ老年執事が最高に萌えるのでそっちの属性いける全人類読んで。

amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典11
今一番ノリにノってる気がする(私の中で)学園ファンタジー。
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」
物語も折り返し地点に入ってから毎回本当に面白い。一昨年以前から追いかけてるシリーズだとぶっちぎりで面白かったのがやっぱりロクアカだなあと。総力戦の前半クライマックスだった10巻の盛り上がりも最高でしたが、やはり個人的に推したいのはイヴ=イグナイトが学園にやってくる11巻。アルベルトと対決する13巻は期待値が高すぎてまだ読めてません!!好きラノまでには読みます。

amazon.co.jp:腐男子先生!!!!!2
鮮度の高いキレッキレの「オタク楽しい」ラブコメ!!
瀧ことは「腐男子先生!!!!!」
同人作家のヒロインとそんな彼女の事を「神」と崇める担任の先生(腐男子)のやりとりとわかるとニンマリできるオタクネタがめちゃくちゃ楽しいシリーズ。2巻が出ましたやったーー!!!散りばめられたオタクネタのリアルタイム感がまさにWeb小説原作という感じの楽しさで、元ネタを知らなくても全然楽しめますが鮮度高いうちに読むとまた一つ違った楽しみがあるので気になる人は今のうちに是非!!と推していきたいです。なろう版で展開している後日談シナリオも楽しみにしてます。

amazon.co.jp:アビス・コーリング〜元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら〜
課金ガチャゲーなのに課金できないとかマジつらい。
槻影「アビス・コーリング〜元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら〜」
1巻が微妙なところで終わっていた上に2巻が出なかった書籍化ラノベ。この話、後半になるにつれどんどん「課金ゲーなのに満足な課金が出来ない」というジレンマが溜まってくるのがどうしようもなくソシャゲやってるとわかるわかるすぎたし、死んだソシャゲを再び遊べる喜びと、異世界に来てしまった事への蝋梅が感じ取れるようになってくるのが面白かったのでこれほんと、最後まで書籍化してほしかったなあ……。

amazon.co.jp:回復術士のやり直し〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜
男と男の歪みまくった殺し愛が凄い(腐女子なみの感想)。
月夜涙「回復術士のやり直し〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜」
なろう版で7章くらいまで読んでるんですけど(書籍版は5巻まで)、《砲》の勇者との殺し合いを突き詰めた先に生まれたお互いへの「強敵」としての信頼感と、一度記憶をリセットしてるはずなのにケアルに運命感じちゃってる《砲》の狂気が私は大変に好みなのですが正直腐方面にプレゼンするにはマニアックだと思うし本編はハーレム復讐物なので聞き流して欲しい。あとたぶん書籍版だとそこまで行ってない。自分の狂気を「復讐」という大義名分で正当化していく、読んでると正気が歪む感じの展開が好き。

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後宮天后物語 〜幼馴染の猛攻はご迷惑!〜

 

志紅が雛花に告白したことにより、数々のすれ違いからようやく一歩進んだかに見えた二人。しかも告白で開き直った志紅の恋着は留まることをしらず、雛花は押されっぱなし!!一方で、知れば命がない皇室の秘密を知ってしまった雛花は、己に宿った女媧(じょか)=女神(?)と命を懸けた謎解きに挑むことに。ところがようやく見つけた答えは、まさかの後宮解散!? (「BOOK」データベースより)

国の根幹に関わる超存在の謎と桃華源という国自体の成り立ちに迫るシリーズ第三巻。すわ3巻完結か!?というくらい気前の良く謎が解き明かされ、最初から最後までクライマックスもかくやという盛り上がりでしたがゴールテープだけは最後の最後で掻っ攫われた感というか続いて良かったけどいろいろな意味でこの終わり方ーー!!

お互いに「自分が死んで相手が幸せになるならそれで良い」で平行線だった志紅と雛花の関係が、何度かの本音のぶつかり合いを経て少しずつ「相手も自分が死んだら悲しむ」「だから共に生きよう」の方向に変わっていくのが胸熱。少年向けラブコメラノベの主人公もびっくりなこじらせ方をしている鈍感ヒロインの雛花ですが、少しずつ自分の本当の気持ちを自覚して素直になっていく姿が印象的でした。でも、自覚したのはあくまで「自分の気持」なんだよなあ……志紅にあれだけ全力で押されているのにまだ(志紅からの感情が)「恋愛じゃない」っていってるの強敵すぎませんか!?

多くの謎が明かされた一方で解らなくなった点も多く。雛花達の周囲で謎の動きを見せる人々や、なにより『丹朱』の思惑に関してはますます謎が深まった感じ。少しだけ前進したとはいえ、雛花と丹朱の関係は切れないままだし、今後は否応なしに動きを封じられていたアノ人も動き出しそうな印象で本当に続きが楽しみなんですけどほんとうにこの作品、自己犠牲精神高い人多すぎるよね。その血の呪いのせいとはいえ、彼の人の戦線復帰で更に話が面倒くさくなった感がすごい。

というかこの人、こんなキャラだったのか……もっとこうサバサバしてるキャラだと思っていたと言うか、物語の根幹には絡んでこない流れだとおもってたので意外だ。

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魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 4

 
COMTA

ハイエルフについて調べるため、ネフィの故郷へ向かうザガンたち。彼らはそこで、時間を歪ませる結界に捕えられてしまう。さらに―最愛の嫁であるネフィが幼女になってしまった!?甘えん坊になったネフィは、これはこれで可愛い。が、愛しい少女をこのままにしておくわけにもいかない。ザガンたちは、ネフィに幼女化の呪いをかけた犯人を見つけ出すことはできるのか―。無愛想魔王と箱入りエルフが贈る大人気ラブコメファンタジー、絶好調の第四巻!(「BOOK」データベースより)

ネフィの故郷に向かったら謎の結界に捕らえられてしまい、帰れなくなってしまったザガン一行。しかも、ネフィが幼い子供の姿になってしまう。可愛すぎるネフィに翻弄されつつ事態の打開を探っていくと、ひとりの「魔王」の影が見えてきて……というお話。

ますます勢いを増すザガンとネフィのイチャイチャやちょっと第二のいじられキャラへの道が着々と見えてきた感あるネフテロスさんに和みつつ、本編ではしっかりネフィの生い立ちに迫り、魔王の謎に迫り、ザガン&ネフィの関係もテンポよく進展していくのがとても楽しかったです。ラブコメ、ファンタジー、謎解き等様々な要素を内包しながらどれも物足りないということなく並行に進んでいくのが面白いなあ。

3巻のラストを受けて「ザガン派」となった魔術師達が加わりザガンの城がますます賑やかに。その中でも、随所でゴメリ婆が良い味出しすぎで序盤のラーファエルさんと共に「何故このシリーズの老年キャラはこんなに可愛いのか」と真剣に考え始めてしまってやばかった。序盤しか出なかったけど、相変わらずラーファエルさんも良い味出してて最高of最高。一番最初の挿絵本当にありがとうございました。

しかし今回はしゃんとしてたのに「キャラ崩壊」とか言われるシャスティルさんたら……。

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ロード・エルメロイII世の事件簿3 「case.双貌塔イゼルマ(下)」

 

「……双子による魔術とは、たとえるならば鏡合わせの自分との融合です」
双貌塔イゼルマ。至上の美を体現する、双子の黄金姫と白銀姫。そのお披露目で起きた凶悪事件は、新たな人物──アトラム・ガリアスタとその部下たちの乱入によって、さらに混迷を深めることとなった。彼らに対抗すべく、エルメロイ教室のフラットとスヴィンは師の制止を振り切って暴走し、冠位(グランド)の魔術師・蒼崎橙子は愉しげに観察する。入り乱れる魔術師たちの戦いの中、ロード・エルメロイII世は、美しき死の謎へと挑むが……!魔術と美、陰謀と闘争が交錯する『ロード・エルメロイII世の事件簿』第二幕の結末を見よ。

イゼルマの一族から殺人容疑をかけられたライネス達、不穏な動きをするロード・バリュエレータとエルメロイの「敵」に回ると宣言する「冠位」蒼崎橙子。それでさえ緊張状態だったところにイゼルマを襲撃しようとするアトラムの一派と二世の教え子の中でも双璧と呼ばれるフラット&スヴィンが加わってもう大変。

美を追求する魔術師達の麗しき物語の水面下で繰り広げられる時計塔内部の静かなる派閥争い──な上巻からうってかわって、そこかしこで魔術対決が繰り広げられるド派手な魔術闘争──!!という感じの下巻。ほんと、この巻は最初から最後までどっかしらで魔術戦やってた気がする。派手だ…!!

自らも魔術の研究結果として結実した存在であるグレイが、「黄金姫」「白銀姫」という存在に引きずられそうになりながら想いを吐露し、その言葉が"動機"を軸に事件を紐解こうとするエルメロイ二世の推理の助けになる、という流れが印象的でした。なんていうか、雑草タイプかつ努力家タイプのエルメロイ二世からしたら一番共感しづらい話だった気がして。その穴を正反対のグレイが埋めていくのが面白いなあと。

「空の境界」でも屈指を誇る蒼崎橙子との対決!!という型月ドリームマッチ具合もさることながら、個人的にはエルメロイ教室の双璧・フラットくんとスヴィンくんのコンビが大変ツボでした。この一見気が合わなさそうなしかし戦闘となると抜群のコンビネーションを発揮するの最高じゃない!?フラットくんは生みの親があの成田先生と聞いて「なるほどなー!」って感じなんですけど、スヴィンくんの一見面倒臭そうで実際はまっすぐな行動原理も好きだし、あとラストのルヴィアを交えた3人の掛け合いもめっちゃ好き。

次の巻ではFGOでお馴染みの彼女が登場するとのことで、ますます続きが楽しみです。

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東京レイヴンズ12 Junction of STARs

 

空を舞う『スワローウィップ』の群れ、くちばしからたなびくピンクのリボン―それは、天馬から夏目への“秘密の伝言”。そのメッセージは夏目だけでなく、決起の日を待つ仲間たちのもとにも届いていた。そして、都内にて潜伏する春虎にも。夏目が東京へ戻ってきたことを知った春虎は、焦燥を募らせる。夏目とは会えない事情があった。早く“捜し物”―『鴉羽』と対になる呪具を見つけなければいけないのだが、成果のないまま徒に時が過ぎていく。そんな春虎を追い詰めるように、夏目の危機を知らせる報がもたらされ…!?東京の闇の中、運命を背負う星々が瞬き、交錯する―! (「BOOK」データベースより)

天馬からの『伝言』を見て、夏目の帰還を知った仲間達。それは春虎の元にも届くが、春虎には夏目に会えない事情があり──そんな中、夏目と行動を共にしていたはずの土御門家の面々が逮捕されたというニュースが飛び込んでくる。逃れた夏目を救うため、仲間達が動き始めて……。

BookWalkerの30時間無料キャンペーンでめちゃくちゃ久しぶりに続き読みました……前巻(11巻、EX2)あたりから読み直していたので、1冊しか読めなかったんですけど…。

11巻の前半でバラバラになった仲間達を描いたところから、天馬の行動をきっかけに再び彼らが希望を取り戻して、そして夏目の危機という再び動くべき時が来て、ひとりひとりとこれまでの場所を抜け出し同じ場所へ集っていく展開、最高にワクワクする。このときのためにと牙を研いでいた彼らが集い、一年半ぶりの大立ち回りを演じるのが最高に熱かった。

改めて本当に天馬が前巻から良い活躍をしてる。「普通」じゃない仲間達の中で、「普通」であることが取り柄の天馬こそが状況を動かしていくという展開が本当に熱いし、仲間の危機となれば躊躇いなくその状況に飛び込んでいく姿がかっこよかったし、前巻から引き続き完全にジョーカー的な立ち位置になっているのが楽しすぎる。そして京子はいい女になったし、一番敵に近い場所で押しつぶされそうになりながら必死に抗う鈴鹿の姿にじんわりするし、唯一前巻から戦闘描写のあってその成長ぶりが示唆されていた冬児が助けに入った時の安心感ときたらもう。楽しくて仕方がなかった。

しかし、ほぼ全員が勢揃いとなった中、まだ合流できていない春虎と大友先生の周囲から感じる不穏な気配が凄い。大友の危うさは二部が始まってからずっと示唆されてきたけど、その危うさに本人が気づいていないこと、そして夜光の件があったとはいえ誰よりも情に厚いはずの春虎からの拒絶という形で示唆されるの、本当に衝撃しかなかった。春虎の方も色々と本調子じゃない部分が見て取れて(特に飛車丸)、あぶなっかしい。

物語はそろそろクライマックスに向けて収束していくという雰囲気で、そんな中未だに底が知れない相馬陣営や真意が見えない木暮、夜光の件がどうなっているのかよくわからない春虎やフラグ満載な大友など不穏な種も満載。今後どうなっていくのかがとても楽しみになってきました。続きも読もう……。

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スレイヤーズ16 アテッサの邂逅

 

降魔戦争の再来を食い止め、死闘の疲れを癒そうと里帰りを決めたリナとガウリイ。その道中、なんの因果かアテッサの街で正体不明の野盗騒ぎに出くわし、護衛を引き受けることに。ところが、その野盗はフツーの魔法とは違う系統の術を使い、思わぬ大苦戦!?街の被害も大きくなり、さらには魔道士にとって最悪の相性の兵器も用意されていた!魔力増幅の呪符を失い、戦力として大幅ダウン中のリナに、勝機はあるのか!?「勝つしかないでしょ。そんな敵でも」だがしかし!こんな危機にこそ心強い仲間たちがいるわけで―白霧がうごめく深き森で、リナの魔法が唸りをあげる! (「BOOK」データベースより)

色々あって(本編15巻分)里帰りをすることになったリナとガウリイ。仕事は受けないつもりだったが、故郷であるゼフィーリアの国境にある町で野盗(?)からの護衛を頼まれ、引き受けることに。しかしこの案件、ただの野盗ではないようで……!?

何を言ってるかわからねえとおもうが18年ぶりの「本編」新刊。ゼルとアメリアの本編再登場が24年ぶりだとか、うっかり計算してしまって戦慄が走った(なお短編の方の出番はカウントしない)。リナとガウリイのコスチュームが大幅にチェンジしていたことにものすごく時代の流れを感じましたがこれガウリイのコスチュームは……どうなって……?(正面図が無い)

魔族との戦いがメインだった本編とは少しだけ毛色を変えつつも、いつものメンバーが一同に介してドタバタ騒ぎしながら強敵をぶち倒していくという展開がまさしくいつものスレイヤーズで、ものすごく童心に帰れる。二部メンバーが出てこないのは少し寂しいけど(展開的に仕方ない)けど、それ以外のメインメンバーはほぼ総出演で懐かしさがヤバイ。あとがきで触れられていますが「同窓会」という表現がまさしくそれという感じだし、何よりあとがきの対談形式が懐かしすぎてもう一回ダメージを受けるまでありました。ていうか、対談形式のあとがき懐かしすぎじゃない!?あらゆる意味で心が震えた。

内容に関してはもう「いつものスレイヤーズ本編でした」というのが最高に正しい感想だとおもうんですけど、人馬さんの中の人の顛末のあの一度おもいきり笑わせておいて後から何度も何度も蒸し返してくる感じとかまさしく「スレイヤーズみ」を感じた。最高に好き。あと、新キャラであるアライナと呪文の話してるところ。軽快なノリもさることながら、スレイヤーズ世界の呪文まわりの話ってむちゃくちゃ楽しいんですよね。

今回は周年記念のお祭り短編の予定だったとのことで、一夜かぎりのお祭り騒ぎ感が大変に強い巻だったのですけど、ほんと時を超えて変わらぬ面白さだったなあ。評判が良ければ今後もあるかも…?みたいな書き方もされていたので、ときどきでいいので続きが出てきてほしい。本当に楽しかったー!!

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彼女のL 〜嘘つきたちの攻防戦〜

 

遠藤正樹は嘘がわかる特異体質で、川端小百合は決して嘘をつかない少女だった。そして学校のアイドル佐倉成美は、常に嘘をふりまく少女だった。ある日、川端と佐倉の共通の友人が亡くなってしまう。自殺という噂だったが川端は「彼女は殺された」と言い、佐倉も「彼女を追い詰めたのは私」とうそぶく。真相を知りたいと川端に頼まれた正樹は、その力で誰も知らない佐倉の心の内を知ってしまい―。願いと嘘と恋が交錯するトライアングルストーリー。(「BOOK」データベースより)

とある少女の死の真相を探るために、苦手としていたクラスメイトの佐倉から話を聞くことになった遠藤正樹。話を聞くうちクラスメイトたちに見せる学園のアイドルとしての彼女とは少し違った彼女の一面に触れることに──嘘を見抜けるがゆえに嘘が嫌いな少年と、嘘をつかない少女と、嘘つきな少女が織りなす青春ミステリー。

嘘つきの佐倉と嘘をつかない川端、間逆な二人の少女と接するうちに、潔癖症的ですらあった遠藤の嘘に対する見方が変わっていく。それを許容し、使い方によってはそれは悪いものではないのだと。優しい嘘つきもいるのだと。と同時に、小さな嘘がきっかけで距離をおいてしまった父親との関係を再構築していく。

最後の最後に暴き出された「真実」はとても悲しい結末だったけど、二人の少女がその事実を彼女たちなりに受け止めて、前に進もうとしていく姿が印象的でした。誰も彼もが相手を思いやり、それゆえにすれ違っていく姿がやるせなく、それでもどこか温かい気持ちにさせられる。とても優しい「嘘」のお話。

ミステリーとしても青春ストーリーとしても家族の物語としても大変おもしろかったのですが、主人公と二人の少女の恋愛とも友情ともつかない感じの、なんとも言えない距離感がまたとても好きです。というかもうとにかく佐倉が可愛すぎてツライ。一行でまとめろといわれたら「佐倉が可愛かった」になるくらいに可愛い。イラストの凛とした表情も、状況によってころころ変わっていく変幻自在で小悪魔な姿も、そして最後の最後で覗かせる彼女の本当に表情も、最高に可愛かった。いや川端も可愛いんですけれども!

とっても面白かったです!

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七星のスバル

 

かつて世界的人気のMMORPG“ユニオン”で、伝説となったパーティがあった。名をスバル。小学生の幼なじみたちで結成されたそのパーティは、それぞれのセンスでゲームの頂点を極めたが―ある死亡事故をきっかけに“ユニオン”はサービスを終了。幼なじみたちはバラバラになってしまう。…6年後。高校生の陽翔は、ログインした新生“リユニオン”でひとりの少女と再会する。スバルの仲間であり、6年前に死んだはずの幼なじみ―旭姫。彼女は電子の幽霊か、それとも…?リアルとゲームが交差する、革新的青春オンライン! (「BOOK」データベースより)

MMORPG・ユニオン内でのゲームオーバーと共に、現実でも息を引き取った旭姫。彼女の死をきっかけに、ユニオン内最強のパーティーにして小学校の同級生同士(+α)だった"スバル"はバラバラになってしまう。6年後、高校生になった陽翔はクラスメイトの頼みを受け、"リユニオン"と名を改めたそのゲームに嫌々ながらログインすることに。ところが、ダンジョンの最深部の宝箱から出てきたのは、死んだはずの旭姫本人で……。

幼馴染の死をきっかけに心を閉じてしまった主人公が、亡くなったはずの幼馴染との再会をきっかけに失ったものを取り戻していく。絆と約束の物語。

6年前の出来事を昨日のように語り"スバル"の復活を疑わない旭姫と、その6年間ですっかり変わってしまった幼馴染達との心の距離が胸に痛い。いや実際、6年前に亡くなってお葬式にまで参加した相手が突然出てきても困惑するし、変わってしまった元凶は旭姫の死なわけだから余計混乱しますよね。しかも、最強の闘気使いと言われた能力を失ってしまった陽翔をはじめ、他のメンバーも本調子とは言えない状態でゼロからどころかマイナスからのスタート。かつて潜在的にあった恋の鞘当ても顕在化しており……一筋縄ではいかない状態なのがもどかしかった。

そんなところから、まずは旭姫と陽翔ともうひとりのスバルメンバーである咲月の三人が気持ちを通じ合わせて"スバル"の復活を目指そうとする流れが胸に熱かったです。アニメがきっかけで手に取った作品でしたがアニメではあまり描かれなかった彼らの心の動きがしっかり描かれていくので面白かった。しかしアニメはこれ原作の展開最後までやっちゃうな!?と思って最後の2話だけ見るの止めてるんですけど……。

それにしても、アニメでも大変お気に入りのキャラだったんですけど貴法のこじらせメガネぶりはとても良いですね……初恋の幼馴染の遺品のリングを自分のと接合しちゃう系男子……。

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魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?3

 
COMTA

執事と娘が増え、賑やかになったザガンの居城。相変わらず不器用ながらも距離を縮めるザガンとネフィだが、突然ネフィが町で襲われるという事件が起こる。襲ってきたのは―肌の色の違うネフィに良く似た少女だった!その事件の直後、ザガン宛てに魔王の一人から船上で行われる“夜会”への招待状が届く。城のメンバーたちはその船上パーティへと、おめかしをして赴くが―。無愛想魔王と箱入りエルフが贈る大人気ラブコメファンタジー、豪華絢爛な第三巻! (「BOOK」データベースより)

魔王の一人から夜会の招待を受けたザガン。こちらを監視していたとしか思えない招待の言葉に罠の気配を感じるが、敢えて全員で夜会に向かう事を決意する。一方、自分とそっくりなダークエルフと対峙したネフィはある不安にとらわれて……。

相変わらずザガンとネフィのイチャイチャっぷりが限界突破で私はもう駄目です。少しずつ距離が縮まって、初期よりも糖度が増していくので本当におやばい。キスとかそれ以上とかこう性的なことはなにも進展していないのにこんなに甘々なのズルくないですか!?今回はフォルとの「親娘」っぷりも入ってきて、本当に永遠にイチャイチャしててくださいおねがいします!!!という感じ。

少しずつ「仲間」らしくなっていくザガン一行の姿と、魔術師達が就任したばかりの「魔王としてのザガン」を認めていく姿が印象的なお話でした。他の人間を信用できず独りで生きてきたザガンが、仲間や護るべき一般人だけではなく同じ魔術師達と「共に戦う」という展開が胸熱。すっかりザガンの従者として執事面してるラーファエルさんやちょっと思った以上に義理堅い悪友バルバロスというこれまで敵としてザガンの前に立ちふさがった彼らの姿にもニヤニヤしてしまうのですが、(一応1巻の時点で名前だけは居た)新キャラの魔術師達も良いキャラしてる。

そして彼らに立ち向かうのはザガン達とは対称的な関係の「魔王」ビフロンスと「ダークエルフの少女」ネフテロス。ネフテロスの事を道具のように扱うビフロンスの行動は胸糞すぎるし、ネフテロスの葛藤と絶望には胸を刺すものがあるんだけど、そんな二人の関係にも色々と変化が訪れそうな気配。これは次回の登場に期待しか出来ませんっていうかこれは完全に尻に敷かれる奴でしょう…!?

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ファイフステル・サーガ2 再臨の魔王と公国の動乱

 

「許せないわ。わたしたちの結婚式であなたを殺すなんて」フライスラント軍の撃退に成功したカレルだが、その武勲とセシリアとの結婚を快く思わない何者かの暗殺が計画される。「こうなったら未来を変えるべく行動するしかない」犯人の手がかりを求めてカレルはドワーフの国へ向かうが、黒幕の策略はすでに二重三重に仕掛けられていた!そして公国に広がる動乱は、二人の英雄を引き合わせることに!「カレル、おまえにはせいぜい苦労してもらうとしよう。なに、少しぐらいなら手伝ってやる」カレルとヴェッセルの邂逅は歴史を大きく動かす―!(「BOOK」データベースより)

個人的お気に入り度数

フライスランドとの冷戦状態が続く中、自分がセシリアとの結婚式の最中に毒殺される未来を見てしまったカレル。僅かな手勢を連れて調査を始めるが、見えてきたのは領内の「身内」の裏切りで……『自分が死ぬ未来の夢を自分と伴侶に見せる』という能力を駆使して、未来の魔王との戦いに備えていくシリーズ第二巻。

前回は中ボス的な立ち位置だったコルネリウス隊長の味方としての序盤の無双っぷりが大変良かった。前巻に散々(夢の中で)殺されまくった相手というだけにその実力は折り紙付きで、それが味方というだけでも頼もしくて仕方がないのですが、小柄で寡黙なヒットマンで戦いとなればぶっちぎりの強さを発揮するけど○○好き……とか、色々設定盛りすぎじゃないですかねーー!?ヴィルの件で、後ろから威圧を掛ける姿に思わずニヤニヤしてしまった。

一方、戦士としてはそこまでの強さではないカレルの「将」としての器が試される後半。前巻と違ってセシリアの「夢」による助けもなくてあっちもそっちも敵だらけの中、倍の量の敵軍を蹴散らしていく展開が爽快でした。勝つだけなら練度もあってそこまで難しい話ではないけど、いかに「味方」に損害を与えずに勝つかという視点は一軍を率いる将としての視点だなあと。なにしろ、未来の魔王との戦いを考えたら今目の前にいる敵だって「味方」になる訳ですもんね。

などといろんな建前もあるんだけど、結局は「セシリアを悲しませたくないから」犠牲を少なくする方向で策を練るカレル、実に思春期の青年という感じで良いですよねえ。すっかりセシリアの膝枕に味を占めてしまった彼の童貞臭い発言がイチイチ可愛い。一人寝の夜を寂しがるセシリアの姿にも思わずニヤニヤしてしまって、とても世界の未来を賭けた政略結婚からはじまった関係とは思えないラブラブっぷりが最高でした。そして結婚式の後の初夜のやりとりがもう可愛すぎて……初夜の詳細早くお願いします!!!!

そして今回なんといっても欠かせないのは1巻から中心人物として描かれてきたカレルと、もうひとりの主人公ともいうべき摂政ヴェッセルの邂逅。もういろいろな意味でニヤニヤが止まらない展開だったのですが、ヴェッセルの方も留守を開けている間に話が大きくなって色々大変なことになっているような!?これはいろいろな意味で3巻が楽しみ。

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